JP5298882B2 - 進捗管理装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、進捗管理装置、及びプログラムに関する。
管理コンピュータが、工事識別子、工務店識別子、作業者識別子、工程識別子、前工程に関するデータを含む作業計画データを作業計画データ記憶部に記録し、作業管理端末識別子、作業者識別子、工程識別子、進捗状況に関するデータを含む作業実績通知を受信する。そして、作業計画データの前工程に関するデータに基づく工程の順番と、作業実績通知の工程識別子とに基づいて、その工事現場における次工程を特定し、その次工程に予定されている作業者に作業指示を通知するという技術が、特許文献1に開示されている。本特許文献1では、工程識別子に対応する工程や作業の進捗状況は、作業者に選択入力させる構成となっている。
特開2005−267523号公報
ところで、工程や作業の進捗状況を作業者に入力させる構成においては、入力ミスにより、誤った情報に基づく作業実績管理がなされる可能性がある。
本発明は、利用者の文書に対する操作と、操作に基づき生成される文書間の派生関係に基づいて作業工程の進捗情報を生成することを目的とする。
請求項1記載の発明は、進捗管理装置であって、第1の文書を親とし前記第1の文書に対する操作の結果生成された第2の文書を子とした複数世代の派生関係の情報を情報処理装置から受け取って記憶部に登録する登録手段と、文書ごとに、文書に対して行われた操作を記録する記録手段と、前記派生関係の情報と、前記操作の記録とに基づき、各文書に関連する作業の進捗情報を生成する生成手段と、前記生成した進捗情報を出力する出力手段と、を有することとしたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の進捗管理装置であって、前記記録手段は、操作の記録として、操作者に関する情報と、操作の内容を特定する情報とを記録しており、前記生成手段は、注目する文書についての操作の記録として、前記操作者に関する情報と、操作の内容と、より先行する世代の文書に係る進捗の工程を特定する情報とに関連づけて予め定められた進捗の工程を特定する情報を取得して、前記注目する文書に関連する作業の進捗情報を生成することとしたものである。
請求項3記載の発明は、プログラムであって、コンピュータを、第1の文書を親とし前記第1の文書に対する操作の結果生成された第2の文書を子とした複数世代の派生関係の情報を情報処理装置から受け取って記憶部に登録する登録手段と、文書ごとに、文書に対して行われた操作を記録する記録手段と、前記派生関係の情報と、前記操作の記録とに基づき、各文書に関連する作業の進捗情報を生成する生成手段と、前記生成した進捗情報を出力する出力手段と、として機能させることとしたものである。
請求項1,3記載の発明によると、作業工程の進捗情報を文書に対する操作に基づいて生成できる。
請求項2記載の発明によると、各操作者に関する情報に基づいて進捗情報を生成できる。
本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の概略構成及びその接続態様を表すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るクライアント端末の構成例を表すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るクライアント端末の例を表す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が処理の対象とする文書の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の構成例を表すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の例を表す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する文書データベースの内容例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する派生関係データベースの内容例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する派生関係データベースを木構造で表した説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持するアクションテーブルの例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する工程名生成規則の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の動作例を表すフローチャート図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の生成する進捗情報の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する工程名生成規則の別の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持するメタ情報の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の生成する進捗情報の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持するまた別の工程名生成規則の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が生成する進捗情報を表す画像の一例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持するまた別のメタ情報の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置が保持する工程名生成規則のまた別の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る進捗管理装置の生成する進捗情報の別の例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係るクライアント端末における進捗情報表示のためのテーブルの例を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係るクライアント端末における進捗情報の表示例を表す説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態の進捗管理装置1の概略構成及び、その接続態様を示すブロック図である。