JP5285859B2 - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子が多数集積された半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
半導体素子が多数集積されたCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の半導体装置は、その半導体装置の種別や生産ロットの相違等に応じた識別情報が必要に応じて付与されている。例えば、半導体装置の開発や生産において、不具合の修正やコスト低減の観点から回路構成に変更が加えられた場合に、回路構成が以前と異なっていることを示すためのバージョン情報が付与されることがある。このようなバージョン情報を含む識別情報は、半導体装置を構成する回路の一部から必要に応じて読み出される。
近年、半導体装置のより一層の高集積化、低消費電力化が求められており、配線の細線化、低抵抗化、多層化について多くの考案がなされている。多層配線の作製には、通常、各層の配線パターンに対応したマスクや配線パターン同士を接続するビアに対応したマスクを用いたフォトリソグラフィ工程が採用されている。このようなフォトリソグラフィ工程では、近年の半導体装置の高集積化、多機能化に伴い、多くのマスクが用いられ、また、一枚あたりのマスクのコストも従来より格段に高いものとなっている。
フォトリソグラフィ工程により作製された多層配線を利用してバージョン情報を出力する回路としては以下に示す回路が考えられる。図1は、バージョン情報を示す出力回路の回路構成の一例を模式的に示した図である。図1では、説明の便宜上4ビットのバージョン情報を読み出すことができる出力回路が例示されている。
図1に示すそれぞれの出力回路Y1〜Y4では、5Vの信号が入力される端子T1と0Vの信号が入力される端子T2とが半導体装置の最上層である配線層Mnに形成されている。そして、端子T1と端子T2のいずれかとバッファ1000とが接続されることで、バッファ1000から論理レベルHまたはLが出力される。
図1の状態において、各バッファ1000は、端子T1と接続されている場合、論理レベルとして”L”を出力する。つまり、図1に示す出力回路Y1〜Y4では、バージョン情報として”LLLL”が出力される。このような出力回路を備える半導体装置の製造において、半導体装置の機能を発揮させる主動作に関係する回路構成に何らかの変更を加える必要があり、そのための変更箇所が配線層M2にある場合、配線層M2を作製するために用いるマスクをそれまで用いていたマスクと交換することになる。
当然、交換前のマスクで作製した半導体装置とは構成が部分的に異なった新たなバージョンの半導体装置がそれ以降製造されるので、新たなバージョンの半導体装置とそれまで製造した半導体装置との識別を容易にするためにバージョン情報も変更する必要がある。
そのため、図1に示す出力回路Y4では、配線層Mnを作製するために用いるマスクを交換し新たなマスクを用いることで、それまで端子T1と接続されていたバッファ1000が端子T2と接続される。これにより、出力回路Y1〜Y4では、バージョン情報として”LLLH”が出力される。
このように図1に示す出力回路の回路構成では、半導体装置の主動作に関係する回路構成に何らかの変更を加える場合、変更箇所に該当する配線層M2を形成するためのマスクを新たに作成するだけでなく、バージョン情報を読み出すことができる出力回路の変更箇所に該当する配線層Mnの形成にかかわる他のマスクについても新たに作成しなければならず、マスク交換に伴う製造コストの上昇を招く要因ともなる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、半導体装置の構成や機能の変更に伴う製造コストの上昇を抑制する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の半導体装置の製造方法は、所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する半導体装置の製造方法であって、半導体素子を形成する素子形成工程と、前記半導体素子を含む基体上に多層配線構造を各層に対応した複数のマスクを用いて形成するフォトリソグラフィ工程とを備える。前記フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを用いて、前記出力回路から読み出される固定値が半導体装置の回路構成または機能の変更に応じたそれまでとは異なる値を示すように該出力回路を構成する配線のパターンを形成する。
この態様によると、フォトリソグラフィ工程において、例えば、半導体装置の演算処理を行う演算回路の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクにより、所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を構成する配線のパターンについても形成できるので、交換するマスクの枚数が少なくて済み、半導体装置の回路構成や機能の変更に伴う製造コストの上昇を抑制することができる。
また、本発明の別の態様の半導体装置の製造方法は、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する半導体装置の製造方法であって、半導体素子を形成する素子形成工程と、前記半導体素子を含む基体上に多層配線構造を各層に対応した複数のマスクを用いて形成するフォトリソグラフィ工程とを備える。前記フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち回路構成の改訂に伴う新たなマスクを用いて、前記出力回路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示すように該出力回路を構成する配線のパターンを形成する。
この態様によると、フォトリソグラフィ工程において、回路構成の改訂に伴う新たなマスクにより、バージョン情報を示す出力回路を構成する配線パターンについても変更できるので、交換するマスクの枚数が少なくて済み、半導体装置の回路構成の改訂に伴う製造コストの上昇を抑制することができる。ここで、バージョン情報とは、例えば、改訂による回路構成の相違を把握しやすくするために、あるいは、フォトリソグラフィ工程において用いたマスクの相違を把握しやすくするための情報としてとらえることができる。
