JP5298944B2 - 液晶パネルの温度検出装置、液晶表示装置および電子機器。 - Google Patents
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Description
また、温度センサーについては、外部温度の影響を受けにくい地点に設けなければならないが、表示装置に小型化・額縁狭小化などが要求される場合には、温度センサーを設ける地点が制限される、という難点もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、液晶パネルの内部の温度を、実装上の制限を受けることがなく、検出することを可能とする技術を提供することにある。
本発明において、前記液晶素子は、走査線とデータ線との交点に対応して設けられ、前記第1電極に、給電線を介して第1電圧が印加され、前記第2電極に、前記データ線を介して前記第1電圧とは異なる第2電圧が印加され、前記電流検出素子は、前記給電線に介挿された抵抗素子であり、前記温度出力回路は、前記抵抗素子の両端間に発生する電圧に基づいて前記液晶層の温度を出力する構成としても良い。
また、本発明において、前記温度出力回路は、電流に対する温度の関係を予め記憶したテーブルを有し、該テーブルを参照して、前記電流検出素子によって検出された電流を温度に変換する構成としても良い。この構成によれば、温度出力回路において演算等が不要となるので、構成の簡易化を図ることが可能となる。
なお、本発明は、液晶パネルの温度検出装置のほか、温度検出方法、液晶表示装置、該液晶表示装置を有する電子機器としても概念することが可能である。
この図に示されるように、液晶表示装置1は、走査制御回路20、データ処理回路30、A/D変換回路34、温度出力回路35、コモン電極駆動回路40、増幅回路50、抵抗素子60および液晶パネル100を含む。この液晶表示装置1には、映像信号Vdが上
位回路から同期信号Syncに同期して供給される。この映像信号Vdは、液晶パネル100の各画素に対し階調レベルをそれぞれ指定するデジタルでデータであり、同期信号Sync
に含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)にしたがって走査される画素の順で供給される。
このうち、TFT116のソース電極は、データ線114に接続され、ドレイン電極が画素電極118に接続される一方、ゲート電極が走査線112に接続されている。コモン電極108と画素電極118との間に液晶層105が挟持され、これにより液晶素子120が構成される。このため、画素110毎に、画素電極118、コモン電極108および液晶105からなる液晶素子120が設けられることになる。
このような構成の液晶素子120は、コモン電極108および画素電極118の間で電圧を保持するとともに、透過型であれば、保持した電圧の実効値に応じた透過率となる。
なお、破線で示す抵抗RLCは、液晶素子120における液晶層105の抵抗成分を示す。また、画素110には、補助容量Csが設けられている。この補助容量Csは、その一端が画素電極118に接続され、他端が補助容量電極119に共通接続されている。
このうち、走査線駆動回路130は、走査制御回路20による制御信号Yctrにしたが
って走査線112の1、2、3、…、480行目の各々に、走査信号G1、G2、G3、…
、G480をそれぞれ供給するものである。
データ線駆動回路140は、走査制御回路20による制御信号Xctrにしたがって、デ
ータ信号dsを、走査線駆動回路130によって選択される行の画素110の各々に対し
、それぞれ1〜640列目のデータ線114を介して供給するものである。なお、1、2、3、…、640列目のデータ線114に供給されるデータ信号を、それぞれd1、d2、d3、…、d480と表記する。
コモン電極駆動回路40は、電圧LCcomを、給電線70を介してコモン電極108に
印加するものである。抵抗素子60は、給電線70に介挿された電流検出素子である。増幅回路50は、抵抗素子60の両端間に発生する電圧を係数αにて増幅するものである。
号dsを出力するものであり、フレームメモリー31、ルックアップテーブル(LUT)
32およびD/A変換回路(D/A)33を含む。
映像信号を読み出して、Pdとして出力するものである。したがって、上位回路から同期
信号Syncに同期して、ある画素の映像信号Vdが供給されたとき、フレームメモリー31からは、同じ画素であって、1フレーム前の映像信号Pdが読み出されて出力される構成
となっている。
なお、フレームとは、液晶パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表示させるのに要する期間をいい、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60
Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。
定される階調レベルと、1フレーム前の映像信号Pdで指定される階調レベルとの組み合
わせに対応して、その温度域において最適な補償映像信号Vdaを予め記憶する二次元テーブルである。このため、ルックアップテーブルは、映像信号Vdと映像信号Pdとが入力されたときに、これら2つのデータで指定される階調レベルの組み合わせに対応した補償映像信号Vdaを読み出して出力する。
なお、いずれの温度域のルックアップテーブルが選択されるかについては、温度出力回路35により出力される温度によって次のように決定される。すなわち、温度出力回路35により出力された温度が、T1以下であれば低温域用のルックアップテーブルが選択さ
れ、T1を上回りT2以下であれば常温域用のルックアップテーブルが選択され、T2を上
