JP2007022519A - プリローダ - Google Patents

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Abstract

【課題】安価なコストで小型化が可能なプリローダを得る。
【解決手段】本プリローダ10では、シリンダ12の中心軸線方向中間部に引出孔30が形成され、ピストン32に一端が係止されたワイヤ38は、シリンダ12の軸線方向中間部に形成された引出孔30を通過してシリンダ12の外部に引き出される。このため、本プリローダ10では、シリンダ12に軸線が直線的な既成の管状部材を用い、その一端にガスジェネレータ14をねじ止め等で装着する構造が可能になる。しかも、このような構造では、シリンダ12の一端にガスジェネレータ14を装着するため、シリンダ12の中心軸線に対して交差する方向に沿ったプリローダ10の寸法を小さくできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートベルト装置に用いられ、車両急減速時等にバックルまたはアンカプレートを引き込むことで乗員拘束用のウエビングを装着した乗員の身体の移動量を低減するためのプリローダに関する。
車両の座席に着座した乗員の身体を拘束するためのシートベルト装置には、一般的に三点式シートベルト装置が適用される。
この種のシートベルト装置は、長尺帯状のウエビングベルトの基端部がリトラクタ等と称されるウエビング巻取装置のスプールに係止され、基端側からスプールに巻き取られることで収納される。ウエビングベルトの先端側はスプールから略車両上方へ延ばされ、センターピラーの上部等に固定されたスルーアンカに形成されたスリット孔を通過して略車両下方へ折り返されている。さらに、ウエビングベルトの先端は、ウエビング巻取装置の近傍に設けられたアンカプレートに係止されている。
アンカプレートとスルーアンカとの間ではウエビングベルトにタングプレートが設けられており、座席を介してウエビング巻取装置やアンカプレートとは反対側に設けられたバックルにタングプレートを保持させることができるようになっている。
乗員は座席に着座した状態でタングプレートを引っ張り、ウエビングベルトをスプールから引き出しながら身体に掛け回してタングプレートをバックルに保持させることでウエビングベルトが乗員の身体に装着され、乗員の身体がウエビングベルトにより拘束される。
一方、シートベルト装置には、走行中の車両が急減速状態になった場合に、乗員が略車両前方側へ慣性移動することを防止又は抑制するための各種装置が設けられており、その一例が下記特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示された装置は、プリローダやラッププリテンショナと称される装置である。この種のプリローダはシリンダを備えている。シリンダの内部にはワイヤの基端側が係止されたピストンが摺動自在に収納されている。
また、シリンダの一端にはベースカートリッジが装着されている。ベースカートリッジには両端が開口したガイド孔が形成されており、シリンダの一端から引き出されたワイヤがガイド孔を通過してベースカートリッジの外側へ引き出されている。ベースカートリッジから引き出されたワイヤの先端には上記のバックルが固定されておおり、ピストンがシリンダの他端側へ摺動すると、ワイヤがバックルを引っ張ってバックルを移動させる。
一方、ベースカートリッジにはボス部が形成されている。ボス部はシリンダの軸方向に対して直交する一方向に沿って軸方向の筒状に形成されている。ボス部にはガスジェネレータが装着されている。ガスジェネレータには、例えば、燃焼することで瞬時にガスを発生するガス発生剤が収納されており、ガスジェネレータにて発生したガスはボス部に連通したベースカートリッジのガス室を通過してシリンダ内に供給される。
すなわち、走行中の車両が急減速状態になったことを、車両に搭載された加速度センサ等が検出すると、ガスジェネレータが作動し、ガスジェネレータにおいて瞬時にガスが発生する。ガスジェネレータにて発生したガスはベースカートリッジのガス室を介してシリンダの一端からシリンダの内部に供給される。
シリンダの内部にガスが供給されることでシリンダの内圧が上昇すると、ピストンがシリンダの他端側へ摺動し、これにより、タングプレートを保持したバックルがワイヤにより引っ張られて移動する。このように、バックルと共にタングプレートが引っ張られて移動すると、タングプレートと共にウエビングベルトが引っ張られ、これにより、ウエビングベルトの僅かな弛み(所謂「スラック」)が解消されると共に、更に強い力でウエビングベルトが乗員の身体を拘束する。
特開2003−146184公報
ところで、上記のようなプリローダでは、シリンダの一端からワイヤが引き出され、更に、シリンダの一端に装着されたベースカートリッジのガイド孔を通過してベースカートリッジの外部に引き出されている。
このような構造とすることで、ガスジェネレータは、シリンダの軸方向に対して交差(直交)した方向から装着する構造に制約されてしまい、この結果、シリンダの一端にベースカートリッジを装着して、ベースカートリッジにガスジェネレータを装着する構造にしなくてはガスジェネレータの取り付けが難しい。
しかしながら、ベースカートリッジは、シリンダ等に比べてその形状(構造)が複雑であることから、ダイカストにて成形しなくてはならず、コスト高である。
しかも、シリンダの軸方向に対して直交する一方向からベースカートリッジにガスジェネレータを装着する構造にすることで、シリンダの軸方向に対して直交する一方向に沿ったプリローダの寸法が大きくなってしまうと言う問題もある。
本発明は、上記事実を考慮して、安価なコストで小型化が可能なプリローダを得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るプリローダは、両端が開口した筒状に形成されて、軸線方向中間部における外周一部に内外を連通する連通部が設けられたシリンダと、前記連通部よりも前記シリンダ内の他端側で摺動可能に配置されたピストンと、一端がピストンに係止されると共に、他端側が前記連通部を通過して前記シリンダの外部に引き出され、更に、少なくとも乗員の身体にウエビングベルトが装着された状態で前記ウエビングベルトを支持する支持部が他端部に直接又は間接的に連結された連結部材と、前記シリンダの一端に装着されて、作動することにより前記シリンダ内の他端側へ向けてガスを送給するガス発生手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るプリローダでは、筒状のシリンダの一方の開口端に装着されたガス発生手段が作動して、ガス発生手段からガスが発生すると、シリンダの内圧が上昇する。このようにシリンダの内圧が上昇すると、シリンダに収容されたピストンがシリンダの他端側に摺動する。
ピストンがシリンダの他端側に摺動すると、ピストンに一端が連結された連結部材がピストンにより引っ張られ、更に、シリンダの外側で連結部材に連結された支持部が引っ張られて移動する。支持部はシートベルト装置を構成するウエビングベルトを支持しているため、この状態で、例えば、座席に着座した乗員の身体にウエビングベルトが装着されている状態であれば、上記のように支持部が移動することでウエビングベルトが強制的に引っ張られ、ウエビングベルトが乗員の身体を更に強く拘束する。
ここで、本発明に係るプリローダでは、ピストンに一端が係止された連結部材は、シリンダの軸線方向中間部に形成された連通部を通過してシリンダの外部に引き出され、シリンダ外の支持部に他端が連結される。このように、連結部材をシリンダの外部に引き出すための連通部を、シリンダの一端ではなく、シリンダの軸線方向中間部に形成することで、シリンダの一端にガス発生手段を装着することが可能になる。
このようにシリンダの一端にガス発生手段を装着する構造が実現することで、シリンダに軸線が直線的な既成の管状部材を用い、その一端にガス発生手段をねじ止め等で装着するだけでプリローダを製造でき、コストを大幅に軽減できる。
さらに、シリンダの一端にガス発生手段を装着するため、シリンダの中心軸線に対して交差する方向に沿ったプリローダの寸法を小さくでき、プリローダを全体的に細くできる。これにより、本発明に係るプリローダは車両室内で、しかも、座席の近傍と言う極めて狭く限られた空間においても設置スペースを確保することが容易になる。
なお、本発明において支持部は、ウエビングベルトを支持する構成であればよく、その一例としては、所謂三転式のシートベルト装置であれば、ウエビングベルトの先端部が固定されたアンカプレートや、ウエビングベルトの長手方向中間部を支持するショルダアンカ等が相当する。
また、支持部は、少なくともウエビングベルトを乗員が装着した状態でウエビングベルトを支持する構成であればよいため、ウエビングベルトを乗員が装着していない状態でウエビングベルトを支持していなくてもよい。このような構成の支持部の一例としては、ウエビングベルトの長手方向中間部に設けられたタングプレートを保持するバックル等がある。
請求項2に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1に記載の本発明において、前記シリンダの一端から他端までの前記シリンダの中心軸線を直線状とした、ことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係るプリローダによれば、筒状のシリンダはその一端から他端までの中心軸線が直線的に形成される。このため、ガス発生手段がシリンダの側部に装着されてシリンダの軸線方向に対して交差する方向の外側から内側へ向けてガス発生手段からガスが流れ込む構造に比べると、ガス発生手段にて発生したガスがシリンダの内壁に大きく干渉されることなく円滑にシリンダの他端側へ向かい、ピストンをシリンダの他端側へ押圧する。
