JP5299569B2 - ブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッド - Google Patents
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Description
本発明は、ブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドに関する。
従来のディスクブレーキなどのブレーキ装置として、特許文献1には例えば車輪と共に回転するディスクロータのディスク摩擦平面にブレーキパッドのパッド摩擦平面を押圧して、ディスク摩擦平面とパッド摩擦平面との摺動に伴って両者の間に生じる摩擦力によって車輪に制動力を与えるブレーキ装置の摩擦材用摩擦面コーティングが開示されている。
ところで、上述のような特許文献1に記載されているブレーキ装置の摩擦材用摩擦面コーティングは、例えば、摩擦面の投影面積に応じて摩擦性能や耐摩耗性能が決まってしまうため改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、好適に性能を設定することができるブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るブレーキ装置は、転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器を有する第1部材と、前記転動体と接触して設けられ前記第1部材との相対変位に伴って前記転動体を前記保持器で回転させる第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを押し付ける押付機構とを備え、前記第1部材と前記第2部材とが押し付けられた状態で、前記第1部材と前記第2部材との相対変位に伴って前記第2部材が前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする。
また、上記ブレーキ装置では、前記第1部材は、車輪と共に回転不能であり、前記第2部材は、前記車輪と共に回転可能であるものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記保持器と前記第2部材とは、前記第2部材によって前記転動体を回転させる力が前記保持器によって前記転動体を保持する力より大きくなる構成を有するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記保持器と前記第2部材とは、前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて前記第2部材によって前記転動体を回転させる力と前記保持器によって前記転動体を保持する力との大小関係が逆転する構成を有するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記保持器は、前記転動体との接触部分の摩擦係数が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて上昇するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記第2部材は、前記転動体との接触部分の摩擦係数が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて低下するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記保持器は、前記転動体を保持する保持溝を有するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記転動体は、球体であり、前記保持溝は、円錐形状又は円錐台形状であり、前記保持器と前記第2部材とは、前記第2部材と前記転動体との接触部分の摩擦係数μ1と、前記保持器と前記転動体との接触部分の摩擦係数μ2と、前記保持器の前記転動体との接触部分における壁面の法線と前記押付機構による押し付け方向とがなす角度βとの関係がμ1>(μ2/2)・[(2β/sin2β)+1]を満たすように形成されるものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記保持器は、前記転動体との接触部分における壁面の法線と前記押付機構による押し付け方向とがなす角度が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて大きくなるものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記第2部材は、前記転動体との接触部分に前記相対変位の方向に沿って形成され前記転動体の一部分を収容する収容溝を有するものとすることができる。
また、上記ブレーキ装置では、前記第1部材は、複数の前記転動体及び複数の前記保持器を有し、前記押付機構からの押し付け力が作用する支持部材と前記複数の保持器との間に前記押し付け力を分散する分散部が設けられるものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係るブレーキ装置用摩擦対は、転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器を有する第1部材と、前記転動体と接触して設けられ前記第1部材との相対変位に伴って前記転動体を前記保持器で回転させる第2部材とを備え、前記第1部材と前記第2部材とが押し付けられた状態で、前記第1部材と前記第2部材との相対変位に伴って前記第2部材が前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るブレーキパッドは、車輪と共に回転するディスクロータに押し付けられる側の面に、転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器を有し、前記ディスクロータに押し付けられた状態で、前記ディスクロータとの相対変位に伴って前記ディスクロータが前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする。
