JP5299606B2 - マーキング機能付きトルクレンチのソケット装着構造 - Google Patents
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Description
市販されているマーキング機能付きトルクレンチ機構としては、図5に示すように、ボルト締め付けトルクに達した際、トルクレンチ本体20内に設けたトグル機構21の動作によるヘッド23の首振りの変位を利用し、機械的なリンク機構24を介し、マーキングスタンプ部30を上下方向に移動させてボルト50などにスタンプ動作を行っている。リンク機構24は、トルクレンチ本体20の上部に設けられ、マーキングスタンプ部30はエクステンション25内に収納されている。エクステンション25には、筒状アダプタ26が連結され、該筒状アダプタ26にボルトやナットの締め付けを行うソケット27が嵌合されている。
前記スタンプ機構が内蔵された筒状のソケット装着部に、該ソケット装着部に装着されたソケットの外周面から装着口にかけて貫通するように設けられた貫通孔と連通可能で前記貫通孔よりも小径な係合孔が形成されており、さらに前記貫通孔に挿通される大径部と前記係合孔に挿通される小径部とを有し、かつ前記大径部が前記係合孔に挿入不可の断面形状を有し、前記小径部が前記マーキング機構に達しない長さとされた段付き係合ピンを有し、前記貫通孔は、前記係合ピンの大径部が前記ソケット装着部に当たるまで挿通可能に形成されていることを特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、実施形態の装着構造を有するマーキング機能付きトルクレンチ1の一部を省略した一部断面図であり、筒状としたトルクレンチ本体2の先端側にヘッド3が回転可能に取り付けられている。ヘッド3の一部はトルクレンチ本体2内に伸張し、トルクレンチ本体2に設けた図示しないトグル機構の一方側に連結され、トグル機構の他方側はトルクレンチ本体2側に連結されている。
トグル機構は、規定トルク締め付け時に、トグル動作によってトルクレンチ本体2側とヘッド3側の固定状態が解かれ、トルクレンチ本体2に加わる締め付け力に対し、ヘッド3が追従せず、トルクレンチ本体2に対しヘッド3側が相対的に所定角度で首振り動作をすることになる。なお、トグル機構の構成は本発明としては特定のものに限定をされるものではなく、既知のものを用いることができる。
上記角筒部4aには、径方向に沿って二つの係合孔4c、4cが180度間隔で形成されており、該角筒部4aに装着されるソケット5には、装着状態で前記係合孔4c、4cに連通する貫通孔5c、5cが外周壁から装着口である筒穴5aにかけて形成されている。前記係合孔4c、4cは、貫通孔5c、5cに比べて孔径が小径になっている。
締め付けのためのトルクをマーキング機能付きトルクレンチ1にプリセットし、ソケット5内に、締め付けを行うボルト頭部15を収容する。この際に、トグル機構は開放されているため、スタンプ押しつけロッド8は下降するこなく初期位置にある。また、マーキングスタンプ本体6は、スタンプ押し戻しバネ7で支持されて初期位置にある。
上記動作によって、特別な機構を要することなく、起動アームの小さな変位を利用してマーキング機構に大きなストロークを与えて確実にマーキングを行うことができ、ソケット5の脱落も段付き係合ピン10によって確実に防止されている。
ソケット5の取り外しが必要な場合には、Oリング11を貫通孔5cから外し、係合孔4c、貫通孔5cから抜き取ることで、ソケット5を角筒部4aから容易に取り外すことができる。ソケット5を再度、または新たなソケット5を取り付ける際には、ソケット5を筒穴5aを介して角筒部4aに装着した後、貫通孔5c、係合孔4cを通して段付き係合ピン10を挿通し、その外周側にOリング11を装着することで、容易にソケットの装着を行うことができる。
上記実施形態1では、段付き係合ピンによってソケットの脱落防止を行うものとしたが、ストレートな係合ピンを用いてソケットの脱落防止を行うことも可能である。以下に、その実施形態を図3、4に基づいて説明する。なお、前記実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
この実施形態では、ソケット5の貫通孔5c外周に装着されるゴム製のリング状ベルト13を備えており、該リング状ベルト13は、貫通孔5cの径よりも大きな幅を有している。該リング状ベルト13の内面には、径方向に沿った係合ピン12が一体化されている。
この実施形態においても、マーキング動作に際し係合ピン12がマーキング機構の一部であるスタンプ部6aに干渉することはなく、ソケット5の脱落が防止された状態で円滑にマーキング動作がなされる。
2 トルクレンチ本体
3 ヘッド
3a ドライブ部
4 エクステンション筒体
4a 角筒部
4c 係合孔
5 ソケット
5c 貫通孔
10 段付き係合ピン
10a 大径部
10b 小径部
11 Oリング
12 係合ピン
13 リング状ベルト
Claims (2)
- ボルト又はナットに対する締付力が所定の値に達した際にスタンプ機構が動作して自動的にマーキングを行うマーキング機能付きトルクレンチのソケット装着構造において、
前記スタンプ機構が内蔵された筒状のソケット装着部に、該ソケット装着部に装着されたソケットの外周面から装着口にかけて貫通するように設けられた貫通孔と連通可能で前記貫通孔よりも小径な係合孔が形成されており、さらに前記貫通孔に挿通される大径部と前記係合孔に挿通される小径部とを有し、かつ前記大径部が前記係合孔に挿入不可の断面形状を有し、前記小径部が前記マーキング機構に達しない長さとされた段付き係合ピンを有し、前記貫通孔は、前記係合ピンの大径部が前記ソケット装着部に当たるまで挿通可能に形成されていることを特徴とするマーキング機能付きトルクレンチのソケット装着構造。 - 前記大径部が前記貫通孔よりも短い長さとされ、該貫通孔内で前記係合ピンの大径部外周側にOリングが装着されていることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きトルクレンチのソケット装着構造。
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