JP5299882B2 - 車両用リフト装置 - Google Patents
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Description
そのため、従来は車両前後の傾きを目視で確認し、車両が傾斜した場合には固定リフト又は移動リフトの昇降をそれぞれ単独で調節して車両の水平を保っている。
前記各昇降体それぞれの側壁に昇降方向に沿って一定間隔毎に複数個の切り欠き部を設けるとともに、該切り欠き部に対向する位置に前記昇降体との間の距離を検出する距離センサを上下方向に複数個配置し、前記距離センサの検出結果に基づいて、前後それぞれの昇降体が昇降時に水平位置を保つように前記駆動源の作動を制御する制御手段を設け、前記切り欠き部の形状は、前記昇降体昇降方向に直角に切り欠かれた直角面と、該直角面終端から昇降体側壁面に向かって下向き傾斜させた傾斜面から成り、前記距離センサは上下方向に2つ配置され、前記2つの距離センサからの検出信号に基づいて前記直角面の位置と、前記傾斜面の位置と、前記側壁面の位置とを判断する判断手段を備えたことを特徴とする。
なお、距離センサは非接触式の磁気センサを用いると消耗が少なく耐久性があるため好ましい。
また車両用リフトではリフトの停止時に用いる安全装置として、昇降体側壁に設けられ昇降方向に沿って一定間隔毎に複数個の切り欠き部を設けた降下止めラックと前記切り欠き部に係合する降下止め爪からなる降下止め安全装置が多く採用されている。このような降下止め安全装置の降下止めラックを前記一定間隔毎に複数個の切り欠き部を設けた金属部材として兼用すると本発明を実施するためのコストが安くなるため好ましい。
このことにより、前記距離センサから昇降体の間の距離の変化が検知しやすくなるため、車両を水平に保つ精度がさらに向上する。
距離センサを上下方向に2つ配置し、昇降体との間の距離の2つの検出結果に応じて、上側距離センサ及び下側距離センサが何れも切り欠き部を有さない部分と対向している場合、上側距離センサが切り欠き部を設けない部分と対向し下側距離センサが傾斜面と対向している場合、上側距離センサ及び下側距離センサが何れも傾斜面と対向している場合、上側距離センサ傾斜面と対向し下側距離センサが切り欠き部を設けない部分と対向している場合を判断することができるため、2つのセンサのみで前記切り欠き部の間隔よりも小さな昇降体の移動量が分かり、車両をさらに正確に水平に保つことができる。
このことにより、昇降体を昇降させるためにインバータ制御を行う必要がなく、小型のオイル供給ポンプで制御を行うことができ、省スペース化及びイニシャルコストとランニングコストの省コスト化が可能となる。
リフト下降時は、一方のリフトの下降が速く移動量が大きくなると、移動量の大きいリフトの下降をストップし、移動量の小さいリフトのみを下降させる。そして2つのリフトの移動量が同じになると再度両方のリフトを下降させる。車体や車軸の受台の高さ調整にもよるが、下降制御のため動作中のリフトの車両のタイヤがフロアに着地した場合には制御が止まってしまうため、一方の昇降体が最下部に到達したことを下限センサによって検知して、自動的に水平同期を解除して下降信号のままで固定リフトと移動リフトの下降を続けて、車両をフロアに着地させることで安全性を高めている。
図4(a)において、作動油が貯留されているオイルタンク1aから、モータ2aによって作動されるオイルポンプ3aによって汲み上げられて、チックバルブ7aおよび落下防止バルブ5aを介して、固定リフト用油圧シリンダ18aに供給される。また、油圧ポンプ3aの出力側にはリミッタバルブ8aが設置されてオイルタンク1aに戻すようになっていて、固定リフト用油圧シリンダ18aに供給される油圧を一定値に保持して、固定リフト11aの上昇速度を一定に保持している。
図4(b)に示す移動リフト11bの油圧回路も、固定リフト11aの油圧回路と同様に構成されている。
固定リフト11aの停止時には、モータ2aをOFFしてポンプ3aを非作動にする。
固定リフト11aの下降作動時には、リフトバルブ4aを開いて、固定リフト用油圧シリンダ18aに供給され作動油を、オイルタンク1aへ戻す。
