JP5287802B2 - マルチスクライブ装置 - Google Patents

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本発明は脆性材料基板に同時に複数のスクライブラインを形成することができるマルチスクライブ装置に関するものである。
従来、液晶表示パネルや液晶プロジェクタ基板等のフラットパネルディスプレイ(FPD)等では、製造過程においてマザーガラス基板が貼り合わされた後に所定の大きさの単個のパネルとなるように分断される。マザーガラス基板等の脆性材料基板の分断には、スクライブ工程とブレイク工程があり、スクライブ工程ではスクライブ装置が用いられる。FPDの製造では、一枚のマザー基板をスクライブして、ブレイク加工により複数個のパネル基板を取り出す。しかるにマザー基板の寸法が大きくなりかつパネル基板の数が多数になると、スクライブ効率を高める為に複数のスクライブヘッドが搭載されたマルチスクライブ装置が使用される。
図1は、特許文献1に示されている従来のマルチスクライブ装置の一例を示す概略斜視図である。マルチスクライブ装置100では、移動台101が一対の案内レール102a、102bに沿って、y軸方向に移動自在に保持されている。ボールねじ103は移動台101と螺合している。ボールねじ103はモータ104の駆動により回転し、移動台101を案内レール102a,102bに沿ってy軸方向に移動させる。移動台101の上面にはモータ105が設けられている。モータ105はテーブル106をxy平面で回転させて所定角度に位置決めする。脆性材料基板107はテーブル106上に載置され、図示しない真空吸引手段などにより保持される。スクライブ装置の上部には、脆性材料基板107のアライメントマークを撮像する2台のCCDカメラ108が設けられている。
スクライブ装置100には、移動台101とその上部のテーブル106をまたぐようにブリッジ110がx軸方向に沿って支柱111a,111bにより架設されている。ブリッジ110は複数のスクライブヘッド112がガイド113に沿ってx軸方向に移動可能となっている。各スクライブヘッド112はその内部に、それ自身を夫々独立してx軸方向に沿って移動させる駆動源が搭載されている。又これに代えて、ガイド113と各スクライブヘッド112とが、例えばリニア駆動され、各スクライブヘッド112が夫々独立に移動できるようになっていてもよい。スクライブヘッド112はその先端部にホルダジョイント120を介してチップホルダ130が取付けられている。
さてマザーパネルから多数の液晶素子を分断して単個の液晶表示装置を製造する場合には、一旦マザーパネルを短冊状に細長くスクライブし分断する。こうして細長い長方形状のパネル(以下、短冊形パネルという)を形成した後、更に小さい形状に分断することによって単個のパネルを分断している。この場合に複数のスクライブヘッドを搭載したマルチスクライブ装置を用いることによって、複数本を同時にスクライブすることができ、効率的なスクライブが可能となる。
WO2008−149515号公報
しかるにこのような従来のマルチスクライブ装置において短冊形パネルを外切りスクライブにより単個にスクライブする場合には、スクライブを行う基板エッジの欠けを防ぐため、複数のホイールチップ(刃先)について短冊形パネルのエッジからの距離が一定となるように正確にホイールチップを降ろし、スクライブを開始する必要がある。しかしながらマザーパネル基板を短冊形パネルに切断したときにエッジのラインは完全な直線ではなく、わずかに湾曲などが生じることが多い。そのため外切りスクライブをする場合に複数の刃先を短冊形パネルのエッジから正確に同じ距離離れた位置に降ろすことが困難であった。又刃先は交換時に取り付け誤差があり、マルチスクライブ装置では個々のスクライブヘッドの刃先位置にわずかにずれが生じる。そのため個々のヘッドの取付位置を互いに一致するように設定を微調整することが煩雑であった。