JP2007018968A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電池ケースの内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができる電池を提供する。
【解決手段】 本発明の電池100では、捲回体150が、その軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部に、捲回体150の径方向外側への膨張変形が抑制されてなる膨張変形抑制部(正極固着部155c)を含んでいる。さらに、ガス排出路160の最も内側に位置する開口端を構成することが予定されている開口端構成予定部(貫通孔112bの内側開口端112c)が、対向壁部(蓋部112)に位置している。開口端構成予定部(内側開口端112c)の中心112dは、捲回体150の軸線方向に見て、捲回体150の軸線方向中央位置150bよりも、膨張変形抑制部(正極固着部155c)側の位置に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池、特に、電池ケースの内圧が所定値を超えると、電池ケース内のガスを外部に排出してケースの内圧の過昇圧を防止する電池に関する。
従来より、電池ケースの内圧が所定値を超えると、電池ケース内のガスを外部に排出してケースの内圧の過昇圧を防止する電池が、多数提案されている。このような電池では、電池ケースの内圧が所定値を超えた場合には、安全弁機構が作動し、電池ケース内のガスを外部に排出することで、電池の破裂等の危険を防止することができる。
ところが、電池ケースの内圧が所定値を超えて、電池ケース内のガスを外部に排出する際、電池ケース内に配置された発電要素の一部(正極や負極など)が、流出ガスと共にガス排出路側に引き込まれ、ガス排出路の内側開口を閉塞してしまうことがあった。これにより、電池ケースの内圧が所定値を超えた場合に、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができなくなる虞があった。特に、近年では、電池の小型化及び高容量化に伴い、電池ケース(安全弁)と発電要素(正極や負極など)との間の間隙が極めて小さくなっているため、上記のような不具合が起こりやすくなっている。
これに対し、近年、上記のような不具合を防止すべく、様々な電池が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平7−296790号公報 特開2002−170595号公報
特許文献1の電池は、シート状の正極、負極、及びセパレータを捲回してなる捲回体と、直方体形状をなす電池ケースとを備える電池である。このような電池では、ガス排出路の内側開口を、電池ケースの壁部のうち、捲回体の外周面と対向する壁部に設けた場合には、捲回体の表面をなす部位(正極や負極など)が、流出ガスと共に内側開口側に引き込まれ、内側開口を閉塞してしまう虞があった。このため、適切に、電池ケース内のガスを外部に排出できなくなる虞があった。これに対し、特許文献1では、内側開口(ガス抜き孔)を、電池ケースの壁部のうち、捲回体の軸線方向端に位置する捲回面と対向する壁部に設けることで、上記不具合の防止を図るものである。
特許文献2で提案されている電池は、電池ケース内のうち、安全弁(脆弱部)の直下の位置に、棒状の閉塞防止部材を設けている。これにより、発電要素の一部(正極や負極など)が、流出ガスと共に、脆弱部の開裂により生じた内側開口側に引き込まれた場合でも、内側開口より手前に位置する閉塞防止部材により、内側開口側に引き込まれる発電要素の一部(正極や負極など)の移動を堰き止めるようにしている。このような構成により、上記不具合の防止を図るものである。
しかしながら、諸事情により、安全弁機構(弁部材やガス抜き孔など)を、捲回体の外周面と対向する壁部に設けることが要求されることもあり、この場合には、特許文献1の手法では上記課題を解決することができなかった。また、特許文献1の電池のように、内側開口(ガス抜き孔)を、電池ケースの壁部のうち、捲回体の軸線方向端に位置する捲回面と対向する壁部に設けた場合には、ガスを排出する際に、発火する危険性があり、好ましい形態ではなかった。具体的には、内側開口(ガス抜き孔)を封止する安全弁が開裂した際に、火花が生じることがあり、このとき、大量のガスが一気に排出されることにより、ガスに引火する危険性があった。
また、特許文献2の電池では、脆弱部の直下の位置に、閉塞防止部材を設けるため、この閉塞部材により、ガスの排出が妨げられる虞があった。また、別途、閉塞部材を設けることで、部品点数が多くなり、製造コストが高くなるため、好ましくなかった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、シート状の正極板、負極板、及びセパレータを捲回してなる捲回体を備える電池において、電池ケースの内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができる電池を提供することを目的とする。
その解決手段は、シート状の正極板、負極板、及びセパレータを捲回してなる捲回体と、直方体形状をなし、上記捲回体を内部に収容してなり、上記捲回体の外周面と対向する4つの対向壁部を有する電池ケースと、上記電池ケースの内圧の過昇圧を防止する安全弁機構であって、上記電池ケースの内圧が所定値を超えた場合に、上記電池ケース内のガスを外部に排出するガス排出路を構成することが予定されている排出路構成予定部を含む安全弁機構と、を備える電池であって、上記捲回体は、その軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部に、当該捲回体の径方向外側への膨張変形が抑制されてなる膨張変形抑制部を含み、上記排出路構成予定部のうち、上記ガス排出路の最も内側に位置する開口端を構成することが予定されている開口端構成予定部は、上記対向壁部に位置し、上記開口端構成予定部の中心は、上記対向壁部のうち、上記捲回体の軸線方向に見て、上記捲回体の軸線方向中央位置よりも上記膨張変形抑制部側の位置に配置されてなる電池である。
