JP2008066027A - 凹凸表面を有する基板およびそれを用いた有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】作製プロセスが単純であり、安定性の高い素子構成が得られ、低い作製コストで作製することができ、かつ、より高い発光の外部取出効率が得られる基板、およびそれを用いた有機EL素子の提供。
【解決手段】基板と、基板上に設けられた透明電極、有機EL層、および反射電極とを含み、基板は、第1表面および第2表面を有する支持体と、支持体の第1表面および透明電極に接触する高屈折率層とを有し、支持体の第1表面は凹凸を有し、高屈折率層の透明電極と接触する面は平坦であり、高屈折率層は、支持体の屈折率より大きく、有機EL層の80〜120%の屈折率を有することを特徴とする有機EL素子。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種ディスプレイ、表示素子、液晶用バックライト等に用いられる面発光体、詳しくは、面発光体からの光取り出し効率(外部量子効率)を向上させる基板の構造とその製造方法、ならびに該基板を用いた有機EL素子に関するものである。
近年、情報化社会の進展に伴って、薄膜型の発光体としては無機EL、無機LED、バックライトを有した透過型液晶など各種のディスプレイが開発されている。このようなディスプレイに用いられる薄膜型の発光素子の代表的なもの一つとして、例えば有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子がある。
有機EL素子は自発光素子であり、視認性が高い、無機EL素子に比べて低消費電力化が図れるなどの大きな利点がある。ディスプレイパネル等の表示装置の画素、または面光源、としての利用を目的に開発が活発に進められている。有機EL素子を画素として用いる場合、複数の有機EL素子を同一平面状に配置し、電圧を印加する配線をマトリックスに構成し独立に駆動させることで、所望の表示を行う。また薄膜状で面光源を構成できるため、例えばプリンタの読み取り光源、書き込み光源などの発光源を備えた素子や装置に用いることで、容易に小型化及び軽量化が図れる。
図1は従来技術の有機EL素子の構造を断面図にて概略的に示す。有機EL素子は、図1の基板100/透明電極200/有機EL層300/反射電極400の積層構造を有し、有機EL素子から発光される光は基板100を通して基板100の大気側表面から出射されることによって、大気に取り出されるようになっている。具体的には、図1に示する有機EL素子においては、基板100と透明電極200の屈折率が異なるために、それらの界面において約45%の光が全反射によって透明電極200内を導波される光504または基板100/透明電極200界面を横方向に導波される光503として失われる。次いで、基板100内へと透過した光は、基板100/空気の界面において、臨界角よりも小さい入射角を有する光501が外部に取り出されるものの、臨界角以上の入射角を有する光502は基板/空気界面を横方向に導波されて外部へと取り出すことができない。実際、基板100から外部に出射する光は、有機EL層300において発光した光の20%程度に過ぎない。この現象は、有機EL素子の発光の外部取出効率を低く留めている大きな原因の1つである。
ここで、そのような現象を回避して基板100の露出表面からの光の取り出し効率を高めるための工夫が種々なされている。
基板の表示側最外表面および積層表面に凹凸を施して、光の取り出し効率を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この構成においては、凹凸を有する積層表面上に一対の電極(陽極および陰極)および有機EL層を積層するために、一対の電極間に形成される有機EL層の膜厚が不均一となり、陽極および陰極間の短絡、有機EL層の絶縁破壊などの欠陥が発生するおそれがある。
可視光のカットオフ波長よりも小さい光学膜厚を有し、および超微細構造を有する低屈折率多孔体(1.003〜1.300の屈折率)からなる透明層(たとえば、エアロゲル層)をガラス基板とITO透明電極の間に挿入した有機EL素子が提案されている(非特許文献1参照)。また、基板の表面に、基板の屈折率より低い屈折率の充填剤と、充填剤の屈折率より屈折率の高いバインダーとからなる複合薄膜が形成されている複合薄膜保持基板を用いて、発光の外部取り出し効率を向上させることが提案されている(特許文献2および3参照)。最近では、有機EL素子において、透明電極層と基板との間に、低屈折率材料からなるマトリックス中に光を散乱させる粒子を含有させた浸み出し光拡散層を設けることにより、発光の外部取出効率を向上する提案もなされている(特許文献4〜6参照)。
あるいはまた、ガラス基板上に複数のメサ型構造を形成し、該メサ型構造の上表面に有機EL素子を形成することで、ガラス基板内の導波モードを抑制する方法が提案されている(非特許文献2参照)。この提案においては、光線解析の結果から、メサ型構造のテーパ角が35〜40°、アスペクト比を0.7としたパネルにおいて、電流輝度効率は約2倍に改善された。
発光層から基板面に対して斜めに出射された光を、基板の出射面に設けられたマイクロレンズアレイで基板面に対して垂直方向に屈折させて装置の外部に出射させて、発光の外部取出効率を向上させることが提案されている(特許文献7、非特許文献3参照)。したがって、発光層から出射された光のほとんど全てを有機EL装置の外へ出射させることができ、その光を肉眼へ到達させることができる。
波長オーダーの二次元的な周期構造(フォトニックアレイ)を基板の片面に形成し、基板内導波光の回折効果を利用して、光波の反射角度を前面方向へ変換することで、基板内導波光を外部に取り出すことが提案されている(非特許文献4参照)。
2つの反射電極と、該電極に挟持された有機EL層からなる有機EL発光部からの発光を有機EL層の端面から取り出し、基板上に形成した三角形状のマイクロミラーにより基板前面方向へ出射させて、発光の外部取出効率の改善を図る方法が提案されている(非特許文献5参照)。
基板と有機EL発光素子を構成している下部透明電極との間に、有機EL発光素子と平面視上1対1に対応するように集光用レンズを設けることが提案されている(特許文献8参照)。ここで、「有機EL発光素子と集光用レンズとが平面視上1対1に対応する」とは、(a)1つの有機EL発光素子は1つの集光用レンズとしか重ならないこと、(b)集光用レンズの光軸と有機EL発光素子の平面視上の中心とが実質的に一致していること、(c)有機EL発光素子の大きさが当該有機EL発光素子に重なっている集光用レンズに外接する大きさ以下、好ましくは互いに重なる大きさ以下、さらに好ましくは内接する大きさ以下であることを、同時に満たすことを意味する。さらに、基板と下部透明電極との間に下地層を設けて、下部透明電極基板を形成するための実質的に平坦な面を提供し、同時に集光用レンズと下部透明電極との間の距離を調整して、正面から見た際に高い発光輝度を実現することができる。
