JP5285576B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

この発明は歩行補助装置に関し、より詳しくは利用者の下半身に装着させてその歩行を補助する歩行補助装置におけるブレーキ構造に関する。
近年、この種の歩行補助装置としては、例えば下記の特許文献1記載の技術が知られている。
特許文献1記載の歩行補助装置にあっては、利用者を支持可能な支持部材と、第1リンクと第2リンクを備えると共に、ガイドレールとそれに移動自在に係合されるスライダとからなる関節部を介して支持部材に連結される脚リンクとを備え、第1リンクと第2リンクを相対変位させて利用者の歩行を補助するように構成される。
特開2007−20909号公報
特許文献1記載の歩行補助装置にあっては、使用されないとき、支持部材と脚リンクを連結する関節部のスライダが支持部材に取り付けられるガイドレールに対して自由に動いてしまうため、持ち運ぶ際などの取り扱いが煩瑣であった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、利用者を支持可能な支持部材と脚リンクを連結する関節部のスライダを解除自在に固定するようにした歩行補助装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、利用者の腰が当接される腰当て部を介して利用者を支持可能な支持部材と、第1リンクと第2リンクを備えると共に、ガイドレールと前記ガイドレールに移動自在に係合されるスライダとからなる関節部を介して前記支持部材に連結される脚リンクとを備え、前記第1リンクと第2リンクを相対変位させて利用者の歩行を補助する歩行補助装置において、前記スライダを解除自在に固定するブレーキを備え、前記ブレーキは、一端が前記支持部材に取り付けられ、他端が前記ガイドレールと前記スライダに沿って延びて前記腰当て部の背面に取り付けられるブレーキプレートからなると共に、前記ブレーキプレートは、利用者が前記支持部材に支持されないとき、前記スライダに当接して前記スライダを固定する一方、利用者が前記支持部材に支持されるとき、前記利用者の体重によって前記スライダから離間して前記スライダとの固定を解除するように前記支持部材に取り付けられる如く構成した。
請求項3に係る歩行補助装置にあっては、利用者の把持可能に前記腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、前記ブレーキプレートは、利用者が前記把持部を把持して前記支持部材を重力方向において上方に持ち上げたとき、前記スライダを固定する固定力が増加するように、前記支持部材に取り付けられる如く構成した。
請求項4に係る歩行補助装置にあっては、利用者の把持可能に前記腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、前記ブレーキプレートは、利用者によって前記把持部が操作されたとき、前記スライダに当接して前記スライダを固定するように、前記支持部材に取り付けられる如く構成した。
請求項1にあっては、腰当て部を介して利用者を支持可能な支持部材と、第1リンクと第2リンクを備えると共に、ガイドレールとそれに移動自在に係合されるスライダとからなる関節部を介して支持部材に連結される脚リンクとを備え、第1リンクと第2リンクを相対変位させて利用者の歩行を補助する歩行補助装置において、スライダを解除自在に固定するブレーキを備える如く構成したので、スライダを(ガイドレールに)解除自在に固定することができ、使用されないとき、スライダがガイドレールに対して自由に動いてしまうのを防止することができ、持ち運ぶ際などの取り扱いが容易となる。
また、ブレーキは、一端が支持部材に取り付けられ、他端がガイドレールとスライダに沿って延びて腰当部の背面に取り付けられるブレーキプレートからなると共に、ブレーキプレートは、利用者が支持部材に支持されないとき、スライダに当接してスライダを固定する一方、支持されるとき、利用者の体重によってスライダから離間してスライダとの固定を解除するように支持部材に取り付けられる如く構成したので、上記した効果に加え、使用されるときは、利用者の体重によってブレーキプレートはスライダから離間してスライダの固定がひとりでに解除されることで、固定の解除が容易となる。