このように、ガス発生手段にて発生したガスがシリンダの内壁に大きく干渉されない、すなわち、シリンダの内壁にガス圧が大きく作用しないことで、ガス発生手段の作動時におけるシリンダの軸線方向に対して交差する方向へのシリンダの変位を抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記シリンダの外周部に形成されて、前記シリンダの外方へ向けて開口した凹形状の凹部と、前記凹部の内側に入り込んだ状態で前記車両の所定部位に固定され、前記凹部の内周部に干渉することで前記シリンダの変位を規制する規制手段と、を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダの外周部にはシリンダの外方へ向けて開口した凹部が形成されており、車両の所定部位に固定された規制手段が凹部に入り込む。
例えば、車両走行時の振動や、ガス発生手段の作動時のガス圧等によってシリンダがその中心軸線方向に変位しようとすると、凹部の内周部が規制手段に干渉される。これにより、シリンダの変位が規制され、シリンダを所定の取付位置で保持できる。
請求項4に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記ピストンと前記連通部側との間で前記連結部材に当接して前記連結部材を前記連通部へ案内するガイド部を、前記シリンダの内周部に設けた、ことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダの外周部にはシリンダの外方へ向けて開口した凹部が形成されており、車両の所定部位に固定された規制手段が凹部に入り込む。
例えば、車両走行時の振動や、ガス発生手段の作動時のガス圧等によってシリンダがその中心軸線方向に変位しようとすると、凹部の内周部が規制手段に干渉される。これにより、シリンダの変位が規制され、シリンダを所定の取付位置で保持できる。
請求項5に記載の本発明に係るプリローダは、請求項4に記載の本発明において、前記ピストンと前記連通部との間で前記シリンダの一部を中心軸線側へ変形させ、当該変形部分の前記シリンダの外周部を前記凹部とし当該変形部分の前記シリンダの内周部を前記ガイド部とした、ことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明に係るプリローダでは、ピストンと連通部との間でシリンダの一部が中心軸線側へ変形される。このように変形させられた部分では、シリンダの外周側はシリンダの外方へ向けて開口した凹形状になり、シリンダの内周側は中心軸線側へ向けて張り出した形状になる。
本発明に係るプリローダでは、このように変形させられた部分のうち、シリンダの外周側は規制手段が入り込む凹部として適用され、シリンダの内周側は連結部材を連通部へ案内するガイド部として適用される。
このように、シリンダの外周一部(一箇所)を変形させることで、上記の凹部とガイド部とを形成できるため、加工工数を少なくできる。しかも、実質的にはシリンダの一部を潰すだけよいため、加工も容易である。
請求項6に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の本発明において、前記シリンダの一端と前記ピストンとの間に設けられ、前記連通部の近傍部分で、前記連結部材が通過する空間と前記ガス発生手段にて発生して前記ピストンへ向かうガスが通過する空間とを仕切る第1仕切部材を備えている、ことを特徴としている。
請求項6に記載の本発明に係るプリローダによれば、シリンダの一端とピストンとの間に設けられた第1仕切部材によって連通部の近傍部分では連結部材が通過して連通部へ向かう空間とガス発生手段にて発生してピストンへ向かうガスが通過する空間とが仕切られる。
すなわち、本発明に係るプリローダでは、ガス発生手段にて発生したガスが連通部から抜け出るには、連通部よりもピストン側で第1仕切部材を迂回するように折り返さなくてはならない。このため、ガス発生手段の作動直後にガス発生手段にて発生したガスが連通部から漏れることが抑制され、ガスの圧力を効果的にピストンに付与できる。
請求項7に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の本発明において、前記シリンダの内周部及び外周部の双方で開口すると共に、前記シリンダの軸方向一端部にて開口した切欠部を前記連通部とした、ことを特徴としている。
請求項7に記載の本発明に係るプリローダでは、連結部材が通過する連通部がシリンダの軸方向一端部にて開口している。このため、プリローダを組み付けるにあたって連通部に連結部材を通過させる際に、例えば、連結部材をシリンダの軸方向一端から外側へ引き出した状態で、連通部側へ連結部材を湾曲させることで容易に連通部に連結部材を通過させることができる。これにより、連通部に連結部材を通過させるための作業の作業性を向上させることができる。
請求項8に記載の本発明に係るプリローダは、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の本発明において、前記連結部材の通過が可能に前記連通部と前記ピストンとの間で前記シリンダの内部を仕切り、前記ピストンの側へ供給されたガスが前記連通部の側へ漏れることを制限する第2仕切部材を備える、ことを特徴としている。
請求項8に記載の本発明に係るプリローダによれば、シリンダの内側はピストンと連通部との間が第2仕切部材により仕切られ、この第2仕切部材とピストンとの間にガス発生手段にて発生したガスが供給される。第2仕切部材とピストンとの間にガスが供給されることで、第2仕切部材とピストンとの間の内圧が上昇してピストンを摺動させるが、第2仕切部材よりも連通部側へのガスの漏れは第2仕切部材によって制限される。
このため、シリンダの内部空間のうち、ピストンを摺動させるためガスはピストンと第2仕切部材との間のみ供給すればよく、第2仕切部材よりも連通部の側でのシリンダの内部空間の容積分だけガスを少なくできる。これにより、ガス発生手段にて発生させるガスの量を少なくでき、ガス発生手段の小型化等が可能となる。
また、請求項8に記載の本発明を請求項7に記載の本発明に従属させた構成では、第2仕切部材よりも連通部である切欠部の側へのガスの漏れを第2仕切部材で効果的に制限できることで、連通部を切欠部とすることによる第2仕切部材よりもピストンの側のガス圧に及ぼす影響を極めて小さくできるか、又は、連通部を切欠部としても第2仕切部材よりもピストンの側のガス圧に影響を及ぼさない。
しかも、このように、第2仕切部材よりも連通部である切欠部の側へのガスの漏れが第2仕切部材で効果的に制限されることで、上記の切欠部を含む連通部の開口形状を充分に大きくでき、連通部に連結部材を通す際の作業効率を向上できる。
請求項9に記載の本発明に係るプリローダは、請求項8に記載の本発明において、前記シリンダの内部における前記連結部材が前記シリンダの中心軸線に対して平行な直線状となる位置に前記第2仕切部材を設ける位置に前記第2仕切部材を設ける、ことを特徴としている。
請求項9に記載の本発明に係るプリローダによれば、第1仕切り部材はシリンダの内部に配置されるが、この第1仕切り部材が配置された位置では連結部材がシリンダの中心軸線に対して平行な直線状となっており、この連結部材が第2仕切部材を通過する。このように、第2仕切部材はシリンダの内部で、しかも、連結部材が直線状に通過していることで、連結部材を貫通させたままシリンダの内周部との間の気密を確保しつつ第2仕切部材を容易にシリンダの内部に装着できる。
請求項10に記載の本発明に係るプリローダは、請求項8又は請求項9に記載の本発明において、前記シリンダの軸方向一端側から前記第2仕切部材に当接して前記シリンダの軸方向他端側への前記第2仕切部材の移動を規制する位置決め部を前記シリンダの内周部に形成した、ことを特徴としている。
請求項10に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダ内周部に位置決め部が形成される。例えば、本プリローダを組み立てる際には、第2仕切部材がシリンダの軸方向一端部からシリンダの内部に嵌挿されるが、第2仕切部材が位置決め部に当接することで、シリンダの内部の所定装着位置に第2仕切部材が到達したことがわかる。すなわち、第2仕切部材をシリンダ内に装着する際には、単純に位置決め部に当接するまで第2仕切部材をシリンダの内側へ押し込めばよく、これにより、本プリローダの組立工数を軽減できる。
なお、本発明においては、第2仕切部材が当接可能にシリンダの内周部に位置決め部を形成すればよく、その具体的な態様に関しては特に限定するものではないが、例えば、連通部よりも軸方向他端側の所定位置でシリンダをその径方向内側へ潰すように(すなわち、位置決め部を形成した部分ではシリンダの内径寸法及び外径寸法の双方が他の部分よりも小さくなるように)シリンダを塑性変形させることで位置決め部を形成してもよい。このようにして位置決め部を形成する構成では、位置決め部の形成前の状態でシリンダに単純な筒状の部材、すなわち、既成のパイプ材を適用できるため、コストを安価にできるという利点がある。
請求項11に記載の本発明に係るプリローダは、請求項10に記載の本発明において、前記シリンダの他端側から前記ピストンが当接可能に前記位置決め部を形成し、前記位置決め部に前記ピストンが当接することで前記シリンダの軸方向一端側への前記ピストンの移動を規制する、ことを特徴としている。
請求項11に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダ内周部に位置決め部が形成される。例えば、本プリローダを組み立てる際には、ピストンがシリンダの軸方向他端部からシリンダの内部に嵌挿されるが、ピストンが位置決め部に当接することで、シリンダの内部の所定装着位置にピストンが到達したことがわかる。すなわち、ピストンをシリンダ内に装着する際には、単純に位置決め部に当接するまでピストンをシリンダの内側へ押し込めばよく、これにより、本プリローダの組立工数を軽減できる。
