JP5288967B2 - 発光素子及びその製造方法、並びに該発光素子を備えるディスプレイ - Google Patents

発光素子及びその製造方法、並びに該発光素子を備えるディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、発光素子及びその製造方法並びに該発光素子を備えるディスプレイに関し、特に、有機電界発光素子(有機EL素子)、無機電界発光素子(無機EL素子)、及びLED(Light Emitting Diode)などの発光素子及びその製造方法、並びに該発光素子を備えるディスプレイに関する。
例えば、図3に示すような有機EL素子105において、反射層101上に形成されたEL発光層102から光を取り出そうとするとき、EL発光層102と封止層103との界面、乃至、封止層103と外部104との界面で光が反射してしまい、外部への光取出し効率が低下することが知られている。
ここで、屈折界面での反射率は、該屈折界面が平らである場合、入射側媒質及び出射側媒質の屈折率差と、光の入射角とによって決定される。例えば、入射側媒質と出射側媒質との屈折率差が大きいと、屈折界面での反射率は高まり、また、屈折率の高い媒質から低い媒質への出射は、光の入射角が臨界角より高い角度の場合、100%反射してしまう。
臨界角θは、屈折率が大きい入射元の物質から屈折率が小さい入射先の物質に光が入り、全反射が起こる最も小さな入射角のことであり、以下のように表される。
θ=arcsin(n/n
:入射元の物質の屈折率
:入射先の物質の屈折率
<n
図4は、この状態を示すものであり、屈折率nの第一の層111と屈折率nの第二の層112の界面110と直交する法線方向の線を基準線として、これとのなす角が臨界角θである光は、界面110において全反射され、第二の層112から取り出すことができない。また、基準線とのなす角を臨界角θよりも大きい角度θxとする光も、界面110において全反射され、第二の層112から取り出すことができない。
一方、基準線とのなす角を臨界角θよりも小さい角度θとする光は、界面110を透過して第二の層112から第一の層111へ出射される。
このような屈折率が大きい媒質から屈折率が小さい媒質への光の出射の際に、全反射が生ずる発光素子においては、光取出し効率が低いという問題がある。
そのため、光取出し効率を改善するための種々の構成からなる発光体素子が提案されている。
陽極と陰極間に発光層を含む一層以上の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、素子界面での全反射を抑制する位置に回折格子又はゾーンプレートが構成要素として形成されている有機エレクトロルミネッセンス素子が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の例では、回折格子やゾーンプレートに至るまでに、屈折率の小さな層を通り、全反射の抑制には限界があるという問題があった。
また、凹凸状の散乱層を発光面側の背面に備えることにより、発光層から中間層を透過して散乱層に入射される光を、発光面側に散乱反射させて、光を取り出すものも知られている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
例えば、図5は、従来の発光素子の例を示すものであり、発光部204を有する発光層202と、該発光層202における第一の面203Aと対向する第二の面(203B)側に、中間層205と微細凹凸パターン206とを、この順に有する発光素子が知られている。
しかしながら、従来の例では、発光層の屈折率と中間層の屈折率とが異なるため(例えば、発光層の屈折率n=1.8、中間層の屈折率n=1.5)、全反射により発光層202からの光取出し効率が低いという問題があった。
即ち、発光部204から発光層202の第二の面203B側に発光される光のうち、臨界角θよりも大きな角度θを有する光210aは、第二の面203において全反射され、発光部204から取り出すことができないという問題があった。
また、発光部204と封止層207との界面において全反射され、第二の面203B側に入射される光のうち、臨界角θよりも大きな角度θを有する光210bは、第二の面203において全反射され、発光部204から取り出すことができないという問題があった。
さらに、発光層2の第一の面203Aにおいて全反射され、第二の面203B側に入射される光のうち、臨界角θよりも大きな角度θを有する光210cは、第二の面203において全反射され、発光部204から取り出すことができないという問題があった。 したがって、より光取出し効率を向上させる発光素子の開発が望まれていた。
特許第2991183号公報 上浦 紀彦、外4名「OLED光取り出し効率改善の検討」 社団法人 電子情報通信学会、信学技報、EID2007−102、OME2007−84(2008−03)p.1〜4 Hiroshi Sano 外12名 「An Organic Light−Emitting Diode with Highly Efficient Light Extraction Using Newly Developed Diffraction Layer」、SID 08 DIGEST、p.515〜517
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、光の取出し効率を向上させる発光素子及びその製造方法、並びに発光素子を備えるディスプレイを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 発光部を有する発光層と、該発光層における第一の面と対向する第二の面側に、中間層と、前記発光層から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターンとを、この順に有する発光素子であって、前記中間層の少なくとも一領域が、主要発光波長における発光部の屈折率をnとして、0.9n〜1.1nであることを特徴とする発光素子である。
<2> 微細凹凸パターンのピッチ間隔が、発光層から発光される光の主要発光波長をλとして、0.01λ〜100λである前記<1>に記載の発光素子である。
<3> 発光部を複数有する発光層を備える前記<1>から<2>のいずれかに記載の発光素子である。
<4> 微細凹凸パターンがヒートモードレジストにより形成される前記<1>から<3>のいずれかに記載の発光素子である。
<5> 微細凹凸パターンが反射層を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の発光素子である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、発光部を有する発光層と、該発光層における第一の面と対向する第二の面側に、中間層と、前記発光層から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターンとを、この順に配し、前記微細凹凸パターンをヒートモードリソグラフィーにより形成することを特徴とする発光素子の製造方法である。