特に最近は液晶パネルの薄型化が進んでおり、0.2mm以下の厚さの貼り合わせ基板では、従来のマルチスクライブ装置でスクライブした場合に短冊形パネルのエッジが欠け易いという問題があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであって、夫々の刃先が脆性材料基板に乗り上げた後に所定のスクライブ荷重を加えスクライブすることにより、エッジの欠けを防止できるようにすることを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のマルチスクライブ装置は、複数のスクライブヘッドを搭載したマルチスクライブ装置であって、脆性材料基板が設置されるテーブルと、前記テーブル上の脆性材料基板に対向するように設けられ、その先端にホイールチップを設けたチップホルダを昇降させる昇降手段を有する複数のスクライブヘッドと、前記テーブルと前記複数のスクライブヘッドを相対的に移動させる移動手段と、前記各スクライブヘッドの先端のホイールチップが前記脆性材料基板上に達したかどうかを検知する複数の乗り上げ検知手段と、前記夫々の乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知したときに、そのスクライブヘッドについて脆性材料基板に対する荷重を大きくすると共に、前記全ての乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知するまでは、前記全てのスクライブヘッドの脆性材料基板に対するスクライブ速度を第1の値に維持し、前記全ての乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知したときに、前記全てのスクライブヘッドの脆性材料基板に対するスクライブ速度を前記第1の値よりも大きい第2の値に上昇させるように制御するコントローラと、を具備するものである。
ここで前記スクライブヘッドの昇降手段は、サーボモータと、前記サーボモータの回転軸に接続されたボールねじと、前記ボールねじに連結されて前記チップホルダを昇降させるスライドブロックと、を有するものであり、前記乗り上げ検知手段は、前記サーボモータに接続されるエンコーダと、前記エンコーダの出力に基づいてホイールチップが前記脆性材料基板に乗り上げたことを検知する乗り上げ検知部と、を有するようにしてもよい。
ここで前記スクライブヘッドの昇降手段は、スクライブヘッドに取り付けられるケーシングと、前記ケーシングに固定されたシリンダと、前記シリンダ内に上下動自在に保持され、その下端にホイールチップを装着したピストンと、を有するものであり、前記乗り上げ検知手段は、前記ピストンの上下動を検知する検知手段としてもよい。
このような特徴を有する本発明によれば、マルチヘッドを搭載したマルチスクライブ装置でスクライブする際に夫々のホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたことを検知してそのスクライブヘッドのスクライブ荷重を大きくすると共に、全ホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたことを検知してスクライブ速度を上昇させ、短時間でスクライブを終えるようにしている。こうすれば各スクライブヘッドと脆性材料基板との間隔が一定となるように微調整する必要はなく、短冊状のパネルであってもエッジが欠けることがなく、迅速にスクライブを終えることができる。
図1は従来のマルチスクライブ装置の一例を示す斜視図である。 図2は本発明の第1の実施の形態によるマルチスクライブ装置を示す斜視図である。 図3は本実施の形態に用いられるスクライブヘッドの斜視図である。 図4は本実施の形態に用いられるスクライブヘッドの中央縦断面図である。 図5は本実施の形態によるマルチスクライブ装置のコントローラを示すブロック図である。 図6Aは本実施の形態によるマルチスクライブ装置の動作を示すタイムチャート(その1)である。 図6Bは本実施の形態によるマルチスクライブ装置の動作を示すタイムチャート(その2)である。 図7Aは本発明の第2の実施の形態によるマルチスクライブ装置の主要部を示す概略図である。 図7Bは本発明の第2の実施の形態によるマルチスクライブ装置の主要部のスクライブ時の状態を示す概略図である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は第1の実施の形態による複数のスクライブヘッドを搭載したマルチスクライブ装置の斜視図である。マルチスクライブ装置10では、移動台11が一対の案内レール12a、12bに沿って、y軸方向に移動自在に保持されている。ボールねじ13は移動台11と螺合している。ボールねじ13はモータ14の駆動により回転し、移動台11を案内レール12a,12bに沿ってy軸方向に移動させる。移動台11の上面にはモータ15が設けられている。モータ15はテーブル16をxy平面で回転させて所定角度に位置決めする。脆性材料基板17はテーブル16上に載置され、図示しない真空吸引手段などにより保持される。スクライブ装置の上部には、脆性材料基板17のアライメントマークを撮像する2台のCCDカメラ18が設けられている。
スクライブ装置10には、移動台11とその上部のテーブル16をまたぐようにブリッジ20がx軸方向に沿って支柱21a,21bにより架設されている。ブリッジ20はガイド22に沿って複数、本実施の形態では5つのリニアスライダ23a〜23eをx軸方向に移動自在に保持している。各リニアスライダ23a〜23eはその内部に、それ自身を夫々独立してx軸方向に沿って移動させるモータ24a〜24eが搭載されている。更にリニアスライダ23a〜23eには夫々スクライブヘッド25a〜25eが設けられる。
ここでモータ14と案内レール12a,12b、ボールねじ13は、テーブルをy軸方向に移動させる移動部であり、ブリッジ20、支柱21a,21b、ガイド22及びリニアスライダ23a〜23eとモータ24a〜24eはスクライブヘッドをx軸方向に移動させる移動部であり、モータ15はテーブル16を回転させる回転部であって、これらが相対移動部を構成している。
各スクライブヘッド25a〜25eは同一のものであるので、スクライブヘッド25aについて図3,図4を用いて説明する。尚以下では各スクライブヘッドの要素を区別する場合にのみ符号にa〜eを付加するものとする。スクライブヘッドは各リニアスライダに垂直に取り付けられる長方形状のベースプレート31を有している。ベースプレート31の上部にトッププレート32が水平に設けられ、ベースプレート31の最下部にトッププレート32と平行にボトムプレート33が設けられる。トッププレート32、及びボトムプレート33はほぼ同一形状の十分厚い金属板であり、その厚さは同一とする。トッププレート32の上部にはサーボモータ34がその回転軸を下方に向けて固定されている。又サーボモータ34の上部には、その回転角を検出するエンコーダ35が設けられている。サーボモータ34のモータ軸には、図4に示すようにカップリング36を介してボールねじ37のシャフト37−1が取り付けられる。又ベースプレート31にはトッププレート32とボトムプレート33の間にスライドブロック38がリニアウェイ39を介して上下動自在に取り付けられている。スライドブロック38にはボールねじ37のナット部37−2が取り付けられ、サーボモータ34の回転に伴ってスライドブロック38を上下動させることができる。スライドブロック38の下方には、ボトムプレート33を貫通して上ヘッドカバー40の内側に下向きにチップホルダ41が設けられている。チップホルダ41はホルダ部の下端にホイールチップ42を回転自在に保持するものである。ここでサーボモータ34とカップリング36、ボールねじ37、スライドブロック38及びリニアウェイ39は、チップホルダ41を昇降させると共に、スクライビング荷重を与える昇降手段を構成している。
ここで、本明細書で記載される脆性材料基板17は、マザーパネル基板と呼ばれる大きな寸法の基板の場合もあり、マザーパネル基板を細長く分断した短冊形パネルの場合もある。脆性材料基板17にはガラス製、セラミック製、半導体ウェハーなどの基板があって、それらが順次所定の小さな大きさに分断されて種々の用途に用いられる。
ホイールチップ42は超硬合金又は焼結ダイヤモンド等の超硬度を有する材質により形成されている。ホイールチップ42は、円板形状であって幅方向の中央部が最大径になるように突出している。このホイールチップ42は、下面を開放したチップホルダ41によって、軸心部が回転可能に支持されている。
サーボモータ34の上部側に設けられるエンコーダ35は、サーボモータ34の回転数を検出することによって脆性材料基板17の表面に接触するホイールチップ42の上下方向の変位量を検出することができる。又ホイールチップ42が脆性材料基板に乗り上げたときに、ボールねじ37のナット部37−2の上向き直線運動がねじの回転運動に変わり、サーボモータ34の回転軸を回転させる。従ってエンコーダ35により、このサーボモータ34の回転を検出することによって、ホイールチップ42の上下動が検出される。
次に本実施の形態によるマルチスクライブ装置10のコントローラ50の構成について、図5のブロック図を用いて説明する。本図において2台のCCDカメラ18からの出力はコントローラ50の画像処理部51を介して制御部52に与えられる。制御部52はXモータ駆動部53a〜53eに駆動信号を出力する。Xモータ駆動部53a〜53eは各リニアスライダ23a〜23eのX方向駆動用モータ24a〜24eを夫々駆動するものである。Yモータ駆動部54はモータ14を直接駆動し、テーブル16をy軸方向に移動させるものである。回転モータ駆動部55はモータ15を直接駆動し、テーブル16を回転させるものである。更に制御部52にはサーボモータ駆動部56a〜56eやモニタ57が接続される。サーボモータ駆動部56a〜56eは、ホイールチップ42の上下動と、脆性材料基板に乗り上げる前後の脆性材料基板に対する荷重を制御するものである。
又各サーボモータ34a〜34eに連結されているエンコーダ35a〜35eの出力は乗り上げ検知部58a〜58eに入力される。乗り上げ検知部58a〜58eはエンコーダ35a〜35eの出力をそのまま制御部52に出力してフィードバック制御を行うようにすると共に、スクライブ開始後に上向きの微小な移動を検知してホイールチップ42a〜42eが基板に乗り上げたことを検知するものである。ここで各サーボモータ34a〜34eに接続されているエンコーダ35a〜35eと乗り上げ検知部58a〜58eとは、スクライビングホイールが脆性材料基板に乗り上げたかどうかを検知する乗り上げ検知手段を構成している。尚、乗り上げ検知部はコンパレータなどで実現することができるが、エンコーダの出力をそのまま制御部に入力し、制御部のソフトウエアによって実現するようにしてもよい。
次に本実施の形態によるマルチスクライブ装置のスクライブ動作について説明する。以下では短冊形パネルがテーブル16上に配置され、これを5つのスクライブヘッド25a〜25eで外切りスクライブする場合について説明する。
まずテーブル上に保持されている脆性材料基板17をCCDカメラ18によってモニタし、テーブル16のy軸方向への位置を制御して各スクライブヘッドのチップホルダが脆性材料基板17の乗り上げ位置の手前となるように設定する。同時にリニアスライダ23a〜23eによりスクライブヘッドのx軸方向の位置も所定位置に設定する。そしてスクライブヘッド25a〜25eのスライドブロックを脆性材料基板17の手前で下降させる。この状態では、各チップホルダ41a〜41eのホイールチップ42a〜42eは、その高さをテーブル16に載置された脆性材料基板17に対して、若干下方の位置としておく。又コントローラ50は、脆性材料基板17の表面に垂直クラックを発生させる押圧力が加わらないように、サーボモータ駆動部56a〜56eにより各ホイールチップの荷重が所定値以下、例えば10(N)となるように制御する。
次いでYモータ駆動部55によってモータ14を低速で回転させ、テーブル16の移動速度を例えば第1の値である20mm/sとし、テーブル16をy軸方向に前進させる。そうすればいずれかのチップホルダ41のホイールチップ、例えばホイールチップ42cが脆性材料基板17の端部の位置に到達する。このとき、ホイールチップ42cには、脆性材料基板17の表面に垂直クラックを発生させる押圧力が加わらないように制御されているため、脆性材料基板17の表面より若干下方に設置されたホイールチップ42cは、脆性材料基板17の端部に接触した後、脆性材料基板17の端部に欠け等を発生させることなく、そのまま脆性材料基板17の表面上に乗り上がる。この脆性材料基板17の表面上への乗り上げによって、チップホルダ41cが少し上向きに押し上げられ、この移動がボールねじ37cを介してサーボモータ34cに伝達され、エンコーダ35cの回転軸が回動する。従って乗り上げ検知部58cは図6A(e)に示すように時刻t1にチップホルダ41cのホイールチップ42cが脆性材料基板17の表面に乗り上げたことを検出することができる。
さて、乗り上げ検知信号は制御部52に伝えられる。コントローラ50はこの入力に基づいて、図6A(f)に示すようにスクライブヘッド23cについてスクライブ荷重を、例えば10(N)から14(N)のように増加させる。