本発明の電池では、捲回体が、その軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部に、当該捲回体の径方向外側への膨張変形が抑制(捲回体の内側にガスが溜まり、捲回体に径方向外側へ膨張する力が働いた場合でも、径方向外側への膨張が抑制)されてなる膨張変形抑制部を含んでいる。このような形態の捲回体では、内圧が上昇(電池ケース内部のガス量が増大)しても、捲回体のうち膨張変形抑制部が位置する端部の膨張は抑制されるが、捲回体の軸線方向中央位置が大きく膨張する傾向にある。特に、膨張変形抑制部を、捲回体の軸線方向の両端部に設けた場合は、両端部からガスが抜け難いので、膨張し易い上、内圧が上昇(電池ケース内部のガス量が増大)しても、捲回体の両端部の膨張は抑制される。このため、内圧が上昇すると、特に、捲回体の軸線方向中央位置が大きく膨張し、捲回体は、例えば、ビア樽形状に大きく変形しがちである。
このため、開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)が、捲回体の軸線方向中央位置に近接して配置されている場合には、電池ケースの内圧が所定値を超えて、安全弁機構が作動した場合でも、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができない虞があった。具体的には、過昇圧により安全弁機構が作動して、ガス排出路が形成されたときに、捲回体の外周面側に位置する部位(正極板、負極板、セパレータなど)が、流出ガスと共にガス排出路側に引き込まれ、ガス排出路の内側開口を閉塞してしまう虞があった。特に、電池の小型化、高容量化に伴い、捲回体と電池ケース(対向壁部)との間隙が小さくなっている場合には、安全弁機構が作動する前に、既に、膨張した捲回体の軸線方向中央位置の部位によって、ガス排出路をなす内側開口が閉塞されてしまう虞もあった。
これに対し、本発明の電池では、開口端構成予定部の中心(ガス排出路の内側開口の中心となる位置)が、対向壁部のうち、捲回体の軸線方向に見て、捲回体の軸線方向中央位置よりも膨張変形抑制部側の位置に配置されている。換言すれば、捲回体の軸線方向に見て、ガス排出路の内側開口の位置を、捲回体の軸線方向中央位置から、膨張変形抑制部側にずらしている。これにより、内圧上昇に伴い、捲回体の軸線方向中央位置が大きく膨張しても、捲回体によってガス排出路をなす内側開口が閉塞されてしまう危険性が小さくなる。さらに、電池ケース内のガスを外部に排出する際に、捲回体の外周面側に位置する部位(正極板、負極板、セパレータなど)が、流出ガスと共にガス排出路側に引っ張られた場合でも、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう危険性が小さくなる。従って、本発明の電池では、電池ケースの内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
また、本発明の電池では、開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)を、電池ケースの壁部のうち、捲回体の外周面と対向する対向壁部に配置している。このため、弁部材の開裂によりガス排出路が生じる形態の電池とした場合でも、弁部材が開裂した際に、発火する危険性もない。
なお、安全弁機構とは、電池ケースの内圧の過昇圧を防止する構造全体を言う。第1の安全弁機構の例として、電池ケースの対向壁部に設けられた貫通孔をなす壁面と、この貫通孔を封止する弁部材とを有する安全弁機構を挙げることができる。このうち、弁部材は、例えば、対向壁部の貫通孔を封止する形態で電池ケースに固着されており、電池ケースの内圧が所定値を超えたときに、自身が開裂して、貫通孔の封止を開放するものが挙げられる。また、弾性力等により、対向壁部の貫通孔を封止する形態で対向壁部を押圧しており、電池ケースの内圧が所定値を超えたときに、対向壁部から離間して、貫通孔の封止を開放するものでも良い。
また、第2の安全弁機構の例として、電池ケースの対向壁部のうち、他の部位よりも脆弱とされた脆弱部と、その周縁部とを挙げることができる。この場合は、電池ケースの内圧が所定値を超えたときに、対向壁部が脆弱部の位置で開裂することで、ガス排出路が形成される。
また、排出路構成予定部とは、電池ケース内のガスを外部に排出するガス排出路を構成することが予定されている部位を言う。上記第1の安全弁機構の例において、電池ケースの外側で、弁部材により貫通孔を封止する場合は、電池ケースの対向壁部に設けられた貫通孔をなす壁面と、弁部材の内側面のうち対向壁部の貫通孔に面する部位とが、排出路構成予定部に相当する。また、上記第2の安全弁機構の例では、対向壁部の内側面のうち、脆弱部及びその周縁部に含まれる部位が、排出路構成予定部となる。
また、開口端構成予定部とは、排出路構成予定部のうち、ガス排出路のうち、最も電池ケース内側に位置する開口端を構成することが予定されている部位を言う。上記第1の安全弁機構の例において、電池ケースの外側で、弁部材により貫通孔を封止する場合は、電池ケースの対向壁部に形成されている貫通孔をなす壁面のうち、電池ケース内側開口端が、開口端構成予定部となる。この場合、安全弁機構が作動する前から、既に、開口端構成予定部により開口端が形成されている。一方、電池ケースの内側で、開裂型の弁部材により貫通孔を封止する場合は、弁部材の内側面のうち、開裂が予定されている部位の周縁に位置する環状部が、開口端構成予定部となる。この場合、弁部材の開裂により生じた貫通孔のケース内側開口端が、ガス排出路の最も内側に位置する開口端を構成することとなるので、弁部材の開裂により、初めて、開口端が現出することとなる。