<7> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の発光素子を含むことを特徴とするディスプレイである。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができ、光の取出し効率を向上させる発光素子及びその製造方法、並びに該発光素子を備えるディスプレイを提供することができる。
以下、本発明の発光素子及び該発光素子の製造方法、並びに該発光素子を備えるディスプレイについて、詳細に説明する。
(発光素子)
本発明の発光素子は、発光部を有する発光層と、該発光層における第一の面と対向する第二の面側に、中間層と、前記発光層から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターンとを、この順に有するものである。
図1は、こうした本発明の発光素子の構成の概略を示すものであり、発光層2の第一の面3A(発光面)と対向する第二の面3B側に、中間層5と、微細凹凸パターン6とが、この順で配設されている。
<発光層>
前記発光層2は、少なくとも発光部4を有する。
前記発光部4の素子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、発光部が有機EL素子、無機EL素子、LED、フォトダイオードなどを用いることができる。
<<封止層>>
前記発光層2では、封止層7を封入して前記発光部4を封止する。
前記封止層7は、大気との接触により、前記発光部4が酸素や水分による素子性能の劣化を抑制する。
また、前記発光層2には、水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、および酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、およびシリコーンオイル類が挙げられる。
封止層7の材料としては、特に限定されることはなく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系樹脂、またはエステル系樹脂等を用いることができるが、中でも水分防止機能の点からエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂の中でも熱硬化型エポキシ樹脂、または光硬化型エポキシ樹脂が好ましい。
前記封止層7の形成方法としては、特に限定されることはなく、例えば、樹脂溶液を塗布する方法、樹脂シートを圧着または熱圧着する方法、蒸着やスパッタリング等により乾式重合する方法が挙げられる。
前記封止層7の厚みとしては、1μm以上、1mm以下が好ましい。さらに好ましくは5μm以上、100μm以下であり、最も好ましくは10μm以上50μm以下である。これよりも薄いと、基板を装着時に上記無機膜を損傷する恐れがある。またこれよりも厚いと発光層2の厚みが厚くなり、薄膜性を損なうことになる。
前記発光層2においては、端部よりの水分や酸素の侵入を防止する機能を有する封止接着剤を用いることができる。
前記封止接着剤の材料としては、前記封止層7で用いる材料と同じものを用いることができる。中でも、水分防止の点からエポキシ系の接着剤が好ましく、中でも光硬化型接着剤あるいは熱硬化型接着剤が好ましい。
また、上記材料にフィラーを添加することも好ましい。
前記封止層7に添加されているフィラーとしては、SiO、SiO(酸化ケイ素)、SiON(酸窒化ケイ素)またはSiN(窒化ケイ素)等の無機材料が好ましい。フィラーの添加により、封止剤の粘度が上昇し、加工適正が向上し、および耐湿性が向上する。
封止接着剤は乾燥剤を含有しても良い。乾燥剤としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、または酸化ストロンチウムが好ましい。
封止接着剤に対する乾燥剤の添加量は、0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05質量%以上15質量%以下である。これよりも少ないと、乾燥剤の添加効果が薄れることになる。またこれよりも多い場合には封止接着剤中に乾燥剤を均一分散させることが困難になり好ましくない。
本発明においては、上記乾燥剤の入った封止接着剤をディスペンサー等により任意量塗布し、塗布後第2基板を重ねて、硬化させることにより機能素子を得ることができる。
前記発光層2の媒質(封止層7)の屈折率nは、主要発光波長(例えば、λ=550nm、以下も同様とする)の光に対して、n=1.5程度、空気の屈折率nは、n=1.0程度である。また、前記発光部4の屈折率nは、n=1.8程度である。
ただし、本発明においては、前記発光部4の屈折率nに対する前記中間層5の屈折率nの差による前記発光層2の第二の面3Bにおける全反射を問題とし、これらの屈折率の値に限られるものではない。
なお、主要発光波長とは、ピーク波長を意味する。
前記発光層2の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記発光部4を蒸着などの真空成膜法により成膜し、前記封止層7を蒸着などの真空成膜法により成膜することで形成することが可能である。
<中間層>
前記中間層5の屈折率nとしては、前記主要発光波長における前記発光部4の屈折率nと対比した場合の下限として、0.9n以上であり、上限として1.1n以下である。
前記中間層5の屈折率nが0.9n〜1.1nであると、前記発光部4の屈折率nと近い屈折率であるため、前記発光部4と前記中間層5とが、光学的には実質的に一層として機能し、前記発光部4と前記中間層5の界面である前記発光層の第二の面3Bにおいて、全反射を生じることなく、前記発光層2の第二の面側に発光される光を前記微細凹凸パターン6側に入射させる。
さらに、前記中間層5の屈折率nの下限としては、0.95n以上がより好ましく、上限としては、1.05n以下が好ましい。
前記中間層5の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、色素など光吸収ピークをもつ材料のピーク波長より長波長側を用いることができる。また、アクリル、ポリカーボネート、TACなどの透明な樹脂にTiOやZrOなどの高屈折率微細粒子を分散する方法が挙げられる。
前記中間層5の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、成膜性の観点から、0.1μm〜500μmが好ましい。また、下限としては0.5μm以上がより好ましく、2μm以上が特に好ましい。上限としては、100μm以下がより好ましく、50μm以下が特に好ましい。
前記中間層5固有のの屈折率nの下限としては、主要発光波長の光に対して、材料安定性の観点から、1.55以上が好ましく、1.65以上がより好ましく、1.7以上が特に好ましい。上限は、材料安定性の観点から、3.0以下が好ましく、2.6以下がより好ましく、2以下が特に好ましい。
前記中間層5の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート、インクジェット、スリットコートなどが挙げられる。
中でも、均一塗布の観点から、スピンコートが好ましい。
<微細凹凸パターン>
前記微細凹凸パターン6は、前記中間層5から透過された光を前記発光層2の第一の面3A側に反射させて、光を取り出すものである。
前記微細凹凸パターン6の形状としては、断面形状が前記発光層2側に起伏する凹凸形状を有するものであれば、特に制限はなく、のこぎり状、蛇腹状、方形状などの凹凸形状とすることができる。
前記微細凹凸パターン6のピッチ間隔としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その下限は、光量向上の観点から、前記発光層2の主要発光波長をλとして0.01λ以上が好ましく、0.05λ以上がより好ましく、0.1λ以上が更により好ましく、0.2λ以上が特に好ましい。
また、上限としては、光量向上の観点から、100λ以下が好ましく、50λ以下がより好ましく、20λ以下がより更に好ましく、10λ以下が特に好ましい。
前記微細凹凸パターン6の固有のピッチ間隔の下限としては、形成安定性の観点から、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましく、200nm以上が更により好ましく、300nm以上が特に好ましい。
また、上限としては、形成安定性の観点から、10μm以下が好ましく、6μm以下より好ましく、3μm以下が更により好ましく、1μm以下が特に好ましい。
前記微細凹凸パターン6の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、光吸収レジスト(ヒートモードレジスト)を塗布し、これにヒートモードリソグラフィーを行うことで形成することができる。
また、光吸収レジストを塗布し、ヒートモードリソグラフィーで形成したパターンから型(金属とは限らない)を作成し、これからインプリントや成形など形状転写によって形成することができる。
これらの方法で形成すると、複雑で高周波成分を含んだ形状とすることができ、光制御性を高めることができる。
<<反射層>>
前記微細凹凸パターン6の少なくとも一面側を、反射層(不図示)とすることができる。なお、前記微細凹凸パターン6自体を、光反射性の材料で形成することもできる。
前記反射層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高い反射率を得るの観点から、Al、Agなどが好ましい。
前記反射層の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜10,000nmが好ましい。
前記膜厚が10nm以上であると、高反射率の点で有利であり、10,000nm以下であると、成膜性の点で有利である。
前記反射層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティングが挙げられる。
中でも、高反射率の観点から、DCスパッタリング法が好ましい。
このような構成からなる発光素子1の作用を図1に基づいて説明する(臨界角θについては、図4参照)。
(1−1)発光部と封止層の界面
前記発光部4から前記発光層2の第一の面3A側に発光された光のうち、前記発光部4と前記封止層7の界面において、臨界角θc1よりも小さい角度θy1を有する光10aは、前記発光部4と封止層7の界面を透過して封止層7側に入射される。
一方、臨界角θ及び臨界角θよりも大きい角度θx1を有する光10dは、前記発光部4と前記封止層7の界面において、全反射され、前記発光層2の第二の面3B側に入射される。
(1−2)発光層と空気層の界面(発光層の第一の面)
前記発光部4から前記封止層7側に入射された光のうち、前記発光層2の第一の面3Aにおける臨界角θc2よりも小さい角度θy2を有する光10aは、前記発光層2の第一の面3Aを透過して外部に出射される。
一方、臨界角θ及び臨界角θよりも大きい角度θx2を有する光10dは、前記発光層2の第一の界面において、全反射され、前記発光層2の第二の面3B側に入射される。
(2−1)発光層と中間層の界面(発光層の第二の面)
前記発光層2の第二の面3B側に入射される光10b、10c、10dの光は、前記発光部4の屈折率nに対して、前記中間層5の屈折率nが近い屈折率を有するため、前記発光部4と前記中間層5とが、光学的には実質的に一層として機能し、前記発光部4と前記中間層5の界面である前記発光層の第二の面3Bにおいて、全反射を生じることなく、前記微細凹凸パターン6側に入射される。
(2−2)中間層と微細凹凸パターンの界面
前記微細凹凸パターン6に入射される光10b、10c、10dは、微細凹凸パターン6により、前記発光層2の前記第一の面3B側に反射された後、前記中間層5を透過し、前記光10aと同様に、前記発光部4、封止層7を透過して、前記発光層2の第一の面3Aから、外部に出射される。
したがって、本発明の発光素子1によれば、前記発光層2から発光される光10a〜10dのすべてが、前記発光層2の第一の面3Aから外部に出射され、光取り出し効率が向上されることとなる。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、基板、保護層が挙げられる。
<<基板>>
前記基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、さらに必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<<保護層>>
本発明において、発光素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
(ディスプレイ等)
本発明のディスプレイとしては、前記発光部を複数備えるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
図2は、本発明の複数の発光部14を有する発光素子11、及びこれを用いたディスプレイ50の一例を示すものであり、複数の発光部14を有する発光層12と、該発光層12の第一の面13Aに対向する第二の面13B側に、前記中間層15と、前記発光層12から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターン16とをこの順で備えた発光素子11を備えている。該発光素子11は、ディスプレイ50として用いることができる。
なお、図中、21は保護層、22は基板を示す。
前記ディスプレイをフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する有機EL素子を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の有機EL素子による白色発光をカラーフィルターを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の有機EL素子による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
また、上記方法により得られる異なる発光色の有機EL素子を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色および黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色、緑色、赤色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
前記発光部の一例として、有機EL素子が挙げられ、以下、有機EL素子について詳述するが、これに限定されるものではなく、前記発光素子が、例えば、無機EL素子、LED、フォトダイオードなどであってもよい。
<有機EL層>
前記有機EL層は、基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
前記有機化合物層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。さらに、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層、及び/又は有機発光層と電子輸送層との間に、電子輸送性中間層を有する。また、有機発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層を、同様に陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けてもよい。
尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
有機EL層は前記発光層に対応し、陽極、陰極、有機化合物の積層構造のうち透明な(光透過性を有する)ものは前記光透過性層に対応する。
有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、およびスプレー法等いずれによっても好適に形成することができる。
<<陽極>>
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常、透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
前記有機EL層において、陽極の形成位置としては、特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<<陰極>>
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、およびイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を併用するのが好ましい。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
前記有機EL層において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、さらにITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<<有機化合物層>>
前記有機EL素子は、有機発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、等の各層が挙げられる。
前記有機EL素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、インクジェット方式等いずれによっても好適に形成することができる。
<<<有機発光層>>>
前記有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
前記有機発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光性ドーパントの混合層とした構成でもよい。発光性ドーパントは蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、2種以上であってもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよく、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、有機発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
また、有機発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
前記発光性ドーパントとしては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれもドーパント(燐光発光性ドーパント、蛍光発光性ドーパント)として用いることができる。
前記有機発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光性ドーパントを含有することもできる。前記発光性ドーパントは、さらに前記ホスト化合物との間で、イオン化ポテンシャルの差(ΔIp)と電子親和力の差(ΔEa)が、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが駆動耐久性の観点で好ましい。
前記燐光発光性ドーパントとしては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
前記遷移金属原子としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が好ましく、レニウム、イリジウム、及び白金がより好ましく、イリジウム、白金が特に好ましい。
ランタノイド原子としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
配位子としては、ハロゲン配位子(塩素配位子が好ましい)、芳香族炭素環配位子(例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、ナフチルアニオンなどが挙げられ、炭素数5〜30が好ましく、炭素数6〜30がより好ましく、炭素数6〜20がさらにより好ましくは、炭素数6〜12が特に好ましい)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなどが挙げられ、炭素数5〜30が好ましく、炭素数6〜30がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなどが挙げられる)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子などが挙げられ、炭素数2〜30が好ましく、炭素数2〜20がより好ましく、炭素数2〜16が特に好ましい)、アルコラト配位子(例えば、フェノラト配位子などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましい)、シリルオキシ配位子(例えば、トリメチルシリルオキシ配位子、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシ配位子、トリフェニルシリルオキシ配位子などが挙げられ、炭素数3〜40が好ましく、炭素数3〜30がより好ましく、炭素数3〜20が特に好ましい)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子、リン配位子(例えば、トリフェニルフォスフィン配位子などが挙げられ、炭素数3〜40が好ましく、炭素数3〜30がより好ましく、炭素数3〜20がさらに好ましく、炭素数6〜20が特に好ましい)、チオラト配位子(例えば、フェニルチオラト配位子などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましい)、フォスフィンオキシド配位子(例えば、トリフェニルフォスフィンオキシド配位子などが挙げられ、炭素数3〜30が好ましく、炭素数8〜30がより好ましく、炭素数18〜30が特に好ましくい)が好ましく、含窒素ヘテロ環配位子がより好ましい。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光性ドーパントとしては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。中でも、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、Ce錯体が好ましく、Ir錯体、Pt錯体、Re錯体がより好ましい。中でも、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、Re錯体が、さらにより好ましい。さらに、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、Re錯体が特に好ましい。例えば、Tris(2−phenylpyridine)Iridium(Ir(ppy))を用いることができる。
前記蛍光発光性ドーパントとしては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、またはペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などが挙げられる。
発光性ドーパントとしては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
有機発光層中の発光性ドーパントは、有機発光層中に一般的に有機発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
有機発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが特に好ましい。
前記ホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
有機発光層内の正孔輸送性ホストとしては、例えば、以下の材料が挙げられる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及び、それらの誘導体等が挙げられる。例えば、1,3−bis(carbazol−9−yl)benzene(mCP)を用いることができる。
インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体であることが好ましく、分子内にカルバゾール基を有するものがより好ましく、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物が特に好ましい。
有機発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.4eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.3eV以下であることが特に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが特に好ましい。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料が挙げられる。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等が挙げられる。
電子輸送性ホストとしては、金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)が好ましく、中でも、耐久性の点から、金属錯体化合物がより好ましい。金属錯体化合物(A)は、金属に配位する窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の少なくともいずれかを有する配位子を有する金属錯体がより好ましい。
金属錯体中の金属イオンは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、又はパラジウムイオンであることが好ましく、ベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、又はパラジウムイオンがより好ましく、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、又はパラジウムイオンが特に好ましい。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子としては、含窒素ヘテロ環配位子(炭素数1〜30が好ましく、炭素数2〜20がより好ましく、炭素数3〜15が特に好ましい)が好ましい。また、前記配位子としては、単座配位子であっても2座以上の配位子であってもよいが、2座以上6座以下の配位子であることが好ましい。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
前記配位子としては、例えば、アジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。)、アルコキシ配位子(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜10が特に好ましい。)、アリールオキシ配位子(例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜20がより好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい)などが挙げられる。
ヘテロアリールオキシ配位子(例えば、ピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、アルキルチオ配位子(例えば、メチルチオ、エチルチオなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、アリールチオ配位子(例えば、フェニルチオなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜20がより好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい。)、ヘテロアリールチオ配位子(例えば、ピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、シロキシ配位子(例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましい、炭素数3〜25がより好ましい、炭素数6〜20が特に好ましい。)、芳香族炭化水素アニオン配位子(例えば、フェニルアニオン、ナフチルアニオン、およびアントラニルアニオンなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜25がより好ましく、炭素数6〜20が特に好ましい。)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(例えば、ピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、およびベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数2〜25がより好ましく、炭素数2〜20が特に好ましい。)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、シロキシ配位子などが好ましく、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、芳香族ヘテロ環アニオン配位子などがさらに好ましい。
金属錯体電子輸送性ホストの例としては、例えば、特開2002−235076、特開2004−214179、特開2004−221062、特開2004−221065、特開2004−221068、特開2004−327313等に記載の化合物が挙げられる。
有機発光層において、前記ホスト材料の三重項最低励起準位(T1)が、前記燐光発光材料のT1より高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、ホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
<<<正孔注入層、正孔輸送層>>>
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
有機EL素子の正孔注入層あるいは正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、および三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
この他にも、特開平6−212153、特開平11−111463、特開平11−251067、特開2000−196140、特開2000−286054、特開2000−315580、特開2001−102175、特開2001−160493、特開2002−252085、特開2002−56985、特開2003−157981、特開2003−217862、特開2003−229278、特開2004−342614、特開2005−72012、特開2005−166637、特開2005−209643等に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはフラーレンC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、4,4’,4''−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)、N,N'−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン(α−NPD)、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることがさらに好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのがさらに好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<電子注入層、電子輸送層>>>
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の電子注入層あるいは電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、特開2003−68468、特開2003−229278、特開2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることがさらに好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<正孔ブロック層>>>
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層である。発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、bis−(2−methyl−8−quinolinolate)−4−(phenylphenolate)aluminium(BAlq)等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<電子ブロック層>>>
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通り抜けることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<駆動>>