本発明の別の態様は、半導体装置である。この半導体装置は、所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する半導体装置であって、半導体素子と、前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成された多層配線構造とを備える。前記多層配線構造の一部は、前記出力回路から読み出される固定値が半導体装置の回路構成または機能の変更に応じたそれまでとは異なる値を示すように該出力回路を構成する配線が形成され、前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成された複数層にわたる配線を有する。
この態様によると、多層配線構造のうち一対の配線経路が形成されている配線層のいずれかにおいて、例えば半導体装置の演算回路等の回路構成または機能に変更が生じる場合であっても、その際に交換するマスクによって形成された配線パターンを有する出力回路から、演算回路の回路構成または機能の変更に応じたそれまでとは異なる固定値を出力することができる。
また、本発明の別の態様の半導体装置は、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する半導体装置であって、半導体素子と、前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成された多層配線構造とを備える。前記多層配線構造の一部は、前記出力回路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示すように、該出力回路を構成する配線が形成され、前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、回路構成の改訂に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成された複数層にわたる配線を有する。
この態様によると、多層配線構造のうち一対の配線経路が形成されている配線層のいずれかにおいて回路構成に改訂が生じる場合であっても、その際に交換するマスクによって形成された配線パターンを有する出力回路により、改訂後のバージョン情報を保持することができる。
本発明のさらに別の態様の半導体装置は、半導体素子と、前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成され、所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する多層配線構造とを備える。前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成されているとともに、該一対の配線経路から読み出される固定値がそれまでとは異なる値を示す。前記一対の配線経路は、複数の層に一対ずつ配置された複数対の配線と、一対の配線とその上層または下層に配置された他の一対の配線とを積層方向に導通する複数対の導通部とを有する。前記複数対の導通部のうち一対の導通部およびその上層または下層に配置された他の一対の導通部は、積層方向に見て、前記一対の導通部同士を結ぶ直線と前記他の一対の導通部同士を結ぶ直線が四角形のそれぞれの対角線となるように該四角形の四隅に配置されており、前記複数対の配線のそれぞれの対は、前記四角形の対向する二組の辺のいずれかの組と同じ方向に形成されている。
また、本発明のさらに別の態様の半導体装置は、半導体素子と、前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成され、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する多層配線構造とを備える。前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、回路構成の改訂に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成されているとともに、該一対の配線経路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示す。前記一対の配線経路は、複数の層に一対ずつ配置された複数対の配線と、一対の配線とその上層または下層に配置された他の一対の配線とを積層方向に導通する複数対の導通部とを有する。前記複数対の導通部のうち一対の導通部およびその上層または下層に配置された他の一対の導通部は、積層方向に見て、前記一対の導通部同士を結ぶ直線と前記他の一対の導通部同士を結ぶ直線が四角形のそれぞれの対角線となるように該四角形の四隅に配置されており、前記複数対の配線のそれぞれの対は、前記四角形の対向する二組の辺のいずれかの組と同じ方向に形成されている。
これらの態様によると、多層配線構造のうち一対の配線経路が形成されている配線層のいずれかにおいて回路構成や機能に変更が生じる場合であっても、その際に交換するマスクによってコンパクトな領域に形成された配線パターンを有する出力回路により、改訂後のバージョン情報を保持することができる。
本発明によれば、半導体装置の回路構成や機能の変更に伴う製造コストの上昇を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図2は、第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。本実施の形態に係る半導体装置は、多数の半導体素子を多層に配置された配線で接続されたものであり、その一部に回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有している。なお、以下では、バージョン情報が保持される出力回路を中心に説明するが、本実施の形態に係る出力回路の用途は必ずしもバージョン情報の保持に限定されるものではない。例えば、半導体装置の主動作である演算処理を行う演算回路の回路構成や機能の変更を示す情報を保持するような出力回路であってもよい。