また、上記第2の安全弁機構の例では、対向壁部の内側面のうち、脆弱部の周縁に位置する環状部が、開口端構成予定部となる。この場合は、脆弱部の開裂により生じた貫通孔のケース内側開口端が、ガス排出路の最も内側に位置する開口端を構成することとなる。この場合は、脆弱部の開裂により、初めて、開口端が現出することとなる。
さらに、上記の電池であって、前記正極板の電荷を集電する正極集電部材、及び前記負極板の電荷を集電する負極集電部材を有し、前記捲回体は、その軸線方向の一方端部に位置し、前記正極板、負極板、及びセパレータのうち上記正極板の一部のみが渦巻状に重なる正極捲回部、及び他方端部に位置し、上記正極板、負極板、及びセパレータのうち上記負極板の一部のみが渦巻状に重なる負極捲回部を含み、前記膨張変形抑制部は、上記正極捲回部の少なくとも一部からなり、上記捲回体の軸線方向と直交する方向(軸線に直交する平面に沿う方向)に圧縮されて、隙間なく重なり合って接合されると共に、上記正極集電部材に固着された1または複数の正極固着部、及び上記負極捲回部の少なくとも一部からなり、上記捲回体の軸線方向と直交する方向(軸線に直交する平面に沿う方向)に圧縮されて、隙間なく重なり合って接合されると共に、上記負極集電部材に固着された1または複数の負極固着部の少なくともいずれかである電池とすると良い。
本発明の電池では、膨張変形抑制部として、正極捲回部の少なくとも一部からなり、正極集電部材に固着された1または複数の正極固着部、及び負極捲回部の少なくとも一部からなり、負極集電部材に固着された1または複数の負極固着部の少なくともいずれかを有している。このような形態の電池では、内圧が上昇しても、捲回体の軸線方向の両端部のうち、正極固着部または負極固着部が設けられている端部の膨張を抑制することができる。しかも、電極板と集電部材との間の電気抵抗を小さくできるので、正極板の電荷及び負極板の電荷を、効率良く集電することができる。
さらに、上記いずれかの電池であって、前記開口端構成予定部の全体が、前記捲回体の軸線方向に見て、上記捲回体の軸線方向中央位置から離間した位置に配置されてなる電池とすると良い。
本発明の電池では、開口端構成予定部の中心のみならず、開口端構成予定部の全体を、捲回体の軸線方向に見て、捲回体の軸線方向中央位置から離間した位置に設けている。これにより、開口端構成予定部の中心と、捲回体の軸線方向中央位置との間の距離を大きくできるので、内圧上昇に伴い、捲回体の軸線方向中央部が大きく膨張した場合でも、捲回体が、開口端構成予定部(従って、ガス排出路の内側開口)に近接するのを防止できる。従って、捲回体の表面をなす部位(正極や負極など)によって、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。すなわち、電池ケースの内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
さらに、上記いずれかの電池であって、前記開口端構成予定部は、前記捲回体の軸線方向に見て、当該開口端構成予定部の中心が、上記捲回体の軸線方向中央位置よりも、前記膨張変形抑制部に近い位置に配置されてなる電池とすると良い。
開口端構成予定部を、捲回体の軸線方向中央位置から膨張変形抑制部に近づけるにしたがって、捲回体の軸線方向中央部が膨張したときの、捲回体と開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)との間隙を、大きくすることができる。従って、本発明の電池のように、開口端構成予定部の中心を、捲回体の軸線方向中央位置よりも、膨張変形抑制部に近い位置に配置することで、捲回体が開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)に近接するのを、より一層、防止できる。これにより、捲回体の表面をなす部位(正極板、負極板、セパレータなど)によって、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。
さらに、上記いずれかの電池であって、前記膨張変形抑制部は、前記開口端構成予定部が位置する前記対向壁部に直交する方向に見て、前記捲回体の軸線方向端部うち、上記開口端構成予定部が位置する上記対向壁部側に位置する部位を含む電池とすると良い。
本発明の電池では、開口端構成予定部が位置する対向壁部に直交する方向に見て、捲回体の軸線方向端部のうち、開口端構成予定部が位置する対向壁部側に位置する部位について、適切に、径方向外側への膨張を抑制することができる。このため、前述のような位置に、開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)を配置することで、捲回体が開口端構成予定部(ガス排出路の内側開口をなす部位)に近接するのを、より効果的に防止できる。これにより、捲回体の表面をなす部位(正極板、負極板、セパレータなど)によって、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。
次に、本発明の実施形態(実施例1〜5)について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
本実施例1の電池100は、図1に示すように、直方体形状の電池ケース110と、正極端子120と、負極端子130とを備える角形密閉式電池である。
