JP5289199B2 - 水素発生装置の運転方法 - Google Patents
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Description
このような水蒸気改質方法においては、改質反応により水素および二酸化炭素のほかに一酸化炭素が生成する。また、水素発生量を増加させるために、さらに水とシフト反応させることで、水素を得る。このシフト反応には銅系触媒が用いられることが多い。
しかし、日常的に起動・停止を繰り返す水素発生装置においては、不活性ガスを常時用意することは比較的困難であるという問題がある。
この場合、工程(b)における改質温度が改質触媒の耐熱温度を超えない温度であるのが好ましい。
工程(b)において前記燃料および水の供給量を低下させるとき、燃料の供給量に比べて水の供給量をより少なくするのが好ましい。
また、工程(c)における改質温度が改質触媒上に炭素を析出しない温度であるのが好ましい。
また、工程(d)における変成触媒温度が空気酸化により変成触媒の触媒活性を低下させない温度であるのが好ましい。
また、変成部出口に開閉弁を設け、工程(d)において前記開閉弁を閉状態とするのが好ましい。
以上のように本発明は、水素発生装置の水素供給停止時において、加熱部の加熱操作を停止させた後、燃料および水の供給量を低下させ、つぎに水の供給を停止し、最後に炭化水素成分の供給を停止する。燃料が常温で液状であれば、もう一度加熱部を作動させ、最後に燃料の供給を停止させる。
特に、燃料および水の供給量を低下させる時、燃料より水の供給量を少なくすることにより、装置内における水の結露を防止できる。また、加熱部の加熱操作を停止させた後、装置内が減圧状態となったとき、少なくとも体積減少量に相当する量の燃料を供給することにより、装置内への空気の混入の割合を低減させることができる。さらに、燃料の供給停止時に前記開閉弁を閉状態とすることにより、装置冷却時の外部空気吸引を最小限にし、触媒劣化を防止することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による水素発生装置の概略縦断面図である。図1において、水蒸気改質反応の原料となる例えば炭化水素などの燃料および水は、原料供給部1から供給される。また、改質部2においては、水蒸気改質反応に用いられる改質触媒2bが触媒部2aに収容されている。ここでは、改質触媒2bとして、白金属系貴金属から調製した触媒を用いた。
また、3は、改質触媒温度測定部3は改質触媒2aの温度を検出し、例えば火炎バーナーなどの加熱手段を有する加熱部4により改質部2を加熱する。変成部6は変成触媒6aを収容し、変成触媒6aの温度を検出する変成触媒温度測定部部7が設けられている。ここでは、変成触媒6aとして、少なくとも銅を成分として含む触媒を用いた。
原料供給路5においては、原料供給部1から改質部2に原料を供給し、ガス供給路8を経て改質部2から改質後のガスを変成部6に供給する。また、水素排気経路9から変成部6において生じた水素を排気する。
まず、加熱部4を作動させ改質部2の改質触媒2aを加熱する。原料である燃料および水を原料供給部1より原料供給経路5を通して加熱中の改質触媒2aに供給し、水蒸気改質反応を進行させる。改質後のガスは、ガス供給経路8を通して変成部6に通気し、水素排気経路9より一酸化炭素を変成させることにより発生する水素を外部に供給する。
そして、装置を停止する時には、加熱部4による加熱動作を停止するとともに(工程(a))、燃料および水の供給量を徐々に低下させ(工程(b))、つぎに水の供給を停止し(工程(c))、最後に燃料の供給を停止させる(工程(d))。
したがって、工程(a)後も燃料および、水を供給し、水蒸気改質反応時の吸熱反応により改質部の温度を低下させるものである。
これにより、本発明の水素発生装置の運転方法は、装置内への空気混入を最小限に抑制し、触媒の酸化、特に変成触媒の酸化を防止することができる。
原料である燃料として炭化水素成分のメタンガスを用いた。メタンガス1モルに対して、2モル以上の水を付加して、改質部2の改質触媒2aに供給し、水蒸気改質反応を進行させた。
この時の改質触媒温度は約700℃の状態に加熱部4の加熱動作により維持した。改質部後のガスは、銅系変成触媒を充填した変成部6に供給し、改質部後ガス中の一酸化炭素を水とのシフト反応により低下させた。この時の変成触媒は約300℃以下の温度で使用した。この装置において、加熱停止とともに原料供給を停止した場合、温度冷却に伴い大気開放部分と比較して改質触媒部分では約1/4、変成触媒部分では約1/2の減圧状態となる。装置が密閉状態でない限り、減圧依存分は外部空気を吸引する結果となる。
なお、前述の改質触媒の温度および変成触媒の温度は、触媒の種類および特性、供給する燃料の種類などに応じて決定すればよい。
また、改質触媒として、白金属系貴金属触媒を用いたが、ニッケルを主成分とするニッケル系触媒を用いることも可能である。ニッケル系触媒も銅系触媒同様還元状態で高い触媒活性が得られるため、本発明における方法により水素発生装置を停止させることで、その酸化も防止できる。
また、炭化水素および水の供給を低下させる場合、同様の比率で低下させる必要はない。水の供給割合をより少なくなるように低下させることで水蒸気分圧を低下させ、装置内に水が結露する危険性を少なくさせることができる。また、加熱部として火炎バーナーを用いたが、改質触媒を加熱できる構成であれば、どのような加熱形態でも構わない。
つぎに、図2を用いて本発明の第2の実施の形態についてを説明する。本実施の形態における水素発生装置は、図1に示すものとほぼ同一構成であり、以下に相違点のみを説明する。相違点は水素排気経路9出口に、10の開閉弁を設けた点である。
特に、長期間装置停止時に、拡散空気による触媒酸化の程度を大幅に低減させるのができる。本発明における装置構成において、装置停止後開閉弁10の開状態、および閉状態で長期間放置させた一動作を行った。その結果、閉状態で放置させた変成触媒の酸化状態を分析した結果、開状態のものと比較して明らかに酸化の進行を防止できることを確認した。
つぎに、本発明の第3の実施の形態について説明する。ここで用いる水素発生装置の構成は図1に示す第1の実施の形態と同様の構成である。
本実施の形態では、実施の形態1とほぼ同様の動作を行い装置を停止する。相違点は、工程(d)において、工程(a)において停止させた加熱部を再び作動させた後、燃料の供給を停止する点である。これは、原料となる燃料として、常温で液体となる燃料を用いる場合に好ましい態様である。
常温で液体であるナフサを用いたとき、装置内が常温近くまで冷却した後原料の供給を停止させた場合、装置内に大量の炭化水素成分が液体として残留する可能性が高くなる。このことは、触媒酸化防止に加え、装置の安全確保の観点からも好ましくない。
そこで、工程(d)において燃料の供給を停止する前に、工程(e)を行うのが好ましい。前記加熱部を作動させてナフサを改質触媒上で熱分解してガス成分として装置内をパージさせた後、加熱部を停止し、前記燃料の供給を停止する。これにより、装置内にナフサが液体として残留する量を大幅に低減させることができる。
そして、工程(c)では、改質触媒がある程度の高温時に水の供給を停止させた場合、改質触媒上で炭素析出が生じる可能性がある。また、十分に装置内が冷却された後に水の供給を停止させることは、装置内に水がたまる原因となる。そこで、改質温度が、改質触媒上に炭素を析出しない温度にまで低下してから、工程(c)を行うのが好ましい。
つぎに本発明での第4の実施形態を示す。装置構成は実施の形態1に示す図1と同様の構成である。
本実施の形態では、加熱部の加熱操作を停止させた後、水素発生装置内が温度低下により減圧状態となったとき、少なくとも体積減少量に対応する量の炭化水素成分を水素発生装置に供給する。この動作により装置停止時の冷却過程における空気混入確率を低下させることができる。
2 改質部
2a 触媒部
2b 改質触媒
3 改質触媒温度測定部
4 加熱部
5 原料供給経路
6 変成部
6a 変成触媒
7 変成触媒温度測定部
8 ガス供給経路
9 水素排気経路
10 開閉弁
Claims (6)
- 燃料を水蒸気改質するための改質触媒を有する改質部、前記改質部に前記燃料および水を供給する原料供給部、前記改質触媒用の加熱部、ならびに少なくとも銅を含む触媒を有する変成部を具備し、前記改質部において発生するガスを前記変成部に供給する水素発生装置において、
(a)前記加熱部の加熱操作を停止させる工程、(b)前記燃料および水の供給量を徐々に低下させる工程、(c)水の供給を停止する工程、および(d)前記燃料の供給を停止する工程を、工程(a)、(b)、(c)および(d)の順に含む水素発生装置の運転方法であって、
前記燃料は、常温で液体となる燃料であり、
(e)工程(a)にて停止させた前記加熱部を再び作動させた後、これを停止させる工程を、工程(c)と工程(d)との間に更に含む水素発生装置の運転方法。 - 工程(b)における改質温度が改質触媒の耐熱温度を超えない温度である請求項1記載の水素発生装置の運転方法。
- 工程(c)における改質温度が改質触媒上に炭素を析出しない温度である請求項1記載の水素発生装置の運転方法。
- 工程(d)における変成触媒温度が空気酸化により変成触媒の触媒活性を低下させない温度である請求項1記載の水素発生装置の運転方法。
- 工程(b)において前記燃料および水の供給量を低下させるとき、燃料の供給量に比べて水の供給量をより少なくする請求項1〜4のいずれかに記載の水素発生装置の運転方法。
- 変成部出口に開閉弁を設け、工程(d)において前記開閉弁を閉状態とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素発生装置の運転方法。
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