JP5281908B2 - ガス発生器用リテーナ - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置や、歩行者保護に用いられる保護装置へ使用されるガス発生器用のリテーナと、それを用いたガス発生器に関する。
車両の人員拘束装置用のガス発生器、特に固形ガス発生剤を使用するパイロ式のガス発生器では、車両の振動やゆれに対して、ハウジング内部に配置したガス発生剤を保持するため、従来はクッションを配置していた。
クッションは余分に厚さが厚いものを使用し、燃焼室内部に充填されるガス発生剤の量にあわせて、燃焼室に空間が発生しないようにしている。またガス発生器については、コストダウンと部品管理上、ハウジング等の部品を共通にしてガス発生剤の量によって出力を調整する場合がある。しかし、ガス発生剤の量によっては、クッション1枚程度では吸収できない幅の空間が発生する場合があり、複数枚のクッションを入れるなどして対応すると、クッションの枚数が増えるため、好ましくない。
特許文献1では、ガス発生剤7を使用したパイロ式のガス発生器が開示されており、ハウジング内部には冷却・スラグ捕集部材10が配置されている。フィルタ10の内側に形成される燃焼室には、クッション部材8,9が配置され、ガス発生剤7が保持されている。さらにフィルタ10の上端部内周面には、カバープレート32が配置されている。カバープレート32の周壁部には、ガスが流れるオリフィス部32aが形成されている。
特許文献2では、ハウジング63内部に筒状フィルタ67が配置され、上側の開口45にはプレート部材91が配置されている。プレート部材91は、円形部92とその周縁に形成された周壁部93からなり、燃焼ガスがフィルタ67の上側端面94からショートパスするのを防止している。
登録実用新案第3028200号公報 特開平10−44916号公報
特許文献1のカバープレート32は、ハウジングに形成されたガス放出用オリフィス3aを塞ぐ部分を設けることが目的であり、燃焼室にはクッション8,9が配置されている。
特許文献2では、ガス発生剤66が燃焼室84内に十分量存在している場合はよいが、充填量が少ない場合、燃焼室84の上側に空間が形成される。そのとき、プレート部材91の固定が十分ではなく、外部からの振動で、プレート部材91やガス発生剤66が移動する場合がある。
本発明は、ガス発生剤の充填量によらず、燃焼室内の所望の位置に固定し、ガス発生剤を保持することができるガス発生器用リテーナと、それを用いた車両の人員拘束装置用ガス発生器を提供することを課題とする。
〔請求項1〕
請求項1の発明は、課題を解決するための手段として、
円形底部と、前記円形底部の周縁に形成された周壁部とを有し、周壁部が半径方向の変形に対して弾力性を有しているガス発生器用リテーナであって、
前記周壁部が、周壁本体部と、それぞれ分離して形成された複数の突起部を有しており、
前記複数の突起部が、前記円形底部に対して外側方向に広がるように傾斜して形成されており、
前記円形底部の直径D1と前記複数の突起部により形成される円形開口部の直径D2がD1<D2の関係を有している、ガス発生器用リテーナを提供する。
〔請求項2〕
請求項2の発明は、課題を解決するための手段として、
円形底部と、前記円形底部の周縁に形成された周壁部とを有し、周壁部が半径方向の変形に対して弾力性を有しているガス発生器用リテーナであって、
前記周壁部が、それぞれ分離して形成された複数の突起部からなり、
前記複数の突起部が、前記円形底部に対して外側方向に広がるように傾斜して形成されており、
前記円形底部の直径D1と前記複数の突起部により形成される円形開口部の直径D2がD1<D2の関係を有している、ガス発生器用リテーナを提供する。
請求項1、2の発明のガス発生器用リテーナは、外側に広がった複数の突起部を有しており、円形底部の直径D1と複数の突起部により形成される円形開口部の直径D2がD1<D2の関係を有している。D2は円形開口部の開口側端部における外径を示す。D1は円形開口部の外径を示す。
このため、円形底部の直径D1と同程度の寸法を有する空間(ガス発生剤の収容空間)内に挿入したとき、弾力性によって複数の突起部が前記空間を形成する内壁面を押圧する(即ち、内壁面を強く押す)ことから、それ自体を所望位置において容易に固定することができる。
さらに複数の突起部は、それぞれが異なる変形状態で押圧されるため、押圧対象となる面が凹凸を有している場合でも、確実に固定できる点で優れている。
よって、筒状空間(ガス発生剤の収容空間)内に充填されるガス発生剤の量に応じて、ガス発生器用リテーナの固定位置を調整できる上、ガス発生剤の量に拘わらず、ガス発生剤が移動しないように、即ちリテーナ自体が移動しないように容易に保持できる。なお、突起部により形成される円形開口部とは、円周方向に形成された複数の突起部をつなげて、あたかも連続した周壁としたときのその開口部を指す。また円形底部と周壁部は一体に形成されることが好ましいが、溶接等で接合されたものでもよい。
〔請求項3〕
請求項3の発明は、課題を解決するための手段として、前記周壁本体部からの前記突起部の高さH1と、前記円形底部からの前記突起部の高さH2との比率(H2/H1)が2〜8の範囲である、請求項1記載のガス発生器用リテーナを提供する。
請求項1の発明において、H2/H1を2〜8の範囲にすることにより、突起部に対して適度な弾性を付与できると共に、リテーナ自体の十分な位置固定力(所望位置にリテーナを固定するための押圧力)を確保できるため、ガス発生器用リテーナの固定位置の調整が容易になる。
〔請求項4〕
請求項4の発明は、課題を解決するための手段として、前記円形底部の直径D1が25〜35cmであり、前記複数の突起部が、等間隔で6〜18個形成されている、請求項1〜3のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナを提供する。
円形底部の大きさと突起部の数を適正範囲に設定することにより、突起部に対して適度な弾性を付与できると共に、リテーナ自体の十分な位置固定力(所望位置にリテーナを固定するための押圧力)を確保できるため、ガス発生器用リテーナの固定位置の調整が容易になる。
〔請求項5〕
請求項5の発明は、課題を解決するための手段として、前記D1と前記D2の比率(D2/D1)が1.05〜1.3の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナを提供する。
2/D1を前記範囲にすることにより、取り付け作業が容易になり、突起部に対して適度な弾性を付与できると共に、リテーナ自体の十分な位置固定力(所望位置にリテーナを固定するための押圧力)を確保できるため、ガス発生器用リテーナの固定位置の調整が容易になる。
〔請求項6〕
請求項6の発明は、課題を解決するための手段として、全体がステンレスからなり、少なくとも周壁部の厚みが0.2〜1mmの範囲である、請求項1〜5のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナを提供する。
円形底部と周壁部は同じ厚みでも良いし、異なる厚みでも良い。円形底部と周壁部をステンレス製にして、少なくとも周壁部の厚みを前記範囲にすることで、必要な強度と弾性を付与することができる。
〔請求項7〕
請求項7の発明は、課題を解決するための手段として、
ガス排出口を有するハウジング内にガス発生剤が収容され、前記ガス発生剤の収容室内に前記ガス発生剤を保持するためのリテーナが配置されているガス発生器であって、
前記リテーナが、請求項1〜6のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナであり、その円形底部側が前記ハウジングの軸方向の内側を向くようにガス発生剤と接触して配置されており、
前記ガス発生剤収容室の半径方向外側には、前記ガス発生剤の収容室を形成する周壁があり、その内径と、前記ガス発生器用リテーナの円形底部の外径が同程度であり、
前記複数の突起部が、前記周壁の内面を押圧した状態で取り付けられている、ガス発生器を提供する。
本発明のガス発生器用リテーナは、公知のガス発生器に対してそのまま又は既設の部品と代えて使用することができる。例えば、特許文献2として例示した特開平10−44916号公報の図1に示されているガス発生器において、プレート部材91に代えて、本発明のガス発生器用リテーナを使用することができる。前記公報の図1では、ハウジング63内に筒状のクーラント・フィルタ67が配置されており、その内側が、ガス発生剤66が充填された燃焼室(即ち、ガス発生剤の収容室)84となっている。