半導体装置10は、半導体素子12を含む基体14と、基体14上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成された多層配線構造16とを備える。本実施の形態に係る半導体素子12は、NMOSトランジスタ18とPMOSトランジスタ20とを組み合わせたCMOS構造が採用され、以下の素子形成工程により形成される。
半導体素子12は、P形シリコン基板22上に酸化シリコンによる素子分離領域24が形成されており、各トランジスタを隔てている。NMOSトランジスタ18の素子分離領域24の間には、Pウェル領域26が形成されている。Pウェル領域26上には、ゲート絶縁膜30とゲート電極32が積層されている。また、Pウェル領域26上であって、ゲート絶縁膜30およびゲート電極32の積層構造と素子分離領域24との間には、As等がイオン注入され拡散した領域であるソース電極34およびドレイン電極36が形成されている。
同様に、PMOSトランジスタ20の素子分離領域24の間には、Nウェル領域28が形成されている。Nウェル領域28上には、ゲート絶縁膜38とゲート電極40が積層されている。また、Nウェル領域28上であって、ゲート絶縁膜38およびゲート電極40の積層構造と素子分離領域24との間には、B等がイオン注入され拡散した領域であるソース電極42およびドレイン電極44が形成されている。
そして、半導体素子12全体が絶縁膜46で覆われた後、ソース電極やドレイン電極等と導通するためのコンタクトホールが形成され導体48が充填される。導体48の上層には、所用のパターンを有する通常の金属層よりなる配線50が形成される。配線50は、例えばボロンリンシリケートガラスによる平坦化絶縁層52によって埋め込まれる。そして、配線50の所定部が例えばタングステンプラグによる接続導体54によって、多層配線構造16の後述する第1配線56に電気的に接続される。
(多層配線構造の作製方法)
次に、図3乃至図8を参照して図2に示す多層配線構造16の作製方法を説明する。図3乃至図8は、本実施の形態に係る多層配線構造を製造する工程を示す断面図である。本実施の形態では、前述の半導体素子12を含む基体14上に多層配線構造16を各層に対応した複数のマスクを用いて形成するフォトリソグラフィ工程を採用している。
図3に示すように、半導体素子12の表面側を覆う平坦化絶縁層52上に、炭素含有酸化シリコン(SiOC)膜58と、酸化シリコン(SiO)からなるハードマスク層60とを積層してなる層間絶縁膜を形成する。そして、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程により、この層間絶縁膜に溝パターン62を形成し、この溝パターン62内を埋め込む状態でバリアメタル64を介して銅(Cu)膜66を成膜する。その後、層間絶縁膜をストッパにしたCMP(Chemical Mechanical Polishing)によって余分な銅膜66とバリアメタル64とを除去することにより、溝パターン62内に銅膜66が埋め込まれた第1配線56が形成される。
次に、以上のようにして埋め込み型の第1配線56が設けられた局所配線層100上に、炭化シリコン(SiC)からなる酸化防止膜68、多孔性の炭素含有酸化シリコン(SiOC)膜からなる低誘電率膜70、および酸化シリコン(SiO)からなるハードマスク層72を、この順に積層形成して層間絶縁膜とする。なお、ハードマスク層72は、この後のデュアルダマシン形成工程においての形状悪化や導電膜の剥がれ、CMP研磨特性の不具合等が発生しないならば形成しなくてもよい。ただし、以下ではハードマスク層72を設けることとして説明を行う。
次に、図4に示すように、積層形成したハードマスク層72上に、接続孔(ビア)のパターンを開口するためのマスクとなるレジストパターン74を、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成する。
その後、このレジストパターン74をマスクにして、ハードマスク層72および低誘電率膜70をドライエッチングすることにより、接続孔の途中開口76を形成する。なお、本実施の形態に係る接続孔の途中開口76は、酸化防止膜68の直上まで設けられており、酸化防止膜68を露出させているが、後続の配線溝形成工程に応じて、エッチング量の設定が可能であり、本実施の形態で説明するエッチング量に限定されるものではない。また、このドライエッチングが終了した後には、残存した接続孔のレジストパターン74をアッシング処理等により除去する。
次に、図5に示すように、接続孔の途中開口76が形成されたハードマスク層72上に、配線溝のパターンを開口するためのレジストパターン78を形成する。この際、途中開口76内の下部もレジストパターン78で埋め込み、途中開口76の底部を保護する。
次に、図6に示すように、レジストパターン78をマスクにして、ハードマスク層72および低誘電率膜70をドライエッチングすることにより、配線溝63の開口を行う。この配線溝63の一部の底部には、先に形成した接続孔の途中開口76を連通させる。
この後、残存したレジストパターン78、および接続孔の途中開口76底部に残存する低誘電率膜70およびSiCからなる酸化防止膜68の除去を行う。これにより、下層の第1配線56を露出させた接続孔80が配線溝63の底部に開口されたデュアルダマシン形状が形成される。その後、所定の薬液を用いた後処理と、水素アニール処理により、配線溝63や接続孔80の側壁に残留するエッチング付着物や、接続孔80底部のCu変質層を清浄にする。
なお、配線溝63と、その底部に設けた接続孔80とからなるデュアルダマシン形状の形成方法は、上述した手順に限定されることはない。例えば、他の手順として、ハードマスク層に配線溝の形状を転写した後に、接続孔の途中開口を行い、次にハードマスク層を用いて配線溝と接続孔の完全開口を行う製法を用いてもよく、さらにその他の手順であってもよい。
次に、図7に示すように、スパッタリング法によって、バリアメタル82として例えばタンタル(Ta)膜を成膜し、次に電解めっき法あるいはスパッタリング法により配線溝63および接続孔80を埋め込む状態で銅膜84を成膜する。
この後、図8に示すように、ハードマスク層72上の余分な銅膜84およびバリアメタル82をCMP法によって除去し平坦化する。このようにして、配線溝63と、この底部から第1配線56に達する状態で延設された接続孔80内に、バリアメタル82を介して銅膜84を一体に埋め込んでなる埋め込み配線86とこれに接続されたビア88とが設けられた第2配線層200を形成する。
