JP5291416B2 - 制限装置及び制限装置の組付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトに連絡された移動部材の移動を制限する制限装置及び制限装置の組付方法に関する。
シートベルト装置としては、車両の乗員に装着されるウエビングにピストンが連絡されると共に、ピストンがシリンダに収容されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このシートベルト装置では、ピストンとシリンダとの間にボールが設けられており、乗員からウエビングを介してピストンに移動力が付与される際には、ピストンとシリンダとの間にボールが挟まれて、ピストンの移動が制限される。
ここで、このシートベルト装置において、ピストンとシリンダとの間にボールを組み付ける際には、シリンダの一端からピストンを部分的に突出させた状態でピストンとシリンダとの間にボールを挿入するものと解される。このため、ボールをシリンダ内でピストンの適切な位置に配置することが難しく、作業性が悪い。
特開2001−213277公報
本発明は、上記事実を考慮し、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける作業を容易にできる制限装置及び制限装置の組付方法を得ることが目的である。
請求項1に記載の制限装置は、車両の乗員に装着されるベルトに一端側が連絡される連絡部材と、前記連絡部材が移動可能に収容される収容部材と、前記連絡部材の他端側に連絡され、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して一側への移動力が付与される移動部材と、前記収容部材と結合され、前記移動部材が移動可能に収容される結合部材と、前記移動部材と前記結合部材との間に設けられ、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して前記移動部材に一側への移動力が付与される際に前記移動部材と前記結合部材との間に挟まれて前記移動部材の一側への移動が制限される制限部材と、前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方に前記収容部材と前記結合部材との結合部分において貫通された状態で設けられ、前記制限部材が通過可能にされると共に、前記収容部材と前記結合部材との前記制限部材を介さない結合によって閉鎖された貫通孔と、を備えている。
請求項2に記載の制限装置は、請求項1に記載の制限装置において、前記貫通孔を長尺状にしている
請求項3に記載の制限装置の組付方法は、車両の乗員に装着されるベルトに一端側が連絡される連絡部材と、前記連絡部材が移動可能に収容される収容部材と、前記連絡部材の他端側に連絡され、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して一側への移動力が付与される移動部材と、前記収容部材と結合され、前記移動部材が移動可能に収容される結合部材と、前記移動部材と前記結合部材との間に設けられ、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して前記移動部材に一側への移動力が付与される際に前記移動部材と前記結合部材との間に挟まれて前記移動部材の一側への移動が制限される制限部材と、前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方に前記収容部材と前記結合部材との結合部分において貫通された状態で設けられた貫通孔と、を備えた制限装置の組付方法であって、前記貫通孔を介して前記制限部材を前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方の内部に挿入し、前記収容部材と前記結合部材とを前記制限部材を介さずに結合して前記貫通孔を閉鎖する。
請求項4に記載の制限装置の組付方法は、請求項3に記載の制限装置の組付方法において、前記貫通孔を介して前記制限部材を前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方の内部に挿入する際に前記収容部材と前記結合部材とを仮結合する。
請求項1に記載の制限装置では、車両の乗員に装着されるベルトに連絡部材の一端側が連絡されており、連絡部材の他端側に移動部材が連絡されている。さらに、連絡部材が収容部材に移動可能に収容されると共に、移動部材が結合部材に移動可能に収容されており、収容部材と結合部材とが結合されている。
また、移動部材と結合部材との間に制限部材が設けられており、乗員からベルト及び連絡部材を介して移動部材に一側への移動力が付与される際に、移動部材と結合部材との間に制限部材が挟まれて、移動部材の一側への移動が制限される。このため、ベルトによる乗員の拘束力が低下することが抑制される。
