JP5292299B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスクに代表される情報記録媒体から情報を再生し、または情報記録媒体に情報を記録する光ピックアップ装置、及び該光ピックアップ装置に備わるコリメートレンズに関する。
デジタルバーサタイルディスク(DVD)は、デジタル情報をコンパクトディスク(CD)の約6倍の記録密度で記録することができることから、大容量のデータを記録可能な光ディスクとして知られている。近年、光ディスクに記録されるべき情報量の増大に伴い、さらに容量の大きい光ディスクが求められている。光ディスクを大容量にするためには、光ディスクに情報を記録する際および光ディスクに記録された情報を再生する際に光ディスクに照射される光が形成する光スポットを小さくすることにより、情報の記録密度を高くする必要がある。光源のレーザ光を短波長にし、かつ、対物レンズの開口数(NA)を大きくすることによって、光スポットを小さくすることができる。DVDでは、波長660nmの光源と、開口数(NA)0.6の対物レンズとが使用されている。さらに、例えば、波長405nmの青色レーザと、NA0.85の対物レンズとを使用することによって、現在のDVDの記録密度の5倍の記録密度を達成することができる。尚、このような光ディスクを以下、BDと称する。
ところで、光ディスクに対する対物レンズの光軸の傾きにともないコマ収差が発生するが、そのコマ収差の度合は、開口数の3乗に比例して大きくなる。よって、良好な記録再生信号を得るためには、光ディスクに対する対物レンズの光軸を、より高精度に位置決めする必要がある。
そこで、対物レンズを搭載しフォーカシング方向およびトラッキング方向に対物レンズを駆動する対物レンズアクチュエータにおいて、対物レンズをチルト駆動して対物レンズを傾斜させることによりコマ収差を補正する方法が種々考案されている。尚、従来において、対物レンズをチルト駆動して行うコマ収差補正は、光ディスクのラジアル方向(半径方向)におけるコマ収差を補正するものである。
また、対物レンズを傾斜させてコマ収差を補正するのではなく、光源から対物レンズまでの間の光路上に収差補正素子を配置することによりコマ収差を補正する方法も種々提案されている。
例えば、コマ収差補正機能を有する液晶素子を光源から対物レンズまでの間の光路上に配置し、液晶素子への印可電圧によってコマ収差補正量を調整することができる。
しかしながら、液晶素子を用いたコマ収差補正手段では、低周波数の角度ずれしか補正できず、低周波数から高周波数における広い範囲で発生するコマ収差低減は困難であるという問題点を有していた。また、液晶素子はレンズに比べて高価であり光ピックアップ装置のコスト低減を妨げるという課題も有していた。
さらに、光源から対物レンズまでの間の光路上に収差補正素子を配置することによりコマ収差を補正する他の方法を開示した従来技術として、以下のような装置があった(特許文献1参照)。
特許文献1では、光源から対物レンズまでの間の光路上に、収差補正素子である収差補正レンズを搭載したコマ収差補正アクチュエータを配置し、光軸に対する収差補正レンズの傾斜量を制御することでコマ収差を補正している。コマ収差補正アクチュエータは、収差補正レンズの円周方向にほぼ均等間隔に配置された3つのVCM(Voice Coil Motor)によって構成されている。この3つのVCMの可動量を各々制御することにより、収差補正レンズのチルト量(傾斜量)を制御するようになっており、低周波数から高周波数における広い範囲で発生するコマ収差低減が可能となる。
特開2002−140831号公報
上述の特許文献1に示されるように、従来では、収差補正レンズの傾斜量を制御することで、光ディスクのラジアル方向及びタンジェンシャル方向(接線方向)のコマ収差を補正することができる。この場合、対物レンズによるコマ収差補正は必要無いので、行われていない。
しかしながら、このような構成では、コマ収差補正アクチュエータ機構が複雑になり、その結果、機構自体が大型化してしまうという問題が生じる。この点について、以下に詳しく説明する。
即ち、コマ収差補正アクチュエータには、駆動部としての前記VCMを設けるとともに、収差補正レンズのラジアル方向におけるチルト移動を案内するためのラジアル方向サスペンション、及びタンジェンシャル方向におけるチルト移動を案内するためのタンジェンシャル方向サスペンションをそれぞれ独立して設ける必要がある。このようなサスペンションの具体的な構成としては、ラジアル方向又はタンジェンシャル方向のサスペンションにより支持された中間部材を介して、さらにもう一方の方向のサスペンションにより収差補正レンズを支持するという構造となる。したがって、構造が非常に複雑化し、さらに、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向にクロストークが発生の可能性もあるという問題がある。
又、上述のように構造が複雑化することでコマ収差補正アクチュエータが大型化してしまう。特に、ラジアル方向用サスペンションは、フォーカシング方向に平行な軸を中心に収差補正レンズを回動させる機構であるため、フォーカシング方向に沿って形成する必要がある。したがって、コマ収差補正アクチュエータは、フォーカシング方向、つまり光ディスクの厚み方向に大型化してしまう。このことは、薄型化を目指す光ピックアップ装置において、大きな問題となる。
又、前記対物レンズアクチュエータにおいて、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の両コマ収差を補正する構成も考えられる。しかしながら、この場合も上述のコマ収差補正アクチュエータの場合と同様に、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向のサスペンションをそれぞれ独立して設ける必要があり、対物レンズアクチュエータの共振特性を劣化させ、かつ対物レンズアクチュエータの大型化を招くという問題が生じる。
さらに又、CD及びDVDに対する記録再生に加えて、青色レーザを使用する前記BDの記録再生をも一つの対物レンズアクチュエータにて行うために、CD及びDVD用の対物レンズと、BD用の対物レンズとの2つを搭載した2レンズタイプの対物レンズアクチュエータも開発されている。このような2レンズアクチュエータにおいても、各レンズが有するコマ収差、及び光ディスクの傾斜によるコマ収差の補正は、当然に必要である。しかしながらこの場合、一方の対物レンズについては、例えば対物レンズアクチュエータを光ピックアップ装置に取り付ける際に対物レンズの傾きを調整して固定することができるが、他方の対物レンズについては、既に調整済である前記一方の対物レンズと光ディスクとの位置関係を変化させずに傾き調整を行う必要がある。なおかつ、これらの対物レンズは、非常に小さく、その位置調整は、非常に難しい作業となる。したがって、大がかりなレンズ調整用装置や、調整作業工程を要するという問題も発生している。
さらに又、前記BDにおいては、現在最大2層である情報記録面が今後さらに増えることが予想され、光ディスク表面に最も近い情報記録面と、最も遠い情報記録面との距離が現状よりも大きくなる。この距離が大きくなると、光ディスクのタンジェンシャル方向におけるコマ収差が大きくなることから、将来において、タンジェンシャル方向のコマ収差補正は、重要な課題となってくる。
本発明は、上述したような従来の課題を解決するためになされたもので、光ディスクに対する対物レンズを含む集光光学系に発生するコマ収差を補正可能であり、かつ従来に比べて小型、薄型化した光ピックアップ装置、及び該光ピックアップ装置に備わるコリメートレンズを提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下のように構成される。
本発明の第1態様における光ピックアップ装置によれば、光源から出射される光束を集光光学系により光記録媒体に集光して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置において、
前記光記録媒体に出射光を収束させる対物レンズを第1のチルト方向に傾斜させる第1のチルト駆動部を有する第1のコマ収差補正アクチュエータと、
前記出射光を前記対物レンズに向けて反射させる立ち上げミラーと前記光源との間に配置されたコマ収差補正レンズを第2のチルト方向に傾斜させる第2のチルト駆動部を有する第2のコマ収差補正アクチュエータと、を備え、
前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、弾性支持バネを有し、該弾性支持バネは、少なくとも前記光記録媒体と平行な方向に中心軸を有し、前記コマ収差補正レンズの両側で前記コマ収差補正レンズを前記中心軸の周りにチルト可能に支持し、前記第2のチルト駆動部は、前記コマ収差補正レンズを前記中心軸の周りにチルト駆動し、
前記光源から出射される複数の波長の光束に対応する複数の対物レンズを有し、前記複数の対物レンズが1つの前記第1のコマ収差補正アクチュエータに搭載されており、前記第1のコマ収差補正アクチュエータは、前記光記録媒体に対して垂直な方向であるフォーカシング方向、前記光記録媒体の半径方向に平行な方向であるトラッキング方向、および前記光記録媒体の接線方向に平行な軸の軸周り方向であるチルト方向に相当する前記第1のチルト方向の3方向に前記複数の対物レンズを駆動可能である、
ことを特徴とする。
前記第1のチルト方向は、前記光記録媒体の半径方向のコマ収差を補正する方向であり、前記第2のチルト方向は、前記光記録媒体の接線方向のコマ収差を補正する方向であるように構成してもよい。
前記集光光学系を搭載する光学ベースを有し、前記光学ベースの下面から前記対物レンズの頂点までの高さが21mm以下で構成してもよい
少なくとも前記コマ収差補正レンズは、光軸が前記光記録媒体の接線方向と平行な方向に配置され、前記立ち上げミラーによって光束が前記光記録媒体に垂直な方向に折り曲げられて前記対物レンズに入射されるように構成してもよい。
前記第1のコマ収差補正アクチュエータは、
前記対物レンズ、及び前記対物レンズを保持するレンズホルダを有する可動体と、
ベースと、
前記可動体を前記ベースに対してフォーカシング方向、トラッキング方向、および前記第1のチルト方向に移動可能に支持する棒状弾性支持部材と、
を備えた対物レンズアクチュエータであってもよい。
前記コマ収差補正レンズを支持するキャリッジと、前記キャリッジを前記光記録媒体の接線方向に駆動する駆動部とを有する球面収差補正アクチュエータを備え、
前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、前記キャリッジに搭載されているように構成してもよい
前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置に応じて前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角を変えるように構成してもよい
前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置によらず前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角は一定であるように構成してもよい
前記複数の波長の光束が透過する同一の光路上に前記コマ収差補正レンズが配置されてもよい
前記第2のチルト駆動部が前記中心軸に対して前記光記録媒体に近い側または遠い側のみに配置されてもよい
前記第2のチルト駆動部が前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度になる位置に配置されてもよい
前記第2のチルト駆動部を2つ有し、前記2つの第2のチルト駆動部は、前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度で同一の角度である2つの位置に各々配置されてもよい
前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部にマグネットが搭載され、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部に固定された駆動コイルに通電されることによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動されるように構成してもよい
前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部にマグネットが固定され、前記コマ収差補正レンズを含む可動部に搭載された駆動コイルに通電されることによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動されるように構成してもよい
前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部とを圧電素子によって連結し、前記圧電素子の両端に電圧を印可することによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動されるように構成してもよい
前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部との各々に静電端子を搭載し、前記静電端子に電位差を与えることにより前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動されるように構成してもよい
前記コマ収差補正レンズは、前記立ち上げミラー側の第1面が凸、かつ、前記光源側の第2面が凹のメニスカスであって、
