JP2010129678A - ソレノイド - Google Patents

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英城 山形
Mamoru Hosogai
守 細貝
Hideki Tsuchiya
秀樹 土屋
Takaharu Miya
能治 宮
Tomoyuki Fujita
朋之 藤田
Koichiro Akatsuka
浩一朗 赤塚
Kenji Yazaki
健二 矢崎
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Abstract

【課題】コンタミの影響を抑えることと、作動応答性を高めることとを両立するソレノイドを提供する。
【解決手段】母機を駆動するソレノイド1であって、シャフト5をプランジャ4を挟んで摺動可能に支持する第一軸受7及び第二軸受8と、第一軸受7とプランジャ4との間に画成されるプランジャ前室74と、プランジャ4と第二軸受8との間に画成されるプランジャ背後室75と、プランジャ前室74とプランジャ背後室75とを連通するプランジャ外周路63とを備え、プランジャ外周路63がプランジャ外周面41のまわりに環状の間隙55として画成され、母機の作動油がプランジャ前室74とプランジャ外周路63とプランジャ背後室75とに導かれる構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、コイルに発生する磁界によってシャフトを軸方向に移動させるソレノイドに関するものである。
従来、例えば油圧機器等の母機に取り付けられるソレノイドの場合、母機からソレノイドに導かれる作動油は、母機内に発生する摩耗粉等からなるコンタミが含まれる。このコンタミがソレノイドの強磁界部に堆積すると、ソレノイド推力が弱まったり、シャフト移動時の摺動抵抗が増え、ソレノイドの作動不良を来す可能性がある。
特許文献1、2に開示されたソレノイドは、いずれも、磁気回路を構成するベースとスリーブとの間にプランジャを摺動可能に設け、コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、プランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させ、弁体を駆動するものである。
特許文献1に開示されたソレノイドは、シャフトを摺動可能に嵌合させる環状の部材(コンタミブロック71)を設け、母機から流入する作動油を環状の部材(コンタミブロック71)によってせき止めて外部に逃がし、プランジャ収容室にコンタミを含む作動油が流入しないように構成されている。
特許文献2に開示されたソレノイドは、シャフトを摺動可能に嵌合させる環状のフィルタ(リングフィルタ11)を設けるとともに、このフィルタの近傍にコンタミを溜める室(コンタミ溜まり12)を設け、母機から流入する作動油のコンタミがプランジャ収容室に侵入しないように構成されている。
特開2006−64076号公報 特開平11−31617号公報
しかしながら、このような従来のソレノイドにあっては、シャフトを摺動可能に嵌合させる環状の部材(コンタミブロック71)、フィルタ(リングフィルタ11)が設けられるため、シャフトの摺動抵抗が増え、ソレノイドの応答性が低下するという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、コンタミの影響を抑えることと、作動応答性を高めることとを両立するソレノイドを提供することを目的とする。
本発明は、コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、このプランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させ、母機を駆動するソレノイドであって、シャフトをプランジャを挟んで摺動可能に支持する第一軸受及び第二軸受と、第一軸受とプランジャとの間に画成されるプランジャ前室と、プランジャと第二軸受との間に画成されるプランジャ背後室と、プランジャ前室とプランジャ背後室とを連通するプランジャ外周路とを備え、このプランジャ外周路がプランジャ外周面のまわりに環状の間隙として画成され、母機の作動油がプランジャ前室とプランジャ外周路とプランジャ背後室とに導かれる構成とした。
本発明によると、プランジャ外周路はプランジャ外周面のまわりに環状の間隙として画成されることによって流路断面積が十分に確保されるため、プランジャに付与される作動油の粘性抵抗を小さくすることによって、磁力によってプランジャが移動する速度を高められる。プランジャが高速で移動することによって、ソレノイドの作動応答性を高められるとともに、プランジャに堆積したコンタミが払い落とされ、作動油のコンタミに起因するソレノイドの作動不良を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1はソレノイド1の正面図であり、図2は図1のA−O−A線に沿う断面図である。
