JP5292722B2 - 未精製血液をサンプルとする核酸増幅法 - Google Patents

未精製血液をサンプルとする核酸増幅法 Download PDF

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Description

本発明は、核酸増幅方法及び全血試料の前処理方法に関する。特に、全血試料(凍結試料又は非凍結新鮮試料)から核酸を精製処理することなく核酸を増幅する方法に関する。
PCR法は、核酸の変性工程、プライマーのアニーリング工程及びDNAポリメラーゼによるプライマーの伸長反応工程を含む一連の操作を繰り返すことにより、特定の核酸配列を増幅する方法である。これらの工程を含む操作を多数回繰り返すことにより、特定配列のコピー数を著しく増大させることができる。PCR法により、従来非常に困難であった生物試料中の極微量な核酸の検出が可能となって、遺伝子解析が飛躍的に容易になった。またPCR法は、感染症や遺伝子疾患などのDNA又はRNAレベルでの診断に利用されている。
しかし、通常の生物試料中にはタンパク質、脂質及び糖質などの夾雑物質が大量に含まれており、これらが核酸の増幅や検出を妨げる恐れがある。従って、生物試料中の核酸を増幅するに当たっては、予め生物試料中のこれらの夾雑物質を除去する操作、又は生物試料から核酸を抽出し、精製する操作が必要となる。
核酸の抽出方法としては、フェノールや水酸化ナトリウムを用いる方法が知られているが、これらの物質は取り扱いに注意を要し、また廃棄方法が煩雑である。さらに、これらの方法は、操作に技術的な熟練を要し、試料中の核酸の回収量が一定しない場合も多く、再現性よく実施するのは困難な方法である。
また、核酸包含体から核酸を抽出する方法として、酵素、界面活性剤及びカオトロピック剤等により包含体を解離させ、その後フェノールやクロロホルム等を用いて抽出及び精製する方法が従来から使用されている。最近では核酸の抽出過程において、イオン交換樹脂、ガラスフィルター、ガラスビーズ、あるいはタンパク凝集作用を有する試薬等が使用されている。
さらに、全血からの核酸増幅方法として血液を塩化カリウムや塩化ナトリウム、またはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び塩化アンモニウムからなる群より1種の試薬と血液を混合した後、加熱にて物質を変性したのち遠心分離によって上澄みの一部を増幅反応へ移行する方法なども見出されている。しかし、遠心分離工程が含まれるため簡便性かつ迅速性に欠けていた。
全血試料から核酸の精製処理を行わずに核酸増幅反応を行った場合、血中に存在する夾雑物の影響により、しばしば増幅反応は阻害されてしまう。そこで、核酸の精製処理が必要とされるが、この処理工程は煩雑であるほか、多大な処理時間を要す。
この解決策として、血液を処理することなくダイレクトに用いる核酸増幅法などが開発されている。しかし、この手法を自動化装置に搭載することを考えた場合たとえば、分岐流路を有するDNAチップ(Lab on chip)などに応用する場合、全血の粘性が高過ぎる故に、流路内での送液分岐などが困難となる。そのため、吸引・滴下の分注システムを用いた大掛かりな機構を選択せざるを得ず、核酸解析の自動化装置開発が制限されるなどの課題があった。
そこで、血液を予め何らかの溶液で希釈処理し、流路内での送液を容易化し、且つその希釈処理時に血中の夾雑物を中和できるといった上記2つの課題を解決できる溶液処理システムが望まれる。なお、夾雑物とは核酸増幅反応時に悪影響を及ぼすものをいう。
特開平8−9997 特開平9−187277 特開平9−238687 特開平10−80279 特開平11−113573 特開2001−352982 特開2006−187221
本発明は、上記問題点を解決し、血中の核酸を精製処理することなく、核酸増幅反応を阻害・抑制する夾雑物を薬剤処理にて簡便に中和し、血液からの核酸増幅反応を容易に行うことができるようにすることを課題とする。
本発明者は、核酸増幅反応時に負の相互作用(阻害影響)を引き起こす原因となっている血中のタンパク質、脂質及び糖質などを抑制・緩和することができる試薬をできる限り高濃度でそれら原因物質と反応させることにより、その後の核酸増幅反応への阻害影響を抑制・緩和できることを見出した。
多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤及び界面活性剤の少なくとも1つ以上を高濃度で含む前処理試薬と全血試料とを混合および熱処理することで、核酸増幅反応を阻害する血中夾雑物の負の影響を抑制し、全血からでも核酸精製処理を施すことなく、容易に核酸増幅反応を行うことができるというものである。またさらに、上記前処理試薬のうち、融解温度調整効果剤及び界面活性剤は、物質表面への吸着を抑制する効果もあることから、DNAチップなどの流路送液系での扱いも容易となる。