前記第1面の近軸曲率半径の絶対値r1、前記第2面の近軸曲率半径の絶対値r2として、r1<r2を満たし、
前記第1面と前記第2面の少なくとも一方が非球面形状であるように構成してもよい
前記コマ収差補正レンズを傾斜させることによって、前記光記録媒体に集光された光スポットに生じる収差が、実質的に3次コマ収差だけであるように構成してもよい
また、本発明の他の態様における光ピックアップ装置によれば、光源から出射される光束を集光光学系により光記録媒体に集光して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置において、
前記光記録媒体に出射光を収束させる対物レンズを第1のチルト方向に傾斜させる第1のチルト駆動部を有する第1のコマ収差補正アクチュエータと、
前記出射光を前記対物レンズに向けて反射させる立ち上げミラーと前記光源との間に配置されたコマ収差補正レンズを第2のチルト方向に傾斜させる第2のチルト駆動部を有する第2のコマ収差補正アクチュエータと、を備え、
前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
前記コリメートレンズにおいて、光軸から最も離れた位置の高さをh、前記高さhの位置を通過した光線が前記光軸となす角をθ、波長λの光に関する焦点距離をfとして、正弦条件違反量SCを、
SC=h/(f・sinθ)−1
と規定した場合に、波長λに関する正弦条件違反量SCが、
−0.0015>SC>−0.2
を満たす、
ことを特徴とする
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記コリメートレンズは、前記立ち上げミラー側の第1面が凸、かつ、前記光源側の第2面が凹のメニスカスであって、
前記第1面の近軸曲率半径の絶対値r1、前記第2面の近軸曲率半径の絶対値r2として、r1<r2を満たし、
前記第1面と前記第2面の少なくとも一方が非球面形状であるように構成してもよい。
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記コリメートレンズを傾斜させることによって、前記光記録媒体に集光された光スポットに生じる収差が、実質的に3次コマ収差だけであるように構成してもよい。
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記第1のチルト方向は、前記光記録媒体の半径方向のコマ収差を補正する方向であり、前記第2のチルト方向は、前記光記録媒体の接線方向のコマ収差を補正する方向であるように構成してもよい。
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記コマ収差補正レンズを支持するキャリッジと、前記キャリッジを前記光記録媒体の接線方向に駆動する駆動部とを有する球面収差補正アクチュエータを備え、
前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、前記キャリッジに搭載されているように構成してもよい。
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置に応じて前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角を変えるように構成してもよい。
前記他の態様における光ピックアップ装置において、前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置によらず前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角は一定であるように構成してもよい。
又、本発明の第2態様のコリメートレンズによれば、光源から出射された光を、対物レンズを用いて光記録媒体に集光して情報を記録または再生する光ピックアップ装置に備わるコリメートレンズであって、該コリメートレンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光に変換し、前記対物レンズ側の第1面が凸、かつ、前記光源側の第2面が凹のメニスカスであって、前記第1面の近軸曲率半径の絶対値r1、前記第2面の近軸曲率半径の絶対値r2として、r1<r2を満たし、前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方が非球面形状であることを特徴とする。
さらに本発明の第3態様のコリメートレンズによれば、光源から出射された光を、対物レンズを用いて光記録媒体に集光して情報を記録または再生する光ピックアップ装置に備わるコリメートレンズであって、該コリメートレンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光に変換し、前記コリメートレンズにおいて光軸から最も離れた位置の高さをh、前記高さhの位置を通過した光線が前記光軸となす角をθ、波長λの光に関する焦点距離をfとして、正弦条件違反量SCを、
SC=h/(f・sinθ)−1
と規定した場合に、波長λに関する正弦条件違反量SCが、
−0.0015>SC>−0.2
を満たすことを特徴とする。
本発明の第1態様によれば、コマ収差補正について、第1のチルト方向に対物レンズを傾斜する第1のコマ収差補正アクチュエータと、第2のチルト方向にコマ収差補正レンズを傾斜する第2のコマ収差補正アクチュエータとで分離して行うように構成した。これにより、対物レンズおよびコマ収差補正レンズをそれぞれ支持するサスペンション構造が簡略化できるので、コマ収差補正アクチュエータの小型化が可能となる。従って、光ピックアップ装置の小型、薄型化を実現することができる。
又、本発明の第2態様および第3態様によれば、コマ収差補正レンズを、コマ収差補正機能を有する設計に適したコリメートレンズにて構成した。これにより、部品点数の削減はもちろんのことであるが、光学系の占有容積の低減を図ることができ、ピックアップ装置の更なる小型・薄型化を実現することができる。
又、前記第1のチルト方向を、前記光記録媒体の半径方向のコマ収差を補正する方向とすることにより、大きな補正範囲が必要な前記半径方向のコマ収差について、前記半径方向に傾斜させ易い前記第1のコマ収差補正アクチュエータによって補正する。これにより、占有容積を効率的に使用することができる。また、前記第2のチルト方向を、前記光記録媒体の接線方向のコマ収差を補正する方向とする。これにより、コマ収差補正レンズの光軸を前記光記録媒体の接線方向と平行とした場合に、前記コマ収差補正レンズを傾斜させる軸を、前記光記録媒体と平行な方向とすることができる。よって、光軸を前記光記録媒体の接線方向と平行とすることで、光ピックアップ装置の前記光記録媒体の半径方向と平行な方向の寸法を小さく抑えることができる。これにより、光ピックアップ装置を搭載する光ディスク装置の、前記半径方向と平行な方向に沿った奥行きの寸法を小さく抑えることができる。なおかつ、前記コマ収差補正レンズを回転支持するサスペンションを構成しても、光ピックアップ装置が厚み方向、つまり装填される光ディスクの厚み方向に大型化することがなく、光ピックアップ装置および光ディスク装置の小型・薄型化を実現することができる。
又、前記光学ベースの下面から前記対物レンズの頂点までの高さが21mm以下の薄型の光ピックアップ装置に、本発明に係る光ピックアップ装置を適用することで、より効果的に小型、薄型化が実現される。
又、コマ収差補正レンズの光軸を前記光記録媒体の接線方向と平行とした光ピックアップ装置に、本発明に係る光ピックアップ装置を適用することにより、前記コマ収差補正レンズを傾斜させる軸を前記光記録媒体と平行な方向に配置するのに適している。よって、光軸を前記光記録媒体の接線方向に平行とすることで、光ピックアップ装置において、前記光記録媒体の半径方向と平行な方向の寸法を小さく抑えることができる。これにより光ピックアップ装置を備える光ディスク装置の奥行き(前記半径方向と平行な方向)の寸法を小さく抑えることができる。なおかつ前記コマ収差補正レンズを回転支持するサスペンションを構成しても、光ピックアップ装置が厚み方向、つまり装填される光ディスクの厚み方向に大型化することがなく、光ピックアップ装置および光ディスク装置の小型・薄型化を実現することができる。
又、前記可動体を前記ベースに対して前記フォーカシング方向、前記トラッキング方向、および前記第1のチルト方向に移動可能に支持する棒状弾性支持部材を備えた対物レンズアクチュエータを用いることにより、前記対物レンズのサスペンションを変更することなく、第1のコマ収差補正アクチュエータを実現することができる。
又、前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、弾性支持バネによってサスペンションを構成する。ここで、弾性支持バネは、少なくとも前記光記録媒体と平行な方向に中心軸を有し、前記コマ収差補正レンズの両側で前記コマ収差補正レンズを前記中心軸の周りにチルト可能に支持する。この構成によれば、前記第2のコマ収差補正アクチュエータの薄型化が実現でき、光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
又、前記球面収差補正アクチュエータを有し、前記第2のコマ収差補正アクチュエータを前記球面収差補正アクチュエータの前記キャリッジに搭載することにより、光記録媒体の基材厚の変化により生じる球面収差の補正が可能な光ピックアップ装置において、コマ収差補正も可能となる。よって、より高精度な記録再生を行う高密度光ディスク装置を効果的に小型、薄型化することが可能となる。
又、前記キャリッジの前記光記録媒体の接線方向の位置によって、前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載されたコマ収差補正レンズの傾斜角を変えるように構成することもできる。これにより、コマ収差補正レンズの位置に応じて発生するコマ収差を補正することができ、光ピックアップ装置の記録再生信号の品質を、より向上することができる。
又、前記キャリッジの前記光記録媒体の接線方向の位置によらず、前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載されたコマ収差補正レンズの傾斜角を一定とすることもできる。これにより、簡単な制御により、発生するコマ収差を補正することができ、光ピックアップ装置の記録再生信号の品質を、より向上することができる。
又、複数の波長の光源に対応する複数の対物レンズを、前記第1のチルト方向に駆動可能な対物レンズアクチュエータに搭載することにより、各波長に対応した各々の光学系のうち少なくとも1つの光学系で発生するコマ収差を補正できる。よって、少なくとも1つの波長に対応した光学系で初期的に発生しているコマ収差の調整工程が不要となる。すなわち、少なくとも2種類の対物レンズのコマ収差調整を必要とする光ピックアップ装置において、弾性支持された対物レンズアクチュエータの可動部上での対物レンズのチルト調整の工程を省くことができる。よって、上述の如く、煩雑で組立部品を破損しやすい工程を廃止することができ、工数低減および破損による歩留まり低下をなくすことによるコスト低減が可能になる。
又、前記複数の波長の光源から出射される複数の光束が透過する同一の光路上に、前記コマ収差補正レンズを配置することにより、各波長に対応した各々の光学系で発生するコマ収差を各々補正できる。よって、初期的に発生しているコマ収差の調整工程が全く不要となる。よって、初期的なコマ収差調整工程の廃止により、工数低減による更なるコスト低減が可能になる。
又、前記第2のチルト駆動部を、前記中心軸に対して前記光記録媒体に近い側または遠い側のみに配置することにより、光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
又、前記第2のチルト駆動部を、前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度になる位置に配置することにより、更なる光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
又、前記第2のチルト駆動部を2つ有し、前記2つの第2のチルト駆動部を、前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として、前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度で同一の角度になる2つの位置に各々配置する。これにより、対称なチルト駆動を実現し、より高精度なチルト駆動を実現することができる。
又、前記第2のコマ収差補正アクチュエータにおいて、前記コマ収差補正レンズを含む可動部にマグネットを搭載し、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部に駆動コイルを固定した。この駆動コイルに通電することで、前記中心軸周りにコマ収差補正レンズをチルト駆動することができる。よって、前記可動部に通電のための配線が不要となり、駆動コイルで発生する熱がコマ収差補正レンズに伝わりにくくなり、光ピックアップ装置の特性の変化を抑制でき、信頼性を向上することができる。
又、前記第2のコマ収差補正アクチュエータにおいて、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部にマグネットを固定し、前記コマ収差補正レンズを含む可動部に駆動コイルを搭載する。この駆動コイルに通電することによって、前記中心軸周りにコマ収差補正レンズをチルト駆動することができる。よって、前記固定部すなわちキャリッジに搭載されるのが前記マグネットのみであるので、前記コマ収差補正アクチュエータを搭載した前記球面収差補正アクチュエータ全体を更に小型化できる。