さらに、図3〜図8に示す方法が繰り返され、図2に示す第3配線層300、第4配線層400、第5配線層500が形成される。第5配線層500の上面には、半導体装置10全体を保護するための保護膜600がシリコン酸化膜やシリコン窒化膜により形成され、その一部に半導体装置10と外部との接点となる端子700,710が設けられている。
なお、半導体装置の多層配線構造の配線層の数は2以上の層であればよい。また、本実施の形態に係る多層配線構造は、その積層方向に形成される接続孔と、積層方向と交差する面に形成される配線溝とに銅を埋め込む工程が同じ工程で行われているが、もちろん、これを別々の工程で行ってもよい。また、接続孔と配線溝とに導電部材を充填する工程を別々に行う場合、接続孔と配線溝とに充填される導電部材の材質は、必ずしも同じ材質でなくてもよく、接続孔にタングステン、配線溝にアルミニウムや銅を選択してもよい。
(出力回路の構成)
次に、上述の半導体装置10に適用可能な出力回路の概念について図1と対比しながら説明する。図9は、出力回路の回路構成を模式的に示した図である。
図9に示すように、一つの出力回路Xは、多層配線構造の最上層のM(nは2以上の整数)から、その下層のM(n−1)、・・・、M、最下層の配線層Mまで互いに電気的に絶縁された一対の配線経路R1,R2を有する。一対の配線経路R1,R2の一方は、配線層Mでバッファ102と接続され、他方は断線された状態である。また、各配線層は、例えばビア層Vやビア層V(n−1)において絶縁体で周囲が覆われている接続孔としてのビアにより導通されている。
本実施の形態に係る出力回路Xの少なくとも二以上の配線層、例えば配線層M、配線層M(n−1)・・・配線層Mは、それぞれその上方に形成されている二つのビアと、その下方に形成されている二つのビアと接続されている。より詳述すると、各配線層は、その上方に形成されている二つのビアの一方およびその下方に形成されている二つのビアの一方と接続されている配線L1、並びに、その上方に形成されている二つのビアの他方及びその下方に形成されている二つのビアの他方と接続されている配線L2を有する。
なお、本実施の形態に係る出力回路Xは、前述のフォトリソグラフィ工程において、絶縁層等で互いに電気的に絶縁された一対の配線経路R1,R2が、複数のマスクを用いて多層配線構造16の一部に複数層にわたって形成されている。
配線経路R1は、外部から5Vの入力が接続されており、配線経路R2は、接地により0Vの入力が接続されていることになる。したがって、図9に示す構成では、入力レベルとして0Vと5Vの入力が出力回路Xに接続されると、5Vの電圧がバッファ102に出力される。
図10は、本実施の形態に係るトランジスタの一例を示す回路図である。図10に示すように、バッファ102は、CMOSインバータ回路であり、図2に示すNMOSトランジスタ18とPMOSトランジスタ20とを備える。ゲート電極32およびゲート電極40は入力端子104を介して出力回路Xと接続されている。また、NMOSトランジスタ18のソース電極34は接地され、PMOSトランジスタ20のドレイン電極44には電源電圧5Vが印加されている。
そして、出力回路Xの出力値として0V(論理回路における表現では論理レベル0(L))がバッファ102に入力されると、出力端子106から電源電圧5V(論理回路における表現では論理レベル1(H))が出力される。また、出力回路Xの出力値として5V(論理回路における表現では論理レベル1(H))がバッファ102に入力されると、出力端子106から電源電圧0V(論理回路における表現では論理レベル0(L))が出力される。つまり、バッファ102は、一対の配線経路の一方と接続される第1のレベルの入力と第1のレベルの入力(0V)と異なる第2のレベルの入力(5V)に対して、異なるレベルの出力値を出力する半導体素子として機能する。つまり、バッファ102は、第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに第2のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する。なお、本実施の形態に係るフォトリソグラフィ工程では、一対の配線経路R1,R2が半導体素子12に接続するように、出力回路Xを構成する配線のパターンが形成される。
これにより、半導体装置10に含まれる多数の半導体素子の一部を用いて出力回路Xの出力値を得ることができるため、簡易な構成で精度よく回路構成の改訂に対応するバージョン情報の変更が可能となる。なお、入力値と出力値のレベルは必ずしも前述のように反転していなくてもよく、出力回路Xの出力レベルとして0V(L)がバッファ102に入力されると、出力端子106から論理レベル0(L)が出力され、出力回路Xの出力レベルとして5V(H)がバッファ102に入力されると、出力端子106から論理レベル1(H)が出力されるような半導体素子であってもよい。
図11は、半導体装置が図9に示す出力回路を複数備える場合の回路構成を模式的に示した図である。図11は、図1と同様説明の便宜上4ビットのバージョン情報を読み出すことができる出力回路が例示されている。
図11に示すそれぞれの出力回路X1〜X4では、5Vの信号が入力される配線経路R1と0Vの信号が入力される配線経路R2とが対となって半導体装置の表面に近い配線層Mnから下層の配線層M1にまで複数層にわたって形成されている。そして、配線経路R1と配線経路R2のいずれかとバッファ102とが接続されることで、バッファ102から論理レベルLまたはHが出力される。ここで、配線経路とは、配線層に形成されている配線と各配線層間に形成されているビアとが連続的につながっている状態をいう。
図11の状態においては、各バッファ102は、配線経路R1と接続されている場合、論理レベルとして”L”を出力する。つまり、図11に示す出力回路X1〜X4では、バージョン情報として”LLLL”が出力される。このような出力回路を備える半導体装置において、半導体装置の機能を発揮させる主動作に関係する回路構成に何らかの変更を加える必要があり、そのための変更箇所が配線層M2にある場合、配線層M2を作製するために用いるマスクをそれまで用いていたマスクと交換することになる。