本発明の請求項1に係る発明は、全血試料と所定の濃度に調製された前処理試薬とを混合する前処理工程と、前処理工程から得られる混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合する希釈混合工程と、希釈混合工程から得られる希釈混合溶液について核酸増幅反応を行う核酸増幅工程と、を含み、前記前処理試薬は、多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットを含み、前記核酸増幅反応の至適濃度を超え、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらす高濃度に調製され、前記希釈混合工程においては、前記混合溶液を前記核酸増幅反応の至適濃度まで、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらさない低濃度まで希釈し、前記前処理工程と、前記希釈混合工程との間に、75℃〜100℃で熱処理することを特徴とする核酸増幅方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明の多価カチオン系DNA凝集化剤は、ポリアミン系のスペルミン、スペルミジン、ジアミノブタン、プトレッシン、カダベリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、テルミン、1.4−ビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペリジン、1.4.10.13−テトラオキサ−7,16−ディアザサイクロオクタデカン、トリス(2−アミノエチル)アミンのいずれかであることを特徴とする請求項に記載の核酸増幅方法としたものである。
本発明の請求項3に係る発明の融解温度調整効果剤は、両性イオン系の中でもアミノ系、ベタイン系、アミンオキシド系であることを特徴とする請求項1に記載の核酸増幅方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明の核酸増幅反応溶液は核酸増幅反応に必要な基質、バッファー、ポリメラーゼ及びプライマーからなることを特徴とする請求項に記載の核酸増幅方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明の核酸増幅反応は、PCR法、LAMP法、ICAN法、UCAN法、LCR法、LDR法、SMAP法、SMAP2法及びRCA法のいずれかの方法を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の核酸増幅方法としたものである。また、本発明の請求項に係る発明の全血試料と前処理試薬との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の核酸増幅方法としたものである。また、本発明の請求項に係る発明の前処理試薬と核酸増幅反応溶液との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項に記載の核酸増幅方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明は、全血試料と所定の濃度に調製された前処理試薬とを混合する前処理工程と、前処理工程から得られる混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合する希釈混合工程と、を含み、前記前処理試薬は、多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットを含み、前記核酸増幅反応の至適濃度を超え、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらす高濃度に調製され、前記希釈混合工程においては、前記混合溶液を前記核酸増幅反応の至適濃度まで、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらさない低濃度まで希釈し、前記前処理工程と、前記希釈混合工程との間に、75℃〜100℃で熱処理することを特徴とする全血試料の前処理方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明の多価カチオン系DNA凝集化剤は、ポリアミン系のスペルミン、スペルミジン、ジアミノブタン、プトレッシン、カダベリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、テルミン、1.4−ビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペリジン、1.4.10.13−テトラオキサ−7,16−ディアザサイクロオクタデカン、トリス(2−アミノエチル)アミンのいずれかであることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法としたものである。
本発明の請求項10に係る発明の融解温度調整効果剤は、両性イオン系の中でもアミノ系、ベタイン系、アミンオキシド系であることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法としたものである。