本実施の形態の進捗管理装置1は、ネットワーク等の通信手段を介してクライアント端末2a,2b…(以下、クライアント端末2と総称する)に接続される。
クライアント端末2は、ユーザが文書を操作するために用いる端末であり、パーソナルコンピュータ、デジタル複合機などがその一例である。このクライアント端末2は、一例として図2に示すように、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、及び通信部25を含む。
ここに制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等のプログラム制御デバイスであり、記憶部22に格納されたプログラムに従って動作する。本実施の形態の制御部21は、図3に示すように文書操作部31、登録処理部32、及びアクション設定処理部33を機能的に備える。この制御部21の動作については、後に述べる。
記憶部22は、メモリデバイスなどであり、制御部21によって実行されるプログラムを保持する。このプログラムは、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等のコンピュータ可読な記録媒体に格納された状態で提供され、この記憶部22に格納されたものであってもよい。また、この記憶部22は、制御部21のワークメモリとしても動作する。
操作部23は、キーボードやマウスなど、文書の操作を行うためのデバイスを備える。このクライアント端末2が例えばデジタル複合機などである場合、この操作部23は、スキャナ装置など、紙媒体などの各種媒体上に形成された画像を光学的に読み取り、画像データを出力する装置を含んでもよい。表示部24は、ディスプレイなどであり、制御部21から入力される指示に従って情報を表示出力する。通信部25は、ネットワークなどの通信手段を介して、進捗管理装置1等との間で通信を行う。
次に制御部21の具体的動作について説明する。文書操作部31は文書に対する操作を実行する。本実施の形態では、文書の情報は、進捗管理装置1に登録(後に述べる進捗管理装置1の記憶部12に蓄積)される。文書操作部31は、ユーザの指示に従い、文書を進捗管理装置1に登録し、また、進捗管理装置1から読み出して取得し、閲覧や編集などの操作を行う。なお、文書に対する操作は、文書の表示(「閲覧」)、複写(電子文書のコピー)、削除、編集、印刷出力のほか、紙文書の読み取り、紙文書の複写など、クライアント端末2側で新たに文書を生成する処理も含まれる。文書操作部31は、処理の対象となった文書に対して操作を行った場合、その操作の結果を表す文書を進捗管理装置1に登録させる。
本実施の形態では、文書は、図4に例示するように、メタ情報Mと文書内容Cとを含むものとする。文書内容Cは、文書操作部31の操作の結果生成された文書の内容の実体情報である。文書操作部31が電子文書を作成・編集する場合は、文書内容Cはそのソフトウエアによる編集の結果生成される文書の内容そのものである。また、文書操作部31が電子文書を印刷する場合は、文書内容Cは、例えば、印刷される電子文書の内容を表す情報(画像形成の指示など)とすればよい。また、文書操作部31が紙文書をスキャン、または複写する場合、文書内容Cは、例えば、紙文書を読み取って得られた画像データとすればよい。
メタ情報Mは、文書管理のための情報であり、管理ID,親ID,及び操作記録としてのログ情報を含む。ここに管理IDは、文書ごとに一意に定められる識別情報である。例えば、対応する文書(ただし管理IDを除く部分)のハッシュ値を求め、このハッシュ値をその文書の識別情報とすればよい。このハッシュ値を求める関数としては、SHA-256(SHA-256はNISTがFIPS180-2で定めた256ビットのハッシュ値を持つ暗号学的ハッシュ関数である)などのような耐衝突性を持つ暗号学的ハッシュ関数を用いれば、実用上十分な一意性を備えた管理IDを生成することができる。
親IDは、文書に対して「親」となる文書がある場合の、当該「親」となる文書の管理IDである。すなわち、本実施の形態では、ある文書Pに対して操作を加えて新たな文書Fが得られた場合、操作の対象となった元の文書Pを「親」、操作の結果得られた新たな文書Fを「子」として、親子関係(派生関係)を設定する。以下、同様に、「子」となった文書に対して操作が行われれば、当該操作の結果生じた文書は、文書Fを「親」とする「子」の文書であり、元の文書Pから見れば、「孫」の文書ということになる。このようにして、派生関係には、複数の世代の文書が含まれることとなる。本実施の形態では、先行して存在し、操作の対象となる先祖の文書を「より先行する世代の文書」というように呼び、少なくとも一度の操作を経て得られる子孫の文書を、「より後の世代の文書」というように呼ぶこととする。また共通の先祖をもつ一連の文書(互いに派生関係で関連づけられた文書)をファミリと呼ぶ。
なお、進捗管理装置1に未登録の電子文書を新たに登録する操作を実行した場合や、未登録の紙文書をスキャン又は複写する操作を実行した場合(この場合、紙文書を読み取った画像を文書内容とする文書が新たに生成されて登録される)に生成される文書では、親IDは「空」(すなわち、親が存在しないことを表すもの)となる。