有機EL層は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
有機EL層の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
有機EL素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率をさらに向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層・有機層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率をさらに向上させ、外部量子効率をさらに向上させることが可能である。
有機EL層は、陽極側から発光を取り出す、いわゆる、トップエミッション方式であってもよい。
有機EL層は、さらに発光効率を向上させるため、複数の発光層の間に電荷発生層が設けた構成をとることができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
前記電荷発生層を形成する材料は、上記の機能を有する材料であれば何でもよく、単一化合物で形成されていても、複数の化合物で形成されていてもよい。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748や、特開2003−272860や、特開2004−39617に記載の材料が挙げられる。
さらに、具体的には、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明導電材料、C60等のフラーレン類、オリゴチオフェン等の導電性有機物、金属フタロシアニン類、無金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、無金属ポルフィリン類等などの導電性有機物、Ca、Ag、Al、Mg:Ag合金、Al:Li合金、Mg:Li合金などの金属材料、正孔伝導性材料、電子伝導性材料、及びそれらを混合させたものが挙げられる。
前記正孔伝導性材料は、例えば、2−TNATA、NPDなどの正孔輸送有機材料にF4−TCNQ、TCNQ、FeClなどの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、N型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、P型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、Vなどの電気絶縁性材料を用いることもできる。
前記電荷発生層は、単層でも複数積層させたものでもよい。複数積層させた構造としては、透明伝導材料や金属材料などの導電性を有する材料と正孔伝導性材料、または、電子伝導性材料を積層させた構造、上記の正孔伝導性材料と電子伝導性材料を積層させた構造の層などが挙げられる。
前記電荷発生層は、一般に、可視光の透過率が50%以上になるよう、膜厚・材料を選択することが好ましい。また膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5〜200nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、3〜50nmがさらに好ましく、5〜30nmが特に好ましい。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機化合物層の形成方法を用いることができる。
電荷発生層は前記二層以上の発光層間に形成するが、電荷発生層の陽極側および陰極側には、隣接する層に電荷を注入する機能を有する材料を含んでいてもよい。陽極側に隣接する層への電子の注入性を上げるため、例えば、BaO、SrO、LiO、LiCl、LiF、MgF、MgO、CaFなどの電子注入性化合物を電荷発生層の陽極側に積層させてもよい。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
前記有機EL層は、共振器構造を有してもよい。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明または半透明電極、発光層、および金属電極を重ね合わせる。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明または半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。第一の態様の場合の計算式は、特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は、特開2004−127795号明細書に記載されている。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下のように実施例1に係る発光素子を作製した。
<微細凹凸パターンの形成>
以下のように、微細凹凸の表面側に反射層を形成し、微細凹凸パターンを形成した。
<<微細凹凸>>
下記に示す、上段の化合物と下段の化合物がイオン結合した化合物A(主要発光波長である波長550nmの光において、高い屈折率n=1.73を有する)を用い、ガラス基板上に薄膜を形成した。
前記化合物Aからなる材料35mgをテトラフルオロプロパノール1mLに溶解させた溶液を、300rpmで回転させた前記ガラス基板に対して滴下し、その後1,000rpmまで回転を上げ、厚さ200nmの薄膜を形成した。
これに、微細加工装置(パルステック工業社製NEO1000)を用いて、0.6λからなる凹凸状のピッチ間隔を有する微細凹凸パターンを形成した。
<<反射層>>
前記微細凹凸パターン上に、DCスパッタリングにより、Ag薄膜を100nmの厚みで形成した。
<中間層の形成>
前記化合物Aからなる材料70mgをテトラフルオロプロパノール1mLに溶解した溶液を、300rpmで回転させた前記微細凹凸パターンを形成したガラス基板に対して滴下し、その後1,000rpmまで回転を上げ、厚さ400nmの薄膜を形成した。
また、中間層の屈折率nは、主要発光波長における発光部の屈折率nと等しくなるように中間層を形成した。
<有機EL層(発光部)の作製>
抵抗加熱真空蒸着装置を用い、以下のように有機EL発光素子を作製した。
陽極として、ITO(酸化インジウム錫)層を前記中間層に対して、70nmの厚みで形成した。
該ITO層に対して、4,4',4''−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する。下記構造式参照)と2−TNATAに対してテトラフルオロテトラシアノキノジメタン(F4−TCNQと略記する。下記構造式参照。)を1.0質量%となるように共蒸着を行い、厚さ160nmの正孔注入層を形成した。
