JP5281526B2 - プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents
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device)駆動用ICの接続パッドを金−錫(Au−Sn)共晶によって接続する構造を
有する、COF(Chip On Film)と呼ばれる方式のプリント配線板がある。
COF方式のプリント配線板では、配線ピッチを20μmとする技術の実用化が、現在、鋭意進められている状況にある。配線ピッチをこのようにファインにすることが強く要請される主要な理由の一つとしては、ICの1個当りの処理信号数を増やして、できるだけ小さな面積のCOFに実装することにより、そのICやそれが実装されるCOFの外形寸法のさらなる小型化を促進すると共に、その総合的な製造コストや材料コストの低廉化を図る、ということがある。
膜103によって覆われている(以上、例えば特許文献1参照)。
特に、IC104と出力リード105とを結ぶ配線パターンが500本を超えるようになると、銅配線パターンには極めてファインな配線ピッチが要求されることとなる。その銅配線パターンや入力リード102および出力リード105の表面全面には、無電解錫めっき膜が施され、そのめっき膜の形成後に、熱硬化型のSRを、必要な形状に印刷〜ポストベークして形成するのが一般的である。その後、IC104を金−錫(Au−Sn)共晶接続し、その接続部等を封止材(図示省略)によって封止して、図5に示したモジユールの主要部が完成する。こうして完成したモジユールの出力リード105には、液晶表示パネルが、例えばACF(Anisotropic Conductive Film)を介して接続される。
無電解錫めっきは、例えば特許文献2にて提示されているように、銅箔をパターン加工してなる銅配線パターンからの銅(Cu)の溶出という不都合な特質を有している。このため、まず銅配線パターン全面に無電解錫めっきを施した後に、その銅配線パターンの所定位置を覆うように熱硬化型のSRを施す、という手順を踏むのが一般的となっている(従来の製造プロセスに関しては図示省略;以下同様)。
熱硬化型のSRを施した後は、無電解錫めっき膜の存在に因るウィスカの発生を防止するために、いわゆるベーキングを行うが、その際には、後のIC実装工程での金−錫共晶接続を良好なものとするために、ベーキング後の無電解錫めっき膜に所定量の純錫(Sn)層が残るような条件を満たすように、例えば130℃以下の温度でベークを行うようにしている。
ュアを行う工程よりも前の工程で無電解錫めっきを施すと、PSR膜のポストキュアの際に、無電解錫めっき膜の皮膜全体に銅配線パターンの銅(Cu)が拡散し、その結果、ICとの金−錫共晶接続が不可能になるという致命的な不都合が生じてしまうこととなる。
これを防止するためには、例えば、さらにもう一回あるいは複数回追加で無電解錫めっきを施す、といった対策が必要になるが、左様な2回以上の無電解錫めっきを施すことは、そのプリント配線板の全体的な構造や製造プロセスの複雑化・煩雑化を招いてしまい、延いては製造コストや材料コストの低廉化の阻害要因となる。このため、一回の無電解錫めっきのみで済むように、PSR膜を設ける工程(特にそのポストキュア工程)より以降に、無電解錫めっきを施す、という工程順を踏むことが必要となる。
ところが、このような工程順を踏む製造方法では、例えばPSR膜に設けたビアの開口パターンの再現性が良好でなかった場合には、無電解錫めっきを施す工程で、銅配線パターンから銅(Cu)が溶出してしまうという問題が生じる。これは、一般的なPSRインクのうち、はんだリフロー接続に適しているのはネガ型のものであるが、そのネガ型のPSRインクを塗布またはPSRフィルムをラミネートしてなるPSR膜に微細なビアの開
口パターンを露光する際に、不可避的に露光光の回折現象が生じることに起因して、PSR開口部付近に現像残りや潜像形成不良などの不具合が発生しやすいことによるものと考えられる。而してこのような回折現象の発生自体を、露光装置の光学系を全面的に特殊なものに変更することなしに、根本的に回避または解消することは、実際上極めて困難もしくは実質的に不可能である。また、そのように露光装置の光学系を全面的に特殊なものに変更することは、極めて高いコストや手間が要求される上に、そのような光学系を技術的に開発〜実用化すること自体からして、ここでの本来の解決課題とは別の技術的困難さや煩雑さも多くなる虞がある。
