JP5108643B2 - プリローダ - Google Patents

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本発明は、車両急減速状態等に車両のシートベルト装置を構成するウエビングベルトの先端が固定されるアンカや、ウエビングベルトに設けられたタングが装着されるバックル装置を引っ張ってウエビングベルトの張力を増加させるプリローダに関する。
下記特許文献1に開示されたプリローダ(プリテンショナ)は、ブラケットに形成された孔に筒状のカラーが装着され、上記の孔の貫通方向に沿ってボルトがカラーを貫通している。このボルトが車体やシートのフレームに取り付けられることでプリローダが車体やシートのフレームに取り付けられる。
特開2003−127829の公報
上記特許文献1に開示されたプリローダでは、ピストンを収容するシリンダが上記のボルトとは別のねじによってブラケットに連結されている。このため、車体やシートのフレームへのブラケットの取り付けとは別にブラケットへのシリンダの取り付けを行なわなくてはならない。
本発明は、上記事実を考慮して、プリテンショナ本体及びブラケットの双方を車体やシートへ強固で且つ簡単に固定できるプリローダを得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るプリローダは、少なくとも一端が開口し、前記一端の開口方向に沿って摺動可能にピストンを収容するシリンダと、シートベルト装置を構成するウエビングベルトの長手方向先端部が係止されるアンカ又は前記ウエビングベルトの長手方向中間部に設けられたタングが装着されるバックルに一端側が係止されると共に、前記シリンダの他端側へ前記ピストンが摺動することで他端側が前記ピストンに引っ張られる連結手段と、前記シリンダの一端が装着されて、前記連結手段が内部を通過するプリローダ本体と、作動することで発生したガスを前記プリローダ本体の内部及び前記シリンダの一端を介して前記シリンダの内部へ供給可能に前記プリローダ本体に装着されたガス発生手段と、車体及び車両室内に設置されたシートの何れかの一方で、前記プリローダ本体が取り付けられるプリローダ取付部と共に前記プリローダ本体を挟み込むブラケットと、前記プリローダ取付部の側へ前記ブラケットを押圧して、前記ブラケットと前記プリローダ取付部とに前記プリローダ本体を挟持させて前記プリローダ本体を固定する締結手段と、前記プリローダ本体における前記連結手段の通過部分の中間で前記プリローダ本体に形成されると共に、前記プリローダ本体における前記ブラケットと対向する外面で開口した封止手段収容部と、前記連結手段が貫通した状態で前記封止手段収容部に収容され、前記封止手段収容部の内壁に密着することで前記封止手段収容部の内壁との間を封止すると共に、前記連結手段に密着することで前記連結手段との間を封止する封止手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るプリローダでは、プリローダ本体に装着されたガス発生手段が作動すると、ガス発生手段においてガスが発生する。ガス発生手段にて発生したガスはプリローダ本体内を通過して、プリローダ本体に装着されたシリンダの一端からシリンダ内に送り込まれる。このガスの圧力によってシリンダに収容されたピストンがシリンダの他端側へ摺動する。このようにシリンダの他端側へ摺動するピストンにより連結手段が引っ張られ、連結手段がその他端側へ移動すると、連結手段の一端が係止されたバックル又はアンカが引っ張られる。
バックルが引っ張られた場合にはバックルに装着されたタングを介してタングが設けられたウエビングベルトが引っ張られる。これに対して、アンカが引っ張られた場合にはアンカに先端が係止されたウエビングベルトが引っ張られる。このようにウエビングベルトが引っ張られることでウエビングベルトを装着している乗員の身体がウエビングベルトにより強く拘束される。
一方、本発明に係るプリローダでは、プリローダ本体を介して車体及び車両室内に設置されたシートの何れかの一方であるプリローダ取付部とは反対側にブラケットが配置され、締結手段によってブラケットがプリローダ取付部の側へ押圧されると、ブラケットとプリローダ取付部とによってプリローダ本体が挟持される。これにより、プリローダ本体がプリローダ取付部に取り付けられる。
このように、本発明に係るプリローダでは、ブラケットとプリローダ取付部とにプリローダ本体を挟持させた状態で締結手段によりブラケット及びプリローダ本体の双方を締結固定するので、プリローダ取付部に対するプリローダ本体の固定とは別にブラケットをプリローダ本体やプリローダ取付部に固定する構成に比べて簡単でしかも強固に固定できる。
また、本発明に係るプリローダによれば、プリローダ本体における連結手段の通過部分に対応してプリローダ本体には封止手段収容部が形成されて、連結手段が貫通した封止手段が封止手段収容部に収容される。
ところで、連結手段はプリローダ本体の外部に延びる構成であることから、プリローダ本体における連結手段の通過部分を介してプリローダ本体の内外は連通している。ここで、封止手段収容部に収容された封止手段は、封止手段を貫通する連結手段に密着することで連結手段との間を封止する。しかも、封止手段は封止手段収容部の内壁に密着することで封止手段収容部の内壁との間を封止する。これにより、封止手段収容部を介した連結手段の通過部分の一方の側と他方の側とが封止手段により封止されるので、プリローダ本体における連結手段の通過部分からのガス漏れが防止又は効果的に抑制される。