本発明に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対、ブレーキパッドは、好適に性能を設定することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るブレーキ装置用摩擦対の概略構成を示す部分断面図、図2は、実施形態1に係るブレーキ装置の概略構成を示す模式的断面図、図3は、実施形態1に係るブレーキパッドの層構造を示す模式的な分解斜視図、図4は、実施形態1に係る保持器の転動体との接触壁面の表面形状を模式的に示す斜視図、図5は、実施形態1に係るディスクロータの転動体との当接面の表面形状を模式的に示す斜視図、図6は、実施形態1に係るディスクロータと転動体との間に作用する力について説明する模式図、図7は、実施形態1に係る転動体と保持器との接触部分の模式的な斜視図、図8は、実施形態1に係る保持器と転動体との間に作用する力について説明する模式図、図9は、実施形態1に係るブレーキパッドのディスクロータに押し付けられる側の面の正面図、図10、図11は、変形例に係る保持器の転動体との接触壁面の表面形状を模式的に示す斜視図、図12は、変形例に係るディスクロータの転動体との当接面の表面形状を模式的に示す斜視図、図13は、変形例に係る転動体を模式的に示す斜視図である。
図1は、実施形態1に係るブレーキ装置用摩擦対の概略構成を示す部分断面図、図2は、実施形態1に係るブレーキ装置の概略構成を示す模式的断面図、図3は、実施形態1に係るブレーキパッドの層構造を示す模式的な分解斜視図、図4は、実施形態1に係る保持器の転動体との接触壁面の表面形状を模式的に示す斜視図、図5は、実施形態1に係るディスクロータの転動体との当接面の表面形状を模式的に示す斜視図、図6は、実施形態1に係るディスクロータと転動体との間に作用する力について説明する模式図、図7は、実施形態1に係る転動体と保持器との接触部分の模式的な斜視図、図8は、実施形態1に係る保持器と転動体との間に作用する力について説明する模式図、図9は、実施形態1に係るブレーキパッドのディスクロータに押し付けられる側の面の正面図、図10、図11は、変形例に係る保持器の転動体との接触壁面の表面形状を模式的に示す斜視図、図12は、変形例に係るディスクロータの転動体との当接面の表面形状を模式的に示す斜視図、図13は、変形例に係る転動体を模式的に示す斜視図である。
本実施形態のブレーキ装置1は、図1、図2に示すように、典型的には、車両に搭載され、車両の車体に回転可能に支持された車輪に制動力を付与するものであり、ブレーキ装置用摩擦対2と、押付機構としてのアクチュエータ3とを備える。
ブレーキ装置用摩擦対2は、車輪に制動力を付与する際に摩擦要素間に所定の摩擦力(摩擦抵抗力)を発生させるためのものである。ブレーキ装置用摩擦対2は、第1部材としてのブレーキパッド4と、第2部材としてのディスクロータ5とを含んで構成される。ブレーキパッド4は、車輪と共に回転不能に車体側に一対で設けられる。ディスクロータ5は、車輪と共に一体的に回転可能に車輪側に設けられる。これにより、ブレーキパッド4とディスクロータ5とは、相対変位可能な構成となり、すなわち、ディスクロータ5の回転方向に相対回転可能な関係となる。一対のブレーキパッド4は、ディスクロータ5の両側に配置され、ディスクロータ5の両側の当接面5aに対向する。一対のブレーキパッド4は、アクチュエータ3の動作に応じてディスクロータ5の両側を挟持する。
アクチュエータ3は、車輪に制動力を付与する際にブレーキパッド4とディスクロータ5とを押し付けるものである。アクチュエータ3は、キャリパ6と、ピストン7とを有する。キャリパ6は、ディスクロータ5を跨いだU字形状をなし、車体側に固定されたブラケットにより支持されている。キャリパ6は、一対のブレーキパッド4をディスクロータ5の当接面5aに対して接近離間可能に支持する。キャリパ6は、ピストン7を前後に移動可能とするシリンダ機構8が設けられるシリンダ部9と、ディスクロータ5を挟んでシリンダ部9とは反対側に配置するリアクション部10と、シリンダ部9とリアクション部10とを連結する連結部11とから構成されている。一対のブレーキパッド4は、このキャリパ6におけるシリンダ部9側に配置されるインナパッドと、リアクション部10側に配置されるアウタパッドとからなる。シリンダ機構8は、シリンダ部9にピストン7が移動自在に支持され、シリンダ部9とピストン7とシールなどにより液圧室12が区画される。ピストン7は、先端部がブレーキパッド(インナパッド)4に対向している。
したがって、ブレーキ装置1は、例えば運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作に応じて液圧室12に作動液が供給され加圧されると、ピストン7が矢印A方向(ブレーキパッド(インナパッド)4がディスクロータ5に接近する方向)に前進し、このピストン7の先端が一方のブレーキパッド4を押圧し、この一方のブレーキパッド4をディスクロータ5の一方の当接面5aに接近させることができる。またこのとき、キャリパ6は、ピストン7が前進するその移動反力によりこのピストン7とは逆方向、つまり、矢印B方向(ブレーキパッド(アウタパッド)4がディスクロータ5に接近する方向)に前進し、他方のブレーキパッド4をディスクロータ5の他方の当接面5aに接近させることができる。そして、ブレーキ装置1は、各ブレーキパッド4がディスクロータ5の各当接面5aに当接し押し付けられてディスクロータ5を挟持すると、車輪と共に回転するディスクロータ5に対して所定の回転抵抗力が作用し、このディスクロータ5及びこれと一体で回転する車輪に制動力を付与することができる。ブレーキ装置1は、液圧室12の除圧時には、ピストン7、キャリパ6が所定の位置に戻され、各ブレーキパッド4がディスクロータ5から離間する。
ところで、本実施形態のブレーキ装置1は、図1に示すように、ブレーキ装置用摩擦対2をなすブレーキパッド4が、ディスクロータ5に押し付けられる側の面に、転動体41と接触しこの転動体41を回転可能に保持する保持器42を有することで、例えば、ブレーキパッド4がディスクロータ5に押し付けられる側の面の投影面積などにかかわらず、摩擦性能や耐摩耗性能などの性能を好適に設定することができるようにしている。ここで、ブレーキパッド4においてディスクロータ5に押し付けられる側の面とは、ブレーキパッド4においてディスクロータ5の当接面5aと対向する側の面である。
なお、図1では、図中奥行き方向がブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位の方向、すなわち、ディスクロータ5の回転方向である。また、ブレーキパッド4は、インナパッドとアウタパッドとがほぼ同じ構成であるので、インナパッドとアウタパッドとを特に区別する必要がない限り、共通の構成であるものとしてする。
