JP5283001B2 - ロータリーキルンのシール構造 - Google Patents

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Description

この発明は、供給した原料を加熱処理するロータリーキルンのシール構造、更に詳しくは、回転炉とその両端部に設けた固定フードとの連結部に備えるシール構造に関する。
ロータリーキルンは、供給した原料を加熱処理して固形物として取り出す装置であり、図5に示すように、回転しながら原料を移送する回転炉51と、回転炉51の両端部にそれぞれ設けた入口側固定フード52および出口側固定フード53と、回転炉51の外周を覆う外部加熱装置54とを有する。このロータリーキルンは、回転炉51の両端部側の外周面に環状のタイヤ部55,55が設けられており、その各タイヤ部55の下側に接触させた2つのローラ56,56で回転炉51が回転自在に支持されている。また、このロータリーキルンは、回転炉51の外周面に設けたスプロケット57を図示しないモータによって駆動することで、回転炉51を回転し得るようになっている。
このように構成されたロータリーキルンは、外部加熱装置54で高温状態になった回転炉51に原料を供給して出口側固定フード53に移送するとともに、出口側固定フード53を介して回転炉51に反応ガスを供給する。このとき、生成された固形物が出口側固定フード53を介して排出され、生成されたガスおよび未反応のガスが入口側固定フード52を介して排出される。
ここで、ロータリーキルンは、生成されたガスや未反応のガスが外部に漏れるのを防止するため、回転炉51と固定フード52,53との連結部にシール構造58を備えている。
このロータリーキルンのシール構造58として、例えば図6に示すように、回転炉51の端部外周に第1の筒状部材59を設け、その第1の筒状部材59の外径側に間隔をあけて対向配置される第2の筒状部材60を固定フード52に設け、その第1の筒状部材59と第2の筒状部材60との間にロータリーキルンの内部を密封するグランドパッキン61を装着し、そのグランドパッキン61の外部側の空間62を、第1の筒状部材59に外部側に向かって弾性変形して接触するリップパッキン63で密封し、そのリップパッキン63で密封された空間62にグリースを充填したものが知られている(特許文献1)。
このロータリーキルンのシール構造58は、ロータリーキルンの内部のガスが第1の筒状部材59と第2の筒状部材60との間を通って外部側に流出するのをグランドパッキン61で防止するとともに、たとえグランドパッキン61が摩耗や腐食などにより劣化して、ロータリーキルンの内部のガスがグランドパッキン61の外部側に流出しても、そのガスの流通が前記グリースによって阻止されて、ロータリーキルンの内部のガスの外部への漏れを防止している。
特開2003−14374号公報
上記ロータリーキルンは、回転炉51が高温になると、図6に示す1点鎖線のように、回転炉51の熱でタイヤ部55が膨張して回転炉51が上方にずれてしまうことがある。回転炉51が上方にずれると、第1の筒状部材59の下部59aとグランドパッキン61との間にすきまが生じ、そのすきまからロータリーキルンの内部のガスがグランドパッキン61の外部側に流出しやすくなる。
同様に、リップパッキン63で密封された空間62に充填されたグリースと第1の筒状部材59の下部59aとの間にもすきまが生じやすくなり、グランドパッキン61の外部側に流出したガスの流通をグリースで阻止することが困難となる。
一方、リップパッキン63は、第1の筒状部材59に弾性変形して接触しているので、回転炉51が上方に押上げられても、その弾性復元力によって、第1の筒状部材59の下部59aとリップパッキン63の間の接触が維持され、ロータリーキルンの内部を密封した状態に保つことができる。
しかし、リップパッキン63は、第1の筒状部材59に外部側に向かって変形しているので、ロータリーキルンの内部の圧力が外部の圧力よりも大きくなり外部側に向かって押圧されると、第1の筒状部材59への接触圧が小さくなってしまう。そのため、リップパッキン63と第1の筒状部材59の間にすきまが生じやすくなり、そのすきまからロータリーキルンの内部のガスが外部へ漏れてしまう可能性があった。
そこで、ロータリーキルンの内部のガスの外部への漏れを防止するため、リップパッキンを内部側に向かって弾性変形させて第1の筒状部材59に接触させることが考えられる。このようにすると、ロータリーキルンの内部の圧力が外部の圧力よりも大きくなりリップパッキンが外部側に向かって押圧されたときに、リップパッキンの第1の筒状部材59への接触圧が大きくなるので、リップパッキンと第1の筒状部材59との間の接触が維持されて、ロータリーキルンの内部のガスの外部への漏れが生じない。
しかし、ロータリーキルンの内部の圧力が外部の圧力よりも小さくなったときに、リップパッキンが内部側に向かって押圧されるので、リップパッキンの第1の筒状部材59への接触圧が小さくなってしまう。そのため、リップパッキンと第1の筒状部材59の間にすきまが生じやすくなり、そのすきまから外部の空気がロータリーキルンの内部に流入するおそれが生じる。
この発明が解決しようとする課題は、外部の空気がロータリーキルンの内部に流入するのを防止しつつ、ロータリーキルンの内部のガスが外部に漏れるのを防止することである。
上記課題を解決するために、この発明のロータリーキルンのシール構造は、回転炉の端部外周に第1の筒状部材を設け、その第1の筒状部材の外径側に間隔をあけて対向配置される第2の筒状部材を固定フードに設け、その第1の筒状部材と第2の筒状部材との間にロータリーキルンの内部を密封するグランドパッキンを装着し、そのグランドパッキンの外部側の空間を、前記第1の筒状部材に外部側に向かって弾性変形して接触する第1のリップパッキンで密封し、その第1のリップパッキンの外部側の空間を、前記第1の筒状部材に内部側に向かって弾性変形して接触する第2のリップパッキンで密封したのである。
このようにすると、ロータリーキルンの内部の圧力が外部の圧力よりも大きくなり、ロータリーキルンの内部のガスが第1のリップパッキンの外部側に流出しても、第2のリップパッキンが内部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材に接触しているので、第1のリップパッキンの外部側に流出したガスによって第2のリップパッキンが外部側に向かって押圧されたときに、第2のリップパッキンの第1の筒状部材への接触圧が大きくなる。そのため、第2のリップパッキンと第1の筒状部材との間の接触が維持され、ロータリーキルンの内部のガスの外部への漏れが第2のリップパッキンで防止される。
また、第1のリップパッキンが外部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材に接触しているので、ロータリーキルンの内部の圧力が第2のリップパッキンで密封された空間内の圧力よりも小さくなり、第1のリップパッキンが内部側に向かって押圧されたときに、第1のリップパッキンの第1の筒状部材への接触圧が大きくなり、第1のリップパッキンと第1の筒状部材との間の接触が維持される。そのため、たとえ外部の空気が第2のリップパッキンの内部側に流入しても、その空気のロータリーキルンの内部への流入が第1のリップパッキンで防止される。
前記第2のリップパッキンで密封された空間内の圧力は、運転前のロータリーキルンの内部の圧力よりも高く設定すると好ましい。このようにすると、第1のリップパッキンと第2のリップパッキンの第1の筒状部材への接触圧が大きくなるので、ロータリーキルンの内部のガスが第1のリップパッキンの外部側に流出しにくくなるとともに、外部の空気が第2のリップパッキンの内部側に流入しにくくなる。
前記第2のリップパッキンを覆うように排気フードを設置し、その排気フードから大気を吸引し続けることで、第2のリップパッキンの外部側に流出したガスが排気フードに吸引されるようにすると好ましい。このようにすると、万が一ロータリーキルンの内部のガスが第2のリップパッキンの外部側に流出しても、そのガスが外部の空気とともに排気フードに吸引されるので、安全である。
また、第2のリップパッキンで密封された空間内のガスを外部装置で吸引し続けるようにしてもよい。このようにすると、ロータリーキルンの内部のガスや外部の空気が第2のリップパッキンで密封された空間に流入しても、その流入したガスや空気が外部装置で吸引されるので、ロータリーキルンの内部のガスの外部への漏れや外部の空気のロータリーキルンの内部への流入が防止される。
この発明によれば、第1のリップパッキンの外部側の空間にロータリーキルンの内部のガスが流入しても、そのガスの外部への漏れが第2のリップパッキンで防止される。また、第2のリップパッキンの内部側の空間に外部の空気が流入しても、その空気のロータリーキルンの内部への流入が第1のリップパッキンで防止される。
この発明の実施の形態のシール構造を備えたロータリーキルンの正面図 図1のロータリーキルンをタイヤ部の部位で切断した拡大断面図 図1のロータリーキルンのシール構造近傍の部分拡大断面図 図1のロータリーキルンの回転炉が上方にずれた状態のシール構造近傍を示す部分拡大断面図 従来のシール構造を備えたロータリーキルンの正面図 図5のロータリーキルンのシール構造近傍の拡大断面図
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態のシール構造を備えたロータリーキルンの正面図である。ロータリーキルン1は、回転しながら原料を移送する筒状の回転炉2と、回転炉2の両端部にそれぞれ設けられた入口側固定フード3および出口側固定フード4と、回転炉2の外周を覆う外部加熱装置5と、回転炉2と両固定フード3,4との連結部に設けたシール構造6(以下、ロータリーキルン1のシール構造6という)とを有する。
回転炉2は、その両端部側の外周面に環状のタイヤ部7,7が取り付けられ、図2の実線に示すように、各タイヤ部7の下側に接触させた2つのローラ8,8で回転自在に支持されている。また、回転炉2は、その外周面に取り付けられたスプロケット9を図示しないモータによって駆動することで、回転し得るようになっている。
入口側固定フード3には、原料投入口10aが設けられたスクリューフィーダ10が入口側固定フード3の側面を貫通して回転炉2内に臨ませて設置されている。入口側固定フード3の上部は、回転炉2内のガスを排出する排ガス出口3aが形成されている。
出口側固定フード4は、その上部に回転炉2内に反応ガスを供給するガス入口4aが形成されており、その下部には回転炉2内で生成した固形物を排出する固形物出口4bが形成されている。
外部加熱装置5は、回転炉2の外周から加熱して、回転炉2内に供給された原料を加熱処理する。
ロータリーキルン1のシール構造6は、入口側と出口側とで向きが逆であるがともに構造は同じであるので、以下、入口側のシール構造6についてのみ説明する。
ロータリーキルン1のシール構造6は、図3に示すように、回転炉2の端部外周を覆う第1の筒状部材11が、回転炉2の端部外周面に固定されたリング状の仕切部材12を介して、回転炉2と一体に設けられている。
第1の筒状部材11の外径側には、第1の筒状部材11と間隔をあけて対向配置された第2の筒状部材13が入口側固定フード3にボルトで固定されている。第2の筒状部材13は、その固定フード3側の端部に外径側と内径側に突出するフード側フランジ14が形成され、その反対側の端部には外径側に突出する反フード側フランジ15が形成されている。
第1の筒状部材11と第2の筒状部材13との間には、ロータリーキルン1の内部1aを密封するグランドパッキン16が装着されている。これにより、ロータリーキルン1の内部1aのガスが第1の筒状部材11と第2の筒状部材13との間を通ってグランドパッキン16の外部側に流出するのを防止している。
グランドパッキン16は、第1の筒状部材11と第2の筒状部材13との間の空間を、ロータリーキルン1の内部1a側に位置する第1の空間17と、ロータリーキルン1の外部側に位置する第2の空間18とに分けている。これら第1の空間17と第2の空間18には、それぞれランタンリング19,20が設けられている。
第2の空間18のランタンリング20の外部側には、グランドパッキン16とランタンリング19,20を第2の筒状部材13のフード側フランジ14の内径側突出部分14aに押し付ける筒状のパッキン押さえ21が設けられている。パッキン押さえ21は、第2の筒状部材13の反フード側フランジ15よりも外部側に位置する端部に外径側に突出するフランジ22が設けられている。
パッキン押さえ21の外部側には筒状のリップパッキン押さえ23が設けられており、そのリップパッキン押さえ23とパッキン押え21とにより、2つの第1のリップパッキン24,24がスペーサ25を間に挟んで挟持されている。第1のリップパッキン24は、外部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材11に接触している。これにより、第1のリップパッキン24は、第2の空間18を密封するとともに、その外部側のリップパッキン押さえ23と第1の筒状部材11との間に第3の空間26を形成している。
リップパッキン押さえ23には、その内部側の端部と外部側の端部にそれぞれ外径側に突出するフランジ27,28が形成されている。リップパッキン押さえ23と、パッキン押さえ21と、第2の筒状部材13とは、これらの各フランジ15,22,27がボルト29で連結されている。これにより、グランドパッキン16とランタンリング19,20がパッキン押さえ21に押圧されて第2の筒状部材13に保持される。
リップパッキン押さえ23の外部側のフランジ28には、2つの第2のリップパッキン30,30がスペーサ31を間に挟んでボルト32で固定されている。第2のリップパッキン30は、内部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材11に接触しており、これにより、第3の空間26を密封している。
また、第2の筒状部材13には、第1の空間17に開口する窒素ガス注入口13aと第2の空間18に開口するグリース注入口13bとが形成されている。第1の空間17は、窒素ガス注入口13aに接続された窒素ガス供給管(不図示)から窒素ガスを供給することで、窒素ガス雰囲気となっている。そのため、ロータリーキルン1の内部1aのガスがグランドパッキン16に接触することが抑制されるので、ロータリーキルン1の内部1aのガスがHFガスなどの腐食性ガスであっても、その影響を受けにくくなり、グランドパッキン16の寿命が向上する。
第2の空間18は、グリース注入口13bに接続されたグリース注入管(不図示)から注入されたグリースが充填されている。これにより、たとえグランドパッキン16が摩耗や腐食などにより劣化して、ロータリーキルン1の内部1aのガスがグランドパッキン16の外部側に流出しても、そのガスの流通がグリースによって阻止される。
また、リップパッキン押さえ23には、第3の空間26に開口する窒素ガス注入口23aが形成されており、その窒素ガス注入口23aに窒素ガス供給管(不図示)が接続されている。第3の空間26は、窒素ガス供給管から供給された窒素ガスが封入されており、運転前のロータリーキルン1の内部1aの圧力よりも高い圧力に設定されている。これにより、第1のリップパッキン24と第2のリップパッキン30は、第1の筒状部材11への接触圧が大きくなる方へ押し付けられて、その密封性を向上させている。
回転炉2の両端部上方には、図1、図3に示すように、排気フード33,33が設置されている。排気フード33は、第2の筒状部材13の反フード側フランジ15近傍から第2のリップパッキン30の外部側近傍までを覆っており、図3に示す矢印のように、リップパッキン30の外部側から外部の空気を吸引し続けることで、第2のリップパッキン30の外部側に流出したガスを外部の空気とともに吸引するようになっている。
このように構成されたシール構造6を備えたロータリーキルン1は、次のようにして動作する。
まず、外部加熱装置5で回転炉2を加熱して回転炉2内を高温状態とし、その状態で図示しないモータによってスプロケット9を駆動することで回転炉2を回転させる。次に、図1の矢印のように、スクリューフィーダ10の原料投入口10aに原料を投入して回転炉2に供給し、その原料を出口側固定フード4に移送しつつ、ガス入口4aから回転炉2に反応ガスを供給する。次いで、供給された原料と反応ガスとが加熱処理されて生成した固形物が固形物出口4bから排出されるとともに、生成したガスおよび未反応のガスが排ガス出口3aから排出される。
ここで、回転炉2が高温状態になると、図2に示す2点鎖線のように、回転炉2の熱でタイヤ部7が膨張して回転炉2が上方にずれてしまうことがある。回転炉2が上方にずれると、図4に示すように、第1の筒状部材11の下部11aとグランドパッキン16との間にすきまが生じ、そのすきまからロータリーキルン1の内部1aのガスが第2の空間18に流出しやすくなる。
同様に、第2の空間18に充填されたグリースと第1の筒状部材11の下部11aとの間にもすきまが生じやすくなるので、第2の空間18に流出したガスの流通をグリースで阻止することが困難となる。
一方、第1のリップパッキン24は、第1の筒状部材11に弾性変形して接触しているので、回転炉2が上方にずれても、その弾性復元力によって、第1の筒状部材11の下部11aとの間で接触が維持され、ロータリーキルン1の内部1aを密封した状態に保つことができる。同様に、第2のリップパッキン30も第1の筒状部材11に弾性変形して接触しているので、第1の筒状部材11の下部11aとの間で接触が維持される。
しかし、ロータリーキルン1のシール構造6は、第1のリップパッキン24が外部側に向かって変形しているので、ロータリーキルン1の内部1aの圧力が第3の空間26の圧力よりも大きくなって第1のリップパッキン24が外部側に向かって押圧されると、第1のリップパッキン24の第1の筒状部材11への接触圧が小さくなってしまう。そのため、第1のリップパッキン24と第1の筒状部材11の間にすきまが生じ、そのすきまから第3の空間26にロータリーキルン1の内部1aのガスが流出するおそれが生じる。
しかし、ロータリーキルン1のシール構造6は、第3の空間26を運転前のロータリーキルン1の内部1aの圧力よりも高い圧力に設定しているので、第1のリップパッキン24の第1の筒状部材11への接触圧が大きく、第1のリップパッキン24と第1の筒状部材11の間にすきまが生じにくい。そのため、ロータリーキルン1の内部1aのガスが第1のリップパッキン24と第1の筒状部材11との間を通って第3の空間26に流出しにくい。