特開2004−258380号公報 特開2003−216061号公報 特開2005−274741号公報 特開2004−296437号公報 特開2001−202827号公報 特開2002−260845号公報 特開2004−39500号公報 特開平10−172756号公報 特開2002−352956号公報 特開平11−71103号公報 特開平11−228139号公報 特開平11−79746号公報 特開2002−206062号公報 特開平5−330825号公報 特開平11−263620号公報 特表平11−512336号公報 欧州特許公開第0335773号公報 特開2003−288029号公報 特開平11−233262号公報 特開2000−182774号公報 横川、有機分子バイオエレクトロニクス分科会、2001.3.9.;T.Tsutsui, M.Yahiro, H.Yokogawa, Advanced materials, 13, No.15, P.1149 (2001) G.Gu, D.Z.Garbuzov, P.E.Burrows, S.Venkatesh, S.Venkatesh, S.R.Forrest, Optics Lett., 22,No.6, P.396 (1997) C.F.Madigan, M.H.Lu, J.C.Sturm, Appl. Phys. Lette., 76, p.1650 (2000) T.Yamadaki, K.Sumioka, T.Tsutsui, Appl.Phys.Lett., 76, No. 10, p,1243 (2000) W.M.Cranton, C.B.Thomas, R.Steavens, Information Display, 4&5/02, p.22 (22) 田部浩三等編、「金属酸化物と複合酸化物」((株)講談社、1978年刊行) Jpn. J. Appl. Phys., 32, 4158-4162 (1993) 権田俊一、石川順三、上条栄治編、「イオンビーム応用技術」((株)シ−エムシー)、1989 青木 康、表面科学、18(5),262,1998 安保正一等、表面科学、20(2),60,1999
発光の外部取出効率向上を達成するために提案されている先行技術の有機EL素子構成は、作製プロセスが難しい、素子構成の安定性が低い、あるいは素子の作製コストが高いなどのそれぞれの難点を有するものである。
したがって、本発明の課題は、作製プロセスが単純であり、安定性の高い素子構成が得られ、低い作製コストで作製することができ、かつ、より高い発光の外部取出効率が得られる有機EL素子用基板、およびそれを用いた有機EL素子を提供することである。
本発明の第1の実施形態である有機EL素子は、基板と、基板上に設けられた透明電極、有機EL層、および反射電極とを含み、基板は、第1表面および第2表面を有する支持体と、支持体の第1表面および透明電極に接触する高屈折率層とを有し、支持体の第1表面は凹凸を有し、高屈折率層の透明電極と接触する面は平坦であり、前記高屈折率層は、前記支持体の屈折率より大きく、有機EL層の80〜120%の屈折率を有することを特徴とする。また、前記第1表面の凹凸が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凹部からなり、前記第1表面において前記高屈折率層が凸型マイクロレンズ構造を形成していてもよい。また、前記支持体の第1表面の凹凸は、平坦な表面に対して凹凸を有するフィルムを貼付することによって形成されていてもよい。さらに、前記有機EL層の屈折率は、前記透明電極の屈折率の80〜120%であってもよい。
本発明の第1の実施形態の有機EL素子は、前記第2表面に接触する低屈折率層をさらに有してもよく、ここで前記第2表面は凹凸を有し、前記低屈折率層の支持体と接触しない面は平坦であり、前記低屈折率層は前記支持体よりも小さい屈折率を有する。ここで、前記第2表面の凹凸が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凸部からなり、前記第2表面において前記支持体が凸型マイクロレンズ構造を形成していてもよい。望ましくは、前記低屈折率層は、1.0より大きく1.3以下の屈折率を有する。
本発明の第2の実施形態である有機EL素子の製造方法は、第1表面および第2表面を有する支持体を提供する工程と、前記第1表面に凹凸を形成する工程と、凹凸を有する前記第1表面上に高屈折率層を形成する工程と、前記高屈折率層上に透明電極を形成する工程と、前記透明電極上に有機EL層を形成する工程と、前記有機EL層上に反射電極を形成する工程とを含み、前記高屈折率層は、前記支持体の屈折率より大きく、有機EL層の80〜120%の屈折率を有することを特徴とする。また、前記第1表面に凹凸を形成する工程は、サンドブラスト加工法、フロスト加工法、または注型法にて実施することができる。あるいはまた、前記第1表面に凹凸を形成する工程を、平坦な表面に対して凹凸を有するフィルムを貼付することによって実施することもできる。さらに、前記第1表面に凹凸を形成する工程が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凹部を形成することによって、前記第1表面において前記高屈折率層が凸型マイクロレンズ構造を形成してもよい。
あるいはまた、本発明の第2の実施形態である有機EL素子の製造方法は、前記第2表面に凹凸を形成する工程と、凹凸を有する前記第2表面上に低屈折率層を形成する工程とをさらに含んでもよい。ここで、前記第2表面に凹凸を形成する工程が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凸部を形成することによって、前記第2表面において前記支持体が凸型マイクロレンズ構造を形成してもよい。望ましくは、前記低屈折率層は、1.0より大きく1.3以下の屈折率を有する。
以上のような構成を採ることによって、本発明の有機EL素子は、高い光取り出し効率を安定的に実現させることができ、正面から見たときの輝度を向上させ、色にじみのない高品質な表示が可能となる。また、上記の製造方法においては、製造プロセスが単純かつ低コストであり、安定性の高い有機EL素子を製造することができる。
本発明の有機EL素子は、基板と、基板上に設けられた透明電極、有機EL層、および反射電極を含み、基板は、第1表面および第2表面を有する支持体と、支持体の第1表面および透明電極に接触する高屈折率層とを有し、支持体の第1表面は凹凸を有し、高屈折率層の透明電極と接触する面は平坦であることを特徴とする。ここで、支持体の第2表面に接触する低屈折率層をさらに有し、支持体の第2表面は凹凸を有し、および低屈折率層の支持体と接触しない面は平坦であってもよい。
第1表面および第2表面を有する支持体は、ガラス、PETなどの熱可塑性樹脂、あるいは光硬化性樹脂などを用いて作製することができる。支持体の第1表面は透明電極側に位置し、凹凸構造を有する。一方、支持体の第2表面は光取出側(周囲大気側)に位置し、平坦または凹凸構造のいずれであってもよい。支持体は、後述する高屈折率層の屈折率よりも小さく、かつ低屈折率層の屈折率よりも大きい1.3〜1.7の屈折率を有することが望ましい。
ガラスを用いて支持体を作製する場合、支持体の第1表面および必要に応じて第2表面に対して、フロスト加工法、サンドブラスト加工法、または注型法などを使用して凹凸を形成することができる。
フロスト加工法は、ガラスがフッ化水素酸(HF水溶液)に溶解する特性を利用し、ガラス表面を種々の形状に加工する技術である。フロスト加工法においては、微細領域毎に反応のムラを設けて、μmオーダーの凹凸を形成することが可能である。使用するフッ化水素酸の濃度および温度、あるいは反応減速剤などの添加剤の使用など、反応条件を変化させることによって、得られる表面形状を変更することができる。
サンドブラスト加工法は、金剛砂などの掘削材を含む圧搾空気を小口径のノズルから被掘削面に吹き付けて、ガラス表面を種々の形状に加工する技術である。サンドブラスト法においては、被掘削面にマスキングシートを密着させて掘削する部位を特定することが一般的に行われる。掘削材として用いる金剛砂の粒径、用いるマスキングシートの種類などを変更することによって、非常に微細な加工を行うことが可能である。
注型法は、所望の形状を有する金型中にガラスを配置し、ガラスをその軟化点温度より高い温度に加熱し、ガラスを金型に対して押圧し、次いでガラスを放冷して形状を維持できる温度まで冷却した後にガラスを金型から取り出す方法である。支持体の第1表面および第2表面の両方に凹凸を形成する場合、ガラスを金型に押圧する際に、所望の形状を有する第2の金型を熱ガラスに押圧して、両表面に所望の形状の凹凸を得ることができる。
本発明において注型法に用いることができる金型は、たとえば以下の方法によって作製することができる。最初に平坦な基板上にフォトレジストを塗布して感光層を形成し、次いで予め作製した所望の形状を有するフォトマスクを通して露光し、現像処理を行って凹凸層を形成する。この際に、露光時の光の波長および露光量、ならびに現像時間などの反応条件を最適化することによって、凹凸層の凹凸の深さを任意に制御することができる。また、露光時に縮小光学系を用いることによって、フォトマスクの形状を縮小した凹凸パターンを有する凹凸層を得ることも可能である。次いで凹凸層/基板積層体を真空槽に移し、凹凸層の上に、ニッケルなどの金属をスパッタ蒸着して、膜厚50〜500nmの金属膜を形成する。次に、この金属膜に対して電解メッキを施して、膜厚5〜50μmの厚みの金属層を得る。この金属層を凹凸層/基板積層体から剥離し、金属板などで裏打ちしてフォトレジストの凹凸構造を転写した金型を得ることができる。
PETなどの熱可塑性樹脂を用いて支持体を形成する場合には、前述の注型法を適用することができる。すなわち、熱可塑性樹脂を軟化点温度に加熱し、金型に押圧し、次いで軟化点温度未満の温度に放冷することによって、所望の形状の凹凸を作製することができる。この場合にも、第1表面および第2表面の両方に凹凸を形成する場合には、加熱された熱可塑性樹脂を金型に押圧する際に、所望の形状を有する第2の金型を熱樹脂に押圧して、両面に所望の形状の凹凸を得ることができる。あるいはまた、所定の間隔で配置され、所望の表面形状を有する一対の加熱ローラの間に、熱可塑性樹脂フィルムを通し、所定の温度および圧力を印加することによって、両面に所望の凹凸形状を有する熱可塑性樹脂フィルムを得ることができる(特許文献9参照)。
また、所望の形状を有する金型に対して、光硬化性樹脂を塗布および露光し、次いで金型から剥離することによって、光硬化性樹脂を用いた支持体を得ることができる。
あるいはまた、ガラス、熱可塑性樹脂または光硬化性樹脂から作製され、平坦な表面を有する支持体に対して、凹凸構造を有するフィルムを貼付して、第1表面および必要に応じて第2表面に凹凸を有する支持体を作製してもよい。この場合には支持体材料の屈折率とフィルム材料の屈折率とが接近していることが好ましく、同一の屈折率を有することがより好ましい。たとえば、平坦な表面を有する支持体および凹凸構造を有するフィルムを同一の材料から作製することが望ましい。凹凸構造を有するフィルムは、前述のような熱可塑性樹脂に対する注型法の適用、あるいは光硬化性樹脂の光硬化によって作製することができる。
支持体の第1および第2表面に設けられる凹凸構造は、周期的構造であってもよいし、あるいは周期性を持たないランダム構造であってもよい。たとえば、円錐、円錐台、角錐、角錐台などの形状を有する凸部または凹部を周期的または非周期的に配置した凹凸構造を用いることができる。あるいはまた、支持体の第1表面において、半球形、円錐、円錐台、角錐、角錐台などの形状を有する凹部を設けて高屈折率層材料による凸型マイクロレンズのアレイを形成してもよい。また、支持体の第2表面において、半球形、円錐、円錐台、角錐、角錐台などの形状を有する凸部を設けて支持体材料による凸型マイクロレンズのアレイを形成してもよい。さらに、1つまたは複数の周期的構造と1つまたは複数の非周期的構造とを重畳したような凹凸構造を有してもよい。このような構造を採ることによって、支持体の機械的強度を維持しつつ、製造コストを抑えることおよび光取出効率を向上させることが可能となる。
支持体と透明電極との間に位置する高屈折率層は、高屈折率粒子とマトリクスとを有する層である。高屈折率層は、支持体の屈折率よりも高く、かつ有機EL層の屈折率の80%〜120%の範囲内の屈折率を有する。また、高屈折率層の透明電極と接触する表面は平坦である。高屈折率層は、好ましくは1.3より大きく2.2以下の屈折率を有する。この範囲内の屈折率とすることによって、有機EL層からの発光の高屈折率層への侵入および支持体への透過が円滑に行われ、発光の外部取出効率を向上させることができる。
本発明における高屈折粒子は、1.7以上の屈折率を有し、透明金属酸化物であってもよいし、複数の金属から形成される金属ドープ複合酸化物粒子であってもよい。用いることができる透明金属酸化物は、高い酸素含有率を有するTi、Zn、Sb、Sn、Zr、Ce、Ta、La、In等の高抵抗性の酸化物を含む。また、用いることができる金属ドープ複合酸化物は、チタン酸化物と少なくとも1種の第2金属の酸化物とを含む複合酸化物に、少なくとも1種のドープ金属をドーピングしたものである。ここで、少なくとも1種の第2金属は、当該第2金属の酸化物が1.95以上の屈折率を呈する金属から選択される。本発明において、非ドープの複合酸化物は、1.75〜2.4の屈折率を有する。高屈折率複合酸化物中のチタン酸化物の含有量は、二酸化チタン換算で、複合酸化物の質量を基準として、60〜99質量%、好ましくは70〜95質量%、より好ましくは75〜90質量%である。用いることができる第2金属は、Sr、Ni、Zn、CoおよびZrを含む。複合酸化物は、ルチル結晶構造、ルチル/アナターゼ混晶構造、アナターゼ結晶構造またはアモルファス構造を有してもよく、特に高屈折率を呈するルチル結晶構造を有することが望ましい。複合酸化物は、焼結法、ゾルゲル法、スパッタリング法、CVD法などの当該技術において公知の方法によって合成することができる(特許文献10〜13、非特許文献6および7参照)。
少なくとも1種のドープ金属は、Co、ZrまたはAlであり、好ましくはCoまたはZrであり、特に好ましくはCoである。ドープ金属は、金属ドープ複合酸化物中で、金属単体または金属イオンのいずれとして存在してもよい。また、ドープ金属は、金属ドープ複合酸化物の表面または内部のいずれかに偏在してもよいが、望ましくは該表面および内部に均質に存在する。ドープ金属は、金属ドープ複合酸化物を構成する全金属(チタンおよび第2金属)の質量を基準として、25質量%以下、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、最も好ましくは0.3〜3質量%の量で含まれる。このような範囲内のドーピング量を用いることによって、波長380〜650nmの範囲における透明性が良好であり、屈折率が高く、かつ望ましくないチタンの光触媒活性を抑制ないし排除した金属ドープ複合酸化物粒子が得られる。得られる金属ドープ複合酸化物の屈折率は、ドーピング量に依存して1.98〜2.60、より詳細には2.0〜2.55の範囲内で調製することができる。複合酸化物にドープ金属をドープする方法としては、イオン注入法など当該技術において公知の方法を用いることができる(特許文献14〜17、非特許文献8〜10参照)。
高屈折率層のマトリクスは、高屈折率粒子を分散させ、透明電極と接触する上面を平坦にするための成膜性を高屈折率層に付与する材料である。用いることができるマトリクス用材料は、フルオレン系エポキシ樹脂(たとえば、ビスアリールフルオレンを基本骨核とするエポキシ樹脂(長瀬産業株式会社製)など)を含む。金属ドープ複合酸化物およびマトリクスの含有量は、それぞれの材料の屈折率および得られる高屈折率層の所望の屈折率などに依存して変化する。あるいはまた、屈折率が高い無機高分子を、直接的にマトリクスとして使用することができる。例えば、ラサ工業製の高屈折率無機ポリマーを用いることができる。該無機ポリマーの塗布液をスピンコート法によって製膜し、ポストベーク時の温度を制御することにより、得られる膜の屈折率を1.7〜2.4の間で調整することが可能である。ここで、より大きな膜厚の透明膜を形成するために、製膜工程を繰り返して行うことが必要である。
高屈折率層は、金属ドープ複合酸化物およびマトリクスを溶媒中に分散させた塗布液を、スピンコート、ナイフコート、ロールコートなどの当該技術において知られている任意の方法で両表面に凹凸を有する支持体の片面に塗布し、次いで、溶媒を揮発させることによって形成することができる。塗布液の塗布の前に、支持体の塗布面の表面処理を実施してもよい。用いることができる表面処理は、UV処理、プラズマ処理、界面活性剤処理、研磨などを含む。これらの表面処理は、得られる高屈折率層上面の平坦性の向上、あるいはパーティクルの低減などに有効であり、さらに有機EL素子製造における歩留まりの向上、および得られる有機EL素子の品質向上に寄与する。
低屈折率層は、凹凸が形成された支持体の第2表面に設けられる層であり、その外側表面は、完成した有機EL素子において、発光の取出面である素子/周囲大気界面を画定する層である。低屈折率層の外側表面は平坦である。
低屈折率層は、低屈折率充填材とマトリクスとを含む層である。低屈折率充填材としては、シリカエアロゲル微粒子、アルミナエアロゲル微粒子、シリカ/アルミナエアロゲルなどの複合エアロゲル微粒子、メラミンエアロゲルなどの有機エアロゲル微粒子、中空シリカ微粒子、中空フッ素系ポリマー微粒子などを用いることができる(特許文献18参照)。あるいは、屈折率が低く透明性が高い酸化物またはフッ化物の粒子などを用いることもできる。使用できる酸化物またはフッ化物は、たとえばSiO、MgF、BaFなどを含む。低屈折率層のマトリクスとしては、フルオレン系エポキシ樹脂などを使用できる。あるいはまた、低屈折率層は、低屈折率材料をラングミュア−ブロジェット法により製膜すること、あるいは真空蒸着法、CVD法、スパッタ法などを用いて低屈折率材料を製膜することによって形成することができる。
低屈折率層は、低屈折率充填材およびマトリクスを溶媒中に分散させた塗布液を、スピンコート、ナイフコート、ロールコートなどの当該技術において知られている任意の方法で両表面に凹凸を有する支持体の片面に塗布し、次いで、溶媒を揮発させることによって形成することができる。低屈折率充填材およびマトリクスの含有量は、それぞれの材料の屈折率および得られる低屈折率層の所望の屈折率などに依存して変化する。得られた低屈折率層は、支持体の屈折率よりも低く、好ましくは1.0より大きく1.3以下の屈折率を有する。このような範囲内の屈折率とすることにより、支持体/低屈折率層界面における屈折率差を小さくして臨界角を大きくすることによって、当該界面における全反射の確率を減少させ、光の取り出し効率を向上させることが可能となる。
透明電極は、有機EL素子の陽極(正孔注入電極)として機能する電極であり、正孔注入障壁を低減するために大きい仕事関数を有する材料で作製される。透明電極を形成するための材料としては、インジウム−スズ酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、SnO、ZnO、TiN、ZrN、HfN、TiO、VO、CuI、InN、GaN、CuAlO、CuGaO、SrCu、LaB、RuOなどの導電性無機化合物を用いることができる。透明電極は、蒸着法、スパッタ法(反応性スパッタ法を含む)または化学気相堆積(CVD)法を用いて形成され、好ましくはスパッタ法(反応性スパッタ法を含む)を用いて形成される。透明電極は、通常50nm以上、好ましくは50nm〜1μm、より好ましくは100〜300nmの範囲内の厚さを有することが望ましい。また、後述するように複数の部分電極からなる透明電極が必要になる場合には、導電性無機化合物を全面にわたって均一に形成し、その後に所望のパターンを与えるようにエッチングを行って、複数の部分電極からなる透明電極を形成してもよい。あるいはまた、所望の形状を与えるマスクを用いて複数の部分電極からなる透明電極を形成してもよい。
反射電極は、有機EL素子の陰極(電子注入電極)として機能する電極であり、電子注入障壁を低減するために小さい仕事関数を有する材料で作製される。反射電極を形成するための材料としては、Liなどのアルカリ金属、Mg、Caなどのアルカリ土類金属、Euなどの希土類金属の金属単体;前述のアルカリ金属、アルカリ金属、希土類金属とAl、AgまたはInなどとの合金;Al、Zr、Ti、Y、ScまたはSiなどの金属/半導体、およびこれらの金属/半導体を含有する合金を用いることができる(特許文献19および20参照)。あるいはまた、反射性金属/透明導電性酸化物(ITO、IZO、SnO、ZnOなど)/バッファ層(アルカリ金属、アルカリ土類金属またはそれらを含む合金、希土類金属、あるいはそれら金属のフッ化物など)の積層体を反射電極として用いてもよい。
有機EL層は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有している。有機EL層は、前記透明電極の屈折率の80〜120%の屈折率を有することが望ましい。あるいはまた、正孔の注入および輸送の両方の機能を有する正孔注入輸送層、電子の注入および輸送の両方の機能を有する電子注入輸送層を用いてもよい。具体的には、有機EL素子は下記のような層構造からなるものが採用される。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
有機EL層を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。たとえば、青色から青緑色の発光を得るための有機発光層の材料としては、たとえばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などの材料が好ましく使用される。
電子輸送層の材料としては、フルオレン誘導体、バソフェナントロリン誘導体、バソクプロイン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェノキノン誘導体、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、2−(4−ビフェニル)−5−(p−tブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェニルキノキサリン類、アルミニウムのキノリノール錯体(たとえばAlq)などを用いることができる。電子注入層の材料としては、前述の電子輸送層の材料に加えて、アルカリ金属ないしアルカリ土類金属をドープしたアルミニウムのキノリノール錯体を用いることもできる。
正孔輸送層の材料としては、4,4’−ビス[N−(3−トリル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(TPD)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、4,4’,4”−トリス(N−3−トリル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)などのトリアリールアミン系材料、ヒドラゾン化合物、シラザン化合物およびキナクリドン化合物を含む公知の材料を用いることができる。正孔注入層の材料としては、フタロシアニン類(銅フタロシアニンなど)またはインダンスレン系化合物などを用いることができる。
図2に、本発明の有機EL素子の第1の例を示す。図2の例においては、基板10は、第1および第2両表面に非周期的な凹凸構造を設けた支持体11と、第1表面上に設けられた高屈折率層12と、第2表面上に設けられた低屈折率層13とを有する。支持体11の第1および第2表面の凹凸は、同一の方法によって形成してもよいし、別個の方法によって形成してもよい。高屈折率層12および低屈折率層13の支持体と接触しない表面は平坦である。さらに、高屈折率層12の上に、透明電極20、有機EL層30および反射電極40からなる発光部が設けられている。
透明電極20に接触して設けられた高屈折率層12によって、透明電極20/高屈折率層12界面による反射が抑制され、かつ高屈折率層12/支持体11界面のおける凹凸によって当該界面における全反射の確率が低下するので、有機EL層30における発光の多くが支持体11内に透過することが可能となる。また、支持体11の第1表面および第2表面に凹凸が形成されており、低屈折率層13が空気よりも大きな屈折率を有するために支持体11/低屈折率層13界面である第2表面における臨界角が大きくなるので、支持体11の第1および第2表面における全反射が抑制され、支持体11中で光の横方向伝搬を防止することができる。さらに、支持体11/低屈折率層13界面において、より多くの光線が基板表面に垂直な方向へと屈折し、この効果によって、色のにじみおよび画像の歪みなどの表示品質の低下を抑制することが可能となる。
図3に、本発明の有機EL素子の第2の例を示す。図3の例においては、支持体11の第1表面に周期的な凹凸構造を設けたことが、第1の例と異なる点である。図3においては、第1表面の周期的凹凸構造が錐(角錐または円錐)である例を示したが、錘台(角錐台または円錐台)などを含む任意の形状の周期的凹凸構造を用いることができる。図3の構成においても、透明電極20/高屈折率層12界面における反射の抑制、および高屈折率層12/支持体11界面の凹凸による当該界面における全反射の確率の低下によって、より多くの光が支持体11内に透過することが可能となる。加えて、支持体11/低屈折率層13界面において、より多くの光線が基板表面に垂直な方向へと屈折し、この効果によって、色のにじみおよび画像の歪みなどの表示品質の低下を抑制することが可能となる。
図4に、本発明の有機EL素子の第3の例を示す。図4の例においては、支持体11の第2表面が平坦であることが、第1の例と異なる点である。図4においては、第1表面の凹凸構造が非周期的である例を示したが、該凹凸構造は第2の例のような周期的凹凸構造であってもよい。図4の構成においても、透明電極20/高屈折率層12界面における反射の抑制、および高屈折率層12/支持体11界面の凹凸による当該界面における全反射の確率の低下によって、より多くの光が支持体11内に透過することが可能となる。
図5に、本発明の有機EL素子の第4の例を示す。図5の例においては、支持体11の第2表面に周期的な半球形の凸部を設けて、支持体11/低屈折率層13界面を凸型マイクロレンズ構造としたことが、第1の例と異なる点である。図5においては、第1表面の凹凸構造が非周期的である例を示したが、該凹凸構造は第2の例のような周期的凹凸構造であってもよい。図5の構成においても、透明電極20/高屈折率層12界面における反射の抑制、および高屈折率層12/支持体11界面の凹凸による当該界面における全反射の確率の低下によって、より多くの光が支持体11内に透過することが可能となる。加えて、支持体11/低屈折率層13界面において、より多くの光線が基板表面に垂直な方向へと屈折し、この効果によって、色のにじみおよび画像の歪みなどの表示品質の低下を抑制することが可能となる。