又、前記第2のコマ収差補正アクチュエータにおいて、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部とを圧電素子によって連結する。そして、前記圧電素子の両端に電圧を印可することによって、前記中心軸周りにコマ収差補正レンズをチルト駆動することができる。よって、構成が簡素でかつ省電力化が可能となり、駆動による発熱がないため、光ピックアップ装置の特性の変化を抑制でき信頼性を向上することができる。
又、前記第2のコマ収差補正アクチュエータにおいて、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部との各々に静電端子を搭載する。そして、前記静電端子に電位差を与えることにより、前記中心軸周りにコマ収差補正レンズをチルト駆動することができる。よって、構成が簡素でかつ省電力化が可能となり、駆動による発熱がないため、光ピックアップ装置の特性の変化を抑制でき信頼性を向上することができる。
本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の構成を示す構成図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータの構成を示す構成図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータのタンジェンシャルチルト駆動回路構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の対物レンズアクチュエータの構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の対物レンズアクチュエータの構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の対物レンズアクチュエータのラジアルチルト駆動回路構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置のコリメートレンズ21の形状を示す正面図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置において、横軸に、コリメートレンズを光軸に対して傾けた場合のレンズチルト角を、縦軸に、発生する収差量を示したグラフ 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置において、横軸に、光ディスクの傾きすなわちディスクチルト角を、縦軸に、発生する収差量を示したグラフ 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置において、基材厚(75μm、85μm、100μm)が異なるそれぞれの情報記録面の3次球面収差を補正するために、コリメートレンズを光軸方向の所定の位置に移動させた場合の、コリメートレンズのレンズチルト角と3次コマ収差の発生量との関係を示した図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置において、基材厚(75μm、85μm、100μm)が異なるそれぞれの情報記録面の3次球面収差を補正するために、コリメートレンズを光軸方向の所定の位置に移動させた場合の、ディスクチルト角と3次コマ収差の発生量との関係を示した図 本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の外観を示す正面図 本発明の実施の形態2における光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータの構成を示す構成図 本発明の実施の形態3における光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータの構成を示す構成図 本発明の実施の形態4における光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータの構成を示す構成図 本発明の実施の形態4における光ピックアップ装置の概略構成を示す図 図14に示す多層光ディスクの詳細な図 基材厚と3次コマ収差量との関係を示すグラフ 図14に示す光ピックアップ装置を備えた光ディスク装置の概略構成図である。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1を用いて、本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置101の構成について説明する。
本実施形態の光ピックアップ装置101は、光源から光記録媒体としての光ディスクに向けて出射される光束を集光光学系により前記光記録媒体に集光して情報を記録または再生する光ピックアップ装置である。このような光ピックアップ装置101は、大きく分けて、前記光源と、第1のコマ収差補正アクチュエータと、第2のコマ収差補正アクチュエータとを備える。ここで、第1及び第2のコマ収差補正アクチュエータは、前記集光光学系の一部分を構成する。又、第1のコマ収差補正アクチュエータは、光ディスクに出射光を収束させる対物レンズを第1のチルト方向に傾斜させる第1のチルト駆動部を有し、第2のコマ収差補正アクチュエータは、出射光を前記対物レンズに向けて反射させる立ち上げミラーと光源との間に配置されたコマ収差補正レンズを第2のチルト方向に傾斜させる第2のチルト駆動部を有する。これらの構成部分について、以下に詳しく説明する。
本実施形態の光ピックアップ装置101は、基材厚が0.1mm、0.6mm、1.2mmの3種類の光ディスク1の記録再生に対応するために、それぞれ波長405nmの青色光、650nmの赤色光、780nmの赤外光の3種類のレーザ光源を搭載している。尚、前記基材厚とは、光ディスクの厚み方向において、光ディスクのレーザ光入射面から情報記録面までの距離をいう。
又、3種類の光ディスク1の記録再生に対応するために、光ピックアップ装置101では、前記第1のコマ収差補正アクチュエータの一例に相当する対物レンズアクチュエータ6は、2つの対物レンズ、即ち、前記青色光のレーザ光が透過する対物レンズ4aと、前記赤色光及び赤外光が透過する対物レンズ4bとを備えている。
対物レンズ4aは、青色の光ビームにのみ対応し、基材厚0.1mmを有する光ディスク1の情報記録面に焦点を結ぶように設計されている。対物レンズ4bは、赤色と赤外の2種類の波長の光ビームを、基材厚が0.6mm、1.2mmであるそれぞれの光ディスクの情報記録面に焦点を結ぶよう互換設計されている。
まず、青色光の光ビームの集光および光ディスク1からの反射光の検出について説明する。
青色光源である青色レーザ17から発光した青色光ビーム24は、ビームスプリッタ19によって反射された後、球面収差補正用のアクチュエータに相当するコリメートレンズアクチュエータ7に搭載されたコリメートレンズ21に到達する。尚、コリメートレンズアクチュエータ7は、光ディスク1の基材厚の変化により生じる球面収差を補正するように作用するとともに、詳細後述するように、コマ収差をも補正するように作用する。よって、コリメートレンズアクチュエータ7には、前記第2のコマ収差補正アクチュエータが備わる。
ビームスプリッタ19を通過した光ビームは、直線偏光であり、コリメートレンズ21によって平行度が変換される。平行度が変換された光ビームは、ミラー22の斜面によって、光軸を光ディスク1に対して直角の方向に折り曲げられる。折り曲げられた光ビームは、λ/4波長板32を透過することにより円偏光となる。その後、青対応対物レンズ4aで、光ビームは、青色光に対応する光ディスク1の情報記録面上に収束され、光スポットを形成する。ここで、青対応対物レンズ4aは、青色光の光ビームに対しては例えば開口数0.85で集光する。
収束された光ビームは、光ディスク1の情報記録面で反射され、再び、青対応対物レンズ4aに入射し、λ/4波長板32へ到達する。光ビームの偏光は、λ/4波長板32で、往路(すなわち、コリメートレンズ21からミラー22に出射される光ビームの直線偏光)と直交する直線偏光に変換される。直線偏光に変換された光ビームは、その後、ミラー22で反射され、コリメートレンズ21を透過し、ビームスプリッタ19へと入射する。復路における光ビームは、ビームスプリッタ19で反射され、光検出器の一例としてのフォトディテクタ23に入射される。フォトディテクタ23において、光ビームは光電変換され、情報信号、サーボ信号(焦点制御のためのフォーカスエラー信号や、トラッキング制御のためのトラッキング信号)を得るための電気信号が取り出される。得られた電気信号は、対物レンズアクチュエータ駆動回路部16に出力される。
ここで、コリメートレンズ21は、発散光を平行光に変換し、かつその平行度合いを調節できることが望ましいが、2枚の凹凸レンズを組み合わせてもよい。後述するように、球面収差を補正するためにコリメートレンズ21をその光軸方向に動かして平行度合いを調節する際には、コリメートレンズ21を2枚の凹凸レンズで構成するのであれば、2枚の内の1枚だけを移動すればよい。
一方、赤色光源である赤色レーザは、赤色ユニット18a内に組み込まれており、赤色ユニット18aから発光した赤色光ビーム26は、ウェッジビームスプリッタ20で反射した後、コリメートレンズ21によって平行度が変換(例えば略平行光へ)され、ミラー22へ導かれる。ミラー22は、青色レーザ17から発光した青色光ビーム24を反射した面とは別の面によって光軸を光ディスク1に対して直角の方向に折り曲げる。赤・赤外対応対物レンズ4bは、光ビームを、赤色光に対応する光ディスク1の情報記録面上に収束させ、光スポットを形成する。ここで、赤・赤外対応対物レンズ4bは、赤色光の光ビームに対しては例えば開口数0.6で集光する。光ディスク1の情報記録面で反射された光ビームは、元の光路を逆にたどり、再びウェッジビームスプリッタ20で反射して赤色ユニット18aに組み込まれた、光検出器の一例としてのフォトディテクタに入射される。入射した光ビームは、赤色ユニット18aにおけるフォトディテクタによって光電変換され、赤色ユニット18aのフォトディテクタは、情報信号、サーボ信号(焦点制御のためのフォーカスエラー信号や、トラッキング制御のためのトラッキング信号)を得るための電気信号を得る。得られた電気信号は、対物レンズアクチュエータ駆動回路部16に出力される。本実施形態においては、光源と光検出器の集積した赤色ユニット18aを用いているため、光ピックアップ装置の小型、薄型化を実現でき、安定性を得ることができる。
又、赤外光源である赤外レーザは、赤外ユニット18b内に組み込まれており、赤外ユニット18bから発光した赤外光ビーム25は、ウェッジビームスプリッタ20を透過しコリメートレンズ21によって平行度が変換(例えば略平行光へ)され、ミラー22へ導かれる。ミラー22は、青色レーザ17から発光した青色光ビーム24を反射した面とは別の面によって光軸を光ディスク1に対して直角の方向に折り曲げる。赤・赤外対応対物レンズ4bは、光ビームを、赤外光に対応した光ディスク1の情報記録面上に収束させ、光スポットを形成する。ここで、赤・赤外対応対物レンズ4bは、赤外光の光ビームに対しては例えば開口数0.45で集光する。光ディスク1の情報記録面で反射された光ビームは、元の光路を逆にたどり、再びウェッジビームスプリッタ20を透過して赤外ユニット18bに組み込まれた、光検出器の一例としてのフォトディテクタに入射される。入射した光ビームは、赤外光ユニット18bにおけるフォトディテクタによって光電変換され、赤外光ユニット18bにおけるフォトディテクタは、情報信号、サーボ信号(焦点制御のためのフォーカスエラー信号や、トラッキング制御のためのトラッキング信号)を得るための電気信号を生成する。得られた電気信号は、対物レンズアクチュエータ駆動回路部16に出力される。本実施形態においては、光源と光検出器の集積した赤外レーザーユニット18bを用いているため、光ヘッド装置の小型、薄型化を実現でき、安定性を得ることができる。
以上のように構成された光ピックアップ装置101の外観を図10に示す。上述の光学系は、光学ベース33上に構成されており、光学ベース33の下面から光ディスク1の下面までの距離をLとすると、
L≦21mm
となっている。
上述のような光ピックアップ装置101において、対物レンズアクチュエータ6は、例えば図4に示すようにフォーカシング方向F、トラッキング方向T、およびラジアルチルト方向Rに青対応対物レンズ4aおよび赤・赤外対応対物レンズ4bを駆動して光ディスク1に対して位置決めをする。尚、ラジアルチルト方向Rが第1のチルト方向に相当する。
更に、コリメートレンズアクチュエータ7は、青対応対物レンズ4aまたは赤・赤外対応対物レンズ4bが結ぶ焦点において、光ディスク1の基材厚のばらつき等によって発生する球面収差について、コリメートレンズ21を、コリメートレンズ21の光軸方向、即ち光ディスク1の接線方向Yに平行な方向Y1に移動させることによって補正する。
ここで、対物レンズアクチュエータ6について図4〜図6を用いて説明する。
上述のように、Fはフォーカシング方向、Tはトラッキング方向、Yは光ディスク1の接線方向であり、これらフォーカシング方向F、トラッキング方向T、及び接線方向Yは、相互に直交し、それぞれ、3次元の直交座標における各座標軸の方向に相当する方向である。
また、Rは、接線方向Yと平行な回転軸Y1周りの回転方向であるラジアルチルト方向である。
5は、成形された樹脂からなるレンズホルダであり、レンズホルダ5には、赤・赤外対応対物レンズ4bおよび青対応対物レンズ4aが隣接して搭載されている。レンズホルダ5において、接線方向Yにおける2つの側面には、フォーカシングコイル2a〜2dと、トラッキングコイル3a、3bとが取り付けられており、トラッキング方向Tの2つの側面には、端子板10bが取り付けられている。従って、赤・赤外対応対物レンズ4b、青対応対物レンズ4a、レンズホルダ5、フォーカシングコイル2a〜2d、及びトラッキングコイル3a、3bによって、可動体6aが構成されている。
尚、フォーカシングコイル2a〜2dは、前記第1のチルト駆動部の一例に相当する。
電気的に接続されたフォーカシングコイル2a、2cの両端子、および電気的に接続されたフォーカシングコイル2b、2dの両端子は、それぞれ独立に端子板10b、ワイヤー8、及び基板10aを通じて制御回路である対物レンズアクチュエータ駆動回路部16(図1)に結線されている。
また、トラッキングコイル3aおよびトラッキングコイル3bは、互いに直列に結線されて端子板10b、ワイヤー8、及び基板10aを通じて対物レンズアクチュエータ駆動回路部16(図1)に結線されている。
9aは第1のマグネット、9bは第2のマグネットであり、いずれもフォーカシングコイル2a〜2dおよびトラッキングコイル3a、3bに対応した着磁境界線を境界とする領域で多極着磁されたもので、ヨークベース11に固定されている。
ワイヤー8の基端側は、サスホルダ12を通って基板10aに固定されている。また、サスホルダ12及び基板10aは、ヨークベース11に固定されている。ワイヤー8は、ベリリウム銅やリン青銅等の弾性金属材料からななり、円形、略多角形,又は楕円形等の断面形状を有する線材,又は棒材が用いられる。また、ワイヤー8の支持中心は、前記可動体6aの重心に略一致するように設定されている。
赤・赤外対応対物レンズ4bおよび青対応対物レンズ4aは、接線方向Yに沿ってレンズホルダ5上に配列されており、赤・赤外対応対物レンズ4bは、ワイヤー8が端子板10bに支持されている支持中心よりワイヤー8の基端側に、青対応対物レンズ4aは、ワイヤー8の支持中心よりワイヤー8の先端側に夫々設置されている。
次に、図6において、13は、光ディスク1と青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸とのラジアル方向Rの相対角度誤差を検出してチルト誤差信号を発生するラジアルチルト検出器であり、14は、前記対物レンズアクチュエータ駆動回路部16から出力される、光ディスク1と青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズとの距離誤差を示すフォーカスエラー信号とラジアルチルト誤差信号とを加算する加算器であり、15は、フォーカスエラー信号からチルト誤差信号を減算する減算器である。これらラジアルチルト検出器13、加算器14、減算器15、及びフォーカシング検出器によって対物レンズアクチュエータ駆動回路部16が構成されている。対物レンズアクチュエータ駆動回路部16は、図1の光ピックアップ装置あるいは光ピックアップ装置を搭載する光ディスク装置内に収納されている。
ここで、ラジアルチルト検出器13は、例えば、反射型の光センサを可動体に搭載してラジアルチルトを検出するようにしてもよい。この場合は、光センサにワイヤー8を通じて給電するか、光センサに給電用ワイヤーを別途接続する必要がある。また、必ずしも直接ディスクと、青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸との相対角度を検出する必要はなく、チルト量と関連のある数値を検出してこれに基づいてチルト誤差信号を生成しても良い。例えば、光ディスク1からデータを再生したときの再生信号のジッタ値を検出し、この検出したジッタ値を最小にするような信号をチルト誤差信号として出力するようにしても良い。あるいは、光ピックアップ装置の組立行程で測定したラジアルコマ収差の量を基に算出したチルト量として生成しても良い。
次に、以上のように構成された対物レンズアクチュエータ6の動作を図4〜図6を用いて説明する。
まず、フォーカシング方向への可動体6aの駆動動作では、光ディスク装置に装荷されている光ディスク1の種類に対応して、フォトディテクタ23、赤色ユニット18a及び赤外ユニット18bのフォトディテクタのいずれかからフォーカスエラー信号が出力されると、加算器14及び減算器15は、それぞれ、前記フォーカスエラー信号をフォーカシングコイル2a、2c及びフォーカシングコイル2b、2dに入力する。すると、第1、第2のマグネット9a、9bから発生する各磁束と、フォーカシングコイル2a、2c及びフォーカシングコイル2b、2dに流れるフォーカスエラー信号である電流との間にフォーカシング方向Fの電磁力が発生し、可動体6aは、ワイヤー8によって支持されながらフォーカシング方向Fに略並進運動する。これにより、可動体6aがフォーカシング方向Fに駆動される。
次に、トラッキング方向Tへの可動体6aの駆動動作では、光ディスク装置に装荷されている光ディスク1の種類に対応して、フォトディテクタ23、赤色ユニット18a及び赤外ユニット18bのフォトディテクタのいずれかからトラッキングエラー信号(図示せず)が出力されると、このトラッキングエラー信号がトラッキングコイル3aおよびトラッキングコイル3bに入力される。これにより、第1、第2のマグネット9a、9bから発生する各磁束と、トラッキングコイル3aおよびトラッキングコイル3bに流れるトラッキングエラー信号である電流との間に、トラッキング方向Tの電磁力が発生する。よって、可動体6aが、ワイヤー部材8によって支持されながらトラッキング方向Tに略並進運動する。これにより、可動体6aがトラッキング方向Tに駆動される。
次に、ラジアルチルト方向Rへの可動体6aの駆動動作では、光ディスク1と、青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸とのラジアル方向の相対角度誤差に応じて、ラジアルチルト検出器13は、ラジアルチルト誤差信号を出力する。この出力を受け、加算器14は、前記出力されたラジアルチルト誤差信号をフォーカスエラー信号に加算し、この加算した信号をフォーカシングコイル2a、2cに入力する。一方、前記ラジアルチルト誤差信号の出力を受け、減算器15は、前記出力されたラジアルチルト誤差信号をフォーカスエラー信号から減算し、この減算した信号をフォーカシングコイル2b、2dに入力する。これにより、フォーカシングコイル2a、2cにより生じるフォーカシング方向Fの電磁力と、フォーカシングコイル2b、2dにより生じるフォーカシング方向Fの電磁力との間には、ラジアルチルト誤差信号に応じた相違が生じる。フォーカシングコイル2a、2c、及びフォーカシングコイル2b、2dは、青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸を含みトラッキング方向Tに垂直な平面を中心に互いに逆向きに等距離だけずれた位置に配置されているため、上述の相違が生じた電磁力を受けて可動体6aには、ラジアルチルト誤差信号に応じたモーメントが働く。よって、可動体6aは、支持を中心にラジアルチルト方向Rに回転する。この回転により、光ディスク1と、青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸との角度ずれ、つまりラジアル方向のコマ収差が補正される。
尚、図4及び図5、並びに上述の説明から明らかなように、本実施形態では、青対応対物レンズ4a及び赤・赤外対応対物レンズ4bは、一つの可動体6aに搭載されており、各対物レンズ4a,4bが、別個、独立して、ラジアルチルト方向Rに回転駆動される構成ではない。例えば、BD用の光ディスク1が装荷され青対応対物レンズ4aが使用されるとき、ラジアル方向のコマ収差を補正可能な角度に、対物レンズ4aは、ラジアルチルト方向Rに回転駆動されるが、このとき、対物レンズ4bについても同角度にてラジアルチルト方向Rに回転駆動されることになる。
また、ラジアルチルト誤差信号を、光ピックアップ装置の組立行程で測定したラジアルコマ収差の量を基に算出したチルト量として生成した場合には、以上のようにラジアルチルト誤差信号に基づいてチルトが補正された結果、チルトによるコマ収差劣化分以上に光学系として発生している収差が改善される。
次に、コリメートレンズアクチュエータ7について、図2および図3を用いて説明する。
S方向は、トラッキング方向Tと平行な軸T1周りの回転方向であるタンジェンシャルチルト方向である。尚、軸T1は、図2に示すように、コリメートレンズ21の直径方向に沿う中心を通る中心軸であり、また、コリメートレンズ21をタンジェンシャルチルト方向Sに回転させる回転軸である。よって本明細書内では、タンジェンシャルチルト回転軸とも呼ぶ。
51は、成形された樹脂からなるキャリッジであり、キャリッジ51は、ベース59に固定されたメインシャフト52およびサブシャフト53によって接線方向Yに移動可能に支持されている。一方、ステッピングモータ58の回転駆動力は、モータギヤ57およびスクリューギヤ56を介してスクリュー55に伝達されるようベース59上に配置されている。スクリュー55のネジ部には、キャリッジ51に勘合されたナット54が噛み合っており、スクリュー55の回転がキャリッジ51の並進運動に変換されるように配置されている。
弾性支持部材の一例に相当するサスペンション板バネ61の一方にコリメートレンズ21が保持され、サスペンション板バネ61の他方はキャリッジ51に固着されている。よってコリメートレンズ21は、キャリッジ51に対してトラッキング方向Tに平行な軸T1の軸周りの回転方向であるタンジェンシャルチルト方向Sに回転可能な状態で、コリメートレンズ21の両端にて、サスペンション板バネ61によって支持されている。尚、タンジェンシャルチルト方向Sは、第2のチルト方向に相当する。
そして、コリメートレンズ21には2つの可動マグネット62が設置されており、2つの可動マグネット62に対向するキャリッジ51上の位置に、2つの固定タンジェンシャルチルトコイル63が設定されている。可動マグネット62と固定タンジェンシャルチルトコイル63とによって、タンジェンシャルチルト駆動部が構成されている。タンジェンシャルチルト駆動部は、タンジェンシャルチルト回転軸である軸T1よりも上側、つまり装填される光ディスク1の厚み方向において光ディスク1側で、軸T1となす角度が約45度の位置に配置されている。
尚、前記タンジェンシャルチルト駆動部は、第2のチルト駆動部の一例に相当する。又、タンジェンシャルチルト駆動部を構成する可動マグネット62及び固定タンジェンシャルチルトコイル63に、さらにサスペンション板バネ61を加えた構成部分が、前記第2のコマ収差補正アクチュエータの一例に相当する。
次に、図3において、64は、光ディスク1と青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸とのタンジェンシャルチルト方向Sの相対角度誤差を検出してチルト誤差信号を発生するタンジェンシャルチルト検出器である。タンジェンシャルチルト検出器64によってタンジェンシャルチルト駆動回路部65が構成されている。タンジェンシャルチルト駆動回路部65は、図1の光ピックアップ装置101あるいは光ピックアップ装置101を搭載する光ディスク装置内に収納されている。
ここで、タンジェンシャルチルト検出器64は、例えば、反射型の光センサを可動体に搭載してタンジェンシャルチルトを検出するようにしてもよい。また、必ずしも直接ディスクと青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸との相対角度を検出する必要はなく、チルト量と関連のある数値を検出してこれに基づいてチルト誤差信号を生成しても良い。例えば、光ディスク1からデータを再生したときの再生信号のジッタ値を検出し、この検出したジッタ値をチルト誤差信号として出力するようにしても良い。あるいは、光ピックアップ装置の組立行程で測定したタンジェンシャルコマ収差を基に算出したチルト量として生成しても良い。
ここで、コリメートレンズアクチュエータ7によってタンジェンシャルチルト方向Sのみのコマ収差を補正するように構成したので、コリメートレンズ21を一軸方向のみに回転可能に支持すれば良い。従って、前記タンジェンシャルチルト駆動部は、単純な弾性板バネ一枚を含んで構成可能であり、部品コストの低減及び組立性を向上することができる。又、前記タンジェンシャルチルト駆動部を弾性板バネ一枚を含んで構成していることから、コリメートレンズ21の変位と駆動力との線形性に優れ、チルト制御の分解能を向上することができる。さらには、温度変化および経時変化に対して安定した特性を確保することができる。
次に、以上のように構成されたコリメートレンズアクチュエータ7の動作について、図2を用いて説明する。
まず、接線方向Yへのキャリッジ51の駆動動作では、補正する球面収差の量に応じたステップ信号をステッピングモータ58に印可すると、ステップ数に応じてステッピングモータ58が回転し、モータギヤ57、スクリューギヤ56、スクリュー55、ナット54を介して並進運動に変換される。よって、キャリッジ51が所定のステップ数に応じた距離だけ接線方向Yに駆動される。
補正すべき球面収差の量は、必ずしも直接球面収差を検出する必要はなく、球面収差と関連のある数値を検出して、これに基づいて補正すべき球面収差量に応じたステップ信号を生成しても良い。例えば、光ディスク1からデータを再生したときの再生信号のジッタ値を検出し、この検出したジッタ値を最小にするようなステップ信号を出力するようにしても良い。あるいは、光ピックアップ装置の組立行程で測定した補正すべき球面収差量を基に算出したステップ信号を出力しても良い。