ソレノイド1は、コイル12に発生する磁界によってプランジャ4を駆動し、このプランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させる電磁アクチュエータである。
ソレノイド1は、図示しない油圧機器の母機に取り付けられる。シャフト5の端部52は、母機に備えられる油圧バルブに連携し、この油圧バルブを開閉駆動する。
なお、これに限らず、ソレノイド1は、空圧機器や他の機械、設備に設けられ、空圧バルブや他の可動部を駆動してもよい。
ソレノイド1は、その構成部品として、ケース9、ベース2、スリーブ3、プランジャ4、シャフト5、ギャップ埋設体6、第一、第二軸受7,8、対のOリング19、コイルアッシ10等を備える。
コイルアッシ10は、両端に鍔部を有する円筒状のボビン11と、このボビン11にマグネットワイヤが巻回して形成されるコイル12と、このコイル12のマグネットワイヤの両端部に結合される対のターミナル13と、コイル12を包囲するモールド樹脂14とを備える。
モールド樹脂14は、ボビン11及びコイル12が収まる円筒状の抱囲部16と、この抱囲部16の一端から突出しターミナル13が臨むコネクタ部15を有する。このコネクタ部15に図示しない相手コネクタが差し込まれる。この相手コネクタを介してコイル12が通電されると、コイル12のまわりに磁界が発生する。これに限らず、リード線を介してコイル12が通電される構成としてもよい。
コイル12の磁束を導く磁路構成部材として、ケース9、ベース2、プランジャ4、スリーブ3を備え、これらがそれぞれ磁性材によって形成される。
図1、2において、Oはシャフト5の中心線である。シャフト5の外周に円筒状のプランジャ4が嵌合し、溶接またはカシメ等によって結合される。
ケース9は、有底円筒状に形成され、その開口端部から突出する対のフランジ部91を有する。各フランジ部91にはボルト穴98が開口し、各ボルト穴98を挿通する図示しない2本のボルトによって母機の取付座に締結される。
ケース9の内側にコイルアッシ10が収容される。ケース9の側面に開口する切り欠き部97が形成され、この切り欠き部97からコネクタ部15が突出する。
図1において、各フランジ部91は中心線Oに直交するように左右方向に突出し、コネクタ部15は中心線Oに直交するように上方向に突出している。
これに限らず、フランジ部91、コネクタ部15が突出する方向は、ソレノイド1が取り付けられる相手側の形状に対応して任意に配置される。例えば、コネクタ部15を中心線O方向に突出させ、相手コネクタが中心線O方向に挿抜されるようにしてもよい。
円筒状のベース2及びスリーブ3は、ケース9の内側に並んで中心線Oと同軸上に配置され、それぞれの内側にシャフト5及びプランジャ4が挿通される。ベース2はケース9の開口端側に配置され、スリーブ3はケース9の奥側に配置される。
スリーブ3は、その外周面31がボビン11の内周面に嵌合し、その端面32がケース9の底面93に当接し、シャフト5の中心線Oと同軸上に配置される。
ベース2は、その外周面25がボビン11の内周面に嵌合し、シャフト5の中心線Oと同軸上に配置される。
ベース2の一端に円盤状のベース鍔部21が形成され、このベース鍔部21がケース9の開口端部に結合される。これによっても、ケース9は、シャフト5の中心線Oと同軸上に配置される。
ケース9の開口端部には環状段部92が形成される。この環状段部92は、中心線Oに直交する平面状に形成され、ベース2に対する座面を構成する。ベース鍔部21の端面22がケース9の環状段部92に当接し、ベース鍔部21の外周面23がケース9の内周面94に嵌合する。
ベース鍔部21の外周面には環状段部24が形成される。ケース9の開口端部にカシメ部95が形成され、このカシメ部95が環状段部24に係合することによって、ベース2の抜け止めが行われる。
ケース9の端面96は、図示しない相手側母機の取付座に当接する。
シャフト5は、非磁性材からなり、スリーブ3及びベース2を貫通し、第一、第二軸受7,8を介して中心線O方向に摺動可能に支持される。プランジャ4は、第一、第二軸受7,8の間に配置される。
スリーブ3は、その内周に小径のスリーブ内周面33と大径のスリーブ内周面34とを有する。
小径のスリーブ内周面33に第二軸受8の外周面81が嵌合して取り付けられる。
大径のスリーブ内周面34とプランジャ外周面41と間に環状の間隙55が形成される。
ベース2は、その内周に段階的に拡径するベース内周面26〜29を有する。
径が最も小さいベース内周面26は、シャフト5の外周面51との間に間隙56を画成する。
径が2番目に小さいベース内周面27に第一軸受7の外周面71が嵌合して取り付けられる。
径が最も大きいベース内周面29とプランジャ外周面41と間に環状の間隙55が形成される。
図3は、プランジャ4まわりを拡大した断面図である。これにも示すように、ベース2にはベース内周面28とベース内周面29の間に環状段部46が形成される。この環状段部46はシャフト5の中心線Oと直交する平面状に形成され、プランジャ前端面47に平行に対峙する。