本発明のガス発生器では、上記燃焼室84内において、リテーナの円形底部側が軸方向の内側を向くように、即ち、前記複数の突起部がハウジングの軸方向外側を向くように取り付けられているため、複数の突起部が、ガス発生剤の収容室を形成する周壁面(燃焼室84を形成するクーラント・フィルタ67の内周壁面)を押圧した状態で固定されている。このため、リテーナは、燃焼室84内の所望位置に容易に固定され、ガス発生剤66の量の多少に拘わらず、ガス発生剤が移動しないように保持できる。
これは、複数の突起部が前記周壁により内側に変形されると同時に、前記周壁に対しても押圧力を発生させ、前記周壁に対して僅かに傾いた状態で配置されるため、リテーナ自体が軸方向外側に移動し難くなるからである。前記周壁面の内径と前記周壁面の外径は、このような当接関係になるよう、僅かに隙間が形成されるようにすることが好ましい。
特にクーラント・フィルタ67の内周壁面は、平滑面ではなく、小さな凹凸が形成されているものであるから、本発明のリテーナのように複数の突起部を有していると、突起部ごとに表面の凹凸状態に応じて異なる変形状態で押圧することができるため、押圧対象面が不均一な面である場合でも、確実に固定することができる。またリテーナの突起部の先端が凸部に当たり、リテーナの移動が阻止されやすい。
〔請求項8〕
請求項8の発明は、課題を解決するための手段として、
前記ガス発生剤収容室の半径方向にある周壁が筒状フィルタから形成されており、
前記筒状フィルタが、金網を内側から外側に向かって多数回巻き付けて形成され、巻始め部に段差を有するものであり、
前記ガス発生器用リテーナが、前記巻始め部の段差に対して前記突起部が押圧されるように取り付けられている、請求項7記載のガス発生器を提供する。
筒状フィルタが、金網を内側から外側に向かって複数回巻き付けて形成され、巻始めの端部と第2層目に段差を有するものである場合(例えば、米国特許5,551,724の図4に示されたフィルタ100)には、例えば、特許文献2の上記プレート部材91(円形部92と周壁部93からなる)を用いると、前記段差部において隙間が生じてしまう。そうすると、長い間(自動車の耐用年数である10年以上)には、振動により、プレート部材91がずれたり、作動前に隙間からのガスのショートパスが起こり易くなったりする。
しかし、本発明のリテーナを用いた場合には、前記段差部に突起部の1つが押圧されるようにして、突起部の側面を巻き始めの段差に沿わせて配置すれば、プレート部材91を使用したときのように隙間を生じることもなく、確実にかつ容易に固定することができる。
本発明のガス発生器用リテーナは、固定対象面(ガス発生器内のガス発生剤収容室=燃焼室の内壁面)に対して、確実にかつ容易に固定することができ、特に固定対象面が凹凸を有する場合でも、確実にかつ容易に固定できる点で優れている。
<(1)ガス発生器用リテーナ>
図1は、本発明のガス発生器用リテーナ10の斜視図(ガス発生器に取り付けた状態の斜視図)、図2は、図1の部分拡大正面図、図3は、図1に示すリテーナの取り付け前の断面形状を説明するための概略図である。
ガス発生器用リテーナ10は、円形底部11と、円形底部11の周縁に一体に形成された周壁部12とを有している。
円形底部11と周壁部12は均一な厚みのもので、厚み0.2〜1mmのステンレスからなるものである。
円形底部11は、ガス発生器用リテーナ10を取り付けるガス発生器に応じて適宜大きさが調整されるものであるが、ガス発生器に取り付けたときの固定強度を考慮すると、直径25〜35cmの範囲にすることができる。
周壁部12は、周壁本体部13と、それぞれ分離して形成された複数の突起部14(図1では12個)を有している。12個の突起部14は、均等間隔で形成されている。
複数の突起部14の数は、ガス発生器に取り付けたときの十分な固定強度、特に固定対象面(クーラント・フィルタの内表面等)の凹凸状態に対応した十分な固定強度を考慮すると、6〜18個の範囲が好ましく、より好ましくは8〜14個の範囲である。但し、突起部14の数が少ない場合(例えば2〜4個)でも、突起部14の幅を大きくして、十分な固定強度を確保できるようにしてもよい。
突起部14の高さは、周壁本体部13からの突起部14の高さH1と、円形底部11からの突起部14の高さH2との比率(H2/H1)が2〜8の範囲になることが好ましく、より好ましくは4〜6の範囲である。
