JP5283272B2 - トロリ線 - Google Patents

トロリ線 Download PDF

Info

Publication number
JP5283272B2
JP5283272B2 JP2009147235A JP2009147235A JP5283272B2 JP 5283272 B2 JP5283272 B2 JP 5283272B2 JP 2009147235 A JP2009147235 A JP 2009147235A JP 2009147235 A JP2009147235 A JP 2009147235A JP 5283272 B2 JP5283272 B2 JP 5283272B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trolley wire
trolley
wire
curved surface
radius
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009147235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011001025A (ja
Inventor
淳 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2009147235A priority Critical patent/JP5283272B2/ja
Publication of JP2011001025A publication Critical patent/JP2011001025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5283272B2 publication Critical patent/JP5283272B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)

Description

この発明は、集電装置のすり板が摺動し電気車に電力を供給するトロリ線に関する。
電気鉄道の架線では、集電装置(パンタグラフ)のすり板がトロリ線と摺動すると、このすり板が通過するたびにこのトロリ線が湾曲してこのトロリ線の表面に曲げ応力(以下、トロリ線応力という)が発生する。このため、トロリ線材料について疲労試験を行って疲労特性を把握する一方、速度向上試験等ではトロリ線応力を実測して把握することにより、トロリ線の疲労破断を防いでいる。従来のトロリ線は、例えば、硬銅の電導体内に鋼線を配置している(特許文献1参照)。このような従来のトロリ線では、架線の補強用に鋼線を使用し、導電特性を向上させるために銅を使用することによって、波動伝播特性及び耐疲労特性などを向上させて高速走行を可能としている。
特許第2633570号公報
近年、トロリ線の断面形状を工夫することによってトロリ線応力を低減し、疲労破断のおそれを小さくし疲労寿命を延伸可能なトロリ線が提案されている。しかし、このようなトロリ線では、トロリ線上面の断面形状によっては横風を受けたときにカルマン渦によって微風振動が発生して跳ね上がるギャロッピング現象(上下振動)が発生する。特に、トロリ線上面が扁平な断面形状の場合には、特定の風向の横風に対してトロリ線上面側の流れの剥離に起因する失速現象が起こり、ギャロッピング現象を生じる可能性が高いことが風洞試験で確認されている。このため、トロリ線応力の低減効果を発揮しつつギャロッピング特性を改善可能なトロリ線が要望されている。
この発明の課題は、トロリ応力を低減しつつトロリ線上面からの気流の剥離を抑制しギャロッピング特性を改善することができるトロリ線を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1及び図2に示すように、集電装置(2)のすり板(2a)が摺動し電気車(1)に電力を供給するトロリ線であって、横風を受けたときの上下振動を低減するために、トロリ線上面(9D)からの気流の剥離を抑制する剥離抑制部(9d)を備え、前記剥離抑制部は、前記トロリ線上面の中央部に第1の湾曲面(9e)を備え、前記トロリ線上面の両肩部に前記第1の湾曲面に連なりこの第1の湾曲面よりも曲率半径(R 2 )の小さい第2の湾曲面(9f,9g)を備え、前記第1の湾曲面の曲率半径がR 1 であり、前記第2の湾曲面の曲率半径がR 2 であるときに、R 1 ≦10R 2 /3+20(mm)であり、前記集電装置のすり板が摺動するときに発生するトロリ線応力を低減するために、中立軸(O)から前記トロリ線上面(9D)までの距離(L 1 )がこの中立軸から前記トロリ線下面(9A)までの距離(L 2 )よりも短いことを特徴とするトロリ線(9)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のトロリ線において、前記トロリ線の断面積は、113.17 mm2であることを特徴とするトロリ線である。
