JP5297141B2 - 転写装置 - Google Patents

転写装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5297141B2
JP5297141B2 JP2008263154A JP2008263154A JP5297141B2 JP 5297141 B2 JP5297141 B2 JP 5297141B2 JP 2008263154 A JP2008263154 A JP 2008263154A JP 2008263154 A JP2008263154 A JP 2008263154A JP 5297141 B2 JP5297141 B2 JP 5297141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
holder
molded product
holding body
molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008263154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010093134A (ja
Inventor
光典 小久保
裕喜 杉浦
茂 藤原
慎也 伊谷
貴晴 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP2008263154A priority Critical patent/JP5297141B2/ja
Publication of JP2010093134A publication Critical patent/JP2010093134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297141B2 publication Critical patent/JP5297141B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は転写装置に係り、特に、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写するものに関する。
近年、電子線描画法などで石英基板等に超微細な転写パターンを形成してモールド(テンプレート;スタンパ;型)を作製し、被成品として被転写基板表面(基材の表面)に形成されたレジスト膜(たとえば、UV硬化樹脂や熱可塑性樹脂で構成されたレジスト膜)に前記モールドを所定の圧力で押圧して、当該モールドに形成された転写パターンを転写するナノインプリント技術が研究開発されている(非特許文献1参照)。
上記転写の形態として、たとえば、熱インプリント法やUVインプリント法を掲げることができる。
図9は、熱インプリント法による転写を行うときに使用される転写装置200の概略構成を示す図である。
転写装置(ナノインプリント装置)200は、型Mの下面MAに形成されているたとえばナノオーダーの微細な転写パターンを、被成型品(被成型素材)Wの上面WAに転写する装置である。この転写は、型Mの下面MAを被成型品Wの上面WAに接触させて押圧(プレス)することに行われる。
ここで、熱インプリント法による転写について、図11を参照しつつ詳しく説明する。
まず、転写装置200に、型Mと被成型品Wとが設置されており、図11(a)に示すように、この被成型品Wの上方に、たとえば金属で構成された型Mが位置しているものとする。なお、被成型品Wは、熱可塑性樹脂で構成されているものとする。
図11(a)に示す状態から、型Mを下降させて、型Mで被成型品Wを押圧すると共に加熱し、この加熱後、被成型品Wを冷却し被成型品Wを硬化させる(図11(b)参照)。この後、型Mを上昇して被成型品Wから型Mを離すと、被成型品Wへの微細な転写パターンの転写が終了する(図11(c)参照)。
次に、転写装置200について説明する。
転写装置200は、ベースフレーム202と被成型品保持体204とXYステージ206と型保持体208と移動体210とを備えて構成されている。
XYステージ206は被成型品保持体204を載置し保持している。被成型品保持体204は、被成型品Wを上面に載置し真空吸着等によって保持するようになっている。型保持体208はこの下面で型Mを真空吸着等によって保持するようになっている。また、型保持体208は、移動体210に一体的に設けられている。移動体210は、被成型品保持体204に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で移動位置決め自在になっている。
型保持体208には、ベローズを用いて構成された筒状の部材212が設けられている。筒状部材212の上端は型保持体208に一体的に設けられている。また、Z軸方向から見ると、筒状部材212の内側に、被成型品保持体204に保持されている被成型品Wや型保持体208に保持されている型Mが位置している。
そして、図9に示す状態から、移動体210を下降させると、図10(a)に示すように、被成型品保持体204と型保持体208とで、真空成型室214が形成されるようになっている。
また、真空成型室214が形成されたときに、真空ホンプ216で真空成型室214を減圧することができるようになっている。この減圧終了後に、図10(a)に示す状態から、移動体210をさらに下降させて、図10(b)に示すように、型Mで被成型品Wを押圧し転写を行うようになっている。
図12は、UVインプリント法による転写を行うときに使用される転写装置300の概略構成を示す図である。
転写装置300は、転写装置200の場合と同様にして、型Mの下面MAに形成されているたとえばナノオーダーの微細な転写パターンを、被成型品(被成型素材)Wの上面WAに転写するときに使用する装置である。
ここで、UVインプリント法による転写について、図13を参照しつつ詳しく説明する。
転写装置300に、型Mと被成型品Wとが設置されており、図13(a)に示すように、被成型品Wの上面WAに、硬化前の紫外線硬化樹脂(UV硬化樹脂)W1が薄く設けられており、このUV硬化樹脂W1の上方に、紫外線を透過する石英ガラス等で構成された型Mが位置しているものとする。なお、被成型品Wは、たとえば、樹脂やシリコンや金属で構成されているものとする。
図13(a)に示す状態から、型Mを下降させて、型MでUV硬化樹脂W1を押圧し紫外線(UV光)をUV硬化樹脂W1に照射しUV硬化樹脂W1を硬化させる(図13(b)参照)。
UV硬化樹脂W1が硬化した後、型Mを上昇して被成型品WやUV硬化樹脂W1から型Mを離し(図13(c)参照)、この後、被成型品Wを転写装置300から搬出する。
図13(c)に示す状態では、硬化したUV硬化樹脂W1の表面が薄い残膜W2で覆われているので、この残膜W2を、たとえばOアッシングで除去する。
この後、微細な転写パターンが転写されたUV硬化樹脂W1をマスキング部材として、被成型品Wをエッチングすると、図13(d)に示すように、被成型品Wの上面WAの一部が除去される。この後、マスキング部材としてのUV硬化樹脂W1を除去することにより、被成型品Wへの微細な転写パターンの転写が終了する。
次に、転写装置300について説明する。
図12に示す転写装置300は、紫外線発生装置302が設けられている点が、転写装置200と異なり、その他の点は、転写装置200と同様に構成されており、ほぼ同様に動作するようになっている。
したがって、図12において、転写装置300を構成している部材であって図9に示すものと同様な部材は、図9のものと同じ参照符号を付してある。
なお、上記従来の転写に関連する特許文献として、たとえば、特許文献1を掲げることができる。
Precision Engineering Journal of the International Societies for Precision Engineering and Nanotechnology 25(2001) 192−199 特開2004−34300号公報
ところで、従来の転写装置200,300では、被成型品保持体204が、ボルトによってXYステージ206に一体的に設けられており、型保持体208が、ボルトによって移動体210に一体的に設けられている。したがって、被成型品保持体204の下面とXYステージ206の上面との間のごく僅かな隙間や、移動体210の下面と型保持体208の上面との間のごく僅かな隙間に空気が入り込み大気圧がかかることがある。また、上記各ボルトは、転写装置の構造上の制約(たとえば、転写装置300における紫外線の光路を確保するための制約)で、被成型品保持体204の周辺部や型保持体208の周辺部に設けられており、被成型品保持体204の中央部や型保持体208の中央部には設けられていない。
このように構成されていることにより、転写装置200で真空成型室214を形成し真空ポンプ216で真空成型室214を減圧すると、図10に破線L10で示すように、被成型品保持体204の中央部が中凸に変形し、型保持体208の中央部が中凸に変形する。
たとえば、真空成型室214が円柱状に形成されており、円形状の上面が型保持体208側に存在し、円形状の底面が被成型品保持体204側に存在しており、前記上面や前記下面の直径が300mmであるとし、真空成型室214がほぼ真空になるまで減圧されたとすると、真空成型室214の上面に相当する型保持体208の円形状の面には、約700kgf(690N)程度の力加わる。同様にして、真空成型室の底面に相当する被成型品保持体204の円形状の面にも、約700kgf(690N)程度の力が加わる。そして、図10に破線L10で示すような変形が発生する。
上述した変形の結果、被成型品保持体204が保持している被成型品Wや型保持体208が保持している型Mにも、同様の変形が発生し、転写がされない部位が被成型品Wに生じる等の転写不良が発生するという問題がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、型に形成されている微細な転写パターンを真空成型室内で被成型品に転写する転写装置において、真空成型室を構成している部材の変形を防止することにより転写不良の発生を回避することができる転写装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持する型保持体と、前記型保持体を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する移動体と、前記移動体の相対的な移動により前記被成型品保持体と前記型保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記移動体による前記型保持体の保持を解除するように構成されている転写装置である。
請求項2に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と、前記型保持体の相対的な移動により前記型保持体と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記型保持体および前記被成型品保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されている転写装置である。
請求項3に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持する型保持体と、前記型保持体を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する移動体と、前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と、前記移動体の相対的な移動により前記型保持体と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記型保持体および前記被成型品保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記移動体による前記型保持体の保持を解除し、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されている転写装置である。
請求項4に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、前記型保持体の相対的な移動により前記被成型品保持体と前記型との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型と協働して、前記被成型品保持体が保持している被成型品が内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成されている転写装置である。
請求項5に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と、前記型保持体の相対的な移動により前記型と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型と協働して、前記被成型品保持体が保持している被成型品が内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されている転写装置である。
請求項6に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動位置決め自在な型保持体と、前記転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記被成型品および前記型保持体と協働して、前記型と前記被成型品とが内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と、前記真空成型室内を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成され、前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面、前記型保持体の背面のうちの少なくとも一方の背面が受ける大気圧により、前記被成型品と前記型とが前記被成型品保持体と前記型保持体とで挟み込まれて押圧されるように構成されていることを特徴とする転写装置。
請求項7に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、前記転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記型および前記被成型品保持体と協働して、前記被成型品が内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と、前記真空成型室内を減圧する減圧手段とを有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成され、前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面、前記型の背面のうちの少なくとも一方の背面が受ける大気圧により、前記被成型品が前記被成型品保持体と前記型とで挟み込まれて押圧されるように構成されている転写装置である。
本発明によれば、型の形成されている微細な転写パターンを真空成型室内で被成型品に転写する転写装置において、真空成型室を構成している部材の変形を防止することにより転写不良の発生を回避することができるという効果を奏する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る転写装置1の概略構成を示す図である。
以下、説明の便宜のために、水平な一方向をX軸方向とし、水平な他の一方向であってX軸方向に垂直な方向をY軸方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ軸方向とする。
転写装置(ナノインプリント装置)1は、たとえば平板状に形成されている型Mの下面MAに形成されているナノオーダーの微細な転写パターンを、平板状に形成されている被成型品(被成型素材)Wの上面WAに転写する装置である。この転写は、型Mの下面MAを被成型品Wの上面WAに接触させて押圧(プレス)することにより行われる。
転写装置1は、ベースフレーム3を備えており、このベースフレーム3には、被成型品保持体5と型保持体7と移動体9とが設けられている。被成型品保持体5は、微細な転写パターンが転写される被成型品Wを、たとえば真空ポンプ10で真空吸着して保持するようになっている。なお、被成型品保持体5の上面は、被成型品Wよりも大きく形成されており、Z軸方向から見ると、被成型品保持体5の上面の中央で被成型品Wが載置されて保持されるようになっている。型保持体7は、微細な転写パターンが形成されている型Mを、たとえば真空ポンプ11で真空吸着して保持するようになっている。移動体9は、型保持体7を着脱自在に支持していると共に、被成型品保持体5に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で相対的に移動位置決め自在になっている。
すなわち、移動体9は、図示しないリニアガイドベアリングを介してベースフレーム3に支持されており、転写装置1の全体の動作を制御する制御装置13の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、矢印A1の方向で移動位置決め自在になっている。なお、転写装置1では、移動体9のみがZ軸方向で移動位置決め自在になっているが、移動体9に代えてもしくは加えて、被成型品保持体5がZ軸方向で移動位置決め自在になっていてもよい。
また、転写装置1には、真空成型室SP1(図3参照)を形成するための枠状の部材15が設けられている。枠状の部材15は、移動体9の移動方向(Z軸方向)で弾性を備えている。枠状の部材15はたとえば円筒状に形成されており、枠状の部材15の一端部(枠状に形成されている上端部)が型保持体7に一体的に設けられている。
そして、移動体9の移動(図1に示す状態から下降)により、被成型品保持体5と移動体9に保持されている型保持体7との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、枠状の部材15の他端部(枠状に形成されている下端部)が、被成型品保持体5に接触する(すなわち、図1に示す距離L1が「0」になる)ようになっている。
この接触によって、被成型品保持体5および移動体9に保持されている型保持体7と協働して、枠状の部材15が、真空成型室(減圧成型室;気密を保つことができる空間)SP1を形成するようになっている。そして、真空成型室SP1の内側に、型保持体7が保持している型Mと被成型品保持体5が保持している被成型品Wとが入るようになっている。
なお、型保持体7と被成型品保持体5との間の距離が前記所定の距離であるとき(図1に示す距離L1が「0」になったとき)には、型保持体7が保持している型Mと、被成型品保持体5が保持している被成型品Wとはお互いに接触しておらず僅かに離れている(図3(a)参照)。
また、枠状の部材15の上端を型保持体7に一体的に設ける代わりに、枠状の部材15の下端を被成型品保持体5に一体的に設けた構成であってもよい。
また、転写装置1には、真空成型室SP1を減圧する減圧手段17が設けられている。減圧手段17は、真空ポンプ19を備えて構成されており、真空ポンプ19と真空成型室SP1とが流路21でつながっている。流路21の途中には、たとえば電磁弁で構成された切り換えバルブ23が設けられており、切り換えバルブ23のスプールが一方の側にあるときには、真空ポンプ19と真空成型室SP1とがお互いにつながり、真空ポンプ19を稼動することにより真空成型室SP1内を減圧することができるようになっている。一方、切り換えバルブ23のスプールが他方の側にあるときには、真空ポンプ19と真空成型室SP1との間の流路21が遮断されると共に、切り換えバルブ23と流路21とを通って、大気が真空成型室SP1内に入るようになっている。
型保持体7は、リニアガイドベアリング25を介して移動体9に支持されており、移動体9に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で移動自在になっている。
図1に示すように、型保持体7を着脱自在な移動体9が型保持体7を保持している状態では、移動体9の平面状の下面と型保持体7の平面状の上面とがお互いに面接触しており、たとえば真空ポンプ26を用いた真空吸着により型保持体7と移動体9とが一体になっている。一方、移動体9が型保持体7を離している状態では、真空吸着が停止し、リニアガイドベアリング25を介して移動体9に支持されている型保持体7が、図1に示す状態から矢印A2で示す下方向に移動し、たとえば、図3(a)に示すように、型保持体7が移動体9から離れるようになっている。
さらに説明すると、移動体9には、ストッパ部材27が設けられている。ストッパ部材27は、図示しないリニアガイドベアリングを介して移動体9に支持されている。そして図示しないシリンダ等のアクチュエータによって図1の左右方向(矢印A3の方向)で移動するようになっている。型保持体7の側面には、ストッパ部材27の円錐状の先端部が係合する「V」字状の凹部29が形成されており、ストッパ部材27が型保持体7の凹部29に最も入り込んだ状態では、型保持体7が上昇して移動体9に面接触するようになっている。そして、たとえば、この接触した状態で、真空吸着により、移動体9が型保持体7を一体的に保持するようになっている。
ストッパ部材27が、型保持体7の凹部29から完全に抜け出た状態では、型保持体7が移動体9から離れる方向(下方向)に自由に移動できるようになっており、ストッパ部材27が、中間位置(図3や図4(c)で示す位置)に存在している場合には、型保持体7が移動体9から所定の距離だけ離れることができるようになっている。なお、前記中間位置は、ストッパ部材27が、型保持体7の凹部29に最も入り込んだ位置と型保持体7の凹部29から完全に抜け出た時の位置との間に存在している位置である。転写装置1のストッパ部材27は、たとえば、図1に示す位置(完全に入り込んだ位置)と前記中間位置との間で移動するようになっている。
また、転写装置1では、図2(a)で示すように、各リニアガイドベアリング25と各ストッパ部材27とを、X軸方向の両端部に配置してあるが、図2(b)で示すように、各リニアガイドベアリング25をX軸方向の両端部に配置し、各ストッパ部材27をY軸方向の両端部に配置した構成であってもよい。
枠状の部材(筒状の部材)15は、型保持体7で保持している型Mを囲むようにして、枠状の上端部が型保持体7に一体的に設けられている。また、型保持体7が図1の下方に移動して図1に示す距離L1が「0」になったときに、被成型品保持体5で保持する被成型品Wを囲むようにして、筒状部材15の枠状の下端部が被成型品保持体5に接触するようになっている。
また、枠状の部材15は、ベローズ(たとえば円筒状のベローズ)31を備えることによって、前述したように、Z軸方向で弾性を備えている。
より詳しく説明すると、ベローズ31の下端部には、リング状の部材35が一体的に設けられており、Oリング(たとえば耐熱性Oリング)33が、リング状の部材35の下面に設けられた枠状の溝に入り込んで、リング状の部材35に支持されている。なお、Oリング33の一部は、リング状の部材35の下面から下方に突出している。そして、型保持体7が被成型品保持体5の側に移動したときに、Oリング33が、被成型品保持体5と接触して真空成型室SP1が形成されるようになっている。
ベローズ31の上端部には、リング状の部材37が一体的に設けられており、このリング状の部材37は、Oリング(たとえば耐熱性Oリング)39をシール部材として型保持体7に一体的に設けられている。
なお、Z軸方向から見ると、型保持体7、被成型品保持体5、ベローズ31、各リング状の部材35,37、各Oリング33,39の中心はお互いにほぼ一致している。また、型保持体7で保持されている型M、被成型品保持体5で保持されている被成型品Wは、ベローズ31、各リング状の部材35,37、各Oリング33,39の内側に存在している。
次に転写装置1の動作について、図1、図3、図4を参照して説明する。
転写装置1は、制御装置13の制御の下、被成型品Wの紫外線硬化樹脂に照射する紫外線を発生する紫外線発生装置(図示せず)や、被成型品Wを加熱するヒータ等(図示せず)を適宜稼動することによって、上述した熱インプリント法やUVインプリント法を実行することができるようになっている。
まず、図1に示すように、被成型品保持体5に転写前の被成型品Wが保持されており、型保持体7に型Mが保持されており、型保持体7が移動体9に接触して保持されており、移動体9や型保持体7が上方に位置して被成型品保持体15から離れており、真空成型室SP1が形成されていない状態を初期状態とする。この初期状態から、移動体9を下降する。
この下降で移動体9と型保持体7との間の距離が前述した所定の距離になったときに、真空成型室SP1が形成されるので、真空成型室SP1が形成されたときに移動体9の移動を停止する。なお、真空成型室SP1が形成されただけでは、真空成型室内SP1は減圧されておらず、たとえば、ほぼ大気圧になっている。また、型保持体7が保持している型Mと、被成型品保持体5が保持している被成型品Wとは、接触することなくお互いが離れている。
真空成型室SP1が形成された後であって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する前に、移動体9による型保持体7の保持を解除し(ストッパ部材27を前記中間位置に位置させ、真空ポンプ26を停止して移動体9による型保持体7の真空吸着を停止し)、型保持体7を移動体9から離す(図3(a)参照)。
この後、減圧手段17で真空成型室SP1を減圧すると、型保持体7の背面(型Mを保持している面とは反対側の面;移動体9に接触していた型保持体7の上面)にかかる大気圧により、筒状の部材15が弾性変形して縮み、型保持体7が図3(a)の矢印A4の方向へ移動する。この移動によって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する(図3(b)参照)。この接触をする前までに、真空成型室SP1内が、被成型品Wの転写部位に気泡が発生しない程度に(たとえば、ほぼ真空になるまで)減圧されるようになっている。なお、真空成型室SP1を減圧したときに、型保持体7の背面の全面にかかる大気圧によっても、型保持体7や型Mはほとんど変形せず、筒状の部材15をZ軸方向で圧縮して、被成型品保持体5側(下側)に僅かに平行移動するだけである。
続いて、停止していた移動体9を、図3(b)で示す矢印A5の方向(被成型品保持体5に近づく方向)に移動し型保持体7と移動体9とをお互いに接触させて、移動体9(型保持体7)と被成型品保持体5とで型Mと被成型品Wとを挟み込んで押圧し転写を行う(図4(c)参照)。
この転写後に、ストッパ部材27を図4(c)に矢印A6で示すように、型保持体7側に移動し型保持体7の凹部29に最も入り込んだ位置に位置させる。このようにストッパ部材27を移動した後、真空ポンプ26を用いた真空吸着によって移動体9で型保持体7を一体的に保持し、真空成型室SP1を大気圧に戻す。
続いて、移動体9を図4(d)に矢印A7で示すように上昇し、転写が終了した被成型品Wを次の被成型品Wに交換することで、前記初期状態に戻る。
なお、上記動作において、型保持体7を移動体9から離した後、移動体9と被成型品保持体5とで型Mと被成型品Wとを押圧することなく、型保持体7の背面にかかる大気圧のみを用いて、被成型品Wと型Mとをお互いに接触させて押圧し転写を行うようにしてもよい。
また、真空成型室SP1が形成された後であって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する前に、移動体9を停止しているが、真空成型室SP1が形成された後であって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する前までに真空成型室SP1の十分な減圧が可能であれば、移動体9を停止させることなく、たとえば減速させるだけでもよい。
さらに、真空成型室SP1を形成すべく移動体9を型保持体7側に移動するときに、移動体9による型保持体7の保持を解除し型保持体7を移動体9から予め所定の距離だけ離しておいてもよい。そして、真空成型室SP1が形成され真空成型室SP1の減圧をするときに、型保持体7が移動体9からさらに離れる構成であってもよい。
転写装置1によれば、移動体9が型保持体7を着脱自在に支持しており、真空成型室SP1の減圧を行うときに移動体9が型保持体7を離すようになっているので、真空成型室SP1を減圧したときに、型保持体7が変形する(図10に破線L10で示すような中凸等の形態に変形する)ことを防止することができ、型保持体7に保持されている型Mの変形も防止することができる。これにより、型保持体7が保持している型Mで被成型品保持体5が保持している被成型品Wを均一に押圧することができ、転写不良の発生を回避することができる。
なお、真空成型室SP1の減圧による型保持体7の変形を防止する対策として、従来の転写装置200,300では、型保持体208を移動体210に固定するボルトの本数を増やしたり、ボルトのサイズを大きくしたり、また、型保持体208や移動体210の剛性を高める対策が考えられるが、このような対策を施すと転写装置が大型化してしまう。一方、転写装置1では、上記対策をする必要が無いので、転写装置1が大型化することを回避することができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る転写装置1aの概略構成を示す図である。
本発明の第2の実施形態に係る転写装置1aは、被成型品保持体5がベース部材41に着脱自在に設けられている点が、第1の実施形態に係る転写装置1と異なり、その他の点は、第1の実施形態に係る転写装置1とほぼ同様に構成されており、ほぼ同様の作用効果を奏する。
なお、図5に示した転写装置1aの各構成要素のうちで、図1に示す転写装置1と同様に構成されているものは、同一の符号を付してある。また、図5に示す転写装置1aでは、型Mを保持するための真空ポンプ(図1に示す真空ポンプ11)等や被成型品Wを保持するための真空ポンプ(図1に示す真空ポンプ10)等の表示は省略してある。
転写装置1aは、被成型品Wを保持する被成型品保持体5と、型Mを保持する型保持体7と、型保持体7を着脱自在に支持し被成型品保持体5に対して接近・離反する方向で相対的に移動する移動体9と、被成型品保持体5を着脱自在に支持するベース部材41と、真空成型室SP1を形成するための枠状の部材15と、真空成型室SP1を減圧する減圧手段17とを備えて構成されている。なお、ベース部材41は、ベースフレーム3に一体的に設けられている。
被成型品保持体5は、リニアガイドベアリング45を介してベース部材41に支持されており、ベース部材41に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で移動自在になっている。
被成型品保持体5を着脱自在なベース部材41が被成型品保持体5を保持している状態では、被成型品保持体5の平面状の下面とベース部材41の平面状の上面とがお互いに面接触しており、たとえば真空ポンプ43を用いた真空吸着により被成型品保持体5とベース部材41とが一体になっている。一方、ベース部材41が被成型品保持体5を離している状態では、被成型品保持体5がベース部材41に対して接近・離反する方向で移動自在になっている。
なお、ベース部材41による被成型品保持体5の保持の解除は、ベース部材41による被成型品保持体5の真空吸着を停止すればよい。また、被成型品保持体5がベース部材41に載置されている構成であるので、ベース部材41による被成型品保持体5の保持を解除しただけでは、被成型品保持体5が上方に移動することはない。しかし、ベース部材41による被成型品保持体5の保持の解除によって、被成型品保持体5とベース部材41との間のごく僅かな隙間に空気が入り込めるようになり、この状態で真空成型室SP1の減圧をすると、被成型品保持体の背面(下面;ベース部材41の上面と接していた面)の全面に大気圧がかかるようになっている。
次に転写装置1aの動作について説明する。
まず、初期状態として、図5に示すように、被成型品保持体5に転写前の被成型品Wが保持されており、型保持体7に型Mが保持されており、型保持体7が移動体9に保持されており、被成型品保持体5がベース部材41に保持されており、移動体9や型保持体7が上方に位置して被成型品保持体から離れており、真空成型室SP1が形成されていないものとする。この初期状態から、移動体9を下降する。
この下降で移動体9と型保持体7との間の距離が前述した所定の距離になったときに、真空成型室が形成されるので、真空成型室が形成されたときに移動体9の移動を停止する。
真空成型室が形成された後であって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する前に、移動体9による型保持体7の保持を解除し、ベース部材41による被成型品保持体5の保持を解除する。
この後、減圧手段17で真空成型室を減圧すると、ベース部材41の上面と被成型品保持体5の下面との間のごく僅かな隙間に大気が侵入し、被成型品保持体5の背面(下面)と型保持体7の背面(上面)とにかかる大気圧により、筒状の部材15が弾性変形して縮み、被成型品Wと型Mとがお互いに接触する。
続いて、停止していた移動体9を、下方向に移動し型保持体7と移動体9とをお互いに接触させて、移動体9(型保持体7)と被成型品保持体5とで型Mと被成型品Wとを挟み込んで押圧し転写を行う。
この転写後に、移動体9で型保持体7を保持し、ベース部材41で被成型品保持体5を保持し、真空成型室を大気圧に戻す。
続いて、移動体9を上昇し、転写が終了した被成型品Wを次の被成型品Wに交換することで、前記初期状態に戻る。
転写装置1aによれば、転写装置1の場合と同様にして、転写不良の発生を回避することができる。すなわち、ベース部材41が被成型品保持体5を着脱自在に支持しており、真空成型室の減圧を行うときにベース部材41が被成型品保持体5を離すようになっているので、真空成型室を減圧したときに、被成型品保持体5が中凸等に変形することを防止することができ、被成型品保持体5に保持されている被成型品Wの変形も防止することができる。これにより、型保持体7が保持している型Mで被成型品保持体5が保持している被成型品Wを均一に押圧することができ、転写不良の発生を回避することができる。
なお、第2の実施形態に係る転写装置1aにおいて、移動体9が型保持体7を常に一体的に保持する構成であってもよい。
また、転写装置1や転写装置1aで型Mと被成型品Wとを入れ換えた構成であってもよい。すなわち、被成型品保持体5(型保持体)が型Mを保持し、型保持体7(被成型品保持体)が被成型品Wを保持する構成であってもよい。
なお、転写装置1や転写装置1aを、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置であって、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動位置決め自在な型保持体と、前記転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記被成型品および前記型保持体と協働して、前記型と前記被成型品とが内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と、前記真空成型室内を減圧する減圧手段とを有し、前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面の全面、前記型保持体の背面の全面のうちの少なくとも一方の背面の全面が受ける大気圧により、前記真空成型室形成部材が縮み前記被成型品と前記型とが前記被成型品保持体と前記型保持体とで挟み込まれ均一に押圧されるように構成されている転写装置として把握してもよい。
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態に係る転写装置1bの概略構成を示す図である。
転写装置1bは、移動体9が型保持体7を着脱自在に支持することに代えて、型保持体47が型Maを着脱自在に支持している点が、第1の実施形態に係る転写装置1とは異なり、その他の点は、第1の実施形態に係る転写装置1とほぼ同様に構成されほぼ同様の効果を奏する。なお、図6に示した転写装置1bの各構成要素のうちで、図1に示す転写装置1と同様に構成されているものは、同一の符号を付してある。
転写装置1bは、被成型品Wを保持する被成型品保持体5と、型Maを着脱自在に支持し被成型品保持体5に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で相対的に移動する型保持体47と、枠状の部材15とを備えて構成されている。
また、転写装置1bには、移動体9とロードセル49とが設けられている。型保持体47は、ロードセル49を介して移動体9に一体的に設けられており、これにより、型保持体47は、移動体9と共にZ軸方向で移動位置決め自在になっている。ロードセル49は転写の際の押圧力を測定するものである。なお、ロードセル49が、上述した転写装置1,1aに設けられていてもよい。
型Maは、平板状に形成されており、型Maの厚さ方向の中間部であって型Maの外周には、リング状のスリットM2が形成されている。型Maの下面には、所定の深さで枠状に形成された溝M1は形成されている。なお、Z軸方向から見ると、溝M1は、スリットM2の底部M4よりも外側に形成されており、これによって、型Mの下側には、枠状のくびれ部M3が形成されている。
型Maは、リニアガイドベアリング53により、型保持体47に対してZ軸方向で移動自在になっている。また、型Maには、型保持体7の場合と同様な凹部(図示せず)が設けられており、この凹部に図示しないストッパ部材(ストッパ部材27と同様なストッパ部材)が係合するようになっている。さらに、真空ポンプ51によって、型Maが型保持体47に一体的に支持されるようになっている。
そして、前記ストッパ部材が前記凹部の最も入り込み、真空ポンプ51で真空吸着しているときには、型保持体47が型Maを一体的に保持しており、前記ストッパ部材が前述した中間位置に位置し、真空ポンプ51が停止しているときには、型保持体47が型Maの保持を解除しており、型Maが型保持体47から離れるようになっている。
枠状の部材15は、たとえば耐熱性を備えたOリング55で構成されている。Oリング55は、型Maの下面に設けられた枠状の溝に係合して、溝M1の外側で型Maに一体的に設けられている。なお、Oリング55の下端部は、型Maの下面よりも僅かに下方に突出している。また、図6に示す状態では、距離(Oリング55と被成型品保持体5との間の距離)L2<距離(微細な転写パターンが形成されている型Maの下面と被成型品保持体5に設置されている被成型品Wとの間の距離)L3になっている。そして、型Ma等が下降してOリング55が被成型品保持体5に接したときに、真空成型室が形成されるようになっており、Oリング55が被成型品保持体5への接触を開始したときには、型Maと被成型品保持体5に設置されている被成型品Wとの間は僅かに離れている。
Oリング55が被成型品保持体5に接した直後、型保持体47による型Maの保持を解除して真空成型室を減圧すると、型Maの背面にかかっている大気圧でOリング55が圧縮されてZ軸方向で縮み、型Maが被成型品Wに面接触する。さらに転写装置1の場合と同様にして、型保持体47を下降し、型Maで被成型品Wを押圧し、転写を行うようになっている。なお、真空成型室を減圧するときや、転写をするときに、Oリング55が縮むのはもちろんであるが、くびれ部M3が設けられていることにより、型Maがくびれ部のところで弾性変形するようになっている。すなわち、型Maの一部もZ軸方向で弾性変形するようになっている。
ところで、転写装置1bを図7に示す転写装置1cのように変形してもよい。
図7に示す転写装置1cは、型Maにくびれ部やOリングを設ける代わりに、ベローズ31を備えた枠状の部材15を設けた点が、図6に示す転写装置1bとは異なり、その他の点は、転写装置1bとほぼ同様に構成されており、ほぼ同様に動作する。
ここで、転写装置1cの動作について説明する。
まず、図7に示すように、被成型品保持体5に転写前の被成型品Wが保持されており、型保持体47に型Maが保持されており、型保持体47や型Maが上方に位置して被成型品保持体5から離れており、真空成型室SP1が形成されていない状態を初期状態とする。この初期状態から、移動体9(型保持体7)を矢印A8の方向(下方)に移動する。
この移動で型Maと被成型品保持体5との間の距離が前述した所定の距離になったときに、真空成型室が形成されるので、真空成型室が形成されたときに型保持体47の移動を停止する。
真空成型室が形成された後であって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する前に、型保持体47による型Maの保持を解除し、型Maを型保持体47から離す(図8(a)参照)。
この後、減圧手段17で真空成型室を減圧すると、型Maの背面にかかる大気圧により、筒状の部材15が弾性変形して縮み、型Maが図8(a)の矢印A9の方向へ移動する。この移動によって被成型品Wと型Mとがお互いに接触する(図8(b)参照)。
続いて、停止していた移動体9(型保持体47)を、図8(b)で示す矢印A10の方向に移動し型保持体47と型Maとをお互いに接触させて、型保持体47と被成型品保持体5とで型Maと被成型品Wとを挟み込んで押圧し転写を行う(図8(c)参照)。
この転写後に、型保持体47で型Maを保持し、真空成型室を大気圧に戻し、型保持体47を図8(c)に矢印A11で示すように上昇し、転写が終了した被成型品Wを次の被成型品Wに交換することで、前記初期状態に戻る。
転写装置1bや転写装置1cによれば、転写装置1の場合と同様にして、転写不良の発生を回避することができる。すなわち、型保持体47が型Maを着脱自在に支持しており、真空成型室の減圧を行うときに、型保持体47が型Maを離すようになっているので、真空成型室を減圧したときに、型Maが中凸等に変形することを防止することができる。これにより、型Maで被成型品保持体5が保持している被成型品Wを均一に押圧することができ、転写不良の発生を回避することができる。
なお、転写装置1bや転写装置1cにおいて、転写装置1aの場合と同様にして、被成型品保持体5を着脱自在なベース部材を設け、転写装置1aと同様に動作させてもよい。
すなわち、転写装置1bや転写装置1cを、被成型品を保持する被成型品保持体と、前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と、前記型保持体の相対的な移動により前記型と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型と協働して、前記被成型品保持体が保持している被成型品が内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と、前記真空成型室を減圧する減圧手段とを有する装置としてもよい。
また、転写装置1bや転写装置1cを、被成型品を保持する被成型品保持体と、型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と、転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記型および前記被成型品保持体と協働して、前記被成型品が内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と、前記真空成型室内を減圧する減圧手段とを有し、前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面の全面、前記型の背面の全面のうちの少なくとも一方の背面の全面が受ける大気圧により、前記枠状の部材が縮み前記被成型品が前記被成型品保持体と前記型とで挟み込まれ均一に押圧されるように構成されている転写装置として把握してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る転写装置1の概略構成を示す図である。 図1におけるII矢視図である。 転写装置1の動作を示す図である。 転写装置1の動作を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る転写装置1aの概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る転写装置1bの概略構成を示す図である。 転写装置1bの変形例である転写装置1cの概略構成を示す図である。 転写装置1cの動作を示す図である。 熱インプリント法による転写を行うときに使用される従来の転写装置200の概略構成を示す図である。 転写装置200の動作を示す図である。 熱インプリント法を示す図である。 UVインプリント法による転写を行うときに使用される従来の転写装置300の概略構成を示す図である。 UVインプリント法を示す図である。
符号の説明
1a、1b、1c 転写装置
5 被成型品保持体
7、47 型保持体
9 移動体
15 枠状の部材
17 減圧手段
41 ベース部材

Claims (7)

  1. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持する型保持体と;
    前記型保持体を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する移動体と;
    前記移動体の相対的な移動により前記被成型品保持体と前記型保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と;
    前記真空成型室を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記移動体による前記型保持体の保持を解除するように構成されていることを特徴とする転写装置。
  2. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と;
    前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と;
    前記型保持体の相対的な移動により前記型保持体と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記型保持体および前記被成型品保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と;
    前記真空成型室を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されていることを特徴とする転写装置。
  3. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持する型保持体と;
    前記型保持体を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する移動体と;
    前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と;
    前記移動体の相対的な移動により前記型保持体と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記型保持体および前記被成型品保持体と協働して、前記型保持体が保持している型と前記被成型品保持体が保持している被成型品とが内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と;
    前記真空成型室を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記移動体による前記型保持体の保持を解除し、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されていることを特徴とする転写装置。
  4. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を着脱自在に支持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と;
    前記型保持体の相対的な移動により前記被成型品保持体と前記型との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型と協働して、前記被成型品保持体が保持している被成型品が内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と;
    前記真空成型室を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成されていることを特徴とする転写装置。
  5. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と;
    前記被成型品保持体を着脱自在に支持するベース部材と;
    前記型保持体の相対的な移動により前記型と前記被成型品保持体との間の距離が所定の距離よりも小さくなったときに、前記被成型品保持体および前記型と協働して、前記被成型品保持体が保持している被成型品が内側に入る真空成型室を形成する枠状の部材と;
    前記真空成型室を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記ベース部材による前記被成型品保持体の保持を解除するように構成されていることを特徴とする転写装置。
  6. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動位置決め自在な型保持体と;
    前記転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記被成型品および前記型保持体と協働して、前記型と前記被成型品とが内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と;
    前記真空成型室内を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成され、
    前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面、前記型保持体の背面のうちの少なくとも一方の背面が受ける大気圧により、前記被成型品と前記型とが前記被成型品保持体と前記型保持体とで挟み込まれて押圧されるように構成されていることを特徴とする転写装置。
  7. 型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
    前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
    前記型を保持し、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で相対的に移動する型保持体と;
    前記転写をすべく前記型と前記被成型品とをお互いに接触させるときに、前記型および前記被成型品保持体と協働して、前記被成型品が内部に入る真空成型室を形成する真空成型室形成部材と;
    前記真空成型室内を減圧する減圧手段と;
    を有し、前記真空成型室が形成された後であって前記被成型品と前記型とがお互いに接触する前に、前記型保持体による前記型の保持を解除するように構成され、
    前記減圧手段による減圧をしたときに、前記被成型品保持体の背面、前記型の背面のうちの少なくとも一方の背面が受ける大気圧により、前記被成型品が前記被成型品保持体と前記型とで挟み込まれて押圧されるように構成されていることを特徴とする転写装置。
JP2008263154A 2008-10-09 2008-10-09 転写装置 Active JP5297141B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008263154A JP5297141B2 (ja) 2008-10-09 2008-10-09 転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008263154A JP5297141B2 (ja) 2008-10-09 2008-10-09 転写装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010093134A JP2010093134A (ja) 2010-04-22
JP5297141B2 true JP5297141B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=42255568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008263154A Active JP5297141B2 (ja) 2008-10-09 2008-10-09 転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5297141B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021046684A1 (zh) * 2019-09-09 2021-03-18 重庆康佳光电技术研究院有限公司 一种巨量转移装置及其方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005243114A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Sony Disc Technology Inc 転写装置、転写方法および情報記録媒体
JP4729338B2 (ja) * 2005-05-10 2011-07-20 東芝機械株式会社 転写装置
US7377764B2 (en) * 2005-06-13 2008-05-27 Asml Netherlands B.V. Imprint lithography
JP5186123B2 (ja) * 2007-03-14 2013-04-17 東芝機械株式会社 転写装置および転写方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010093134A (ja) 2010-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6021606B2 (ja) インプリント装置、それを用いた物品の製造方法、およびインプリント方法
JP5787691B2 (ja) インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
JP3958344B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法及びチップの製造方法
EP2126632B1 (en) Imprint method, chip production process, and imprint apparatus
JP5268524B2 (ja) 加工装置
JP5469941B2 (ja) 転写装置および転写方法
US8734702B2 (en) Original and article manufacturing method using same
US9568819B2 (en) Holding apparatus, imprint apparatus and article manufacturing method using same
KR20130040723A (ko) 임프린트 방법, 임프린트 장치, 및 디바이스 제조 방법
US20120007279A1 (en) Holding device, imprint apparatus, and article manufacturing method
JP2012099790A (ja) インプリント装置、及び、物品の製造方法
JP2013008911A (ja) クリーニング方法、それを用いたインプリント装置および物品の製造方法
JP6525572B2 (ja) インプリント装置、および物品の製造方法
JP5186123B2 (ja) 転写装置および転写方法
JP5822597B2 (ja) インプリント装置、及びそれを用いた物品の製造方法
JP5433223B2 (ja) 転写装置および転写方法
JP2017112230A (ja) インプリント装置および物品製造方法
JP2013120941A (ja) ナノインプリントリソグラフィ装置及びナノインプリントリソグラフィ方法
JP2016039182A (ja) インプリント装置、物品の製造方法及びインプリント方法
US20190022999A1 (en) Method and device for embossing of a nanostructure
JP5297141B2 (ja) 転写装置
JP2010093105A (ja) 被成型品保持装置、型保持装置および転写装置
JP2007180315A (ja) 転写装置
JP2012099789A (ja) インプリント装置、及び、物品の製造方法
JP2019149532A (ja) インプリント方法及び製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110727

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110808

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297141

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350