しかも、封止手段が収容される封止手段収容部は、プリローダ本体の外面のうちブラケットと対向する面にて開口している。このため、この開口から封止手段を封止手段収容部に容易に入り込ませることができ、しかも、ブラケット取付部に本プリローダを取り付けた状態では、プリローダ本体の外面における封止手段収容部の開口から封止手段が抜け出ることをブラケットが防止するので、特別な封止手段の抜け止め部材を設けたり、プリローダ本体に封止手段の抜け止め構造を設けたりしなくてもよい。
請求項に記載の本発明に係るプリローダは、請求項に記載の本発明において、前記プリローダ本体の外面における前記封止手段収容部の開口に対向して設けられる対向部と、前記プリローダ本体の外面のうち前記封止手段収容部の開口が形成される側の面とは異なる面に沿って前記対向部から延び、前記プリローダ本体の外面における前記封止手段収容部の開口から漏れ出たガスを前記異なる面の側へ誘導する誘導部と、を含めて前記ブラケットを構成している。
請求項に記載の本発明に係るプリローダによれば、ブラケットを構成する対向部がプリローダ本体の外面における封止手段収容部の開口に対向しており、対向部によって封止手段収容部の開口から封止手段の脱落が防止される。また、対向部から延びた誘導部はプリローダ本体の外面のうち、封止手段収容部が開口した側の面とは別の面に沿っている。このため、仮に封止手段収容部の開口からガスが漏れても、ガスはプリローダ本体の外面に沿ってプリローダ本体の外面と対向部及び誘導部の間の隙間を通過する。このように、ガスがプリローダ本体の外面と対向部及び誘導部の間の隙間を通過することでガスの勢いが低減されると共にガスが冷却される。
請求項に記載の本発明に係るプリローダは、請求項又は請求項に記載の本発明において、前記封止手段の外方からの外力により弾性変形可能に前記封止手段を構成すると共に、前記封止手段を前記封止手段収容部に収容した状態で、且つ、前記プリローダ本体を前記プリローダ取付部に取り付ける前の状態では前記封止手段が前記封止手段収容部の開口からはみ出るように前記封止手段の形状を設定している。
請求項に記載の本発明に係るプリローダによれば、封止手段は外方からの外力によって弾性変形可能に形成されており、封止手段収容部に封止手段を収容した状態では、封止手段が封止手段収容部の開口からはみ出るように形状が設定される。このため、ブラケットとプリローダ取付部とでプリローダ本体を挟持させると、封止手段収容部の開口からはみ出た封止手段をブラケットが押圧する。
封止手段は封止手段収容部に収容されているので、ブラケットからの押圧力を受けると封止手段収容部の内側で封止手段が弾性変形する。これにより、封止手段収容部の内壁や連結手段に封止手段が密着し、封止手段による封止性能が向上して封止手段収容部の開口からのガス漏れ等が防止又は効果的に抑制される。
しかも、ブラケットが封止手段を押圧して封止手段を弾性変形させているということは、封止手段にブラケットが密着している。これにより、ブラケットはプリローダ取付部と共に強固にプリローダ本体を挟持でき、プリローダ取付部に本プリローダを取り付けた状態でブラケットやプリローダ本体のがたつきの発生を防止又は効果的に抑制できる。
請求項に記載の本発明に係るプリローダは、請求項から請求項の何れか1項に記載の本発明において、前記封止手段収容部の開口の側方に設けられ、前記ブラケットと前記プリローダ取付部とにより前記プリローダ本体を挟持した状態では前記封止手段収容部の開口方向に対して直交した前記封止手段の外方へ前記封止手段を押圧する押圧手段を備えている。
請求項に記載の本発明に係るプリローダでは、ブラケットとプリローダ取付部とでプリローダ本体を挟持すると、封止手段収容部の開口の側方に設けられた押圧手段が封止手段収容部の開口方向に対して直交する向きに沿った封止手段の外方へ封止手段を押圧する。これにより、封止手段は封止手段収容部の内壁に封止手段が密着させられ、封止手段収容部の内壁と封止手段との間の封止性能が向上し、封止手段収容部の開口からのガス漏れを防止又は効果的に抑制できる。
以上説明したように、本発明に係るプリローダでは、プリテンショナ本体及びブラケットの双方を車体やシートへ強固で且つ簡単に固定できる。
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係るプリローダ10の構成が断面図により示されている。
この図に示されるようにプリローダ10はシリンダ12をそなえている。シリンダ12は筒形状(一例として有底又は無底の円筒形状)に形成されている。シリンダ12の内側にはピストン14が収容されている。ピストン14はピストン本体16を備えている。ピストン本体16はシリンダ12の先端側(図1の矢印A方向の側)へ向けて漸次外径寸法が大きくなり、少なくとも、シリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部の外周形状はシリンダ12の内周形状に略等しい錐台形状とされている。
シリンダ12の基端側(図1の矢印B方向の側)におけるピストン本体16の端部には外周形状がシリンダ12の内周形状に略等しいフランジ部18が、シリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部に対して略同軸的に形成されている。このフランジ部18とシリンダ12の先端側におけるピストン本体16の端部とがシリンダ12の内周部に摺接しており、ピストン14はシリンダ12の先端と他端との間を摺動できる。シリンダ12の基端側におけるフランジ部18の端部には、外径寸法がフランジ部18よりも小さな小径部20がフランジ部18に対して略同軸的に形成されている。