この発明によると、トロリ応力を低減しつつトロリ線上面からの気流の剥離を抑制しギャロッピング特性を改善することができる。
この発明の実施形態に係るトロリ線を備える架線を概略的に示す側面図であり、(A)は集電装置の通過前後の状態を模式的に示す側面図であり、(B)は集電装置が通過中の状態を模式的に示す側面図。 この発明の実施形態に係るトロリ線の断面図である。 この発明の実施例に係るトロリ線の断面図である。 この発明の実施例に係るトロリ線のギャロッピング特性の風洞試験結果を示すグラフである。 この発明の実施例、現行品及び比較例に係るトロリ線の断面図であり、(A)は現行品のトロリ線の断面図であり、(B)〜(D)は比較例に係るトロリ線の断面図であり、(E)実施例に係るトロリ線の断面図である。 この発明の実施例、現行品、比較例に係るトロリ線のギャロッピングの有無を示すグラフである。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の実施形態に係るトロリ線を備える架線を概略的に示す側面図であり、図1(A)は集電装置の通過前後の状態を模式的に示す側面図であり、図1(B)は集電装置が通過中の状態を模式的に示す側面図。図2は、この発明の実施形態に係るトロリ線の断面図である。
図1に示す車両1は、電車又は電気機関車などの電気車であり、例えば高速で走行する新幹線などの鉄道車両である。集電装置2は、トロリ線9から電力を車両1に導くための装置である。集電装置2は、トロリ線9と摺動するすり板2aと、このすり板2aを支持する集電舟(舟体)2bと、この集電舟2bを支持した状態で上下方向に動作する枠組2cと、車両1の屋根上のがい子に取り付けられた状態で枠組2cを支持する台枠2dなどを備えている。図1に示す集電装置2は、例えば、車両1の進行方向に対して非対称なシングルアーム式パンタグラフである。
架線3は、線路上空に設置される架空式電車線路であり、長さ方向に所定の間隔をあけて支持点で支持されている。図1に示す架線3は、例えば、新幹線などの高速運転区間で適用されるコンパウンド式のカテナリちょう架方式の電車線路、又はこのコンパウンド式の各線を太くし張力を上げたヘビーコンパウンド式のカテナリちょう架方式の電車線路である。架線3は、図1に示すちょう架線4と、補助ちょう架線5と、ハンガ6と、ドロッパ7と、図2に示すイヤー8と、図1及び図2に示すトロリ線9などを備えている。図1に示す補助ちょう架線5は、トロリ線9を支持する線条であり、ちょう架線4はこの補助ちょう架線5を介してトロリ線9を吊り下げる線条である。ハンガ6は、トロリ線9を補助ちょう架線5に吊り下げる金具であり、ドロッパ7は補助ちょう架線5をちょう架線4に吊り下げる金具である。
図2に示すイヤー8は、集電装置2のすり板2aの摺動に支障がないようにトロリ線9の溝部9bを把持する架線金具である。イヤー8は、曲線区間においてトロリ線9を曲線外側に引っ張る曲線引金具、トロリ線9の振動を抑えトロリ線9にジグザグ偏位を付与する振止金具などの支持装置の先端部、又はハンガ6の下端部などに取り付けられている。
図1及び図2に示すトロリ線9は、集電装置2のすり板2aが摺動し車両1に電力を供給する部材である。この発明の実施形態に係るトロリ線9は、図1に示すように、集電装置2の通過時に湾曲して表面にトロリ線応力が発生したときに、このトロリ線応力を低減する機能を有するとともに、横風を受けてトロリ線上面から気流が剥離してギャロッピングが発生したときに、この気流の剥離を抑制する機能も有する。トロリ線9は、例えば、新幹線の高速化に対応するために質量に比して高張力であり高強度の材質によって製作されており、大きな引張強さと高い導電率を有する銅合金トロリ線の一種であり、Cr,Zr,Siを僅かに含有する銅合金を熱処理することによって特性を向上させているクロム・ジルコニウム系高強度銅合金トロリ線(以下、PHC(Precipitation-hardened Copper Alloy)トロリ線という))である。トロリ線9の断面積は、図3に示す実施例においては113.17mm2であり、従来型のPHCトロリ線の断面積111.1(mm2)と略同一であり、トロリ線9の質量も従来型のPHCトロリ線の質量991(g/m)と略同一である。トロリ線9の引張荷重は、59.0(kN)以上であり、トロリ線9の導電率は76.0(%)以上である。トロリ線9は、図1に示すハンガ6によってちょう架可能な溝付きトロリ線であり、図2に示すように断面形状が中心線Cを中心として左右対称である。トロリ線9は、下面9Aと、側面9B,9Cと、上面9Dとを備えている。トロリ線9は、集電装置2のすり板2aが摺動するときに発生するトロリ線応力を低減するために、中立軸Oから上面9Dまでの距離L1がこの中立軸Oの下面9Aまでの距離L2よりも短い。ここで、中立軸Oは、トロリ線9に曲げモーメントが作用したときに引張力及び圧縮力のいずれも作用しない中立面と、トロリ線9の横断面との交線である。ここで、距離L1は、中心線C上に位置する上面9Dの最上部と中立軸Oとの間の垂直距離であり、距離L2は中心線C上に位置する下面9Aの最下部と中立軸Oとの間の垂直距離である。
下面9Aは、トロリ線9の下部を構成する湾曲面であり、摺動部9aを備えている。摺動部9aは、集電装置2のすり板2aが摺動する部分であり、下面9Aの最下部を中心部として左右に形成されており、図2に示すように所定の曲率半径(円弧半径)R0の湾曲面である。図3に示す実施例では摺動部9aの曲率半径R0は、営業列車と同程度の速度で走行しながらトロリ線9の摩耗状態を測定する架線試験車(架線検測車)の摩耗測定機を使用して摺動面の幅を光学的に測定可能なように、従来型のPHCトロリ線の曲率半径6.17(mm)と同一である。
側面9B,9Cは、トロリ線9の側部を構成する平坦面であり、溝部9bと平坦部9cとを備えている。溝部9bは、イヤー8によって把持される部分であり、イヤー8の爪状の下端部を掛け止めして左右方向から締め付けられる。溝部9bは、図2に示すように、略V字状に形成された平坦面である。溝部9bは、従来型のPHCトロリ線用のイヤー8を使用可能なように、上側平坦面と下側平坦面とが交差する溝角度θ0が78°(水平面に対して上側溝角度θ1が51°及び下側溝角度θ2が27°)であり、従来型のPHCトロリ線の溝角度と同一である。平坦面9cは、垂直に形成された平面部分であり、下側が摺動面9aに連なり上側が溝部9bに連なっている。
上面9Dは、トロリ線9の上部を構成する湾曲面であり、剥離抑制部9dを備えている。剥離抑制部9dは、横風を受けたときの上下振動を低減するために、トロリ線9の上面9Dからの気流の剥離を抑制する部分である。剥離抑制部9dは、湾曲面9e〜9gを備えている。湾曲面9eは、トロリ線9の上面9Dの中央部に形成された部分であり、上面9Dの最上部を中心部として左右に形成されており、図2に示すように所定の曲率半径(円弧半径)R1の円弧面である。湾曲面9f,9gは、トロリ線9の上面9Dの両肩部に形成された部分であり、湾曲面9eに連なりこの湾曲面9eよりも曲率半径(円弧半径)R2(R2<R1)が小さい。湾曲面9f,9gは、下側が溝部9bに連なっている。
次に、この発明の実施形態に係るトロリ線の作用について説明する。
図1に示すように、車両1とともに集電装置2が矢印方向に移動すると、集電装置2のすり板2aによってトロリ線9が押し上げられて、集電装置2が通過するたびにトロリ線9が湾曲しトロリ線9の表面にトロリ線応力が発生する。トロリ線応力を繰り返し受けるとトロリ線9が疲労し破断するおそれがあるが、実際に問題となるのはトロリ線9の上面9Dに発生するトロリ線応力である。図2に示すように、トロリ線9の中立軸Oから上面9Dまでの距離L1がこの中立軸Oの下面9Aまでの距離L2よりも短くなるようにトロリ線9の断面形状が設計されている。このため、実際に問題となるトロリ線9の上面9Dに発生するトロリ線応力が低減する。
トロリ線9が横風を受けるとこのトロリ線9の周囲にカルマン渦が発生して、トロリ線9の上面9Dから気流が隔離してトロリ線9に上下振動が発生する。図2に示すように、トロリ線9の両肩部における湾曲面9f,9gの曲率半径R2が、トロリ線9の中央部における湾曲面9eの曲率半径R1よりも小さく形成されている。このため、トロリ線9の上面9Dからの気流の剥離が抑えられて、トロリ線9の上下振動も抑えられる。
この発明の実施形態に係るトロリ線には、以下に記載するような効果がある。
(1) この実施形態では、横風を受けたときの上下振動を低減するために、トロリ線9の上面9Dからの気流の剥離を剥離抑制部9dが抑制する。このため、トロリ線9が横風を受けて上下振動した状態で集電装置2が通過したときに、すり板2aがトロリ線9から離れる離線現象が発生するのを防ぎ、列車の走行に支障が生ずるのを防ぐことができる。
(2) この実施形態では、トロリ線9の上面9Dの中央部に湾曲面9eを備え、トロリ線9の上面9Dの両肩部に湾曲面9eに連なりこの湾曲面9eよりも曲率半径R2の小さい湾曲面9f,9gを備えている。このため、トロリ線9の断面形状を最適化することによって、トロリ線応力の低減効果を発揮しつつギャロッピング特性を改善することができる。
(3) この実施形態では、集電装置2のすり板2aが摺動するときに発生するトロリ線応力を低減するために、中立軸Oからトロリ線9の上面9Dまでの距離L1がこの中立軸Oからトロリ線9の下面9Aまでの距離L2よりも短い。このため、トロリ線9の上面9Dに発生するトロリ線応力を低減してトロリ線9の疲労寿命を延伸させることができる。
(4) この実施形態では、トロリ線9の断面積が通常のトロリ線の断面積と略同一である。このため、実際の電車線路を改変することなく容易に導入することができる。
(5) この実施形態では、トロリ線9の断面積が略110mm2である。このため、現行の170mm2用のイヤーをそのまま適用してトロリ線9を吊り下げることができる。