電池ケース110は、金属からなり、直方体形状の収容空間をなす角形収容部111と、金属製の蓋部112とを有している。電池ケース110(角形収容部111)の内部には、捲回体150、正極集電部材122、負極集電部材132などが収容されている。正極集電部材122及び負極集電部材132は、図1,図2に示すように、細長板形状の金属部材であり、それぞれ、正極端子120及び負極端子130に接続されている。
捲回体150は、図2に示すように、断面長円状をなし、シート状の正極板155、負極板156、及びセパレータ157を捲回してなる扁平型の捲回体である。この捲回体150は、その軸線方向(図1において左右方向)の一方端部(図1において右端部)に位置し、正極板155の一部のみが渦巻状に重なる正極捲回部155bと、他方端部(図1において左端部)に位置し、負極板156の一部のみが渦巻状に重なる負極捲回部156bとを有している。なお、正極板155には、正極捲回部155bを除く部位に、活物質を含む正極合材が塗工されている。同様に、負極板156には、負極捲回部156bを除く部位に、活物質を含む負極合材が塗工されている。
正極捲回部155bは、図2に示すように、外側から捲回体150の軸線方向(軸線150dの延びる方向、図2において紙面に直交する方向)に直交する方向(図2において左から右に向かう方向)に圧縮されて、隙間なく重なり合って互いに接合されると共に、正極集電部材122に固着(溶接)された正極固着部155cを含んでいる。従って、正極基板155の電荷を、正極固着部155cを介して正極集電部材122に集電することができる。同様に、負極捲回部156bも、外側から捲回体150の軸線方向に直交する方向(図1において手前から奥に向かう方向)に圧縮されて、隙間なく重なり合って互いに接合されると共に、負極集電部材132に固着(溶接)された負極固着部156cを含んでいる。従って、負極基板156の電荷を、負極固着部156cを介して負極集電部材132に集電することができる。
蓋部112には、図1に示すように、貫通孔112bが形成されている。この貫通孔112bは、円盤状をなす金属製の弁部材140により、電池ケース110の外側から封止されている。具体的には、弁部材140が、貫通孔112bを封止するように、蓋部112の外側面112f上に溶接されている。このような電池100では、図4に示すように、電池ケース110の内圧が所定値を超えると、弁部材140が開裂して、貫通孔112bと弁部材140の開裂により生じた開裂孔141とからなるガス排出路160が形成される。
なお、本実施例1では、弁部材140と、蓋部112の貫通孔をなす壁面112bとが、安全弁機構に相当する。また、蓋部112の貫通孔をなす壁面112bと、弁部材140の内側面のうち蓋部112の貫通孔に面する部位(開裂孔141をなすことが予定されている部位)とが、ガス排出路構成予定部に相当する。また、蓋部112の貫通孔をなす壁面112bのうち、最も内側に位置する内側開口端112cが、開口端構成予定部に相当する。
このように、本実施例1の電池100では、ガス排出路160の最も内側に位置する開口端を構成することが予定されている開口端構成予定部を、電池ケース110の蓋部112に配置している。すなわち、開口端構成予定部に相当する内側開口端112cを、捲回体150の外周面150cと対向する対向壁部に相当する蓋部112に配置している。このため、電池ケース110の内圧が所定値を超えて、弁部材140が開裂すると共に、ガスが外部に排出される際、発火する危険性がない。
ところで、本実施例1の電池100では、前述のように、捲回体150の両端部に、正極集電部材122及び負極集電部材132に固着された正極固着部155c及び負極固着部156cを有している(図1参照)。従って、過充電等により、捲回体150の内側にガスが溜まり、捲回体150に径方向外側へ膨張する力が働いた場合でも、捲回体150の両端部では、径方向外側への膨張が抑制されることとなる。このような形態の捲回体150は、両端部からガスが抜け難いので、膨張し易い上、内圧が上昇(電池ケース110内部のガス量が増大)しても、捲回体150の両端部の膨張は抑制される。このため、内圧が上昇すると、図3に示すように、特に、捲回体150の軸線方向中央位置150bが大きく膨張し、捲回体150は、ビア樽形状に大きく変形しがちである。
このため、図3からわかるように、例えば、捲回体150の軸線方向(図において左右方向)に見て、開口端構成予定部の中心(ガス排出路の内側開口をなす部位の中心)と、捲回体150の軸線方向中央位置150bとが一致する場合は、捲回体150により、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう虞がある。従って、弁部材が開裂しても、電池ケース110の内部のガスを、適切に、外部に排出することができない虞があった。
これに対し、本実施例1の電池100では、図1に示すように、内側開口端112c(開口端構成予定部)の中心112d(ガス排出路160の内側開口160bの中心となる位置、図4参照)を、蓋部112(対向壁部)のうち、捲回体150の軸線方向(図1において左右方向)に見て、捲回体150の軸線方向中央位置150bから、距離L1だけ離間した位置に配置している。しかも、内側開口端112cの全体を、捲回体150の軸線方向(図1において左右方向)に見て、捲回体150の軸線方向中央位置150bから離間した位置に配置している。
その上、内側開口端112cの中心112dと正極固着部155c(正極捲回部155b)との距離L2を、捲回体150の軸線方向中央位置150bと内側開口端112cの中心112dとの距離L1よりも小さくしている。すなわち、捲回体150の軸線方向(図1において左右方向)に見て、内側開口端112c(開口端構成予定部)を、捲回体150の軸線方向中央位置150bよりも、正極固着部155c(正極捲回部155b)に近い位置に配置している。
前述のように、本実施例1の電池100では、捲回体150に、その軸線方向両端部の位置に、正極固着部155c及び負極固着部156c(膨張変形抑制部に相当する)を設けている。特に、図2に示すように、正極固着部155cを、内側開口端112c(開口端構成予定部)が位置する蓋部112に直交する方向(図2において上下方向)に見て、捲回体150の正極捲回部155bのうち、軸線150dよりも蓋部112側に位置する部位(図2において、一点鎖線より上側に位置する部位)に設けている。詳細には、正極固着部155cを、捲回体150の正極捲回部155bのうち、軸線150dよりも蓋部112側に位置する部位(図2において、一点鎖線より上側に位置する部位)の略全体に設けている。
このため、図3に示すように、内圧が上昇した場合でも、捲回体150のうち、正極固着部155c側の部位(図3において右側の部位)について、蓋部112に向かう方向(図3において上方向)への膨張変形を、適切に防止することができる。従って、上記の位置に内側開口端112c(開口端構成予定部)を配置することにより、内圧上昇に伴って捲回体150が大きく膨張した場合でも、捲回体150の外周面150cが、内側開口端112c(開口端構成予定部)に近接するのを防止することができる。
さらには、図4に示すように、電池ケース110の内圧が所定値を超えて、弁部材140が開裂したときも、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)が、排出されるガスと共に、ガス排出路160の内側開口160bに引き込まれる不具合を、適切に防止できる。
従って、本実施例1の電池100では、電池ケース110内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)によって、ガス排出路160の内側開口160bが閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。すなわち、電池ケース110の内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース110内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
このような本実施例1の電池100は、次のようにして製造する。
まず、2種類の金属シートに、それぞれ異なる活物質を含む電極合材(正極合材と負極合材)を塗布して、シート状の正極板155及び負極板156を製造する。次いで、正極板155、負極板156、及びセパレータ157を積層し、これを捲回して捲回体150を形成する。
なお、正極板155、負極板156、及びセパレータ157を積層する際には、捲回体150の一端部に、正極板155のうち正極合材を塗工していない未塗工部(正極捲回部155bとなる部位)のみが位置するように、正極板155を配置しておく。さらには、負極板156のうち負極合材を塗工していない未塗工部(負極捲回部156bとなる部位)が、正極板155の未塗工部とは反対側に位置するように、負極板156を配置しておく。これにより、正極捲回部155b及び負極捲回部156bを有する捲回体150が形成される。
また、正極集電部材122と正極端子120とが一体となった金属部材、及び負極集電部材132と負極端子130とが一体となった金属部材を用意する。次いで、捲回体150の正極捲回部155bと正極集電部材122とを接続する。具体的には、図2に示すように、正極集電部材122を、正極捲回部155bの一部(正極固着部155c)に対し、捲回体150の軸線方向と直交する方向F(図2において右方向)に圧着した状態で、両者を溶接(例えば、超音波溶接、スポット溶接)する。このとき、正極固着部155cは、正極集電部材122により、捲回体150の軸線方向と直交する方向F(図2において右方向)に圧縮されて、隙間なく重なり合って接合されると共に、正極集電部材122に固着される。同様に、負極集電部材132と、負極捲回部156bの一部(負極固着部156c)とを圧着した状態で、両者を溶接(例えば、超音波溶接、スポット溶接)する。
また、これとは別に、所定の位置に貫通孔112bを設けた蓋部112と、角形収容部111とを用意する。
次いで、正極端子120及び負極端子130を、蓋部112の所定位置に配置すると共に、捲回体150を角形収容部111内に挿入する。次いで、角形収容部111と蓋部112との間の位置で、全周溶接することにより、電池ケース110を封止する。次いで、電池ケース110の内部に電解液を注入した後、蓋部112の貫通孔112bを封止する位置で、弁部材140を蓋部112の外側面112f上に溶接することで、図1に示す電池100が完成する。
(実施例2)
本実施例2の電池200は、実施例1の電池100と比較して、蓋部の貫通孔(開口端構成予定部)及び正極端子120の位置が異なり、その他については、ほぼ同様である。具体的には、実施例1では、図1に示すように、正極端子120を蓋部112の一端部(図1において右端部)に配置する一方、負極端子130を蓋部112の他端部(図1において左端部)に配置し、貫通孔112bを両者の間に配置した。これに対し、本実施例2では、図5に示すように、正極端子120及び負極端子130を共に、蓋部212の同一端部(図1において左端部)に配置すると共に、貫通孔212bを、他端部(図1において右端部)に配置している。