小径部20の外周部にはゴム材やゴム材程度の弾性を有する合成樹脂材により環状に形成されたOリング(オーリング)22が装着されている。Oリング22は小径部20の外周方向に沿った全域が小径部20に密着していると共に、シリンダ12の内周部に密着しており、Oリング22を境とするシリンダ12の先端側と他端側との間がOリング22により封止されている。
一方、シリンダ12の先端側におけるフランジ部18の側方には複数のクラッチ球24がピストン本体16の外周方向に適宜な間隔をおいて配置されている。各クラッチ球24の直径寸法は、シリンダ12の内径寸法とピストン本体16のフランジ部18側の端部近傍におけるピストン本体16の外径寸法との差の1/2以下に設定されており、シリンダ12の先端側からシリンダ12の基端側へピストン14が移動した際(すなわち、シリンダ12内を図1の矢印B方向にピストン14が摺動した際)、各クラッチ球24が慣性でピストン本体16の外周面(斜面)を移動すると、ピストン本体16の外周部とシリンダ12の内周部とにクラッチ球24が挟まれて変形させられる。これにより、ピストン本体16の外周部とクラッチ球24との間の摩擦、及び。シリンダ12の内周部とクラッチ球24との間の摩擦が増大して、シリンダ12の基端側へのピストン14の摺動を規制する。
ピストン14には貫通孔26が形成されている。貫通孔26は一端がピストン本体16のフランジ部18とは反対側の面で開口しており、他端が小径部20のフランジ部18とは反対側の面で開口している。プリローダ10は連結手段としてのワイヤ28を備えており、貫通孔26をワイヤ28が通過している。シリンダ12の先端側におけるピストン14の側方にはピース30が設けられている。ピース30には貫通孔32が形成されており、この貫通孔32をワイヤ28が通過している。ピース30のピストン14とは反対側まで貫通孔32を通過したワイヤ28に対しては抜け止めが施されており、ワイヤ28とピース30とが略一体とされている。このように、ピース30にワイヤ28が一体的に連結されることで、ワイヤ28が貫通孔26を通過してピストン14のピース30とは反対側へ抜け出ることが規制されている。
このワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側の端部は、例えば、車両のシートベルト装置の一態様である三点式シートベルト装置を構成するアンカとしてのアンカプレート34に係止されている。詳細な図示は省略するが、アンカプレート34は車両室内に設置された座席の幅方向一方の側で車両の床部近傍に設けられている。このアンカプレート34には三点式シートベルト装置を構成する長尺帯状のウエビングベルト36の先端部が係止されている。ウエビングベルト36の基端側は座席の幅方向一方の側で車両の天井部近傍に設けられたスルーアンカを通過した状態で下方へ折り返されており、座席の幅方向一方の側で車両の床部近傍に設けられたウエビング巻取装置のスプールに基端側が係止されている。
上記のスルーアンカとアンカプレート34との間でウエビングベルト36はタングプレートを通過している。座席に着座した乗員がウエビング巻取装置のスプールからウエビングベルト36を引き出しつつ身体の前方にウエビングベルト36を掛け回し、この状態で座席の幅方向他方の側で車両の床部近傍に設けられたバックル38にタングプレートを装着することで乗員の身体に対するウエビングベルト36の装着状態になる。
なお、上記の説明では、ワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側の端部はアンカプレート34に係止される構成であったが、ワイヤ28のピース30が設けられた側とは反対側の端部をバックル38に係止される構成としてもよい。
また、図1に示されるように、プリローダ10はプリテンショナ本体としてのベースカートリッジ40を備えている。ベースカートリッジ40は本体部42を備えている。本体部42にはシリンダ装着部44が形成されている。シリンダ装着部44には装着孔46が形成されている。装着孔46は一端がシリンダ装着部44の外周面にて開口している。シリンダ装着部44の開口端での内径寸法はシリンダ12の先端側の外径寸法よりも極僅かに大きく、装着孔46の開口端からシリンダ12をその先端から嵌挿できる。また、例えば、装着孔46の内周部には図示しない雌ねじが形成されており、この雌ねじに対応してシリンダ12の先端側の外周部には図示しない雄ねじが形成されている。この装着孔46の雌ねじにシリンダ12の雄ねじが螺合することでベースカートリッジ40にシリンダ12が連結される。
一方、本体部42にはガスジェネレータ装着部48が形成されている。ガスジェネレータ装着部48はシリンダ装着部44における装着孔46の開口方向に対して交差する向き(特に本実施の形態では略直交する向き)に沿った本体部42の側方に形成されている。ガスジェネレータ装着部48にはガスジェネレータ装着孔50が形成されている。キャップ60は、ガスジェネレータ装着部48の外面のうち、一端が装着孔46の開口方向に対して交差する方向(特に本実施の形態では略直交する方向)を向く面にて開口している。
ガスジェネレータ装着部48にはガス発生手段としてのガスジェネレータ52が取り付けられている。ガスジェネレータ52は嵌挿部54を備えている。嵌挿部54は外周形状がガスジェネレータ装着孔50の内周形状に略等しく、ガスジェネレータ装着孔50の開口端からガスジェネレータ52を嵌挿できる。ガスジェネレータ52の一端(図1における上側端部)には外周形状がガスジェネレータ52の外周形状よりも大きなフランジ部56が形成されている。嵌挿部54をガスジェネレータ装着孔50に挿し込むと、ガスジェネレータ装着孔50の開口端側のガスジェネレータ装着部48の端部にフランジ部56が干渉される。