ここで、収容部材及び結合部材の少なくとも一方に、収容部材と結合部材との結合部分において、貫通孔が貫通された状態で設けられており、貫通孔は、制限部材が通過可能にされると共に、収容部材と結合部材との結合によって閉鎖されている。
このため、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける際には、例えば、貫通孔を介して制限部材を収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入した後に、収容部材と結合部材とを結合して貫通孔を閉鎖する。これにより、移動部材と結合部材との間に制限部材を配置できると共に、貫通孔からの制限部材の脱落を阻止できる。
したがって、制限部材を確実に収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入でき、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける作業を容易にできる。
さらに、貫通孔を介して制限部材を収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入する際に、収容部材と結合部材とを仮結合すれば、収容部材と結合部材との相対位置を安定させることができる。このため、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける作業を一層容易にできる。
請求項3に記載の制限装置の組付方法では、制限装置において、車両の乗員に装着されるベルトに連絡部材の一端側が連絡されており、連絡部材の他端側に移動部材が連絡されている。さらに、連絡部材が収容部材に移動可能に収容されると共に、移動部材が結合部材に移動可能に収容されており、収容部材と結合部材とが結合されている。
また、移動部材と結合部材との間に制限部材が設けられており、乗員からベルト及び連絡部材を介して移動部材に一側への移動力が付与される際に、移動部材と結合部材との間に制限部材が挟まれて、移動部材の一側への移動が制限される。このため、ベルトによる乗員の拘束力が低下することが抑制される。
ここで、収容部材及び結合部材の少なくとも一方に、収容部材と結合部材との結合部分において、貫通孔が貫通された状態で設けられている。
このため、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける際には、貫通孔を介して制限部材を収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入し、収容部材と結合部材とを結合して貫通孔を閉鎖する。これにより、移動部材と結合部材との間に制限部材を配置できると共に、貫通孔からの制限部材の脱落を阻止できる。
したがって、制限部材を確実に収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入でき、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける作業を容易にできる。
請求項4に記載の制限装置の組付方法では、貫通孔を介して制限部材を収容部材及び結合部材の少なくとも一方の内部に挿入する際に、収容部材と結合部材とを仮結合する。このため、収容部材と結合部材との相対位置を安定させることができ、移動部材と結合部材との間に制限部材を組み付ける作業を一層容易にできる。
<本発明の実施の形態の構成>
図1には本発明の実施の形態に係る制限装置としてのプリローダ10(プリテンショナ)の構成が断面図により示されている。
この図に示されるようにプリローダ10は結合部材としてのシリンダ12を備えている。シリンダ12は筒形状(一例として有底又は無底の円筒形状)に形成されている。シリンダ12の基端面(図1の矢印B方向の側である一側の端面)には傾斜面12A(図2参照)が形成されており、傾斜面12Aはシリンダ12の先端側(図1の矢印A方向の側である他側)から基端側へ向かうに従いシリンダ12の径方向外側へ向かう方向へ傾斜されている。
シリンダ12の内側には移動部材としてのピストン14が収容されている。ピストン14はピストン本体16を備えている。ピストン本体16はシリンダ12の先端側へ向けて漸次外径寸法が大きくなり、少なくとも、シリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部の外周形状はシリンダ12の内周形状に略等しい錐台形状(一例として円錐台形状)とされている。