請求項に係る歩行補助装置にあっては、利用者の把持可能に腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、ブレーキプレートは、利用者が把持部を把持して支持部材を重力方向において上方に持ち上げたとき、スライダを固定する固定力が増加するように、支持部材に取り付けられる如く構成したので、上記した効果に加え、把持部を備えることで持ち運びが容易となると共に、把持部を介して持ち上げるとき、スライダを固定する固定力が増加することで、取り扱いが一層容易となる。
請求項に係る歩行補助装置にあっては、利用者の把持可能に腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、ブレーキプレートは、利用者によって把持部が操作されたとき、スライダに当接してスライダを固定するように、支持部材に取り付けられる如く構成したので、上記した効果に加え、把持部を備えることで持ち運びが容易となると共に、把持部の操作を介してスライダを固定できることで、取り扱いが一層容易となる。
この発明の第1実施例に係る歩行補助装置を全体的に示す斜視図である。 図1に示す歩行補助装置の側面図である。 図1に示す歩行補助装置の正面図である。 図1などに示す駆動機構と第1リンクなどの側面断面図である。 同図(a)は利用者Pが支持されないときの支持部材とガイドレールなどの拡大側面図、同図(b)はそのときの支持部材とガイドレールなどの模式断面図である。 同図(a)は利用者Pが支持されるときの支持部材とガイドレールなどの拡大側面図、同図(b)はそのときの支持部材とガイドレールなどの模式断面図である。 図5(a)に示す支持部材とガイドレールなどの背面図である。 この発明の第2実施例に係る歩行補助装置を示し、同図(a)はブレーキプレートがスライダを固定したときの支持部材などの拡大側面図と背面図、同図(b)はその固定を解除したときの支持部材などの拡大側面図と背面図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る歩行補助装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る歩行補助装置を全体的に示す斜視図、図2はその側面図、図3はその正面図である。
図1から図3を参照して説明すると、歩行補助装置Dは、利用者(人)Pに装着され、利用者Pが着座(跨座)することで利用者Pを支持可能な支持部材10と、利用者の左右の足部に装着される左右一対の靴部12と、支持部材10と左右一対の靴部12との間に設けられる、左右一対の脚リンク14と、駆動機構16を備え、支持部材10に設けられたベルト(図示せず)を介して利用者Pの下半身に装着されてその歩行を補助する。
左右の脚リンク14はアルミ材からなり、それぞれ支持部材10に(人でいえば股関節に相当する)第1関節部20を介して連結される第1リンク(大腿リンク)22と、靴部12に(人でいえば足首関節に相当する)第2関節部24を介して連結される第2リンク(下腿リンク)26と、第1リンク22と第2リンク26とを連結する(人でいえば膝関節に相当する)第3関節部30とを備える。
脚リンク14の第1リンク22と第2リンク26は駆動機構16に連結され、第1リンク22と第2リンク26は駆動機構16により、第3関節部30を中心として(第3関節部30回りに)相対変位(駆動)自在に構成される。
支持部材10は、利用者Pが跨座自在なサドル状のシート部10aと、シート部10aに隣接して配置されてシート部10aを支持する支持フレーム10bと、支持フレーム10bにおいてシート部10aの後端(利用者Pにとって)を超えて立ち上がり、利用者Pの腰が当接される腰当て部10cとを備える。腰当て部10cには利用者Pの把持可能に把持部(グリップ)10dが取り付けられる。
図2に良く示す如く、支持部材10の支持フレーム10bは、全体として前方(利用者Pに装着されたとき、その進行方向において)に傾斜するように構成される。シート部10aはクッション材から製作されると共に、支持フレーム10bと腰当て部10cは、シート部10aに比して剛性の高い素材から製作される。
各脚リンク14と支持部材10を連結する第1関節部20は、支持部材10に取り付けられる円弧状のガイドレール32と、ガイドレール32に係合されると共に、各脚リンク14の一端に取り付けられるスライダ34とからなる。図1と図2では左側のガイドレール32のみ示すが、図3に示す如く、ガイドレール32とスライダ34は右側にも設けられる。ガイドレール32とスライダ34もアルミ材からなる。
スライダ34には複数個のローラ36が取り付けられる。ローラ36はガイドレール32に形成された溝内に転動自在に収容され、よってスライダ34は図2に示す如く移動自在にガイドレール32に係合される。
即ち、脚リンク14は、ガイドレール32の曲率中心32aを中心として(揺動支点として)支持部材10の長手方向に揺動自在に構成される。またガイドレール32は支持部材10の腰当て部10cに、支持部材10の長手方向に配置された支軸32bに軸支され、支軸32bを中心として支持部材10の横方向に揺動自在に構成される。
このように脚リンク14はガイドレール32の曲率中心32aを揺動支点として前後方向(利用者Pの進行方向において)に揺動自在に構成されることから、支持部材10に対して利用者Pの上半身の体重の作用点が揺動支点32aの前方にずれて支持部材10が前下がりに傾斜した場合、揺動支点32aが支持部材10の重力方向において上方に位置するため、体重の作用点は揺動支点32aの下方で後方に変位し、揺動支点32aと体重の作用点との前後方向距離が減少して支持部材10に対する回転モーメントも減少する。
次いで、体重作用点が揺動支点32aの真下まで変位したところで支持部材10に作用する回転モーメントは零になり、支持部材10は安定する。このように支持部材10が自動的に安定状態に収束するため、支持部材10が利用者Pの股下位置で前後方向にずれることがない。
また、ガイドレール32は揺動支点(支軸)32bを介して横方向(利用者Pの進行方向において)に揺動自在に構成されることから、脚リンク14を横方向に揺動させることができ、利用者Pは脚を自由に外転させることができる。
靴部12は、靴12aと、靴12aの内部に配置されて利用者Pの足が戴置可能なL字状(利用者Pの進行方向において前方から見て)のカーボン材からなる連結部材12bと、連結部材12bの底面上に配置されるウレタンゴムなどのゴム状弾性材からなる中敷12cとを備える。連結部材12bには各脚リンク14の第2リンク26が3軸構造の第2関節部24を介して連結される。
図4は駆動機構16と第1リンク22などの側面断面図である。
駆動機構16は、第1リンク22の先端の付近に配置されるアクチュエータ(電動モータ)42と、アクチュエータ42の回転を減速機42aで減速して出力する出力軸42bと、出力軸42bに固定される駆動クランクアーム44と、第2リンクに第3関節部30の関節軸30aと同心に固定された従動クランクアーム46とで構成される。
駆動クランクアーム44と従動クランクアーム46とは前記した第1リンク22で連結される。即ち、第1リンク22は、一端が駆動クランクアーム44に枢着部22bで、他端が従動クランクアーム46に枢着部22cで枢着される連結ロッド22aで回転自在に連結される。このように、第1リンク22は具体的には、リンク22と、駆動クランクアーム44と、連結ロッド22aと、従動クランクアーム46からなる4節機構から構成される。
図4に示す如く、第1リンク22は、その駆動クランクアーム44への枢着部22bと従動クランクアーム46への枢着部22cとを結ぶ線が、アクチュエータ42の出力軸42bと第3関節部30の関節軸30aとを結ぶ線に斜交するように配置される。第1リンク22のカバー22dの内部にはバッテリ50が収容され、アクチュエータ42などに動作用の電力を供給する。
次いで、利用者Pの歩行を補助する歩行アシスト制御について説明する。
靴部12において中敷12cの下面には前後一対の1軸の力センサ60が設けられ、利用者Pの足部の中趾節関節(MP関節)部分と踵部分とに作用する荷重に応じた出力を生じると共に、第2関節部24には2軸の力センサ62が組み込まれ、第2関節部24に作用する力(支持部材10と各脚リンク14の重量による力との合力)に応じた出力を生じる。
上記したセンサ60,62の出力は、支持部材10の支持フレーム10bの内部に収納されたコントローラ64に送られる。コントローラ64はCPU,ROM,RAMおよび入出力I/Oを備えたマイクロコンピュータからなり、利用者Pの歩行を補助するアシスト力を発生するアシスト制御を実行する。