本発明の請求項11に係る発明は、核酸増幅反応溶液は核酸増幅反応に必要な基質、バッファー、ポリメラーゼ及びプライマーからなることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法としたものである。また、本発明の請求項12に係る発明の全血試料と前処理試薬との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載の全血試料の前処理方法としたものである。また、本発明の請求項13に係る発明の前処理試薬と核酸増幅反応溶液との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項12に記載の全血試料の前処理方法としたものである。
本発明は、血中の核酸を精製処理することなく、核酸増幅反応を阻害・抑制する夾雑物を薬剤処理にて簡便に中和し、血液からの核酸増幅反応を容易に行うことができる。また、使用薬剤の特性から、物質表面への吸着抑制効果が期待され、本発明の全血試料の前処理方法は、DNAチップなどの流路送液系への搭載もできる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の全血試料の前処理方法は、全血試料(凍結試料あるいは非凍結新鮮試料)から核酸を精製処理することなく、核酸を増幅できる。その手順は以下のとおりである。
はじめに、全血試料と高濃度(核酸増幅反応時の至適濃度を越える、もしくは核酸増幅反応時に反応阻害の影響を受ける濃度)に調製された前処理試薬とを混合する(工程I、高濃度前処理工程)。
次いで、前記高濃度前処理工程から得られる混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合(核酸増幅反応時の至適濃度、もしくは核酸増幅反応時に反応阻害の影響を受けない濃度にまで希釈)する(工程II、希釈混合工程)。
工程Iにおける血液と前処理試薬との混合比率は、1:5〜1:100が有効であり、特に1:10〜1:20が好ましい。
工程IIにおける前処理混合溶液と核酸増幅溶液との混合比率は、1:5〜1:100が有効であり、特に1:10〜1:20が好ましい。
さらに、工程Iと工程IIとの間に、高濃度前処理混合溶液を熱処理する工程(工程III)を含むことが望ましい。この熱処理は、新鮮全血(非凍結試料)において特に高い効果を発揮する。熱処理温度は、75℃〜100℃で3分間〜120分間が有効であり、特に、80℃〜95℃にて30分間が好ましい。
工程Iの前処理試薬が、多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤、界面活性剤の少なくとも1つ以上を含むことが望ましい。特に、最も高い効果を引き出すためには、上記3種の薬剤を全て含んだ組成になっていることが望ましい。
多価カチオン系DNA凝集化剤は、ポリアミン系のスペルミン、スペルミジン、ジアミノブタン、プトレッシン、カダベリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、テルミン、1.4−ビス(3−アミノプロピル)―ピペラジン、1−(2アミンエチル)―ピペラジン、1−(2アミンエチル)―ピペリジン、1.4.10.13−テトラオキサ−7,16−ディアザサイクロオクタデカン、トリス(2−アミノエチル)アミンであることが望ましい。
例えば、工程Iの高濃度前処理時にスペルミンを用いるのであれば、その含有量は1mM〜5mM程度が望ましい(核酸増幅反応時の最終濃度では、0.1mM〜0.5mMとなる)。また、スペルミジンを用いるのであれば、その含有量は0.1mM程度が望ましい(核酸増幅反応時の最終濃度では、0.01mMとなる)。
融解温度調整効果剤は、両性イオン系の中でもアミノ系、ベタイン系、アミンオキシド系であることが望ましい。
例えば、工程Iの高濃度前処理時にベタインを用いるのであれば、その含有量は3.8M〜10M程度が望ましい(核酸増幅反応時の最終濃度では、380mM〜1Mとなる)。
界面活性剤は、親水性部分がイオン性(カチオン性・アニオン性・双性)のものと非イオン性(ノニオン性)のものを指すが、特に、アルキルグリコシド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ジメチコンコポリオール、ショ糖脂肪酸エステル、ベミュレン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ラウリン酸ジエタノールアミド、ジメチコンコポリオールであることが望ましい。
例えば、工程Iの高濃度前処理時にTween20を用いるのであれば、その含有量は1%〜20%程度が望ましい(核酸増幅反応時の最終濃度では、0.1%〜2%となる)。
工程IIの核酸増幅反応溶液が、核酸増幅反応に必要な基質、バッファー、ポリメラーゼ及びプライマーから構成されることが望ましい。
上記工程I、IIに引き続く核酸増幅方法は、特に限定はしないがPCR法、LAMP法、ICAN法、UCAN法、LCR法、LDR法、SMAP法、SMAP2法及びRCA法であることが望ましい。
