JP5284262B2 - ピリジンボラン錯体 - Google Patents

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Description

本発明は置換ピリジンを有する新規ボラン錯体、置換ピリジンを有する新規ボラン錯体の合成方法、置換ピリジンを有する新規ボラン錯体を含む溶液、および置換ピリジンを有する新規ボラン錯体を有機反応に用いる使用方法に関する。
発明の背景
ジボラン(B26)は非常に容易に加水分解且つ酸化される毒性且つ自燃性ガスである。それは最大限の注意を払って取り扱わなければならず、且つ−20℃より低い温度で輸送及び貯蔵しなければならない。ジボランの危険を減らすために、ドナー分子、例えばエーテル、スルフィド、アミンおよびホスフィンを有するボラン(BH3)の錯体が常に有機反応、特に官能基の還元、およびアルケンおよびアルキンでのヒドロホウ素化反応に使用される。前記のボラン錯体によって還元される官能基はアルデヒド、ケトン、ラクトン、エポキシド、エステル、アミド、オキシム、イミンおよびニトリル基を含む。
最も使用されるボラン源は、ボラン−テトラヒドロフラン(THF)錯体のTHF溶液であり、それは市販で通常1モル/lの濃度である。しかしながら、ボラン−THF錯体はテトラヒドロフラン環のエーテル開裂によって熱分解する傾向があり、ブトキシボランおよび最終的には分解生成物としてトリブチルボレートをもたらす。US6,048,985号によれば、THF溶液中でのボラン−THF錯体の貯蔵安定性は、より高い濃度を有する溶液であっても低温で著しく増加する。
他の錯化剤を有するボラン試薬が利用可能であるが、しかし固有の欠点に苦労している。例えば、スルフィドボランは高く濃縮されているが、しかしそれらの商業用途はそれらの強い臭気のために限定される。脂肪族および芳香族アミンを有する多くのボラン錯体が公知であるが、しかしそれらの反応性はしばしば特定の官能基を還元するのに充分でない。さらには、前記の錯化剤は時として反応混合物から除去するのが難しく、且つ所望の生成物の単離が面倒であることがある。
ピリジンは、感湿性ではなく、且つプロトン性媒体中の還元的アミノ化および還元に対して非常に有用なアミンボランを形成する。ピリジンボランは市販で、且つ酢酸中でボランの反応性を増加させるためにしばしば利用される。残念ながら、ピリジンボランは熱的に不安定で、且つヒドロホウ素化/重合工程を介した分解を避けるために54℃未満の温度に保たれなければならない。大気中でのその貯蔵寿命はたったの6ヶ月である。ピリジン、2−n−プロピルピリジン、3−メチルピリジン、3−エチルピリジンおよび4−エチルピリジンのボラン錯体は蒸留で激しく分解する液体である(Mooney E.F. et al,J.Inorg.Nucl.Chem 1968,30,p.1439)。2−ピコリンボラン(融点50℃)、2−エチルピリジンボラン(融点50〜51℃)、2,6−ルチジンボラン(融点106〜107℃)および2,4,6−コリジンボラン(融点99〜100℃)が固体として単離されている。
錯化剤の性質が、ボラン試薬の安定性および反応性、並びに反応が行われるときの条件および後処理工程に強く影響することは明らかである。
従って、改善した安定性および反応特性を有した新規のボラン試薬、およびそれらの使用方法を開発し、利用可能なボラン試薬の範囲を補完し、且つボラン試薬を用いた有機変換のためのより良い効率を達成することが望ましい。
発明の要約
本発明は、錯化剤としての置換ピリジンを含む新規ボラン錯体およびそれらの溶液を提供する。本発明の他の課題は、それらの新規ボラン錯体の合成方法の開発であった。本発明のさらに他の課題は、有機反応のための新規ボラン錯体の使用方法の開発であった。
従って、化学式(1)
Figure 0005284262
[式中、
1およびR2は互いに独立にC1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルあるいはハロゲンを表し、但し、R2がピリジン環の4位あるいは6位にあるとき、R1およびR2は同時にメチルではない]の新規ボラン錯体が見出された。
さらには、ボラン源をそれぞれの置換ピリジンと反応させる工程を含む、化学式(1)の新規ボラン錯体の合成のための方法が見出された。
本発明の他の実施態様は、化学式(1)の少なくとも1つの新規ボラン錯体および少なくとも1つの溶剤を含む溶液である。