このブレーキ装置1は、回転するディスクロータ5にブレーキパッド4が押し付けられた際に、転動体41が保持器42で保持されながら回転することで、転動体41の回転に応じて転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力(摩擦抵抗力)によって、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位、すなわち、ディスクロータ5の回転を制動する制動力を発生させる。このブレーキ装置1は、ブレーキパッド4においてディスクロータ5に押し付けられる側の面に配列された転動体41がその場で転動(回転)できるような構造を採用する。ブレーキ装置1は、車輪と共に回転するディスクロータ5によって転動体41を回転させると共に、保持器42側でこの回転する転動体41を摩擦制動する。
具体的には、ブレーキパッド4は、図1、図3に示すように、転動体41、保持器42、ガイド板43、抜け防止具44、支持部材としての裏金45、弾性部材46などを有する。ブレーキパッド4は、ディスクロータ5に押し付けられる面(当接面5aと対向する面)側から抜け防止具44、保持器42及びガイド板43、弾性部材46、裏金45の順で層構造をなし、保持器42に転動体41が保持される。
転動体41は、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位の方向、すなわち、ディスクロータ5の回転方向に沿って回転可能なものである。転動体41は、ディスクロータ5の当接面5aと後述する保持器42の接触壁面42aとの間に配置され、ディスクロータ5にブレーキパッド4が押し付けられた際に当接面5a及び接触壁面42aに接触する。ここでは、転動体41は、球体(球状部材)である。
保持器42は、上述したように、転動体41と接触しこの転動体41をその場で回転可能に保持するものである。保持器42は、転動体41を相対変位不能かつ自転(回転)可能に保持する。保持器42は、転動体41の回転軸線がディスクロータ5の回転方向及びにアクチュエータ3による押し付け方向とほぼ直交するように転動体41を保持する。転動体41は、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位(相対回転)に伴ってブレーキパッド4とディスクロータ5とに接触しながら、保持器42によってその回転軸線が移動しないようにその場で保持された状態で回転軸線周りに回転する。
ここでは、保持器42は、転動体41の形状にあわせて円筒状に形成されるとともに、ディスクロータ5に押し付けられる側の面、すなわち、転動体41と接触する側の面に転動体41を保持する保持溝42bを有する。ここでの保持溝42bは、転動体41との接触壁面42aが転動体41の回転軸線方向及びアクチュエータ3による押し付け方向に対して傾斜している。これにより、このブレーキ装置1は、後述するように、保持器42の転動体41との接触面の表面形状が平坦である場合と比較して、転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力を保持溝42bの溝角度などに応じて相対的に大きくすることができ、この結果、発生させることができる制動力を相対的に大きくすることができる。
本実施形態の保持溝42bは、図4にも示すように、上記のように傾斜した接触壁面42aが曲面をなす形状に形成される。ここでは、保持溝42bは、円錐形状に形成されるものとして説明するが円錐台形状に形成されるものであってもよい。保持溝42bは、円錐形状の底面側がディスクロータ5に押し付けられる側に位置する。保持溝42bは、円錐形状の底面の内径が転動体41の外径より大きくなっている。転動体41は、この保持溝42bの内部にその一部分が保持される。したがって、保持溝42bと転動体41とは、保持溝42bの内面である接触壁面42aと転動体41の外面とが接触し、この接触部分が円形をなす(後述の図7も参照)。
ガイド板43は、保持器42を所定の位置に位置決めするためのものである。ここで、ブレーキパッド4は、転動体41とこれを保持する保持器42との組み合わせを複数組有しており、すなわち、転動体41、保持器42を複数個有している。ガイド板43は、これら複数の保持器42をそれぞれ所定の位置に位置決めする。
ガイド板43は、板状の部材により構成され、アクチュエータ3による押し付け方向に貫通する設置孔43aが設けられる。設置孔43aは、複数の保持器42に対応して複数設けられる。各保持器42は、各設置孔43a内に挿入され位置決めされる。これにより、ガイド板43は、各保持器42がアクチュエータ3による押し付け方向以外の方向に相対移動しないように各保持器42の動きを拘束することができる。
そして、転動体41、保持器42及びガイド板43は、各保持器42が各設置孔43a内に挿入され、各転動体41が各保持溝42b内に保持された状態で、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、ディスクロータ5に押し付けられる側の抜け防止具44と、反対側(背面側)の裏金45とによって挟み込まれて相対的な位置関係が固定される。
抜け防止具44は、保持器42に保持されている転動体41が抜け落ちないようにするためのものである。抜け防止具44は、板状の蓋部材により構成され、アクチュエータ3による押し付け方向に貫通する露出口44aが設けられる。露出口44aは、複数の転動体41に対応して複数設けられる。各転動体41は、各保持器42に保持された状態で、各露出口44aを介して外面の一部が露出する。各転動体41は、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、抜け防止具44を挟んで各保持器42とは反対側に外面の一部が突出するようにして露出する。これにより、抜け防止具44は、転動体41が保持器42から抜け落ちることを防止することができると共に各露出口44aから露出した転動体41の外面をディスクロータ5の当接面5aに接触可能とすることができる。
裏金45は、アクチュエータ3からの押し付け力が作用する板状の支持部材であり、ブレーキパッド4の基端部をなすものである。ブレーキパッド4は、図2にも示すように、この裏金45がピストン7やリアクション部10に当接するようにキャリパ6に設けられる。裏金45は、アクチュエータ3からの押し付け力を複数の保持器42の全体に伝えるものである。