また、ロータリーキルン1のシール構造6は、第2のリップパッキン30が内部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材11に接触しているので、たとえロータリーキルン1の内部1aのガスが第3の空間26に流出しても、そのガスによって第2のリップパッキン30が外部側に向かって押圧されたときに、第2のリップパッキン30の第1の筒状部材11への接触圧が大きくなる。そのため、第2のリップパッキン30と第1の筒状部材11との間の接触が維持され、ロータリーキルン1の内部1aのガスの外部側への流出が第2のリップパッキン30で防止される。
また、第3の空間26に流出したガスが、万が一第2のリップパッキン30と第1の筒状部材11の間を通って外部側に流出しても、そのガスが排気フード33に吸引されるので、ロータリーキルン1の内部1aのガスの外部への漏れが確実に防止されて安全である。
また、ロータリーキルン1のシール構造6は、第3の空間26を高い圧力に設定することで、第2のリップパッキン30の第1の筒状部材11への接触圧を大きくしているので、第3の空間26内の圧力が外部の圧力よりも小さくなりにくい。そのため、外部の空気が第2のリップパッキン30と第1の筒状部材11との間を通って第3の空間26に流入しにくい。
また、ロータリーキルン1のシール構造6は、第1のリップパッキン24が外部側に向かって弾性変形して第1の筒状部材11に接触しているので、ロータリーキルン1の内部1aの圧力が第3の空間26内の圧力よりも小さくなって第1のリップパッキン24が内部側に向かって押圧されても、第1のリップパッキン24の第1の筒状部材11への接触圧が大きくなり第1のリップパッキン24と第1の筒状部材11との間の接触が維持される。そのため、たとえ外部の空気が第3の空間26に流入しても、その空気のロータリーキルン1の内部1aへの流入が第1のリップパッキン24で防止される。
上記実施形態では、第3の空間26に封入するガスとして窒素ガスを用いたが、ヘリウムやネオンなどの他の不活性ガスであってもよい。
また、上記実施形態では、第3の空間26に窒素ガスを封入して、第3の空間26内を高い圧力に設定したが、リップパッキン押さえ23の窒素ガス注入口23aに吸引ポンプなどの外部装置を接続して、第3の空間26内のガスを吸引し続けるようにしてもよい。このようにすると、ロータリーキルン1の内部1aのガスや外部の空気が第3の空間26に流入したときに外部装置で吸引されるので、ロータリーキルン1の内部1aのガスの外部への漏れや外部の空気のロータリーキルン1の内部1aへの流入が防止される。
1 ロータリーキルン
1a ロータリーキルンの内部
2 回転炉
3 入口側固定フード
6 シール構造
11 第1の筒状部材
13 第2の筒状部材
16 グランドパッキン
18 第2の空間
24 第1のリップパッキン
26 第3の空間
30 第2のリップパッキン
33 排気フード

Claims (4)

  1. 回転しながら原料を移送する回転炉(2)と、その回転炉(2)の端部に設ける固定フード(3)との連結部に備えるロータリーキルン(1)のシール構造(6)において、
    前記回転炉(2)の端部外周に第1の筒状部材(11)を設け、その第1の筒状部材(11)の外径側に間隔をあけて対向配置される第2の筒状部材(13)を固定フード(3)に設け、前記第1の筒状部材(11)と第2の筒状部材(13)との間にロータリーキルン(1)の内部(1a)を密封するグランドパッキン(16)を装着し、そのグランドパッキン(16)の外部側の空間(18)を、前記第1の筒状部材(11)に外部側に向かって弾性変形して接触する第1のリップパッキン(24)で密封し、その第1のリップパッキン(24)の外部側の空間(26)を、前記第1の筒状部材(11)に内部側に向かって弾性変形して接触する第2のリップパッキン(30)で密封したことを特徴とするロータリーキルンのシール構造。
  2. 前記第2のリップパッキン(30)で密封された空間(26)内の圧力は、運転前のロータリーキルン(1)の内部(1a)の圧力よりも高く設定される請求項1に記載のロータリーキルンのシール構造。
  3. 前記第2のリップパッキン(30)を覆うように排気フード(33)を設置し、その排気フード(33)から外部の空気を吸引し続けることで、第2のリップパッキン(30)の外部側に流出したガスが前記排気フード(33)に吸引されるようにした請求項1又は2に記載のロータリーキルンのシール構造。
  4. 前記第2のリップパッキン(30)で密封された空間(26)内のガスを外部装置で吸引し続けるようにした請求項1に記載のロータリーキルンのシール構造。
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