本発明の新規ボラン錯体を多数の有機変換に用いることができる。例は、官能基の還元およびアルケンおよびアルキンでのヒドロホウ素化反応である。前記のボラン錯体で還元される官能基は、例えばアルデヒド、ケトン、ラクトン、エポキシド、エステル、アミド、オキシム、イミン、およびニトリル基を含んでよい。
図面の簡単な説明
図1はメタノール中での5−エチル−2−メチルピリジンボランの数日にわたる安定性を例示する。
発明の詳細な説明
本発明の置換ピリジンを有する新規ボラン錯体は、一般式(1)
Figure 0005284262
[式中、
1およびR2は互いに独立にC1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルあるいはハロゲンを表し、但し、R2がピリジン環の4位あるいは6位にあるとき、R1およびR2は同時にメチルではない]
による化学構造を有する。
ここで使用される場合、用語"C1〜C8−アルキル"は、1〜8つの炭素原子を含む分岐あるいは非分岐飽和炭化水素基を意味する。例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシルおよびn−オクチルである。
用語"C1〜C8−アルコキシ"は、1〜8つの炭素原子を含む、分岐あるいは非分岐の脂肪族モノアルコールから誘導された基を意味する。例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびn−ペントキシである。
用語"C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキル"は、上で定義したC1〜C8−アルキル基を意味し、ここで1つの水素原子は上で定義したC1〜C8−アルコキシ基によって置換されている。例はメトキシメチル(−CH2OCH3)、エトキシメチル(−CH2OCH2CH3)および2−メトキシエチル(−CH2CH2OCH3)である。
用語"ハロゲン"は、フッ素、塩素、臭素あるいはヨウ素原子を意味する。
本発明の好ましい実施態様において、新規ボラン錯体は、基R2がピリジン環の5位に結合している一般式(1)による化学構造を有する。
最も好ましいのは、新規ボラン錯体が、一般式(1)で示され、基R1がメチルであり、且つR2がピリジン環の5位に結合し且つエチルである化学構造を有する本発明の実施態様である。
本発明の他の実施態様は、化学式(1)の新規ボラン錯体の合成方法であって、ボラン源をそれぞれの置換ピリジンと反応させる工程を含む方法である。用いられるボラン源はジボランあるいは任意の他のボラン含有試薬、あるいは同様の方法による他のボラン錯体の合成に使用されているボラン生成反応系であってよい。例えば本発明の方法は、それぞれの錯化剤の存在下での水素化ホウ素ナトリウムおよび三フッ化ホウ素からのボランのその場生成を含んでよい(A.Pelter,K.Smith, H.C.Brown,"Borane Reagents",pp.421−422,Academic Press 1988を参照)。
本発明によれば、置換ピリジンは例えば、2,3−ルチジン、2,5−ルチジン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−エチル−2−メチルピリジン、3−エチル−2−メチルピリジン、2,5−ジエチルピリジン、5−プロピル−2−メチルピリジン、4−プロピル−2−メチルピリジン、5−イソプロピル−2−メチルピリジン、5−t−ブチル−2−メチルピリジン、5−n−ヘキシル−2−メチルピリジン、4−イソブチル−2−メチルピリジン、2,4−ジプロピルピリジン、5−メトキシメチル−2−メチルピリジンあるいは5−エトキシメチル−2−メチルピリジンであってよい。好ましいのは2位および5位に置換基R1およびR2を有するピリジンであり、最も好ましいのは5−エチル−2−メチルピリジンである。
本発明の新規ボラン錯体のための他の合成は、それぞれの置換されたピリジンをテトラヒドロフラン中のボラン−テトラヒドロフラン錯体の溶液へ添加することを含む。好ましくは、本発明の新規ボラン錯体は、それぞれの置換されたピリジンへのガス状ジボランの直接添加によって高純度で製造される。この反応を可能にするために、該ジボランをそれぞれの置換ピリジンと例えばアルカリ金属ホウ水素化物からのその場形成を含む任意の方法によって接触させる。この合成において、1当量のジボランと2当量の置換ピリジンとの間の化学量論組成比での反応が起き、2当量の新規ボラン錯体(1)が得られる。いくつかの本発明の新規ボラン錯体が室温で液体であるので(例えば5−エチル−2−メチルピリジンボラン)、取り扱いが容易であり、且つ、攪拌しながらジボランをきちんと置換されたピリジンへ添加することによって効率的で大規模の合成が通常の反応器内で実現できる。