ここで、本実施形態のブレーキパッド4は、複数の保持器42の背面側、すなわち、ディスクロータ5に押し付けられる側とは反対側に分散部47が設けられる。分散部47は、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、裏金45と複数の保持器42との間に設けられ、アクチュエータ3による押し付け力を分散するものである。分散部47は、弾性部材46を含んで構成される。
弾性部材46は、シート状の弾性体であり、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、ガイド板43と裏金45との間に挟み込まれている。弾性部材46は、例えば、シート状のゴムあるいは板バネなどによって構成される。弾性部材46は、裏金45と複数の保持器42との間に介在し、アクチュエータ3による押し付け力が作用した際に弾性的に変形し、この変形に応じて上記押し付け力を分散し、複数の保持器42に対してほぼ均一にこの押し付け力を作用させる。
なお、分散部47は、例えば、弾性部材46が板バネなどである場合には、図1、図3に示すように、上記変形に応じた弾性部材46の逃げ部45aを含んで構成されることが好適である。これにより、分散部47は、アクチュエータ3による押し付け力の分散効果をさらに向上することができる。逃げ部45aは、裏金45の弾性部材46側の面に設けられる。逃げ部45aは、裏金45に設けられる凹部溝状の穴であってもよいし、裏金45を貫通する孔であってもよい。逃げ部45aは、複数の保持器42に対応して複数設けられる。
ブレーキパッド4は、上記のように構成される転動体41、保持器42、ガイド板43、抜け防止具44、裏金45、弾性部材46の相対的な位置関係が固定された状態で、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、露出口44a、転動体41、保持器42及び設置孔43a、逃げ部45aがそれぞれ対向する。
ディスクロータ5は、図1、図5に示すように、転動体41と接触して設けられブレーキパッド4との相対変位に伴って転動体41を保持器42で回転させる。ディスクロータ5は、回転軸心回りに回転可能な円板状に形成される。ディスクロータ5は、転動体41との接触部分、すなわち、当接面5aに収容溝51を有する。収容溝51は、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位の方向、すなわちディスクロータ5の回転方向に沿って形成され転動体41の一部分を収容する。ここでの収容溝51は、ディスクロータ5の回転方向に対して垂直な方向の断面がV型の断面形状をなす。収容溝51は、アクチュエータ3による押し付け方向に対して、転動体41と対向しうる位置に複数本設けられる。これにより、ディスクロータ5は、ブレーキパッド4との相対変位に伴って転動体41の回転(転動)を適正に案内することができると共に、転動体41の一部分が収容溝51内に収容されることで、その分、ブレーキ装置用摩擦対2の押し付け方向の厚みを薄くすることができる。
そして、このブレーキ装置1は、上記のように構成されるブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位に伴って、ディスクロータ5が保持器42で転動体41を回転させるための構成として、言い換えれば、車輪と共に回転するディスクロータ5によって転動体41を回転させると共に保持器42側で転動体41を摩擦させるための構成として、以下の構成を有する。すなわち、保持器42とディスクロータ5とは、ディスクロータ5によって転動体41を回転させる力が保持器42によって転動体41を保持する力より大きくなる構成を有する。ここでのブレーキ装置1は、ディスクロータ5と転動体41との接触部分の摩擦係数μ1と、保持器42と転動体41との接触部分の摩擦係数μ2と、保持器42の転動体41との接触部分における接触壁面42aの法線とアクチュエータ3による押し付け方向とがなす角度βとの関係が所定の条件を満たすように設定されることで、上記の構成を実現している。
ここで、図6、図7、図8を参照してブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位に伴って、ディスクロータ5が保持器42で転動体41を回転させるための構成について詳細に説明する。なお、図7においては、x軸方向はブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位方向すなわちディスクロータ5の回転方向、y軸方向は転動体41の回転軸線方向、z軸方向はアクチュエータ3による押し付け方向に相当する。また、図8は、図7におけるx=x1のy−z断面に相当する。
また、以下の図6、図7、図8及び下記の各数式の説明では、「F1」は転動体41とディスクロータ5との間の摩擦力、「F2」は転動体41と保持器42との間の摩擦力、「T1」は転動体41とディスクロータ5との間で発生するトルク、「T2」は転動体41と保持器42との間で発生するトルク、「μ1」は転動体41とディスクロータ5との動摩擦係数、「μ2」は転動体41と保持器42との動摩擦係数、「F’1」は転動体41とディスクロータ5との反力、「F’2」は転動体41と保持器42との反力、「W」はアクチュエータ3からブレーキパッド4への押し付け力、「W’」は1つの転動体41が受ける押し付け力、「l」はトルクのアーム長、「R」は転動体41の球半径、「α」は収容溝51のV溝の半角度、「β」は保持溝42bの円錐頂点角度、「a」は転動体41と保持器42との接触円半径、「N」はブレーキパッド4における転動体41の数を表す。なお、角度α(0°<α<90°)は、ディスクロータ5の転動体41との接触部分における当接面5aの法線とアクチュエータ3による押し付け方向とがなす角度に相当する(図6参照)。角度β(0°<β<90°)は、保持器42の転動体41との接触部分における接触壁面42aの法線とアクチュエータ3による押し付け方向とがなす角度に相当する(図8参照)。
そして、上記の摩擦力F1は、F1=μ1・F’1で表すことができる。摩擦力F2は、F2=μ2・F’2で表すことができる。トルクT1は、ディスクロータ5によって転動体41を回転させる力に相当するトルクであり、車輪と共に回転するディスクロータ5によって転動体41を回転させる際に発生するロータ付与トルクである。トルクT1は、T1=F1・lで表すことができる。トルクT2は、保持器42によって転動体41を保持する力、言い換えれば、保持器42によって転動体41の回転をとめる力に相当するトルクであり、転動体41が保持器42で保持されながら回転することで生じる保持器制動トルクである。トルクT2は、T2=F2・∫l(z)dzで表すことができる。