同時に、交換前のマスクで作製した半導体装置とは構成が部分的に異なった新たなバージョンの半導体装置がそれ以降製造されることになるため、それまで製造した半導体装置と識別を容易にするためにバージョン情報も変更する必要がある。
そこで、図11に示す出力回路X4では、配線層M2を作製するために用いる新たなマスクにより、それまで配線経路R1と接続されていたバッファ102が配線経路R2と接続されるように配線のパターンが形成される。具体的には、それまで配線L1とつながっていたビア層Vの一方のビアが配線L2とつながるように、それまで配線L2とつながっていたビア層Vの他方のビアが配線L1とつながるような配線パターンが形成される。
そのため、出力回路X1〜X4では、バージョン情報として”LLLH”が出力される。これにより、一つのマスクの変更で半導体装置の主動作に関係する回路構成の変更とバージョン情報の変更とを同時に行うことができ、フォトリソグラフィ工程におけるマスクの修正に伴う半導体装置の製造コストの上昇を抑制することができる。
また、この出力回路X1〜X4を備える半導体装置では、配線層M層からM層まで作製するために用いられる複数のマスクのうちいずれを変更しても、バージョン情報の変更が可能である。以下、その点について図を参照しながら説明する。図12は、本実施の形態に係る出力回路の各配線層における接続状態の切り替えにより改訂されるバージョン情報を説明するための図である。
図12に示す表では、フォトリソグラフィ工程において、配線層Mを形成するために用いるマスクをS、配線層M(n−1)を形成するために用いるマスクをS(n−1)、・・・、配線層Mを形成するために用いるマスクをS、配線層Mを形成するために用いるマスクをSとしている。なお、本実施の形態に係る半導体装置では、出力回路X1〜X4により4ビットのバージョン情報を読み出すことができるため、出力回路X1〜X4のそれぞれについてマスクの修正により出力される論理レベルを変更することが可能である。しかし、図12では、説明の便宜上、出力回路X4の各配線層における接続状態の切り替えによりバージョン情報をそれまでの”LLLL”から”LLLH”に変更する場合について詳述する。
図11に示すように、出力回路X4は、各配線層では配線L1と配線L2とが切り替えられていない状態(図12中の表では配線パターン”N”とする。)で構成されている。そのため、図11に示すバージョン改訂前の出力回路X4の状態では、バッファ102から出力レベルとしてLが出力されるため、出力回路X1〜X4全体からはバージョン情報として”LLLL”が読み出される。
これに対して、フォトリソグラフィ工程において、半導体装置の主動作に関係する回路構成の変更に伴い配線層Mを修正するためにマスクSを交換して新たなマスクが必要な場合がある。この場合、出力回路X4の配線層Mについてそれまでの配線パターンNを、配線L1と配線L2とが切り替えられた状態の配線パターン(図12中の表では配線パターン”C”とする。)に変更する新たなマスクSを用いることで、バッファ102から出力レベルとしてHが出力され、出力回路X1〜X4全体からはバージョン情報として”LLLH”が読み出される。
つまり、フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち回路構成の改訂に伴う新たなマスクSを用いて、出力回路X1〜X4全体から読み出される出力値が改訂後のバージョン情報、本実施の形態では”LLLH”、を示すように、配線層Mnのうち出力回路X4を構成する領域に配線パターンCを形成する。これにより、新たに交換するマスクがSであっても一つのマスクの変更で半導体装置の主動作に関係する回路構成の変更とバージョン情報の変更とを同時に行うことができる。
また、フォトリソグラフィ工程において、半導体装置の主動作に関係する回路構成の変更に伴い配線層M(n−1)を修正するためにマスクS(n−1)を交換して新たなマスクが必要な場合がある。この場合、出力回路X4の配線層M(n−1)についてそれまでの配線パターンNを配線パターンCに変更する新たなマスクS(n−1)を用いることで、バッファ102から出力レベルとしてHが出力され、出力回路X1〜X4全体からバージョン情報として”LLLH”が読み出される。回路構成の変更に伴い配線層Mや配線層Mを修正するためにマスクSやSを変更して新たなマスクが用いられる場合についても同様である。
そのため、半導体装置10の主動作に関係する回路構成の変更に伴い交換するマスクにより、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路X1〜X4の配線パターンも同時に変更できるので、マスクの交換枚数が抑制され、回路構成の改訂によるマスク交換コストの低減を図ることができる。
また、多層配線構造16のうち一対の配線経路R1,R2が形成されている配線層Mから配線層Mまでのいずれかにおいて回路構成に変更が生じる場合であっても、その際に交換するマスクにより、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路X1〜X4の配線パターンも同時に変更することができる。
また、本実施の形態に係るフォトリソグラフィ工程は、回路構成の改訂に伴う新たなマスクとして、出力回路X1〜X4のうち改訂前のマスクにより形成される一対の配線経路R1,R2と比較して変更を要する出力回路の配線経路の一方と他方とが途中で入れ替わるように、出力回路X1〜X4を構成する配線のパターンを形成するマスクを用いている。
そのため、改訂前のマスクにより形成される一対の配線経路と比較してそれぞれの配線経路の一方と他方とが途中で入れ替わるように、一対の配線経路をいずれかの箇所で互い違いにすることで、それまで一対の配線経路のそれぞれに入力されていた異なるレベルの入力値を、簡単なマスクパターンの変更で一対の配線経路の出力側で反転させることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、前述のように出力回路X1〜X4から読み出されるバージョン情報が”LLLL”から”LLLH”に新たなマスクSを用いて変更された際に、配線経路R1,R2がいずれの配線層においても断線されることなく配線層M1にまで連続的に形成されている。そのため、例えば図13に示すように、その後の回路構成の変更が、前回の回路構成の変更が行われた配線層Mより下層の配線層M(n−1)を形成する新たなマスクS(n−1)を用いて再度なされる場合であっても、同時にバージョン情報を”LLLH”から”LLHL”に変更することができる。
具体的には、新たなマスクS(n−1)を用いて出力回路X3の配線層M(n−1)におけるそれまでの配線パターンNを配線パターンCに、出力回路X4の配線層M(n−1)におけるそれまでの配線パターンNを配線パターンCに変更することで、バージョン情報の変更を容易にすることができる。
なお、図14に示すように、回路構成の変更が行われた配線層Mにおいて配線経路R1が断線した状態の出力回路でもバージョン情報として”LLLH”を出力することはできる。しかしながら、その後の回路構成の変更が、前回の回路構成の変更が行われた配線層Mより下層の配線層M(n−1)を形成する新たなマスクS(n−1)を用いて再度なされる場合、図13に示す出力回路と違い、出力回路X4の配線層Mにおける配線パターンも変更する必要がある。そのため、図14に示す出力回路は、図13に示す出力回路と比較して、バージョン情報を”LLLH”から”LLHL”に変更するために必要なマスクが多くなり、半導体装置の製造コストの上昇を招いてしまう。
つまり、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、配線経路R1,R2がいずれの配線層においても断線されることなく配線層M1にまで連続的に形成されていることで、マスクの交換枚数を最小限にしつつバージョン情報を繰り返し変更することができる。
次に、本実施の形態に係る出力回路の構造について説明する。図15(a)は、バージョン情報として出力レベルLが出力される半導体装置が有する出力回路Xの配線構造の要部を示す模式図である。図15(b)は、図15(a)の回路構成を模式的に示した図である。図16(a)は、図1に示す出力回路を備える半導体装置の回路構成が改訂されバージョン情報として出力レベルHが出力される半導体装置が有する出力回路の配線構造の要部を示す模式図である。図16(b)は、図16(a)の回路構成を模式的に示した図である。
図15(a)に示すように、本実施の形態に係る出力回路Xでは、一対の配線経路R1,R2は、複数の層に一対ずつ配置された複数対の配線L1,L2と、一対の配線L1,L2とその上層または下層に配置された他の一対の配線とを積層方向に導通する複数対のビア(導通部)とを有する。対となる配線L1,L2は、その各々の長手方向が実質的に平行な長方形のパターンで形成されている。
それぞれの配線経路における各ビアは、各配線層の積層方向D1から見た場合、配線層を含む平面と平行な所定の方向D2に交互にずれるように形成されている。より詳述すると、一方の配線経路R1においては、一対の配線の一方である配線L1の一端側に、上層の配線L1と導通するためのビアが形成され、配線L1の他端側に、下層の配線L1と導通するためのビアが形成されている。同様に、他方の配線経路R2においては、一対の配線の他方である配線L2の一端側に、上層の配線L2と導通するためのビアが形成され、配線L2の他端側に、下層の配線L2と導通するためのビアが形成されている。
本実施の形態に係る出力回路Xは、配線層の積層方向D1から見たとき、各配線層に形成されている一対の配線L1,L2は、他の配線層に形成されている一対の配線L1,L2と少なくともその一部が重なるように形成されているので、コンパクトになる。つまり、本実施の形態に係る半導体装置は、多層配線構造のうち一対の配線経路R1,R2が形成されている配線層のいずれかにおいて回路構成に変更が生じる場合であっても、その際に交換するマスクによってコンパクトな領域に形成されたビアや配線を有する記憶構造により、改訂後のバージョン情報を保持することができる。
また、一方の配線経路R1と他方の配線経路R2とでは、ある配線層における一対の配線L1,L2から上方および下方に向かって設けられているビアは、各配線の長手方向となる所定の方向D2および所定の方向D2と交差する方向D3の両方向において互いにずれて配置されている。
換言すると、図15(a)に示すように、一対のビアCおよびその下層に配置された他の一対のビアC(n−1)は、積層方向に見て、一対のビアC同士を結ぶ対角線Eと他の一対のビアC(n−1)同士を結ぶ対角線Eが四角形の領域Aのそれぞれの対角線となるように、四角形の領域Aの四隅に配置されている。また、複数対の配線L1,L2のそれぞれの対は、四角形の領域Aの対向する二組の辺のいずれかの組と同じ方向に形成されている。なお、四角形の領域Aは、長方形の領域であるとよく、より好ましくは正方形の領域であるとよい。
これにより、各層の一対の配線L1,L2が、所定の交差する二つの方向のいずれかの方向、例えば方向D2または方向D3、と長手方向とが同じとなるように選択された配線パターンで形成されることで、コンパクトな領域に一対の配線経路R1,R2を設けることが可能となる。また、フォトリソグラフィ工程により出力回路を形成する際に、一対の配線L1,L2の長手方向が異なる二つの配線パターンから選択することで、簡易に一対の配線経路R1,R2の接続先を変更することができる。なお、本実施の形態に係る所定の方向D2と交差する方向D3とは直交しているとよい。これにより、出力回路Xはよりコンパクトになる。
上述したように、図15(a)に示す出力回路Xは、図15(b)に示すように、バージョン情報として論理レベルLを出力し、半導体装置のバージョンをソフト側に伝達することができる。
図15(a)に示す出力回路Xを有する半導体装置において、半導体装置の主動作にかかわる回路構成の変更が発生した場合、マスクの交換が必要となる。例えば、配線層M(n−1)において主動作にかかわる回路構成の変更が行われる場合、フォトリソグラフィ工程で新たなマスクを用いることになる。この新たなマスクは、図16(a)に示すように、一対の配線経路R1,R2における配線層M(n−1)の配線L1および配線L2が、その長手方向の向きが配線層Mにおける配線L1および配線L2と比較して、90度回転した方向に形成されるパターンを有する。