なお、モータ3aは、負荷に応じて回転数を制御する等の制御装置は設けられなく、ON時には一定回転で回転するような簡単な制御が設けられているだけであり、構造簡単で軽量で安価なモータおよび制御回路からなる駆動源を構成することを可能にしている。
操作パネル25等の操作ボタンから、固定リフト信号61、移動リフト信号62、上昇信号63、下降信号64、走行大信号65、走行小信号66がコントローラ(制御手段)70に入力される。
移動リフト信号62が入力されると、前記移動リフト11bの油圧回路からなる移動リフト昇降手段82を作動させて、移動リフト11bだけを単独で上昇、下降可能にするものである。
そして、このステップS3〜S6の作動を固定リフト11aと移動リフト11bとの上昇位置が同一と判断されるまで繰り返す。
そして、同一高さと判断されるとステップS11で終了して、さらに前側と後側とのポンプ3a及び3bを作動させて上昇作動が引き続き行なわれる。
高い位置にある場合、すなわち、後側の移動リフト11bの下降速度が前側より速い場合には、ステップS9に進み後側の移動リフト11bのリフトバルブ4bの開作動を停止して、移動リフト用油圧シリンダ18bからオイルタンク1bへ作動油が戻るのを遮断して、前側の固定リフト11aのリフトバルブ4aのみを開とする。そしてステップS7に戻って同一高さになったかを判断する。
そして、このステップS7〜S10の作動を固定リフト11aと移動リフト11bとの下降位置が同一と判断されるまで繰り返す。
そして、同一高さと判断されるとステップS11で終了して、さらに前側と後側とのリフトバルブ4a及び4bを開いて下降作動が引き続き行なわれる。
固定リフト11aおよび移動リフト11bにおける昇降体であるラム14a及び14bの側壁には一定間隔dで、複数個の切り欠き部150が形成されている。
この切り欠き部150の断面形状は、昇降方向に対して直角に切り欠かれた直角面151と、該直角面151の終端から昇降体であるラムの側壁面に向う傾斜面152とからなっている。直角面151が上方位置に傾斜面152が下方位置に位置されて形成されている。
この距離センサS1、S2は、昇降体であるラムの側壁面の距離の位置より近い位置に物体がある場合にON信号を出力するようになっていて、同一の感度を有するセンサである。
11b 移動リフト
14a、14b ラム(昇降体)
15a、15b 降下止めラック
16a、16b 降下止め安全装置
17a、17b 下限センサ
18a、18b 油圧シリンダー
20a、20b 距離センサ(近接センサ)
23a、23b 降下止め爪
70 コントローラ(制御手段)
150 切り欠き部
151 直角面
152 傾斜面
Claims (3)
- 車両の前後をそれぞれ支持して昇降可能な昇降体を設け、該各昇降体それぞれに昇降体を昇降させる駆動源を設けた車両用リフト装置において、
前記各昇降体それぞれの側壁に昇降方向に沿って一定間隔毎に複数個の切り欠き部を設けるとともに、該切り欠き部に対向する位置に前記昇降体との間の距離を検出する距離センサを上下方向に複数個配置し、
前記距離センサの検出結果に基づいて、前後それぞれの昇降体が昇降時に水平位置を保つように前記駆動源の作動を制御する制御手段を設け、
前記切り欠き部の形状は、前記昇降体昇降方向に直角に切り欠かれた直角面と、該直角面終端から昇降体側壁面に向かって下向き傾斜させた傾斜面から成り、
前記距離センサは上下方向に2つ配置され、前記2つの距離センサからの検出信号に基づいて前記直角面の位置と、前記傾斜面の位置と、前記側壁面の位置とを判断する判断手段を備えたことを特徴とする車両用リフト装置。 - 前記駆動源は前記昇降体をロッドとする油圧シリンダであり、前記駆動源の作動の制御は油圧シリンダへのオイル供給ポンプの運転及び停止の切り替えによって行うことを特徴とする請求項1記載の車両用リフト装置。
- 前記各昇降体それぞれに、昇降体が降下最下部に到達したことを検出する下限センサと、2つの昇降体の何れか一方が前記下限センサにより降下最下部に到達したことを検出した場合に前記距離センサの検出結果に基づく制御を停止させる手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用リフト装置。
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