しかも、図1と図5とを比較するとわかるように、本実施例2では、捲回体150の軸線方向(図1において左右方向)に見て、内側開口端212cの中心212d(ガス排出路260の内側開口260bの中心となる位置、図7参照)を、実施例1よりも、正極固着部155c(正極捲回部155b)に近い位置に配置している。詳細には、内捲回体150の軸線方向(図1において左右方向)に見て、内側開口端212cの中心212dを、正極固着部155c(正極捲回部155b)に近接させている。
これにより、図7に示すように、内圧が大きく上昇して、捲回体150の軸線方向中心位置150b近傍が大きく膨張した場合でも、捲回体150の外周面150cが、より一層、内側開口端212c(開口端構成予定部)に近接し難くなる。さらには、電池ケース210の内圧が所定値を超えて、弁部材140が開裂したときも、、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)が、排出されるガスと共に、ガス排出路260の内側開口260bに引き込まれる不具合を、より一層防止できる。
従って、本実施例2の電池200では、電池ケース210内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)によって、ガス排出路260の内側開口260bが閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。すなわち、電池ケース210の内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース210内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
また、本実施例2では、図5に示すように、正極集電部材122と正極端子120とは、正極リード221を介して接続している。但し、図6に示すように、正極リード221を、蓋部212の貫通孔212bを遮らない位置に設けている。すなわち、正極リード221を、貫通孔212bの直下に配置せず、ずれた位置に配置している。これにより、電池ケース210内のガスを外部に排出する際、正極リード221により、ガスの排出が妨げられる虞がない。
なお、本実施例2では、弁部材140と、蓋部212の貫通孔をなす壁面212bとが、安全弁機構に相当する。また、蓋部212の貫通孔をなす壁面212bと、弁部材140の内側面のうち蓋部212の貫通孔に面する部位(開裂孔141をなすことが予定されている部位)とが、ガス排出路構成予定部に相当する。また、蓋部212の貫通孔をなす壁面212bのうち、最も内側に位置する内側開口端212cが、開口端構成予定部に相当する。
(実施例3)
本実施例3の電池300は、実施例1の電池100と比較して、弁部材及びその位置が異なり、その他については、ほぼ同様である。具体的には、実施例1では、図1に示すように、弁部材140を、蓋部112の外側面112f上に配置した。これに対し、本実施例3では、図8に示すように、円盤状の弁部材340を、蓋部312の内側面312g上に配置している。
なお、弁部材340には、他の部位よりも薄肉な脆弱部340bが設けられている。このため、電池ケース310の内圧が所定値を超えたときには、図9に示すように、弁部材340が脆弱部340bの位置で開裂し、開裂により生じた開裂孔341と蓋部312の貫通孔312bとからなるガス排出路360が形成される。従って、本実施例3では、図9に示すように、弁部材340の内側面のうち脆弱部340bより径方向外側に位置する環状部342が、ガス排出路360の内側開口端となる。すなわち、弁部材340の内側面のうち脆弱部340bより径方向外側に位置する環状部342が、開口端構成予定部に相当する。なお、環状部342の中心342dの位置は、実施例1の内側開口端112cの中心112dの位置と一致させている。
このような実施例3の電池300でも、図9に示すように、内圧が大きく上昇して、捲回体150が大きく膨張した場合でも、捲回体150の外周面150cが、環状部342(開口端構成予定部)に近接するのを防止することができる。さらには、電池ケース310の内圧が所定値を超えて、弁部材340が開裂したときも、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)が、排出されるガスと共に、ガス排出路360の内側開口360bに引き込まれる不具合を、適切に防止できる。
従って、本実施例3でも、実施例1と同様に、電池ケース310内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位によって、ガス排出路360の内側開口360bが閉塞されてしまう不具合を防止できる。すなわち、電池ケース310の内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース310内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
なお、本実施例3では、図8に示すように、弁部材340と、蓋部312の貫通孔をなす壁面312bとが、安全弁機構に相当する。また、蓋部312の貫通孔をなす壁面312bと、弁部材340の内側面のうち貫通孔をなす壁面312bを軸線方向(図8において下方)に延長した領域内に含まれる部位(開裂孔341をなすことが予定されている部位)とが、ガス排出路構成予定部に相当する。
(実施例4)
本実施例4の電池400は、実施例1の電池100と比較して、安全弁機構の形態が異なり、その他については、ほぼ同様である。具体的には、実施例1では、図1に示すように、弁部材140により、蓋部112の貫通孔112bを封止することで、安全弁機構を構成した。これに対し、本実施例4では、図10に示すように、蓋部412の一部に、他の部位よりも薄肉の脆弱部413を設けることで、安全弁機構を構成している。