回れば高温域用のルックアップテーブルが選択される。
として出力する。
なお、データ信号dsの極性については、ビデオ振幅中心電圧(基準電圧)Vcに対して高位側を正極性とし、低位側を負極性としている。また、信号Frpは、Hレベルであるときに正極性を指定し、Lレベルであるときに負極性を指定するものとする。この信号Frpは、例えば走査制御回路20から、図4および図5に示されるように供給される。
。このFPC基板には、抵抗素子60および給電線70が含まれる。
はじめに、液晶表示装置1における表示動作について図4を参照して説明する。なお、図において、nフレームとは、正極性書込が指定されるフレームとし、(n+1)フレームとは、負極性書込が指定されるフレームとする。
各フレームは、垂直有効走査期間Faと垂直帰線期間Fbとに分けられ、このうち、垂直有効走査期間Faにわたって、上位回路から映像信号Vdが1行1列〜1行640列、2行1列〜2行640列、3行1列〜3行640列、…、480行1列〜480行640列の画素の順番で供給される。一方、垂直帰線期間Fbの途中で、信号Frpの論理レベルが切
り替わる。
制御にしたがって走査信号G1をHレベルにする。また、データ処理回路30は、nフレ
ームにおいて該映像信号Vdを正極性のデータ信号dsに変換する一方、データ線駆動回路140は、該データ信号dsを、走査制御回路20による制御にしたがって1、2、3、
…、640列目のデータ線114にデータ信号d1、d2、d3、…、d640としてサンプリングする。走査信号G1がHレベルであると、1行目のTFT116がオン状態となるの
で、データ線114にサンプリングされたデータ信号は、オン状態にあるTFT116を介して画素電極118に印加される。このため、1行1列〜1行640列の液晶素子120には、それぞれ階調変化に応じて応答性が補償された正極性電圧が書き込まれる。
走査線駆動回路130は、2行目の画素に対応する映像信号Vdが供給される水平走査
期間において走査信号G2をHレベルにする一方、データ線駆動回路140は、2行目の
画素に対応する映像信号Vdを変換したデータ信号dsを、1、2、3、…、640列目のデータ線114にサンプリングする。2行目のTFT116がオン状態となるので、データ線114にサンプリングされたデータ信号は、該TFT116を介して画素電極118に印加され、これにより、2行1列〜2行640列の液晶素子120には、それぞれ階調変化に応じて応答性が補償された正極性電圧が書き込まれる。
次の(n+1)フレームにおいては、信号Frpの論理レベルが反転するので、映像信号Vdが負極性となるが、それ以外については、nフレームと同様な書込動作が実行される
。これにより、各液晶素子には、それぞれ階調変化に応じて応答性が補償された負極性電圧が書き込まれて、(n+1)フレームにおける透過像が作成されることになる。
心である基準電圧Vcに対して基準電圧Vcよりも若干低位側にオフセットされている。これは、TFT116では、オンからオフした瞬間にドレイン電極、すなわち画素電極118の電圧を低下させるフィールドスルー(プッシュダウン、突き抜け)が発生する。このため、電圧LCcomを、正負振幅の基準電圧Vcに一致させると、液晶素子に印加される電圧の実効値は、フィールドスルーのために、負極性の方が正極性よりも大きくなるので、これを相殺するためである。
また、走査信号G1〜G480におけるHレベルは、選択電圧VHであり、Lレベルは非選択電圧VLである。
ーマリーホワイトモードとしたとき、データ信号djは、正極性であれば、白レベルの低
位電圧Vw(+)から黒レベルの高位電圧Vb(+)までの範囲をとり、負極性であれば、正極性の電圧範囲を、基準電圧Vcを中心にして対称とした範囲、つまり白レベルの高位電圧Vw(-)から黒レベルの低位電圧Vb(-)までの範囲をとる。このとき、垂直帰線期間Fbでは、タイミングズレ等によって書き込まれたとしても表示に寄与させない等の理由により、黒レベルに表示とさせる電圧Vb(+)、Vb(-)となっている。
この温度検出動作は、例えば、走査制御回路20が上位回路から指示される場合、または、自発的に指示する場合に実行される。なお、上位回路から指示される場合としては、例えば、階層的なメニュー画面を表示している場合に異なるメニュー画面への表示切り替えが指定されたときが考えられる。また、走査制御回路20が自発的に指示する場合としては、電源投入直後における初期動作や、一定期間(例えば30分)毎などが考えられる。
る正極性の電圧Vb(+)にするように制御する。したがって、すべての液晶素子120では、画素電極118に、電圧Vb(+)が印加されることになる。
一方、コモン電極108には、電圧LCcomが印加されている。
105に流れた電流の総計値と、該抵抗素子60の抵抗値Rとの積で示される電圧が表れる。
抵抗素子60の両端電圧は、増幅回路50によって係数αで電圧増幅された後、A/D変換回路34によってデジタル値に変換される。
液晶層は、温度が上昇するにつれて比抵抗が下がり、逆に温度が下降するにつれて比抵抗が上がる、という半導体に似た性質を有する。このため、液晶層105に流れた電流の総計値についても、温度の上昇にほぼ比例して増加する特性となる。したがって、該特性を利用すれば、電流の総計値から、液晶層105における温度を求めることができる。
このため、本実施形態では、液晶パネル100における液晶層105について、図3の(a)に示されるような、温度に対する電流の総計値の特性を、実験等により予め求めておくとともに、その特性情報(傾き、切片)を、温度出力回路35に記憶させておく。そして、温度出力回路35は、第2に、求めた電流の総計値から、特性情報を用いて、温度を算出して出力する。