もっとも、紙等の媒体に形成される文書についても、管理IDを関連づけることができる。例えば文書の画像を形成する媒体に、RFID(Radio Frequency Identifier)タグを含めておき、文書の印刷操作が行われたときに、当該印刷操作の対象となった文書の画像を形成する媒体に含まれたRFIDタグに、印刷操作の結果、生成された文書の管理ID(親IDを併せて含めてもよい)を、書き込む。
このような印刷操作を行った場合、文書操作部31は、当該印刷操作の結果となった文書の管理IDや「印刷」を表す操作種別等のメタ情報を含んだ文書(内容の情報は、例えばPDL(Page Description Language)等で記述された形成指示などであってもよい)を進捗管理装置1に登録するよう、登録処理部32に指示する。
さらに、管理IDが埋め込まれた媒体を光学的に読み取る操作を行う場合、文書操作部31は、当該読み取り操作の結果、得られた文書(読み取られた文書の画像など)に対して新たな管理IDを発行する。また、文書操作部31は、媒体に埋め込まれたRFIDタグなどから管理IDを「親ID」として読み取る。さらに文書操作部31は、読み取り結果の画像を文書内容とし、発行した管理IDと、読み取られた親IDとを含む文書の情報を、進捗管理装置1に登録するよう、登録処理部32に指示する。
ログ情報は、当該文書が生成された際の操作の内容を表す。このログ情報には、複数のログ項目情報が含まれる。ログ項目情報としては、例えば操作が行われた日時、操作の種別、操作を行ったユーザ(操作者)を特定する情報などがあるが、これに限られるものではない。
このうち操作の種別の情報は、例えば登録(新規の文書を登録すること)、電子的な文書の複写、削除、閲覧、編集、更新(更新版の登録)、印刷、スキャン、紙文書の複写の別を表す情報である。なお、この操作の種別の情報は、必ずしも文書操作部31が実行する操作の内容を表すものでなくても構わない。例えば、文書が操作者のもとを通過したこと、すなわち、文書を受け取った後に別の操作者へ引き渡したことを記録してもよい。文書操作部31が実行する複数の操作が、同じ操作種別に分類されていてもよい。また、文書操作部31が実行する操作が同じであっても、操作に係るオプション情報により、異なる操作の種別として記録しても良い。例えば、文書を編集操作した場合に、ユーザが操作メニュー上で「(文書内容の)確認として登録」を指示した場合と、「(文書内容の)承認として登録」とでは、操作の種別の情報を、それぞれ「確認」、「承認」というように区別可能なものとしてもよい。オプション情報としてはユーザの情報を用いてもよい。例えば、同じ文書の「登録」操作が行われた場合であっても、一方のユーザがこの操作を行った場合は「確認」、別のユーザがこの操作を行った場合を「承認」というように、異ならせてもよい。
さらに、本実施の形態では、文書の新規登録の際に、利用者から作業の種別に関わる情報の入力を受け入れておく。この作業の種別に関わる情報(以下、作業種別コードと呼ぶ)としては、例えば、「決裁文書回付」、「見積・購買」、「契約書処理」などといった別がある。文書操作部31は、新規の文書の登録の際に、この作業種別コードの入力を受けると、これを文書のメタ情報に含めて進捗管理装置1に登録させるよう、登録処理部32に指示する。
登録処理部32は、文書操作部31が出力した文書の情報を進捗管理装置1に送信して、登録させる。アクション設定処理部33は、進捗管理装置1による動的処理(以下、「アクション」と呼ぶ)の実行条件及び内容を設定する。アクション設定処理部33は、例えば、操作部23を介して、文書を特定する情報と、当該情報で特定される文書に関して設定されるアクションの実行条件及び内容を特定する情報の入力を、ユーザから受け入れる。そして当該受け入れた文書を特定する情報と、アクションの実行条件及び内容を表す情報とを進捗管理装置1に対して送信する。この場合のアクションの具体的な例については、後に述べることとする。
次に、進捗管理装置1について説明する。この進捗管理装置1は、図5に例示するように、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含んで構成されている。ここに制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプログラム制御デバイスであり、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。この制御部11は図6に例示するように、文書登録部41と、アクション設定部42と、アクション実行部43と、要求処理部44と、進捗情報生成部45とを機能的に備える。この制御部11の動作については、後に述べる。
記憶部12は、メモリデバイスなどであり、制御部11によって実行されるプログラムを保持する。このプログラムは、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等のコンピュータ可読な記録媒体に格納された状態で提供され、この記憶部12に格納されたものであってもよい。また、この記憶部12は、制御部11のワークメモリとしても動作する。この記憶部12は、文書データベースと、派生関係データベースと、アクションテーブルと、工程名生成ルールテーブルと、作業進捗情報データベースとを保持している。通信部13は、ネットワークなどの通信手段を介して、クライアント端末2等との間で通信を行う。
本実施の形態の制御部11により実現される文書登録部41は、クライアント端末2から通信部13が、文書の登録の指示を受信すると、登録の対象として受信した文書の情報を記憶部12に格納する。本実施の形態では、文書の操作の指示を行ったユーザ(操作者)をユーザ名とパスワードなどとにより認証する。また、この文書登録部41は、登録の対象として受信した文書の情報のうち、文書内容Cを文書データベースに保持させ、対応するメタ情報Mを派生関係データベースに格納することとしてもよい。