しかしながら、置換ピリジンはジボランと比較して過剰に存在してよく、従ってボランのための錯化剤として、且つ新しく形成されたボラン錯体のための溶媒の両方としてはたらき得る。当然、ボランに対して置換ピリジンよりも乏しい錯化能力を有する1つあるいはそれより多くの溶剤も存在してよい。
本発明の他の実施態様は従って、置換ピリジン(1)を有する少なくとも1つの新規ボラン錯体および少なくとも1つの溶剤を含む溶液である。本発明の溶液に適した溶剤は、ボラン錯体(1)のそれぞれの置換ピリジンと少なくとも部分的に混和性があり、且つボランに対して不活性であり、例えばエーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランあるいは2−メチルテトラヒドロフラン、スルフィド、例えばジメチルスルフィドあるいは1,6−チオキサン、あるいは炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエンあるいはキシレンである。置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体溶液に好ましい溶剤は、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフィド、1,6−チオキサン、トルエン、ヘキサンあるいはシクロヘキサンであり、最も好ましいのはテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサンあるいはシクロヘキサンである。
本発明の溶液は一般に、化学式(1)の新規ボラン錯体を0.05〜6.5モル/l、好ましくは0.3〜3モル/l、最も好ましくは0.5〜2モル/lの濃度で含有する。
本発明の溶液をさらなる反応に直接的に用いても、あるいは溶剤の蒸発によって該ボラン錯体を純粋な形態で単離してもよい。
置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体の穏やかな反応性のために、プロトン性溶剤を用いた溶液さえも製造でき、且つ該溶液は適度な期間の間、安定である。従って、水、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノール、あるいは酸、例えばギ酸または酢酸を含有するプロトン性の環境下で反応を実施できる。例として、図1はメタノール中での5−エチル−2−メチルピリジンボランの数日にわたる安定性を例示する。
ボラン錯体が熱分解を受ける傾向があることはよく知られている。従って、置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体の貯蔵安定性は特に興味深い。様々な条件下(0℃および20℃)で実施された貯蔵寿命の調査は、例えば5−エチル−2−メチルピリジンボランがボラン含分を失っておらず、且つ経時によって粘性が上がっていないことを示した。
ボランの高いエネルギー含量のために、本発明のいくつかの新規ボラン錯体の熱分解における熱放出を示差走査熱量測定(DSC)によって調査し、そして市販のアミン−ボラン錯体のデータと比較した。DSCは潜在的に有害な反応および熱分解を検知するのに有用な、素早い選別試験である。結果を表1に要約する。
Figure 0005284262
測定された値は本来の特性ではなく、装置の感度、走査速度および材料の品質に依存する(B.Venugopal, Chemical processing,2002,March issue,p.51)。材料の品質における違いも影響があり、即ち、溶剤が含有されていると一般により低いエネルギーが放出される。しかしながら、化合物および混合物の相対的な熱リスクは比較し得る。表1のデータから、新規の5−エチル−2−メチルピリジンボランはピリジンボランおよび2−ピコリンボランより、分解の際、より高い立ち上がり温度を有し、且つより低いエネルギーを放出することが明らかである。
150℃での5−エチル−2−メチルピリジンボラン(5%の5−エチル−2−メチルピリジンを有する95%の純度)の等温DSCは、140分後にこの温度で発熱性の事象を示した。その発熱は−374J/gのエネルギー放出を示し、それは動的DSCで見られるものより低い。他の等温DSCを125℃で実施し、それは3000分間いかなる熱事象も示さなかったが、しかし等温スキャンの終わりに行った動的スキャンは180℃で立ち上がりを示し、且つ放出されたエネルギーは−113J/gだけであった。放出されたエネルギーのこのより低い量は、5−エチル−2−メチルピリジンボランに対して予想されるエネルギーのほんの約20%であったので、加熱時間中に5−エチル−2−メチルピリジンボランのいくらかの熱分解が起きているはずである。最後に、55℃で4500分間の等温DSCは、熱事象を示さず、且つ後の動的スキャンは予想されるエネルギー放出である−658J/gを199℃の立ち上がりで示した。55℃で保持できないピリジンボランと比較して、5−エチル−2−メチルピリジンボランは熱的により安定である。
本発明はさらに、置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体を有機反応に用いる使用方法を提供する。前記方法は、反応容器内でのボラン錯体と基質との接触の工程を含む。ほとんどの芳香族アミンボランに対して、ボランをアミンから切り離すために、反応に熱が必要とされると予想される。好ましくは、最終的に発生したガス状ジボランの反応容器からの離脱を防ぐ。即ち、反応容器に背圧調節器を装備すべきであり、且つおよそ大気圧より高い圧力に維持するべきである。
本発明によれば置換ピリジン(1)の新規ボラン錯体が用いられ得る有機反応は、特に官能基の還元反応およびアルケンおよびアルキンでのヒドロホウ素化反応、および第一級または第二級アミンによるアルデヒドあるいはケトンの還元的アミノ化を含む。新規ボランエーテル錯体での還元反応に使用するのに適した基質は、アルデヒド、ケトン、オキシム、イミン、ニトリルあるいはカルボン酸基を有する有機化合物を含む。
置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体の有機官能基に対する反応性は、ピリジンボランおよび2−ピコリンボランの反応性に匹敵すると予想される(Yorka,K.V.; Truett,M.L.; Johnson、W.S.,J.Org.Chem.1962,27,4580; Bomann,M.D.; Guch,I.C.; DiMare,M.,J.Org.Chem.1995,60,5995; Pelter,A.P.; Rosser,R.M.; Mills,S.,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,1984,717を参照)。ボランと芳香族アミンの窒素との強い相互作用のために、有機官能基の還元は酸あるいはルイス酸の存在からの恩恵を受ける(酢酸中の2,6−ルチジンボランおよび2−ピコリンボランの反応のための、例えば酢酸あるいは三フッ化ホウ素エチルエーテル:Brown,H.C.; Murray,L.T. Inorg.Chem.1984,23,2746を参照)。実施例7および8からわかるように、5−エチル−2−メチルピリジンからボランを切り離すために、且つ1−オクテンのヒドロホウ素化を誘発するために、熱が必要であった。酢酸の存在下で、該反応は非常により速く且つより低い温度で起きる(実施例9を参照)。
還元反応における、置換ピリジン(1)を有する新規ボラン錯体の化学的選択性を、等モル量のベンズアルデヒドおよびアセトフェノンを5−エチル−2−メチルピリジンボランと反応させることによる競合反応性調査において調べた(1当量のベンズアルデヒドに対して1当量のボラン水素化物、実施例10を参照)。該反応は即座であり且つ反応温度を発熱的に70℃にした。ベンズアルデヒドはケトンより非常に速く還元され、フェネチルアルコールに対する比が91:9のベンジルアルコールをもたらした。組み合わされたカルボニル基質の37%が還元され、且つ63%が還元されないで残り(予想されていたのは50%)、これは使用可能な水素化物原子の3つのうち2つが、それらの条件下での還元に使用可能であったことを示した。ボランでのカルボニル還元が、3つのうち2つのボランである水素化物原子が反応するとき、形成されるジアルコキシボラン[(RO)2BH]種の乏しい反応性のせいでしばしば停止することは一般的である。
以下の実施例は、本発明を説明するものであるが、本発明を制限するものではない。
メタノール中での5−エチル−2−メチルピリジンボランの数日にわたる安定性を例示する図である。
実施例
ボラン濃度を2つの方法、Jeffery,G.H., Bassett,J., Mendham,J., Denney,R.C.によってVogel’s Textbook of Quantitative Chemical Analysis,第五版(ニューヨーク、John Wiley and Sons社、1989)pp384−386に記載された方法によるボランのヨウ素酸塩滴定、および740℃で炭酸塩(炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムの1:1の混合物)を用いてホウ素溶融し、次に試料を濃塩酸中で溶解し、そしてマンニトールの存在下での水酸化ナトリウムで滴定(Brown,H.C. Organic Synthesis via Boranes, Vol.1(ニューヨーク、John Wiley and Sons社、1975)p.244およびJeffery,G.H., Bassett,J., Mendham,J., Denney,R.C.,Vogel’s Textbook of Quantitative Chemical Analysis,第五版(ニューヨーク、John Wiley and Sons社、1989)pp299−300)することによって測定した。
実施例1:ボラン−THF錯体からの5−エチル−2−メチルピリジンボランの製造
ボラン−THF錯体(20mlの1M溶液)を4℃でTHF(10ml)中の5−エチル−2−メチルピリジン溶液(2.4g、20mol)に滴加した。溶液の温度はボランの添加の間に3度上昇した。該溶液の11B NMRスペクトルは、δ=−13.2(1J(111H)=98Hz)に四重線を示した。該溶液のDSCは209℃の立ち上がりで−30J/gのエネルギー放出を有する発熱性の事象を有した。
該THFを真空下および40℃で除去すると、約40%のTHFおよび約60%の5−エチル−2−メチルピリジンボランをまだ含有している茶色の液体が残った。
実施例2:ボラン−THF錯体からの2,3−ルチジンボランの製造
ボラン−THF錯体(10mlの1M溶液)を4℃でTHF(10ml)中の2,3−ルチジン(1.07g、10mmol)溶液に滴加した。溶液の温度はボランの添加の間に3度上昇した。該溶液の11B NMRスペクトルは、δ=−12.5(1J(111H)=96Hz)に四重線を示した。該溶液のDSCは225℃の立ち上がりで−23J/gのデルタを有する発熱性の事象を有した。
該THFを真空下および30〜35℃で除去すると、融点120℃を有する綿状結晶性固体としての2,3−ルチジンボランが残った。
実施例3:溶剤を用いたジボランからの5−エチル−2−メチルピリジンボランの製造
ジボラン(1.4g)をトルエン(50ml)中の5−エチル−2−メチルピリジン(12.1g)の溶液に添加し、5−エチル−2−メチルピリジンボランの2M溶液を形成した。溶液の温度はボランの添加の間に4度上昇した。その11B NMRスペクトルは、δ=−13.3ppm(1J(111H)=98Hz)に四重線を示した。該溶液のDSCは212℃の立ち上がりおよび−152J/gのエネルギー放出を有した。該溶剤を30ml(27.4g)の溶液から真空下で除去すると、液体生成物が残った(6.4g、収率90%)。1H NMRは痕跡量のトルエン(<0.5%)が残っていることを示した。
実施例4:溶剤を用いないジボランからの5−エチル−2−メチルピリジンボランの製造
ジボラン(4.9g、177mmol)を氷浴で冷却された瓶中のニートの5−エチル−2−メチルピリジン(45.95g、379mmol)に添加した。その4時間の添加は発熱性であった。生成物のボランに対するヨウ素酸塩滴定は91.4%の5−エチル−2−メチルピリジンボランを示し、それは添加されたジボランの量に基づいて予想されたもの(92.5%)よりわずかに低かった。ホウ素溶融法は91%の純度を示した。生成物の密度は25℃で0.909g/mlであった。粘度は20℃で6.6センチストークと測定された。
実施例5:5−エチル−2−メチルピリジンボランの製造
ジボラン(21.2g、766mmol)を氷浴内の瓶中のニートの5−エチル−2−メチルピリジン(182.3g、1504mmol)に添加した。その2.5時間の添加は発熱性であり、温度を6℃に上げた。生成物のボランに対するヨウ素酸塩滴定は93.9%の5−エチル−2−メチルピリジンボランを示した。ホウ素溶融は、添加したジボランの量、98.9%と並ぶ値を示した。該溶液の11B NMRスペクトルは、δ=−13.2(1J(111H)=98Hz)に四重線を示した。1H NMRデータ(C66):δ0.70(t,3H,J=7.6Hz)、1.92(q,2H,J=7.6Hz)、2.51(s,3H)、3.4(q,3H,1J(111H)=98Hz)、6.42(d,1H,J=7.8Hz)、6.74(d,1H,J=7.8Hz)、8.49(s,1H); 13C NMR(C66):δ14.5、21.9、25.2、126.2、138.3、148.1、154.7、失った1つのピークは恐らく重なっている信号のせいである;13C NMR(CDCl3):δ15.1、22.2、25.8、127.0、139.0、139.7、148.0、155.0;IR(0.025cmセル内、ニート)B−H str.2250−2400cm-1。その密度は23℃で0.900g/mlであった。粘度は20℃で7.2センチストークと測定された。
実施例6:5−エチル−2−メチルピリジンボランの製造(室温でのジボラン添加)
ジボラン(50g、1.81mol)を室温で瓶中のニートの5−エチル−2−メチルピリジン(461.9g、3.81mol、Lonza)に添加した。その温度は2時間43分にわたるジボランの添加の間に20℃から26℃に上昇した。ボランに対するヨウ素酸塩滴定は91.9%を示した。ホウ素溶融法分析は添加されたジボランの量に対して予想される値、95.8%を示した。該溶液の11B NMRスペクトルは、δ=−13.2(1J(111H)=98Hz)に四重線を示した。その密度は20℃で0.917g/mlであった。粘度は20℃で6.9センチストークと測定された。1H NMR(C66):δ0.70(t,3H,J=7.6Hz)、1.92(q,2H,J=7.6Hz)、2.51(s,3H)、3.4(q,3H,1J(111H)=98Hz)、6.42(d,1H,J=7.8Hz)、6.74(d,1H,J=7.8Hz)、8.49(s,1H)。4〜5%のフリーアミンのせいで、1H NMRスペクトルにおいて非常に小さいピークも見られた。
実施例7:5−エチル−2−メチルピリジンボランの1−オクテンとの反応(1:1)
5−エチル−2−メチルピリジンボランのトルエン中の1−オクテンとの反応(BH3対アルケンが1:1のモル比)を70℃で24時間、限られた程度まで起こした。試料を70℃に24時間加熱した後、11B NMRスペクトルによれば、6%の5−エチル−2−メチルピリジンボランが反応していた。ジアルキルボラン生成物は反応した1−オクテンの14%に相当すると観測された。
実施例8:5−エチル−2−メチルピリジンボランの1−オクテンとの反応(1:3)
5−エチル−2−メチルピリジンボランのトルエン中の3当量の1−オクテン(1M)との反応は45℃で20時間にわたって起きなかった。試料を70℃に24時間加熱した後、45%の5−エチル−2−メチルピリジンボランが反応し、6%のトリオクチルボランおよび39%のジオクチルアルコキシボランが得られた。反応した1−オクテンのパーセントは45%であった。
実施例9:酢酸存在下での1−オクテンのヒドロホウ素化
1−オクテン(3.36g、30mmol)および酢酸(0.6g、10mmol)を窒素下、フラスコ内で化合させた。5−エチル−2−メチルピリジンボラン(1.35g、10mmol)を、シリンジを介して室温で添加した。室温で1時間後、11B NMR分光によってモニターしたとき、発熱は観察されず、反応は起きていなかった。該混合物を70℃に加熱し、そして1時間、3時間、および21時間後にモニターを70℃で継続した。50%の5−エチル−2−メチルピリジンボランは1時間後に消費され(70℃)、そして21時間後に完全に消費され、アルキルボランのプロトン付加の後、63%のトリアクリルボラン(2.7ppm)、32%のジアクリルオクチルボラン(18ppm)および4%のジオクチルアクリルボラン(31ppm)が得られた。該1−オクテンはオクタンに還元された。
実施例10:カルボニル還元競合実験
ベンズアルデヒド(1.6g、15mmol)、アセトフェノン(1.8g、15mmol)および酢酸(0.3g、5mmol)を窒素下、フラスコ内で化合させた。5−エチル−2−メチルピリジンボラン(0.7g、5mmol)を室温で、5分にわたってシリンジを介して添加した。その添加の最後に、反応混合物の温度は70℃に達した。氷水浴を直ちに適用し、温度を下げる。1H NMRスペクトルは反応が完了したことを示し、91:9の比のベンジルアルコール対フェネチルアルコールが得られた。化合したカルボニル基質の37%が還元され、且つ63%が還元されずに残っていた。11B NMRスペクトルは77%のホウ酸塩(還元されたカルボニル生成物)およびホウ酸塩生成物に配位する22%(0〜2ppmで化合された種)のアミンを示した。
上述の全ての参考資料は、全ての有用な目的のために参照をもってその全内容が開示されるものとする。
本発明を具体化するある特定の構造が示され、記載されているが、その一方で、当業者には本発明の基礎となる概念の主旨および範囲から逸脱しない限りにおいてその一部の様々な変更および改変を行ってよいことと、本発明が本願に示され記載される特定の形態に限定されないことは明らかである。

Claims (13)

  1. 化学式(1)
    Figure 0005284262
    [式中、
    1およびR2は互いに独立にC1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルあるいはハロゲンを表し、但し、R2がピリジン環の4位あるいは6位にあるとき、R1およびR2は同時にメチルではない]
    のボラン錯体。
  2. 2がピリジン環の5位に結合していることを特徴とする、請求項1に記載のボラン錯体。
  3. 1がメチルであり、且つR2がエチルであることを特徴とする、請求項1または2に記載のボラン錯体。
  4. 置換ピリジンが、2,3−ルチジン、2,5−ルチジン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−エチル−2−メチルピリジン、3−エチル−2−メチルピリジン、2,5−ジエチルピリジン、5−プロピル−2−メチルピリジン、4−プロピル−2−メチルピリジン、5−イソプロピル−2−メチルピリジン、5−t−ブチル−2−メチルピリジン、5−n−ヘキシル−2−メチルピリジン、4−イソブチル−2−メチルピリジン、2,4−ジプロピルピリジン、5−メトキシメチル−2−メチルピリジンあるいは5−エトキシメチル−2−メチルピリジンであることを特徴とする、請求項1に記載のボラン錯体。
  5. 置換ピリジンが、5−エチル−2−メチルピリジンであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のボラン錯体。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の少なくとも1つのボラン錯体および少なくとも1つの溶剤を含む溶液。
  7. 溶剤が化学式(1)のボランの錯化に使用される置換ピリジンを含むことを特徴とする、請求項6に記載の溶液。
  8. ボラン錯体の濃度が0.05〜6.5モル/lであることを特徴とする、請求項6または7に記載の溶液。
  9. 溶剤が、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフィド、1,6−チオキサン、トルエン、ヘキサンあるいはシクロヘキサンであることを特徴とする、請求項6から8までのいずれか1項に記載の溶液。
  10. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の新規ボラン錯体の合成方法において、ボラン源をそれぞれの置換ピリジンと反応させる工程を含む方法。
  11. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の新規ボラン錯体を有機反応に用いる使用方法において、反応容器内でボラン錯体と基質とを接触させる工程を含む方法。
  12. 請求項11に記載の新規ボラン錯体の使用方法において、有機反応が官能基の還元あるいはアルケンおよびアルキンでのヒドロホウ素化反応であることを特徴とする方法。
  13. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の新規ボラン錯体を、第一級または第二級アミンでのアルデヒドあるいはケトンの還元的アミノ化に用いる使用方法。
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