しかも、上記のように位置決め部は第2仕切部材の位置決めも兼ねているため、ピストン用の位置決め部と第2仕切部材用の位置決め部とを個別にシリンダに形成しなくてもよい。これにより、加工コストを軽減できる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダに既成の管状部材を適用でき、コストを大幅に軽減できる。しかも、シリンダの中心軸線に対して交差する方向に沿ったプリローダの寸法を小さくでき、プリローダを全体的に細くできる。
また、請求項2に記載の本発明に係るプリローダでは、ガスがシリンダの内壁に大きく干渉されることがないため、ガス発生手段の作動時におけるシリンダの軸線方向に対して交差する方向へのシリンダの変位を抑制できる。
さらに、請求項3に記載の本発明に係るプリローダでは、凹部に入り込ませた規制手段によりシリンダを所定の取付位置で保持できる。
また、請求項4に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダの内側でガイド部がワイヤを引出孔へ案内するため、例えば、引出孔の縁部等がワイヤに対して過剰に干渉することを防止でき、これにより、ワイヤを円滑に移動させることができる。
さらに、請求項5に記載の本発明に係るプリローダでは、シリンダの外周一部(一箇所)を変形させることで、上記の凹部とガイド部とを形成できるため、加工工数を少なくできる。
また、請求項6に記載の本発明に係るプリローダによれば、ガス発生手段の作動直後にガス発生手段にて発生したガスが引出孔から漏れることが抑制され、ガスの圧力を効果的にピストンに付与できる。
さらに、請求項7に記載の本発明に係るプリローダでは、連通部に連結部材を通過させるための作業の作業性を向上させることができる。
また、請求項8に記載の本発明に係るプリローダでは、ガス発生手段にて発生させるガスの量を少なくでき、ガス発生手段の小型化等が可能となる。
さらに、請求項9に記載の本発明に係るプリローダでは、連結部材を貫通させたままシリンダの内周部との間の気密を確保しつつ第2仕切部材を容易にシリンダの内部に装着できる。
また、請求項10に記載の本発明に係るプリローダでは、単純に位置決め部に当接するまで第2仕切部材をシリンダの内側へ押し込めばよく、これにより、本プリローダの組立工数を軽減できる。
さらに、請求項11に記載の本発明に係るプリローダでは、単純に位置決め部に当接するまでピストンをシリンダの内側へ押し込めばよく、これにより、本プリローダの組立工数を軽減できる。しかも、ピストン用の位置決め部と第2仕切部材用の位置決め部とを個別にシリンダに形成しなくてもよく、この結果、シリンダの加工コストを軽減できる。
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係るプリローダ10の構成が分解斜視図によって示されており、図2には本プリローダ10の構成が断面図によって示されている。
これらの図に示されるように、本プリローダ10はシリンダ12を備えている。シリンダ12は、例えば、炭素鋼鋼管やステンレス鋼鋼管等、機械的強度が比較的高く、中心軸線が直線的で略車両前後方向に沿った円筒状のパイプ材(直管部材)を適宜な長さに切断することで形成されている。
シリンダ12の一端側(略車両前方側)にはガス発生手段としてのガスジェネレータ14が設けられている。ガスジェネレータ14は本体16を備えている。本体16はその一部又は全部が円柱形状に形成されており、その外径寸法はシリンダ12の内径寸法以下とされている。
本体16の内部には、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤、ガス発生剤に点火するための着火剤等が収容されている。本体16内の着火剤がガス発生剤に点火して、ガス発生剤が燃焼すると瞬時に発生したガスが本体16の一端から噴出され、シリンダ12の内部にガスが送り込まれる構造になっている。
なお、本実施の形態では、上記のように着火剤がガス発生剤を燃焼させることでガスジェネレータ14においてガスが発生する構成としたが、ガスジェネレータ14(すなわち、ガス発生手段)におけるガスの発生機構がこのような構成に限定されるものではない。ガスジェネレータ14(すなわち、ガス発生手段)が、複数の化学薬品の化学反応でガスを発生させる構成であってもよいし、圧縮ガスを封入した小型のガスボンベを用いてもよい。
また、本体16のうちシリンダ12の外側に位置する部分にはフランジ部18が形成されている。フランジ部18は外径寸法がシリンダ12の内径寸法よりも大きくシリンダ12の外径寸法よりも小さな円板状で、本体16に対して同軸的且つ一体的に形成されている。
さらに、シリンダ12の一端にはキャップ20が設けられている。キャップ20は内径寸法がシリンダ12の外径寸法程度に設定された有底円筒形状に形成されている。キャップ20の内周部には雌ねじ22が形成されている。この雌ねじ22に対応してシリンダ12の一端側における外周部には装着部としての雄ねじ24が形成されている。
雄ねじ24を雌ねじ22に螺合させてキャップ20の底部をシリンダ12の一端に接近させると、底部がガスジェネレータ14を押圧してフランジ部18をシリンダ12の一端に押し付けて固定する。
キャップ20の底部には内径寸法がガスジェネレータ14の外径寸法よりも十分に小さな透孔28が形成されており、図示しないリード線等の電気的な接続線が透孔28を通過してガスジェネレータ14に接続される。この接続線は図示しないECU等の制御手段に接続されており、車両に搭載された加速度センサ等が車両の急減速状態を検出すると、制御手段がガスジェネレータ14を作動させる構造になっている。
一方、シリンダ12の軸線方向中間部には連通部としての引出孔30が形成されている。引出孔30はその一端がシリンダ12の外周部にて開口して他端がシリンダ12の内周部にて開口している。また、引出孔30の一端(すなわち、シリンダ12の外周部側での開口端)は、他端(すなわち、シリンダ12の内周部側での開口端)に対してシリンダ12の軸線方向に沿った一端側にずれており、このため、引出孔30の他端から一端への貫通方向はシリンダ12の軸線方向に対して直交する方向(以下、このようにシリンダ12の軸線方向に対して直交する方向を便宜上「軸直交方向」と称する)に対してシリンダ12の軸線方向一端側へ傾斜している。
さらに、引出孔30よりもシリンダ12の他端側にはピストン32が設けられている。ピストン32は外径寸法がシリンダ12の内径寸法よりも小さく、その軸方向中間部における外周部には環状の溝部34が形成されている。この溝部34には、弾性変形可能な合成樹脂材によりリング状に形成された封止部材としてのOリング(オーリング)36が嵌め込まれている。
溝部34に嵌め込まれたOリング36はシリンダ12の内周部に密着しており、Oリング36を介してシリンダ12の一端側と他端側との間を封止している。また、シリンダ12の一端側へ向いたピストン32の端部の略中央には撓曲可能な連結部材としてのワイヤ38の一端が係止されている。
ワイヤ38の他端側は引出孔30を通過してシリンダ12の外部に引き出されており、更に、図4に示されるように、ワイヤ38の他端部は三点式のシートベルト装置40を構成する支持部としてのバックル42に固定されている。
シートベルト装置40に関しては周知の技術であるため詳細な説明は省略するが簡単に説明すると、車両左右方向に沿った座席44の一方(車両室内側)の床部近傍に上記のバックル42が設けられ、座席44を介してバックル42とは反対側の床部近傍にリトラクタ等と称されるウエビング巻取装置46が設けられる。
ウエビング巻取装置46には略車両前後方向に沿って軸方向とされたスプール48が設けられており、スプール48に基端部が係止された長尺帯状のウエビングベルト50が略車両上方に引き出されている。車両の天井部近傍にはスルーアンカ52が設けられており、スルーアンカ52に形成されたスリット孔54をウエビングベルト50が通過して略車両下方側へ折り返される。
ウエビングベルト50の先端部はウエビング巻取装置46の近傍で車体に固定されたアンカプレート56に係止されている。さらに、アンカプレート56とスルーアンカ52との間ではタングプレート58がウエビングベルト50に沿って所定範囲移動可能にウエビングベルト50に取り付けられている。
座席44に着座した乗員がタングプレート58を把持してタングプレート58をバックル42の側へ引っ張るとウエビング巻取装置46のスプール48に巻き取られているウエビングベルト50が引き出され、更に、バックル42にタングプレート58装着すると、バックル42によってタングプレート58が保持される。
これにより、乗員の身体に対するウエビングベルト50の装着状態になり、タングプレート58よりもウエビングベルト50の基端側が乗員の腹部から肩部を拘束し、タングプレート58よりもウエビングベルト50の先端側が乗員の腰部を拘束する。
一方、図1及び図2に示されるように、上記の引出孔30とピストン32との間でシリンダ12には変形部70が形成されている。変形部70はシリンダ12のうち、シリンダ12を車両の所定部位に配置した状態で略車両上側を向く部分をシリンダ12の軸直交方向のうちシリンダ12の軸線側を向く方向へ変形させることで形成されている。
シリンダ12の内周側において変形部70はシリンダ12の軸心側へ向けて円弧状に張り出すように湾曲しており、シリンダ12の内周側では変形部70がガイド部72を構成している。
ガイド部72の湾曲面は、例えば、シリンダ12の一端側において接線方向が引出孔30の軸線方向(貫通方向)に倣うように設定されており、上記のワイヤ38は、ガイド部72に当接してガイド部72の湾曲面に倣って比較的自然な状態で(すなわち、急激にワイヤ38の向きが変えられることなく)且つシリンダ12の内側における引出孔30の開口端の縁に過剰に干渉されることなく引出孔30へ向かっている。
一方、シリンダ12の外周部において変形部70はシリンダ12の正面断面視でシリンダ12の外側の所定位置を曲率中心とした円弧状に開口するように湾曲しており、シリンダ12の外周側では変形部70が凹部74を構成している。この凹部74の内側にはストッパ76が設けられている。