ベース2は、シャフト5の中心線Oに対して傾斜する環状テーパ端面45を有する。一方、スリーブ3は、シャフト5の中心線Oに対して直交する環状端面35を有する。ベース2の環状テーパ端面45とシャフト5の環状端面35との間に環状の磁気ギャップが形成される。なお、環状端面35は中心線Oに対して直交させず、傾斜させてもよい。
コイル12の内側に生じる磁束は、ケース9、ベース2、プランジャ4、スリーブ3によって導かれる。ベース2とスリーブ3との間を通る磁束は、磁気ギャップによって遮られるため、プランジャ4を経由して導かれ、ベース2からプランジャ4に向かう磁束が確保される。
磁気ギャップの形状、位置は、任意に設定され、プランジャ4が中心線O方向に移動するストロークに応じたソレノイド推力が得られるように構成される。
磁気ギャップに非磁性材からなるギャップ埋設体6が介装される。ギャップ埋設体6は、ベース2の環状テーパ端面45と、スリーブ3の環状端面35とのそれぞれに隙間無く当接し、これらの当接部を密封するシールを形成する。そして、スリーブ3の端面32がケース9の底面93に隙間無く当接し、この当接部を密封するシールを形成する。ベース2、ギャップ埋設体6、スリーブ3、ケース9は、プランジャ4及びシャフト5を収容する圧力容器を構成している。これにより、母機からソレノイド1内に流入する作動油(作動流体)がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止する。
コイルアッシ10はそのボビン11の両端鍔部にOリング19がそれぞれ介装される。一方のOリング19がベース鍔部21に当接し、他方のOリング19がケース9の底面93に当接する。ベース2、コイルアッシ10(ボビン11)、ケース9は、プランジャ4及びシャフト5を収容する圧力容器を構成している。これによっても、母機からソレノイド1内に流入する作動油がソレノイド1の外部に洩れ出すことを防止する。
ベース2の環状テーパ端面45とスリーブ3の環状端面35との間にギャップ埋設体6を介装せず、空隙としてもよい。
ソレノイド1は、シャフト5、プランジャ4のまわりに、第一軸受前室73、プランジャ前室74、プランジャ背後室75、第二軸受背後室76が設けられ、これらに母機からの作動油が導かれる。
第一軸受前室73は、第一軸受7の手前に設けられ、ベース2と第一軸受7との間に画成される。第一軸受前室73は、シャフト5とベース2の間に画成される間隙56を介して母機側に連通し、母機からの作動油が導かれる。この間隙56が母機と第一軸受前室73とを連通するベース貫通路62を構成する。
なお、ベース内周面26を大径化し、ベース貫通路62にコンタミを溜めるように構成してもよい。
プランジャ前室74は、第一軸受7とプランジャ前端面47の間に画成される。
第一軸受前室73とプランジャ前室74との間に第一軸受7が介在する。第一軸受7は、これを貫通する流路を持たず、第一軸受前室73とプランジャ前室74の連通を遮断する機能を果たす。
プランジャ背後室75は、プランジャ4の端面48と第二軸受8との間に画成される。
プランジャ前室74とプランジャ背後室75との間にプランジャ4が介在する。スリーブ3とプランジャ4の磁気吸着を防止するため、プランジャ外周面41のまわりに環状の間隙55を画成する。この環状の間隙55が、プランジャ前室74とプランジャ背後室75とを連通するプランジャ外周路63を構成する。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41には複数の溝42が形成される。作動油は、これらの溝42を通ってプランジャ前室74とプランジャ背後室75との間を流れるように構成される。
複数の溝42によってプランジャ外周路63を画成することにより、間隙55のクリアランスを小さくすることが可能になる。間隙55のクリアランスを小さくすることによって、プランジャ4を駆動する磁気効率を高めれらる。
第二軸受背後室76は、第二軸受8の背後に設けられ、第二軸受8とケース9の底面93との間に画成される。
プランジャ背後室75と第二軸受背後室76との間に第二軸受8が介在する。第二軸受8の外周面81には複数の溝82が形成される。これらの溝82によっては、プランジャ背後室75と第二軸受背後室76とを連通する第二軸受貫通路64を構成する。
シャフト5をその中心線O方向に貫通する縦貫通孔53と、シャフト5を中心線Oと直交する径方向に貫通する横貫通孔54とが形成される。この縦貫通孔53と横貫通孔54とによって母機と第二軸受背後室76とを連通するシャフト貫通路65が構成される。
シャフト5のベース2から突出する端部52に母機の油圧バルブ(図示せず)が連結されることによって、縦貫通孔53の開口端が閉塞される。その場合に、横貫通孔54の開口端が母機内に連通することにより、シャフト貫通路65が閉塞されることが回避される。
以上のように構成される本発明の実施の形態につき、次に作用を説明する。
ソレノイド1が母機に組み付けられ、母機の油圧回路(図示せず)に作動油が充填されると、母機からの作動油が以下の経路を通ってソレノイド1内に充填される。