次に、タンジェンシャルチルト方向Sへの可動体の駆動動作では、光ディスク1と青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸とのタンジェンシャルチルト方向Sの相対角度誤差に応じて、タンジェンシャルチルト検出器64は、タンジェンシャルチルト誤差信号を出力する。このタンジェンシャルチルト誤差信号が固定タンジェンシャルチルトコイル63に印可され、可動マグネット62から発生する磁束と、固定タンジェンシャルチルトコイル63に流れるタンジェンシャルチルト誤差信号である電流との間に、タンジェンシャルチルト方向Sの電磁力が発生する。これにより、コリメートレンズ21がサスペンション板バネ61によって支持されながらタンジェンシャルチルト方向Sに傾斜運動するように駆動される。その結果、光ディスク1と、青対応対物レンズ4aあるいは赤・赤外対応対物レンズ4bの光軸との角度ずれにより発生したタンジェンシャル方向のコマ収差が補正される。
また、タンジェンシャルチルト誤差信号を、光ピックアップ装置の組立行程で測定したタンジェンシャルコマ収差の量を基に算出したチルト量として生成した場合には、以上のようにタンジェンシャルチルト誤差信号に基づいてチルトが補正された結果、チルトによるコマ収差劣化分以上に光学系で発生している収差が改善される。
また、キャリッジ51の接線方向Yの位置によってキャリッジ51に搭載されたコリメートレンズ21の傾斜角を変えることが可能である。これによりコリメートレンズ21の位置に応じて発生するコマ収差補正量を最適化することができ、光ピックアップ装置の記録再生信号の品質をより向上することができる。
ここで、本実施の形態の光ピックアップに適用可能なコリメートレンズ21の具体的な構成について説明する。
本実施の形態のコリメートレンズ21は、軸外コマ収差性能において、従来のコリメートレンズとは大きく異なっている。即ち、コリメートレンズにおいて、光源の位置ずれやレンズ自身の外形公差、キャリッジへの取付時のレンズの偏心、さらには、キャリッジ移動用のメインシャフト及びサブシャフトの少なくとも一方の取付誤差(傾き)に起因して、コリメートレンズアクチュエータの光軸方向への移動時に生じるレンズの偏心により、光軸の軸外入射が発生する場合がある。よって、従来のコリメートレンズでは、たとえ軸外入射が発生したときでも、それによるコマ収差が発生しないように設計されている。従って、従来のコリメートレンズを光軸に対して傾斜させたとしても、コマ収差は、ほとんど発生しない。
このような従来のコリメートレンズは、軸外のコマ収差を抑制するために、両面が凸状、あるいは一方が平面、他方が凸面の形状となっており、メニスカス形状にはなっていない。
一方、本実施の形態のコリメートレンズ21は、軸外入射によって大きなコマ収差が発生する、即ち、コリメートレンズを光軸に対して傾斜させると大きなコマ収差が発生する点で、従来のコリメートレンズとは大きく異なる。
具体的に説明すると、図7はコリメートレンズ21の形状を示す正面図であり、図7に示すように、本実施の形態のコリメートレンズ21は、第1面21a(対物レンズ側)が凸、第2面21b(光源側)が凹のメニスカス形状となっている。コリメートレンズ21は、光軸に対して傾斜させることにより、3次コマ収差が生じるように設計されている。又、下記「表1」からも明らかとなるが、コリメートレンズ21の第1面21aの近軸曲率半径の絶対値r1、第2面21bの近軸曲率半径の絶対値r2としたとき、r1<r2を満たし、第1面21aと第2面21bの少なくとも一方が非球面形状である。
「表1」にコリメートレンズ21の仕様を示す。
Figure 0005292299
「表1」において、「第1面」は、青対応対物レンズ4a側の面、「第2面」は、光源17側の面である。第1面21aおよび第2面21bの非球面形状は、下記の「数1」で表される非球面形状によって決定される。ここで、hは光軸上の頂点から光軸と垂直方向の距離である。
Figure 0005292299
「数1」において、Zは、h、r、kによって決まる頂点の接平面からの光軸方向の距離(サグ)であり、このZの値で決まる曲線が各面の非球面断面形状を与える。
次に、本実施の形態の対物レンズ4aの仕様を「表2」に示す。対物レンズ4aは、基材厚0.075mm〜0.1mmの光ディスク用の対物レンズであって、基材厚0.085mmで3次球面収差がゼロになるよう設計されている。
Figure 0005292299
以下、このような青対応対物レンズ4aと、本実施の形態のコリメートレンズ21とを組み合わせて、基材厚0.085mmの光ディスク1の情報記録面に光スポットを収束させた時の特性について詳細に説明する。
図8Aは、本実施の形態において、横軸に、コリメートレンズ21を光軸に対して傾けた場合のレンズチルト角、縦軸に、発生する収差量を示したグラフである。図中、CM3は、3次コマ収差、AS3は、3次非点収差、SA3は、3次球面収差、CM5は、5次コマ収差を示している(以下、同様)。図8Aより、本実施の形態のコリメートレンズ21を光軸に対して0.5deg傾けることにより、約43mλの3次コマ収差が発生し、他の収差は、ほとんど発生しないことが分かる。
一方、図8Bは、横軸に、光ディスクの傾きすなわちディスクチルト角、縦軸に、発生する収差量を示したグラフである。図8Bより、光ディスク1が0.5deg傾くことにより、約45mλの3次コマ収差が発生する。
すなわち、所定角度のディスクチルトがある場合、本実施の形態のコリメートレンズ21を、ディスクチルト角と略等しいレンズチルト角とすることで、3次コマ収差を良好に補正できる。
また、コリメートレンズ21で補正すべき3次コマ収差は、ディスクチルトによって発生する3次コマ収差に限らず、他の光学系に生じた3次コマ収差であっても良いことは明らかである。例えば、青対応対物レンズ4aの成型時に、青対応対物レンズ4aに残存した3次コマ収差や、青対応対物レンズ4aを光学ヘッドに取りつける際のレンズ傾きによって発生する3次コマ収差を補正するために、本実施のコリメートレンズ21をレンズチルトさせることがより好ましい。
ところで本実施形態における光ピックアップ装置101は、光ディスク1の情報記録面の基材厚の違いによって生じる3次球面収差を補正するため、コリメートレンズ21を光軸方向に移動させる機構を備えている。
図9Aは、基材厚(75μm、85μm、100μm)が異なるそれぞれの情報記録面の3次球面収差を補正するために、コリメートレンズ21を光軸方向の所定の位置に移動させた場合の、コリメートレンズ21のレンズチルト角と、3次コマ収差の発生量との関係を示した図である。横軸に、コリメートレンズ21を光軸に対して傾けた場合のレンズチルト角、縦軸に、発生する3次コマ収差量を示している。
図9Aより明らかなように、情報記録面の基材厚に応じてコリメートレンズ21の光軸方向の位置を変化させても、3次コマ収差量は、ほとんど変化しない。すなわち、補正するコマ収差量が一定であれば、それぞれの情報記録面に対応してコリメートレンズ21を光軸方向の所定の位置に移動させても、実質的にコリメートレンズ21のレンズチルト角を変化させる必要はない。
ここで、コリメートレンズ21の光軸方向への移動に関するキャリッジ移動用のメインシャフト及びサブシャフトの少なくとも一方に取付誤差(傾き)があると、上述したように、コリメートレンズ21を光軸方向に移動させることで軸外入射が生じ、コマ収差が発生する。しかしながら、このようなコマ収差についても、ラジアルチルト方向Rに対物レンズ4a,4bを傾斜させる対物レンズアクチュエータ6と、タンジェンシャルチルト方向Sにコリメートレンズ21を傾斜させるコリメートレンズアクチュエータ7により、補正することが可能である。
一方、図9Bは、基材厚(75μm、85μm、100μm)が異なるそれぞれの情報記録面の3次球面収差を補正するために、コリメートレンズ21を光軸方向の所定の位置に移動させた場合の、ディスクチルト角と、3次コマ収差の発生量との関係を示した図である。横軸に、光ディスクの傾き(ディスクチルト)、縦軸に、発生する3次コマ収差量を示している。
3次コマ収差量は、ディスクチルト角と基材厚とに比例するため、情報記録面の基材厚に応じて3次コマ収差の発生量が変化していることが分かる。
従って、所定のディスクチルトによって発生した3次コマ収差が大きい場合は、情報記録面の基材厚に応じて、すなわちコリメートレンズ21の光軸方向の位置によって、コリメートレンズ21のレンズチルト角を変化させることが好ましい。
以上、本実施の形態においては、コリメートレンズ21をディスクチルト角と略等しい角度にて、光軸に対して傾斜させることによって、ディスクチルトによって発生する3次コマ収差を補正できるという構成で説明を行った。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、コリメートレンズを光軸に対して傾斜させることによって発生する3次コマ収差量は、任意に設定することが可能である。
例えば、対物レンズ4a,4bにおいて、所定のレンズチルトによって発生する3次コマ収差量、例えば単位角度当たりの3次コマ収差量を、本実施の形態のコリメートレンズ21にて補正するコマ収差量よりも大きくすることで、コリメートレンズ21側は、小さいレンズチルトで3次コマ収差を補正することが可能である。
一方、対物レンズ4a,4bにおいて、所定のレンズチルトによって発生する3次コマ収差量を、本実施の形態のコリメートレンズ21にて補正するコマ収差量よりも小さくすることで、3次コマ収差補正の分解能を上げることが可能である。
例えば、コリメートレンズアクチュエータ21の制御性能の観点から、コリメートレンズ21の最小傾斜角は、0.1deg程度、光学的な性能確保の観点から、コリメートレンズ21の最大傾斜角は、2.0deg程度である。また、補正すべき3次コマ収差量は、最大で100mλ程度である。一方、20mλ未満の3次コマ収差量は、実質的に補正不要である。従って、コリメートレンズ21の所定のレンズチルトによって発生するコマ収差量は、10mλ/degから1000mλ/degの範囲となる。
このようなコリメートレンズは、光軸から最も離れた位置の高さh(=開口直径の1/2)、高さhの位置を通過した光線が光軸となす角θ、コリメートレンズの焦点距離をfとして、正弦条件違反量SCを、
SC=h/(f・sinθ)−1
と規定した場合に、
−0.0015>SC>−0.2
を満たすことが必要である。このような条件を具現化すると、コリメートレンズは、上述したように、一方が凹面で、他方が凸面のレンズとなる。例えば、「表1」に示した本実施の形態のコリメートレンズ21は、
SC=−0.0176
である。尚、従来の光ピックアップ装置に用いられているコリメートレンズのSCは、略0である。
なお、本実施形態のコリメートレンズ21の仕様は、「表1」に示したものに限られず、形状に関しても図7に示したメニスカス形状に限定されるものではない。他の形状、例えば両凸形状、であっても、光軸に対してコリメートレンズを傾斜させることにより、3次コマ収差が生じるように設計されていれば、同様に3次コマ収差を補正できることは明らかである。しかしながら上述のようにメニスカス形状とすることで、所定のレンズチルト、つまり単位角度のレンズチルトによって発生する3次コマ収差量が大きくなるので、相対的にレンズチルト量を小さくすることができるというメリットがある。
また、コリメートレンズ21における各面の非球面断面形状は、i次の非球面係数Aiを用いた「数2」で表される非球面形状であってもよい。
Figure 0005292299
さらに、本実施形態のコリメートレンズ21は、複数の輪帯を備えた回折レンズであってもよく、また、硝材の異なる複数のレンズを張り合わせたレンズであってもよい。
以上、説明したように、本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置101では、光ディスク1のラジアル方向及びタンジェンシャル方向の両方向のコマ収差を補正するが、ラジアル方向におけるコマ収差補正は、ラジアルチルト方向Rに対物レンズを傾斜させる対物レンズアクチュエータ6にて行い、タンジェンシャル方向におけるコマ収差補正は、タンジェンシャルチルト方向Sに、コマ収差補正レンズであるコリメートレンズ21を傾斜させるコリメートレンズアクチュエータ7にて行う。このように、光ピックアップ装置101では、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向のコマ収差補正を、対物レンズアクチュエータ6及びコリメートレンズアクチュエータ7で分離して行う。
このように構成したことで、対物レンズ4a,4bおよびコリメートレンズ21をそれぞれ支持するサスペンション構造が簡略化できるので、コリメートレンズアクチュエータ7の小型化が可能となる。従って、光ピックアップ装置101の小型、薄型化を実現することができる。
コマ収差補正レンズを、コマ収差補正機能を有する設計に適したコリメートレンズ21とすることにより、部品点数の削減はもちろんのことであるが、光学系の占有容積の低減を図ることができ、光ピックアップ装置101の更なる小型・薄型化を実現することができる。
また本実施形態では、第1のチルト方向を、ラジアルチルト方向Rのコマ収差を補正する方向とすることにより、大きな補正範囲が必要なラジアルチルト方向Rのコマ収差を、ラジアルチルト方向Rに傾斜させ易い対物レンズアクチュエータ6によって補正することができる。よって、光ピックアップ装置101内の占有容積を効率的に使用することができる。
また本実施形態では、第2のチルト方向を、タンジェンシャルチルト方向Sのコマ収差を補正する方向とすることで、コマ収差補正レンズつまり本実施形態ではコリメートレンズ21の光軸を接線方向Yと平行とした場合に、コリメートレンズ21の傾斜の回転軸T1(図2)を光ディスク1の表面と平行な方向とすることができる。よって、コリメートレンズ21の光軸を接線方向Yと平行とすることで、光ピックアップ装置101におけるトラッキング方向Tと平行な方向の寸法を小さく抑えることができる。これにより光ピックアップ装置101を搭載する光ディスク装置の奥行きの寸法を小さくすることができる。なおかつ、コマ収差補正レンズとして機能するコリメートレンズ21を回転軸T1の周りに回転支持する構成部材がサスペンション板バネ61で構成される。このような構成を採ることで、光ピックアップ装置101は、厚み方向に大型化することがなく、光ピックアップ装置101および光ディスク装置の小型・薄型化を実現することができる。
光学ベース33(図10)の下面から対物レンズの頂点までの高さが21mm以下の薄型の光ピックアップ装置に本実施形態の構成を適用することで、より効果的に小型、薄型化が実現される。
また、第1のコマ収差補正アクチュエータとして、対物レンズアクチュエータ6を用いることにより、サスペンションを変更することなく第1のコマ収差補正アクチュエータを実現することができる。尚、対物レンズアクチュエータ6は、ヨークベース11に対して可動体6aを、フォーカシング方向F、トラッキング方向T、及びラジアルチルト方向Rに移動可能に支持する6本のワイヤー8を備える。
また、光ディスク1の基材厚の変化に起因して生じる球面収差の補正が可能な光ピックアップ装置に備わる、球面収差補正アクチュエータであるコリメートレンズアクチュエータに対して、さらに、タンジェンシャルチルト方向Sのコマ収差補正アクチュエータを設けた。このような構成によれば、光ディスク1の基材厚の変化による球面収差の補正が可能な光ピックアップ装置において、さらに、より高精度な記録再生を行う高密度光ディスク装置を効果的に小型、薄型化することが可能となる。
また、コリメートレンズアクチュエータ7によれば、キャリッジ51の接線方向Yのいずれの位置においても、キャリッジ51に搭載されたコリメートレンズ21の傾斜角を変えることが可能である。これによりコリメートレンズ21の位置に応じて発生するコマ収差補正量を最適化することができ、光ピックアップ装置の記録再生信号の品質をより向上することができる。
複数の波長の光源に対応する複数の対物レンズを対物レンズアクチュエータに搭載した光ディスク装置に対して、本実施形態の光ピックアップ装置101を適用することにより、各波長に対応した各々の光学系のうち少なくとも1つの光学系で発生するコマ収差を補正することができる。よって、少なくとも1つの波長に対応した光学系において初期的に発生しているコマ収差の調整工程が不要となる。すなわち、少なくとも2種類の対物レンズのコマ収差調整を必要とする光ピックアップ装置において、弾性支持された対物レンズアクチュエータの可動体での対物レンズのチルト調整の工程を省くことができる。よって、煩雑で組立部品を破損しやすいチルト調整工程の廃止により、工数低減を図ることができるとともに、破損による歩留まり低下を無くすことによるコスト低減が可能になる。
又、複数の波長の光源から出射される複数の光束が透過する一つの光路上に、コマ収差補正レンズとしても機能するコリメートレンズ21を配置することにより、各波長に対応した各々の光学系で発生するコマ収差を各々補正することができる。よって、各々の光学系で初期的に発生しているコマ収差の調整工程が全く不要となる。よって、初期的なコマ収差調整工程の廃止により、工数低減による更なるコスト低減が可能になる。
タンジェンシャルチルト駆動部として機能する可動マグネット62及び固定タンジェンシャルチルトコイル63を、中心軸T1に対して光ディスク1に近い側のみに、又は遠い側のみに配置することにより、光ディスク1の厚み方向において光ピックアップ装置101の薄型化が可能となる。
タンジェンシャルチルト駆動部として機能する可動マグネット62及び固定タンジェンシャルチルトコイル63を、コリメートレンズ21の光軸を中心として、軸T1とのなす角度が90度より小さい角度である位置、例えば約45度の位置に配置することにより、更なる光ピックアップ装置101の薄型化が可能となる。
タンジェンシャルチルト駆動部を2つ有し、2つのタンジェンシャルチルト駆動部を、コリメートレンズ21の光軸を中心として、軸T1とのなす角度が90度より小さい同一角度にてなる2つの位置に各々配置することにより、コリメートレンズ21に対して、対称なチルト駆動を実現し、より高精度なチルト駆動を実現することができる。
第2のコマ収差補正アクチュエータについて、コリメートレンズ21を含む可動部に可動マグネット62を搭載し、サスペンション板バネ61を介してコリメートレンズ21を支持する固定部に固定タンジェンシャルチルトコイル63を固定する。該構成において、固定タンジェンシャルチルトコイル63に通電することによって、軸T1周りにコリメートレンズ21は、チルト駆動される。このように構成することで、可動部への通電用配線が不要であり、固定タンジェンシャルチルト駆動コイル63で発生する熱がコリメートレンズ21に伝達されるのを抑制することができる。よって、光ピックアップ装置101の特性の変化を抑制でき、信頼性を向上することができる。
以上、本実施の形態においては、ラジアルチルト方向Rのコマ収差を補正する第1のコマ収差補正アクチュエータを、対物レンズアクチュエータ6とし、タンジェンシャルチルト方向Sのコマ収差を補正する第2のコマ収差補正アクチュエータを、球面収差補正アクチュエータであるコリメートレンズアクチュエータ7とした場合について説明を行った。
このような構成とすることで、対物レンズを搭載したレンズホルダをワイヤーによって支持しフォーカシング方向F及びトラッキング方向Tに駆動動作を行う、従来の対物レンズアクチュエータの構成をほとんど変更することなく、ラジアルチルト方向Rのコマ収差を補正する第1のコマ収差補正アクチュエータを実現できる。
一方、第2のコマ収差補正アクチュエータは、残りのタンジェンシャルチルト方向Sのコマ収差のみを補正すればよいので、前述のように、簡易な構成のコリメートレンズアクチュエータ7で収差補正が実現できることに加えて、チルト制御の分解能の向上、及び温度、経時変化に対する安定性を同時に確保することができる。
即ち、本発明は、第1の方向のコマ収差を補正する第1のコマ収差補正アクチュエータと、第2の方向のコマ収差を補正する第2のコマ収差補正アクチュエータとを備えることを特徴としており、このような構成とすることで、簡易な構成の光ピックアップ装置を実現可能である。さらに、上述のように、ラジアルチルト方向Rのコマ収差を第1のコマ収差補正アクチュエータである対物レンズアクチュエータ6で補正し、タンジェンシャルチルト方向Sのコマ収差を第2のコマ収差補正アクチュエータであるコリメートレンズアクチュエータ7で補正することで、より簡易な構成の光ピックアップ装置を実現することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係わる光ピックアップ装置について図面を参照しながら説明する。
図11は、実施の形態2による光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータ7−2の構成を示す構成図である。
図11において、図2に示すコリメートレンズアクチュエータ7と異なる点は、コリメートレンズアクチュエータ7におけるタンジェンシャルチルト駆動部の可動マグネット62と固定タンジェンシャルチルトコイル63とが、実施の形態2におけるコリメートレンズアクチュエータ7−2では、固定マグネット66と可動タンジェンシャルチルトコイル67とに置き換わっている点である。コリメートレンズアクチュエータ7−2において、その他の構成部分について変更はなく、コリメートレンズアクチュエータ7と同様の機能を持つ構成要素については、同じ符号を付している。
従って、ここでは図11を用いてコリメートレンズアクチュエータ7−2について、相違部分のみを説明する。
本実施形態のコリメートレンズアクチュエータ7−2において、コリメートレンズ21には、1つの可動タンジェンシャルチルトコイル67が設置されており、可動タンジェンシャルチルトコイル67に対向するキャリッジ51上の位置には、2つの固定マグネット66が設置されている。固定マグネット66及び可動タンジェンシャルチルトコイル67によってタンジェンシャルチルト駆動部が構成されている。タンジェンシャルチルト駆動部は、タンジェンシャルチルト回転軸である軸T1よりも上側、つまり装荷される光ディスク1側で、軸T1となす角度が約45度の位置に配置されている。
サスペンション板バネ61を介してコリメートレンズ21を支持する固定部分であるキャリッジ51に固定マグネット66が固定され、コリメートレンズ21を含む可動部に可動タンジェンシャルチルトコイル67が設置されている。よって、可動タンジェンシャルチルトコイル67に通電されることによって、軸T1周りにコリメートレンズ21は、タンジェンシャルチルト方向Sにチルト駆動される。このように、固定部分すなわちキャリッジ51に搭載されるのが固定マグネット66のみであり、固定タンジェンシャルチルトコイル63に対して固定マグネット66は、接線方向Yから見た投影面積が小さくなるので、タンジェンシャルコマ収差補正アクチュエータを搭載したコリメートレンズアクチュエータ7−2の全体を更に小型化できる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係わる光ピックアップ装置について図面を参照しながら説明する。
図12は、実施の形態3による光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータ7−3の構成を示す構成図である。
図12において、図2に示すコリメートレンズアクチュエータ7と異なる点は、コリメートレンズアクチュエータ7のタンジェンシャルチルト駆動部の可動マグネット62と固定タンジェンシャルチルトコイル63とが、実施の形態3におけるコリメートレンズアクチュエータ7−3では、圧電素子68に置き換わっている点である。コリメートレンズアクチュエータ7−2において、その他の構成部分について変更はなく、コリメートレンズアクチュエータ7と同様の機能を持つ構成要素については、同じ符号を付している。
従って、ここでは図12を用いてコリメートレンズアクチュエータ7−3について、相違部分のみを説明する。
本実施形態のコリメートレンズアクチュエータ7−3では、コリメートレンズ21を含む可動部と、サスペンション板バネ61を介してコリメートレンズ21を支持する固定部であるキャリッジ51とを、圧電素子68によって連結している。圧電素子68の伸縮部は、タンジェンシャルチルト回転軸である軸T1よりも上側、つまり装荷される光ディスク1側で、軸T1となす角度が約45度の位置に2ヵ所配置されている。圧電素子68の伸縮部の両端に電圧を印可することによって、軸T1周りにコリメートレンズ21は、タンジェンシャルチルト方向Sに駆動されることとなる。
第2のコマ収差補正アクチュエータを備えたコリメートレンズアクチュエータ7−3では、圧電素子68を用いて軸T1周りにコリメートレンズ21をタンジェンシャルチルト駆動する。よって、構成が簡素でかつ省電力化が可能となり、駆動による発熱がないため、光ピックアップ装置の特性の変化を抑制でき、信頼性を向上することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4に係わる光ピックアップ装置について図面を参照しながら説明する。
図13は、実施の形態4による光ピックアップ装置のコリメートレンズアクチュエータ7−4の構成を示す構成図である。
図13において、図2に示すコリメートレンズアクチュエータ7と異なる点は、コリメートレンズアクチュエータ7におけるタンジェンシャルチルト駆動部の可動マグネット62と固定タンジェンシャルチルトコイル63とが、実施の形態4におけるコリメートレンズアクチュエータ7−4では、静電端子A69と静電端子B70とに置き換わっている点である。コリメートレンズアクチュエータ7−2において、その他の構成部分について変更はなく、コリメートレンズアクチュエータ7と同様の機能を持つ構成要素については、同じ符号を付している。
従って、ここでは図13を用いてコリメートレンズアクチュエータ7−4について、相違部分のみを説明する。
本実施形態のコリメートレンズアクチュエータ7−4では、サスペンションとして兼用した静電端子B70の一方にコリメートレンズ21が保持され、他方はキャリッジ51に固着されている。よってコリメートレンズ21は、タンジェンシャルチルト方向Sに回転可能に静電端子Bによって支持されている。静電端子A69は、軸T1よりも上側、つまり装荷される光ディスク1側で、回転軸T1となす角度が約45度の位置で2ヵ所に配置されている。静電端子A69と静電端子B70との両端に電圧を印可することにより、静電端子A69と静電端子B70との両端子間に働く静電力によって、軸T1周りにコリメートレンズ21は、タンジェンシャルチルト方向Sに駆動される。
上述のように、コリメートレンズアクチュエータ7−4では、静電力を用いて軸T1周りにコリメートレンズ21をチルト駆動することにより、構成が簡素でかつ省電力化が可能となり、また、駆動による発熱がないため、光ピックアップ装置の特性の変化を抑制でき、信頼性を向上することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5に係る光ピックアップ装置について図面を参照しながら説明する。