具体的に、文書データベースには、図7に示すように、文書の内容を識別する内容識別情報(内容ID)と、文書内容とを関連づけて保持する。この内容IDは、各文書内容に固有の情報であれば、管理IDと同じものであっても、異なるものであってもよい。また、この内容IDは、クライアント端末2が付与してもよいし、進捗管理装置1が生成してもよい。
派生関係データベースは、文書の情報のうち、派生関係の情報部分を主としたメタ情報を蓄積するデータベースである。図8に、派生関係データベースの内容例を示す。図8に示した表における各行の情報が、1つの文書に対応するメタ情報レコードである。この例は、ある文書が進捗管理装置1に新規登録され、この文書が複数のユーザに配布され、当該文書を受け取ったユーザが当該文書を編集して、編集済みの文書(以下、「編集後文書」とも呼ぶ)をさらに進捗管理装置1に登録する場合の文書の履歴を表す。図8の例の表では、各文書の管理IDに対応づけて、親ID、操作種別、操作者、操作日時、作業ID等の情報が併せて登録されている。
進捗管理装置1の制御部11は、新規登録の際にユーザから受け入れた作業種別コードごとに、固有の番号(例えば連番)を発行し、作業種別コードに連接して作業IDを生成する。一例として、「決裁文書回付」を表す作業種別コードを「8」、連番を4桁とすると、作業IDは「80001」等として生成される。このうち先頭の「8」が作業種別コードを、残りの4桁が固有の番号を表す。本実施の形態ではこの作業IDは、「親」から「子」へそのまま承継される。
この図8に例示したメタ情報の項目は一例に過ぎない。例えば、この他に文書データベース内での対応する文書内容の格納場所を示すパス名(参照情報)を派生関係データベースの対応するレコードに含めてもよい。また例えば、操作者の連絡先(電子メールアドレス、FAX(ファクシミリ)番号、電話番号など)をさらに派生関係データベースの関連するレコードに登録しておいてもよい。
なお、図8の例は派生関係データベースの管理するデータを内容の観点から表現したものにすぎず、具体的な表現形式或いはデータベース形式を規定するものではない。例えば、派生関係データベースは、一般的なリレーショナルデータベースとして構築することもできるし、管理IDを除くメタ情報を記述したXML(eXtensible Markup Language)文書を、管理IDをキーとして登録したデータベースとして構築することもできる。図8に示した派生関係データベースに保持されたデータの内容は、図9のような木構造として表現することもできる。この木構造は、管理IDをノードとし、管理ID間の親子関係をエッジとする木構造である。
アクション設定部42は、クライアント端末2から文書を特定する情報とともにアクションの実行条件及び内容を表す情報を受信すると、当該情報で指示されたアクションごとに固有のアクション番号を付与し、各アクションのアクション番号に対応づけて、各アクションに対応する文書の管理IDと、受信したアクション起動条件、及びアクション内容を記憶部12のアクションテーブルに登録する。
記憶部12に格納されるアクションテーブルは、進捗管理装置1が実行するべき処理(アクション)の実行条件及び内容を記憶する。図10は、アクションテーブルの内容の一例を示す。この例では、表の各行がそれぞれのアクションに対応する。アクションテーブルには、各アクションの識別番号であるアクション番号に対応づけて、管理ID、アクション起動条件、及びアクション内容の各項目が登録される。管理IDは、進捗管理装置1に登録された文書のいずれかの管理IDである。アクション起動条件は、対応する「アクション内容」の項目で設定された内容のアクションの実行の条件を表す。またアクション内容の項目は、対応する「アクション起動条件」の項目で設定された条件が満たされる場合に実行される処理の内容そのものを表す。
アクション実行部43は、記憶部12に格納されたアクションテーブルに従い、アクションを実行する。このアクション実行部43は、アクションテーブル上の各アクションについて、アクション起動条件が満たされているか否かを判断する。そして、アクション起動条件が満たされると判断されたアクションに係るアクション内容が表す処理を実行する。さらに、アクション実行部43は、実行されたアクション内容の表す処理を、文書に対する操作として捉え、この操作の履歴を派生関係データベースに登録する。
要求処理部44は、クライアント端末2からの管理IDを含んだサービス要求に応じて、派生関係データベースを用いたサービスを提供する。この要求処理部44が提供するサービスとしては、例えば、サービス要求中の管理IDに対応する文書の最新版を検索するサービスなどがある。また別の例として、サービス要求中の管理IDに対応する始祖(根)の文書又はその始祖についてのログ情報を提供するサービスを挙げることができる。また、別の例として、その管理IDの来歴、すなわち始祖からその管理IDまでに文書が経てきた操作の履歴(例えば誰がいつどんな操作をしたのかを示す情報のリスト)を提供するサービスであってもよい。また、派生関係データベースに登録された属性項目についての検索条件の指定を受け付け、その検索条件を満足するID付き文書のリストを提供するサービスであってもよい。
またユーザによるサービスの指定を一つの「操作」と捉え、その「操作」に対して新たに管理IDを付与することも考えられる。この場合、クライアント端末2では、指定されたサービスのコードを操作種別として含み、指定の際に用いられた元の文書の管理IDを親IDとして含んだ文書を生成し、当該生成した文書をサービス要求として進捗管理装置1に送信する。要求処理部44は、受け取った文書内の操作種別の情報に基づき提供すべきサービスを判定し、同じく文書内の親IDを、派生関係を遡る処理の起点とする。