リテーナ10は、取り付け前においては、図3に示すように、突起部14は、円形底部11に対して外側方向に広がるように傾斜して形成されているため、円形底部11の直径D1と複数の突起部14により形成される円形開口部の直径D2はD1<D2の関係を有している。
1とD2の比率(D2/D1)は1.05〜1.3の範囲が好ましく、1.1〜1.2の範囲がより好ましい。
1とD2が上記関係を満たしていると、リテーナ10をガス発生器に取り付けるときの作業が容易であり、取り付けたときには十分な固定強度を付与できるので好ましい。
そして、ガス発生器にリテーナ10を取り付けた後では、図1に示すように、実質的にD1=D2の関係となる。ここでD2は、クーラント・フィルタ67の内径とほぼ等しくなる。
本発明のリテーナ10において、好ましい実施形態(図1〜図3)は、次のとおりである。
円形底部11の直径D1:25〜35cm、より好ましくは27〜30cm
突起部14の数:6〜18個、より好ましくは8〜14個
突起部14の幅(W1):2〜10mm、より好ましくは3〜5mm
突起部14の高さ(H2):2〜8mm、より好ましくは3〜5mm
隣接する突起部14同士の間隔(W2):2〜14mm、より好ましくは6〜10mm
2/H1:2〜8、より好ましくは4〜6
2/D1(取り付け前):1.05〜1.3、より好ましくは1.1〜1.2。
<(2)ガス発生器用リテーナ>
図4は、本発明の別実施形態であるガス発生器用リテーナ10’の斜視図(ガス発生器に取り付ける前の状態の斜視図)である。
ガス発生器用リテーナ10’は、円形底部11’と、円形底部11’の周縁に一体に形成された複数の突起部14’を有している。図4のリテーナ10’は、図1のリテーナ10とは、周壁本体部13がないことを除いて、実質的に同一形状のものである(但し、同一寸法に限定されない)。
円形底部11’と突起部14’は均一な厚みのもので、厚み0.2〜1mmのステンレスからなるものである。
ガス発生器用リテーナ10’は、円形底部11’の直径、突起部14’の数、突起部14’の幅、突起部14’の高さ、隣接する突起部14’同士の間隔、D2/D1(取り付け前)は、図1〜図3に示すリテーナ10と同様にすることができる。
<(1)ガス発生器>
図5に示すガス発生器は、特開平10−44916号公報の図1に示されているガス発生器において、円形部92と周壁部93を有するプレート部材91に代えて、本発明のリテーナ10を取り付けたものである。
ガス発生器は、ディフューザシェル61とクロージャシェル62からなるハウジング63により、外殻が形成されている。ディフューザシェル61とクロージャシェル62は、互いのフランジ部86とフランジ部87においてレーザ溶接88がされることで接合されている。
ディフューザシェル61は、円形部78と、その外周部に形成される周壁部76と、その先端部に半径方向外側に延在するフランジ部86を有している。周壁部76には、ガス排出口77が周方向に等間隔に複数個配設されている。このディフューザシェル61は、その円形部78に放射状に配置された複数の半径方向リブ状補強体79を有している。ガス排出口77は、アルミニウムテープ96により内側から塞がれている。
クロージャシェル62は、円形部71と、その外周部に形成される周壁部72と、その先端部に半径方向外側に延在するフランジ部87を有している。円形部71は、中央部に段部48により凹部73が形成され、この凹部73の中央部に中央孔74が形成されている。この中央孔74は、その孔縁部に軸方向曲折部75を有し、この曲折部75は、点火器64の胴部80が嵌合する内周面81と、点火器64の鍔部82が係止する端面83を有している。軸方向曲折部75の内周面81の構成により、比較的大きなシール面が確保される。
クーラント・フィルタ67は、中央孔74と同心に配置され、ハウジング63と共に燃焼室84を画成している。このクーラント・フィルタ67は、ステンレス鋼製平編の金網を半径方向に重ね、半径方向及び軸方向に圧縮してなる。このクーラント・フィルタ67は、各層においてループ状の編目が押し潰されたような形をしており、それが半径方向に層をなしている。クーラント・フィルタ67の外側に積層金網体からなる外層89が形成されている。
クーラント・フィルタ67の端面95は、溶接によりハウジング内面46に固定されている。これにより端面95におけるショートパスが防止される。
クロージャシェルの円形部71を取り囲んで周方向に傾斜部90が形成され、この傾斜部90は、クーラント・フィルタ67の位置決め乃至は移動を阻止する手段として機能すると共に、ハウジングの外周壁68と、クーラント・フィルタの外層89間に間隙69を形成する手段としても機能している。
燃焼室84には、孔を有する円柱体の固形ガス発生剤66が多数収容されて、固形ガス発生剤66を保持して移動しないようにするため、本発明のリテーナ10が配置されている。
リテーナ10は、円形底部11側が軸方向の内側(点火器64側)を向くようにして、固形ガス発生剤66と接触した状態(固形ガス発生剤66を図5の上方から下方に押した状態)にて配置されている。
燃焼室84の内径(クーラント・フィルタ67の内径)と、リテーナ10の円形底部11の直径(図3のD1)はほぼ同一であるから、リテーナの取り付け前、図3のD2は、燃焼室84の内径よりも大きくなる。よって、図5に示す状態にてリテーナ10が取り付けられた後は、複数の突起部14はクーラント・フィルタ67の内壁面を押圧した状態となっており、その押圧力により、リテーナ10の位置が固定されている。このとき、リテーナ10により、クーラント・フィルタ67の端面94とディフューザシェル円形部78の内面間の燃焼ガスのショートパスが防止される。
リテーナ10の固定位置は、固形ガス発生剤66の充填量に応じて、図5の状態で所望位置になるように上下させることができる。そして、一旦リテーナ10の位置が決まれば、複数の突起部14の押圧力により、燃焼室84の外側(図5の上方向)に移動し難い。
リテーナ10は、特開平10−44916号公報の図1に示すプレート部材91と同様にして取り付けることができる(前記公報の段落0042)。但し、取り付ける向きは逆で、燃焼室84の外側の突起部14が向くように取り付ける。
<(2)ガス発生器>
図6は、図4に示す本発明のガス発生器用リテーナ10’を用いたガス発生器160の軸方向断面図である。
筒状のハウジング161の一端開口部側は、閉塞部材162で閉塞されている。ハウジング161の周壁面には、ガス排出口167が複数形成されており、内側からシールテープ168で閉塞されている。
ハウジング161の他端開口部側には、点火器163が取り付けられたボス164が配置されている。図示していないが、ボス164の周壁面164aにシール部材が配置されている。
ボス164のハウジング161側表面には、伝火薬を収容するカップ状容器165が配置されている。カップ状容器165は、底面165a、周壁面165b、フランジ165cを有している。底面165aと周壁面165bには、それぞれ複数の連通孔166が形成されている。
カップ状容器165の内部には、特開2005−199867号公報に記載された燃焼温度の高いガス発生剤が充填されている。そのほか、公知のボロン硝石を使用してもよい。
筒状ハウジング161内には、筒状のフィルタ169が配置され、第1端面169aは閉塞部材162に、第2端面169bはフランジ165cに当接されている。そして内部の燃焼室171には、ガス発生剤170が充填されている。ガス発生剤170は特開2005−199867号公報で示す燃焼温度の低いガス発生剤が好適である。
フィルタ169の第1端面169a側には、図4で示すリテーナ10’が配置されている。
リテーナ10’は、円形底部11’側が軸方向の内側(点火器165側)を向くようにして、即ち、突起部14’が閉塞部材162側を向くようにして、固形ガス発生剤170と接触した状態(ガス発生剤170を図6の右方向から左方向に押した状態)にて配置されている。
燃焼室171の内径(筒状のフィルタ169の内径)と、リテーナ10’の円形底部11’の直径(図3のD1)はほぼ同一であるから、リテーナ10’の取り付け前においては、図3のD2は、燃焼室171の内径よりも大きくなる。よって、図5のときと同様に、図6に示す状態にてリテーナ10’が取り付けられているとき、複数の突起部14’は筒状のフィルタ169の内壁面を押圧した状態となっており、その押圧力により、リテーナ10’の位置が固定されている。
<(3)ガス発生器>
図7は、ガス発生器内に配置された特定構造のフィルタ(例えば、米国特許5,551,724の図4に示されたフィルタ100)とリテーナ10との取り付け状態を示す部分斜視図である。
フィルタ101は、金網を内側から外側に向かって多数回巻き付けて形成されたものであり、巻始め部に段差102を有している。
このため、特開平10−44916号公報の図1に示されているガス発生器で用いているような、円形部92と周壁部93を有するプレート部材91をそのままリテーナとして使用したとき、段差102に周壁部93を当接させると隙間が生じてしまう。
しかし、図示するように、突起部14の一つの側面が段差102に当接されるようにしてリテーナ10を取り付けることにより、上記プレート部材91を使用したときのような隙間が生じることはない。このとき、複数の突起部14は、いずれもフィルタ101の表面状態に応じて変形しているため、充分な固定強度が確保される。
本発明のガス発生器用リテーナの斜視図。 図1の部分正面図。 図1の概略正面図。 本発明の別実施形態であるガス発生器用リテーナの斜視図。 図1のリテーナを用いたガス発生器の軸方向断面図。 図4のリテーナを用いたガス発生器の軸方向断面図。 別実施形態であるガス発生器におけるリテーナの取り付け状態を示す部分斜視図。
10、10’ ガス発生器用リテーナ
11、11’ 円形底部
12 周壁部
13 周壁本体部
14、14’ 突起部

Claims (8)

  1. 円形底部と、前記円形底部の周縁に形成された周壁部とを有し、周壁部が半径方向の変形に対して弾力性を有しているガス発生器用リテーナであって、
    前記周壁部が、周壁本体部と、それぞれ分離して形成された複数の突起部を有しており、
    前記複数の突起部が、前記円形底部に対して外側方向に広がるように傾斜して形成されており、
    前記円形底部の直径D1と前記複数の突起部により形成される円形開口部の直径D2がD1<D2の関係を有している、ガス発生器用リテーナ。
  2. 円形底部と、前記円形底部の周縁に形成された周壁部とを有し、周壁部が半径方向の変形に対して弾力性を有しているガス発生器用リテーナであって、
    前記周壁部が、それぞれ分離して形成された複数の突起部からなり、
    前記複数の突起部が、前記円形底部に対して外側方向に広がるように傾斜して形成されており、
    前記円形底部の直径D1と前記複数の突起部により形成される円形開口部の直径D2がD1<D2の関係を有している、ガス発生器用リテーナ。
  3. 前記周壁本体部からの前記突起部の高さH1と、前記円形底部からの前記突起部の高さH2との比率(H2/H1)が2〜8の範囲である、請求項1記載のガス発生器用リテーナ。
  4. 前記円形底部の直径D1が25〜35cmであり、前記複数の突起部が、等間隔で6〜18個形成されている、請求項1〜3のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナ。
  5. 前記D1と前記D2の比率(D2/D1)が1.05〜1.3の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナ。
  6. 全体がステンレスからなり、少なくとも周壁部の厚みが0.2〜1mmの範囲である、請求項1〜5のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナ。
  7. ガス排出口を有するハウジング内にガス発生剤が収容され、前記ガス発生剤の収容室内に前記ガス発生剤を保持するためのリテーナが配置されているガス発生器であって、
    前記リテーナが、請求項1〜6のいずれか1項記載のガス発生器用リテーナであり、その円形底部側が前記ハウジングの軸方向の内側を向くようにガス発生剤と接触して配置されており、
    前記ガス発生剤収容室の半径方向外側には、前記ガス発生剤の収容室を形成する周壁があり、その内径と、前記ガス発生器用リテーナの円形底部の外径が同程度であり、
    前記複数の突起部が、前記周壁の内面を押圧した状態で取り付けられている、ガス発生器。
  8. 前記ガス発生剤収容室の半径方向外側にある周壁が筒状フィルタから形成されており、
    前記筒状フィルタが、金網を内側から外側に向かって多数回巻き付けて形成され、巻始め部に段差を有するものであり、
    前記ガス発生器用リテーナが、前記巻始め部の段差に対して前記突起部が押圧されるように取り付けられている、請求項7記載のガス発生器。
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