ところが、実際上、500個以上のような極めて多数の微細なビアの外観検査を、例えば倍率5〜50倍の実体顕微鏡等を用いて目視等によって行おうとしても、その個数が500個以上のように余りにも多く、かつそれらはPSR膜の形成されている領域内に二次元的に縦横に亘って配置されているので、その作業能率が低いものとならざるを得ないという問題がある。また、極めて微細なビアの品質を評価するに際して、その品質の良否を外観の目視によって安定的に正確に判定することは、その良否の境界が必ずしも明確ではないことなどに起因して、極めて困難なものとならざるを得ないという問題がある。
前記絶縁性基板上に設けられた外部接続用および/またはIC接続用のリード部と、素子接続用のランド部と、前記リード部および/または前記ランド部に連なる銅(Cu)配線パターンと、前記銅配線パターン上を覆い、前記ランド部を露出させるように貫通するビアが形成されたPSR(フォトソルダレジスト)膜と、前記ランド部の表面および前記PSR膜で覆われておらずに露出する前記リード部の表面に選択的に施された無電解錫(Sn)めっき膜とを有するプリント配線板であって、前記銅配線パターンのうちの少なくとも1本は、前記ランド部と前記PSR膜で覆われておらずに露出する銅(Cu)溶出検知用リード部とを接続し、前記銅(Cu)溶出検知用リード部は、当該ランド部とは別の位置に当該ランド部の露出面積よりも小さな面積となるように設けられ、表面に無電解錫めっき層が形成されていることを特徴としている。
本発明のプリント配線板の製造方法は、絶縁性基板上に、外部接続用および/またはIC接続用のリード部と、素子接続用のランド部と、前記リード部および/または前記ランド部に連なる銅(Cu)配線パターンを形成する工程と、前記銅配線パターン上を覆うようにPSR(フォトソルダレジスト)膜を形成する工程と、前記PSR膜で覆われておらずに露出しているリード部および前記PSR膜を貫通するように設けられたビアの開口にて露出しているランド部の表面に選択的に無電解錫(Sn)めっき膜を形成する工程と、を含んだプリント配線板の製造方法であって、前記銅配線パターンのうちの少なくとも1本を、前記ビアの開口にて露出しているランド部と、当該ランド部とは別の位置にて当該ランド部の露出面積よりも小さな面積で表面が露出するように設けられた銅(Cu)溶出検知用リード部とに接続したパターンとして形成する工程と、前記PSR膜の形成後に、前記リード部の表面および前記ランド部の表面ならびに前記銅(Cu)溶出検知用リード部の表面に無電解錫(Sn)めっき膜を形成する工程とを含むことを特徴としている。
このプリント配線板の主要部の構成は、図1、図2に示したように、絶縁性基板1の片面上に、外部接続用リード部2、銅(Cu)配線パターン3、IC4、ランド部5、PSR(フォトソルダレジスト)膜6、ビア7、インナーリード部8、銅(Cu)溶出検知用リード部9を備えている。
主眼に置いて説明するものとする。
このような膜厚とすることが望ましい理由は、錫めっき厚が0.10μm以下では、ベーク時に純錫層を残すことが困難であり、また市販の錫めっき液では、0.6μm以上の錫めっき厚を確保することが困難であるからである。
また、銅配線パターン3は、配線ピッチが40μm以下の部分を含んでおり、かつその配線ピッチが40μm以下の部分では、その銅配線パターン3の立体的なトップ幅が2μm以下となっている。
このような配線ピッチとすることが望ましい理由は、PSR膜6から露出している銅溶出検知用リード部9の表面積(錫めっき面積)が小さいほど、ランド部での銅の溶出に対する感度が向上するので、ファインピッチであればあるほど好ましいからである。
また、このようなトップ幅とすることが望ましい理由は、自動外観検査機や測定器が安定的に銅溶出検知用リード部9のトップ幅を認識することができ、かつその銅溶出検知用リード部9の表面積(錫めっき面積)を小さくすることができるからである。
このような膜厚とすることが望ましい理由は、PSR膜6の電気的信頼性を確保するためには8μm以上の厚さであることが望ましく、かつそのPSR膜6に安定的に正確にビアホールを形成するためには20μm以下の厚さであることが望ましいからである。
ここで、PSR膜6の上には、さらに1層以上のPSR膜(図示省略)を積層するようにしてもよい。