ブレーキ装置1は、ディスクロータ5と転動体41との接触部分に作用するトルクT1が保持器42と転動体41との接触部分に作用するトルクT2を上回ることで、つまり、T1>T2を満たすことで、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位に伴って、ディスクロータ5が保持器42で転動体41を回転させることができる。
まず、反力F’1、摩擦力F1及びアーム長lは、それぞれ下記の数1に示す数式(1)で表すことができる(図6参照)。
したがって、トルクT1は、下記の数2に示す数式(2)で表すことができる。
一方、トルクT2は、下記の数3に示す数式(3)で表すことができる(図7、図8参照)。
ここで、l2(y)=R2−y2、すなわち、l(y)=√(R2−y2)を数式(3)に代入すると、この数式(3)を下記の数4に示す数式(4)に変形することができる。
そして、(1/R)・y=cos(t)とおくと、y→0;t→π/2、y→a=sin(β);t→cos-1(sinβ)で、数式(4)を下記の数5に示す数式(5)に変形することができる。
そして、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位に伴って、ディスクロータ5が保持器42で転動体41を回転させるための条件は、上述のようにT1>T2を満たすことであることから、数式(2)及び数式(5)をこの条件式に代入すると、当該条件式を下記の数6に示す数式(6)で表すことができる。
そして、この数式(6)の両辺からW’及びRを消去することで、数7に示す数式(7)で表される条件式を得ることができる。
ブレーキ装置1は、摩擦係数μ1と摩擦係数μ2と角度βとの関係が上記の数式(7)の条件式を満たすように、保持器42の保持溝42bの形状、転動体41の外面の摩擦係数、保持器42の接触壁面42aの摩擦係数、ディスクロータ5の当接面5aの摩擦係数などが設定される。つまり、保持器42とディスクロータ5とは、摩擦係数μ1と摩擦係数μ2と角度βとの関係が数式(7)を満たす形状に形成される。したがって、ブレーキ装置1は、摩擦係数μ1と摩擦係数μ2と角度βとの関係が上記の数式(7)の条件を満たすように設定されることで、トルクT1がトルクT2を上回る構成、さらに言えば、車輪と共に回転するディスクロータ5によって転動体41を回転させると共に保持器42側で転動体41を摩擦させるための構成を実現することができる。
上記のように構成されるブレーキ装置1は、回転するディスクロータ5にブレーキパッド4が押し付けられた際にこのディスクロータ5の回転が転動体41に伝達されることで、転動体41が保持器42で回転(転動)する。つまり、ブレーキ装置1は、ディスクロータ5で転動体41を転動させブレーキパッド4の保持器42側で転動体41を摩擦させることができる。ブレーキ装置1は、転動体41が保持器42で保持されながら回転することで、転動体41の回転に応じて転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力(摩擦抵抗力)によって、ディスクロータ5の回転を制動する制動力を発生させることができる。ブレーキ装置1は、ブレーキパッド4とディスクロータ5とが押し付けられた状態で、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位に伴ってディスクロータ5が転動体41を転動させる際に転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力により上記相対変位を制動することができる。この結果、ブレーキ装置1は、ディスクロータ5、ひいては車輪に所定の制動力を付与することができる。
このとき、ブレーキ装置1が発生させる制動力fは、数8に示す数式(8)で表すことができる。
ブレーキ装置1は、本実施形態のように接触壁面42aが角度βに応じて傾斜している場合、保持器42の転動体41との接触面の表面形状が平坦である場合の制動力(=μ2・W)と比較して、(1/2)・[(2β/sin2β)+1]倍程度の制動力fを発生させることができる。ブレーキ装置1は、保持器42の転動体41との接触面の表面形状が平坦である場合の制動力と比較して、例えば、β=30°で1.1倍程度、β=45°で1.29倍程度、β=60°で1.7倍程度の制動力fを発生させることができ、制動性能を相対的に向上することができる。
この結果、ブレーキ装置1は、例えば、ブレーキパッド4のディスクロータ5に押し付けられる側の面の投影面積などにかかわらず、摩擦性能や耐摩耗性能などの性能を好適に設定することができる。つまり、ブレーキ装置1は、転動体41の数、保持器42の保持溝42bの形状、転動体41の外面の摩擦係数、保持器42の接触壁面42aの摩擦係数、ディスクロータ5の当接面5aの摩擦係数などを適宜調節することで、ブレーキパッド4の保持器42側の投影面積にかかわらず、摩擦性能や耐摩耗性能などの性能を適正に変更することができ、これらの性能がブレーキパッド4の保持器42側の投影面積に依存しないブレーキ装置1、ブレーキ装置用摩擦対2、ブレーキパッド4を実現できる。
例えば、ブレーキ装置1は、ディスクロータ5が転動体41を転動させる際に転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力によりディスクロータ5の回転を制動する構成を備えることで、図9に例示するように、各転動体41の外面全体の面積をブレーキパッド4における摩耗面積とすることができる。この結果、ブレーキ装置1は、ブレーキパッド4の保持器42側の投影面積以上に摩耗面積を大きくすることができ、耐摩耗性能を向上することができる。
図9に例示するブレーキパッド4は、ディスクロータ5に押し付けられる側の面の長辺方向長さが100mm、短辺方向長さが57.2mmであり、この面に縦4列、横9列、合計36個の転動体41が配列されている。各転動体41は、半径が4.5mmであり、隣接する転動体41間での中心間距離が7.15mmに設定されている。従来のブレーキパッドでは、ディスクロータ5に押し付けられる側の面の寸法が図9のブレーキパッド4と同等である場合、摩耗面積A1は、A1=100×57.2=5720mm2となる。これに対して、ブレーキパッド4では、摩耗面積A2は、A2=(4/3)×π×(4.5)3×36=13741mm2となり、A2/A1≒2.4倍の摩耗面積増加の効果をもたらす。
また、ブレーキ装置1は、ディスクロータ5が転動体41を転動させる際に転動体41と保持器42との間に生じる摩擦力によりディスクロータ5の回転を制動する構成を備えることで、例えば、平面同士の摩擦によりディスクロータ5の回転を制動する場合と比較して、摩擦接触点における荷重を安定化することができ、摩擦性能を向上することができる。加えて、このブレーキ装置1は、裏金45にアクチュエータ3による押し付け力が作用した際に、この押し付け力が分散部47によって分散され複数の保持器42に対してほぼ均一に作用するので、各摩擦接触点における荷重をさらに安定化することができ、摩擦性能をさらに向上することができる。またこれにより、ブレーキ装置1は、各転動体41の摩耗状態をより均一化することができる。
以上で説明した実施形態に係るブレーキ装置1によれば、転動体41と接触しこの転動体41を回転可能に保持する保持器42を有するブレーキパッド4と、転動体41と接触して設けられブレーキパッド4との相対変位に伴って転動体41を保持器42で回転させるディスクロータ5と、ブレーキパッド4とディスクロータ5とを押し付けるアクチュエータ3とを備える。以上で説明した実施形態に係るブレーキ装置用摩擦対2によれば、転動体41と接触しこの転動体41を回転可能に保持する保持器42を有するブレーキパッド4と、転動体41と接触して設けられブレーキパッド4との相対変位に伴って転動体41を保持器42で回転させるディスクロータ5とを備える。以上で説明した実施形態に係るブレーキパッド4によれば、車輪と共に回転するディスクロータ5に押し付けられる側の面に、転動体41と接触しこの転動体41を回転可能に保持する保持器42を有する。したがって、ブレーキ装置1、ブレーキ装置用摩擦対2、ブレーキパッド4は、例えば、ブレーキパッド4のディスクロータ5に押し付けられる側の面の投影面積などにかかわらず、好適に性能を設定することができる。
なお、以上で説明したブレーキ装置1は、保持溝42bが円錐形状に形成されるものとして説明したが、これに限らず、図10に示すように直方体形状や立方体形状であってもよいし、図11に示すように三角柱形状であってもよい。
また、以上で説明したブレーキ装置1は、保持器42が保持溝42bを有するものとして説明したが保持面が平坦であってもよい。この場合、ブレーキ装置1は、転動体41とディスクロータ5との摩擦係数と、転動体41と保持器42との摩擦係数とを適宜調節することで、トルクT1がトルクT2を上回る構成、さらに言えば、車輪と共に回転するディスクロータ5によって転動体41を回転させると共に保持器42側で転動体41を摩擦させるための構成を実現すればよい。
また、以上で説明したブレーキ装置1は、ディスクロータ5が当接面5aに収容溝51を有するものとして説明したがこれに限らず、図12に示すように、当接面5aが平坦であってもよい。
また、以上で説明したブレーキ装置1は、転動体41が球体であるものとして説明したがこれに限らない。転動体41は、ブレーキパッド4とディスクロータ5との相対変位の方向、すなわち、ディスクロータ5の回転方向に回転可能なものであれば、図13に示すように、樽形状や紡錘形状、あるいは、円柱形状のコロであってもよい。
また、以上で説明したブレーキ装置1は、弾性部材46や分散部47を備えない構成であってもよい。また、分散部47は、弾性部材46がシート状のゴム部材である場合には、逃げ部45aを設けなくても十分な押し付け力分散効果を得ることができる。
[実施形態2]
図14は、実施形態2に係るブレーキ装置における温度と摩擦係数との関係を表す線図、図15は、実施形態2に係るブレーキ装置における温度とトルクとの関係を表す線図である。実施形態2に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、状況に応じてトルクT1とトルクT2との大小関係が逆転する点で実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。また、主要な構成については、実施形態1で説明した図を適宜参照する(以下の実施形態でも同様である)。
図14は、実施形態2に係るブレーキ装置における温度と摩擦係数との関係を表す線図、図15は、実施形態2に係るブレーキ装置における温度とトルクとの関係を表す線図である。実施形態2に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、状況に応じてトルクT1とトルクT2との大小関係が逆転する点で実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。また、主要な構成については、実施形態1で説明した図を適宜参照する(以下の実施形態でも同様である)。
図14、図15で説明する本実施形態のブレーキ装置201、ブレーキ装置用摩擦対202及びブレーキパッド204は、保持器42又は転動体41の温度上昇に応じてディスクロータ5によって転動体41を回転させる力と保持器42によって転動体41を保持する力との大小関係が逆転する構成を有する。上述のように、ディスクロータ5によって転動体41を回転させる力は、トルクT1に相当し、保持器42によって転動体41を保持する力は、トルクT2に相当する。つまり、本実施形態の保持器42とディスクロータ5とは、トルクT1とトルクT2との大小関係が逆転する構成を有する。
本実施形態の保持器42とディスクロータ5とは、保持器42の接触壁面42aの摩擦係数、ディスクロータ5の当接面5aの摩擦係数が保持器42又は転動体41の温度上昇に応じて変化することで、トルクT1とトルクT2との大小関係が逆転する構成を実現している。
ディスクロータ5は、図14に点線L11で示すように、転動体41との接触部分の摩擦係数が保持器42又は転動体41の温度上昇に応じて低下するように構成される。ディスクロータ5は、全体が温度上昇に応じて摩擦係数が低下する素材で構成されてもよいし、当接面5aに温度上昇に応じて摩擦係数が低下する表面処理が施されていてもよい。保持器42は、図14に実線L12で示すように、転動体41との接触部分の摩擦係数が保持器42又は転動体41の温度上昇に応じて上昇するように構成される。保持器42は、全体が温度上昇に応じて摩擦係数が上昇する素材で構成されてもよいし、接触壁面42aに温度上昇に応じて摩擦係数が上昇する表面処理が施されていてもよい。