フランジ部56の嵌挿部54とは反対側には頭部58が形成されている。頭部58のフランジ部56とは反対側からはキャップ60がガスジェネレータ装着部48に装着され、キャップ60によりガスジェネレータ装着部48からのガスジェネレータ52の抜け止めが成される。ガスジェネレータ装着部48に装着されたガスジェネレータ52は、作動することで瞬時にガスを発生して嵌挿部54のフランジ部56とは反対側の端部からガスを噴出する。
ガスジェネレータ装着孔50の他端(ガスジェネレータ装着部48の外面での開口端とは反対側の端部)からは連続してガス通過部62が形成されている。ガス通過部62はその中間部から装着孔46の開口端の側へ屈曲している。ガス通過部62において、この屈曲部分よりも装着孔46の側の部分であるシリンダ側通過部62Aでは内径寸法が装着孔46の内径寸法よりも小さく、装着孔46の側のシリンダ側通過部62A(ガス通過部62)の端部は装着孔46の底部64にて開口している。
シリンダ側通過部62Aの内径寸法は小径部20の外径寸法に略等しく、シリンダ12の先端側が装着孔46に嵌挿されてシリンダ12の先端が底部64に突き当たった状態では、小径部20がシリンダ側通過部62Aに入り込む。このため、ガスジェネレータ52から噴出されたガスはガス通過部62に導かれ、ガス通過部62に導かれたガスは、その圧力で小径部20(すなわち、ピストン14)をシリンダ12の基端側へ向けて押圧する。
また、上記のガス通過部62の屈曲部分よりもガスジェネレータ装着孔50の側の部分であるジェネレータ側通過部62Bには保護壁66が設けられている。保護壁66はジェネレータ側通過部62Bの開口径方向中間部よりも装着孔46の開口端の向きの側でジェネレータ側通過部62Bの内周部に形成されている。このため、ガスジェネレータ52から噴出されたガスは、ガス通過部62を迂回するようにジェネレータ側通過部62Bを通過してシリンダ側通過部62Aに流れ込む。
一方、ベースカートリッジ40はワイヤガイド部68を備えている。ワイヤガイド部68は本体部42のシリンダ装着部44とは反対側に形成されている。ワイヤガイド部68には連結手段通過部としてのワイヤ通過部70が形成されている。ワイヤ通過部70は底部64におけるシリンダ側通過部62A(ガス通過部62)の開口方向、ひいては、シリンダ装着部44における装着孔46の開口方向に沿っており、その一端はガス通過部62の屈曲部分(すなわち、シリンダ側通過部62Aとジェネレータ側通過部62Bとの境)で開口している。これに対し、ワイヤ通過部70の他端はワイヤガイド部68の本体部42とは反対側の外面にて開口している。
ピストン14の貫通孔26を通過しているワイヤ28のピース30とは反対側はワイヤ通過部70を通過してワイヤガイド部68、ひいては、ベースカートリッジ40の外部へ引き出されている。ワイヤ通過部70の他端側では、ワイヤ通過部70の内周面の一部がワイヤ通過部70の開口径方向一方の側を曲率の中心として湾曲しており、ワイヤ通過部70の他端からベースカートリッジ40の外部へ引き出されるワイヤ28は、このワイヤ通過部70の他端側におけるワイヤ通過部70の内周面に倣って湾曲している。
また、ワイヤ通過部70の一端部に対応してガス通過部62にはワイヤ保護筒72が設けられている。ワイヤ保護筒72は内周形状がワイヤ通過部70の内周形状に略等しい筒形状に形成されている。ワイヤ保護筒72はワイヤ通過部70の一端に対して同軸となるようにガス通過部62の内壁から突出形成されており、ワイヤ保護筒72を通過したワイヤ28がワイヤ通過部70に入り込んでいる。
ガス通過部62の先端側はガスジェネレータ52からのガスの噴出方向に沿って保護壁66の先端側と対向している。このため、ガスジェネレータ52から噴出されたガスは、保護壁66及びワイヤ保護筒72に当たってワイヤ28に直接噴きかかることはない。しかも、ガスジェネレータ52から噴出されたガスは、ワイヤ保護筒72に干渉されることでシリンダ装着部44の側へと流れの向きが変えられる。
一方、ワイヤガイド部68には封止手段収容部としてのパッキン収容部74が形成されている。パッキン収容部74はワイヤ通過部70の中間部(すなわち、ガス通過部62の一端と他端との間)に形成されている。また、パッキン収容部74は、ベースカートリッジ40の正面視で互いに対向する一対の辺がワイヤ通過部70のパッキン収容部74の形成位置近傍部分と平行で、互いに対向する他の一対の辺がワイヤ通過部70のパッキン収容部74の形成位置近傍部分と直交する矩形状とされている。このベースカートリッジ40の正面視で矩形とされたパッキン収容部74の内壁のうち、壁面がワイヤ通過部70の貫通方向に沿ってワイヤ通過部70の一端の側へ向いた方は規制部としての圧接壁76とされており、ワイヤ通過部70の他端の側へ向いた方は圧接壁78とされている。
このパッキン収容部74はワイヤ通過部70の貫通方向に対して直交したベースカートリッジ40の正面側の外面で開口している。このように開口したパッキン収容部74には封止手段としてのパッキン80が収容されている。パッキン80はゴムやゴム程度の弾性を有する弾性部材や、このような弾性部材よりも剛性が高い合成樹脂材により、パッキン収容部74の開口方向を軸方向とする外周形状がパッキン収容部74の内周形状に概ね等しいか、又は、パッキン収容部74の内周形状よりも僅かに大きなブロック状に形成されている。