シリンダ12の基端側におけるピストン本体16の端部には外周形状がシリンダ12の内周形状に略等しいフランジ部18が、シリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部に対して略同軸的に形成されている。このフランジ部18とシリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部とがシリンダ12の内周部に摺接しており、ピストン14はシリンダ12の先端と他端との間を摺動できる。シリンダ12の基端側におけるフランジ部18の端部には、外径寸法がフランジ部18よりも小さな小径部20がフランジ部18に対して略同軸的に形成されている。
小径部20の外周部にはゴム材やゴム材程度の弾性を有する合成樹脂材により環状に形成されたシール部材としてのOリング(オーリング)22が装着されている。Oリング22は小径部20の外周方向に沿った全域が小径部20に密着していると共に、シリンダ12の内周部に密着しており、Oリング22を境とするシリンダ12の先端側と他端側との間がOリング22により封止されている。
一方、シリンダ12の先端側におけるフランジ部18の側方には制限部材としての複数のクラッチ球24がピストン本体16の外周方向に適宜な間隔をおいて配置されている(図2参照)。各クラッチ球24の直径寸法は、シリンダ12の内径寸法とピストン本体16のフランジ部18側の端部近傍におけるピストン本体16の外径寸法との差の1/2以下に設定されており、シリンダ12の先端側からシリンダ12の基端側へピストン14が移動した際(すなわち、シリンダ12内を図1の矢印B方向にピストン14が摺動した際)、各クラッチ球24が慣性でピストン本体16の外周面(斜面)を移動すると、ピストン本体16の外周部とシリンダ12の内周部とにクラッチ球24が挟まれて噛み込まれる。これにより、ピストン本体16の外周部とクラッチ球24との間の摩擦、及び、シリンダ12の内周部とクラッチ球24との間の摩擦が増大して、シリンダ12の基端側へのピストン14の摺動を規制(制限)する。
ピストン14には通過孔26が形成されている。通過孔26は一端がピストン本体16のフランジ部18とは反対側の面で開口しており、他端が小径部20のフランジ部18とは反対側の面で開口している。プリローダ10は連絡部材としてのワイヤ28を備えており、通過孔26をワイヤ28の基端側(他端側)が通過している。シリンダ12の先端側におけるピストン14の側方にはピース30が設けられている。ピース30には通過孔32が形成されており、この通過孔32をワイヤ28の基端側が通過している。ピース30のピストン14とは反対側まで通過孔32を通過したワイヤ28に対しては抜け止めが施されており、ワイヤ28とピース30とが略一体とされている。このように、ピース30にワイヤ28が一体的に連結されることで、ワイヤ28が通過孔26を通過してピストン14のピース30とは反対側へ抜け出ることが規制されている。
このワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側(一端側)の端部は、例えば、車両のシートベルト装置の一態様である三点式シートベルト装置を構成するアンカとしてのアンカプレート34に係止されている。詳細な図示は省略するが、アンカプレート34は車両室内に設置された座席の幅方向一方の側で車両の床部近傍に設けられている。このアンカプレート34には三点式シートベルト装置を構成するベルトとしての長尺帯状のウエビングベルト36の先端部が係止されている。ウエビングベルト36の基端側は座席の幅方向一方の側で車両の天井部近傍に設けられたスルーアンカを通過した状態で下方へ折り返されており、座席の幅方向一方の側で車両の床部近傍に設けられたウエビング巻取装置のスプールに基端側が係止されている。
上記のスルーアンカとアンカプレート34との間でウエビングベルト36はタングプレートを通過している。座席に着座した乗員がウエビング巻取装置のスプールからウエビングベルト36を引き出しつつ身体の前方にウエビングベルト36を掛け回し、この状態で座席の幅方向他方の側で車両の床部近傍に設けられたバックル38にタングプレートを装着することで乗員の身体に対するウエビングベルト36の装着状態になる。
なお、上記の説明では、ワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側の端部はアンカプレート34に係止される構成であったが、ワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側の端部をバックル38に係止される構成としてもよい。
また、図1に示されるように、プリローダ10は収容部材としてのベースカートリッジ40を備えている。ベースカートリッジ40は本体部42を備えている。本体部42にはシリンダ装着部44が形成されている。シリンダ装着部44には装着孔46が形成されている。装着孔46は一端がシリンダ装着部44の外周面にて開口している。シリンダ装着部44の開口端での内径寸法はシリンダ12の基端側の外径寸法よりも極僅かに大きく、装着孔46の開口端からシリンダ12をその基端から嵌挿できる。また、例えば、装着孔46の内周部には雌ねじ46Aが形成されており、この雌ねじ46Aに対応してシリンダ12の基端側の外周部には雄ねじ12Bが形成されている。この装着孔46の雌ねじ46Aにシリンダ12の雄ねじ12Bが螺合することでベースカートリッジ40にシリンダ12が連結(結合)される。