上記のように構成されるブレーキ装置201は、ディスクロータ5で転動体41を転動させブレーキパッド4の保持器42側で転動体41を摩擦させると、この摩擦熱によって、保持器42、転動体41の温度が上昇する。すると、ブレーキ装置201は、保持器42、転動体41の温度上昇に伴って、図14の点線L11に示すように、ディスクロータ5と転動体41との接触部分の摩擦係数が低下する一方、図14の実線L12に示すように、保持器42と転動体41との接触部分の摩擦係数が上昇する。そして、ブレーキ装置201は、図15の点線L21に示すように、温度の上昇に伴って、すなわち、ディスクロータ5と転動体41との接触部分の摩擦係数の低下に伴って、トルクT1が低下する。また、ブレーキ装置201は、図15の実線L22に示すように、温度が上昇に伴って、すなわち、保持器42と転動体41との接触部分の摩擦係数の上昇に伴って、トルクT2が上昇する。これにより、ブレーキ装置201は、トルクT1とトルクT2との大小関係を逆転させることができる。
この結果、ブレーキ装置201は、保持器42、転動体41の温度が所定の温度t11に達すると、トルクT1がトルクT2以下、すなわち、T1≦T2となる。これにより、ブレーキ装置201は、転動体41の回転が停止し保持器42側での転動体41の摩擦が停止し、ディスクロータ5側で転動体41が摩擦するようになる。つまり、ブレーキ装置201は、保持器42、転動体41の温度が所定の温度以上に上昇すると、転動体41の保持器42での回転が停止することで、ディスクロータ5の回転に応じてディスクロータ5と転動体41との間に生じる摩擦力(摩擦抵抗力)によって、ディスクロータ5の回転を制動する制動力を発生させる。このとき、ブレーキ装置201は、転動体41の保持器42での回転が停止し、転動体と41と保持器42との摩擦が停止することで、保持器42側への摩擦熱の伝熱を抑制することができ、ブレーキパッド204側の温度上昇を抑制することができる。よって、ブレーキ装置201は、例えば、いわゆるベーパロック現象の発生を確実に防止することができる。
以上で説明した実施形態に係るブレーキ装置201、ブレーキ装置用摩擦対202、ブレーキパッド204によれば、保持器42とディスクロータ5とは、保持器42又は転動体41の温度上昇に応じてディスクロータ5によって転動体41を回転させる力と保持器42によって転動体41を保持する力との大小関係が逆転する構成を有する。したがって、ブレーキ装置201、ブレーキ装置用摩擦対202、ブレーキパッド204は、ブレーキパッド204側の温度上昇を抑制することができる。
なお、以上の説明では、保持器42の接触壁面42aの摩擦係数とディスクロータ5の当接面5aの摩擦係数との両方が保持器42又は転動体41の温度上昇に応じて変化するものとして説明したが、これに限らず、どちらか一方だけであってもよい。
[実施形態3]
図16は、実施形態3に係るブレーキ装置の保持器について説明する模式図、図17は、実施形態3に係るブレーキ装置における温度と角度との関係を表す線図、図18は、実施形態3に係るブレーキ装置における温度とトルクとの関係を表す線図である。実施形態3に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、トルクT1とトルクT2との大小関係を逆転させるための構成が実施形態2とは異なる。
図16は、実施形態3に係るブレーキ装置の保持器について説明する模式図、図17は、実施形態3に係るブレーキ装置における温度と角度との関係を表す線図、図18は、実施形態3に係るブレーキ装置における温度とトルクとの関係を表す線図である。実施形態3に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、トルクT1とトルクT2との大小関係を逆転させるための構成が実施形態2とは異なる。
図16、図17、図18で説明する本実施形態のブレーキ装置301、ブレーキ装置用摩擦対302及びブレーキパッド304は、保持器42にかえて保持器342を備える。本実施形態の保持器342は、転動体41との接触部分における接触壁面42aの法線とアクチュエータ3による押し付け方向とがなす角度βが保持器342又は転動体41の温度上昇に応じて大きくなることで、トルクT1とトルクT2との大小関係が逆転する構成を実現している。
本実施形態の保持器342は、図16に示すように、例えば、保持器342自体の熱膨張を利用して角度βが大きくなる構造とする。保持器342は、線膨張係数が方向によって異なるいわゆる異方性を有する素材、例えば複合材料などによって構成される。この場合、保持器342は、転動体41の回転軸線に沿った方向の熱膨張率が相対的に小さくなる一方、アクチュエータ3による押し付け方向の熱膨張率が相対的に大きくなるように構成される。
上記のように構成されるブレーキ装置301は、保持器342、転動体41の温度上昇に伴って、図17の点線L31に示すように、当接面5a側の角度αがほぼ一定であるものの、図17の実線L32に示すように、保持器342の角度βが大きくなる(図16の角度β’参照)。そして、ブレーキ装置301は、図18の点線L41に示すように、トルクT1が一定であるものの、図18の実線L42に示すように、温度の上昇に伴って、すなわち、保持器342の角度βの増加に伴ってトルクT2が上昇する。これにより、ブレーキ装置301は、トルクT1とトルクT2との大小関係を逆転させることができる。
この結果、ブレーキ装置301は、保持器342、転動体41の温度が所定の温度t21に達すると、トルクT1がトルクT2以下、すなわち、T1≦T2となり、保持器342側での転動体41の摩擦が停止し、ディスクロータ5側で転動体41が摩擦するようになる。
以上で説明した実施形態に係るブレーキ装置301、ブレーキ装置用摩擦対302、ブレーキパッド304によれば、保持器342とディスクロータ5とは、保持器342又は転動体41の温度上昇に応じてディスクロータ5によって転動体41を回転させる力と保持器342によって転動体41を保持する力との大小関係が逆転する構成を有する。したがって、ブレーキ装置301、ブレーキ装置用摩擦対302、ブレーキパッド304は、ブレーキパッド304側の温度上昇を抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、上述した実施形態に限定されず、請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、ブレーキパッド4が第1部材であり、ディスクロータ5が第2部材であるものとして説明したが、これに限らず、ディスクロータが第1部材、ブレーキパッドが第2部材であってもよく、すなわち、ディスクロータ側に設けられる保持器に転動体が保持される構成であってもよい。この場合、転動体は、ブレーキパッドとディスクロータとの相対変位に伴ってブレーキパッドによって転動され、ディスクロータの保持器と転動体との間に生じる摩擦抵抗力によって車輪に制動力を付与することが可能となる。