図14は、実施の形態5による光ピックアップ装置105の構成を示す概略構成図である。上述の各実施形態では、図1に示すように、CD,DVDとともに、BDの記録再生が可能なように、3種類の光源18a、18b、17を有し、かつ2種類の対物レンズ4b、4aを有する光ピックアップ装置101を例に採った。本実施形態では、図示の簡略化のため、図14に示すように、BD専用の光ピックアップ装置としての構成を例に採り、以下の説明を行う。又、図14の図示形態は、図1に示す形態とは異なるが、光ピックアップ装置101における構成部分と同一又は類似の機能及び動作を行う、光ピックアップ装置105の構成部分については、光ピックアップ装置101の構成部分と同じ符号を付し、ここでの説明は、省略する。
又、光ディスク80は、BD用の光ディスクであり、図15に示すように、光透過層の厚さである前記基材厚が55μm〜100μmの間の値を有する情報記録面L0〜L3を備えた多層光ディスクである。
又、光ピックアップ装置105においても、実施の形態1で説明したように、対物レンズアクチュエータ6に搭載された対物レンズ4aは、多層光ディスク80のラジアル方向(半径方向)に傾斜可能に構成されており、コリメートレンズアクチュエータ7に搭載されたコリメートレンズ21は、多層光ディスク80の接線方向に傾斜可能に構成されている。
多層光ディスク80の記録又は再生を行う場合において、光ピックアップ装置105においても光ピックアップ装置101の場合と同様に動作する。即ち、青紫レーザ光源17から出射された波長約405nmの青紫レーザ光は、ビームスプリッタ19、コリメートレンズ21、ミラー22、及びλ/4波長板32を通り、対物レンズ4aによって、多層光ディスク80の情報記録面L0〜L3の何れかに光スポットとして収束される。いずれかの情報記録面にて反射した青紫レーザ光は、再び、対物レンズ4a、λ/4波長板32、ミラー22、及びコリメートレンズ21を通り、ビームスプリッタ19で反射されてフォトディテクタ23に入射される。フォトディテクタ23で検出されたレーザ光は、光電変換された後に演算され、フォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号が生成される。
又、光ディスク80の基材厚の変化及び誤差により発生する球面収差は、対物レンズ4aに入射するレーザ光が発散光あるいは収束光となるよう、コリメートレンズ21を光軸方向(前記接線方向Y)に移動させることで補正される。
対物レンズ4aが所定角度傾いたときに発生する3次コマ収差量は、上述のように球面収差補正を行うことにより変化する。即ち、光ディスク80の基材厚が大きくなるにつれて、発生する3次コマ収差量は、小さくなる。一方、光ディスク80自体が、ある角度傾いたときに発生するコマ収差量は、光ディスク80の基材厚に比例して大きくなる。
図16は、本実施の形態における対物レンズ4aにおいて、基材厚と3次コマ収差量との関係を示したグラフである。図16において、横軸には基材厚、縦軸には対物レンズ4aが1.0deg傾いたとき(レンズチルト1.0deg時)に発生する3次コマ収差量を示している。
本実施形態5における対物レンズ4aの設計条件は、以下の通りである。尚、以下の各値は、一例であるとともに、上述の実施形態1〜4における対物レンズ4aにおける値と相違する場合もある。
設計波長 :405nm
設計基材厚:80μm
焦点距離 :1.3mm
開口数 :0.855
作動距離 :0.3mm
硝材 :VC79
図16から分かるように、対物レンズ4aのレンズチルトによって発生する3次コマ収差は、基材厚が大きいほど小さくなり、基材厚の変化に対してほぼ線形に変化することが分かる。例えば、レンズチルト1.0degで発生する3次コマ収差は、
基材厚が55μmの場合は119mλ、
基材厚が80μmの場合は84mλ、
基材厚が100μmの場合は59mλ
となる。
ところで、一般的に、光ピックアップ装置に対物レンズを搭載する際には、対物レンズ自身のコマ収差や、対物レンズ以外の光学系のコマ収差を補正するよう、光学基台(図示せず)上で対物レンズの2軸傾き調整を行う。一般的な調整方法として、対物レンズから出射されたレーザ光を所定厚さの基準ディスクに透過させ、収束される光スポットの波面収差を測定する。この測定結果をもとに、コマ収差が最小となるように、対物レンズの2軸傾き調整が行なわれる。あるいは、前記基準ディスクを透過して収束される光スポット径を測定し、この光スポット径が最小となるように対物レンズの2軸傾き調整が行われる場合もある。
尚、対物レンズは、対物レンズアクチュエータに接着固定されるので、対物レンズは、対物レンズアクチュエータと一体で2軸傾き調整される。調整後、光学基台と対物レンズアクチュエータとの接着固定が行われるのが一般的である。
具体的には、例えば、対物レンズ自身のコマ収差と、対物レンズ以外の光学系のコマ収差とが、合計30mλである場合、対物レンズの2軸傾き調整を行うための前記基準ディスクにおける基材厚が80μmのとき、対物レンズを0.36deg傾斜させるように2軸傾き調整を行うことで、上述の30mλのコマ収差を補正し略ゼロとすることができる。
一方、上述のように、対物レンズのレンズチルトによって発生する3次コマ収差は、基材厚の変化に応じて変化する。よって、上述のように、基材厚80μmにおけるコマ収差量30mλに対してコマ収差を略ゼロに補正しても、基材厚が55μmのときには42.5mλのコマ収差が発生し、100μmのときには21.1mλのコマ収差が発生する。よって、コマ収差量30mλに対して、補正不足あるいは過補正となってしまう。このように、基準ディスクにおける基材厚と、記録再生されるときの実際の光ディスクにおける基材厚とが異なる場合には、記録再生時にコマ収差が残存する場合も生じる。このことは、本実施形態のように、多層光ディスク80に対して記録再生を行う光ディスク装置において、重要な課題となってくる。
ここで、残存したコマ収差が多層光ディスク80のラジアル方向に存在する場合には、本実施形態の光ピックアップ装置105では、従来の光ピックアップ装置と同様に、情報の記録再生を行う対象の情報記録面毎に、対物レンズアクチュエータ6に搭載された対物レンズ4aをラジアル方向に傾斜させて、コマ収差の補正を行うことが可能である。又、残存したコマ収差が多層光ディスク80のタンジェンシャル方向に存在する場合には、対象となる情報記録面毎に、コリメートレンズアクチュエータ7に搭載されたコリメートレンズ21を、前記軸T1を中心にして前記タンジェンシャルチルト方向Sに回動させて、タンジェンシャル方向のコマ収差補正を行うことが可能である。
又、上述した各実施形態1〜4の光ピックアップ装置と同様に、本実施形態の光ピックアップ装置105においても、波面収差あるいは光スポット径の測定誤差や、測定後の、光学基台と対物レンズアクチュエータ6との接着固定のずれ等により、コマ収差が残存した場合でも、ラジアル方向に加えてタンジェンシャル方向にもコマ収差補正が可能である。
以上のように、本実施の形態の光ピックアップ装置105は、従来の光ピックアップ装置と異なり、ラジアル方向のコマ収差を補正することができるとともに、コリメートレンズアクチュエータ7に搭載されたコリメートレンズ21をタンジェンシャルチルト方向Sに回動させて、タンジェンシャル方向におけるコマ収差補正をも行うことができる。
ここで、2層以下の情報記録面を備えた従来の光ディスク、例えばBDでは、最も厚い基材厚と最も薄い基材厚との差が最大35μmであり、上述のように、基準ディスクを用いて対物レンズの傾き調整を行った場合のタンジェンシャル方向の残存コマ収差は、5mλ以下である。従って、従来の2層以下の情報記録面を備えた光ディスクでは、タンジェンシャル方向のコマ収差補正の必要性は大きくなく、実際、タンジェンシャル方向のコマ収差補正を行わない光ピックアップ装置が多く存在する。
一方、3層以上の情報記録面を備えた光ディスクにおいては、隣接する情報記録面からの反射光による影響、例えば、情報信号のクロストーク、隣接する情報記録面で反射した迷光によるサーボ信号のオフセット等を抑制するため、情報記録面同士の間隔を所定量確保しなければならない。よって、必然的に、従来の光ディスクよりも、最も厚い基材厚と最も薄い基材厚との差を大きくせざるを得ない。
例えば、3層以上の情報記録面を備えた光ディスクにおいては、実質的に、最も厚い基材厚と最も薄い基材厚との差は、40μm以上となる。よって、上述したように基準ディスクを用いて対物レンズの傾き調整を行った場合のタンジェンシャル方向の残存コマ収差は、10mλを超え、無視できなくなる。
以上のように、最も厚い基材厚と最も薄い基材厚とが大きく異なる、3層以上の情報記録面を備えた光ディスク80の特有の課題に対して、本実施の形態の光ピックアップ装置は特に有用であると言える。
次に、本実施の形態の光ピックアップ装置105におけるコマ収差の学習方法について説明する。
図17には、光ディスク装置110の概略構成が示されている。光ディスク装置110は、光ピックアップ装置105の他、光ディスク80を回転駆動する光ディスク駆動部111と、光ディスク駆動部111及び光ピックアップ装置105の駆動および制御を行う制御部112とを備えている。尚、図17に示す光ディスク装置110は、上述した、対物レンズアクチュエータ駆動回路部16及びタンジェンシャルチルト駆動回路部65を制御部112に含めた構成例を示している。このような制御部112は、光ピックアップ装置105で得られた制御信号及び情報信号の信号処理を行う機能と、前記情報信号を光ディスク装置110の外部、内部間でインタフェースさせる機能とを有する。
このように構成された光ディスク装置110におけるコマ収差の学習方法は、以下のように実行される。
まず、光ディスク装置110には、コマ収差学習用の基準光ディスク85が装填される。そして制御部112は、装填された基準光ディスク85の半径方向の所定位置に光ピックアップ装置105を移動させ、再生動作を開始する。制御部112は、光ピックアップ装置105から得られるフォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号に基づいて、光ピックアップ装置105の対物レンズアクチュエータ6に備わる対物レンズ4aを、フォーカス方向F及びトラッキング方向Tに駆動するとともに、さらに基準光ディスク85のラジアル方向に駆動する。これにより、制御部112は、所定の再生信号指標(ジッタ等)が最良となる対物レンズアクチュエータ6の対物レンズ4aの最適傾き角αを求める。
求めた最適傾き角αは、光ディスク装置110内の記憶部、例えば制御部112に備わる記憶部113に記憶される。
次に、制御部112は、光ピックアップ装置105のコリメートレンズアクチュエータ7に備わるコリメートレンズ21を光ディスク85の接線方向Yに駆動しながら、所定の再生信号指標(ジッタ等)が最良となるコリメートレンズアクチュエータ7に備わるコリメートレンズ21の最適傾き角βを求める。求められた最適傾き角βは、記憶部113に記憶される。
一方、多層光ディスクにおける最適傾き角αおよび最適傾き角βは、基材厚の異なる情報記録面毎に異なる。従って、多層光ディスクに対しては、基準光ディスク85を用いた最適傾き角αおよびβの学習は、全ての情報記録面、例えば本実施の形態の多層光ディスク80のように情報記録面を4つ備えている場合には、4つの情報記録面L0〜L3のそれぞれに対して行い、それぞれα0〜α3、β0〜β3として記憶することが好ましい。
また、基材厚が最も厚い(100μm)情報記録面L0と、基材厚が最も薄い(55μm)情報記録面L3との、2つの情報記録面のみに対して最適傾き角α0、α3、β0およびβ3の学習を行い、最適傾き角α0、α3、β0およびβ3を得る。そしてこれらの最適傾き角α0、α3、β0およびβ3を用いて、中間の情報記録面L1および情報記録面L2における最適傾き角α1、α2、β1およびβ2の推定を行っても良い。このような最適傾き角の学習を行うことにより、学習時間の短縮を図ることが可能となる。
以上のように基準光ディスク85を用いて記憶された最適傾き角α0〜α3、β0〜β3は、実際に記録または再生が行われる多層光ディスク80の情報記録面L0〜L3に対応している。よって、対象となる情報記録面の基材厚さに応じて、対物レンズアクチュエータ6に備わる対物レンズ4aの最適傾き角をα0〜α3のいずれかに設定し、コリメートレンズアクチュエータ7に備わるコリメートレンズ21の最適傾き角をβ0〜β3のいずれかに設定する。こうすることで、多層光ディスク80に対して良好に情報の記録または再生を行うことができる。
なお、本実施の形態の光ピックアップ装置105は、情報記録再生の対象となる情報記録面の基材厚に応じて、コリメートレンズアクチュエータ7のコリメートレンズ21を光軸方向(接線方向Y)に移動させて球面収差補正を行う。よって、対象となる情報記録面の基材厚に対するコリメートレンズ21の光軸方向の位置は、一意に決まる。従って、コリメートレンズ21の光軸方向の位置に関連づけて、コリメートレンズ21の最適傾き角β0〜β3を設定してもよい。
上述のように本実施の形態5では、3層以上の情報記録面を備えた多層光ディスクのように、最も厚い基材厚と、最も薄い基材厚とが大きく異なる光ディスク、より具体的には、最も厚い基材厚と、最も薄い基材厚との差が40μm以上である、次世代光ディスク用の光ピックアップ装置に特に有用であるとして説明を行った。
しかしながら、本実施の形態5で述べたコマ収差の学習方法(最適傾き角の学習方法)や、コリメートレンズの最適傾き角を情報記録面の基材厚に応じて設定する方法、あるいは、コリメートレンズの光軸方向の位置に応じて設定するという最適傾き角の設定方法は、3層以上の、具体的には前記基材厚差が前記40μm以上である情報記録面を備えた多層光ディスク用の光ピックアップ装置に限定されるものではない。
例えば、実施の形態1で説明したような、複数の波長の光源に対応する複数の対物レンズを対物レンズアクチュエータに搭載した光ピックアップ装置に、上述のコマ収差学習方法を適用する場合、各波長に対応した各々の光学系のうち少なくとも1つの光学系で発生するタンジェンシャル方向のコマ収差の学習を、上述の方法で行ってもよい。例えば、複数の波長の光源から出射される複数の光束が透過する同一の光路上にコリメートレンズを配置した構成では、各波長に対応した各々の光学系で発生するコマ収差を各々学習して記憶することで、各々の光学系に対応した光ディスクの記録または再生時に、速やかに最適傾き角を設定できるといった効果が得られる。
この場合、光ディスク装置に光ディスクが装填されることで当該光ディスクの種類が判別したタイミングで、最適傾き角を設定するのが好ましい。光ディスクの種類に応じてコリメートレンズを光軸方向に移動する必要がある場合は、コリメートレンズの光軸方向の移動と最適傾き角の設定を同時に行うことが好ましい。
なお、上述した様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
又、2007年10月10日に出願された、日本国特許出願No.特願2007−264309号の明細書、図面、特許請求の範囲、及び要約書の開示内容の全ては、参考として本明細書中に編入されるものである。
本発明にかかる光ピックアップ装置は、記録密度が高い光ディスクに対して記録再生が可能な光ピックアップ装置を実現するためにコマ収差補正機能を有するレンズアクチュエータを搭載した光ピックアップ装置の小型化、薄型化に対して有用である。
1 光ディスク、
F フォーカシング方向、 T トラッキング方向、 T1 軸T1、
Y 接線方向、 Y1 回転軸、 R ラジアルチルト方向、
S タンジェンシャルチルト方向、
4a 青対応対物レンズ、 4b 赤・赤外対応対物レンズ、
6 対物レンズアクチュエータ、 7 コリメートレンズアクチュエータ、
16 対物レンズアクチュエータ駆動回路部、 17 青色レーザ、
18a 赤色ユニット、 18b 赤外ユニット、
21 コリメートレンズ、 65 タンジェンシャルチルト駆動回路部。

Claims (25)

  1. 光源から出射される光束を集光光学系により光記録媒体に集光して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置において、
    前記光記録媒体に出射光を収束させる対物レンズを第1のチルト方向に傾斜させる第1のチルト駆動部を有する第1のコマ収差補正アクチュエータと、
    前記出射光を前記対物レンズに向けて反射させる立ち上げミラーと前記光源との間に配置されたコマ収差補正レンズを第2のチルト方向に傾斜させる第2のチルト駆動部を有する第2のコマ収差補正アクチュエータと、を備え、
    前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
    前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、弾性支持バネを有し、該弾性支持バネは、少なくとも前記光記録媒体と平行な方向に中心軸を有し、前記コマ収差補正レンズの両側で前記コマ収差補正レンズを前記中心軸の周りにチルト可能に支持し、前記第2のチルト駆動部は、前記コマ収差補正レンズを前記中心軸の周りにチルト駆動し、
    前記光源から出射される複数の波長の光束に対応する複数の対物レンズを有し、前記複数の対物レンズが1つの前記第1のコマ収差補正アクチュエータに搭載されており、前記第1のコマ収差補正アクチュエータは、前記光記録媒体に対して垂直な方向であるフォーカシング方向、前記光記録媒体の半径方向に平行な方向であるトラッキング方向、および前記光記録媒体の接線方向に平行な軸の軸周り方向であるチルト方向に相当する前記第1のチルト方向の3方向に前記複数の対物レンズを駆動可能である、光ピックアップ装置。
  2. 前記第1のチルト方向は、前記光記録媒体の半径方向のコマ収差を補正する方向であり、前記第2のチルト方向は、前記光記録媒体の接線方向のコマ収差を補正する方向である、請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記集光光学系を搭載する光学ベースを有し、前記光学ベースの下面から前記対物レンズの頂点までの高さが21mm以下で構成されている、請求項1又は2記載の光ピックアップ装置。
  4. 少なくとも前記コマ収差補正レンズは、光軸が前記光記録媒体の接線方向と平行な方向に配置され、前記立ち上げミラーによって光束が前記光記録媒体に垂直な方向に折り曲げられて前記対物レンズに入射される、請求項1から3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記第1のコマ収差補正アクチュエータは、
    前記対物レンズ、及び前記対物レンズを保持するレンズホルダを有する可動体と、
    ベースと、
    前記可動体を前記ベースに対してフォーカシング方向、トラッキング方向、および前記第1のチルト方向に移動可能に支持する棒状弾性支持部材と、
    を備えた対物レンズアクチュエータである、請求項1から4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記コマ収差補正レンズを支持するキャリッジと、前記キャリッジを前記光記録媒体の接線方向に駆動する駆動部とを有する球面収差補正アクチュエータを備え、
    前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、前記キャリッジに搭載されている、請求項1から5のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置に応じて前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角を変える、請求項6記載の光ピックアップ装置。
  8. 前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置によらず前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角は一定である、請求項6記載の光ピックアップ装置。
  9. 前記複数の波長の光束が透過する同一の光路上に前記コマ収差補正レンズが配置されている、請求項1から8のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  10. 前記第2のチルト駆動部が前記中心軸に対して前記光記録媒体に近い側または遠い側のみに配置されている、請求項1から9のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記第2のチルト駆動部が前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度になる位置に配置されている、請求項1から10のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  12. 前記第2のチルト駆動部を2つ有し、前記2つの第2のチルト駆動部は、前記コマ収差補正レンズの光軸を中心として前記中心軸とのなす角度が90度より小さい角度で同一の角度である2つの位置に各々配置されている、請求項1から11のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  13. 前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部にマグネットが搭載され、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部に固定された駆動コイルに通電されることによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動される、請求項1から12のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  14. 前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部にマグネットが固定され、前記コマ収差補正レンズを含む可動部に搭載された駆動コイルに通電されることによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動される、請求項1から12のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  15. 前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部とを圧電素子によって連結し、前記圧電素子の両端に電圧を印可することによって前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動される、請求項1から12のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  16. 前記第2のコマ収差補正アクチュエータでは、前記コマ収差補正レンズを含む可動部と、前記弾性支持バネを介して前記コマ収差補正レンズを支持する固定部との各々に静電端子を搭載し、前記静電端子に電位差を与えることにより前記中心軸周りに前記コマ収差補正レンズがチルト駆動される、請求項1から12のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  17. 前記コマ収差補正レンズは、前記立ち上げミラー側の第1面が凸、かつ、前記光源側の第2面が凹のメニスカスであって、
    前記第1面の近軸曲率半径の絶対値r1、前記第2面の近軸曲率半径の絶対値r2として、r1<r2を満たし、
    前記第1面と前記第2面の少なくとも一方が非球面形状である、請求項1記載の光ピックアップ装置。
  18. 前記コマ収差補正レンズを傾斜させることによって、前記光記録媒体に集光された光スポットに生じる収差が、実質的に3次コマ収差だけである、請求項17記載の光ピックアップ装置。
  19. 光源から出射される光束を集光光学系により光記録媒体に集光して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置において、
    前記光記録媒体に出射光を収束させる対物レンズを第1のチルト方向に傾斜させる第1のチルト駆動部を有する第1のコマ収差補正アクチュエータと、
    前記出射光を前記対物レンズに向けて反射させる立ち上げミラーと前記光源との間に配置されたコマ収差補正レンズを第2のチルト方向に傾斜させる第2のチルト駆動部を有する第2のコマ収差補正アクチュエータと、を備え、
    前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
    前記コマ収差補正レンズは、前記光源から出射された発散光を略平行光とするコリメートレンズであり、
    前記コリメートレンズにおいて、光軸から最も離れた位置の高さをh、前記高さhの位置を通過した光線が前記光軸となす角をθ、波長λの光に関する焦点距離をfとして、正弦条件違反量SCを、
    SC=h/(f・sinθ)−1
    と規定した場合に、波長λに関する正弦条件違反量SCが、
    −0.0015>SC>−0.2
    を満たす、光ピックアップ装置。
  20. 前記コリメートレンズは、前記立ち上げミラー側の第1面が凸、かつ、前記光源側の第2面が凹のメニスカスであって、
    前記第1面の近軸曲率半径の絶対値r1、前記第2面の近軸曲率半径の絶対値r2として、r1<r2を満たし、
    前記第1面と前記第2面の少なくとも一方が非球面形状である、請求項19記載の光ピックアップ装置。
  21. 前記コリメートレンズを傾斜させることによって、前記光記録媒体に集光された光スポットに生じる収差が、実質的に3次コマ収差だけである、請求項19記載の光ピックアップ装置。
  22. 前記第1のチルト方向は、前記光記録媒体の半径方向のコマ収差を補正する方向であり、前記第2のチルト方向は、前記光記録媒体の接線方向のコマ収差を補正する方向である、請求項19記載の光ピックアップ装置。
  23. 前記コマ収差補正レンズを支持するキャリッジと、前記キャリッジを前記光記録媒体の接線方向に駆動する駆動部とを有する球面収差補正アクチュエータを備え、
    前記第2のコマ収差補正アクチュエータは、前記キャリッジに搭載されている、請求項19記載の光ピックアップ装置。
  24. 前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置に応じて前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角を変える、請求項23記載の光ピックアップ装置。
  25. 前記光記録媒体の接線方向における前記キャリッジの位置によらず前記第2のコマ収差補正アクチュエータに搭載された前記コマ収差補正レンズの傾斜角は一定である、請求項23記載の光ピックアップ装置。
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