シリンダ装着部44には円状の貫通孔66が貫通形成されている。貫通孔66の直径寸法は上記クラッチ球24の直径寸法よりも僅かに大きく、貫通孔66をクラッチ球24が通過可能にされている。また、貫通孔66はシリンダ12の基端側によって閉鎖(閉塞)されている。
一方、本体部42にはガスジェネレータ装着部48が形成されている。ガスジェネレータ装着部48はシリンダ装着部44における装着孔46の開口方向に対して交差する向き(特に本実施の形態では略直交する向き)に沿った本体部42の側方に形成されている。ガスジェネレータ装着部48にはガスジェネレータ装着孔50が形成されている。
ガスジェネレータ装着部48には移動手段(ガス発生手段)としてのガスジェネレータ52が取り付けられている。ガスジェネレータ52は嵌挿部54を備えている。嵌挿部54は外周形状がガスジェネレータ装着孔50の内周形状に略等しく、ガスジェネレータ装着孔50の開口端からガスジェネレータ52を嵌挿できる。ガスジェネレータ52の一端(図1における上側端部)には外周形状がガスジェネレータ52の外周形状よりも大きなフランジ部56が形成されている。嵌挿部54をガスジェネレータ装着孔50に挿し込むと、ガスジェネレータ装着孔50の開口端側のガスジェネレータ装着部48の端部にフランジ部56が干渉される。
フランジ部56の嵌挿部54とは反対側には頭部58が形成されている。頭部58のフランジ部56とは反対側からはキャップ60がガスジェネレータ装着部48に装着され、キャップ60によりガスジェネレータ装着部48からのガスジェネレータ52の抜け止めが成される。ガスジェネレータ装着部48に装着されたガスジェネレータ52は、作動することで瞬時にガスを発生して嵌挿部54のフランジ部56とは反対側の端部からガスを噴出する。
ガスジェネレータ装着孔50の他端(ガスジェネレータ装着部48の外面での開口端とは反対側の端部)からは連続してガス通過部62が形成されている。ガス通過部62はその中間部から装着孔46の開口端の側へ屈曲している。ガス通過部62において、この屈曲部分よりも装着孔46の側の部分であるシリンダ側通過部62Aでは内径寸法が装着孔46の内径寸法よりも小さく、装着孔46の側のシリンダ側通過部62A(ガス通過部62)の端部は装着孔46の底部64にて開口している。
シリンダ側通過部62Aの内径寸法は小径部20の外径寸法に略等しく、シリンダ12の基端側が装着孔46に嵌挿されてシリンダ12の基端が底部64に突き当たった状態では、小径部20がシリンダ側通過部62Aに入り込む。このため、ガスジェネレータ52から噴出されたガスはガス通過部62に導かれ、ガス通過部62に導かれたガスは、その圧力で小径部20(すなわち、ピストン14)をシリンダ12の先端側へ向けて押圧する。
一方、ベースカートリッジ40はワイヤガイド部68を備えている。ワイヤガイド部68は本体部42のシリンダ装着部44とは反対側に形成されている。ワイヤガイド部68には通過部としてのワイヤ通過部70が形成されている。ワイヤ通過部70は底部64におけるシリンダ側通過部62A(ガス通過部62)の開口方向、ひいては、シリンダ装着部44における装着孔46の開口方向に沿っており、その一端はガス通過部62の屈曲部分で開口している。これに対し、ワイヤ通過部70の他端はワイヤガイド部68の本体部42とは反対側の外面にて開口している。
ピストン14の通過孔26を通過しているワイヤ28のピース30とは反対側はワイヤ通過部70を通過してワイヤガイド部68、ひいては、ベースカートリッジ40の外部へ引き出されている。ワイヤ通過部70の他端側では、ワイヤ通過部70の内周面の一部がワイヤ通過部70の開口径方向一方の側を曲率の中心として湾曲しており、ワイヤ通過部70の他端からベースカートリッジ40の外部へ引き出されるワイヤ28は、このワイヤ通過部70の他端側におけるワイヤ通過部70の内周面に倣って湾曲している。
一方、本プリローダ10はブラケット84を備えている。ブラケット84は、ブラケット本体及び対向部としての平板状のブラケット本体部86を備えている。ブラケット本体部86はベースカートリッジ40の正面側に配置されている。また、ブラケット本体部86には円孔88が形成されている。この円孔88に対応してベースカートリッジ40には円孔90が形成されている。円孔90は一端がベースカートリッジ40の正面で開口して他端がベースカートリッジ40の裏面で開口している。
ブラケット84をベースカートリッジ40の正面側に配置した状態では、各々の貫通方向に円孔88と円孔90とが重なり合う。この状態で円孔88と円孔90とを通過する固定手段としての固定ボルト(図示省略)が座席の骨格部分や車体の一部であるプリローダ取付部(図示省略)に螺合してプリローダ取付部に固定ボルトが締結固定されると、ブラケット本体部86とプリローダ取付部とによってベースカートリッジ40が挟持される。これにより、本プリローダ10が車両に取り付けられている。
また、ブラケット本体部86の外周一部からはガイド部としてガイド手段を構成するガイド壁96がプリローダ取付部の側へ向けて延出されている。ガイド壁96は、その厚さ方向一方の面である対向面96Aがワイヤガイド部68(ベースカートリッジ40)の外面におけるワイヤ通過部70の開口端と対向するように設けられており、ベースカートリッジ40の外側でワイヤ28がその剛性によって伸直しようとすると、ガイド壁96がワイヤ28に干渉して、ワイヤガイド部68の外周面に倣ってワイヤ28が湾曲するようにワイヤ28を矯正する。
さらに、ガイド壁96の上側では、ブラケット本体部86の外周一部からガイド部としてガイド手段を構成するガイド壁98がプリローダ取付部の側へ向けて延出されている。このガイド壁98はガイド壁96とは異なりワイヤ通過部70の開口端と対向していないが、ベースカートリッジ40の外側でワイヤ28がその剛性によって伸直しようとすると、ガイド壁96と同様にガイド壁98がワイヤ28に干渉して、ワイヤガイド部68の外周面に倣ってワイヤ28が湾曲するようにワイヤ28を矯正する。
<本発明の実施の形態の作用、効果>
(プリローダ10の動作面での作用、効果)
次に、本プリローダ10の動作面に関する作用並びに効果について説明する。

乗員が座席に着座してシートベルト装置のウエビングベルトを装着した状態で、例えば、車両が急減速状態になったことを車両に設けられた加速度センサ等の検知手段が検出すると(車両の緊急時に)、ECUが着火信号を出力する。この着火信号がガスジェネレータ52に入力されると、ガスジェネレータ52内のガス発生剤が着火される。着火されたガス発生剤は短時間で燃焼して、急激にガスを発生させる。
このように発生したガスはガス通過部62に送り込まれ、更に、ガス通過部62を通過してシリンダ12に供給される。このように短時間にガスが供給されることでピストン14よりも開口端側でシリンダ12の内圧が急上昇する。ピストン14よりも開口端側でシリンダ12の内圧が急上昇することでピストン14がピース30をシリンダ12の先端側へ押圧しながらシリンダ12の底部側へスライドする。
このようにスライドするピース30によりワイヤ28が引っ張られると、ワイヤ28の端部に係止されたアンカプレート34又はバックル38が引っ張られ、これにより、車両の乗員の身体に装着されているウエビングベルト36に張力が付与される。このように、ウエビングベルト36に張力が付与されることでウエビングベルト36の僅かな弛み、所謂「スラック」が解消されると共に、ウエビングベルト36が乗員の身体を拘束する拘束力が増し、より強く乗員の身体を拘束できる。
その後、乗員の身体の慣性力等の移動力によって、ウエビングベルト36、アンカプレート34又はバックル38、及び、ワイヤ28を介してピストン14がシリンダ12の先端側から基端側へ移動した際には、各クラッチ球24が、慣性でピストン本体16の外周面(斜面)を移動し、ピストン本体16の外周部とシリンダ12の内周部とに挟まれて噛み込まれる。これにより、シリンダ12の先端側から基端側へのピストン14の移動が規制されることで、ウエビングベルト36が乗員の身体を拘束する拘束力が低下することが抑制される。
(プリローダ10の組付面での作用、効果)
次に、本プリローダ10を組み付けるに際しての作用並びに効果について説明する。
図3に示すように、本プリローダ10において、シリンダ12とピストン14(ピストン本体16)との間に複数のクラッチ球24を組み付ける際には、ベースカートリッジ40をシリンダ装着部44(装着孔46)の開口端が下側へ向いた状態に固定する。また、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44の雌ねじ46Aの一部にシリンダ12の基端側(矢印B方向の側)の雄ねじ12Bの一部を螺合して、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44にシリンダ12の基端側を仮連結する。これにより、シリンダ12を先端側(矢印A方向の側)が下側へ向いた状態にする。
この際、ベースカートリッジ40のシリンダ側通過部62Aにピストン14の小径部20を嵌入して、シリンダ装着部44の底部64とピストン14のフランジ部18との間にOリング22を挟持する。また、シリンダ装着部44の貫通孔66は、シリンダ12の基端側によって閉鎖せず、開放させる。
その後、案内手段としての円管状のガイド72の一端をシリンダ装着部44の貫通孔66に連通して、ガイド72の他端から一端へ複数のクラッチ球24を送給(案内)することで、複数のクラッチ球24を貫通孔66を介してシリンダ装着部44内に挿入する。これにより、複数のクラッチ球24がシリンダ12の基端とピストン14のピストン本体16との間に載置される。