次いで図6A(a)に示すように時刻t2にホイールチップ42aより乗り上げ検知信号が得られたものとする。コントローラ50はこの入力に基づいて、図6A(b)に示すようにスクライブヘッド23aについてスクライブ荷重を、例えば10(N)から14(N)のように増加させる。
他のチップホルダについても図6A(c),図6B(i)及び(g)に示すように、短冊形パネルの傾きやエッジの形状によって夫々異なったタイミングt3〜t5でチップホルダが順次脆性材料基板17に乗り上げる。コントローラ50はこれらの入力に基づいて、図6A(d),図6B(j),(h)に示すようにスクライブヘッド23b,23e,23dについてスクライブ荷重を、夫々10(N)から14(N)のように増加させる。
更にコントローラ50は図6B(k)に示すように最も遅い乗り上げ検知信号が得られた時刻t5のタイミングで、モータ14を駆動してテーブル16の移動速度を速くし、スクライブ速度を上昇させる。例えばt5以降ではスクライブ速度を第1の値である20mm/sからこれより高い第2の値である300mm/sに上昇させる。このように全てのヘッドの乗り上げを確認した後、本来のスクライブ条件でスクライブを行う。こうすれば各ホイールチップと脆性材料基板のエッジとの距離にばらつきがある場合も脆性材料基板のエッジの欠けを少なくすることができる。
尚ここでは、サーボモータ34a〜34eに接続されるエンコーダ35a〜35eと当該エンコーダ35a〜35eからの出力が入力される乗り上げ検知部58a〜58eとで乗り上げ検知手段を構成しているが、これに代えて、内部に永久磁石が取り付けられた固定子と、外面に当該固定子の永久磁石と対応して磁力を生成させるコイルが巻き回され、当該コイルに印加される電流によって上下に移動する可動子とからなるボイスコイルモータを用いてもよい。この場合、ホイールチップ42a〜42eが脆性材料基板17の表面上に乗り上がるとコイルに印加される電流値が変化するため、当該変化によって乗り上げを検知することができる。
(第2実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態によるマルチスクライブ装置について説明する。この実施の形態のマルチスクライブ装置は、サーボモータを用いたスクライブヘッドに代えて、エアシリンダによってチップホルダを上下させる構造のマルチスクライブ装置である。エアヘッドによるスクライブ装置自体は特開平6−345471号に示されており、本実施の形態ではこのスクライブヘッドを複数用いている。
図7Aはエアヘッドを用いたスクライブヘッドを示す概略図である。このスクライブヘッドは図示しないエアシリンダの伸縮により昇降自在のケーシング60を有し、ケーシング60にシリンダ61が固定されている。シリンダ61内のピストン62にはステム63が固定されている。ステム63の下端部に取付具64を介してホイールチップ65が装着されている。但し取付具64の図中右端は、ケーシング60の下部に固定された留め具66にピン66aにて回動自在に軸着され、取付具64の図中左端は、L字形状のストッパー67によって降下しないように係止される。取付具64及びストッパー67は共に図示しない絶縁部材により本体から絶縁されている。これらの取付具64及びストッパー67からはリード線L1,L2が引き出され、取付部64とストッパー67によってスイッチが構成されている。自重によりピストン62がシリンダ61内で降下している図7Aの状態では、リード線L1,L2間は取付具64及びストッパー67を介して導通状態となっている。そしてシリンダ61内の空気圧を制御しピストン62をステム63を介して上下動させ、これによってホイールチップの上下方向の位置を設定したり、スクライビング荷重を与えることができる。
この実施の形態においても脆性材料基板を所定の位置とし、各スクライブヘッドのホイールチップが脆性材料基板の手前で脆性材料基板より低くなるように設定する。そしてテーブルを移動させると、ホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたときに図7Bに示すように取付具64が回動するためスイッチがオフ状態となって乗り上げを検出することができる。この場合にも夫々のスクライブヘッドのホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたときに荷重を大きくすると共に、全てのクライブヘッドのホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたときにスクライブ速度を上昇させる。こうすれば各ホイールチップと脆性材料基板のエッジとの距離にかかわらず、エッジの欠けをなくすることができる。
尚ここでは取付具64とストッパー67によって構成されるスイッチを乗り上げ検知手段として用いているが、これに代えて光電スイッチや磁気センサ等の種々の変位センサを設け、スクライビングホイールが脆性材料基板に乗り上げたことを検出するようにしてもよい。
本発明はマルチスクライブ装置において、多数のスクライブヘッドで脆性材料基板を同時にスクライブする際にホイールチップが脆性材料基板に乗り上げたスクライブヘッドのスクライブ荷重を大きくし、全てのホイールチップが乗り上げた後にスクライブ速度を上昇させている。このため薄い短冊状の脆性材料基板の場合であってもエッジの欠けを少なくすることができ、小型の多数の単個パネルを多数製造する用途に好適に使用することができる。
10 マルチスクライブ装置
11 移動台
12a,12b 案内レール
13,37a〜37e ボールねじ
14,15,24a〜24e モータ
16 テーブル
17 脆性材料基板
18 CCDカメラ
20 ブリッジ
22 ガイド
23a〜23e リニアスライダ
25a〜25e スクライブヘッド
34a〜34e サーボモータ
35a〜35e エンコーダ
38a〜38e スライドブロック
41a〜41e チップホルダ
42a〜42e ホイールチップ
50 コントローラ
52 制御部
53a〜53e Xモータ駆動部
54 Yモータ駆動部
55 回転モータ駆動部
56a〜56e サーボモータ駆動部
58a〜58e 乗り上げ検知部

Claims (3)

  1. 複数のスクライブヘッドを搭載したマルチスクライブ装置であって、
    脆性材料基板が設置されるテーブルと、
    前記テーブル上の脆性材料基板に対向するように設けられ、その先端にホイールチップを設けたチップホルダを昇降させる昇降手段を有する複数のスクライブヘッドと、
    前記テーブルと前記複数のスクライブヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
    前記各スクライブヘッドの先端のホイールチップが前記脆性材料基板上に達したかどうかを検知する複数の乗り上げ検知手段と、
    前記夫々の乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知したときに、そのスクライブヘッドについて脆性材料基板に対する荷重を大きくすると共に、前記全ての乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知するまでは、前記全てのスクライブヘッドの脆性材料基板に対するスクライブ速度を第1の値に維持し、前記全ての乗り上げ検知手段がホイールチップが脆性材料基板上に乗り上げたことを検知したときに、前記全てのスクライブヘッドの脆性材料基板に対するスクライブ速度を前記第1の値よりも大きい第2の値に上昇させるように制御するコントローラと、を具備するマルチスクライブ装置。
  2. 前記スクライブヘッドの昇降手段は、
    サーボモータと、
    前記サーボモータの回転軸に接続されたボールねじと、
    前記ボールねじに連結されて前記チップホルダを昇降させるスライドブロックと、を有するものであり、
    前記乗り上げ検知手段は、
    前記サーボモータに接続されるエンコーダと、
    前記エンコーダの出力に基づいてホイールチップが前記脆性材料基板に乗り上げたことを検知する乗り上げ検知部と、を有する請求項1記載のマルチスクライブ装置。
  3. 前記スクライブヘッドの昇降手段は、
    スクライブヘッドに取り付けられるケーシングと、
    前記ケーシングに固定されたシリンダと、
    前記シリンダ内に上下動自在に保持され、その下端にホイールチップを装着したピストンと、を有するものであり、
    前記乗り上げ検知手段は、前記ピストンの上下動を検知する検知手段である請求項1記載のマルチスクライブ装置。
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