また、パッキン収容部74の深さ方向(開口方向)に沿ったパッキン80の寸法はパッキン収容部74の深さよりも大きく設定されてり、図2の(A)に示されるように、パッキン収容部74の底部にパッキン80が接した状態でもパッキン収容部74の開口端側のパッキン80の端部はパッキン収容部74の開口端からパッキン収容部74の外側(ベースカートリッジ40の外側)にはみ出ている。
図1及び図2に示されるように、パッキン80には貫通孔82が形成されている。貫通孔82は内径寸法がワイヤ28の外径寸法に略等しくパッキン収容部74にパッキン80が収容された状態では、一端がパッキン収容部74よりも一端側のワイヤ通過部70と連通し、他端がパッキン収容部74よりも他端側のワイヤ通過部70と連通する。したがって、ワイヤ通過部70を通過するワイヤ28は、パッキン収容部74内においてパッキン80の貫通孔82を通過している。しかも、上記のように、貫通孔82の内径寸法はワイヤ28の外径寸法に略等しいので、貫通孔82にワイヤ28が通過した状態では、貫通孔82の内周部とワイヤ28の外周部との間に隙間が略形成されることはない。
一方、図3に示されるように、本プリローダ10はブラケット84を備えている。ブラケット84は、ブラケット本体及び対向部としての平板状のブラケット本体部86を備えている。ブラケット本体部86はベースカートリッジ40の正面側に配置されており、ベースカートリッジ40の正面側の外面で開口したパッキン収容部74を閉止する。また、ブラケット本体部86には円孔88が形成されている。この円孔88に対応してベースカートリッジ40には円孔90が形成されている。円孔90は一端がベースカートリッジ40の正面で開口して他端がベースカートリッジ40の裏面で開口している。
ブラケット84をベースカートリッジ40の正面側に配置した状態では、各々の貫通方向に円孔88と円孔90とが重なり合う。この状態で円孔88と円孔90とを通過する締結手段としての固定ボルト92が座席の骨格部分や車体の一部であるプリローダ取付部94に形成された雌ねじ部や、プリローダ取付部94のブラケット84とは反対側に設けられたナット(ウエルドナットを含む)に螺合してプリローダ取付部94に固定ボルト92が締結固定されると、ブラケット本体部86とプリローダ取付部94とによってベースカートリッジ40が挟持される。これにより、本プリローダ10が車両に取り付けられると共に、パッキン収容部74に収容されたパッキン80がブラケット84のブラケット本体部86に押さえ付けられてパッキン80の移動が防止されている。
さらに、上記のように固定ボルト92をプリローダ取付部94に締結固定した状態では、パッキン収容部74の開口端からはみ出たパッキン80の端部にブラケット本体部86が圧接し、図2の(B)に示されるように、パッキン収容部74の底部側へ押し込むようにパッキン80を押圧して、パッキン80を弾性変形させる。
また、図1及び図3に示されるように、ブラケット本体部86の外周一部からはガイド部としてガイド手段を構成すると共にガス干渉部としてガス干渉手段を構成するガイド壁96がプリローダ取付部94の側へ向けて延出されている。図1に示されるように、ガイド壁96は、その厚さ方向一方の面である対向面96Aがワイヤガイド部68(ベースカートリッジ40)の外面におけるワイヤ通過部70の開口端と対向するように設けられており、ベースカートリッジ40の外側でワイヤ28がその剛性によって伸直しようとすると、ガイド壁96がワイヤ28に干渉して、ワイヤガイド部68の外周面に倣ってワイヤ28が湾曲するようにワイヤ28を矯正する。
さらに、ガイド壁96の上側では、ブラケット本体部86の外周一部からガイド部としてガイド手段を構成するガイド壁98がプリローダ取付部94の側へ向けて延出されている。このガイド壁98はガイド壁96とは異なりワイヤ通過部70の開口端と対向していないが、ベースカートリッジ40の外側でワイヤ28がその剛性によって伸直しようとすると、ガイド壁96と同様にガイド壁98がワイヤ28に干渉して、ワイヤガイド部68の外周面に倣ってワイヤ28が湾曲するようにワイヤ28を矯正する。
<第1の実施の形態の作用、効果>
(プリローダ10の動作面での作用、効果)
次に、本プリローダ10の動作面に関する作用並びに効果について説明する。
乗員が座席に着座してシートベルト装置のウエビングベルトを装着した状態で、例えば、車両が急減速状態になったことを車両に設けられた加速度センサ等の検知手段が検出すると、ECUが着火信号を出力する。この着火信号がガスジェネレータ52に入力されると、ガスジェネレータ52内のガス発生剤が着火される。着火されたガス発生剤は短時間で燃焼して、急激にガスを発生させる。
このように発生したガスはガス通過部62に送り込まれ、更に、ガス通過部62を通過してシリンダ12に供給される。このように短時間にガスが供給されることでピストン14よりも開口端側でシリンダ12の内圧が急上昇する。ピストン14よりも開口端側でシリンダ12の内圧が急上昇することでピストン14がピース30をシリンダ12の基端側へ押圧しながらシリンダ12の底部側へスライドする。
このようにスライドするピース30によりワイヤ28が引っ張られると、ワイヤ28の端部に係止されたアンカプレート34又はバックル38が引っ張られ、これにより、車両の乗員の身体に装着されているウエビングベルト36に張力が付与される。このように、ウエビングベルト36に張力が付与されることでウエビングベルト36の僅かな弛み、所謂「スラック」が解消されると共に、ウエビングベルト36が乗員の身体を拘束する拘束力が増し、より強く乗員の身体を拘束できる。