次に、この発明の実施例について説明する。
図3は、この発明の実施例に係るトロリ線の断面図である。
曲げ応力低減効果とギャロッピング特性の改善とを両立可能な断面形状を検討するために、図3に示す実施例に係るトロリ線について風洞試験を実施した。ここで、図3に示す寸法はmmである。風洞試験の結果、ギャロッピング特性は、図2に示すトロリ線9の上面9Dの湾曲面9e〜9gの曲率半径R1,R2に強く依存することが確認された。このため、図3に示すトロリ線では、曲率半径R1を10(mm)とし、曲率半径R2を1.5(mm)として製作した。図3に示すトロリ線は、従来型の溝付きトロリ線の円形ベースの断面に比べて曲げ応力を10%程度低減可能であると予測される。
図4は、この発明の実施例に係るトロリ線のギャロッピング特性の風洞試験結果を示すグラフである。
図4に示す縦軸は、ギャロッピング条件式の値であり、横軸は迎角(度)である。ここで、ギャロッピング条件式の値=CD+dCL/dα(CD:抗力係数、CL:揚力係数、α:迎角)である。また、迎角とは、図2に示すトロリ線9の中心線Cと直交する方向(水平方向)と気流の方向とのなす角度であり、トロリ線9に向かって気流が斜め上方向であるときには正の値であり、トロリ線9に向かって気流が斜め下方向であるときには負の値である。ギャロッピング条件式の値が著しく負値である場合には、ギャロッピングを生じる可能性が高いが、図4に示すようにこの実施例にかかるトロリ線では風速30(m/s)以下ではギャロッピングを生じる可能性が低いことが確認された。なお、風速30(m/s)を超える場合には、この実施例に係るトロリ線についてもギャロッピングを生じる可能性が高い。しかし、風速30(m/s)の場合には、列車の運転抑止や徐行を行う運転規制がかかるため、この発明の実施例に係るトロリ線のギャロッピング特性が原因となって列車の運行に支障が生じる可能性は低い。
図5は、この発明の実施例、現行品及び比較例に係るトロリ線の断面図であり、図5(A)は現行品のトロリ線の断面図であり、図5(B)〜(D)は比較例に係るトロリ線の断面図であり、図5(E)実施例に係るトロリ線の断面図である。図6は、この発明の実施例、現行品、比較例に係るトロリ線のギャロッピングの有無を示すグラフである。
図5に示す実施例、現行品及び比較例1〜3に係るトロリ線について風洞試験を実施した。ここで、図5に示す寸法はmmであり、実施例、現行品及び比較例1〜3に係るトロリ線の断面積はいずれも公称断面積110(mm2)と略同一である。図6に示す縦軸は、図2に示す曲率半径R1に相当し、横軸は図2に示す曲率半径R2に相当する。図6に示す風洞試験は、風速30(m/s)以下でのギャロッピングの有無の結果である。図6に示すように、実施例に係るトロリ線については、現行品のトロリ線と同様にギャロッピングを生じ難いことが確認されたが、比較例1〜3に係るトロリ線についてはギャロッピングを生じ易いことが確認された。その結果、図5及び図6に示すように、図2に示す曲率半径R2を小さくすると気流の剥離が激しくなって剥離領域が広がるため、トロリ線上面に気流を再付着させるためにはトロリ線上面を凸状にし曲率半径R1を小さくするほうが好ましいことが確認された。また、図6に示す風洞試験結果から図中一転鎖線で示すように、図2に示す曲率半径R1,R2については、R1≦10R2/3+20(mm)とすることが好ましいことが確認された。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
例えば、この実施形態では、新幹線などの高速化を例に挙げて説明したが、在来線の高速化を図る場合にもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、トロリ線9の断面積が110(mm2)である場合を例に挙げて説明したが、断面積が170(mm2)のトロリ線についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、トロリ線9がPHC材質である場合を例に挙げて説明したが、機械的強度及び耐摩耗性を向上させるために鋼心を入れたCSトロリ線やTAトロリ線などの複合トロリ線についてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、コンパウンド式のカテナリちょう架線方式の電車線路にトロリ線9を使用する場合を例に挙げて説明したが、近年新幹線でも使用されているシンプル式のカテナリちょう架線方式の電車線路にトロリ線9を使用することもできる。
1 車両(電気車)
2 集電装置
2a すり板
3 架線
8 イヤー
9 トロリ線
9A 下面(トロリ線下面)
9B,9C 側面
9D 上面(トロリ線上面)
9a 摺動部
9b 溝部
9c 平坦部
9d 剥離抑制部
9e 湾曲面(第1の湾曲面)
9f,9g 湾曲面(第2の湾曲面)
C 中心線
O 中立軸
0〜R2 曲率半径