図6に、本発明の有機EL素子の第5の例を示す。図6の例においては、支持体11の第1表面に周期的な半球形の凹部を設けて、高屈折率層12/支持体11界面を凸型マイクロレンズ構造としたことが、第4の例と異なる点である。第1表面における凸型マイクロレンズ構造と、第2表面における凸型マイクロレンズ構造は同一の周期を有していてもよいし、別個の周期を有していてもよい。図3の構成においても、透明電極20/高屈折率層12界面における反射の抑制、および高屈折率層12/支持体11界面の凹凸による当該界面における全反射の確率の低下によって、より多くの光が支持体11内に透過することが可能となる。加えて、高屈折率層12/支持体11界面および支持体11/低屈折率層13界面の凸型マイクロレンズ構造によって、それら両方の界面において光をより効率的に基板表面に垂直な方向へと屈折させることができ、色のにじみおよび画像の歪みなどがないより良好な表示品質を得ることが可能となる。
次に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。蒸着物質の成膜速度の制御や膜厚の制御は該蒸着機に取付けている。水晶振動子を使用した成膜モニターCRTM−8000(株式会社アルバック製)を使用した。また、成膜後の実質膜厚の測定には、テンコール(Tencor)社製P10触針式段差計を用いた。素子の特性評価には、ケースレー(KEITHLEY)社ソースメータ2400、トプコンBM−8輝度計を使用した。
[実施例1](比較例)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板(屈折率1.51)上に、スパッタ法によって膜厚220nm、表面積1cmのIZO膜(屈折率2.05)を堆積させ、透明電極を形成した。
次いで、透明電極を形成した基板を真空蒸着装置(日本ビーテック製)内に設置し、1.33×10−4Pa(1×10−6Torr)に減圧し、0.1〜0.2nm/sの蒸着速度で有機EL層を形成した。有機EL層は、膜厚40nmのα−NPDからなる正孔注入輸送層と、膜厚60nmのAlqからなる電子注入性発光層との2層構成とした。次いで、真空を破ることなしに、蒸着速度0.025nm/sにおいて膜厚1nmのLiFからなるバッファ層を形成した。続いて、蒸着速度0.5nm/sにおいて膜厚100nm、表面積1cmのAlからなる反射電極を成膜して、有機EL素子を得た。有機EL素子の発光面積は1cmである。ここでα−NPD(40nm)/Alq(60nm)の構成の有機EL層の屈折率は1.76であった。
上記のように形成した有機EL素子を、周囲大気に暴露することなしに、露点−76℃以下の乾燥窒素雰囲気のグローブボックス中に搬送した。次いで、有機EL素子を、酸化バリウム粉末を含有する吸水材を貼付された封止板と紫外線硬化樹脂製シール剤を用いて貼り合わせ、紫外線照射によりシール剤を硬化させて、有機EL素子を封止した。
[実施例2](片面サンドブラスト加工1)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の一方の表面に対して、平均粒径90μmの掘削材(SiC)を、0.2MPaの掘削材噴射気圧で10分間にわたってガラス基板表面に吹き付けて、ガラス基板の片面に、周期性のない平均粗さ8μmの凹凸構造を形成して、支持体を得た。ガラス基板と掘削材噴射口との間の距離は30cmであった。
次いで、凹凸構造を形成した表面に対して、高屈折率TiO(ラサ工業製)の塗布液を全面にわたって塗布/乾燥し、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を形成し、基板を得た。別途平坦なガラス基板上に同様の条件にて形成した、均一な膜厚を有する高屈折率層は、可視光領域(400〜800nm)において95%の平均透過率を有した。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例3](両面サンドブラスト加工1)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の両方の表面に対して、平均粒径90μmの掘削材(SiC)を、0.2MPaの掘削材噴射気圧で10分間にわたってガラス基板表面に吹き付けて、ガラス基板の片面に、周期性のない平均粗さ8μmの凹凸構造を形成して、支持体を得た。ガラス基板と掘削材噴射口との間の距離は30cmであった。
次いで、実施例2と同様の手順により、一方の凹凸表面上に、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を形成した。
続いて、他方の凹凸構造を形成した表面に対して、充填材としてSiOを含有するフルオレン系樹脂(富士写真フィルム製)の塗布液を全面にわたって塗布/乾燥し、平均膜厚200μm、屈折率1.22の低屈折率層を形成し、基板を得た。別途平坦なガラス基板上に同様の条件にて形成した、均一な膜厚を有する低屈折率層は、可視光領域(400〜800nm)において95%の平均透過率を有した。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例4](片面サンドブラスト加工2)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の一方の表面に対して、平均粒径30μmの掘削材(SiC)を、0.2MPaの掘削材噴射気圧で10分間にわたってガラス基板表面に吹き付けて、ガラス基板の片面に、周期性のない平均粗さ3μmの凹凸構造を形成して、支持体を得た。ガラス基板と掘削材噴射口との間の距離は30cmであった。
次いで、実施例2と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を凹凸表面上に形成し、基板を得た。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例5](両面サンドブラスト加工2)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の両方の表面に対して、平均粒径70μmの掘削材(SiC)を、0.2MPaの掘削材噴射気圧で10分間にわたってガラス基板表面に吹き付けて、ガラス基板の片面に、周期性のない平均粗さ7μmの凹凸構造を形成して、支持体を得た。ガラス基板と掘削材噴射口との間の距離は30cmであった。
次いで、実施例2と同様の手順により、一方の凹凸表面上に、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を形成した。また、他方の凹凸表面上に、実施例3と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率1.22の低屈折率層を形成し、基板を得た。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例6](片面フロスト加工1)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の一方の表面に対して、濃度30%、温度40℃のフッ化水素酸を12分間にわたって作用させ、周期性のない平均粗さ4μmの凹凸構造を形成して、支持体を得た。