この電池400では、電池ケース410の内圧が所定値を超えたときには、図11に示すように、蓋部412が脆弱部413の位置で開裂し、開裂により生じた開裂孔412bからなるガス排出路460が形成される。従って、本実施例4では、図11に示すように、蓋部412の内側面412gのうち脆弱部413の周縁に位置する環状部412cが、ガス排出路460の内側開口端となる。すなわち、蓋部412の内側面412gのうち脆弱部413の周縁に位置する環状部412cが、開口端構成予定部に相当する。なお、環状部412cの中心342dの位置は、実施例1の内側開口端112cの中心112dの位置と一致させている。
このような電池400でも、図11に示すように、内圧が大きく上昇して、捲回体150が大きく膨張した場合でも、捲回体150の外周面150cが、環状部412c(開口端構成予定部)に近接するのを防止することができる。さらには、電池ケース410の内圧が所定値を超えて、蓋部412が脆弱部413の位置で開裂したときも、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)が、排出されるガスと共に、ガス排出路460の内側開口460bに引き込まれる不具合を、適切に防止できる。
従って、本実施例4でも、実施例1と同様に、電池ケース410内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位によって、ガス排出路460の内側開口460bが閉塞されてしまう不具合を防止できる。すなわち、電池ケース410の内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース410内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
なお、本実施例4では、図10に示すように、蓋部412の脆弱部413及びその周縁部が、安全弁機構に相当する。また、蓋部412の内側面412gのうち、脆弱部413及びその周縁部に含まれる部位(開裂孔412bをなすことが予定されている部位)とが、ガス排出路構成予定部に相当する。
(実施例5)
本実施例5の電池500は、実施例1の電池100と比較して、安全弁機構の構成が異なり、その他については、ほぼ同様である。具体的には、実施例1では、図1に示すように、蓋部112の貫通孔112bを封止するように、蓋部112の外側面112f上に固着(溶接)された金属製の弁部材140により、安全弁機構を構成した。これに対し、本実施例5では、図12に示すように、蓋部512の貫通孔512bを封止するように、蓋部512の外側面512f上に載置されたゴム製の弁部材541と、この弁部材541を蓋部512の外側面512fに向けて押圧しつつ、蓋部512の外側面512f上に固着(溶接)された安全弁ケース542とにより、安全弁機構540を構成している。
この電池500では、電池ケース510の内圧が所定値を超えたときには、図13に示すように、内圧により弁部材541が上方に弾性的に圧縮変形し、弁部材541と蓋部512の外側面512fとの間に、間隙が生じる。このとき、蓋部512の貫通孔512bと、弁部材541と蓋部512の外側面512fとの間に生じた間隙と、安全弁ケース542の内部空間と、安全弁ケース542の貫通孔542bとにより、ガス排出路560が形成される。従って、本実施例5では、蓋部512の貫通孔512bの内側開口端512cが、開口端構成予定部に相当する。なお、内側開口端512cの中心512dの位置は、実施例1の内側開口端112cの中心112dの位置と一致させている。
このような電池500でも、図13に示すように、内圧が大きく上昇して、捲回体150が大きく膨張した場合でも、捲回体150の外周面150cが、内側開口端512c(開口端構成予定部)に近接するのを防止することができる。さらには、電池ケース510の内圧が所定値を超えて、弁部材541が上方に圧縮変形し、ガス排出路560が形成されたときも、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)が、排出されるガスと共に、ガス排出路560の内側開口560bに引き込まれる不具合を、適切に防止できる。
従って、本実施例5でも、実施例1と同様に、電池ケース510内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)によって、ガス排出路560の内側開口560bが閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。すなわち、電池ケース510の内圧が所定値を超えた場合には、電池ケース510内のガスを、適切に、外部に排出することができる。
以上において、本発明を実施例1〜5に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1〜5では、断面長円状をなす扁平型の捲回体150を用いたが、捲回体の形状は、断面長円状をなす扁平型に限らず、円筒状などいずれの形状であっても良い。
また、実施例1〜5では、開口端構成予定部(貫通孔112bの内側開口端112cなど)を、電池ケース110〜510の蓋部112〜512に設けた。しかしながら、開口端構成予定部(貫通孔112bの内側開口端112cなど)は、蓋部112〜512に限らず、電池ケース110〜510のうち、捲回体150の外周面150cに対向する4つの対向壁部(蓋部112〜512と対向する底壁部や、図示していないが、図1において、角形収容部111をなす壁部のうち、紙面に沿う方向に延びる壁部であって、紙面手前側と奥側とに位置する壁部)であればいずれの位置に設けても良い。