<前処理試薬成分の各種至適濃度条件の検討>
精製ゲノムDNAを鋳型として、各種前処理試薬(ベタイン、スペルミン、Tween20)それぞれの存在下におけるPCR反応への至適濃度条件あるいは反応阻害濃度条件について検討した。
<核酸増幅反応組成>
各種前処理試薬 濃度勾配
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
精製ヒトゲノム 3ng/μL
なお、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’→3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’→3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
図1に、上記解析の結果を示す。ベタインの含有至適濃度は、380mM〜1.0Mであることがわかる。なお、図1において、レーン1〜12のベタインの終濃度はそれぞれ順に、4.2M、3.0M、2.0M、1.5M、1.0M、500mM、380mM、200mM、100mM、50mM、10mM、0mMである。
図2に、上記解析の結果を示す。スペルミンの含有至適濃度は、0.05mM〜0.1mMであることがわかる。なお、図2において、レーン1〜12のスペルミンの終濃度はそれぞれ順に、10mM、5mM、2mM、1mM、0.5mM、0.2mM、0.1mM、0.05mM、0.01mM、0.005mM、0.001mM、0mMである。
図3に、上記解析の結果を示す。Tween20の含有至適濃度は、0.1%〜3%であることがわかる。なお、図3において、レーン1〜12のTween20の終濃度はそれぞれ順に、10%、9%、7%、5%、3%、2%、1%、0.5%、0.25%、0.1%、0%である。
以下の反応は、工程I(全血試料を前処理試薬と混合する工程)と工程II(工程Iの混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合し核酸増幅反応を行う工程)の2段階からなる。
<工程I>
前処理試薬2種(低濃度A、高濃度B)を調製し、それぞれに各種試料(凍結保存全血、精製ゲノムDNA、滅菌水)を1/20volumeになるように加えて攪拌混合した(本溶液は以下、前処理混合溶液と呼ぶ)。
前処理試薬A及びBの組成は以下の通りである。
A:ベタイン 0.4M
スペルミン 0.1mM
Tween20 1%
B:ベタイン 4.0M
スペルミン 1.0mM
Tween20 10%
前処理混合溶液1:前処理試薬Aに全血を攪拌混合
前処理混合溶液2:前処理試薬Aに精製ゲノムDNAを攪拌混合
前処理混合溶液3:前処理試薬Aに滅菌水を攪拌混合
前処理混合溶液4:前処理試薬Bに全血を攪拌混合
前処理混合溶液5:前処理試薬Bに精製ゲノムDNAを攪拌混合
前処理混合溶液6:前処理試薬Bに滅菌水を攪拌混合
<工程II>
前処理試薬Aを用いた場合
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
前処理混合溶液(1〜3のいずれか) 1/10volume
ベタイン 0.36M
スペルミン 0.09mM
Tween20 0.9%
前処理試薬Bを用いた場合
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
前処理混合溶液(4〜6のいずれか) 1/10volume
なお、工程IIのPCR溶液では、前処理試薬AおよびBのどちらを用いた場合であっても、ベタイン、スペルミン、Tween20の終濃度はそれぞれ等しくなるよう調製した。また、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’→3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’→3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
上記解析結果、とりわけ、レーン1と4の比較から、高濃度の前処理試薬によって処理されたレーン4の方がより高い増幅効率を示すことが理解される。前処理試薬を構成する各成分濃度がPCRの至適濃度(レーン1)よりも10倍ほど濃い濃度(レーン4)の時に、より核酸増幅量は増加されたことから、高濃度試薬にて試料を予め処理(前処理)することが、未精製血液からの核酸増幅率を増加させたものと解釈することができる。なお、レーン2及び5はポジティブコントロール、3及び6はネガティブコントロールである。
図4のレーン1〜6はそれぞれ前処理混合溶液1〜6のPCR産物に相当する。
以下の反応は、工程I(全血試料を前処理試薬と混合する工程)と工程II(工程Iの混合溶液を熱処理する工程)と工程III(工程IIの熱処理混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合し核酸増幅反応を行う工程)の3段階からなる。
<工程I>
前処理試薬を調製し、新鮮全血試料(非凍結試料)を1/20volumeになるように加えて攪拌混合した(本溶液は以下、前処理混合溶液と呼ぶ)。
前処理試薬の組成は以下の通りである。
ベタイン 4.0M
スペルミン 1.0mM
Tween20 10%
<工程II>
上記前処理混合溶液を以下の温度領域で熱処理を施した。
前処理混合溶液1:60℃、30分
前処理混合溶液2:65℃、30分
前処理混合溶液3:70℃、30分
前処理混合溶液4:75℃、30分
前処理混合溶液5:80℃、30分
前処理混合溶液6:85℃、30分
前処理混合溶液7:90℃、30分
前処理混合溶液8:95℃、30分
前処理混合溶液9:100℃、30分
<工程III>
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
各種前処理混合溶液 1/10volume
なお、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’ →3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’ →3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
上記解析の結果、1〜3の例では増幅が認められず、4〜9の例では増幅が認められた。特に、レーン6(85℃)の熱処理が最も高い核酸増幅を示した。
図5のレーン1〜9は前処理混合溶液をそれぞれ60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃で熱処理した後のPCR産物に相当する。
以下の反応は、工程I(全血試料を前処理試薬と混合する工程)と工程II(工程Iの混合溶液を熱処理する工程)と工程III(工程IIの熱処理混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合し核酸増幅反応を行う工程)の3段階からなる。
<工程I>
前処理試薬2種(低濃度A、高濃度B)を調製し、それぞれに各種試料(新鮮非凍結全血、精製ゲノムDNA、滅菌水)を1/20volumeになるように加えて攪拌混合した(本溶液は以下、前処理混合溶液と呼ぶ)。
前処理試薬AおよびBの組成は以下の通り、
A:ベタイン 0.4M
スペルミン 0.1mM
Tween20 1%
B:ベタイン 4.0M
スペルミン 1.0mM
Tween20 10%
前処理混合溶液1:前処理試薬Aに全血を攪拌混合
前処理混合溶液2:前処理試薬Aに精製ゲノムDNAを攪拌混合
前処理混合溶液3:前処理試薬Aに滅菌水を攪拌混合
前処理混合溶液4:前処理試薬Bに全血を攪拌混合
前処理混合溶液5:前処理試薬Bに精製ゲノムDNAを攪拌混合
前処理混合溶液6:前処理試薬Bに滅菌水を攪拌混合
<工程II>
上記前処理混合溶液を95℃、30分熱処理を施した。
<工程III>
前処理試薬Aを用いた場合
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
前処理混合溶液(1〜3のいずれか) 1/10volume
ベタイン 0.36M
スペルミン 0.09mM
Tween20 0.9%
前処理試薬Bを用いた場合
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
前処理混合溶液(4〜6のいずれか) 1/10volume
なお、工程IIのPCR溶液では、前処理試薬A及びBのどちらを用いた場合であっても、ベタイン、スペルミン及びTween20の終濃度はそれぞれ等しくなるよう調製した。また、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’→3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’→3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
上記解析の結果、とりわけレーン1と4の比較から、高濃度の前処理試薬によって処理されたレーン4の方がより高い増幅効率を示すことがわかる。前処理試薬を構成する各成分濃度がPCRの至適濃度(レーン1)よりも10倍ほど濃い濃度(レーン4)の時に、より核酸増幅量は増加されたことから、高濃度試薬にて試料を予め処理(前処理)することが、未精製血液からの核酸増幅率を増加させたものと解釈することができる。なお、レーン2及び5はポジティブコントロール、3及び6はネガティブコントロールである。
図6のレーン1〜6はそれぞれ前処理混合溶液1〜6のPCR産物に相当する。
以下の反応は、工程I(試料として、全血もしくは精製ゲノムDNAもしくは滅菌水を前処理試薬あるいは滅菌水と混合する工程)と工程II(工程Iの混合溶液を熱処理する工程)と工程III(工程IIの熱処理混合溶液もしくは未処理全血を核酸増幅反応溶液に希釈混合し核酸増幅反応を行う工程)の3段階からなる。

なお、工程IIのPCR溶液では、前処理試薬AおよびBのどちらを用いた場合であっても、ベタイン、スペルミン、Tween20の終濃度はそれぞれ等しくなるよう調製した。また、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’→3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’→3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
以上の解析結果から、前処理試薬を用いたレーン1及び8に核酸増幅は認められたが、前処理試薬を滅菌水に置き換えたレーン4及び11においては、核酸増幅が認められなかった。このことから、本前処理試薬を構成する薬剤がこれら核酸増幅に寄与していることが確認できた。また、全血試料を前処理せずダイレクトに核酸増幅反応溶液に添加したレーン7及び14では、核酸増幅が認められなかったことからも、本前処理工程が全血の核酸増幅において如何に有効であるかが示された。なお、レーン2,5,9,12は精製ゲノムDNAを試料とするポジティブコントロール、レーン3,6,10,13は試料未存在下におけるネガティブコントロールである。
図7のレーン1〜14は各種実験レーン1〜14のPCR産物に相当する。
以下の反応は、工程I(全血試料を前処理試薬と混合する工程)と工程II(工程Iの混合溶液を熱処理する工程)と工程III(工程IIの熱処理混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合し核酸増幅反応を行う工程)の3段階からなる。
<工程I>
前処理試薬を調製し、新鮮全血試料(非凍結試料)6サンプルをそれぞれ1/20volumeになるように加えて攪拌混合した(本溶液は以下、前処理混合溶液と呼ぶ)。
前処理試薬の組成は以下の通りである。
ベタイン 4.0M
スペルミン 1.0mM
Tween20 10%
<工程II>
上記前処理混合溶液を95℃、30分熱処理を施した。
<工程III>
オリゴヌクレオチド:F 1pmol/μL
オリゴヌクレオチド:R 1pmol/μL
10×PCR Buffer 1Xbuffer
dNTP Mixture 0.25mM(each)
Native−Taq polymerase 0.1unit/μL
各種前処理混合溶液 1/10volume
なお、上記オリゴヌクレオチドはヒトβ−3AR遺伝子領域内の190bpを増幅産物として得ることができる。配列は以下の通りである。
オリゴヌクレオチドF:5’→3’:CCAATACCGCCAACACCAGT
オリゴヌクレオチドR:5’→3’:AGGAGTCCCATCACCAGGT
<核酸増幅温度条件>
(1)95℃、3分
(2)95℃、30秒
(3)65℃、30秒
(4)72℃、20秒
(5)(2)〜(4)を30サイクルまたは40サイクル
<PCR核酸増幅断片解析>
アクリルアミドゲル電気泳動法にて、核酸増幅バンドを解析した。
以上の解析結果より、擬陽性増幅を起こしやすい増幅サイクル数の多いレーン7〜12(40サイクル)では、未精製全血試料からのPCR法であるにもかかわらず、擬陽性は殆ど検出されないことがわかる。これらのことから、前処理工程は、全血試料から増幅サイクル数の多い核酸増幅であっても擬陽性を抑えた特異性の高い増幅を行えることが確認できた。
図8のレーン1〜6は異なる6種の全血より30サイクルにてPCR増幅、レーン7〜12は異なる6種の全血より40サイクルにてPCR増幅したものである。
本反応系を自動化装置へ応用する場合、4℃から105℃付近まで対応可能な温調システムの組み込みが不可欠である。利用用途としては、スニップス検査はもちろんベットサイドでの診断法(POCT)への活用が期待できる。また、第1、2、3次救急救命センターにおける診断、手術室(ICU、CCU)での活用や感染症検査への活用も期待できる。本発明は、全血1μLと極少量の採血でよいため将来的には在宅検査機器、または老人介護福祉施設での健康診断への応用も望める。さらに、本発明の特徴は全血1μLが前処理試薬との混合により、粘性が低下することから、マイクロフルイドの送液サンプルとしての活用が容易となり、同時に全量が増すことから、複数の検査にサンプルを活用することも可能となる。本反応系はDNA検査で用いられている各種核酸増幅系のサンプルとして用いることができるため、検出機器を問わずその汎用性は広い。
各種濃度のベタイン含有時におけるPCR増幅挙動である。 各種濃度のスペルミン含有時におけるPCR増幅挙動である。 各種濃度のTween20含有時におけるPCR増幅挙動である。 凍結保存全血の高濃度前処理によるPCR増幅挙動である。 新鮮全血(非凍結試料)を試料とした前処理混合溶液の熱処理後のPCR増幅挙動である。 新鮮全血(非凍結試料)のを試料とした前処理混合溶液の熱処理後のPCR増幅挙動である。 全血(凍結及び非凍結)の各種異なる実験工程におけるPCR増幅挙動である。 前処理済6種サンプルの異なるサイクル数でのPCR増幅挙動である。

Claims (13)

  1. 全血試料と所定の濃度に調製された前処理試薬とを混合する前処理工程と、
    前記前処理工程から得られる混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合する希釈混合工程と、
    前記希釈混合工程から得られる希釈混合溶液について核酸増幅反応を行う核酸増幅工程と、
    を含み、
    前記前処理試薬は、多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットを含み、前記核酸増幅反応の至適濃度を超え、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらす高濃度に調製され、
    前記希釈混合工程においては、前記混合溶液を前記核酸増幅反応の至適濃度まで、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらさない低濃度まで希釈し、
    前記前処理工程と、前記希釈混合工程との間に、75℃〜100℃で熱処理することを特徴とする核酸増幅方法。
  2. 前記多価カチオン系DNA凝集化剤は、ポリアミン系のスペルミン、スペルミジン、ジアミノブタン、プトレッシン、カダベリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、テルミン、1.4−ビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペリジン、1.4.10.13−テトラオキサ−7,16−ディアザサイクロオクタデカン、トリス(2−アミノエチル)アミンのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の核酸増幅方法。
  3. 前記融解温度調整効果剤は、両性イオン系の中でもアミノ系、ベタイン系、アミンオキシド系であることを特徴とする請求項1に記載の核酸増幅方法。
  4. 前記核酸増幅反応溶液は核酸増幅反応に必要な基質、バッファー、ポリメラーゼ及びプライマーからなることを特徴とする請求項1に記載の核酸増幅方法。
  5. 前記核酸増幅反応は、PCR法、LAMP法、ICAN法、UCAN法、LCR法、LDR法、SMAP法、SMAP2法及びRCA法のいずれかの方法を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の核酸増幅方法。
  6. 前記全血試料と前記前処理試薬との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の核酸増幅方法。
  7. 前記前処理試薬と前記核酸増幅反応溶液との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項に記載の核酸増幅方法。
  8. 全血試料と所定の濃度に調製された前処理試薬とを混合する前処理工程と、
    前記前処理工程から得られる混合溶液を核酸増幅反応溶液に希釈混合する希釈混合工程と、
    を含み、
    前記前処理試薬は、多価カチオン系DNA凝集化剤、融解温度調整効果剤及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットを含み、前記核酸増幅反応の至適濃度を超え、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらす高濃度に調製され、
    前記希釈混合工程においては、前記混合溶液を前記核酸増幅反応の至適濃度まで、又は、前記核酸増幅反応の反応阻害をもたらさない低濃度まで希釈し、
    前記前処理工程と、前記希釈混合工程との間に、75℃〜100℃で熱処理することを特徴とする全血試料の前処理方法。
  9. 前記多価カチオン系DNA凝集化剤は、ポリアミン系のスペルミン、スペルミジン、ジアミノブタン、プトレッシン、カダベリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、テルミン、1.4−ビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペラジン、1−(2アミンエチル)−ピペリジン、1.4.10.13−テトラオキサ−7,16−ディアザサイクロオクタデカン、トリス(2−アミノエチル)アミンのいずれかであることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法。
  10. 前記融解温度調整効果剤は、両性イオン系の中でもアミノ系、ベタイン系、アミンオキシド系であることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法。
  11. 前記核酸増幅反応溶液は核酸増幅反応に必要な基質、バッファー、ポリメラーゼ及びプライマーからなることを特徴とする請求項に記載の全血試料の前処理方法。
  12. 前記全血試料と前記前処理試薬との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載の全血試料の前処理方法。
  13. 前記前処理試薬と前記核酸増幅反応溶液との混合比率は、1:5〜1:100であることを特徴とする請求項12に記載の全血試料の前処理方法。
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