要求処理部44は、クライアント端末2からサービス要求を受けた場合、そのサービス要求中に指定された管理IDを起点に、派生関係データベースに登録された管理IDと親IDとの派生関係が構成する木を走査し、その走査の結果得られた情報を用いて、ユーザから要求されたサービスを実行する。
進捗情報生成部45は、派生関係データベースに含まれる派生関係の情報と、文書に対する操作の記録とに基づいて進捗情報を生成する。本実施の形態では、図11に例示するように、工程を識別する情報(工程ID)と、工程名と、先行工程の工程IDと、操作名と、利用者の所属とを関連づけて保持した工程名生成規則を記憶部12に保持しており、進捗情報生成部45は、この工程名生成規則を参照しつつ、進捗情報を生成する。
具体的に進捗情報生成部45は、利用者から、作業IDと、当該作業IDで特定される作業に係る進捗情報の要求の入力を受け入れて、図12に示す処理を開始する。そして文書に係るメタ情報を記録している派生関係データベースから、指定された作業IDに係るメタ情報を抽出する(S1)。進捗情報生成部45は、抽出した各メタ情報の操作者の情報を、操作者の所属の情報(部署を表す情報等)に変換する(S2)。進捗情報生成部45は、抽出した各メタ情報を操作日時の順に並べ替えて(S3)、操作日時の順に、メタ情報を一つずつ、注目メタ情報として選択する(S4)。
進捗情報生成部45は、注目メタ情報に親IDが含まれる場合は、親IDが示すメタ情報についての工程ID(後述の処理により、予め定められている)を取得する(S5)。進捗情報生成部45は、注目メタ情報に含まれる操作名と、操作者の所属の情報と、親IDが含まれる場合は、親IDが示すメタ情報についての工程ID(先行工程ID)とに関連づけて、工程名生成規則に含まれている工程IDを検索する(S6)。なお、ここでは、工程名生成規則において、操作者に関する情報として、操作者の所属の情報を用いる場合を例として説明したが、本実施の形態はこれに限らず、例えば操作者に関する情報として、操作者の所属の情報に代えて、またはこれとともに、操作者が使用している端末のID(端末に割り当てられたネットワークアドレスなど)など、操作者が使用している設備・環境に関わる情報を用いてもよい。また、操作者の名称など、操作者個々の情報を用いて工程名生成規則を規定してもよい。これらの場合、操作者が使用している設備・環境に関わる情報として例えば操作している端末(コンピュータ)を識別するホスト名やネットワークアドレス、端末証明書情報等をメタ情報に含めて記録しておく。そして、注目メタ情報に含まれる操作名、及び操作者が使用している設備等の情報や、操作者の氏名等の情報に関連づけられた工程名生成規則に含まれる工程IDを検索することになる。
なお、操作端末を特定する情報(ホスト名など)と、当該操作端末が属する所属部署名のテーブルを予め設定しておき、メタ情報に含まれる操作端末を特定する情報を、所属部署名を表す情報に変換して(ユーザの所属の情報に変換して)、ユーザの所属に関連づけて定められた工程名生成規則によって工程IDを決定してもよい。
ここで、検索の結果、関連する工程IDが見出されると、注目メタ情報の管理IDと、工程IDとを関連づけて記憶部12に格納する(S7)。処理S5では、この処理S7で生成された情報を参照することとなる。
進捗情報生成部45は、抽出されたメタ情報のすべてを選択したか否かを調べ(S8)、未だ選択されていないメタ情報があれば、処理S4に戻って処理を続ける。また、進捗情報生成部45は、処理S8において、抽出されたメタ情報のすべてを選択したと判断した場合は、処理S7で格納した情報を参照し、工程IDを、工程名生成規則において関連づけられた工程名の文字列に変換し、また、管理IDを、当該管理IDに関連づけて派生関係データベースに格納されている操作日時の情報に変換する(S9)。これにより、図13に例示するように、メタ情報が、工程名と操作日時とを関連づけた情報に変換される。
なお、本実施の形態では、ここで例示したごとく、操作者の所属、操作名、及び先行工程IDに基づいて工程名を生成する場合に限らず、さらに、操作者の入力した情報(例えば「確認」操作の結果、文書がOKであったかNGであったかなど)を利用して工程名を生成してもよい。この場合、工程名生成規則は、図14に例示するように、工程を識別する情報(工程ID)と、工程名と、先行工程の工程IDと、操作名と、操作者の所属と、操作者の入力した情報とを関連づけたものとなる。
次に動作例として、
(1)部門1の userA
が文書を新規登録、
(2)部門1の userB
が当該文書を確認、
(3)userA が文書を(電子的に)コピー、
(4)部門1の userC
が当該文書を確認、
(5)部門2の userD
が当該文書を確認、
(6)部門2の userE
が当該文書を確認して、「NG」を入力、
(7)userA が(3)でコピーした文書を破棄、
という操作が各ユーザにより行われた場合について考える。なお、各操作の履歴に係る管理IDは、X1からX7とし、各ユーザのユーザ名と所属とを関連づけるテーブルが記憶部12に格納されており(図示せず)、ユーザ名の記録から所属の情報が生成可能であるものとする。
この動作例では、この作業IDに係るメタ情報として派生関係データベースに蓄積されている情報は、図15に示したようなものとなる。そして、進捗情報生成部45は、時系列の順でこのメタ情報を配列し、まず、(1)部門1のユーザが文書を新規登録しているので、工程名生成規則(図14)を参照するが、新規登録に係る工程名は規定されていないので、このエントリーに関する進捗情報は生成されない。次に、(2)部門1のユーザが文書を確認すると、親IDは存在する((1)でuserAが登録した文書の管理IDとなる)が、この親IDについて工程IDがないので、先行工程がなく、部門1のユーザが「確認」をしていると判断され、工程名生成規則のうち、工程ID=「1」が見出される。そこで進捗情報生成部45は、この工程ID「1」と、管理ID「X2」とを関連づけて記憶しておく。
また、(3)部門1のユーザが文書を電子的にコピーしているとのメタ情報について、その親IDに係る工程IDが「1」であるので、部門1のユーザが「写しを保管」したものと判断でき、工程名生成規則のうち、工程ID=「2」が見出される。そこで、工程ID「2」と管理ID「X3」とが関連づけて保持される。
以下、(4)については、先行工程ID「1」に対し、部門1のユーザが確認をしているので、工程ID=「3」が見出され、(5)については、先行工程ID「3」に対して部門2のユーザが確認をしているので、工程ID=「4」が見出され、(6)については先行工程ID「4」に対して、部門2のユーザが確認のうえ、NGを入力しているので、工程ID=「6」が見出される。
このようにして、生成した情報について、工程IDを、工程名生成規則において関連づけられた工程名の文字列に変換し、また、管理IDを、当該管理IDに関連づけて派生関係データベースに格納されている操作日時の情報に変換すると、図16に例示するような進捗情報が生成できる。進捗情報生成部45は、こうして生成した進捗情報を進捗情報の要求元へ送信する。
さらにここでは、進捗情報生成部45が、工程名生成規則を検索する際に、その検索の鍵となる情報として、注目メタ情報に含まれる親IDを利用する例について述べた。しかしながら、本実施の形態では、既に説明したように、各メタ情報に対応する工程IDが常に存在するわけではない。そこで、注目メタ情報に含まれる親IDが示すメタ情報について工程IDが取得できなかった場合(親IDが示すメタ情報について工程IDがない場合など)は、さらに、当該親IDが示すメタ情報において「親ID」として含まれる情報を参照し、当該参照した情報が示すメタ情報についての工程IDがあるか否かを調べ、あれば、当該工程IDを取得することとしてもよい。
すなわち、親となる文書にかかるメタ情報に対応する工程IDがない場合は、さらにそれよりも1世代前の文書のメタ情報に対応する工程IDを探索する。以下、工程IDが見出されるか、またはより先行する世代の文書がなくなるまで(ファミリの最祖先に至るまで)、世代を遡ってメタ情報に対応する工程IDを探索することとしてもよい。
このようにして処理S5では、世代を遡りつつ、直前の工程IDを取得してもよい。この場合、進捗情報生成部45は、注目メタ情報に含まれる操作名と、操作者の所属の情報と、直前の工程ID(先行工程ID)とに関連づけて、工程名生成規則に含まれている工程IDを検索することとする。
つまり、一例として、図15に示した操作の系列(世代)において、管理ID「X3」と「X4」の間に操作名が「閲覧」の操作(管理ID=X10)が行われた場合、「X10」の操作は工程名が規定されていないので進捗情報は生成されず、工程IDが割り当てられない。そこで「X4」の進捗情報を生成する際には、親である「X10」には工程IDが対応づけられていないので、さらにその親(2世代前の文書)である管理ID「X2」に関わる工程ID「1」を先行工程とみなして、工程名生成規則を参照する。そして工程ID「3」を見出し、管理ID「X4」と工程ID「3」とを関連づけて保持する。
なお、ここまでの説明では、進捗情報生成部45は、ユーザからの要求を受けて進捗情報の生成を行っているが、このような例に限られるものではない。例えば進捗情報生成部45は、文書が新たに登録され、メタ情報が派生関係データベースに格納される度に、対応する進捗情報を生成して、メタ情報に含めて、派生関係データベースに格納しておいてもよい。
このように事前に生成しておく例によれば、ユーザからの要求を受けたときに、対応するメタ情報について事前に生成した進捗情報と操作の日時の情報とを抽出して、関連づけて出力すればよい。
さらに、工程名は、ここで示したような工程名生成規則によってのみ生成されるものとは限られない。例えば進捗管理装置1が実行する動的処理(アクション)が規定されている場合、当該アクションの実行時に、アクションの実行の結果を表すメタ情報に、工程IDや工程名を含めさせてもよい。一例として、図9に例示したアクションテーブルに実行の結果、メタ情報に含めるべき工程IDや工程名を併せて記録させておき、アクションの実行後に生成した文書に係るメタ情報に、当該アクションに対応して記録された工程IDや工程名を含める。
このように、メタ情報に工程IDや工程名が含まれる場合、進捗情報生成部45は、工程名生成規則に基づいて生成される進捗情報とともに、このメタ情報に含まれる工程IDや工程名に基づく進捗情報を出力する。例えば上述の動作例において(5)部門2の userD が当該文書を確認したときに、userDが、所定の日数が経過したときに、userEが処理を行ったか否かを判断し、処理を行っていなければ督促のメールを送信するよう指示するアクションを設定し、また、このアクションに関連づけて、「督促送信」との工程名を関連づけておくとする。このとき、userEが処理を行わないままに上記所定の日数が経過すると、アクションが実行されて、userEに対して督促のメールが送信されるとともに、アクション設定者である userDによる確認が行われたことを表すログ情報とともに、工程名「督促送信」を含むメタ情報が生成される。その後、(6)部門2の userEが当該文書を確認して、「NG」を入力すると、進捗情報生成部45は、各メタ情報から、(5)に対して工程ID「4」、督促メールの送信に対して工程名「督促送信」、(6)に対して(工程名生成規則では、先行工程IDとして工程ID「4」とともに「督促送信」を含めておく)、工程ID「6」が見出される…といったように処理される。
[変形例1]
ここまでに述べた例では、文書の新規登録ごとに利用者が指定した作業種別に対応して、作業IDが発行され、以下この文書から派生する、1つのファミリに属する文書について当該作業IDが承継されることとして、当該作業IDに関連づけられた、1つのファミリに属する一連の文書に対する各操作に対応して、工程名を生成して進捗情報を得ることとしていた。