また、実施例1〜5では、捲回体150の軸線方向両端部(正極固着部155c及び負極固着部156c)を、正極集電部材122及び負極集電部材132に固着して、両端部の膨張が抑制される形態とした。しかしながら、実施例1〜5のように、必ずしも捲回体150の軸線方向両端部の膨張を抑制する必要はなく、一方端部(例えば、正極捲回部155b)のみの膨張を抑制し、捲回体150の軸線方向に見て、捲回体150の軸線方向中央位置150bよりも膨張を抑制した端部側に、開口端構成予定部の中心(内側開口端112cの中心112dなど)を配置するようにしても良い。このようにしても、電池ケース110内のガスを外部に排出する際、捲回体150の外周面150c側に位置する部位(正極板155、負極板156、及びセパレータ157の少なくともいずれか)によって、ガス排出路の内側開口が閉塞されてしまう不具合を、適切に防止できる。
実施例1にかかる電池100の電池ケース110を破断した部分破断図である。 図1のA−A矢視断面図である。 電池100の内圧が上昇したときの様子を示す説明図である。 電池100の弁部材140が開裂したときの様子を示す説明図である。 実施例2にかかる電池200の電池ケース210を破断した部分破断図である。 図5のB−B断面図である。 電池200の弁部材140が開裂したときの様子を示す説明図である。 実施例3にかかる電池300のうち、弁部材340付近を示す部分拡大断面図である。 電池300の弁部材340が開裂したときの様子を示す説明図である。 実施例4にかかる電池400のうち、蓋部412の脆弱部413付近を示す部分拡大断面図である。 電池400の蓋部412が、脆弱部413の位置で開裂したときの様子を示す説明図である。 実施例5にかかる電池500のうち、安全弁機構540付近を示す部分拡大断面図である。 電池500の安全弁機構540が作動したときの様子を示す説明図である。
符号の説明
100,200,300,400,500 電池
110,210,310,410,510 電池ケース
112,212,312,412,512 蓋部(対向壁部)
112c,212c,342,412c,512c 開口端構成予定部
112d,212d,342d,412d,512d 開口端構成予定部の中心
122 正極集電部材
132 負極集電部材
140,240,340 弁部材
150 捲回体
150b 捲回体の軸線方向中央位置
155b 正極捲回部
155c 正極固着部
156b 負極捲回部
413 蓋部412の脆弱部
540 安全弁機構

Claims (5)

  1. シート状の正極板、負極板、及びセパレータを捲回してなる捲回体と、
    直方体形状をなし、上記捲回体を内部に収容してなり、上記捲回体の外周面と対向する4つの対向壁部を有する電池ケースと、
    上記電池ケースの内圧の過昇圧を防止する安全弁機構であって、上記電池ケースの内圧が所定値を超えた場合に、上記電池ケース内のガスを外部に排出するガス排出路を構成することが予定されている排出路構成予定部を含む安全弁機構と、
    を備える電池であって、
    上記捲回体は、その軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部に、当該捲回体の径方向外側への膨張変形が抑制されてなる膨張変形抑制部を含み、
    上記排出路構成予定部のうち、上記ガス排出路の最も内側に位置する開口端を構成することが予定されている開口端構成予定部は、上記対向壁部に位置し、
    上記開口端構成予定部の中心は、上記対向壁部のうち、上記捲回体の軸線方向に見て、上記捲回体の軸線方向中央位置よりも上記膨張変形抑制部側の位置に配置されてなる
    電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、
    前記正極板の電荷を集電する正極集電部材、及び前記負極板の電荷を集電する負極集電部材を有し、
    前記捲回体は、
    その軸線方向の一方端部に位置し、前記正極板、負極板、及びセパレータのうち上記正極板の一部のみが渦巻状に重なる正極捲回部、及び
    他方端部に位置し、上記正極板、負極板、及びセパレータのうち上記負極板の一部のみが渦巻状に重なる負極捲回部を含み、
    前記膨張変形抑制部は、
    上記正極捲回部の少なくとも一部からなり、上記捲回体の軸線方向と直交する方向に圧縮されて、隙間なく重なり合って接合されると共に、上記正極集電部材に固着された1または複数の正極固着部、及び
    上記負極捲回部の少なくとも一部からなり、上記捲回体の軸線方向と直交する方向に圧縮されて、隙間なく重なり合って接合されると共に、上記負極集電部材に固着された1または複数の負極固着部の少なくともいずれかである
    電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電池であって、
    前記開口端構成予定部の全体が、前記捲回体の軸線方向に見て、上記捲回体の軸線方向中央位置から離間した位置に配置されてなる
    電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電池であって、
    前記開口端構成予定部は、
    前記捲回体の軸線方向に見て、当該開口端構成予定部の中心が、上記捲回体の軸線方向中央位置よりも、前記膨張変形抑制部に近い位置に配置されてなる
    電池。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電池であって、
    前記膨張変形抑制部は、
    前記開口端構成予定部が位置する前記対向壁部に直交する方向に見て、前記捲回体の軸線方向端部のうち、上記開口端構成予定部が位置する上記対向壁部側に位置する部位を含む
    電池。
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