ストッパ76は外径の半径寸法が凹部74の曲率半径と同じか僅かに小さな円柱形状に形成されており、その外周部は凹部74の内周部に当接している。ストッパ76の軸芯部分には取付ボルト78が貫通している。図3に示されるように、取付ボルト78の先端部に対応して車体にはねじ孔82が形成されている。
ねじ孔82は床部等のシリンダ12の載置部84の近傍の縦壁部86に形成されており、載置部84にシリンダ12を載置した状態で凹部74に設けられたストッパ76に取付ボルト78を貫通させると、取付ボルト78の軸方向に沿ってねじ孔82が対向し、ねじ孔82に取付ボルト78を螺合させることができるようになっている。
このように、ねじ孔82に取付ボルト78を螺合させると、シリンダ12の軸線方向に沿ったストッパ76の変位が規制される。このため、シリンダ12がその軸線方向に変位しようとすると、凹部74の内周部がストッパ76に干渉される。これにより、シリンダ12の変位を規制する構成になっている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
本実施の形態に係るプリローダ10を含めて構成されるシートベルト装置40では、車両の座席44に着座した乗員がウエビングベルト50を引き出しつつ身体に掛け回して、ウエビングベルト50に設けられたタングプレート58をバックル42に装着すると、乗員の身体に対するウエビングベルト50の装着状態になり、乗員の身体がウエビングベルト50によって拘束される。
この状態で、例えば、走行している車両が急減速状態になったことをプリローダ10用の加速度センサが検知すると、ガスジェネレータ14内のガス発生剤が着火剤によって点火される。点火されることで燃焼したガス発生剤は瞬時に所定量のガスを発生させる。
ガスジェネレータ14内で発生したガスは、シリンダ12の内部に供給され、これにより、シリンダ12内の内圧が急激に上昇する。このようにしてシリンダ12内の内圧が上昇することで、ピストン32がシリンダ12の軸方向他端側へ摺動する。
シリンダ12の軸方向他端側へピストン32が摺動すると、ピストン32に一端が連結されたワイヤ38が引っ張られ、更に、ワイヤ38の他端側に連結されたバックル42が引っ張られて移動する。
上記のようにバックル42にはタングプレート58が装着されているため、バックル42が引っ張られて移動することにより、タングプレート58、ひいては、ウエビングベルト50が引っ張られてウエビングベルト50の僅かな弛み(所謂「スラック」)が解消されると共に乗員の身体に対するウエビングベルト50による拘束力が上昇する。
これにより、車両急減速時に略車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体を確実に保持できる。
ここで、本実施の形態に係るプリローダ10では、シリンダ12の軸直交方向内方側に張り出すように形成されたガイド部72にワイヤ38が摺接しており、ワイヤ38はガイド部72に案内されて引出孔30に向かうことでシリンダ12の内周側における引出孔30の縁部からワイヤ38が受ける干渉が極めて小さい。このため、シリンダ12の内圧の上昇でピストン32が摺動する際にも、ワイヤ38は円滑に引っ張られてバックル42が引き寄せられる。
ところで、本実施の形態に係るプリローダ10では、上記のように、ピストン32とバックル42とを連結するためのワイヤ38をシリンダ12の内側から外側へ引き出すための引出孔30が、シリンダ12の軸線方向中間部に形成される。このため、中心軸線が直線的なシリンダ12であってもその一端にガスジェネレータ14を装着できる。
換言すれば、このようにシリンダ12の一端にガスジェネレータ14を装着できることで、シリンダ12の形状を単純化でき、その結果、軸線が直線的な既成のパイプ材(管状部材)を用いてシリンダ12を製造できる。これにより、安価なコストでプリローダ10を製造できる。
また、このように既成のパイプ材(管状部材)を用いることでコストを安価にできるが、マグネシウム合金をダイカスト成形することで形成されたシリンダに比べて、ステンレス鋼や炭素鋼の管状部材はそもそも機械的強度が高い。このため、例えば、マグネシウム合金をダイカスト成形することで形成されたシリンダよりもシリンダ12を薄肉にしたとしても十分な機械的強度を確保でき、この結果、シリンダ12の小型化、軽量化を実現できる。
さらに、従来のプリローダでは、シリンダの一端からワイヤを引き出す構造としているため、ガスジェネレータがシリンダの外周側の側部に設けられる。これに対して、本実施の形態に係るプリローダ10では、シリンダ12の一端にガスジェネレータ14を装着するため、シリンダ12の中心軸線に対して交差する方向に沿ったプリローダ10の寸法を小さくでき、プリローダ10を全体的に細くできる。
これにより、本発明に係るプリローダ10は車両室内で、しかも、座席44の近傍と言う極めて狭く限られた空間においてもプリローダ10の設置スペースを確保することが容易になる。
また、上記のようにシリンダの外周側の側部にガスジェネレータを設けた従来の構造では、ガスジェネレータから噴出したガスは、シリンダ12の内周部にぶつかった後に向きを変えてピストンに向かう。これに対して、本実施の形態に係るプリローダ10では、シリンダ12の軸線が直線的とされるため、ガスジェネレータ14の一端に装着されたガスジェネレータ14がピストン32に対向している。
このため、ガスジェネレータ14から噴出されたガスは、シリンダ12の内側に張り出したガイド部72以外にシリンダ12の内周部に大きく干渉されることなくピストン32に向かう。ガスの圧力を効率よくピストン32に作用させることができると共に、ガス圧によるシリンダ12の変位を抑制できる。
さらに、上記のように、シリンダ12の一部を潰すことで形成された1箇所の変形部70が、シリンダ12の外側ではストッパ76を取り付けるための凹部74として用いられ、シリンダ12の内側ではワイヤ38を案内するためのガイド部72として用いられる。このように、異なる機能を持つ構成を、1箇所の加工だけで形成できるため、加工コストを安価にできる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するにあたって、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図5には本発明の第2の実施の形態に係るプリローダ110の構成が分解斜視図によって示されており、図6には本プリローダ110の構成が断面図によって示されている。これらの図に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ110は、シリンダ12の中心軸線の向きが前記第1の実施の形態に係るプリローダ10とは反対で、シリンダ12の一端側が略車両後方側で他端側が略車両前方側を向いている。
また、本実施の形態に係るプリローダ110はストッパ76に代わり規制手段としてのストッパ112を備えている。ストッパ112は基部114を備えている。
基部114は取付ボルト78の軸方向(長手方向)に沿って厚さ方向の板状に形成されており、その所定部位を厚さ方向に取付ボルト78が貫通する。基部114の外周一部には半円部116が形成されている。半円部116は基部114の外方へ向けて略半円形状に張り出しており、その曲率半径は、凹部74の曲率半径よりも極僅かに小さく、前記第1の実施の形態におけるストッパ76と同様に、半円部116が凹部74の内側に入り込んでいる。
但し、前記第1の実施の形態におけるストッパ76とは異なり、半円部116が凹部74に入り込んだ状態では、半円部116の側方で基部114がシリンダ12の外周部に当接している。また、シリンダ12の軸方向に沿った一方の側での基部114の端部にはガイド部118が形成されている。
ガイド部118は外周部が外側へ張り出すように所定の曲率で湾曲しており、その曲率半径はガイド部72の曲率半径程度とされ、引出孔30から引き出されたワイヤ38がガイド部118の外周部に当接し、ガイド部118の外周部に倣って湾曲している。これにより、本実施の形態では、ワイヤ38の先端側が、シリンダ12の軸方向他端側(ピストン32の側)にのびている。
また、本実施の形態に係るプリローダ110は、全体的にばね性を有する金属板材により形成されたブラケット120を備えている。図1及び図2に示されるように、ブラケット120はリング部122を備えている。
リング部122は一部が切れた欠円状に形成されており、その内径寸法はシリンダ12の外径寸法(更に言えば、シリンダ12の中心軸線を介して変形部70とは反対側でのシリンダ12の外径寸法)と同じ程度とされ、図8に示されるように、変形部70が形成された部分でシリンダ12の外周部を覆っている。
リング部122の両端部(すなわち、リング部122の形状を欠円状とみなした場合の切欠部分におけるリング部122の端部)からは平板部124がリング部122の半径方向外方側へ向けて延出されている。
両平板部124の間にはストッパ112が挟み込まれ、ストッパ112及び両平板部124を取付ボルト78が貫通する。これにより、ストッパ112が平板部124に挟持固定されると共に、リング部122にシリンダ12が挟持固定される。
さらに、図5及び図6に示されるように、一方の平板部124のガイド部118に対応した部分での端部からは、他方の平板部124の側へ向けて規制片126が延出されている。規制片126はガイド部118の外周部に対向しており、規制片126とガイド部118との間をワイヤ38が通過する。
ワイヤ38に不用意な外力が作用してガイド部118の外周部からワイヤ38が離れようとすると、規制片126がワイヤ38に干渉してガイド部118の外周部からワイヤ38が離間することを規制する。