ところで、上記のように固定ボルト92をプリローダ取付部94に締結固定した状態では、図2の(A)に示されるように、パッキン収容部74の開口端からはみ出たパッキン80の端部にブラケット本体部86が圧接し、図2の(B)に示されるように、パッキン収容部74の底部側へ押し込むようにパッキン80を押圧して、パッキン80を弾性変形させる。このようにパッキン80が弾性変形させられることで、パッキン80の貫通孔82の内周部とワイヤ28の外周部との間には隙間がなくなるか、又は、小さくなる。
さらに、上記のようにパッキン収容部74の底部側へ押し込むようにブラケット本体部86がパッキン80を押圧して弾性変形させることで、パッキン80の外周部がパッキン収容部74の内壁に圧接(密着)する。このように、パッキン収容部74内のパッキン80が弾性変形することで、パッキン収容部74の内壁やワイヤ28とパッキン80との間が封止されるので、ガスがワイヤ通過部70を通過してワイヤ通過部70の他端からベースカートリッジ40の外部に漏れたり、パッキン収容部74の開口端からガスが漏れたりすることを防止又は極めて効果的に抑制できる。これにより、上記のガスの圧力を効率よくピストン14の押圧に供することができる。
また、仮にワイヤ通過部70をガスが通過してワイヤ通過部70の他端からベースカートリッジ40の外部にガスが漏れると、このガスはガイド壁96の対向面96Aに干渉される。漏れたガスをガイド壁96の対向面96Aに干渉させることでガスの漏れの勢いが低減できると共に、ガスを冷却できる。
さらに、上記のように、ワイヤ28が引っ張られる際にはパッキン80がワイヤ28に引っ張られて移動しようとする。しかしながら、このようにしてパッキン80が移動しようとする方向では、パッキン収容部74の圧接壁76がパッキン80に対向している。このため、ワイヤ28に引っ張られてパッキン80が移動しようとすると、パッキン80は圧接壁76に押し付けられることになる。このため、上記のようにワイヤ28が引っ張られて移動しても、パッキン80が不要に移動することはなく、パッキン80が移動することに起因するパッキン80の封止性能の低下を防止又は極めて効果的に抑制できるのみならず、パッキン80は圧接壁76に押し付けられることで、パッキン80と圧接壁76との間を効果的に封止でき、更に封止性能の向上も見込める。
(プリローダ10の組付面での作用、効果)
次に、車両に本プリローダ10を組み付けるに際しての作用並びに効果について説明する。
本プリローダ10を車両に組み付ける際には、円孔88と円孔90とが重なり合う状態でブラケット84がベースカートリッジ40の正面側に配置される。この状態で、座席の骨格部分や車体の一部であるプリローダ取付部94の側方にベースカートリッジ40及びにブラケット84が配置され、円孔88、90を貫通するように固定ボルト92が通される。円孔88、90を貫通した固定ボルト92はプリローダ取付部94に形成された雌ねじ部や、プリローダ取付部94のブラケット84とは反対側に設けられたナット(ウエルドナットを含む)に螺合させられて、プリローダ取付部94に固定ボルト92が締結固定される。これにより、本プリローダ10が車両に組み付けられる。
このように、本プリローダ10では、ブラケット84及びベースカートリッジ40のプリローダ取付部94への取り付けと、ブラケット84とベースカートリッジ40との機械的な連結とが同一の固定ボルト92による一度の締結で成される。これにより、固定ボルト92によるプリローダ取付部94へのベースカートリッジ40の取り付けとは別に、ブラケット84を他の締結部材等によってベースカートリッジ40やプリローダ取付部94に締結する構成に比べて簡単でしかも、ブラケット84及びベースカートリッジ40の双方を強固に固定できる。
また、上述したように、本プリローダ10が車両に組み付けられた状態では、ベースカートリッジ40がブラケット84とプリローダ取付部94とによって挟持されており、しかも、それまでパッキン収容部74の開口端からはみ出ていたパッキン80の端部にブラケット本体部86が圧接して、パッキン収容部74の底部側へ押し込むようにブラケット本体部86がパッキン80を押圧して、パッキン80を弾性変形させる。
このため、ベースカートリッジ40は弾性的に強くプリローダ取付部94に押し付けることができる。このため、ブラケット84やプリローダ取付部94とベースカートリッジ40との間にゴム材やゴム材程度の弾性を有する合成樹脂材によって形成された緩衝手段を設けなくても、ベースカートリッジ40やブラケット84のがたつきを防止又は効果的に抑制でき、ベースカートリッジ40やブラケット84のがたつきに起因した車両走行時での異音の発生を防止又は効果的に抑制できる(すなわち、本実施の形態では、パッキン80が封止手段としての機能のみならず、がたつき防止用の緩衝手段としての機能を持たせることができる)。
また、本プリローダ10では、ブラケット本体部86及びガイド壁96、98を含めてブラケット84の全体が板状とされている。このため、ガイド壁96、98を含めてブラケット84の全体を、金属平板の打ち抜きプレスや曲げプレス等のプレス成形で容易に形成できる。このため、この意味でもコストを安価にできる。
なお、本実施の形態においてパッキン収容部74は、ワイヤ通過部70の貫通方向に対して直交したベースカートリッジ40の正面側の外面でのみ開口した構成であったが、図4に示されるように、ワイヤ通過部70の貫通方向に対して直交したベースカートリッジ40の正面側の外面及び裏面側の外面の双方で開口する構成としてもよいし、また、図5及び図6に示されるように、ベースカートリッジ40の正面側の外面と下側の外面の双方で開口する構成としてもよい。
これらのような構成とした場合には、例えば、ベースカートリッジ40の正面側からパッキン80をパッキン収容部74に嵌め込んだり、押し込んだりするに際して、パッキン収容部74内の空気がベースカートリッジ40の裏面側や下面側におけるパッキン収容部74の開口から抜けるのでパッキン80をパッキン収容部74に嵌め込んだり、押し込んだりしやすい。特に、図5及び図6に示されるような構成では、ベースカートリッジ40の正面側の外面でのパッキン収容部74の開口と、下側の外面でのパッキン収容部74の開口とが繋がる。このため、図5及び図6に示されるような構成では、ベースカートリッジ40の正面側に対して下方に傾斜した向きからパッキン収容部74にパッキン80を装着できるようになるので、パッキン収容部74へのパッキン80の装着作業の作業性がよい。
また、本実施の形態では、基本的にパッキン80の全てがパッキン収容部74に収まる構成であった。しかしながら、例えば、図7及び図8に示されるように、パッキン収容部74へのパッキン80を収容した状態でベースカートリッジ40の正面側を向くパッキン80の端面に、ベースカートリッジ40の正面でのパッキン収容部74の開口形状よりも充分に大きなフランジ部102を形成して、パッキン収容部74にパッキン80を収容した状態でフランジ部102がベースカートリッジ40の正面側の外面に接する構成としてもよい。
このようにパッキン80にフランジ部102を形成した構成では、仮に、パッキン80の外周面とパッキン収容部74の内周面との間からガスが漏れ出ようとしても、フランジ部102によってガスの漏れが規制され、フランジ部102とベースカートリッジ40の正面側の外面との間を通過しないとガスは漏れ出ることができない。これにより、ガスはピストン14の押圧により一層効果的に寄与する。
さらに、本実施の形態では、パッキン80の形状をパッキン収容部74の内周形状に概ね等しいか、又は、パッキン収容部74の内周形状よりも僅かに大きなブロック状とした。このような構成とした場合、パッキン収容部74にパッキン80を装着するにあたり、パッキン80の弾性に抗してパッキン収容部74にパッキン80を押し込むことになるため、パッキン80の弾性でパッキン収容部74の内周部にパッキン80が圧接する。これにより、パッキン80による高い封止性能を得ることができる。
しかしながら、パッキン80の形状がこのような構成に限定されるものではなく、例えば、パッキン80の形状をパッキン収容部74の内周形状よりも僅かに小さなブロック状としてもよい。上述したように、本実施の形態の構成では、パッキン80を押さえ付けるブラケット本体部86(ブラケット84)がパッキン収容部74をその開口側から覆っている。
このため、パッキン80とパッキン収容部74の内周部との間の隙間を介したガスの漏れに関して言えば、パッキン収容部74の内周部にパッキン80を特に強く圧接させなくても(すなわち、パッキン収容部74にパッキン80を押し込んでパッキン80を無理に弾性変形させなくても)、パッキン収容部74を覆うブラケット本体部86(ブラケット84)により高い封止性能を得ることができる。したがって、上記のようにブラケット本体部86(ブラケット84)によってパッキン収容部74を覆う構成とした本実施の形態では、上記のように高い封止性能を得られるうえ、パッキン80をパッキン収容部74に装着するに際して無理にパッキン80を弾性変形させなくてもよいので作業性もよくなる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位には同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図9には本実施の形態に係るプリローダ130の要部の構成が分解斜視図により示されている。この図に示されるように、本プリローダ130はブラケット84を備えておらず、代わりにブラケット132を備えている。ブラケット132はブラケット本体部86を備えておらず、代わりにブラケット本体及び対向部としてのブラケット本体部134を備えている。ブラケット本体部134は基本的にブラケット本体部86と同じ構成であるが、ベースカートリッジ40のワイヤガイド部68と対向する側の面にパッキン収容部74に対応して押圧手段としての押圧突起136が形成されている点でブラケット本体部134はブラケット本体部86と構成が異なる。
押圧突起136は、長手方向がワイヤ通過部70の貫通方向及びパッキン収容部74の開口方向の双方に対して直交する向きに沿った三角柱形状とされている。押圧突起136の長手方向寸法はその向きに沿ったパッキン収容部74の内幅寸法よりも短く設定されている。このため、ブラケット本体部134のワイヤガイド部68側の面がワイヤガイド部68に当接した状態(すなわち、ブラケット本体部134がパッキン80に圧接した状態)では、パッキン収容部74の内側に押圧突起136が入り込む。パッキン収容部74に入り込んだ状態では、押圧突起136の一方の斜面がパッキン収容部74の底部側に対して圧接壁76の側へ傾斜した方向を向き、他方の斜面がパッキン収容部74の底部側に対して圧接壁78の側へ傾斜した方向を向く。
<第2の実施の形態の作用、効果>
このため、本プリローダ130を車両に取り付けた状態では、ブラケット本体部134がパッキン80に圧接すると共に、押圧突起136がパッキン80に食い込む。このようにパッキン80に食い込んだ押圧突起136は、パッキン80をパッキン収容部74の底部の側へ押圧するのみならず、押圧突起136の一方の斜面がパッキン80を圧接壁76の側へ押圧し、他方の斜面がパッキン80を圧接壁78の側へ押圧する。これにより、パッキン80は更に一層圧接壁76、78に強く圧接するので、パッキン80による封止性能は向上する。