次いで、実施例2と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を凹凸表面上に形成し、基板を得た。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例7](両面フロスト加工1)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の両方の表面に対して、濃度30%、温度40℃のフッ化水素酸を12分間にわたって作用させ、周期性のない平均粗さ4μmの凹凸構造を形成した。
次いで、実施例2と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を凹凸表面上に形成し、支持体を得た。また、他方の凹凸表面上に、実施例3と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率1.22の低屈折率層を形成し、基板を得た。
得られた支持体の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例8](片面フロスト加工2)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の一方の表面に対して、濃度20%、温度40℃のフッ化水素酸を10分間にわたって作用させ、周期性のない平均粗さ1.2μmの凹凸構造を形成し、支持体を得た。
次いで、実施例2と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を凹凸表面上に形成し、基板を得た。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例9](両面フロスト加工2)
厚さ1mmの平坦な表面を有するガラス基板の両方の表面に対して、濃度20%、温度40℃のフッ化水素酸を10分間にわたって作用させ、周期性のない平均粗さ1.2μmの凹凸構造を形成した。
次いで、実施例2と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率2.1の高屈折率層を凹凸表面上に形成し、支持体を得た。また、他方の凹凸表面上に、実施例3と同様の手順により、平均膜厚200μm、屈折率1.22の低屈折率層を形成し、基板を得た。
得られた支持体の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例10](片面マイクロ加工付きプラスチック基板1)
厚さ0.75mm、屈折率1.52、可視光領域における平均透過率(両表面が平坦である場合)87%以上のプラスチック基板を加熱し、金型に押圧し、室温まで冷却することによって、その一方の表面にマイクロレンズパターンを形成した。形成したマイクロレンズパターンは、底面が一辺100μmの正方形であり、高さが200μmの角錐を、高さ100μmの位置で底面に平行に切断した角錐台形状の凹部を、縦方向および横方向に0.1μmの間隔で配列したものであった。
次いで、マイクロレンズパターンを形成した表面に対して、TiO粒子60%を分散したフルオレン系エポキシ樹脂(長瀬産業株式会社製)の塗布液を全面にわたって塗布/乾燥し、平均膜厚200μm、屈折率2.12の高屈折率層を形成し、基板を得た。別途平坦なガラス基板上に同様の条件にて形成した、均一な膜厚を有する高屈折率層は、可視光領域(400〜800nm)において95%の平均透過率を有した。ここで、プラスチック基板/高屈折率層の屈折率差により、プラスチック基板の凹部からなるパターン内の高屈折率層の材料が、凸型マイクロレンズ構造として機能する。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例11](両面マイクロ加工付きプラスチック基板1)
実施例10で用いたプラスチック基板を加熱し、金型に押圧し、室温まで冷却することによって、その両表面にマイクロレンズパターンを形成した。一方の表面に形成されたマイクロレンズパターンは、実施例10と同一の凹部からなるパターンであった。他方の表面に形成されたマイクロレンズパターンは、底面が一辺100μmの正方形であり、高さが200μmの角錐を、高さ100μmの位置で底面に平行に切断した角錘台形状の凸部を、縦方向および横方向に0.1μmの間隔で配列したものであった。
次いで、凹部からなるパターンを形成した一方の表面に対して、実施例10の方法に従って平均膜厚200μm、屈折率2.12の高屈折率層を形成した。ここで、プラスチック基板/高屈折率層の屈折率差により、プラスチック基板の凹部からなるパターン内の高屈折率層の材料が、凸型マイクロレンズ構造として機能する。
さらに、凸部からなるパターンを形成した他方の表面に対して、マトリクスとしてシロキサンを含むシリカエアロゲルの塗布液を全面にわたって塗布/乾燥し、平均膜厚200μm、屈折率1.21の低屈折率層を形成し、基板を得た。別途平坦なガラス基板上に同様の条件にて形成した、均一な膜厚を有する低屈折率層は、可視光領域(400〜800nm)において95%の平均透過率を有した。ここで、プラスチック基板/低屈折率層の屈折率差により、プラスチック基板の凸部からなるパターンが、凸型マイクロレンズ構造として機能する。
そして、得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[実施例12](片面マイクロ加工付きプラスチック基板1)
厚さ0.75mm、屈折率1.52、可視光領域における平均透過率(両表面が平坦である場合)87%以上のプラスチック基板を加熱し、金型に押圧し、室温まで冷却することによって、その一方の表面にマイクロレンズパターンを形成した。形成したマイクロレンズパターンは、底面が一辺100μmの正方形であり、高さが200μmの角錐を、高さ180μmの位置で底面に平行に切断した角錐台形状の凹部を、縦方向および横方向に0.1μmの間隔で配列したものであった。
次いで、マイクロレンズパターンを形成した表面に対して、TiO粒子60%を分散したフルオレン系エポキシ樹脂(長瀬産業株式会社製)の塗布液を全面にわたって塗布/乾燥し、平均膜厚200μm、屈折率2.12の高屈折率層を形成し、基板を得た。別途平坦なガラス基板上に同様の条件にて形成した、均一な膜厚を有する高屈折率層は、可視光領域(400〜800nm)において95%の平均透過率を有した。ここで、プラスチック基板/高屈折率層の屈折率差により、プラスチック基板の凹部からなるパターン内の高屈折率層の材料が、凸型マイクロレンズ構造として機能する。
得られた基板の高屈折率層表面上に、実施例1と同様にして、透明電極/有機EL層/バッファ層/反射電極を積層し、封止を行って有機EL素子を得た。
[評価]
最初に、実施例1で用いたガラス基板、ならびに2、4、6および8において形成した支持体のヘイズ、全光透過率、拡散透過率および平行透過率を、JIS K7136に基づいて、へーズメーターNDH2000(日本電機工業株式会社製)を用いて測定し、基板表面のフロスト加工およびブラスト加工の効果を検証した。結果を第1表にまとめた。第1表において「r→s」は測定光を凹凸加工した表面から入射した場合を示し、「s→r」は測定光を平坦な表面から入射した場合を示す。
次に、各実施例の有機EL素子に電流密度20mA/cmの電流を流して、その際の輝度、電力効率および電流効率について、輝度換算法を用いて評価した。各実施例の有機EL素子は、ほぼ同一の発光スペクトルを有した。ここで、輝度換算法は、有機EL素子の光取り出し面が完全散乱面であることを仮定し、光取り出し面の法線方向に出射する光の輝度を測定し、素子全体の輝度に換算する方法である。
実施例1、2、4、6および8の比較から明らかなように、支持体の拡散透過率が増大するにつれて、有機EL素子の輝度、電力効率および電流効率のいずれの値も向上していることが分かる。このことから、支持体の第1表面の凹凸および高屈折率層の存在が有機EL素子の特性向上に有効であることが分かる。
そして、実施例2および3、実施例4および5、実施例6および7、実施例8および9の各組の比較から、第1表面に加えて、第2表面に設けた凹凸および低屈折率層の存在が、有機EL素子のさらなる特性向上に寄与していることが分かる。
実施例10〜12と実施例1〜9との比較から、支持体の第1表面および第2表面に規則的なマイクロレンズパターンを形成することは、不規則な凹凸パターンよりもなお有機EL素子の特性向上に有効であることが分かる。
実施例10と実施例12との比較から、有機EL素子の輝度、電力効率および電流効率のいずれの値についても、マイクロレンズパターンの凹凸の大きい実施例12の方が、実施例10よりも優れた値を示した。このことから、マイクロレンズパターンの凹凸が大きいことは、基板の光散乱性の向上、および多重反射による光取り出し効率の向上に有効であることが分かる。
Figure 2008066027
Figure 2008066027
従来型構造の有機EL素子における光の伝搬を説明する断面図である。 本発明の有機EL素子の第1の例を説明する断面図である。 本発明の有機EL素子の第2の例を説明する断面図である。 本発明の有機EL素子の第3の例を説明する断面図である。 本発明の有機EL素子の第4の例を説明する断面図である。 本発明の有機EL素子の第5の例を説明する断面図である。
符号の説明
10 基板
11 支持体
12 高屈折率層
13 低屈折率層
20、200 透明電極
30、300 有機EL層
40、400 反射電極
100 基板
501、502,503、504 光

Claims (14)

  1. 基板と、基板上に設けられた透明電極、有機EL層、および反射電極とを含み、基板は、第1表面および第2表面を有する支持体と、支持体の第1表面および透明電極に接触する高屈折率層とを有し、支持体の第1表面は凹凸を有し、高屈折率層の透明電極と接触する面は平坦であり、前記高屈折率層は、前記支持体の屈折率より大きく、有機EL層の80〜120%の屈折率を有することを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記第1表面の凹凸が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凹部からなり、前記第1表面において前記高屈折率層が凸型マイクロレンズ構造を形成していることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記支持体は、平坦な表面に対して凹凸を有するフィルムを貼付することによって第1表面の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  4. 前記有機EL層の屈折率は、前記透明電極の屈折率の80〜120%であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  5. 前記第2表面に接触する低屈折率層をさらに有し、前記第2表面は凹凸を有し、前記低屈折率層の支持体と接触しない面は平坦であり、前記低屈折率層は前記支持体よりも小さい屈折率を有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  6. 前記第2表面の凹凸が、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凸部からなり、前記第2表面において前記支持体が凸型マイクロレンズ構造を形成していることを特徴とする請求項5に記載の有機EL素子。
  7. 前記低屈折率層は、1.0より大きく1.3以下の屈折率を有することを特徴とする請求項5に記載の有機EL素子。
  8. 第1表面および第2表面を有する支持体を提供する工程と、
    前記第1表面に凹凸を形成する工程と、
    凹凸を有する前記第1表面上に高屈折率層を形成する工程と、
    前記高屈折率層上に透明電極を形成する工程と、
    前記透明電極上に有機EL層を形成する工程と、
    前記有機EL層上に反射電極を形成する工程と
    を含み、前記高屈折率層は、前記支持体の屈折率より大きく、有機EL層の80〜120%の屈折率を有することを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  9. 前記第1表面に凹凸を形成する工程が、サンドブラスト加工法、フロスト加工法、または注型法にて実施されることを特徴とする請求項8に記載の有機EL素子の製造方法。
  10. 前記第1表面に凹凸を形成する工程が、平坦な表面に対して凹凸を有するフィルムを貼付することによって実施されることを特徴とする請求項8に記載の有機EL素子の製造方法。
  11. 前記第1表面に凹凸を形成する工程は、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凹部を形成し、前記第1表面において前記高屈折率層が凸型マイクロレンズ構造を形成することを特徴とする請求項8に記載の有機EL素子の製造方法。
  12. 前記第2表面に凹凸を形成する工程と、
    凹凸を有する前記第2表面上に低屈折率層を形成する工程と
    をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の有機EL素子の製造方法。
  13. 前記第2表面に凹凸を形成する工程は、半球形、円錐、角錐、円錐台または角錐台の形状を有する凸部を形成し、前記第2表面において前記支持体が凸型マイクロレンズ構造を形成することを特徴とする請求項12に記載の有機EL素子の製造方法。
  14. 前記低屈折率層は、1.0より大きく1.3以下の屈折率を有することを特徴とする請求項12に記載の有機EL素子の製造方法。
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