一方、図6に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ110は、第1仕切部材としてのディフューザ130を備えている。図7に示されるように、ディフューザ130は円柱部132を備えている。円柱部132は外径寸法がシリンダ12の内径寸法よりも極僅かに小さな円柱形状に形成されている。円柱部132の軸方向側方からは連続してガイド部134が形成されている。
ガイド部134は引出孔30と対向する側にガイド面136が形成されているガイド面136は円柱部132の軸方向に沿って円柱部から離間するにつれて漸次シリンダ12の内周面から離間する湾曲面とされている。本実施の形態において、ガイド面136の円柱部132側ではガイド面136の曲率中心がガイド部72の曲率中心に略一致するように湾曲している。
さらに、ガイド面136の幅方向略中央にはガイド溝138が形成されている。ガイド溝138はガイド面136と略同じ曲率で湾曲しており、その内側にはワイヤ38が入り込んでいる。ワイヤ38はガイド溝138に案内されて引出孔30に向かっている。
この円柱部132とガイド部134とにより構成されたディフューザ130には通気溝140が形成されている。通気溝140は円柱部132の周方向に複数形成されており、各通気溝140はシリンダ12の一端側では円柱部132の端面にて開口しており、シリンダ12の他端側ではガイド部134の端面にて開口している。すなわち、本実施の形態では、シリンダ12の内側にディフューザ130が嵌挿されるものの、シリンダ12の一端側と他端側とは通気溝140にて連通している。
<第2の実施の形態の作用、効果>
本実施の形態に係るプリローダ110では、ガスジェネレータ14が作動して、ガスジェネレータ14からシリンダ12の内側へ瞬時にガスが噴出されると、ガスはディフューザ130の通気溝140を通過してピストン32へ向かう。これにより、シリンダ12の内圧が上昇すると、ピストン32がシリンダ12の他端側へ摺動し、これにより、ワイヤ38が引っ張られ、ひいては、バックル42が引っ張られる。
このように、動作面において本実施の形態に係るプリローダ110は基本的には前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の作用を奏し、その結果、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態に係るプリローダ110も、中心軸線が直線的でその中間部に変形部70が形成されたシリンダ12を用い、その一端にガスジェネレータ14が装着された構成である点については前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同じである。したがって、この点に関しても、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の作用を奏し、その結果、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の効果を得ることができる。
ところで、シリンダ12の内側にディフューザ130が設けられた本実施の形態に係るプリローダ110では、ガスジェネレータ14から噴出されたガスがディフューザ130の通気溝140を通過する。
ここで、通過する通気溝140の内側(すなわち、ガスが通過する空間)と、ワイヤ38が通過すると共に引出孔30に繋がる空間とはディフューザ130によって仕切られている。このため、ガスジェネレータ14から噴出だれたガスは、ガイド部134の先端を迂回しなくては引出孔30に到達できない。
しかしながら、通気溝140を通過するガスの向きはシリンダ12の他端側(すなわち、ピストン32の側)であるため、ガスはその流れによってガイド部134の先端にて急激に向きを変えて引出孔30へ向かうことがない。
これにより、引出孔30の寸法等を厳格に設定したり、また、ガスケット等の封止部材を引出孔30に設けたりしなくても、ガスジェネレータ14の作動直後にガスが引出孔30から漏れることが効果的に抑制され、ガスの圧力を効率よくピストン32の摺動に寄与させることができる。
なお、本実施の形態では、ディフューザ130にガイド部130を設けてガイド溝138にワイヤ38を案内させた構成であるが、ディフューザ130の本来の機能的な面から見れば、ディフューザ130は引出孔30に連通したワイヤ38が通過する空間とガスが通過する空間とを仕切って、引出孔30よりもピストン32側へガスを導ける構成であればよく、ワイヤ38を引出孔30へ案内する機能を持たなくてもよい。
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図9には本実施の形態に係るプリローダ150の構成が分解斜視図によって示されており、図10には本プリローダ150の構成が断面図によって示されている。これらの図に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ150は、シリンダ12に代わりシリンダ152を備えている。シリンダ152は前記第1の実施の形態に係るプリローダ10のシリンダ12と同様に、シリンダ152の一端側が略車両前方側で他端側が略車両後方側を向いている。
但し、シリンダ12とは異なりシリンダ152の軸方向他端側には縮径部154が形成されている。縮径部154は、シリンダ152の軸方向他端側へ向けて外径寸法及び内径寸法が漸次縮小されており、縮径部154での端部、すなわち、シリンダ152の軸方向他端部では、内径寸法がピストン32の外径寸法よりも十分に小さく、本プリローダ150の作動前及び作動後の何れの状態であっても、ピストン32がシリンダ152の軸方向他端部から抜け出ることができない構造になっている。
また、本実施の形態では、ガスジェネレータ14のフランジ部18とシリンダ152の一端部との間にはリング状のストッパ153が介在している。ストッパ153の外径寸法は、シリンダ152の一端部における内径寸法よりも大きく、シリンダ152の一端部における外径寸法よりも小さい。また、ストッパ153の内径寸法は、フランジ部18の外径寸法よりも小さくシリンダ152の一端部における内径寸法よりも大きく、ガスジェネレータ14の本体16の外径寸法よりも大きい。
このようなストッパ153を設けることで、図10に示されるように、フランジ部18の外径寸法がシリンダ152の一端部における内径寸法より小さくても、フランジ部18がシリンダ152の内側に入り込むことがない。
一方、図9に示されるように、シリンダ152の軸方向一端部よりも他端側には引出孔30に代わる連通部としての透孔156が形成されている。透孔156は引出孔30よりも十分に大きく形成されておいる。また、図10に示されるように、引出孔30はシリンダ12の軸直交方向に対して軸線方向一端側へ貫通方向が傾斜するように形成されていたが、透孔156はシリンダ12の軸直交方向に貫通している。なお、本実施の形態では、透孔156をシリンダ12の軸直交方向に貫通させたが、例えば、引出孔30と同様に貫通方向が傾斜していても構わない。すなわち、引出孔30とは異なり、透孔156はその貫通方向に関して特に限定されるものではないし、また、特に厳格に設定されるものでもない。
また、図9及び図10に示されるように、透孔156よりもシリンダ152の軸方向他端側には、変形部70に代わり変形部158が形成されている。変形部158は円弧状に形成された変形部70とは異なり、正面視で略台形状に形成されている。但し、変形部158は形状こそ変形部70とは異なるが、機能的な点については基本的に変形部70と同一である。
また、透孔156に対応してシリンダ152にはワイヤガイド160が設けられる。ワイヤガイド160は基部162を備えている。基部162は透孔156が形成された位置でのシリンダ152の半径方向に沿って厚さ方向とされた板状に形成されている。基部162は、例えば、プレス成形等で変形部158が形成される際に変形部158と共に基部162が成形され、これにより、図10に示されるように、変形部158における凹部74の内周形状に沿った形状に基部162が変形させられる。
シリンダ152の軸方向一端側における基部162の側方には、基部162よりも厚肉の厚肉部164が形成されている。さらに、厚肉部164の下面にはガイド筒166が形成されている。
基部162が凹部74に当接して厚肉部164の周囲がシリンダ152の外周面に当接したワイヤガイド160のシリンダ152への取付状態では、図10に示されるように、ガイド筒166が透孔156を通過してガイド筒166の先端側がシリンダ152の内部に入り込む。ガイド筒166及び厚肉部164には前記第1の実施の形態における引出孔30に相当する引出孔168が形成されている。引出孔168の内径寸法はワイヤ38の外径寸法よりも僅かに大きく、引出孔168の内側をワイヤ38が貫通している。
一方、図9及び図10に示されるように、シリンダ152の内側には、ディフューザ130に代わる第1仕切部材としてのディフューザ170が設けられている。ディフューザ170は円筒部172を備えている。円筒部172は外径寸法がシリンダ152の内径寸法よりも僅かに小さく、シリンダ152の内部にディフューザ170を配置した状態では、円筒部172はシリンダ152の一端から透孔156に対応した位置にかけて設けられ、その内側にガスジェネレータ14が収容される。
円筒部172よりもシリンダ152の軸方向他端側にはガイド部174が円筒部172から連続して形成されており、シリンダ152の軸方向他端側における円筒部172の他端部を閉止している。ガイド部174は基本的に前記第2の実施の形態におけるガイド部134と同様にガイド面136とガイド溝138が形成されている。
但し、ガイド部134のガイド溝138とは異なり、ガイド部174のガイド溝138にはワイヤ38が直接入り込んでおらず、ガイド筒166が入り込んでおり、図9に示されるように、仮に、シリンダ152の内側にガイド筒166を入り込ませる前の状態でガイド筒166の中心軸線が直線状であったとしても、図10に示されるように、ガイド筒166がシリンダ152の内側でガイド溝138に入り込んだ状態ではガイド溝138に沿ってガイド筒166が湾曲するようにガイド筒166は成形される。
また、図9に示されるように、ガイド部174には一対の通気孔176が形成されている。通気孔176は断面形状が概ね円筒部172の中心軸線の延長線(図示省略)を曲率中心として湾曲しており、シリンダ152の軸線方向に沿ったガイド部174の両端にて開口している。これらの通気孔176は前記第2の実施の形態におけるガイド部134に形成された通気溝140と同じ作用を奏し、ガスジェネレータ14からシリンダ12の内側へ噴出されたガスが通気孔176を通過してピストン32へ向かう。
また、図9に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ150はストッパ112に代わり規制手段としてのストッパ178を備えている。ストッパ178は半円部116を備えておらず、代わりに台形部180を備えている。但し、これは前記第2の実施の形態において凹部74の内周形状が半円形状であったが、本実施の形態ではでは、凹部74の内周形状が略台形状であるため、これに応じて半円部116から台形部180に代わったものである。
また、ストッパ178の基部114には押圧片182が形成されている。図10に示されるように、押圧片182はその外周面の一部が透孔156からシリンダ152の内側に入り込んで湾曲した状態でのガイド筒166の曲率に沿って湾曲しており、凹部74に台形部180が入り込んで、台形部180と凹部74とで基部162を挟み込んだ状態では、押圧片182が透孔156からシリンダ152の内側に入り込み、ガイド筒166を押え付ける。このように、台形部180が基部162を押え付け、押圧片182がガイド筒166を押え付けることで、ガイド筒166が強固に保持される。
一方、図9に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ150は、ブラケット120に代わるブラケット184を備えている。ブラケット184はシリンダ152の軸方向に沿って対向する一対のリング部122を備えており、両リング部122の周方向一端には一方の平板部124が連結され、両リング部122の周方向他端には他方の平板部124が連結されている(すなわち、両リング部122は平板部124によって同軸的且つ一体的に連結されている)。両平板部124の間には第2の実施の形態と同様にストッパ178が挟み込まれる。
さらに、両平板部124の間には規制ピン186が設けられている。この規制ピン186は、シリンダ152の軸方向に沿った一端側での平板部124の近傍に設けられている。規制ピン186は前記第2の実施の形態における規制片126に代わる部材であって、規制ピン186がワイヤ38に干渉することでワイヤ38が不要に撓曲することを防止している。
<第3の実施の形態の作用、効果>
本実施の形態に係るプリローダ150では、ガスジェネレータ14が作動して、ガスジェネレータ14からシリンダ152の内側へ瞬時にガスが噴出されると、ガスはディフューザ170の通気孔178を通過してピストン32へ向かう。これにより、シリンダ12の内圧が上昇すると、ピストン32がシリンダ12の他端側へ摺動し、これにより、ワイヤ38が引っ張られ、ひいては、バックル42が引っ張られる。
このように、動作面において本実施の形態に係るプリローダ150は基本的には前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の作用を奏し、その結果、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態に係るプリローダ150も、中心軸線が直線的でその中間部に変形部158が形成されたシリンダ152を用い、その一端にガスジェネレータ14が装着された構成である点については前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同じである。したがって、この点に関しても、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の作用を奏し、その結果、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の効果を得ることができる。
ところで、シリンダ12の内側にディフューザ130が設けられた本実施の形態に係るプリローダ150では、ガスジェネレータ14から噴出されたガスがディフューザ130の通気溝140を通過する。
ここで、本実施の形態では、上記のように、透孔156の貫通方向に関して特に限定されるものではないし、また、特に厳格に設定されるものでもない。しかしながら、この透孔156を貫通するワイヤガイド160のガイド筒166をワイヤ38が通過することでワイヤ38は緩やかに湾曲して大きな干渉を受けることなく摺動することができる。
このように、本実施の形態では、ワイヤガイド160を設けることで透孔156の貫通方向に関して特に厳格に設定しなくてもよく、シリンダ152の加工性を向上できる。
<第4の実施の形態の構成>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図11には本実施の形態に係るプリローダ210の構成が分解斜視図によって示されており、図12には本プリローダ210の構成が断面図によって示されている。
これらの図に示されるように、本実施の形態に係るプリローダ210は、シリンダ12に代わりシリンダ212を備えている。前記第1の実施の形態に係るプリローダ10のシリンダ12ではガスジェネレータ14を装着する側の端部近傍の外周部に雄ねじ24が形成されていたのに対し、本プリローダ210のシリンダ212ではガスジェネレータ14を装着する側の端部近傍の外周部に雄ねじ24が形成されていない。
また、本実施の形態に係るプリローダ210は、キャップ20に代わりキャップ214を備えている。キャップ214は底部に透孔28が形成された有底円筒形状である点に関しては前記第1の実施の形態におけるキャップ20と同じであるが、キャップ20では内周部に雌ねじ22が形成されていたのに対し、本プリローダ210のキャップ214では内周部に雌ねじ22が形成されていない。
すなわち、本プリローダ210では、シリンダ212の軸方向一端からガスジェネレータ14がシリンダ212に嵌挿された状態で、シリンダ212の軸方向一端側にキャップ214が被嵌されると、キャップ214に「かしめ加工」が施され、キャップ214がシリンダ212に固定される構成となっている。
一方、シリンダ212には変形部216が形成されている。変形部216は、例えば、円筒形状のシリンダ212の外周一部を加圧してシリンダ212の外周一部を潰すように塑性変形させることで形成されており、シリンダ212の変形部216が形成されていない部分に比べて変形部216はシリンダ212の半径方向内方側に位置している。
また、変形部216は平板部218を備えている。平板部218はシリンダ212の外側面及び内側面がシリンダ212の中心軸線に対して平行な平面とされている。シリンダ212の軸方向一端側における平板部218の端部からは連続して湾曲部220が形成されている。湾曲部220では内側及び外側の面が、シリンダ212の外側の所定位置を曲率中心としてシリンダ212の軸方向一端側へ向かうにつれて漸次シリンダ212の半径方向外方側へ変位するように湾曲しており、この湾曲部220の内側面にはディフューザ130のガイド面136の少なくとも一部が当接している。
湾曲部220よりもシリンダ212の軸方向一端側ではシリンダ212に切欠部222が形成されている。切欠部222は前記第1の実施の形態に係るプリローダ10のシリンダ12に形成された引出孔30に対応する構成である。したがって、切欠部222は引出孔30と同様にシリンダ12の内周部と外周部の双方で開口しており、図11及び図12に示されるように、切欠部222はワイヤ38が通過している。但し、切欠部222は引出孔30とは異なり、シリンダ12の軸方向に沿って長手とされており、更に、切欠部222はシリンダ12の軸方向一端部にて開口している。
また、図11及び図12に示されるように、ディフューザ130よりもシリンダ212の軸方向他端側では、シリンダ212の内部に第2仕切部材としての中栓224が配置されている。本実施の形態では、中栓224が全体的にゴム材やゴム材程度の弾性を有する合成樹脂材によって形成されている。但し、ゴム材程度の弾性が中栓224の必須の要件ではなく、したがって、中栓224を構成する材料がゴム材やゴム材程度の弾性を有する合成樹脂材に限定されるものではない。
中栓224は大径部226を備えている。大径部226は平板部218が形成された部分におけるシリンダ212の内周形状に対応した形状、すなわち、断面形状が円の一部を直線的に切り欠いた形状とされており、大径部226の外周部は平板部218が形成された部分のシリンダ212の内周部に当接した状態で配置されているか、又は、平板部218が形成された部分のシリンダ212の内周部の一部に対して極僅かな隙間を介して配置されている。
図11、図13、及び図14に示されるように、大径部226には通気孔228が形成されている。通気孔228はシリンダ212の軸方向に沿った大径部226を貫通している。シリンダ212の軸方向に沿った一方の側の大径部226の端面には、シリンダ212の軸方向に沿った他方の側のディフューザ130の端部が当接しており、ガスジェネレータ14の本体16からシリンダ212の内部に供給されて、ディフューザ130の通気溝140を通過したガスは、更に通気孔228を通過して中栓224よりもシリンダ212の軸方向他端側へ供給される。