このような構成の出力回路Xは、図16(b)に示すように、バージョン情報として論理レベルHを出力し、改訂された半導体装置のバージョン情報をソフト側に伝達することができる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係る半導体装置では、出力回路として一対の配線経路を4組備えた場合、つまり、4ビットのバージョン情報を扱う場合について説明した。しかし、半導体装置が出力回路として備える一対の配線経路は複数組に限られない。例えば、一対の配線経路を一組だけ有する出力回路を備える半導体装置であってもよい。つまり、出力回路として形成される一対の配線経路の数は、回路構成の改訂頻度や半導体装置の基板面積、半導体装置の用途を考慮し適宜選択されればよい。
上述の各実施の形態では、出力回路から読み出される固定値がバージョン情報として用いられる半導体装置について説明したが、出力回路の用途はこれに限られるものではない。例えば、半導体装置が複数の機能を備えており、用いられる機器に応じて複数の機能の中から所定の機能で動作する場合、どの機能で動作するかを示すものとして出力回路から読み出される固定値を用いてもよい。そのためには、上述の各実施の形態に係る半導体装置の製造方法により、フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち機能の変更に伴う新たなマスクを用いて、出力回路から読み出される固定値が機能の変更に応じたそれまでとは異なる値を示すように出力回路を構成する配線のパターンを形成するとよい。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、これは例示であり、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
バージョン情報を示す出力回路の回路構成の一例を模式的に示した図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の要部を示す概略断面図である。 本実施の形態に係る多層配線構造を製造する工程を示す断面図である。 出力回路の回路構成を模式的に示した図である。 本実施の形態に係るトランジスタの一例を示す回路図である。 半導体装置が図9に示す出力回路を複数備える場合の回路構成を模式的に示した図である。 本実施の形態に係る出力回路の各配線層における接続状態の切り替えにより改訂されるバージョン情報を説明するための図である。 バージョン情報の改訂を行うための出力回路における配線パターンの切り替えを模式的に示した図である。 バージョン情報の改訂を行うための出力回路における配線パターンの切り替えを模式的に示した図である。 図15(a)は、バージョン情報として出力レベルLが出力される半導体装置が有する出力回路Xの配線構造の要部を示す模式図である。図15(b)は、図15(a)の回路構成を模式的に示した図である。 図16(a)は、図15(a)に示す出力回路を備える半導体装置の回路構成が改訂されバージョン情報として出力レベルHが出力される半導体装置が有する出力回路の配線構造の要部を示す模式図である。図16(b)は、図16(a)の回路構成を模式的に示した図である。
符号の説明
L1 配線、 R1 配線経路、 X1〜X4 出力回路、 L2 配線、 R2 配線経路、 10 半導体装置、 12 半導体素子、 14 基体、 16 多層配線構造、 46 絶縁膜、 54 接続導体、 80 接続孔、 86 配線、 102 バッファ。

Claims (12)

  1. 所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する半導体装置の製造方法であって、
    半導体素子を形成する素子形成工程と、
    前記半導体素子を含む基体上に多層配線構造を各層に対応した複数のマスクを用いて形成するフォトリソグラフィ工程とを備え、
    前記フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを用いて、前記出力回路から読み出される固定値が半導体装置の回路構成または機能の変更に応じたそれまでとは異なる値を示すように該出力回路を構成する配線のパターンを形成し、
    前記出力回路として、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路を、複数のマスクを用いて前記多層配線構造の一部に複数層にわたってそれぞれが途中で断線されることなく形成し、
    前記一対の配線経路の一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されるように、該出力回路を構成する配線のパターンを形成する、
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する半導体装置の製造方法であって、
    半導体素子を形成する素子形成工程と、
    前記半導体素子を含む基体上に多層配線構造を各層に対応した複数のマスクを用いて形成するフォトリソグラフィ工程とを備え、
    前記フォトリソグラフィ工程において、用いられる複数のマスクのうち回路構成の改訂に伴う新たなマスクを用いて、前記出力回路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示すように該出力回路を構成する配線のパターンを形成し、
    前記出力回路として、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路を、複数のマスクを用いて前記多層配線構造の一部に複数層にわたってそれぞれが途中で断線されることなく形成し、
    前記一対の配線経路の一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されるように、該出力回路を構成する配線のパターンを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記素子形成工程において、前記半導体素子として、MOSトランジスタを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記フォトリソグラフィ工程において、回路構成の改訂に伴う新たなマスクを用いて、改訂前のマスクにより形成される前記一対の配線経路と比較してそれぞれの配線経路の一方と他方とが途中で入れ替わるように、前記出力回路を構成する配線のパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記フォトリソグラフィ工程において、前記出力回路として、前記一対の配線経路を複数組形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する半導体装置であって、