Claims (2)

  1. 集電装置のすり板が摺動し電気車に電力を供給するトロリ線であって、
    横風を受けたときの上下振動を低減するために、トロリ線上面からの気流の剥離を抑制する剥離抑制部を備え、
    前記剥離抑制部は、前記トロリ線上面の中央部に第1の湾曲面を備え、前記トロリ線上面の両肩部に前記第1の湾曲面に連なりこの第1の湾曲面よりも曲率半径の小さい第2の湾曲面を備え、
    前記第1の湾曲面の曲率半径がR 1 であり、前記第2の湾曲面の曲率半径がR 2 であるときに、R 1 ≦10R 2 /3+20(mm)であり、
    前記集電装置のすり板が摺動するときに発生するトロリ線応力を低減するために、中立軸から前記トロリ線上面までの距離がこの中立軸から前記トロリ線下面までの距離よりも短いこと、
    を特徴とするトロリ線。
  2. 請求項1に記載のトロリ線において、
    前記トロリ線の断面積は、113.17 mm2であること、
    を特徴とするトロリ線。
JP2009147235A 2009-06-22 2009-06-22 トロリ線 Expired - Fee Related JP5283272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009147235A JP5283272B2 (ja) 2009-06-22 2009-06-22 トロリ線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009147235A JP5283272B2 (ja) 2009-06-22 2009-06-22 トロリ線

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011001025A JP2011001025A (ja) 2011-01-06
JP5283272B2 true JP5283272B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=43559359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009147235A Expired - Fee Related JP5283272B2 (ja) 2009-06-22 2009-06-22 トロリ線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5283272B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7437622B2 (ja) 2020-03-13 2024-02-26 株式会社リコー 走行装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS644546A (en) * 1987-06-29 1989-01-09 Fujikura Ltd Manufacture of trolley steel wire covered with copper
JPH10250419A (ja) * 1997-03-17 1998-09-22 Toshiba Corp 防振性トロリー線

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7437622B2 (ja) 2020-03-13 2024-02-26 株式会社リコー 走行装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011001025A (ja) 2011-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3498519A1 (en) Train current collecting device
CN106740257B (zh) 一种中低速磁浮列车悬浮架工作接地结构
JP5283272B2 (ja) トロリ線
Zhang et al. A study of pantograph/catenary system dynamics with influence of presag and irregularity of contact wire
JP5399054B2 (ja) 電気鉄道におけるカテナリちょう架式架空電車線のプレサグの設定方法
JP2015150996A (ja) 風圧荷重によるトロリ線偏位の推定方法及び推定装置、電気鉄道のトロリ線割り込み事故防止のための運転規制方法及び運転規制装置
JP6549852B2 (ja) トロリ線
JP4861259B2 (ja) セクションインシュレータ
JP4916823B2 (ja) 架線の絶縁曲線引金具
JP2006264375A (ja) 鉄道用トロリ線、及び鉄道用トロリ線の断面形状設定方法
CN1036985C (zh) 集电器
KR20150067462A (ko) 판토그라프
JP5833949B2 (ja) トロリ線のオーバーラップ構造
CN207972539U (zh) 一种具有限位除杂机构的受电弓
JP7501748B2 (ja) トロリ線
KR101317807B1 (ko) 전차선용 트랙형 곡선당김금구
JP5827744B2 (ja) パンタグラフ装置
KR200457899Y1 (ko) 전차선용 곡선당김금구
JP6217874B1 (ja) トロリ線及び架線
KR20070028699A (ko) 터널용 가선 브래킷 및 이를 이용한 터널 가선 시스템
CN204367916U (zh) 一种弹性汇流排刚柔过渡装置
JP4475535B2 (ja) 集電装置の騒音抑制構造
JP2009001195A (ja) トロリ線
CN218228715U (zh) 一种柔性接触网用高速分段绝缘器
CN205553943U (zh) 一种电动列车受电弓拉杆加固装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5283272

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees