JP5296504B2 - ソレノイド - Google Patents

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Description

本発明は、コイルに発生する磁界によってシャフトを軸方向に移動させるソレノイドに関するものである。
特許文献1に開示されたソレノイドは、磁気回路を構成するベースとスリーブとの間にプランジャを摺動可能に設け、コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、プランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させ、ノズル(弁体)を駆動するものである。
特開2006−64076号公報
しかしながら、このような従来のソレノイドにあっては、ベースとスリーブにプランジャを収容する圧力容器の機能を持たせようとすると、ベースとスリーブのまわりを覆うチューブ等が必要であり、非磁性材からなるチューブによってコイルの磁路断面積が削減され、ソレノイドの応答性(ここでいう応答性とは、磁力によるプランジャの吸引性、プランジャの推力を含む)が低下するという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、応答性と耐圧性を確保するソレノイドを提供することを目的とする。
本発明は、コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、このプランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させるソレノイドであって、コイルを収容する筒状のケースと、コイルの内側にてケースの開口端側に配置される筒状のベースと、コイルの内側にてケースの奥側に配置されベースに磁気ギャップをもって対峙する筒状のスリーブとを備え、磁性材からなるケースとベースとスリーブとによってコイルの内側に発生する磁界をプランジャに導く磁気回路を構成し、磁気ギャップに非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体を介装し、磁気ギャップに非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体を介装し、ベースは磁気ギャップに対峙するギャップ対峙面を有し、スリーブは磁気ギャップに対峙するギャップ対峙面を有し、磁気ギャップ埋設体と両ギャップ対峙面との間にシールを介装し、このシールはこれが受ける圧力によって変形し、少なくともベースと磁気ギャップ埋設体とスリーブとシールとによってプランジャとシャフトとを収容する圧力容器を構成する。
本発明によると、ベースとスリーブに対する磁気ギャップ埋設体の当接部が圧力容器を密封し、例えば母機からプランジャとシャフトとを収容する圧力容器内に流入する作動流体がソレノイドの外部に洩れ出すことを防止し、ソレノイドの耐圧性を確保できる。
非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体は、ベースとスリーブとの間を通る磁束を遮ってプランジャに導く機能を果たすとともに、ベースとスリーブとの間を閉塞する機能を果たす。これにより、磁路断面積が不要に削減されることが回避され、ソレノイドの応答性を確保できる。
以下、本発明の参考例を添付図面に基づいて説明する。図1はソレノイド1の正面図であり、図2は図1のA−O−A線に沿う断面図である。
ソレノイド1は、コイル12に発生する磁界によってプランジャ4を駆動し、プランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させる電磁アクチュエータである。
ソレノイド1は、図示しない油圧機器の母機に取り付けられる。シャフト5の端部52は、母機に備えられる油圧バルブに連携し、この油圧バルブを開閉駆動する。
なお、これに限らず、ソレノイド1は、空圧機器や他の機械、設備に設けられ、空圧バルブや他の可動部を駆動してもよい。
ソレノイド1は、その構成部品として、ケース9、ベース2、スリーブ3、プランジャ4、シャフト5、磁気ギャップ埋設体6、第一、第二軸受7,8、コイルアッシ10等を備える。
コイルアッシ10は、両端に鍔部を有する円筒状のボビン11と、このボビン11にマグネットワイヤが巻回して形成されるコイル12と、このコイル12のマグネットワイヤの両端部に結合される対のターミナル13と、コイル12を包囲するモールド樹脂14とを備える。
モールド樹脂14は、ボビン11及びコイル12が収まる円筒状の抱囲部16と、この抱囲部16の一端から突出しターミナル13が臨むコネクタ部15を有する。このコネクタ部15に図示しない相手コネクタが差し込まれる。この相手コネクタを介してコイル12が通電されると、コイル12のまわりに磁界が発生する。これに限らず、リード線を介してコイル12が通電される構成としてもよい。
コイル12の磁束を導く磁路構成部材として、ケース9、ベース2、プランジャ4、ス
リーブ3を備え、これらがそれぞれ磁性材によって形成される。
図1、2において、Oはシャフト5の中心線である。シャフト5の外周に円筒状のプランジャ4が嵌合し、溶接またはカシメ等によって結合される。
ケース9は、有底円筒状に形成され、その開口端部から突出する対のフランジ部91を有する。各フランジ部91にはボルト穴98が開口し、各ボルト穴98を挿通する図示しない2本のボルトによって母機の取付座に締結される。
ケース9の内側にコイルアッシ10が収容される。ケース9の側面に開口する切り欠き部97が形成され、この切り欠き部97からコネクタ部15が突出する。
図1において、各フランジ部91は中心線Oに直交するように左右方向に突出し、コネクタ部15は中心線Oに直交するように上方向に突出している。
これに限らず、フランジ部91、コネクタ部15が突出する方向は、ソレノイド1が取り付けられる相手側の形状に対応して任意に配置される。例えば、コネクタ部15を中心線O方向に突出させ、相手コネクタが中心線O方向に挿抜されるようにしてもよい。
円筒状のベース2及びスリーブ3は、ケース9の内側に並んで中心線Oと同軸上に配置され、それぞれの内側にシャフト5及びプランジャ4が挿通される。ベース2はケース9の開口端側に配置され、スリーブ3はケース9の奥側に配置される。
ケース9は、その底部から円筒状に突出するケース内筒部36を有する。このケース内筒部36は、シャフト5の中心線Oと同軸上に形成される。
スリーブ3は、シャフト5の中心線Oと同軸上に配置される。スリーブ3は、そのスリーブ外周面31がボビン11の内周面に嵌合し、その内周面33がケース内筒部36に嵌合するとともに、その端面32がケース9の底面93に当接する。
スリーブ3は、その内周面33がケース内筒部36に圧入により嵌合し、スリーブ3の内周面33がケース内筒部36の外周面38に隙間無く当接し、これらの当接部でメタルシールを形成する。
ここで図3に基づいて説明する。図3は、プランジャ4まわりを拡大した断面図である。これにも示すように、ベース2のギャップ対峙面45とスリーブ3のギャップ対峙面35との間に環状の磁気ギャップ18が形成される。
コイル12の内側に生じる磁束は、ケース9、ベース2、プランジャ4、スリーブ3によって導かれる。ベース2とスリーブ3との間を通る磁束は、磁気ギャップ18によって遮られるため、プランジャ4を経由して導かれ、ベース2からプランジャ4に向かう磁束密度が確保される。
ベース2のギャップ対峙面45は、シャフト5の中心線Oに対して傾斜する環状テーパ端面45aと、中心線Oに対して直交する環状直交端面45bとを有する。
スリーブ3のギャップ対峙面35は、シャフト5の中心線Oに対して直交する。なお、このギャップ対峙面35は中心線Oに対して直交させず、傾斜させてもよい。
磁気ギャップ18の形状、位置は、任意に設定され、プランジャ4が中心線O方向に移動するストロークに応じたソレノイド推力が得られるように構成される。
磁気ギャップ18に非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体6が介装される。磁気ギャップ埋設体6は、ベース2の環状テーパ端面45と、スリーブ3のギャップ対峙面35とのそれぞれに当接する。
スリーブ3の端面32がケース9の底面93に当接するとともに、ケース9の開口端部に形成されたカシメ部95によってベース2の抜け止めが行われることにより、ベース2のギャップ対峙面45と磁気ギャップ埋設体6とスリーブ3のギャップ対峙面35との当接部に所定の面圧が付与される。
ベース2のギャップ対峙面45とスリーブ3のギャップ対峙面35とは、金属製磁気ギャップ埋設体6に隙間無く当接し、これらの当接部でメタルシールを形成する。
なお、これに限らず、磁気ギャップ埋設体6を樹脂等の非金属材によって形成し、磁気ギャップ埋設体6がベース2のギャップ対峙面45とスリーブ3のギャップ対峙面35に隙間無く当接し、これらの当接部でシールを形成する構成としてもよい。
ケース9とベース2と磁気ギャップ埋設体6とスリーブ3は、これらによってプランジャ4とシャフト5を収容する圧力容器90を構成し、母機からソレノイド1内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止する。
ベース2の一端に円盤状のベース鍔部21が形成され、このベース鍔部21がケース9の開口端部に結合される。これによっても、ケース9は、シャフト5の中心線Oと同軸上に配置される。
ケース9の開口端部には環状段部92が形成される。この環状段部92は、中心線Oに直交する平面状に形成され、ベース2に対する座面を構成する。ベース鍔部21の端面22がケース9の環状段部92に当接し、ベース鍔部21の外周面23がケース9の内周面94に嵌合する。
ベース鍔部21の外周面には環状段部24が形成される。ケース9の開口端部に形成されたカシメ部95が環状段部24に係合することによって、ベース2の抜け止めが行われる。
ケース9の端面96は、図示しない相手側母機の取付座に当接する。
シャフト5は、非磁性材からなり、スリーブ3及びベース2を貫通し、第一、第二軸受7,8を介して中心線O方向に摺動可能に支持される。プランジャ4は、第一、第二軸受7,8の間に配置される。
第二軸受8は、その外周面81がケース内筒部36の内周面37に嵌合して取り付けられる。
ベース2は、その内周に段階的に拡径するベース内周面26〜29を有する。
径が最も小さいベース内周面26は、シャフト5の外周面51との間に間隙56を画成する。
径が2番目に小さいベース内周面27に第一軸受7の外周面71が嵌合して取り付けられる。
径が最も大きいベース内周面29とプランジャ外周面41と間に環状の間隙55が形成される。
図3に示すように、ベース2にはベース内周面28とベース内周面29の間に環状段部46が形成される。この環状段部46は、シャフト5の中心線Oと直交する平面状に形成され、プランジャ前端面47に平行に対峙する。
ここで、図2に戻って説明する。ソレノイド1は、シャフト5、プランジャ4のまわりに、第一軸受前室73、プランジャ前室74、プランジャ背後室75、第二軸受背後室76が設けられ、これらに母機からの作動油が導かれる。
第一軸受前室73は、第一軸受7の手前に設けられ、ベース2と第一軸受7との間に画成される。第一軸受前室73は、シャフト5とベース2の間に画成される間隙56を介して母機側に連通し、母機からの作動油が導かれる。この間隙56が母機と第一軸受前室73とを連通するベース貫通路62を構成する。
なお、ベース内周面26を大径化し、ベース貫通路62にコンタミを溜めるように構成してもよい。
プランジャ前室74は、第一軸受7とプランジャ前端面47の間に画成される。
第一軸受前室73とプランジャ前室74との間に第一軸受7が介在する。第一軸受7は、これを貫通する流路を持たず、第一軸受前室73とプランジャ前室74の連通を遮断する機能を果たす。
プランジャ背後室75は、プランジャ4の端面48と第二軸受8との間に画成される。
プランジャ前室74とプランジャ背後室75との間にプランジャ4が介在する。スリーブ3とプランジャ4の磁気吸着を防止するため、プランジャ外周面41のまわりに環状の間隙55を画成する。この環状の間隙55が、プランジャ前室74とプランジャ背後室75とを連通するプランジャ外周路63を構成する。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41には複数の溝42が形成される。作動油は、これらの溝42を通ってプランジャ前室74とプランジャ背後室75との間を流れるように構成される。
複数の溝42によってプランジャ外周路63を画成することにより、間隙55のクリアランスを小さくすることが可能になる。間隙55のクリアランスを小さくすることによって、プランジャ4を駆動する磁気効率を高められる。
第二軸受背後室76は、第二軸受8の背後に設けられ、第二軸受8とケース9の底面93との間に画成される。
プランジャ背後室75と第二軸受背後室76との間に第二軸受8が介在する。第二軸受8の外周面81には複数の溝82が形成される。これらの溝82によっては、プランジャ背後室75と第二軸受背後室76とを連通する第二軸受貫通路64を構成する。
シャフト5をその中心線O方向に貫通する縦貫通孔53と、シャフト5を中心線Oと直交する径方向に貫通する横貫通孔54とが形成される。この縦貫通孔53と横貫通孔54とによって母機と第二軸受背後室76とを連通するシャフト貫通路65が構成される。
シャフト5のベース2から突出する端部52に母機の油圧バルブ(図示せず)が連結されることによって、縦貫通孔53の開口端が閉塞される。その場合に、横貫通孔54の開口端が母機内に連通することにより、シャフト貫通路65が閉塞されることが回避される。
以上のように構成される本発明の参考例につき、次に作用を説明する。
ソレノイド1が母機に組み付けられ、母機の油圧回路(図示せず)に作動油が充填されると、母機からの作動油が以下の経路を通ってソレノイド1内に充填される。
・母機からの作動油は、ベース貫通路62(間隙56)を通って第一軸受前室73に充填される。
・母機からの作動油は、シャフト貫通路65(横貫通孔54、縦貫通孔53)を通って第二軸受背後室76に充填される。
・第二軸受背後室76の作動油は、第二軸受貫通路64(溝82)を通ってプランジャ背後室75に充填される。
・プランジャ背後室75の作動油は、プランジャ外周路63(間隙55、溝42)を通ってプランジャ前室74に充填される。
ソレノイド1は、コイル12の磁力によってプランジャ4を駆動し、プランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させ、母機の油圧バルブを開閉駆動する。
コイル12の非通電時、シャフト5は、母機の油圧バルブから受ける反力によって初期位置に保持される。
コイル12の通電時、コイル12の内側に発生する磁界によるソレノイド推力によって、プランジャ4をベース2に近づける方向に駆動し、シャフト5を前方(図2の左方向)に移動させ、母機の油圧バルブを開閉駆動する。なお、図2はシャフト5がソレノイド推力によって初期位置からあるストロークだけ移動した作動状態を示している。
シャフト5が前方に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76から退出する体積分の作動油が、母機からシャフト貫通路65を通って第二軸受背後室76に流入する。
このとき、プランジャ4が前方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ前室74からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ背後室75に流入する。
コイル12の通電が止められると、シャフト5は、母機の油圧バルブから受ける反力によって後方(図2の右方向)に移動し、母機の油圧バルブを開閉駆動する。
シャフト5が後方に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76から進入する体積分の作動油が、第二軸受背後室76からシャフト貫通路65を通って母機に流出する。
このとき、プランジャ4が後方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ背後室75からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ前室74に流入する。
第一軸受7によって第一軸受前室73とプランジャ前室74間の連通を遮断し、母機の作動油がシャフト貫通路65と第二軸受背後室76と第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に導かれる構成とする。これにより、母機から導かれる作動油に混入したコンタミがプランジャ4まわりの強磁界部Bに到達する経路を長くして、コンタミが強磁界部Bを構成する磁性材(ベース2、プランジャ4)の表面に付着し、堆積することを抑えられる。これにより、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止し、ソレノイド1が安定作動する可動時間を延長できる。
また、シャフト5の移動によって拡縮される第二軸受背後室76は、第二軸受貫通路64を介してプランジャ背後室75に連通しているため、母機からの圧力変動が第二軸受背後室76に伝わっても、第二軸受背後室76の圧力変動が第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に伝わり、第二軸受8が第二軸受背後室76とプランジャ背後室75の圧力差によって脱落することを防止できる。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41のまわりに画成される環状の間隙55を備えて、スリーブ3とプランジャ4の磁気吸着を防止し、かつ、プランジャ外周面41に開口する複数の溝42を備えたので、プランジャ4が移動する際にプランジャ4まわりにおける作動油の流動を促進し、プランジャ4に付与される作動油の粘性抵抗を小さくし、ソレノイド1の作動応答性を高められる。さらに、プランジャ4が高速で移動することにより、プランジャ4に堆積したコンタミが払い落とされる。これにより、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止できる。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41に形成される複数の溝42を備えたため、これらの溝42によってプランジャ外周路63の流路断面積が拡大される。これによって、プランジャ4が移動する際にプランジャ4まわりにおける作動油の流動を促進し、プランジャ4に付与される作動油の粘性抵抗を小さくし、ソレノイド1の作動応答性を高められる。
以上のとおり、本参考例では、コイル12に発生する磁界によってプランジャ4を駆動し、このプランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させるソレノイド1であって、コイル12を収容する筒状のケース9と、コイル12の内側にてケース9の開口端側に配置される筒状のベース2と、コイル12の内側にてケース9の奥側に配置されベース2に磁気ギャップ18をもって対峙する筒状のスリーブ3とを備え、磁性材からなるケース9とベース2とスリーブ3とによってコイル12のまわりに発生する磁界をプランジャ4に導く磁気回路を構成し、磁気ギャップ18に非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体6を介装し、少なくともベース2と磁気ギャップ埋設体6とスリーブ3とによってプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90を構成する。
上記構成に基づき、ベース2とスリーブ3に対する磁気ギャップ埋設体6の当接部が圧力容器90を密封し、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止し、ソレノイド1の耐圧性を確保できる。
非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体6は、ベース2とスリーブ3との間を通る磁束を遮ってプランジャ4に導く機能を果たすとともに、ベース2とスリーブ3との間を閉塞する機能を果たす。これにより、磁路断面積が不要に削減されることが回避され、ソレノイド1の応答性を確保できる。
本参考例では、ベース2は磁気ギャップ18に対峙するギャップ対峙面45を有し、スリーブ3は磁気ギャップ18に対峙するギャップ対峙面35を有し、磁気ギャップ埋設体6は両ギャップ対峙面45,35に当接して磁気ギャップ埋設体6と両ギャップ対峙面45,35との間を密封する構成とした。
上記構成に基づき、ベース2とスリーブ3に対する磁気ギャップ埋設体6の当接部がメタルシールによって密封される。これにより、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを回避する。
本参考例では、ケース9の底部から筒状に突出するケース内筒部36を形成し、このケース内筒部36の外周面38にスリーブ3の内周面33を嵌合させてスリーブ3とケース9の間を密封する構成とした。
上記構成に基づき、ケース内筒部36にスリーブ3が嵌合することにより、ケース9に対するスリーブ3の位置決めが行われるとともに、ケース内筒部36の外周面38とスリーブ3の内周面33との嵌合部が圧力容器90を密封する。これにより、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを回避する。
本発明の実施の形態として、図4に示すように、スリーブ3にその端面32から環状に突出するウェッジ部39を一体形成し、このウェッジ部39をケース9の底面93に食い込ませ、これらの当接部でメタルシールを形成する構成としてもよい。
ウェッジ部39は、その断面がクサビ状に形成され、所定の荷重でケース9の底面93に押し付けられることにより、ケース9の底面93を陥没させて食い込むようになっている。
この場合、ケース内筒部36の外周面38にスリーブ3の内周面33を隙間を持って嵌合させる構成としてもよい。
本実施の形態では、スリーブ3にその端面32から環状に突出するウェッジ部39を形成し、このウェッジ部39をケース9の底面93に食い込ませてスリーブ3とケース9の間を密封する構成とした。
上記構成に基づき、スリーブ3のウェッジ部39とケース9の底面93との嵌合部が圧力容器90を密封する。これにより、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを回避する。
本発明の実施の形態として、図5に示すように、磁気ギャップ埋設体6とベース2のギャップ対峙面45及びスリーブ3のギャップ対峙面35との間に非磁性のシール19を介装する。このシール19は、これが受ける圧力によって変形し、磁気ギャップ埋設体6とベース2のギャップ対峙面45及びスリーブ3のギャップ対峙面35との隙間を密封する。
本実施の形態では、ベース2は磁気ギャップ18に対峙するギャップ対峙面45を有し、スリーブ3は磁気ギャップ18に対峙するギャップ対峙面35を有し、磁気ギャップ埋設体6と両ギャップ対峙面45,35との間に層状シール19を介装し、この層状シール19はこれが受ける圧力によって膨張変形して磁気ギャップ埋設体6と両ギャップ対峙面45,35との間を密封する構成とした。
上記構成に基づき、ベース2とスリーブ3に対する磁気ギャップ埋設体6の当接部が層状シール19によって密封される。これにより、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを回避する。
また、ベース2とスリーブ3に対して磁気ギャップ埋設体6を溶接により固着してもよい。これにより、ベース2とスリーブ3に対する磁気ギャップ埋設体6の溶接部が圧力容器90を密封し、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止し、ソレノイド1の耐圧性を確保できる。
また、ベース2とスリーブ3を鋳造により一体形成し、ベース2とスリーブ3のに磁気ギャップ埋設体6を鋳込む構成としてもよい。これにより、ベース2とスリーブ3に対する磁気ギャップ埋設体6の接合部が圧力容器90を密封し、母機からプランジャ4とシャフト5とを収容する圧力容器90内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止し、ソレノイド1の耐圧性を確保できる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明のソレノイドは、油圧機器、空圧機器、他の機械、設備に有用である。
本発明の参考例を示すソレノイドの正面図。 同じく図1のA−O−A線に沿うソレノイドの断面図。 同じくプランジャまわりを拡大した断面図。 本発明の実施の形態を示すスリーブまわりの断面図。 本発明の実施の形態を示すプランジャまわりの断面図。
符号の説明
1 ソレノイド
2 ベース
3 スリーブ
4 プランジャ
5 シャフト
6 磁気ギャップ埋設体
9 ケース
12 コイル
18 磁気ギャップ
19 シール
32 スリーブ端面
35 ギャップ対峙面
36 ケース内筒部
39 ウェッジ部
45 ギャップ対峙面
90 圧力容器
93 ケース底面

Claims (3)

  1. コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、このプランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させるソレノイドであって、
    前記コイルを収容する筒状のケースと、
    前記コイルの内側にて前記ケースの開口端側に配置される筒状のベースと、
    前記コイルの内側にて前記ケースの奥側に配置され前記ベースに磁気ギャップをもって対峙する筒状のスリーブとを備え、
    磁性材からなる前記ケースと前記ベースと前記スリーブとによって前記コイルの内側に発生する磁界を前記プランジャに導く磁気回路を構成し、
    前記磁気ギャップに非磁性材からなる磁気ギャップ埋設体を介装し、
    前記ベースは前記磁気ギャップに対峙するギャップ対峙面を有し、
    前記スリーブは前記磁気ギャップに対峙するギャップ対峙面を有し、
    前記磁気ギャップ埋設体と前記両ギャップ対峙面との間にシールを介装し、
    このシールはこれが受ける圧力によって変形し、
    少なくとも前記ベースと前記磁気ギャップ埋設体と前記スリーブと前記シールとによって前記プランジャと前記シャフトとを収容する圧力容器を構成することを特徴とするソレノイド。
  2. 前記ケースの底部から筒状に突出するケース内筒部を形成し、
    このケース内筒部の外周面にスリーブの内周面を隙間無く嵌合させてスリーブとケースの間を密封することを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
  3. 前記スリーブにその端面から環状に突出するウェッジ部を形成し、
    このウェッジ部をケースの底面に食い込ませてスリーブとケースの間を密封することを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイド。
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