・母機からの作動油は、ベース貫通路62(間隙56)を通って第一軸受前室73に充填される。
・母機からの作動油は、シャフト貫通路65(横貫通孔54、縦貫通孔53)を通って第二軸受背後室76に充填される。
・第二軸受背後室76の作動油は、第二軸受貫通路64(溝82)を通ってプランジャ背後室75に充填される。
・プランジャ背後室75の作動油は、プランジャ外周路63(間隙55、溝42)を通ってプランジャ前室74に充填される。
ソレノイド1は、コイル12の磁力によってプランジャ4を駆動し、プランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させ、母機の油圧バルブを開閉駆動する。
コイル12の非通電時、シャフト5は、母機の油圧バルブから受ける反力によって初期位置に保持される。
コイル12の通電時、コイル12の内側に発生する磁界によるソレノイド推力によって、プランジャ4をベース2に近づける方向に駆動し、シャフト5を前方(図2の左方向)に移動させ、母機の油圧バルブを開閉駆動する。なお、図2はシャフト5がソレノイド推力によって初期位置からあるストロークだけ移動した作動状態を示している。
シャフト5が前方に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76から退出する体積分の作動油が、母機からシャフト貫通路65を通って第二軸受背後室76に流入する。
このとき、プランジャ4が前方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ前室74からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ背後室75に流入する。
コイル12の通電が止められると、シャフト5は、母機の油圧バルブから受ける反力によって後方(図2の右方向)に移動し、母機の油圧バルブを開閉駆動する。
シャフト5が後方に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76へ進入する体積分の作動油が、第二軸受背後室76からシャフト貫通路65を通って母機に流出する。
このとき、プランジャ4が後方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ背後室75からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ前室74に流入する。
ところで、母機からソレノイド1に導かれる作動油は、母機内に発生する摩耗粉等からなるコンタミが含まれる。このコンタミのうち磁性を有する鉄粉等は、ソレノイド1のプランジャ前室74、プランジャ背後室75に入ると、ベース2とプランジャ4の端部との間にて磁束が集中する強磁界部Bに集まる。多くのコンタミが強磁界部Bを構成する磁性材(ベース2、プランジャ4)の表面に付着し、堆積すると、以下の不具合が生じる。
・磁束が集中する強磁界部Bの磁束密度が変化して、ソレノイド1の特性が変化する。
・プランジャ4の摺動抵抗が増えたり、プランジャ4が摺動するストローク範囲が狭まる。
これに対処して、第一軸受7によって第一軸受前室73とプランジャ前室74間の連通を遮断し、母機の作動油がシャフト貫通路65と第二軸受背後室76と第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に導かれる構成とする。これにより、作動油のコンタミがプランジャ4まわりの強磁界部Bに到達する経路を長くして、コンタミが強磁界部Bを構成する磁性材(ベース2、プランジャ4)の表面に付着し、堆積することを抑えられる。これにより、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止し、ソレノイド1が安定作動する可動時間を延長できる。
また、シャフト5の移動によって拡縮される第二軸受背後室76は、第二軸受貫通路64を介してプランジャ背後室75に連通しているため、母機からの圧力変動が第二軸受背後室76に伝わっても、第二軸受背後室76の圧力変動が第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に伝わり、第二軸受8が第二軸受背後室76とプランジャ背後室75の圧力差によって脱落することを防止できる。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41のまわりに画成される環状の間隙55を備えたので、スリーブ3とプランジャ4の磁気吸着を防止し、かつ、プランジャ4が移動する際にプランジャ4まわりにおける作動油の流動を促進し、プランジャ4に付与される作動油の粘性抵抗を小さくし、磁力によりプランジャ4が移動するソレノイド1の作動応答性を高められる。さらにプランジャ4が高速で移動することにより、プランジャ4に堆積したコンタミが払い落とされる。これにより、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止できる。
プランジャ外周路63として、プランジャ外周面41に形成される複数の溝42を備えたため、これらの溝42によってプランジャ外周路63の流路断面積が拡大される。これによって、プランジャ4が移動する際にプランジャ4まわりにおける作動油の流動を促進し、プランジャ4に付与される作動油の粘性抵抗を小さくし、ソレノイド1の作動応答性を高められる。
以上のとおり、本実施の形態では、コイル12に発生する磁界によってプランジャ4を駆動し、このプランジャ4に結合されたシャフト5を軸方向に移動させ、母機を駆動するソレノイド1であって、シャフト5をプランジャ4を挟んで摺動可能に支持する第一軸受7及び第二軸受8と、第一軸受7とプランジャ4との間に画成されるプランジャ前室74と、プランジャ4と第二軸受8との間に画成されるプランジャ背後室75と、プランジャ前室74とプランジャ背後室75とを連通するプランジャ外周路63とを備え、このプランジャ外周路63がプランジャ外周面41のまわりに環状の間隙55として画成され、母機の作動油がプランジャ前室74とプランジャ外周路63とプランジャ背後室75とに導かれる構成とした。
上記構成に基づき、プランジャ外周路63はプランジャ外周面41のまわりに環状の間隙55として画成されることによって流路断面積が十分に確保されるため、プランジャ4に付与される作動油の粘性抵抗を小さくすることによって、プランジャ4が移動する速度を高められる。プランジャ4が高速で移動することによって、ソレノイド1の作動応答性を高められるとともに、プランジャ4に堆積したコンタミが払い落とされ、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止できる。
本実施の形態では、第二軸受8の背後に画成され前記シャフト5の移動によって拡縮される第二軸受背後室76と、シャフト5を軸方向に貫通して母機と第二軸受背後室76とを連通するシャフト貫通路65と、第二軸受8を貫通してプランジャ背後室75と第二軸受背後室76とを連通する第二軸受貫通路64とを備え、第一軸受7によって母機側(ベース貫通路62)とプランジャ前室74との連通を遮断し、母機の作動流体がシャフト貫通路65と第二軸受背後室76と第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に導かれる構成とした。
上記構成に基づき、作動油のコンタミがプランジャ4まわりの強磁界部Bに到達する経路を長くして、強磁界部Bを構成する磁性材(ベース2、プランジャ4)の表面に付着し、堆積することを抑えられる。これにより、ソレノイド1が安定作動する可動時間を延長できる。
シャフト5の移動によって拡縮される第二軸受背後室76は、第二軸受貫通路64を介してプランジャ背後室75に連通しているため、母機からの圧力変動が第二軸受背後室76に伝わっても、第二軸受背後室76の圧力変動が第二軸受貫通路64を通ってプランジャ背後室75に伝わり、第二軸受8が第二軸受背後室76とプランジャ背後室75の圧力差によって脱落することを防止できる。
次に図4に示す他の実施の形態を説明する。これは基本的には図1〜3の実施の形態と同じ構成を有し、相違する部分のみ説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
シャフト5は、シャフト貫通路65(横貫通孔54、縦貫通孔53)が廃止され、中実構造とする。
第一軸受7の外周面71には複数の溝72が形成される。これらの溝72によって第一軸受前室73とプランジャ前室74とを連通する第一軸受貫通路68が構成される。
ベース2は、円筒状のフランジ筒部20を有し、このフランジ筒部20が図示しない相手側母機の取付穴に嵌合する。フランジ筒部20の外周にはOリング18が嵌められ、このOリング18によって母機の取付穴との間が密封され、この取付穴から作動油が外部に洩れ出さないようになっている。
この場合、ソレノイド1が母機に組み付けられ、母機の油圧回路(図示せず)に作動油が充填されると、母機からの作動油が以下の経路を通ってソレノイド1内に充填される。
・母機からの作動油は、ベース貫通路62(間隙56)を通って第一軸受前室73に充填される。
・第一軸受前室73の作動油は、第一軸受貫通路68(溝72)を通ってプランジャ前室74に充填される。
・プランジャ前室74の作動油は、(間隙55、溝42)を通ってプランジャ背後室75に充填される。
・プランジャ背後室75の作動油は、第二軸受貫通路64(溝82)を通って第二軸受背後室76に充填される。
コイル12に通電されてシャフト5が前方(図4の左方向)に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76から退出する体積分の作動油が、母機→ベース貫通路62→第一軸受前室73→第一軸受貫通路68→プランジャ前室74→プランジャ外周路63→プランジャ背後室75→第二軸受貫通路64を通って第二軸受背後室76に流入する。
このとき、プランジャ4が前方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ前室74からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ背後室75に流入する。
コイル12の通電が止められると、シャフト5は、母機の油圧バルブから受ける反力によって後方(図4の右方向)に移動し、母機の油圧バルブを開閉駆動する。
シャフト5が後方に移動するとき、シャフト5が第二軸受背後室76から進入する体積分の作動油が、第二軸受背後室76から第二軸受貫通路64→プランジャ背後室75→プランジャ外周路63→プランジャ前室74→第一軸受貫通路68→第一軸受前室73→ベース貫通路62を通って母機に流出する。
このとき、プランジャ4が後方に移動することにより、プランジャ4の移動体積分の作動油が、収縮するプランジャ背後室75からプランジャ外周路63を通って拡張するプランジャ前室74に流入する。
本実施の形態では、第二軸受8の背後に画成されシャフト5の移動によって拡縮される第二軸受背後室76と、第二軸受8を貫通してプランジャ背後室75と第二軸受背後室76とを連通する第二軸受貫通路64と、第一軸受7を貫通して母機とプランジャ前室74とを連通する第一軸受貫通路68とを備え、シャフト5の移動に伴って第二軸受背後室76が拡縮される分の作動油がプランジャ背後室75を経てプランジャ外周路63に導かれる構成とした。
この場合、シャフト貫通路65(横貫通孔54、縦貫通孔53)が廃止されたため、シャフト5の移動に伴って第二軸受背後室76が拡縮される分の作動油がプランジャ背後室75を経てプランジャ外周路63に導かれ、シャフト5の移動速度が同一の場合、図3の実施の形態に対し、プランジャ外周路63を通る作動油の流速が高められる。プランジャ外周路63を通る高速の作動油流によってプランジャ4に堆積したコンタミが払い落とされ、作動油のコンタミに起因するソレノイド1の作動不良を防止できる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明のソレノイドは、油圧機器、空圧機器、他の機械、設備に有用である。
本発明の実施の形態を示すソレノイドの正面図。 同じく図1のA−O−A線に沿うソレノイドの断面図。 同じくプランジャまわりを拡大した断面図。 他の実施の形態を示すソレノイドの断面図。
符号の説明
1 ソレノイド
2 ベース
3 スリーブ
4 プランジャ
5 シャフト
7 第一軸受
8 第二軸受
9 ケース
12 コイル
29 ベース内周面
34 スリーブ内周面
41 プランジャ外周面
55 間隙
63 プランジャ外周路
74 プランジャ前室
75 プランジャ背後室

Claims (3)

  1. コイルに発生する磁界によってプランジャを駆動し、
    このプランジャに結合されたシャフトを軸方向に移動させ、
    母機を駆動するソレノイドであって、
    前記シャフトを前記プランジャを挟んで摺動可能に支持する第一軸受及び第二軸受と、
    前記第一軸受と前記プランジャとの間に画成されるプランジャ前室と、
    前記プランジャと前記第二軸受との間に画成されるプランジャ背後室と、
    前記プランジャ前室と前記プランジャ背後室とを連通するプランジャ外周路とを備え、
    このプランジャ外周路がプランジャ外周面のまわりに環状の間隙として画成され、
    前記母機の作動油が前記プランジャ前室と前記プランジャ外周路と前記プランジャ背後室とに導かれる構成としたことを特徴とするソレノイド。
  2. 前記第二軸受の背後に画成され前記シャフトの移動によって拡縮される第二軸受背後室と、
    前記シャフトを軸方向に貫通して前記母機と前記第二軸受背後室とを連通するシャフト貫通路と、
    前記第二軸受を貫通して前記プランジャ背後室と前記第二軸受背後室とを連通する第二軸受貫通路とを備え、
    前記第一軸受によって前記母機と前記プランジャ前室との連通を遮断し、
    前記母機の作動流体が前記シャフト貫通路と前記第二軸受背後室と前記第二軸受貫通路を通って前記プランジャ背後室に導かれる構成としたことを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
  3. 前記第二軸受の背後に画成され前記シャフトの移動によって拡縮される第二軸受背後室と、
    前記第二軸受を貫通して前記プランジャ背後室と前記第二軸受背後室とを連通する第二軸受貫通路と、
    前記第一軸受を貫通して前記母機と前記プランジャ前室とを連通する第一軸受貫通路とを備え、
    前記シャフトの移動に伴って前記第二軸受背後室が拡縮される分の作動流体が前記プランジャ背後室を経て前記プランジャ外周路に導かれる構成としたことを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
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