しかしながら、この例に限らず、例えばファイルディレクトリ(フォルダ)のように、派生関係の有無にかかわらず、複数の文書を仮想的に一つにまとめる技術が利用できる場合は、フォルダごとに作業IDを関連づけておき、文書がいずれかのフォルダに格納されるごとに、当該フォルダの作業IDを文書のメタ情報に含めることとしてもよい。
この場合、作業を開始しようとするユーザは、文書を格納するフォルダを生成するよう進捗管理装置1に指示し、その作業種別を表す情報を入力する。進捗管理装置1は、記憶部12内に、複数のファミリの文書を仮想的にまとめて保存するフォルダ(ディレクトリなど)を形成し、このディレクトリに関連づけて、入力された作業種別に基づいて発行した固有の作業IDを関連づけて記憶しておけばよい。
このようにすると、複数のファミリに属する文書群に共通の作業IDが割り当てられることとなり、進捗管理装置1は、派生関係にはない複数ファミリの文書に対する各操作に基づき、工程名を生成して進捗情報を得る。
一例として、作業ID「001」に関連づけられたフォルダが作成され、このフォルダにファミリAに属する文書と、ファミリBに属する文書とが格納される場合について説明する。ここでは、次の場合を例として説明する。
(1)userAが、文書A01(例えば文書Bの作成依頼)を、フォルダに新規登録
(2)userAがuserBへ文書A01を送付(この操作により文書A02が生成される)
(3)userBは、文書B01を、フォルダに新規登録
(4)userBが、文書B01を印刷(このときの画像形成指示等が文書B02として生成される)
(5)userAは、文書A02を更新して文書A03を生成
(6)userAは、文書B02を確認(文書B03が生成される)
(7)userAは、文書A03を更新して文書A04を生成
(8)userAは、文書A04を他のユーザに送信(文書A05が生成される)
また対応する工程名生成規則が図17に例示するように定められているものとする。図17に例示する工程名生成規則では、先行工程のIDと、操作名と、操作者の環境として、操作者の使用した情報処理装置のIP(Internet Protocol)アドレスとをキーとして、工程IDと工程名とが関連づけられている。
なお、このIPアドレスの指定において、192.168.111.xのようにあるのは、「x」については任意の値で構わないことを意味する。また、IPアドレスが空欄であるのは、全体が任意で構わない(つまり操作者の使用環境を問わない)ことを意味する。このように、キーとなる条件は、いわゆる正規表現(Regular Expression)を含んで設定されていてもよい。
進捗管理装置1は、作業ID「001」に対する進捗情報の生成指示を受け入れて、当該指定された作業ID「001」に対応するフォルダ内に格納された文書を、その生成(操作)の日時順に並べ替える。ここでは複数ファミリの文書があるが、ファミリに関わらず各文書への操作を、その日時順に並べ替えるものとする。その結果は、上述の(1)から(8)の順となる。
進捗管理装置1は、図17に例示した工程名生成規則を参照して、上記(1)から(8)の操作(日時順に並べ替えた後の各操作の情報)に基づき、次のように工程名(進捗情報)を生成する。なお、userAは、192.168.111.1なるIPアドレスが割り当てられたコンピュータから、文書に対する操作を行い、userBは、192.168.222.1なるIPアドレスが割り当てられたコンピュータから、文書に対する操作を行っているものとする。
まず(1)については、先行工程がなく「新規登録」であり、userA(IPアドレスが192.168.111.1)なので、(1)の操作に関連しては、工程ID「1」の工程名「出図依頼受付」が生成される。
次に(2)は、(1)の操作(工程ID「1」)を先行工程とした「送付」操作であるので、工程ID「2」の工程名「出図」が生成される。また、userB(IPアドレスが192.168.222.1)からフォルダに新規登録が行われた(3)に対しては、工程名「2」の「出図」が生成される。
さらに(4)の操作は、ファミリBの文書B01に対する操作(工程ID「2」)を先行工程とする「印刷」操作であるので、工程ID「3」の「製本」となり、(5)の操作はファミリAの文書A02に対する操作(工程ID「2」)を先行工程とする「更新」操作であるので、工程ID「4」の「納期回答」となる。
以下、(6)に対して工程ID「5」の「納品物確認」、(7)に対しては、工程ID「5」の「納品物確認」、(8)に対しては、工程ID「6」の「納品」の工程名がそれぞれ生成される。
これにより、各工程に関連する操作が行われた日時に対して、
(1)出図依頼受付
(2)出図
(3)出図
(4)製本
(5)納品回答
(6)納品物確認
(7)納品物確認
(8)納品
となる。なお、各工程名にはさらに、対応するファミリを識別する情報を関連づけてもよい。上述の例の場合、
(1)出図依頼受付、ファミリA
(2)出図、ファミリA
(3)出図、ファミリB
(4)製本、ファミリB
(5)納品回答、ファミリA
(6)納品物確認、ファミリB
(7)納品物確認、ファミリA
(8)納品、ファミリA
となる。
そして、進捗管理装置1は、同じ工程名が連続する箇所で分岐を表す図形(内部に操作日時の情報を描画してもよい)を描画し、そうでない工程については操作日時を略矩形状などの図形で囲って表し、ファミリごとに各図形を線分で結んで、進捗情報を表す画像(図18)を生成してもよい。
[変形例2]
また、工程名は、ここまでに説明した方法で生成されるものとは限らない。例えば、各文書にファイル名が設定されている場合は、工程名生成規則に従って生成した工程名とファイル名とを連接して、最終的な工程名としてもよい。例えばファイル名「見積書」に対して工程名「写しを保管」とある場合に、これらを連接し、「見積書写しを保管」としてもよい。この場合、注目メタ情報に対応する文書にファイル名がないが、親IDに係るメタ情報に対応する文書にファイル名があるときは、当該親IDに係る文書のファイル名を利用して、工程名に連接し、最終的な工程名を生成してもよい。