正孔注入層に対して、N,N'−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン(α−NPDと略記する。下記構造式参照)を用い、厚さ10nmの正孔輸送層を形成した。
該正孔輸送層に対して、1,3−bis(carbazol−9−yl)benzene(mCPと略記する。下記構造式参照)とmCPに対して緑色発光材料Tris(2-phenylpyridine)Iridium(Ir(ppy)3と略記する。下記構造式参照。)を5質量%となるように共蒸着を行い、厚さ30nmの有機発光層を形成した。
続いて、該有機発光層に対して、bis-(2-methyl-8-quinolinolate)-4-(phenylphenolate) aluminium(BAlqと略記する。下記構造式参照)を用い、厚さ40nmの電子輸送層を形成した。
さらに、シャドウマスクによりパターニングし、厚さ1nmのLiF層を形成し、厚さ2nmのAl層を形成し、更に、厚さ100nmのITO層を形成した。
<封止層>
前記有機EL層上に、SiNとSiOの混合物からなる封止層を形成した。該封止層の屈折率は約1.8であった。
(実施例2)
中間層の屈折率nを、nに変えて0.96nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2に係る発光素子を作製した。
(実施例3)
中間層の屈折率nを、nに変えて0.92nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3に係る発光素子を作製した。
(実施例4)
中間層の屈折率nを、nに変えて0.9nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4に係る発光素子を作製した。
(実施例5)
中間層の屈折率nを、nに変えて1.1nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5に係る発光素子を作製した。
(実施例6)
微細凹凸パターンのピッチ間隔を、0.6λに変えて0.15λとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6に係る発光素子を作製した。
参考例7)
微細凹凸パターンのピッチ間隔を、0.6λに変えて105λとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、参考例7に係る発光素子を作製した。
(比較例1)
中間層の屈折率nを、nに変えて0.85nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る発光素子を作製した。
(比較例2)
中間層の屈折率nを、nに変えて1.15nとなるように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る発光素子を作製した。
<測定方法>
<<屈折率>>
有機EL層(発光部)、中間層、封止層の屈折率は、エリプロメトリ法により測定した。
<<微細凹凸パターンのピッチ間隔>>
微細凹凸のピッチ間隔は、AFM(製品名OLS3500、オリンパス(株)社製)により測定した。
<<光量>>
作製した発光素子から発光される光は、マルチチャンネル分光器(オーシャンフォトニクス(株)社製)により測定した。
なお、有機EL層(発光部)から発光される光の主要発光波長は、マルチチャンネル分光機(オーシャンフォトニクス(株)社製)で測定した。
<光取出し効率の評価>
作製した発光素子について、下記方法により光取出し効率を評価した。
前記微細凹凸パターンを形成しなかった場合の光量(Q)を1として、前記実施例1〜7及び比較例1、2の発光素子において測定された発光素子の光量(Q)との比、Q/Qで評価した。結果を表1に示す。
本発明の発光素子は、表示素子、ディスプレイ(発光型フラットパネルディスプレイ(有機EL、無機EL、プラズマ))、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信、LED、蛍光管等に好適に利用できる。
図1は、本発明の発光素子としての有機EL素子を説明するための断面図である。 図2は、本発明の他の実施形態に係る発光素子、及びこれを用いたディスプレイを説明するための断面図である。 図3は、従来の発光素子を説明するための断面図である。 図4は、第一の層と第二の層の界面における臨界角θを説明するための概念図である。 図5は、従来の発光素子における課題を説明するための概念図である。
符号の説明
1、11、201 発光素子
2、12、202 発光層
3A、13A、203A 第一の面
3B、13B 203A 第二の面
4、14、204 発光部
5、15、205 中間層
6、16、206 微細凹凸パターン
7、17、207 封止層
10a、10b、10c、10d、210a、210b、210c 光
21 保護層
22 基板
50 ディスプレイ
101 反射層
102 EL発光層
103 封止層
104 外部
105 有機EL素子
110 界面
111 第一の層
112 第二の層

Claims (6)

  1. 発光部を有する発光層と、該発光層における第一の面と対向する第二の面側に、中間層と、前記発光層から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターンとを、この順に有する発光素子であって、
    前記中間層の少なくとも一領域が、主要発光波長における発光部の屈折率をnとして、0.9n〜1.1nであり、
    前記微細凹凸パターンのピッチ間隔が、前記発光層から発光される光の主要発光波長をλとして、0.01λ〜100λであることを特徴とする発光素子。
  2. 発光部を複数有する発光層を備える請求項1に記載の発光素子。
  3. 微細凹凸パターンがヒートモードレジストにより形成される請求項1から2のいずれかに記載の発光素子。
  4. 微細凹凸パターンが反射層を有する請求項1から3のいずれかに記載の発光素子。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、発光部を有する発光層と、該発光層における第一の面と対向する第二の面側に、中間層と、前記発光層から発光される光を反射させ、断面形状が前記発光層側に起伏する微細凹凸パターンとを、この順に配し、前記微細凹凸パターンをヒートモードリソグラフィーにより形成することを特徴とする発光素子の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の発光素子を含むことを特徴とするディスプレイ。
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