JP5294073B2 - Ruターゲット材の製造方法 - Google Patents
Ruターゲット材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5294073B2 JP5294073B2 JP2009072652A JP2009072652A JP5294073B2 JP 5294073 B2 JP5294073 B2 JP 5294073B2 JP 2009072652 A JP2009072652 A JP 2009072652A JP 2009072652 A JP2009072652 A JP 2009072652A JP 5294073 B2 JP5294073 B2 JP 5294073B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target material
- metal
- powder
- carbon
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
また、次世代不揮発性メモリーの一種であるMRAM(Magnetic Random Access Memory)は、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子の抵抗変化を利用して情報の記録再生を行うデバイスで、MTJ素子を構成する層の一部にRu膜が用いられている。
さらに、垂直記録方式のハードディスクの記録媒体は下地層、中間層、記録層からなる多層構造で、記録層の結晶配向を制御する中間層と下地層の一部にRu膜が用いられている。
特に、円板状のRuターゲット材の焼結には上述した単軸加圧焼結法が広く利用されている。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、単軸加圧焼結によってRuターゲット材を製造する際に、粉末充填空間を構成する炭素製部材に付着している微細な浮遊粒子の混入や拡散によるRu焼結体の汚染を防止し、さらに、Ru焼結体の酸素量を低減することが可能なRuターゲット材の製造方法を提供することである。
また、前記単軸加圧焼結は、温度1000℃以上かつ加圧圧力10MPa以上で行うことが好ましい。
前記金属は、炭素製部材に起因する浮遊粒子の混入を防止する効果、前記部材との拡散によるRu焼結体の汚染を防止する効果、さらに粉末充填空間を構成する炭素製部材とRu焼結体との離型材としての役割をもつ。
また、前記金属は表面に微細な浮遊粒子が存在しないため、Ru原料粉末の汚染を防止できる。
さらに、前記金属はRu原料粉末と接触することで、焼結過程でRu原料粉末が含有する酸素や粒子の表面酸化物に対し酸素ゲッターとして作用し、焼結体の酸素を大幅に低減することができる。
以上を考慮すると、前記金属としては、Ti、Nb、Taおよびこれらを主成分とする合金から選択することが望ましく、中でも、Nb、Tiが特に好ましい。
特に、粉末充填空間における加圧方向の上面と底面はターゲット材のスパッタ面に相当し、炭素製部材からの汚染が、最も問題となる部位であるため、前記金属を載置する位置は図2に示すように加圧方向の上面と底面とすることが好ましい。
さらに、炭素製部材からの汚染をより確実に防止するには、図3に示すように粉末充填空間6の内部側面にも前記金属を載置し、Ru原料粉末4と炭素製部材(スリーブ2、パンチ3)との接触を完全に遮断した状態となるよう金属を載置することがいっそう好ましい。
市販のRu原料粉末(酸素650質量ppm、d5011μm)に水素雰囲気熱処理炉で還元熱処理を施し、酸素394質量ppmまで低減した粉末を用意した。
このRu粉末を直径30mmの円板成型用金型に装填し、プレス圧力100MPaにて加圧成形し、直径30mm、厚さ12mmの成形体を作製した。
得られたRu成形体を内径30mm、高さ100mmの充填空間を有する粉末充填空間内(ダイ、スリーブおよびパンチは等方性黒鉛製)に装填した。ここで、Ru成型体の加圧方向の上面、底面にそれぞれ表1に示すグラファイトあるいは金属の箔を載置し、スリーブ内壁側面には離型材としてBNをスプレー塗布した。
Ru成形体を装填したダイとパンチを、真空ポンプを備えたホットプレス装置の炉内に装填し、真空ポンプで1.5Pa以下に排気を行いながら、最高温度1500℃、最高加圧圧力50MPa、保持時間2hの条件で単軸加圧焼結し、直径30mm、厚さ約5mmの焼結体を得た。
一方、図6に示すNb箔を使用した本発明例1、図7に示すMo箔を使用した本発明例2では、箔と焼結体の境界に厚さ20〜30μmの拡散層が確認されたが、焼結体内部には比較例のような炭素相は全く確認されなかった。また、図8に示すTi箔を使用した本発明例3では、箔と焼結体の境界に厚さ60μmの拡散層が確認されたが、焼結体内部には比較例のような炭素相は全く確認されなかった。なお、両者の線分析結果からNb箔
Mo箔、Ti箔はそれぞれRu焼結体よりも酸素が増加していることが窺えた。
また、本発明例1、本発明例2および本発明例3の炭素は、還元Ru原料粉末に比べて低い。このことから、減圧雰囲気での焼結過程で還元Ru原料粉末に含まれる炭素が揮発除去され、しかも、炭素製部材からの汚染も無かったため、炭素低減効果も得られたと推定される。
2 スリーブ
3 パンチ
4 原料粉末
5 離型シート
6 粉末充填空間
7 金属箔
8 スペーサー
Claims (8)
- 単軸加圧焼結によるRuターゲット材の製造方法において、粉末充填空間の一部または全部が炭素製部材で構成されており、該炭素製部材と焼結されるRu原料粉末との境界面の一部もしくは全体にRuよりも酸化活性の高い金属を載置することを特徴とするRuターゲット材の製造方法。
- 前記Ruよりも酸化活性の高い金属は、金属箔であることを特徴とする請求項1に記載のRuターゲット材の製造方法。
- 前記Ruよりも酸化活性の高い金属を、粉末充填空間における加圧方向の上面と底面に載置することを特徴とする請求項1または2に記載のRuターゲット材の製造方法。
- 前記Ruよりも酸化活性の高い金属を、粉末充填空間における加圧方向の上面、底面、及び側面に載置することを特徴とする請求項1または2に記載のRuターゲット材の製造方法。
- 前記Ruよりも酸化活性の高い金属がNbであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のRuターゲット材の製造方法。
- 前記Ruよりも酸化活性の高い金属がTiであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のRuターゲット材の製造方法。
- 粉末充填空間は、加圧方向に配置した複数のスペーサーにより、複数段形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のRuターゲット材の製造方法。
- 前記単軸加圧焼結を、温度1000℃以上かつ加圧圧力10MPa以上で行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のRuターゲット材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009072652A JP5294073B2 (ja) | 2008-03-25 | 2009-03-24 | Ruターゲット材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008078487 | 2008-03-25 | ||