即ち、コントローラ64は、予め設定されるアシスト力の設定値に、力センサ60の出力から算出された利用者Pの両足部に作用する全荷重に対する各足部の荷重の割合を乗算し、よって得た積を各脚リンク14で発生すべきアシスト力の目標値とする。例えば、装置Dの荷重(重量)を60[N]、アシスト力を30[N]とすると、設定値は90[N]となる。
アシスト力は、図2において第1関節部20における脚リンク14の前後方向の揺動支点32aと第2関節部24における脚リンク14の前後方向の揺動支点とを結ぶ線(以下「基準線」といい、L3で示す)の上に作用することから、コントローラ64は、力センサ62の出力に基づき、基準線L3上に作用する実際のアシスト力を検出し、検出された実際のアシスト力が目標値となるように駆動機構16のアクチュエータ42の動作を制御する。
より具体的にはコントローラ64は、利用者Pが支持部材10のシート部10aに着座して支持されるとき、駆動機構16のアクチュエータ42を駆動して脚リンク14の第1リンク22と第2リンク26を第3関節部30の関節軸30aを中心として相対変位させ、利用者Pの体重の少なくとも一部を支持する支持力、即ち、アシスト力を生じさせて利用者Pの歩行を補助する。
脚リンク14で発生されたアシスト力は支持部材10を通じて利用者Pの体幹に伝達され、利用者Pの脚に作用する荷重を軽減して歩行を補助する。利用者Pとしては、例えば工場などで立ち作業する作業者も予定される。
ここで、この発明の課題を再説すると、支持部材10と脚リンク14を連結する第1関節部20において脚リンク14に取り付けられるスライダ34が支持部材10に取り付けられるガイドレール32に対して自由に動いてしまうため、持ち運ぶ際などの取り扱いが煩瑣であったことに鑑み、この発明は支持部材10と脚リンク14を連結する第1関節部20のスライダ34を解除自在に固定するようにしたことにある。
以下それについて説明する。
図5(a)は利用者Pが支持されない(着座しない)ときの支持部材10とガイドレール32などの拡大側面図、図5(b)はそのときの支持部材10とガイドレール32などの模式断面図、図6(a)は利用者Pが支持される(着座する)ときの支持部材10とガイドレール32などの拡大側面図、図6(b)はそのときの支持部材10とガイドレール32などの模式断面図、図7は図5(a)の背面図である。
図5から図7に示す如く、この実施例においては、ガイドレール32に係合されるスライダ34を固定、より正確にはガイドレール32に解除自在に固定するブレーキ70を設ける如く構成した。具体的には、ブレーキ70は、一端が支持部材10に取り付けられ、他端がスライダ34、正確にはガイドレール32とスライダ34に沿って延びて腰当て部10cの背面に取り付けられるブレーキプレート70aからなるように構成した。
より具体的には、ブレーキプレート70aは、図5に示すように利用者Pが支持部材10に支持されない(着座しない)とき、スライダ34に当接してスライダ34を固定する一方、図6に示すように利用者Pが支持部材10に支持される(着座する)とき、利用者Pの体重によってスライダ34から離間してスライダ34との固定を解除するように、支持部材10に少なくとも一端、より正確にはその両端、即ち、一端が支持部材10の支持フレーム10bに、他端がその腰当て部10cに取り付けられる如く構成した。
図5(b)と図6(b)からなる模式断面図および図7の背面図に示す如く、ブレーキプレート70aは、左右のガイドレール32とスライダ34の底面とほぼ同程度の横幅を有する。
また図5(a)などに示す如く、支持部材10の支持フレーム10bからガイドレール32とスライダ34に向けて突設された突起を形成し、ブレーキプレート70aはその突起からガイドレール32とスライダ34に向けて延びた後、図7に示すように他端で支持部材10の腰当て部10cの背面に取り付けられる。
即ち、ブレーキプレート70aは、利用者Pが支持されない(着座しない)とき、スライダ34とガイドレール32に当接してスライダ34を固定、より正確にはガイドレール32に固定するように構成される。
他方、ブレーキプレート70aは、利用者Pがシート部10aに支持される(着座する)と、利用者Pの体重(荷重)で支持フレーム10bが重力方向において下方に降下し、スライダ34から離間してスライダ34との固定を解除するように、支持部材10の支持フレーム10bと腰当て部10cに取り付けられるように構成される。
ブレーキプレート70aはアルミ材から構成されると共に、接触面には摩擦係数の高いゴム材からなるゴムシート70a1が貼り付けられ、スライダ34の底面と接触するだけで固定できるように構成される。
さらに、ブレーキプレート70aは、利用者P(あるいは別の人)が把持部10dを把持して支持部材10(を含む装置D全体)を重力方向において上方に持ち上げたとき、スライダ34を固定する固定力が増加するように、支持部材10の支持フレーム10bと腰当て部10cに取り付けられるように構成される。
具体的には、利用者Pが支持されない(着座しない)とき、ブレーキプレート70aは20[N]程度の力でスライダ34を固定すると共に、利用者Pなどが把持部10dを把持して上方に持ち上げたとき、増加された80[N]程度の力でスライダ34を固定するように構成される。
さらに、ブレーキプレート70aは、利用者P(あるいは別の人)が把持部10dを把持して支持部材10を重力方向において上方に持ち上げたとき、スライダ34を固定する固定力が増加するように、支持部材10の支持フレーム10bと腰当て部10cに取り付けられるように構成される。
上記した如く、この実施例にあっては、利用者Pの腰が当接される腰当て部10cを介して利用者Pを支持可能な支持部材10と、第1リンク22と第2リンク26を備えると共に、ガイドレール32と前記ガイドレール32に移動自在に係合されるスライダ34とからなる関節部(第1関節部)20を介して前記支持部材10に連結される脚リンク14と、前記第1リンク22と第2リンク26に連結される駆動機構16とを備え、利用者Pが前記支持部材10に支持されるとき、前記駆動機構16によって前記第1リンク20と第2リンク26を相対変位させて利用者Pの体重の少なくとも一部を支持するアシスト力を生じて利用者の歩行を補助する歩行補助装置Dにおいて、前記スライダ34を解除自在に固定するブレーキ70を設ける如く構成したので、スライダ34をガイドレール32に解除自在に固定することができ、使用されないとき、スライダ34がガイドレール32に対して自由に動いてしまうのを防止することができ、持ち運ぶ際などの取り扱いが容易となる。
また、前記ブレーキ70は、一端が前記支持部材10に取り付けられ、他端が前記スライダ34とガイドレール32に沿って延びて前記腰当て部10cの背面に取り付けられるブレーキプレート70aからなると共に、前記ブレーキプレート70aは、利用者Pが前記支持部材10に支持されないとき、前記スライダ34に当接して前記スライダ34を固定する一方、利用者Pが前記支持部材10に着座したとき、前記利用者Pの体重によって前記スライダ34から離間して前記スライダ34との固定を解除するように前記支持部材10に取り付けられる如く構成したので、上記した効果に加え、使用されるときは、利用者Pの体重によってブレーキプレート70aはスライダ34から離間してスライダ34との固定がひとりでに解除されることで、固定の解除が容易となる。
また、利用者の把持可能に前記支持部材10の腰当て部10cに取り付けられる把持部10dを備えると共に、前記ブレーキプレート70aは、利用者Pが前記把持部10dを把持して前記支持部材10を重力方向において上方に持ち上げたとき、前記スライダ34を固定する固定力が増加するように、前記支持部材10に取り付けられる如く構成したので、上記した効果に加え、把持部10dを備えることで持ち運びが容易となると共に、把持部10dを介して持ち上げるとき、スライダ34を固定する固定力が増加することで、取り扱いが一層容易となる。
図8(a)は、この発明の第2実施例に係る歩行補助装置Dを示す、ブレーキプレート70aがスライダ34を固定したときの支持部材10などの拡大側面図と背面図、図8(b)はその固定を解除したときの支持部材10などの拡大側面図と背面図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例にあっては、図8(a)に示す如く、ブレーキプレート70aは、利用者P(あるいは別の人)によって把持部10dが操作されたとき、より具体的には前方に倒されたとき、スライダ34に当接してスライダ34を固定する、換言すればスライダ34を固定する固定力が生じるように、支持部材10の支持フレーム10bと腰当て部10cに取り付けられるように構成される。
即ち、第2実施例において把持部10dは軸10d1を中心として腰当て部10cと一体に前方(利用者Pに支持されたとき、その進行方向において)に倒れるように構成される。ブレーキプレート70aは、第1実施例と同様に腰当て部10cの背面、より具体的には腰当て部10cの背面に固着された横軸10c1に巻回されて取り付けられる。
従って、第2実施例においては、把持部10dが利用者Pによって前方に倒されると、腰当て部10cに取り付けられたブレーキプレート70aが引き上げられ、スライダ34に当接してスライダ34を固定するように構成される。
逆に、図8(b)に示す如く、把持部10dが利用者Pによって初期状態の直立位置に戻されると、腰当て部10cに取り付けられたブレーキプレート70aは引き戻され、スライダ34の固定は解除される。残余の構成および効果は第1実施例と異ならない。
上記した如く、第2実施例に係る歩行補助装置Dにおいては、利用者Pの把持可能に前記支持部材10の前記腰当て部10cに取り付けられる把持部10dを備えると共に、前記ブレーキプレート70aは、利用者Pによって前記把持部10dが操作されたとき、前記スライダ34(とガイドレール32)に当接して前記スライダ34を固定するように、前記支持部材10に取り付けられる如く構成したので、第1実施例で述べた効果に加え、把持部10dを備えることで持ち運びが容易となると共に、把持部10dの操作を介してスライダ34をガイドレール32に固定できることで、取り扱いが一層容易となる。
尚、この発明を実施例から説明したが、この発明は実施例に限定されるものではない。例えば、ゴムシート70a1をブレーキプレート70aに貼り付けたが、スライダ34に貼り付けるなどしてブレーキ70をスライダ34側に設けても良い。
また、支持部材10も着座可能な構造に限定されるものではなく、例えば特開2006−187348号公報に開示されるように、ベルトを用いる構造であっても良い。
D 歩行補助装置、10 支持部材、10a シート部、10b 支持フレーム、10c 腰当て部、10d 把持部、12 靴部、12a 靴、12b 連結部材、12c 中敷、 14 脚リンク、16 駆動機構、20 第1関節部(関節部)、22 第1リンク、24 第2関節部、26 第2リンク、30 第3関節部、32 ガイドレール、32a 曲率中心(揺動支点)、32b 支軸(揺動支点)、34 スライダ、36 ローラ、42 アクチュエータ,42a 減速機、42b 出力軸、44 駆動クランクアーム、46 従動クランクアーム、50 バッテリ、60,62 力センサ、64 コントローラ、70 ブレーキ、70a ブレーキプレート、70a1 ゴムシート

Claims (3)

  1. 利用者の腰が当接される腰当て部を介して利用者を支持可能な支持部材と、第1リンクと第2リンクを備えると共に、ガイドレールと前記ガイドレールに移動自在に係合されるスライダとからなる関節部を介して前記支持部材に連結される脚リンクとを備え、前記第1リンクと第2リンクを相対変位させて利用者の歩行を補助する歩行補助装置において、前記スライダを解除自在に固定するブレーキを備え、前記ブレーキは、一端が前記支持部材に取り付けられ、他端が前記ガイドレールと前記スライダに沿って延びて前記腰当て部の背面に取り付けられるブレーキプレートからなると共に、前記ブレーキプレートは、利用者が前記支持部材に支持されないとき、前記スライダに当接して前記スライダを固定する一方、利用者が前記支持部材に支持されるとき、前記利用者の体重によって前記スライダから離間して前記スライダとの固定を解除するように前記支持部材に取り付けられることを特徴とする歩行補助装置。
  2. 利用者の把持可能に前記腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、前記ブレーキプレートは、利用者が前記把持部を把持して前記支持部材を重力方向において上方に持ち上げたとき、前記スライダを固定する固定力が増加するように、前記支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項記載の歩行補助装置。
  3. 利用者の把持可能に前記腰当て部に取り付けられる把持部を備えると共に、前記ブレーキプレートは、利用者によって前記把持部が操作されたとき、前記スライダに当接して前記スライダを固定するように、前記支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項記載の歩行補助装置。
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