IC4の入出力端子数(ピン数)が500本の場合には、一般に、それに対応してインナーリード部8、ランド部5、ビア7も、それぞれ500個を設けることが必要となる場合が多い。このような極めて多数のランド部5が、広い範囲に亘って二次元的に縦横に配置されている場合、その1個ずつを実体顕微鏡で外観検査していくことは、作業能率が極めて悪いものとなる。しかし、それとは対照的に、図2に一例を示したように、限られた狭い範囲内にファインピッチで整然と配列形成されている銅溶出検知用リード部9を、その表面に設けられた無電解錫めっき膜の析出異常に着目して実体顕微鏡で外観検査した方が、例えば10倍以上のような高い効率で外観検査することが可能となるのである。
することが望ましい。そのようにすることにより、上記の如く実体顕微鏡で外観検査を行う際の作業能率を、さらに高いものとすることが可能となる。また、銅溶出検知用リード部9自体は、基本的に、外部との電気的接続等には何ら関与しないものなのであるから、例えばモジュールの状態になるなどして完成した最終製品では、IC4の実装後にポッティング樹脂等によって封止または被覆された状態にしてもよい。
絶縁性基板1上に、外部接続用リード部2と、ランド部5と、インナーリード部8と、それらのうちの少なくともいずれか1種類に連なる銅配線パターン3を形成する工程と、銅配線パターン3上を覆うようにPSR膜6を形成する工程と、PSR膜6で覆われておらずに露出している外部接続用リード部2、インナーリード部8、PSR膜6を貫通するように設けられたビア7の開口にて露出しているランド部5の、各表面に一回の無電解錫めっきプロセスによって選択的に無電解錫めっき膜を形成する工程とを含んだプリント配線板の製造方法であって、銅配線パターン3のうちの少なくとも1本を、ビア7の開口にて露出しているランド部5と、そのランド部5とは別の位置にてそのランド部5の露出面積よりも小さな面積で表面が露出するように設けられた銅溶出検知用リード部9とに接続したパターンとして形成する工程と、PSR膜6の形成後に、外部接続用リード部2、インナーリード部8、ランド部5の各表面ならびに銅溶出検知用リード部9の表面に、無電解錫めっき膜を形成する工程とを含んでいる。
また、無電解錫めっきについては、PSR膜6のポストベーク温度が150℃以上と高く、その温度では銅(Cu)が無電解錫めっき膜中に拡散し、遂には全層(全厚さ)に亘って純錫(Sn)層が消滅してしまう虞が高い。このため、PSR膜6のポストベーク後に、無電解錫めっき膜の形成を行うという手順を踏むことが必要となる。また、IC4の超多端子化(いわゆる超多ピン化)に対応するためには、例えば500個を超えるビア7を形成する必要があるが、その場合、各個片の実装パッケージの小型化や低コスト化のために、ビア7の直径は例えば250μm以下のような超小径化・超小面積化が要求されるので、熱硬化型SRインクの印刷による塗布で形成される方式の熱硬化型SR膜では、良好な開口パターン形状を得ることは実際上不可能である。このため、PSR膜6を用い、それにフォトリソグラフィ法によってパターン加工を施して、微細なビア7の形成を行うことが得策となる。
用いられるプロセスと同様の一般的なプロセスを適用可能である。
そのパターン加工工程では、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によってパターン加工を行って銅配線パターン3を形成するようにすることは、望ましい具体的一態様である。その場合、エッチング液としては、塩化第二鉄系、または塩化第二銅系のものが利用可能である。また、そのようなエッチング液に曝されることとなるので、絶縁性基板1の材質としては、そのようなエッチング液等の薬剤や水分・湿気等に対する物性変動の少ないものが望ましい。また、PSR膜6のポストベークやモジュール製造時(IC4の実装時など)の加熱に耐えられる耐熱性も必要である。それらの条件に適合する絶縁性基板1の具体的な材料基材としては、例えばポリイミド系の基材が適格である。
使用可能なPSR膜6用のインク材料としては、具体的に実験等を行って確認したところ、モジュールの出力側の接続がはんだリフローによって成されるように設定されている場合には、太陽インキ社製のPSR−4000シリーズが、はんだリフロー工程との相性がよく、好適であった。あるいは、はんだリフロー時のブリッジ対策としてPSR膜6を2層以上の積層構造とする場合には、PSR膜6の第1層目のポストベークを10〜100%実施した後に、2層目以降の形成を行うようにすることが望ましい。
この工程で形成する無電解錫めっき膜の膜厚は、0.4〜0.5μm程度が好適である。これは、0.5μm超のように厚過ぎると、その無電解錫めっき膜の外観不良等が発生しやすくなり、また逆に0.4μm未満のように薄過ぎると、その無電解錫めっき膜に対するポストベーク後に、実用上十分な純錫(Sn)層を残すことが困難になるからである。そのポストベークプロセスは、100℃以上130℃以下の温度範囲内で行うものとし、意図的に銅配線パターン3から銅(Cu)原子を無電解錫めっき膜内へと拡散させることで、無電解錫めっき膜からのウィスカの発生を抑止ないしは解消する。なお、このポストベークプロセスでは、無電解錫めっき膜における純錫(Sn)領域が0.1μm〜0.2μm程度の厚さで残るようにすることが望ましい。
実装されるIC4の接続用パッド数が、例えば500個以上のように極めて多い揚合に
は、それに対応して、プリント配線板側のビア7の開口寸法は、例えば直径250μm以下のように微細径化・微細面積化を余儀なくされる。そして、ビア7が小面積であるほど、それを形成するためのPSR膜6の露光工程における露光光の回折の悪影響に因って、完成したビア7のパターン再現性に問題が生じやすくなる。特に、このプリント配線板およびその製造方法で好適なPSR膜6はネガ型(光が当たったところが硬化して、現像時に溶けないで残る)なので、ビア7の開口付近には、同心円状に現像残り等に起因したパターン形成不良が発生する虞(不都合な事象の発生確率)が高くなる。
そうすると、銅配線パターン3の内部では、銅イオン12が抜け出した分だけ、電子(e−)11が過剰な状態になる。そして、ビア7の開口は極めて小径であることから、めっき液の循環や供給が難しい傾向にあるため、ビア7の開口付近では錫イオン(Sn2+)13aが不足気味になり、ビア7の開口付近つまりランド部5の表面における、無電解錫めっき膜の成長は遅くなる。他方、それに比べて、PSR膜6の端部や比較的大きめの開口部にて露出している銅溶出検知用リード部9、外部接続用リード部2、インナーリード部8の各表面では、めっき液の循環や供給が円滑に行われやすいので、錫イオン(Sn2+)13bの供給も十分に行われることとなる。
るために、約1μm以上とすることが望ましい。また、ボトム幅については、銅配線パターン3等の厚さと同等かそれ以上とすることが、機械的強度の確保の点で望ましいが、実装の際に外力が加わらない部位の場合などについては、この限りでない。
、所定以上の剛性を有する材料を用いることが要請される場合には、例えばガラスクロスにエポキシ系やBTレジン系の樹脂を組み合わせた基板材料等を用いることが可能である。
また、銅配線パターン3のパターン形成法としては、エッチング法のようなサブトラクティブ法以外にも、アディテイブ法やセミアディティブ法を用いることも可能である。
また、PSR膜6のインク材料の塗布方法としては、インクコータを用いた方法等を用いることが可能である。あるいは、絶縁性基板1上にインク材料を塗布するのではなく、銅配線パターン3が形成された絶縁性基板1上にドライフィルムPSRをラミネートするようにしてもよい。
また、PSR膜6にビア7の開口を形成する方法としては、フォトリソグラフィ法以外にも、正確にビーム径やエネルギ密度等を調節することなどが必要とされるが、レーザビーム照射法などを用いることも可能である。そしてこのレーザビーム照射法を用いる場合には、PSRではなく熱硬化型SRを使用することも可能となる。また、そのような熱硬化型SRとしてポリイミド系のものを用いる場合には、薬液によるエッチングプロセスによって、ビア7の開口を形成することも可能である。
そして、その結果、実体顕微鏡で外観検査を行う際に、1個ずつビア7の開口にて露出しているランド部5を検査する代りに、比較的狭い限定された範囲内に整然とファインピッチで一列に配列形成されている一纏まりの銅溶出検知用リード部9の一群を、その列に単純に沿って検査するだけで済むこととなる。そしてまた、実体顕微鏡の一視野内で、多数の銅溶出検知用リード部9を整然と目視確認することが可能となるので、外観検査の効率を、個々のランド部5の一つ一つを探しながら確認していた従来技術の場合と比較して、飛躍的に高いものとすることが可能となる。また、同じパターン形状の銅溶出検知用リード部9を整然と配列形成してなるものとすることにより、実体顕微鏡の一視野内で、一つの銅溶出検知用リード部9の外観や膜厚を他の銅溶出検知用リード部9のそれと比較して確認・検査することが可能となるので、その外観検査における異常の発見を、さらに容易かつ確実なものとすることができ、延いてはその外観検査の精度や信頼性の向上にも寄与することが可能となる。