JP2008078487 | 2008-03-25 | ||
JP2009072652A JP5294073B2 (ja) | 2008-03-25 | 2009-03-24 | Ruターゲット材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009256793A JP2009256793A (ja) | 2009-11-05 |
JP5294073B2 true JP5294073B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=41384562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009072652A Expired - Fee Related JP5294073B2 (ja) | 2008-03-25 | 2009-03-24 | Ruターゲット材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5294073B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101143860B1 (ko) | 2009-12-24 | 2012-05-22 | 희성금속 주식회사 | 루테늄(Ru)폐타겟을 이용한 루테늄(Ru) 분말 및 루테늄(Ru) 타겟 재료 제조방법 |
KR101206416B1 (ko) * | 2011-05-04 | 2012-11-29 | 희성금속 주식회사 | 루테늄(Ru)타겟 제조를 위한 루테늄 분말 제조방법 |
CN104233205B (zh) * | 2014-09-23 | 2016-10-05 | 昆山海普电子材料有限公司 | 一种钽钌合金靶材及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2915177B2 (ja) * | 1990-11-30 | 1999-07-05 | 株式会社日立製作所 | スパッタリングターゲットの製造方法及びこの方法によって製造されたスパッタリングターゲット |
JPH07122082B2 (ja) * | 1991-08-05 | 1995-12-25 | イビデン株式会社 | ホットプレス用鋳型 |
JP2000144396A (ja) * | 1998-11-19 | 2000-05-26 | Hitachi Metals Ltd | ターゲット材の製造方法 |
JP2004300494A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Hitachi Metals Ltd | 焼結体の製造方法 |
JP2007217723A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Hitachi Metals Ltd | 加圧焼結ターゲット材の製造方法 |
-
2009
- 2009-03-24 JP JP2009072652A patent/JP5294073B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009256793A (ja) | 2009-11-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI692382B (zh) | 高熵合金絲及多主元合金絲,及其預形成物、製造方法和應用 | |
JP5204124B2 (ja) | スパッタリングターゲット修復用の方法 | |
US7998401B2 (en) | Method for producing aluminum composite material | |
Frykholm et al. | Solid state sintered 3-D printing component by using inkjet (binder) method | |
JP6084718B2 (ja) | タングステン焼結体スパッタリングターゲット及び該ターゲットを用いて成膜したタングステン膜 | |
TWI654315B (zh) | 濺鍍靶及製造彼之方法 | |
TW201704494A (zh) | 多晶鎢及鎢合金燒結體以及該製造方法 | |
JP4831468B2 (ja) | Moターゲット材の製造方法 | |
JP2005240160A (ja) | Mo系ターゲット材の製造方法 | |
US20150224576A1 (en) | Production of a Refractory Metal Component | |
JP5294073B2 (ja) | Ruターゲット材の製造方法 | |
US7135141B2 (en) | Method of manufacturing a sintered body | |
KR100960732B1 (ko) | 스퍼터링 타겟용 탄탈륨 소결체 제조방법 | |
TWI519648B (zh) | Ti-Al alloy sputtering target | |
JP4206476B2 (ja) | アルミニウム焼結材の製造方法 | |
JP2015175035A (ja) | 円筒型スパッタリングターゲット材の製造方法 | |
JP2007113032A (ja) | Ruスパッタリング用ターゲット材 | |
KR102316360B1 (ko) | 스퍼터링 타깃 및 제조방법 | |
JP2013032573A (ja) | Fe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材の製造方法およびFe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材 | |
JP2008169463A (ja) | コバルト−タングステン・スパッタターゲット及びその製造方法 | |
KR20200129143A (ko) | 스퍼터링 타깃 및 스퍼터링 타깃의 제조 방법 | |
JPH11315304A (ja) | 焼結体の製造方法 | |
US11951546B2 (en) | Oxidation resistant alloy and manufacturing method of oxidation resistant alloy | |
KR101500108B1 (ko) | 미세 결정입자를 갖는 스퍼터링용 탄탈럼 타겟 및 이의 제조방법 | |
JP2005200753A (ja) | 熱処理用治具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130517 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130530 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5294073 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |