JP5286933B2 - ドリル - Google Patents

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Description

本発明は、被削材に対して加工穴を形成するための穴あけ加工に用いられるドリルに関するものであり、特に、ステンレス鋼等の難削材料からなる被削材に対して加工穴を形成するのに好適なドリルに関するものである。
従来より、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周側面に後端側に向けて延びる一対の切屑排出溝が形成され、これら一対の切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に一対の切刃が形成された、いわゆる二枚刃のドリルが知られている。このような二枚刃のドリルでの加工の際には、切削時の抵抗を減らして磨耗の進行を遅らせ切刃の寿命を延ばすとともに、摩擦熱による加工穴の内壁面及びドリルの焼き付きを防ぐために、ドリルの先端付近に切削油剤を供給する必要がある。
特許文献1に記載のドリルにおいては、ドリル本体の後端側から先端に向けて切削油剤の供給孔が穿設されて、一つの切刃に対して複数の開口部を有するようにして先端逃げ面付近に開口されており、この開口部から切削油剤を吐出することによって潤滑及び冷却を行う構成とされている。また、特許文献2に記載のドリルにおいては、ドリルの先端逃げ面ではなく、切屑排出溝の内壁面やドリルの刃先部の外周側面に供給孔が開口されており、ドリルの外周側面と加工穴の内壁面との間においても潤滑及び冷却を行えるようになっている。
特開2005−1082号公報 特表平11−508829号公報
ところで、金属材料よりなる被削材の穴あけ加工時には、切刃によって形成された加工穴の内周壁が収縮するため、ドリルの先端側で外周側面が締め付けられて切削時の抵抗や摩擦は大きなものとなり、これは特にステンレス鋼等の難削材の場合に顕著となる。しかしながら、特許文献1に記載のドリルは、切削油剤の供給孔は先端逃げ面付近にのみ開口されているため、吐出された切削油剤が細かい切屑を伴って外周側面に回りこみ、ドリルの外周側面と収縮した加工穴の内壁面との間で、かみ込みによる磨耗が生じてしまうという問題があった。
また、特許文献2のドリルにおいては、切屑排出溝の内壁面には切削油剤の供給孔が枝分かれして複数の開口部を形成しているため、後端側から供給孔に切削油剤を供給しても、その切削油剤は複数の開口部から分散して吐出されてしまい、効果的な切削油量を確保できない場合があった。また、切削油剤の流れの状態によっては、切削油剤はいずれか一の開口部に集中してしまうため、他の開口部からは切削油剤が吐出されず、ドリルの磨耗の進行が部分的に早まってしまい寿命が短くなるばかりか、摩擦によって発生する熱を取り除くことができず、長時間に渡って使用した場合には、ドリルと加工穴とが焼きついてしまうおそれもあった。
さらに、ドリルの外周側面に供給孔の開口部を設けた場合であっても、切削油剤の吐出が局所的になってしまい外周側面全域に広がりにくいため、ドリルの外周側面と加工穴の内壁面との間で十分な潤滑及び冷却効果を期待することはできなかった。また、ドリルを再研磨する際に、研磨量によっては供給孔の枝分かれした部分が研磨面上に現れてドリルの表面形状が変わってしまうため、これを避けるために研磨量が制限されてしまうという問題があった。
この発明はこのような事情に鑑みて、十分な量の清浄な切削油剤を供給することを可能とするとともに、その切削油剤をドリルの切刃や外周側面に満遍なく行き渡らせることができ、ドリルが早期に磨耗することを防いで寿命が短くなることを回避するとともに、摩擦熱による加工穴の内壁面及びドリルの外周側面の焼き付きを防止することができ、さらに再研磨の量が制限されないドリルを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明に係るドリルは、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周側面に、この刃先部の先端から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されてなるドリルにおいて、前記ドリル本体内には、その後端側から先端側に向けて延びる、該ドリル本体の内側に位置する二つの切削油供給孔と、該ドリル本体の外周側に位置する二つの切削油供給孔との、4つの切削油供給孔が穿設されるとともに、前記刃先部の外周側面には、前記切屑排出溝の間に形成されるランド部に、該刃先部の先端から後端側に向かって前記切屑排出溝に並行して延び、かつ前記切削油供給孔が開口させられた切削油誘導溝が設けられており、前記切削油誘導溝は、前記刃先部の先端から後端側に向かって延びる第一の切削油誘導溝と、該第一の切削油誘導溝内の後端側に開口し、前記第一の切削油誘導溝より幅狭で溝深さが深く形成されて、前記切削油供給孔と連通した第二の切削油誘導溝とからなり、前記ランド部には、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部に、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすマージン部が形成されているとともに、前記切削油誘導溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部には、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすガイドパッドが形成されており、前記切削油誘導溝のドリル回転方向前方側を向く壁面が、ドリル回転方向後方側に凹となる凹曲面状であって、前記ドリル本体の外周側に位置する二つの前記切削油供給孔が前記切削油誘導溝に開口させられていることを特徴としている。
従って、このように構成された本発明のドリルでは、切削油供給孔が、刃先部の先端から後端側に向かって延びる切削油誘導溝内に開口しており、吐出された切削油剤は該切削油誘導溝に沿って広がるため、ドリルの刃先部の外周側面の特に先端側における広い範囲に清浄な切削油剤を満遍なく十分な切削油量で行き渡らせることができる。さらに、切削油誘導溝は切屑排出溝と並行して延びているため、再研磨した際でもドリルの表面形状が変わることはなく研磨量が制限されることはない。
また、本発明に係るドリルにおいては、前記切削油誘導溝は、前記刃先部の先端から後端側に向かって延びる第一の切削油誘導溝と、該第一の切削油誘導溝内の後端側に開口し、前記第一の切削油誘導溝より幅狭で溝深さが深く形成されて、前記切削油供給孔と連通した第二の切削油誘導溝とからなるものとされている。
このような特徴のドリルによれば、第一の切削油誘導溝より幅狭で溝深さの深い第二の切削油誘導溝に前記切削油供給孔から吐出された切削油剤が、これよりも幅広で溝深さの浅くなる第一の切削油誘導溝に至り広がることによって、より広い範囲に切削油剤を行き渡らせることができるとともに、より刃先部の外周側面の近傍に切削油剤を供給することができるため、切削油剤による潤滑効果及び冷却効果を向上させることが可能となる。
また、本発明に係るドリルにおいては、前記ランド部には、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部に、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすマージン部が形成されているとともに、前記切削油誘導溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部には、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすガイドパッドが形成されていることを特徴としている。
切削油供給孔の先端逃げ面における開口部から吐出された切削油剤は、切刃を冷却するためにその熱を奪い、さらに熱を持った切屑と混ざり合うため温度が高くなる。このような切削油と切屑の混合物がドリルの刃先部の外周側面に周り込んでしまっては、潤滑効果及び冷却効果がともに低下してしまう。本発明に係るドリルにおいては、外周側面が切刃とほぼ等しい外径のマージン部及びガイドパッドと、これらと接する加工穴の内壁面とで、軸線に垂直な断面において切削油誘導溝を囲むようにして、切削油誘導溝と切屑排出溝を分離するため、切屑と混ざり合って熱を持った切削油剤がドリルの外周側面に及ぶことはない。従って、ドリルの外周側面には、切削油誘導溝における切削油供給孔の開口部からの清浄な切削油剤のみを供給することができる。これにより、ドリルの外周側面のマージン部やガイドパッドと加工穴の内壁面とが摺接する部分の摩擦を減少させるとともに冷却を行い、良好な切削をすることができる。
また、本発明に係るドリルにおいては、前記切削油誘導溝のドリル回転方向後方側を向く壁面が、ドリル回転方向前方側に凹となる凹曲面状とされている。これによって切削油誘導溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と、ランド部の切削油誘導溝に接するドリル回転方向側の縁部に設けられたガイドパッドとから構成される交差稜線部が、ドリル回転方向に向かって鋭く尖ったものとなるため、切刃によって切削された加工穴の内壁面をこの交差稜線部によって再切削することになり、加工精度を向上させることができる。
さらに、本発明に係るドリルにおいては、前記刃先部は、その先端部が、該先端部よりも後端側に対し段差部を介して外径が小さくされた段付き状に形成されていて、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記段差部との交差稜線部に段付き刃が形成された段付きドリルの構成とされていてもよく、この場合には、前記切削油誘導溝は、前記刃先部の先端から前記段差部を越えて延びるように形成することにより、この段差部における前記段付き刃にも切削油剤を行き渡らせることができる。
本発明に係るドリルによれば、特に加工穴の収縮による締め付け力が作用する刃先部の先端側において、十分な量の切削油剤を供給することができるとともに、清浄な切削油剤をドリルの切刃や外周側面に満遍なく行き渡らせることができるため、被削材がステンレス鋼のような難削材であっても、ドリルが早期に磨耗することを防いで寿命が短くなることを回避するとともに、摩擦熱による加工穴の内壁面及びドリルの外周側面の焼き付きを防止することを可能とし、さらに研磨量の制限を受けることなく再研磨することができる。
以下、本発明のドリルの一実施形態を説明する上での第一の参考例について、図1から図3を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の第一の参考例であるドリルのドリル本体を示す側面図、図2第一の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図、図3は図1のA−A断面図である。
図1に示すように、第一の参考例によるドリルのドリル本体10は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした略円柱状に形成されたものであり、その後端側部分が工作機械の回転軸に把持されるシャンク部(図示省略)とされる一方、先端側部分が刃先部11とされている。刃先部11の外周側面には、先端逃げ面12から軸線O方向の後端側に向かうにしたがい一定のねじれ角でドリル回転方向T後方側にねじれる一対の切屑排出溝13が軸線Oに対して対称となるよう螺旋状に形成されていて、これら切屑排出溝13におけるドリル回転方向T前方側を向く壁面13Aと先端逃げ面12との交差稜線部にそれぞれ切刃14が形成されている。
刃先部11の先端逃げ面12は、図2に示すように、切屑排出溝13が交差することによって切刃14がドリル回転方向T前方側の稜線部に形成された第一逃げ面12Aと、これら第一逃げ面12Aのドリル回転方向T後方側に連なる第二逃げ面12Bとから構成された多段面状をなしていて、切刃14には、後述するシンニング部20における第二シンニング面23も含めてドリル回転方向T後方側に向かうにしたがい多段的に大きくなるような逃げが与えられている。さらに、この先端逃げ面12は、ドリル本体10内周側からドリル本体10外周側に向かうにしたがい軸線O方向の後端側に向けて傾斜させられており、切刃14に所定の先端角が付されるようになっている。
ここで、本第一の参考例では、切屑排出溝13のドリル回転方向T前方側を向く壁面13Aと先端逃げ面12との交差稜線部に形成される切刃14について、図2に示すように、その外周側が、ドリル回転方向T前方側に凸となる曲線状をなす凸曲線状切刃部15とされ、この凸曲線状切刃部15よりもドリル本体内周側が、ドリル回転方向T後方側に凹となる曲線状をなして凸曲線状切刃部15に滑らかに接して連なる凹曲線状切刃部16とされている。これにより、これら凸凹曲線状切刃部15、16間で、切刃14は軸線O方向の先端側から見て緩やかに湾曲するS字状を呈することとなる。
また、刃先部11先端には、切屑排出溝13の溝底部及びドリル回転方向T後方側を向く壁面13Bと先端逃げ面12(第一逃げ面12A及び第二逃げ面12B)との交差稜線部分を、軸線Oに交差して刃先部11の後端側に向かうにしたがい切屑排出溝13の内側に向けて切り欠くことにより、切刃14の内周端側に連なるとともに、ランド部17にまで達するようなシンニング部20が形成されている。したがって、切刃14の内周端側は、このシンニング部20と第一逃げ面12Aとの交差稜線部に形成されて軸線Oに向けて直線状に延びるシンニング切刃部21とされている。なお、切刃14において、シンニング切刃部21と凹曲線状切刃部16とが交差する部分は、軸線O方向の先端側から見てドリル回転方向T前方側に凸となる曲線または直線によって滑らかに接続されている。
この切屑排出溝13の両壁面13A、13Bに交差してドリル本体10内周側及び軸線O方向の先端側に向けて延びるシンニング部20において、切屑排出溝13の両壁面13A、13B同士の接続部分(切屑排出溝13の溝底)と交差してシンニング切刃部21に連なる部分は、ドリル回転方向T前方側を向いて、軸線O方向に沿って延在する平面状の第一シンニング面22とされている。また、シンニング部20において、切屑排出溝13におけるドリル回転方向T後方側を向く壁面13Bと交差して第二逃げ面12Bに連なる部分は、ドリル回転方向T後方側を向いて、ランド部17にまで達するように延在し、ドリル回転方向T後方側に向かうにしたがい軸線O方向の後端側に向かうように傾斜する平面状の第二シンニング面23とされている。
シンニング部20は、これを構成する第一シンニング面22と第二シンニング面23とが鈍角に交差させられて谷形をなしており、これら第一シンニング面22と第二シンニング面23との交差部分は、切屑排出溝13の両壁面13A、13B同士の接続部分(切屑排出溝13の溝底部)から、切刃14の内周端(シンニング切刃部21の内周端)に向けて、つまり、先端逃げ面12の中心に位置する軸線Oに向けて延びるように延在し、ドリル本体10内周側に向かうにしたがい軸線O方向の先端側に向かうように傾斜している。
そして、刃先部11における一対の切屑排出溝13を除く外周側面、すなわちランド部17には、その周方向の略中央部に刃先部11の先端から後端側に向かって切屑排出溝13より短い所定の位置まで、切屑排出溝13のねじれ角と等しい一定のねじれ角でドリル回転方向T後方側にねじれる一対の切削油誘導溝30が、軸線Oに対して対称となるように、かつ切屑排出溝13に対して並行して延びるように螺旋状に形成されている。なお、これらの切削油誘導溝30の溝幅及び溝深さは、切屑排出溝13より十分小さくされている。
ここで、本第一の参考例においては、これら切削油誘導溝30のドリル回転方向T前方側を向く壁面30Aは軸線Oに直交する断面においてドリル回転方向T前方側に凸となる凸曲面状とされるとともに、ドリル回転方向T後方側を向く壁面30Bは軸線Oに直交する断面においてドリル回転方向T前方側に凹となる凹曲面状とされており、切削油誘導溝30の溝底はこれらの壁面30A、30Bに滑らかに連なる凹曲面状とされていて、この切削油誘導溝30によってランド部17は周方向に二分されて、ドリル回転方向T前方側に位置する第一ランド部17Aと、ドリル回転方向T後方側に位置する第二ランド部17Bが形成されている。
この第一ランド部17Aは、図2に示すように、第一ランド部17Aの切屑排出溝13に接するドリル回転方向T側の縁部に形成され、切屑排出溝13のドリル回転方向T前方側を向く壁面13Aの外周側稜線部に交差して、外周面が切刃14と略等しい外径で軸線Oを中心とした断面円弧状をなすマージン部18Aと、このマージン部18Aのドリル回転方向T後方側に連なり、マージン部18Aがなす円弧よりも一段小さい外径を有する軸線Oを中心とした略円弧状をなす二番取り面18Bとから構成されている。
また、第二ランド部17Bには、第二ランド部17Bの切削油誘導溝30に接するドリル回転方向T側の縁部に、切削油誘導溝30のドリル回転方向T前方側を向く壁面30Aの外周側稜線部に交差して、外周面が切刃14と略等しい外径で軸線Oを中心とした断面円弧状をなすガイドパッド31Aと、このガイドパッド31Aのドリル回転方向T後方側に連なり、ガイドパッド31Aがなす円弧よりも一段小さい外径を有する軸線Oを中心とした略円弧状をなす二番取り面31Bとが形成されている。これらガイドパッド31A及び二番取り面31Bは、切削油誘導溝30と同様に、先端逃げ面12に交差する部分から軸線O方向の後端側に向かうにしたがい切屑排出溝30と等しいねじれ角でドリル回転方向T後方側にねじれるようにして並行し、刃先部11の軸線O方向で切削油誘導溝30と同じ範囲に渡って形成されている。
そして、周方向で隣接する一対の切屑排出溝13同士の間のドリル本体10内には、軸線O方向の後端側から先端に向かって延びて、軸線Oに直交する断面が略円形をなす4つの切削油供給孔35が、切屑排出溝13を避けるとともに切屑排出溝13のねじれに合わせた螺旋状をなすように穿設されている。また、これら切削油供給孔35は、軸線Oに垂直な断面において、軸線Oを通る直線上に該軸線Oに対称となるように、かつ軸線Oからそれぞれ均等な間隔を空けられて配置されている。
これら4つの切削油供給孔35のうち、ドリル本体10の内側に位置する二つの切削油供給孔35Aは、ドリル本体10の後端から刃先部11の先端までの全長に渡って延びており、第二逃げ面12B上に開口させられて逃げ面油孔36Aが形成されるように設けられている。そして、ドリル本体10の外周側に位置する残りの二つの切削油供給孔(図示省略)は、ドリル本体10の後端から刃先部11の切削油誘導溝30が形成されている箇所まで延びて、該切削油誘導溝30内の後端の溝底側にそれぞれ外周側油孔36Bを有するようにして開口させられている。また、ドリル本体10の内側に位置する二つの切削油供給孔35Aの断面積の方が、外周側に位置する二つの切削油供給孔(図示省略)の断面積よりも大きくなっている。
なお、刃先部11の切削油誘導溝30が形成された先端側部分よりも後端側には、切削油供給溝30は勿論、ガイドパッド31Aも形成されておらず、マージン部18Aから二番取り面18Bがランド部17のドリル回転方向T後端(ヒール)まで連続するように形成されている。
以上のような構成とされた本第一の参考例のドリルは、そのドリル本体10が、軸線O回りに方向Tに回転されながら軸線O方向の先端側へ向かって送られていくことによって、被削材に穴あけ加工を施すものであり、切刃14にて生成される切屑を、切屑排出溝13の両壁面13A、13Bによってカールさせつつ切屑排出溝13の後端側へ向けて排出していくことにより、穴あけ加工が継続されていく。
そして、この穴あけ加工時には、切削油供給孔35Aにおける第二逃げ面12Bへの逃げ面油孔36Aから、切削油剤を吐出して供給することにより、切刃14や加工穴底部の潤滑、冷却を行うとともに、切刃14にて生成される切屑を切屑排出溝13内に押し出して排出することになる。さらに、切削油誘導溝30内に形成された外周側油孔36Bからも切削油剤を吐出して、ドリルの刃先部11の外周側面(特にランド部17)においての潤滑、冷却も行う。
参考例に係るドリルにおいては、複数設けられた切削油供給孔35はドリル本体10の後端側から先端側に向かって延びるようにそれぞれが独立して設けられており、さらにこれら切削油供給孔35は各々が一箇所において開口させられて、逃げ面油孔36A及び外周側油孔36Bを形成している。よって、後端側からそれぞれの切削油供給孔35に供給された切削油剤は、それぞれ一の開口部である油孔36(36A、36B)から吐出されることになるため、各油孔36A、36Bにおいて十分な切削油量を確保することができる。
また、切削油供給孔35のうち刃先部11の外周側面に開口する切削油供給孔(図示省略)は、先端から後端側に向かって延びる切削油誘導溝30内に開口して外周側油孔36Bを形成しており、該外周側油孔36Bから吐出された切削油剤は該切削油誘導溝30に沿って広がるため、軸線O方向においてこの切削油誘導溝30が形成されたドリル本体10の刃先部11の外周側面の広い範囲に切削油剤を満遍なく行き渡らせることができる。
また、切削時には、切削油供給孔35Aの先端逃げ面12における開口部である逃げ面油孔36Aから吐出された切削油剤は、切刃を冷却するためにその熱を奪い、さらに熱を持った切屑と混ざり合うため温度が高くなる。このような切削油剤と切屑の混合物がドリルの刃先部11の外周側面に周り込んでしまっては、潤滑効果が低下するとともに冷却効果も低下してしまう。
参考例に係るドリルにおいては、外周側面が切刃14とほぼ等しい外径のマージン部18Aとガイドパッド31Aと加工穴の壁面とで、軸線Oに垂直な断面において切削油誘導溝30を囲むようにして、切削油誘導溝30と切屑排出溝13とを分離する。従って、切屑と混ざり合って熱を持った切削油剤がドリル本体10の外周側面に及ぶことはなく、刃先部11の外周側面には切削油誘導溝30内に位置する外周側油孔36Bから清浄な切削油剤のみを供給することができる。これにより、外周側面には切屑が混入して熱を持った切削油剤が及ぶことはないため、マージン部18Aやガイドパッド31Aと加工穴の壁面とが摺接する部分の摩擦を減らすとともに冷却することができ、良好な切削を行うことができる。
また、二つの逃げ面油孔36Aは、それぞれが独立して設けられた2つの切削油供給孔35Aが開口したものであって、該切削油供給孔35Aに枝分かれした部分はなく、また切削油誘導溝30も切屑排出溝13と並行していて、刃先部11が軸線Oに垂直な断面においては常に同一形状であるため、再研磨した際でもドリルの先端逃げ面12の表面形状は変わらず研磨量が制限されることはない。
次に本発明に係る一実施形態を説明する上でのドリルの第二の参考例について説明する。図4第二の参考例のドリルのドリル本体を示す側面図、図5第二の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図、図6は図4におけるA−A断面図、図7は図4におけるB−B断面図である。なお、図4から図7においては、図1から図3と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この第二の参考例のドリルは、切削油誘導溝30が、第一の切削油誘導溝40と第二の切削油誘導溝41とからなる点で第一の参考例と相違し、他は同様の構成となっている。
本第二の参考例においては、刃先部11における一対の切屑排出溝13を除く外周側面には、刃先部11の先端から後端側に向かって切屑排出溝13より短い所定の位置まで、切屑排出溝13のねじれ角と等しい一定のねじれ角でドリル回転方向T後方側にねじれる一対の第一の切削油誘導溝40が、軸線Oに対して対称となるように、かつ切屑排出溝13に対して並行して延びるように螺旋状に形成されている。なお、これらの第一の切削油誘導溝40の溝幅は、軸線Oに垂直な断面において、マージン部18Aからガイドパッド31Aに連なるように幅広に形成されており、その溝深さはマージン部18A及びガイドパッド31Aがなす円弧よりも内側に向かって一段凹む程度に浅く、二番取り面31Bと同じ程度の深さに形成されている。
一方、この第一の切削油誘導溝40後端の前記所定の位置では、第一の切削油誘導溝40は外周側に切り上げられて、前記マージン部18Aやガイドパッド31Aと等しい外径を有して、これらマージン部18A及びガイドパッド31Aに連続する軸線Oを中心とした断面円弧状の油流出防止ランド42に連なっている。なお、この油流出防止ランド42は、後端側に向かうに従いマージン部18Aからの周方向の幅が狭められて、前記所定の位置のすぐ後端側でマージン部18Aに連なり、これよりも後端側ではランド部17の外周にはマージン部18Aと二番取り面31Bだけが形成されるようになっている。
また、図4に示すように、第一の切削油誘導溝40内の後端部には、該第一の切削油誘導溝40と平行に延びるとともに、第一の切削油誘導溝40よりも幅狭で溝深さが深く形成された第二の切削油誘導溝41が設けられており、この第二の切削油誘導溝41内には、外周側油孔36Bが開口させられている。
この第二の切削油誘導溝41は、第一の切削油誘導溝40の後端部側だけに延びるように形成されていて、第一の実施形態の切削油誘導溝30のように刃先部11先端の先端逃げ面12に達することはなく、その先端側は第一の切削油誘導溝40の溝底面に切り上げられている。従って、この第二の切削油誘導溝41の先端側には、ドリル本体10の素材を形成したときの切削油供給孔35Bが刃先部11のランド部17内における外周側に残されることになり、この切削油供給孔35Bは先端逃げ面12に開口して、切削油剤を吐出することのない孔36Cを形成する。
以上のような構成の第二の参考例のドリルによれば、第一の切削油誘導溝40より幅狭で溝深さの深い第二の切削油誘導溝41に吐出された切削油剤が、これよりも幅広で溝深さの浅くなる第一の切削油誘導溝40に至り広がることによって、より広い範囲に切削油剤を行き渡らせることができるとともに、より刃先部11の外周側面の近傍に切削油剤を供給することができるため、切削油剤による潤滑効果及び冷却効果を効果的に得ることが可能となる。
また、第一の切削油誘導溝40の後端側には、油流出防止ランド42が形成されていて、切削油剤が後端側に流れ出ることがないので、外周側油孔36Bから吐出した切削油剤を確実に刃先部11先端側に供給することができる。また、油流出防止ランド42より後端側は、ランド部17の外周にはマージン部18Aと二番取り面31Bだけが形成されているため、加工穴内周との摩擦抵抗を低減させてドリル回転駆動力の軽減を図ることができる。
そして、これら第一、第二の参考例を踏まえて、次に本発明に係るドリルの一実施形態について説明する。図8は本実施形態に係るドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図である。図8においては、図2と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この実施形態のドリルは、切削油誘導溝30のドリル回転方向T前方側を向く壁面30Cが、ドリル回転方向T後方側に凹となる凹曲面状である点で第一の参考例と相違し、他は同様の構成となっている。
これによって切削油誘導溝30のドリル回転方向T前方側を向く壁面30Cと、ガイドパッドとの交差稜線部30Dが鋭角に交差して、ドリル回転T方向に向かって鋭く尖ったものとなるため、この交差稜線部30Dによって切刃により切削された加工穴の壁面を再切削することになり、加工精度を向上させることができる。特に、交差稜線部30Dは切刃14が形成された先端逃げ面12の外周から後端側に延びているため、これによって加工穴の内周壁が収縮した部分を再切削することができ、一層の加工精度の向上を図ることができる。
また、ドリル回転方向T前方側を向く壁面30Cが、ドリル回転方向T後方側に凹となる凹曲面状とされているため、切削油誘導溝30内に切削油剤を保持しやすくなり、切削油誘導溝30が加工穴に入り込むまでの間の切削油剤の飛散を抑えることができる。
なお、図5に示す第二の参考例における第一の切削油誘導溝40のドリル回転方向T前方を向く面40Cが、ドリル回転方向T後方側に凹となる凹曲面状となったものであってもよい。この場合であっても同様にして、加工精度を向上させるとともに切削油剤の飛散の抑制を行うことが可能となる。
さらに、本発明の一実施形態に係るドリルの第三の参考例について説明する。図9は第三の参考例に係るドリルのドリル本体を示す側面図、図10は第三の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図、図11は第三の参考例であるドリルのドリル本体をこの図10における矢線L方向から見た側面図である。本第三の参考例では、ドリル本体10の先端側部分である刃先部11が、その先端部11Aがこれより後端側の後端部11Bに対し段差部11Cを介して外径が一段小さくされた段付き状に形成されていて、いわゆる段付きドリルの構成とされている。
すなわち、上記先端部11Aでは切刃14の外周端からマージン部18Aの軸線O回りの外径が、上記後端部11Bにおけるマージン部18Aの軸線回りの外径よりも一段小さくされていて、こうして外径の小さな先端部11Aから外径の大きな後端部11Bに移り変わる上記段差部11Cでは、その切屑排出溝13のドリル回転方向T前方側を向く壁面13Aとの交差稜線部が後端側に向かうに従い漸次外径が大きくなるように形成され、この交差稜線部に段付き刃50が形成されている。なお、この段差部11Cの外周面は軸線Oに沿った断面において内周側に僅かに凹む凹曲面状とされていて、これにより段付き刃50も僅かに凹曲線状とされ、またこの段付き刃50の逃げ面となる上記外周面には、ドリル回転方向T後方側と軸線O方向後端側とに向けて逃げが与えられている。
そして、さらに刃先部11の先端から後端側に向けて延びる切削油誘導溝30は、刃先部11の先端である前記先端部11Aの先端逃げ面12から、切屑排出溝13と等しいねじれ角で該切屑排出溝13と並行するように後端側に延び、この段差部11Cを越えて前記後端部11Bの先端側に至る部分にまで延設されており、この切削油誘導溝30が段差部11Cと交差する部分に、外周側の切削油供給孔が開口させられて油孔36(外周側油孔36B)が形成されている。
なお、本第三の参考例では、切削油誘導溝30は、第二の参考例と同様に幅広で溝深さの浅い第一の切削油誘導溝40内に、この第一の切削油誘導溝40よりも幅狭で溝深さが深い第二の切削油誘導溝41が形成され、この第二の切削油誘導溝41内に前記外周側油孔36Bが開口させられた構成とされているが、第二の参考例と異なって本第三の参考例における第二の切削油誘導溝41は第一の切削油誘導溝40とともに先端逃げ面12にまで達するように形成されている。
また、本第三の参考例では、刃先部11の前記先端部11A及び後端部11Bにおいて、ランド部17の外周にはマージン部18Aと二番取り面18Bしか形成されておらず、切削油誘導溝30はこの二番取り面18Bから内周側に凹むように形成されている。さらに、その軸線Oに直交する断面形状も、第一の切削油誘導溝40は前記第二の参考例における第1の切削油誘導溝40より幅狭で深い概略V字あるいはU字状とされるとともに、第二の切削油誘導溝41はこの第一の切削油誘導溝40の溝底に沿って延びて、軸線Oに直交する断面が半円よりも弧のやや大きな扇形をなし、その半径は図10に示すように逃げ面油孔36Aの半径より大きくされている。なお、この逃げ面油孔36と切削油誘導溝30の第一、第二の切削油誘導溝40、41とは、本第四の実施形態では先端逃げ面12の第二逃げ面12Bとシンニング部20の第二シンニング面23との交差稜線上に開口させられている。
このように構成された第三の参考例のドリルでは、上述のように刃先部11の先端部11Aから後端部11Bにかけて外径が大きくなる段差部11Cに段付き刃50が形成されているので、この段付き刃50の部分まで刃先部11を被削材に切り込ませれば、先端部11Aの外径と等しい内径の穴の開口部を拡径するテーパ状に形成でき、さらに後端部11Bまでも被削材に切り込ませれば、小径の穴の開口部側に段を介して大径の穴が形成された段付き穴を形成することができる。
そして、この第三の参考例のドリルでは、前記切削油誘導溝30がこの段差部11Cを越えて後端部11Bに至るように延設されているので、逃げ面油孔36Aだけでは先端の切刃14にしか行き渡らない切削油剤を、この段差部11Cに形成された段付き刃50にも確実に行き渡らせることができ、該段付き刃50による切削抵抗の低減や焼き付きの防止を図ることが可能となる。
以上、本発明における実施形態および参考例について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計変更も含まれる。例えば、上述した実施形態では、4つの切削油供給孔35が設けられているが、ドリル本体10の強度及び剛性を不用意に損なうことのない限り、5つ以上の切削油供給孔が設けられているものであってもよい。また、上述した実施形態では、一対の切刃14が形成された、いわゆる二枚刃のドリルについて説明しているが、これに代えて、例えば一枚刃のドリルや三枚刃以上のドリルであってもよい。
さらに、切屑排出溝13がドリル回転方向T後方側にねじれる、いわゆるツイストドリルについて説明したが、これに限られることはなく、例えば切屑排出溝13が刃先部11の先端から後端側に直線的に延びる直溝型のドリルであってもよい。また、上述した実施形態における刃先部11を、段差部11Cが形成されたものとしてもよい。
本発明の一実施形態を説明する上での第一の参考例であるドリルのドリル本体を示す側面図である。 第一の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の一実施形態を説明する上での第二の参考例であるドリルのドリル本体を示す側面図である。 第二の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である 本発明の一実施形態であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図である。 本発明の一実施形態を説明する上での第三の参考例であるドリルのドリル本体を示す側面図である。 第三の参考例であるドリルのドリル本体を先端側から見た先端面図である。 図10における矢線L方向視の側面図である。
符号の説明
10 ドリル本体
11 刃先部
11A 刃先部の先端部
11B 刃先部の後端部
11C 段差部
12 先端逃げ面
13 切屑排出溝
13A 切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面
14 切刃
17 ランド部
18A マージン部
30 切削油誘導溝
30C 切削油誘導溝のドリル回転方向前方側を向く壁面
31A ガイドパッド
35 切削油供給孔
36A 逃げ面油孔
36B 外周側油孔
36C 逃げ面油孔
40 第一の切削油誘導溝
41 第二の切削油誘導溝
50 段付き刃
O 軸線
T ドリル回転方向

Claims (2)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周側面に、この刃先部の先端から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されてなるドリルにおいて、
    前記ドリル本体内には、その後端側から先端側に向けて延びる、該ドリル本体の内側に位置する二つの切削油供給孔と、該ドリル本体の外周側に位置する二つの切削油供給孔との、4つの切削油供給孔が穿設されるとともに、
    前記刃先部の外周側面には、前記切屑排出溝の間に形成されるランド部に、該刃先部の先端から後端側に向かって前記切屑排出溝に並行して延び、かつ前記切削油供給孔が開口させられた切削油誘導溝が設けられており、
    前記切削油誘導溝は、
    前記刃先部の先端から後端側に向かって延びる第一の切削油誘導溝と、
    該第一の切削油誘導溝内の後端側に開口し、前記第一の切削油誘導溝より幅狭で溝深さが深く形成されて、前記切削油供給孔と連通した第二の切削油誘導溝とからなり、
    前記ランド部には、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部に、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすマージン部が形成されているとともに、
    前記切削油誘導溝のドリル回転方向後方側に連なる縁部には、外周面が前記切刃と略等しい外径で前記軸線を中心とした断面円弧状をなすガイドパッドが形成されており、
    前記切削油誘導溝のドリル回転方向前方側を向く壁面が、ドリル回転方向後方側に凹となる凹曲面状であって、
    前記ドリル本体の外周側に位置する二つの前記切削油供給孔が前記切削油誘導溝に開口させられていることを特徴とするドリル。
  2. 前記刃先部は、その先端部が、該先端部よりも後端側に対し段差部を介して外径が小さくされた段付き状に形成されていて、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記段差部との交差稜線部に段付き刃が形成されるとともに、
    前記切削油誘導溝は、前記刃先部の先端から前記段差部を越えて延びていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
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