[変形例3]
また、ここまでの説明では、派生関係の情報を利用する例について述べてきたが、本実施の形態は、この例に限られない。例えば、クライアント端末2や、進捗管理装置1は、必ずしも派生関係について管理しなくてもよい。また、操作が行われるごとに、新たな文書が登録される必要もない。
一例として、作業ID=「80001」が設定されている、ある文書について、userAが「新規登録」し、以下userBからFが順次「確認」の操作を行った場合を想定する。この場合、進捗管理装置1は、メタ情報として、図19に例示するような情報を記録する。
そして、図20に例示するような工程名生成規則を記憶部12に予め格納しておき、進捗管理装置1の制御部11は、この工程名生成規則に従って、図19に例示したメタ情報を工程名に変換する。なお、所属する部署の情報などは、部門種別などに置き換えてもよい。制御部11は、メタ情報を工程名に変換し、各履歴に係る操作が行われた日時に関連づけて出力する(図21)。
[表示例]
また、クライアント端末2は、進捗管理装置1から、進捗情報として工程名と操作の日時とを関連づけた情報を受信すると、この受信した情報に基づき、各工程の開始、終了日時を表すチャート図を生成して表示してもよい。例えば、受信した情報のうち、工程分類と、工程名のペア(工程種別の開始、終了にそれぞれ対応する工程名)とを関連づける工程分類テーブル(図22)を記憶部22に保持しておき、制御部21が、この工程分類テーブルを参照して、受信した情報の工程名を工程分類に変換する。
例えば、工程名「回付開始」と「上長承認」とは、「部内回付」の工程分類に対応し、「回付開始」が「部内回付」の開始に、「上長承認」が「部内回付」の終了にそれぞれ対応する。
制御部21は、変換後の情報を参照し、工程分類ごとに予め定めたハッチングを施した矩形を描画する。この矩形は、高さが予め定められ、左端座標が、当該工程分類の開始に対応する工程名に関連づけられた操作日時に対応づけられた座標であり、右端座標が、当該工程分類の終了に対応する工程名に関連づけられた操作日時に対応づけられた座標となる。制御部21は、縦軸に作業IDを、横軸に時間をとったグラフに、この生成した矩形の画像を配して表示する(図23)。
なお、この画像は、クライアント端末2ではなく、進捗管理装置1にて生成してもよい。この場合、工程分類テーブルは、記憶部12に格納され、制御部21の代わりに制御部11が処理を行い、生成した画像を、進捗情報の要求元であるクライアント端末2へ送信する。
1 進捗管理装置、2 クライアント端末、11,21 制御部、12,22 記憶部、13,25 通信部、23 操作部、24 表示部、31 文書操作部、32 登録処理部、33 アクション設定処理部、41 文書登録部、42 アクション設定部、43 アクション実行部、44 要求処理部、45 進捗情報生成部。

Claims (3)

  1. 第1の文書を親とし前記第1の文書に対する操作の結果生成された第2の文書を子とした複数世代の派生関係の情報を情報処理装置から受け取り、作業種別に対応して発行された作業識別子と、それぞれの操作の行われた操作日時を表す情報と、前記親となった第1の文書を特定する親情報と、前記第2の文書を特定する管理情報とを関連付けた派生関係情報として記憶部に登録する登録手段と、
    文書ごとに、文書に対して行われた操作を記録する記録手段と、
    前記派生関係情報から、対象となる作業識別子を含む情報を抽出し、当該抽出した情報を操作日時の順に注目情報として選択して、進捗の工程を特定する情報と当該工程に先行して行われる工程を特定する情報と操作の内容とを関連付けた規則を参照しつつ、選択した情報に含まれる親情報について生成した、進捗の工程を特定する情報と、当該選択した情報に含まれる操作の内容とを参照して、選択した情報に係る、進捗の工程を特定する情報を生成する生成手段と、
    前記生成した情報を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする進捗管理装置。
  2. 前記記録手段は、操作の記録として、操作者に関する情報と、操作の内容を特定する情報とを記録しており、
    前記生成手段は、前記注目情報についての操作の記録として、前記操作者に関する情報と、操作の内容と、より先行する世代の文書に係る進捗の工程を特定する情報とに関連づけて予め定められた進捗の工程を特定する情報を取得して、前記注目情報に関連する作業の進捗の工程を特定する情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の進捗管理装置。
  3. コンピュータを、
    第1の文書を親とし前記第1の文書に対する操作の結果生成された第2の文書を子とした複数世代の派生関係の情報を情報処理装置から受け取り、作業種別に対応して発行された作業識別子と、それぞれの操作の行われた操作日時を表す情報と、前記親となった第1の文書を特定する親情報と、前記第2の文書を特定する管理情報とを関連付けた派生関係情報として記憶部に登録する登録手段と、
    文書ごとに、文書に対して行われた操作を記録する記録手段と、
    前記派生関係情報から、対象となる作業識別子を含む情報を抽出し、当該抽出した情報を操作日時の順に注目情報として選択して、進捗の工程を特定する情報と当該工程に先行して行われる工程を特定する情報と操作の内容とを関連付けた規則を参照しつつ、選択した情報に含まれる親情報について生成した、進捗の工程を特定する情報と、当該選択した情報に含まれる操作の内容とを参照して、選択した情報に係る、進捗の工程を特定する情報を生成する生成手段と、
    前記生成した情報を出力する出力手段と、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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