なお、本実施の形態では、押圧突起136の形状を三角柱形状としたが、押圧突起136の形状は三角柱形状に限定されるものではなく、断面半円形の柱状や四角柱状等の柱状、又は、パッキン80をパッキン収容部74の底部の側へ向けて先細の円錐形状や四角錐形状、更には、半球形状等、様々な形状を適用できる。
また、本実施の形態では、ブラケット本体部134のワイヤガイド部68側の面から押圧突起136を突出形成させた構成であったが、ブラケット132を形成するにあたり、曲げプレス成形等によりブラケット本体部134の一部をワイヤガイド部68側へ突出するように曲げ成形して押圧突起136を形成してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの構成を示す断面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの要部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの変形例を示す図2に対応した断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの他の変形例を示す要部を拡大した分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの変形例を示す図2に対応した断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの更に他の変形例を示す要部を拡大した分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリローダの更に変形例を示す図2に対応した断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリローダの要部の構成の概略を示す拡大分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリローダの要部の構成の概略を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 プリローダ
12 シリンダ
14 ピストン
28 ワイヤ(連結手段)
34 アンカプレート(アンカ)
36 ウエビングベルト
38 バックル
40 ベースカートリッジ(プリローダ本体)
52 ガスジェネレータ(ガス発生手段)
74 パッキン収容部(封止手段収容部)
80 パッキン(封止手段)
84 ブラケット
86 ブラケット本体部(ブラケット本体、対向部)
92 固定ボルト(締結手段、締結部材)
94 プリローダ取付部
96A 対向面
130 プリローダ
132 ブラケット
134 ブラケット本体部(ブラケット本体、対向部)
136 押圧突起(押圧手段)

Claims (4)

  1. 少なくとも一端が開口し、前記一端の開口方向に沿って摺動可能にピストンを収容するシリンダと、
    シートベルト装置を構成するウエビングベルトの長手方向先端部が係止されるアンカ又は前記ウエビングベルトの長手方向中間部に設けられたタングが装着されるバックルに一端側が係止されると共に、前記シリンダの他端側へ前記ピストンが摺動することで他端側が前記ピストンに引っ張られる連結手段と、
    前記シリンダの一端が装着されて、前記連結手段が内部を通過するプリローダ本体と、
    作動することで発生したガスを前記プリローダ本体の内部及び前記シリンダの一端を介して前記シリンダの内部へ供給可能に前記プリローダ本体に装着されたガス発生手段と、
    車体及び車両室内に設置されたシートの何れかの一方で、前記プリローダ本体が取り付けられるプリローダ取付部と共に前記プリローダ本体を挟み込むブラケットと、
    前記プリローダ取付部の側へ前記ブラケットを押圧して、前記ブラケットと前記プリローダ取付部とに前記プリローダ本体を挟持させて前記プリローダ本体を固定する締結手段と、
    前記プリローダ本体における前記連結手段の通過部分の中間で前記プリローダ本体に形成されると共に、前記プリローダ本体における前記ブラケットと対向する外面で開口した封止手段収容部と、
    前記連結手段が貫通した状態で前記封止手段収容部に収容され、前記封止手段収容部の内壁に密着することで前記封止手段収容部の内壁との間を封止すると共に、前記連結手段に密着することで前記連結手段との間を封止する封止手段と、
    を備えるプリローダ。
  2. 前記プリローダ本体の外面における前記封止手段収容部の開口に対向して設けられる対向部と、
    前記プリローダ本体の外面のうち前記封止手段収容部の開口が形成される側の面とは異なる面に沿って前記対向部から延び、前記プリローダ本体の外面における前記封止手段収容部の開口から漏れ出たガスを前記異なる面の側へ誘導する誘導部と、
    を含めて前記ブラケットを構成した請求項に記載のプリローダ。
  3. 前記封止手段の外方からの外力により弾性変形可能に前記封止手段を構成すると共に、前記封止手段を前記封止手段収容部に収容した状態で、且つ、前記プリローダ本体を前記プリローダ取付部に取り付ける前の状態では前記封止手段が前記封止手段収容部の開口からはみ出るように前記封止手段の形状を設定した請求項又は請求項に記載のプリローダ。
  4. 前記封止手段収容部の開口の側方に設けられ、前記ブラケットと前記プリローダ取付部とにより前記プリローダ本体を挟持した状態では前記封止手段収容部の開口方向に対して直交した前記封止手段の外方へ前記封止手段を押圧する押圧手段を備える請求項から請求項の何れか1項に記載のプリローダ。
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