2 外部接続用リード部
3 銅配線パターン
4 IC
5 ランド部
6 PSR膜
7 ビア
8 インナーリード部
9 銅溶出検知用リード部
Claims (7)
- 絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に設けられた外部接続用および/またはIC接続用のリード部と、
素子接続用のランド部と、
前記リード部および/または前記ランド部に連なる銅(Cu)配線パターンと、
前記銅配線パターン上を覆い、前記ランド部を露出させるように貫通するビアが形成されたPSR(フォトソルダレジスト)膜と、
前記ランド部の表面および前記PSR膜で覆われておらずに露出する前記リード部の表面に選択的に施された無電解錫(Sn)めっき膜とを有するプリント配線板であって、
前記銅配線パターンのうちの少なくとも1本は、前記ランド部と前記PSR膜で覆われておらずに露出する銅(Cu)溶出検知用リード部とを接続し、
前記銅(Cu)溶出検知用リード部は、当該ランド部とは別の位置に当該ランド部の露出面積よりも小さな面積となるように設けられ、表面に無電解錫めっき層が形成されている
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1記載のプリント配線板において、
前記無電解錫(Sn)めっき膜は、一回のめっきプロセスによって形成された一回めっき膜であり、当該めっき膜は、表面から順に、銅(Cu)を含まない純錫(Sn)めっき領域と、銅(Cu)が拡散した銅拡散錫めっき領域とを含んだ構成となっており、かつ当該無電解錫(Sn)めっき膜全体の膜厚が、0.10μm以上0.60μm以下である
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1または2記載のプリント配線板において、
前記絶縁性基板は、有機材料を含んだ材質からなるものであり、
前記銅配線パターンは、配線ピッチが40μm以下の部分を有する
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項3記載のプリント配線板において、
前記配線ピッチが40μm以下の部分では、その配線パターンのトップ幅が2μm以下の部分がある
ことを特徴とするプリント配線板。 - 請求項1ないし4のうちいずれか1つの項に記載のプリント配線板において、
前記PSR膜の上に、さらに1層以上のPSR膜を積層してなる
ことを特徴とするプリント配線板。 - 絶縁性基板上に、外部接続用および/またはIC接続用のリード部と、素子接続用のランド部と、前記リード部および/または前記ランド部に連なる銅(Cu)配線パターンを形成する工程と、前記銅配線パターン上を覆うようにPSR(フォトソルダレジスト)膜を形成する工程と、前記PSR膜で覆われておらずに露出しているリード部および前記PSR膜を貫通するように設けられたビアの開口にて露出している前記ランド部の表面に選択的に無電解錫(Sn)めっき膜を形成する工程とを含んだプリント配線板の製造方法であって、
前記銅配線パターンのうちの少なくとも1本を、前記ビアの開口にて露出しているランド部と、当該ランド部とは別の位置にて当該ランド部の露出面積よりも小さな面積で表面が露出するように設けられた銅(Cu)溶出検知用リード部とに接続したパターンとして形成する工程と、
前記PSR膜の形成後に、前記リード部の表面および前記ランド部の表面ならびに前記銅(Cu)溶出検知用リード部の表面に、無電解錫(Sn)めっき膜を形成する工程と
を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 - 請求項6記載のプリント配線板の製造方法において、
前記無電解錫(Sn)めっき膜を形成した後、前記銅(Cu)溶出検知用リード部の表面に形成された無電解錫(Sn)めっき膜の膜厚に基づいて、前記ランド部の表面における銅(Cu)の溶出の有無の判定および/または前記ランド部のビアの開口のパターン再現性の良否の判定を行う工程を含む
ことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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