以上のように本発明に係るブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドは、車両に用いられる種々のブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッドに適用して好適である。
1、201、301 ブレーキ装置
2、202、302 ブレーキ装置用摩擦対
3 アクチュエータ(押付機構)
4、204、304 ブレーキパッド(第1部材)
5 ディスクロータ(第2部材)
5a 当接面
41 転動体
42、342 保持器
42a 接触壁面
42b 保持溝
45 裏金(支持部材)
46 弾性部材
47 分散部
51 収容溝
2、202、302 ブレーキ装置用摩擦対
3 アクチュエータ(押付機構)
4、204、304 ブレーキパッド(第1部材)
5 ディスクロータ(第2部材)
5a 当接面
41 転動体
42、342 保持器
42a 接触壁面
42b 保持溝
45 裏金(支持部材)
46 弾性部材
47 分散部
51 収容溝
Claims (13)
- 転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器を有する第1部材と、
前記転動体と接触して設けられ前記第1部材との相対変位に伴って前記転動体を前記保持器で回転させる第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材とを押し付ける押付機構とを備え、
前記第1部材と前記第2部材とが押し付けられた状態で、前記第1部材と前記第2部材との相対変位に伴って前記第2部材が前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする、
ブレーキ装置。 - 前記第1部材は、車輪と共に回転不能であり、
前記第2部材は、前記車輪と共に回転可能である、
請求項1に記載のブレーキ装置。 - 前記保持器と前記第2部材とは、前記第2部材によって前記転動体を回転させる力が前記保持器によって前記転動体を保持する力より大きくなる構成を有する、
請求項1又は請求項2に記載のブレーキ装置。 - 前記保持器と前記第2部材とは、前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて前記第2部材によって前記転動体を回転させる力と前記保持器によって前記転動体を保持する力との大小関係が逆転する構成を有する、
請求項3に記載のブレーキ装置。 - 前記保持器は、前記転動体との接触部分の摩擦係数が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて上昇する、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のブレーキ装置。 - 前記第2部材は、前記転動体との接触部分の摩擦係数が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて低下する、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のブレーキ装置。 - 前記保持器は、前記転動体を保持する保持溝を有する、
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のブレーキ装置。 - 前記転動体は、球体であり、
前記保持溝は、円錐形状又は円錐台形状であり、
前記保持器と前記第2部材とは、前記第2部材と前記転動体との接触部分の摩擦係数μ1と、前記保持器と前記転動体との接触部分の摩擦係数μ2と、前記保持器の前記転動体との接触部分における壁面の法線と前記押付機構による押し付け方向とがなす角度βとの関係がμ1>(μ2/2)・[(2β/sin2β)+1]を満たすように形成される、
請求項7に記載のブレーキ装置。 - 前記保持器は、前記転動体との接触部分における壁面の法線と前記押付機構による押し付け方向とがなす角度が前記保持器又は前記転動体の温度上昇に応じて大きくなる、
請求項7又は請求項8に記載のブレーキ装置。 - 前記第2部材は、前記転動体との接触部分に前記相対変位の方向に沿って形成され前記転動体の一部分を収容する収容溝を有する、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のブレーキ装置。 - 前記第1部材は、複数の前記転動体及び複数の前記保持器を有し、前記押付機構からの押し付け力が作用する支持部材と前記複数の保持器との間に前記押し付け力を分散する分散部が設けられる、
請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のブレーキ装置。 - 転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器
を有する第1部材と、
前記転動体と接触して設けられ前記第1部材との相対変位に伴って前記転動体を前記保持器で回転させる第2部材とを備え、
前記第1部材と前記第2部材とが押し付けられた状態で、前記第1部材と前記第2部材との相対変位に伴って前記第2部材が前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする、
ブレーキ装置用摩擦対。 - 車輪と共に回転するディスクロータに押し付けられる側の面に、転動体と接触し当該転動体を回転可能に保持する保持器を有し、
前記ディスクロータに押し付けられた状態で、前記ディスクロータとの相対変位に伴って前記ディスクロータが前記転動体を回転させる際に前記転動体と前記保持器との間に生じる摩擦力により前記相対変位を制動することを特徴とする、
ブレーキパッド。
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PCT/JP2010/059553 WO2011151925A1 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | ブレーキ装置、ブレーキ装置用摩擦対及びブレーキパッド |
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