一方、図11及び図12に示されるように、シリンダ212の軸方向に沿った他方の側の大径部226の端面の側方では、シリンダ212の内周部に位置決め部230が形成されている。位置決め部230は平板部218の湾曲部220とは反対側でシリンダ212をその半径方向内方側へ塑性変形させることで形成されており、これにより、位置決め部230はシリンダ212の内側ではシリンダ212の内周部よりもシリンダ212の半径方向内側へ突出している。しかも、位置決め部230は平板部218よりもシリンダ212の半径方向内側へ突出しており、図12に示されるように、シリンダ212の軸方向他端側における大径部226の端部の外周部近傍で大径部226が位置決め部230に当接している。
また、図13及び図14に示されるように、シリンダ212の軸方向一端側における大径部226の端部からは小径部232が形成されている。小径部232は外周形状が大径部226よりも小さい。中栓224の平板部218と対向する側の面は、大径部226と小径部232とで略面一とされているが、平板部218と対向する側とは反対側では、小径部232は大径部226よりも平板部218側にずれている。
小径部232の平板部218とは反対側の面はガイド部134に形成されたガイド溝138の内周形状に対応した湾曲面234とされている。湾曲面234とシリンダ212の内周面との間には、シリンダ212の軸方向他方の側のディフューザ130の端部及びその近傍が入り込んでおり、小径部232の湾曲面234側はガイド部134に形成されたガイド溝138に入り込み、ガイド溝138の内周面に湾曲面234が当接(又は圧接)している。
さらに、通気孔228よりも平板部218側では中栓224に貫通孔236が形成されている。貫通孔236は、変形部216や位置決め部230が形成されていない部分でのシリンダ212に中心軸線に対して略同軸となるように形成されており、その一端はシリンダ212の軸方向一方の側を向いた小径部232の端面で開口しており、他端はシリンダ212の軸方向他方の側を向いた大径部226の端面で開口している。
貫通孔236の開口形状は、ワイヤ38の外周形状と略同じか又はワイヤ38の外周形状よりも極僅かに大きく、機能的には貫通孔236の内側をその貫通方向に沿ってワイヤ38が円滑に移動でき、且つ、ワイヤ38の外周部と貫通孔236の内周部との間に隙間が形成されないか、又は、極僅かに小さな隙間が形成される程度とされている。
<第4の実施の形態の作用、効果>
本実施の形態に係るプリローダ210では、ガスジェネレータ14が作動して、ガスジェネレータ14からシリンダ212の内側へ瞬時にガスが噴出されると、ガスはディフューザ130の通気溝140を通過する。さらに、ディフューザ130の通気溝140を通過したガスは中栓224の通気孔228を通過して位置決め部230よりもシリンダ212の軸方向他端側のシリンダ212の内側へ供給される。
これにより、中栓224とピストン32との間でシリンダ212の内圧が上昇し、ピストン32がシリンダ212の他端側へ摺動する。このように、シリンダ212の他端側へ摺動することでワイヤ38が引っ張られ、ひいては、バックル42が引っ張られる。このように、動作面において本実施の形態に係るプリローダ210は基本的に前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の作用を奏し、その結果、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10と同様の効果を得ることができる。
ここで、本プリローダ210では、ピストン32よりもシリンダ212の軸方向一端側に中栓224を設けることで中栓224とピストン32との間でガス圧を保持している。ところで、前記第1の実施の形態を例にすると、シリンダ12に形成された引出孔30にゴムキャップを取り付けてシリンダ12の外部へのガスの漏れを制限することが考えられる。
しかしながら、引出孔30にゴムキャップを取り付ける構成では、湾曲したワイヤ38又は引出孔30の開口方向に対して傾斜した方向に伸びたワイヤ38が引出孔30を通過するため、充分な気密性を保ちつつゴムキャップを引出孔30に装着することが難しい。しかも、引出孔30にゴムキャップを設けてガス圧を保持する構造の場合には、シリンダ12の軸方向一端から他端までの間の略全域で高いガス圧を維持しなくてはならず、ガスジェネレータ14は充分な量のガスを瞬時に発生させなくてはならず、ガスジェネレータ14を更に小型化することが難しい。
これに対し、本プリローダ210では、シリンダ212の軸方向一端側では中栓224がシリンダ212の内部を仕切っており、ピストン32よりもシリンダ212の軸方向一端側では中栓224がガス圧を保持している(すなわち、ガスの漏れを制限している)。
ここで、中栓224の貫通孔236をワイヤ38が貫通しているが、この部分ではワイヤ38が直線状になっているため、ワイヤ38が貫通孔236を通過し、尚且つ、シリンダ212の内周部と中栓224の外周部との間の気密を保持させたまま中栓224をシリンダ212の内部に容易に装着できる。しかも、プリローダ210ではガスジェネレータ14にて発生したガスの圧力を中栓224よりもシリンダ212の軸方向他端側で保持できればよく、シリンダ212の軸方向一端部から他端部までの間の略全域で高いガス圧を保持することに比べると、少ないガスで高いガス圧を保持することができる。これにより、ガスジェネレータ14をより一層小型化できる。
さらに、シリンダ212の軸方向他方の側を向いた中栓224の端面の外周部近傍は、位置決め部230に当接(又は圧接)しており、中栓224を介したシリンダ212の軸方向一端側と他端側とが仕切られる。しかも、シリンダ212の軸方向他端側におけるディフューザ130の端部及びその近傍部分は湾曲面234とシリンダ212の内周部との間に入り込んで、シリンダ212の軸方向他端側におけるディフューザ130の端部は大径部226の端面に当接(又は圧接)している。
これにより、ワイヤ38が通るガイド面136とシリンダ212の内周部との間の空間に通気溝140を通過したガスが流れ出ることが防止又は極めて効果的に抑制される。このため、ガスジェネレータ14にて発生したガスの圧力を効率よくピストン32の摺動に寄与させることができる。
次に、本実施の形態に係るプリローダ210の組み立て面での作用並びに効果について説明する。
本実施の形態に係るプリローダ210を組み立てるにあたっては、長手方向他端側にピストン32が固定されたワイヤ38を、シリンダ212の軸方向他端部からシリンダ212の内部に入り込ませ、シリンダ212の軸方向一端側へワイヤ38の長手方向一端側を導く。
ところで、例えば、前記第1の実施の形態に係るプリローダ10のように、単純な引出孔30がシリンダ12に形成されているのであれば、シリンダ12の長手方向一端部近傍でワイヤ38を引出孔30へ向けて湾曲させなくてはならない。しかも、プリローダ10が作動した際にワイヤ38は、バックル42を介してウエビングベルト50を引っ張り、車両急減速時に略車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体を拘束するため、ワイヤ38は剛性が比較的高く湾曲し難い。このため、シリンダ12の内側でワイヤ38を引出孔30の側へ的確に湾曲させて引出孔30を通過させることは極めて難しい。
ここで、本プリローダ210のシリンダ212には引出孔30に代わり、シリンダ212の軸方向一端にて開口した切欠部222が形成されている。このため、本プリローダ210では、ワイヤ38シリンダ212の軸方向一端からワイヤ38の長手方向一端側を引き出した後に切欠部222の側へワイヤ38を湾曲させてシリンダ212の軸方向一端での切欠部222の開口部から、切欠部222の内側へワイヤ38を入り込ませることで、シリンダ212の軸方向中間部からワイヤ38をシリンダ212の外部に引き出すことができる。
さらに、この状態でディフューザ130をシリンダ212の軸方向一端側からシリンダ212に嵌挿させつつガイド溝138の内側にワイヤ38を入り込ませ、更に、ディフューザ130をシリンダ212の軸方向他端側へ押し込むと、ディフューザ130と共にワイヤ38がシリンダ212の軸方向他端側へ移動して、シリンダ212の軸方向他端側における切欠部222の端部近傍(すなわち、前記第1の実施の形態におけるシリンダ12での引出孔30の形成位置に対応した位置)で引出孔30をシリンダ212の外部へ引き出すことができる。
このため、ワイヤ38の剛性が比較的高くても容易にシリンダ212の内側から外側へワイヤ38を引き出すことができ、プリローダ210の組立作業の作業効率を向上させることができる。しかも、本プリローダ210では中栓224とワイヤ38との間のガス圧は中栓224により保持され、中栓224よりもシリンダ212の軸方向一方の側へのガス圧の漏れが効果的に制限されている。このため、シリンダ212の軸方向一端に到達するような切欠部222をシリンダ212に形成しても中栓224とワイヤ38との間のガス圧に影響を及ぼすことがないか、又は、仮に影響を及ぼすにしてもその影響は極めて小さい。
さらに、中栓224よりもシリンダ212の軸方向一方の側へのガス圧の漏れが効果的に制限されていることで、シリンダ212の内外周方向に沿った切欠部222の開口幅寸法を、例えば、ワイヤ38の外径寸法より充分に大きく設定しても中栓224とワイヤ38との間のガス圧に影響を及ぼすことがないか、又は、仮に影響を及ぼすにしてもその影響は極めて小さい。このため、このようにシリンダ212の内外周方向に沿った切欠部222の開口幅寸法を、例えば、ワイヤ38の外径寸法より充分に大きく設定することで切欠部222にワイヤ38を極めて容易に入れ込ませることができ、この作業の作業効率を向上させることができる。
以上のようにして、シリンダ212の軸方向他方の側における切欠部222の端部近傍にワイヤ38が到達するまでディフューザ130がシリンダ212の内側へ押し込まれると、シリンダ212の軸方向他方の側へ向く中栓224の端面の外周部近傍が位置決め部230に当接(又は圧接)する。これにより、シリンダ212の軸方向他方の側への中栓224及びディフューザ130のそれ以上の移動が規制されると共に、中栓224が位置決め部230に密着することで中栓224の外周部とシリンダ212の内周部との間が封止される。