最後に、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44の雌ねじ46Aにシリンダ12の基端側の雄ねじ12Bを完全に螺合して、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44にシリンダ12の基端側を連結する。これにより、複数のクラッチ球24がシリンダ12の基端側とピストン14のピストン本体16との間に配置されると共に、シリンダ装着部44の貫通孔66がシリンダ12の基端側によって閉鎖されてクラッチ球24が貫通孔66を介してシリンダ12外及びシリンダ装着部44外へ脱落することが阻止される。
ここで、上述の如く、クラッチ球24を貫通孔66を介してシリンダ装着部44内に挿入する。このため、クラッチ球24を確実にシリンダ装着部44内に挿入でき、シリンダ12とピストン14との間にクラッチ球24を組み付ける作業を容易にできる。
しかも、上述の如く、クラッチ球24を貫通孔66を介してシリンダ装着部44内に挿入する際には、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44にシリンダ12の基端側を仮連結する。このため、ベースカートリッジ40に対するシリンダ12の位置を安定させることができて、クラッチ球24がシリンダ装着部44とシリンダ12との間からシリンダ装着部44外及びシリンダ12外へ脱落することを防止できる。これにより、シリンダ12とピストン14との間にクラッチ球24を組み付ける作業を一層容易にできる。
また、クラッチ球24をシリンダ装着部44内に挿入する前後で、ピストン14をシリンダ装着部44に対し移動させる必要がない。このため、シリンダ12とピストン14との間にクラッチ球24を組み付ける作業を一層容易にできる。
さらに、シリンダ12の基端に傾斜面12Aが形成されている。このため、上述の如く、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44の雌ねじ46Aにシリンダ12の基端側の雄ねじ12Bを完全に螺合する際には、シリンダ12の基端とピストン14のフランジ部18との間にクラッチ球24を挟み込むことを抑制できると共に、シリンダ12の基端とシリンダ装着部44の底部64との間にOリング22を挟み込むことを抑制できる。このため、シリンダ12とピストン14との間にクラッチ球24を組み付ける作業を一層容易にできる。
また、上述の如く、クラッチ球24をシリンダ装着部44の貫通孔66を介してシリンダ装着部44内に挿入した後には、シリンダ装着部44の雌ねじ46Aにシリンダ12の基端側の雄ねじ12Bを完全に螺合して、貫通孔66がシリンダ12の基端側によって閉鎖される。このため、上述の如く、ガスジェネレータ52がガスを発生した際には、当該ガスが貫通孔66を介してシリンダ12外及びシリンダ装着部44外へ流出することを防止できる。
なお、本実施の形態では、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44に貫通孔66を貫通形成した構成としたが、シリンダ12の基端側(雄ねじ12B形成部分)に貫通孔66を貫通形成した構成としてもよい。
さらに、例えば図4に示す第1変形例に係る制限装置としてのプリローダ80(プリテンショナ)のように、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44及びシリンダ12の基端側(雄ねじ12B形成部分)に貫通孔66を貫通形成した構成としてもよい。この場合、ベースカートリッジ40のシリンダ装着部44にシリンダ12の基端側を仮連結して、シリンダ装着部44の貫通孔66とシリンダ12基端側の貫通孔66とを一致させることで、当該一致させた一対の貫通孔66を介してクラッチ球24をシリンダ装着部44内及びシリンダ12内に挿入する。さらに、シリンダ装着部44の雌ねじ46Aにシリンダ12の基端側の雄ねじ12Bを完全に螺合して、一対の貫通孔66をそれぞれシリンダ装着部44及びシリンダ12基端側によって閉鎖する。
また、本実施の形態では、貫通孔66を円状にした構成としたが、例えば図5に示す第2変形例に係る制限装置としてのプリローダ100(プリテンショナ)のように、貫通孔66を長尺状にしてシリンダ装着部44(装着孔46)の開口端やシリンダ12の基端から開放させた構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、本発明をプリローダ10、80、100に適用した構成としたが、本発明を例えば、プリローダ10、80、100からガスジェネレータ52を除いたものに適用した構成としてもよい。
この場合、通常の状態で、シリンダ12内におけるピストン14がシリンダ12の先端側から基端側へ移動可能な位置に配置される。乗員の身体の慣性力等の移動力によって、ウエビングベルト36、アンカプレート34又はバックル38、及び、ワイヤ28を介して、ピストン14にシリンダ12の先端側から基端側への移動力が作用した際には、各クラッチ球24がピストン本体16の外周部とシリンダ12の内周部とに挟まれて噛み込まれる。これにより、シリンダ12の先端側から基端側へのピストン14の移動が規制されることで、ウエビングベルト36が乗員の身体を拘束できる。さらに、乗員の身体の移動力によって、クラッチ球24、ピストン本体16の外周部及びシリンダ12の内周部の少なくとも1つが変形されて、シリンダ12の先端側から基端側へのピストン14の移動が許容されることで、乗員の身体の移動力(運動エネルギー)を吸収することができる。
本発明の実施の形態に係るプリローダの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るプリローダの主要部の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るプリローダの組付時を示す断面図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係るプリローダの組付時を示す断面図である。 本発明の実施の形態の第2変形例に係るプリローダの主要部の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 プリローダ(制限装置)
12 シリンダ(結合部材)
14 ピストン(移動部材)
24 クラッチ球(制限部材)
28 ワイヤ(連絡部材)
36 ウエビングベルト(ベルト)
40 ベースカートリッジ(収容部材)
52 ガスジェネレータ(移動手段)
66 貫通孔
80 プリローダ(制限装置)
100 プリローダ(制限装置)

Claims (4)

  1. 車両の乗員に装着されるベルトに一端側が連絡される連絡部材と、
    前記連絡部材が移動可能に収容される収容部材と、
    前記連絡部材の他端側に連絡され、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して一側への移動力が付与される移動部材と、
    前記収容部材と結合され、前記移動部材が移動可能に収容される結合部材と、
    前記移動部材と前記結合部材との間に設けられ、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して前記移動部材に一側への移動力が付与される際に前記移動部材と前記結合部材との間に挟まれて前記移動部材の一側への移動が制限される制限部材と、
    前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方に前記収容部材と前記結合部材との結合部分において貫通された状態で設けられ、前記制限部材が通過可能にされると共に、前記収容部材と前記結合部材との前記制限部材を介さない結合によって閉鎖された貫通孔と、
    を備えた制限装置。
  2. 前記貫通孔を長尺状にした請求項1記載の制限装置。
  3. 車両の乗員に装着されるベルトに一端側が連絡される連絡部材と、
    前記連絡部材が移動可能に収容される収容部材と、
    前記連絡部材の他端側に連絡され、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して一側への移動力が付与される移動部材と、
    前記収容部材と結合され、前記移動部材が移動可能に収容される結合部材と、
    前記移動部材と前記結合部材との間に設けられ、乗員から前記ベルト及び前記連絡部材を介して前記移動部材に一側への移動力が付与される際に前記移動部材と前記結合部材との間に挟まれて前記移動部材の一側への移動が制限される制限部材と、
    前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方に前記収容部材と前記結合部材との結合部分において貫通された状態で設けられた貫通孔と、
    を備えた制限装置の組付方法であって、
    前記貫通孔を介して前記制限部材を前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方の内部に挿入し、
    前記収容部材と前記結合部材とを前記制限部材を介さずに結合して前記貫通孔を閉鎖する
    制限装置の組付方法。
  4. 前記貫通孔を介して前記制限部材を前記収容部材及び前記結合部材の少なくとも一方の内部に挿入する際に前記収容部材と前記結合部材とを仮結合する請求項3記載の制限装置の組付方法。
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