また、温度検出動作において、走査信号G1〜G480をHレベルにして、画素電極に電圧Vb(+)を印加した直後では、充放電に伴う過渡的な電流が液晶層105に流れる可能性がある。このため、抵抗素子60の両端電圧をサンプリングするタイミングとしては、過渡的な電流が収束するタイミング、すなわち、走査信号G1〜G480をHレベルとする期間の末期とすることが好ましい。
また、本実施形態では、TFT116をオンさせたときに、データ信号を黒レベルに相当する電圧Vb(+)として最高レベルとしているので、TFT116の温度依存性による影響が小さくなり、より高精度の電流検出が可能となっている。
くわえて、本実施形態では、検出した電流の総計値から液晶層の温度を求めるので、液晶パネル100の近傍に温度センサーを設ける構成と比較して、検出する温度の誤差を小さく済ませることが可能である。さらに、抵抗素子60についても給電線70に介挿すれば良いので、上記FPC基板等に設ければ済む。このため、抵抗素子60を設けるにあたって、実装上の制限もほとんどない。
しかしながら、補助容量電極の抵抗値は、電極という性格上、かなり小さく、ほとんどゼロに近い。このため、温度に応じて補助容量電極の抵抗値が変化しても、その抵抗変化が、交流電流計の内部抵抗に比べて小さいので、実際には、かなりの測定誤差を伴うと考えられる。
また、補助容量電極に、抵抗測定用の交流電源を接続するにあたっては、液晶層が応答しないように周波数を高くする必要がある(1〜2MHz程度)。このように高周波数の電流を測定するには、少なくとも2倍以上のサンプリング周波数が必要となるので、交流電流計の構成も複雑化する。
これに対して、本実施形態では、電圧LCcomを供給する給電線70に流れる電流を、
抵抗素子60によって電圧に変換して検出しているだけなので、測定誤差も小さいし、高周波数に対応するための複雑な交流電流計も不要である。
一方、実施形態では、温度出力回路35は、特性情報を用いて、電流の総計値から温度を算出する構成としたが、電流の総計値に対する温度を、例えば図3の(b)に示されるように予めテーブルとして記憶しておくとともに、電流の総計値から、該テーブルを参照
して、温度を求める構成としても良い。このようにテーブルを用いて温度を求める構成とすれば、温度出力回路35において演算の必要がなくなり、構成の簡易化を図ることが可能となる。
さらに、実施形態では、電流検出動作において、すべての液晶素子120に流れる電流の総計値を検出する構成としたが、例えば、表示領域101外に、ダミーの走査線と画素とを設けるとともに、垂直帰線期間Fbに該ダミーの走査線に選択電圧を印加する一方、
データ線114に黒レベル相当電圧Vb(+)、Vb(-)をデータ信号として供給する構成としても良い。垂直帰線期間Fbでは、表示領域101が保持期間であり、画素電極118が
電気的にどの部分にも接続されない状態であるので、TFT116のオフリークが無視できる程度に小さければ、表示領域101に属する液晶素子120には電流が流れず、ダミーの走査線に対応する液晶素子120だけに電流が流れることになる。このため、抵抗素子60に流れる電流は、該ダミーの走査線に対応する液晶素子の液晶層に限定されるので、量的には少なくなるが、表示動作において表示領域101による表示画面に影響を与えることなく、電流を検出することが可能となる。
次に、実施形態に係る液晶表示装置1を用いた電子機器の一例を説明する。図6は、液晶表示装置1における液晶パネル100をライトバルブとして用いたプロジェクターの構成を示す平面図である。
この図に示されるように、プロジェクター2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、Bは、他のRやGと比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、RおよびBの光は90度に屈折する一方、Gの光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、投射レンズ2114によってカラー画像がスクリーン2120に投射されることとなる。
、ディジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、上記電気光学装置が適用可能なのは言うまでもない。
Claims (3)
- 第1電極と第2電極とにより液晶層を挟持した液晶素子を備え、前記第1電極に、給電線を介して第1電圧が印加され、前記第2電極に、データ線を介して前記第1電圧とは異なる第2電圧が印加される液晶パネルの温度検出装置であって、
前記液晶層に流れる電流を検出する電流検出素子と、
前記電流検出素子によって検出された電流に基づいて前記液晶層の温度を出力する温度出力回路とを具備し、
前記電流検出素子は、前記給電線に介挿された抵抗素子であり、
前記温度出力回路は、前記液晶層に流れる電流に対する温度の関係を記憶したテーブルを有し、前記抵抗素子の両端間に発生する電圧に基づいて前記液晶層に流れる電流を検出し、前記テーブルを参照して、前記検出された前記液晶層に流れる電流を温度に変換する
ことを特徴とする液晶パネルの温度検出装置。 - 前記請求項1に記載の液晶パネルの温度検出装置を具備することを特徴とする液晶表示装置。
- 請求項2に記載の液晶表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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- 2009-02-25 JP JP2009041923A patent/JP5298944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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