このように、本プリローダ210を組み立てるにあたって、中栓224は位置決め部230に当接するまで単純にシリンダ212の内側へ押し込めばよいため、中栓224が予め設定されたシリンダ212内の所定位置に到達したか否かを頻繁に確認しなくてもよく、このため、シリンダ212の内部への中栓224及びディフューザ130の装着作業の作業効率を向上させることができる。
一方、ピストン32もワイヤ38を引っ張ることでシリンダ212の内側へ摺動するが、位置決め部230にピストン32が当接することでシリンダ212の軸方向一方の側へのピストン32のそれ以上の摺動が規制される。したがって、ワイヤ38は位置決め部230に当接するまで単純にシリンダ212の内側へ摺動させればよく、ワイヤ38が予め設定されたシリンダ212内の所定位置に到達したか否かを頻繁に確認しなくてもよい。このため、シリンダ212の内部へのピストン32の装着作業の作業効率を向上させることができる。
ここで、上記のように、中栓224及びピストン32の各々がシリンダ212内の予め設定された位置に到達した際には位置決め部230に当接する。すなわち、位置決め部230は中栓224用の位置決めであると共にピストン32用の位置決めでもある。このように、中栓224とピストン32という異なる部材を1つの位置決め部230で位置決めできることで、シリンダ212の加工コストを低減できる。
このように、シリンダ212内の所定の位置に中栓224及びディフューザ130が到達すると、シリンダ212の軸方向一端部にガスジェネレータ14が装着され、更に、ガスジェネレータ14の装着状態でシリンダ212の軸方向一端部にキャップ214が被嵌される。
次いで、この状態でキャップ214に「かしめ加工」が施され、キャップ214がシリンダ212の軸方向一端部に一体的に固定される。このように、本プリローダ210ではキャップ214がシリンダ212の軸方向一端部に「かしめ加工」で固定される構造であるため、第1の実施の形態に係るプリローダ10のキャップ20のようにキャップ214を回転させなくてもよく、キャップ214をシリンダ212に固定するための作業効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態において凹部74を有する変形部70に対応した構成に関して言及していないが、変形部70の機能を変形部216に持たせ、変形部70に代えて変形部216を設ける構成としてもよいし、変形部216とは別に凹部74を有する変形部70をシリンダ212に形成してもよい。
また、以上の各実施の形態は何れも作動することでバックル42を引っ張る構成のプリローダ10、110、150、210に本発明を適用した構成であるが、本発明がこのようなバックル42を引っ張るためのプリローダ10、110、150、210に限定されるものではなく、作動することで直接又は間接的にウエビングベルト50を引っ張る構成であれば、バックル42以外の他の構成を引っ張る構成であってもよい。
したがって、例えば、ワイヤ38の先端(ピストン32とは反対側の端部)を車体に対して移動可能でウエビングベルト50の先端を保持するアンカプレートに連結し、アンカプレートを引っ張ることでウエビングベルト50の先端を引っ張る構成であってもよい。また、ウエビング巻取装置46のスプール48や、スプール48に対してウエビングベルト50を巻き取る方向への回転力の付与が可能な回転部材にワイヤ38の先端側(ピストン32とは反対側)を巻き掛け、ピストン32にワイヤ38が引っ張られて移動することによりスプール48を直接又は間接的にウエビングベルト50を巻き取る方向へ回転させる構成であってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの正面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの側面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダを含めて構成されるシートベルト装置の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリローダの分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリローダの正面断面図である。 第1仕切部材(ディフューザ)の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリローダの側面断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプリローダの分解斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプリローダの正面断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るプリローダの分解斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るプリローダの正面断面図である。 シリンダの軸方向一方の側からの第1仕切部材(ディフューザ)及び第2仕切部材(中栓)の斜視図である。 シリンダの軸方向他方の側からの第2仕切部材(中栓)の斜視図である。
符号の説明
10 プリローダ
12 シリンダ
14 ガスジェネレータ(ガス発生手段)
30 引出孔(連通部)
32 ピストン
38 ワイヤ(連結部材)
40 シートベルト装置
42 バックル(支持部)
70 変形部
72 ガイド部
74 凹部
76 ストッパ(規制手段)
110 プリローダ
112 ストッパ(規制手段)
130 ディフューザ(第1仕切部材)
150 プリローダ
152 シリンダ
156 引出孔(連通部)
158 変形部
170 ディフューザ(第1仕切部材)
178 ストッパ(規制手段)
210 プリローダ
212 シリンダ
222 切欠部(連通部)
224 中栓(第2仕切部材)
230 位置決め部

Claims (11)

  1. 両端が開口した筒状に形成されて、軸線方向中間部における外周一部に内外を連通する連通部が設けられたシリンダと、
    前記連通部よりも前記シリンダ内の他端側で摺動可能に配置されたピストンと、
    一端がピストンに係止されると共に、他端側が前記連通部を通過して前記シリンダの外部に引き出され、更に、少なくとも乗員の身体にウエビングベルトが装着された状態で前記ウエビングベルトを支持する支持部が他端部に直接又は間接的に連結された連結部材と、
    前記シリンダの一端に装着されて、作動することにより前記シリンダ内の他端側へ向けてガスを送給するガス発生手段と、
    を備えるプリローダ。
  2. 前記シリンダの一端から他端までの前記シリンダの中心軸線を直線状とした、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリローダ。
  3. 前記シリンダの外周部に形成されて、前記シリンダの外方へ向けて開口した凹形状の凹部と、
    前記凹部の内側に入り込んだ状態で前記車両の所定部位に固定され、前記凹部の内周部に干渉することで前記シリンダの変位を規制する規制手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリローダ。
  4. 前記ピストンと前記連通部側との間で前記連結部材に当接して前記連結部材を前記連通部へ案内するガイド部を、前記シリンダの内周部に設けた、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のプリローダ。
  5. 前記ピストンと前記連通部との間で前記シリンダの一部を中心軸線側へ変形させ、当該変形部分の前記シリンダの外周部を前記凹部とし当該変形部分の前記シリンダの内周部を前記ガイド部とした、
    ことを特徴とする請求項4に記載のプリローダ。
  6. 前記シリンダの一端と前記ピストンとの間に設けられ、前記連通部の近傍部分で、前記連結部材が通過する空間と前記ガス発生手段にて発生して前記ピストンへ向かうガスが通過する空間とを仕切る第1仕切部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のプリローダ。
  7. 前記シリンダの内周部及び外周部の双方で開口すると共に、前記シリンダの軸方向一端部にて開口した切欠部を前記連通部とした、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のプリローダ。
  8. 前記連結部材の通過が可能に前記連通部と前記ピストンとの間で前記シリンダの内部を仕切り、前記ピストンの側へ供給されたガスが前記連通部の側へ漏れることを制限する第2仕切部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のプリローダ。
  9. 前記シリンダの内部における前記連結部材が前記シリンダの中心軸線に対して平行な直線状となる位置に前記第2仕切部材を設ける位置に前記第2仕切部材を設ける、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプリローダ。
  10. 前記シリンダの軸方向一端側から前記第2仕切部材に当接して前記シリンダの軸方向他端側への前記第2仕切部材の移動を規制する位置決め部を前記シリンダの内周部に形成した、
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のプリローダ。
  11. 前記シリンダの他端側から前記ピストンが当接可能に前記位置決め部を形成し、前記位置決め部に前記ピストンが当接することで前記シリンダの軸方向一端側への前記ピストンの移動を規制する、
    ことを特徴とする請求項10に記載のプリローダ。
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