    半導体素子と、
    前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成された多層配線構造とを備え、
    前記多層配線構造の一部は、前記出力回路から読み出される固定値が半導体装置の回路構成または機能の変更に応じたそれまでとは異なる値を示すように該出力回路を構成する配線が形成され、
    前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成された複数層にわたるそれぞれが途中で断線されていない配線を有し、
    前記一対の配線経路は、その一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されており、その他方が該半導体素子と接続されていないことを特徴とする半導体装置。
  7. 回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する半導体装置であって、
    半導体素子と、
    前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成された多層配線構造とを備え、
    前記多層配線構造の一部は、前記出力回路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示すように、該出力回路を構成する配線が形成され、
    前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、回路構成の改訂に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いて形成された複数層にわたるそれぞれが途中で断線されていない配線を有し、
    前記一対の配線経路は、その一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されており、その他方が該半導体素子と接続されていないことを特徴とする半導体装置。
  8. 前記半導体素子は、MOSトランジスタであることを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置。
  9. 前記出力回路は、前記一対の配線経路を複数組備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の半導体装置。
  10. 半導体素子と、
    前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成され、所定のレベルの入力に対して固定値を出力する出力回路を有する多層配線構造とを備える半導体装置であって、
    前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、半導体装置の回路構成または機能の変更に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いてそれぞれが途中で断線されないように形成されているとともに、該一対の配線経路から読み出される固定値がそれまでとは異なる値を示し、
    前記一対の配線経路は、複数の層に一対ずつ配置された複数対の配線と、一対の配線とその上層または下層に配置された他の一対の配線とを積層方向に導通する複数対の導通部とを有し、
    前記複数対の導通部のうち一対の導通部およびその上層または下層に配置された他の一対の導通部は、積層方向に見て、前記一対の導通部同士を結ぶ直線と前記他の一対の導通部同士を結ぶ直線が四角形のそれぞれの対角線となるように該四角形の四隅に配置されており、
    前記複数対の配線のそれぞれの対は、前記四角形の対向する二組の辺のいずれかの組と同じ方向に形成されており、
    前記一対の配線経路は、その一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  11. 半導体素子と、
    前記半導体素子を含む基体上に複数のマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成され、回路構成の改訂に対応するバージョン情報が保持される出力回路を有する多層配線構造とを備え、
    前記出力回路は、互いに電気的に絶縁され第1のレベルの入力と該第1のレベルの入力と異なる第2のレベルの入力とがそれぞれ接続される一対の配線経路が、回路構成の改訂に伴う新たなマスクを含む複数のマスクを用いてそれぞれが途中で断線されないように形成されているとともに、該一対の配線経路から読み出される固定値が改訂後のバージョン情報を示し、
    前記一対の配線経路は、複数の層に一対ずつ配置された複数対の配線と、一対の配線とその上層または下層に配置された他の一対の配線とを積層方向に導通する複数対の導通部とを有し、
    前記複数対の導通部のうち一対の導通部およびその上層または下層に配置された他の一対の導通部は、積層方向に見て、前記一対の導通部同士を結ぶ直線と前記他の一対の導通部同士を結ぶ直線が四角形のそれぞれの対角線となるように該四角形の四隅に配置されており、
    前記複数対の配線のそれぞれの対は、前記四角形の対向する二組の辺のいずれかの組と同じ方向に形成されており、
    前記一対の配線経路は、その一方が、前記第1のレベルの入力に対して第1のレベルの固定値を出力するとともに前記第2のレベルの入力に対して前記第1のレベルの固定値と異なる第2のレベルの固定値を出力する半導体素子に接続されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  12. 前記一対の導通部およびその上層または下層に配置された他の一対の導通部は、積層方向に見て、長方形の四隅に配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の半導体装置。
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