JP5281203B2 - 重合性モノマーの供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、重合性モノマーをその利用部へ供給する装置に関し、特に供給ラインに熱式のマスフローメータやマスフローコントローラを設けて重合性モノマーの流量の測定や制御等の流量管理を行なうのに適した供給装置に関する。
例えば、特許文献1には、偏光板用の保護フィルムを偏光フィルムと接着する際の前処理として、保護フィルムの表面に重合性モノマーの薄膜を形成した後、大気圧プラズマを照射することが記載されている。重合性モノマーの薄膜形成は、スプレー塗布等にて行なっている。重合性モノマーとしては、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)の他、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられている。
特開2009−025604号公報
重合性モノマーを利用するシステムでは、通常、重合性モノマーの供給流量の測定や制御等の流量管理を行なう必要がある。流体の流量を管理(測定又は制御)する手段として、熱式のマスフローメータ及び熱式のマスフローコントローラがよく知られている。この種のマスフローメータ及びマスフローコントローラは、熱式の質量流量検知部を有している。熱式の質量流量検知部は、被検査流体の少なくとも一部を加熱し、該加熱された被検査流体の流れ方向の温度分布に基づいて質量流量を検知する。一方、重合性モノマーは、熱を加えると重合反応を起こす傾向がある。そのため、熱式のマスフローメータ又はマスフローコントローラによって重合性モノマーの流量を管理する場合、熱式の質量流量検知部の検知路内で重合性モノマーの重合が進行し、やがて上記検知路が閉塞するおそれがある。
本発明は、上記事情にもとづいてなされたものであり、重合性モノマーの供給流量を熱式のマスフローメータ又は熱式のマスフローコントローラにて管理(測定又は制御)する際に、熱式の質量流量検知部の検知路が重合性モノマーの重合によって閉塞されるのを防止して、安定的に流量管理できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、重合性モノマーを、該重合性モノマーを利用する利用部へ供給する供給装置であって、前記重合性モノマーを液の状態で流す供給ライン上に設けられ、熱式の質量流量検知部を有するマスフローコントローラ又はマスフローメータからなる質量流量管理部と、前記質量流量管理部を冷却する冷却手段と、を備え、前記冷却手段の設定温度が、前記重合性モノマーが重合反応を起こす温度より低く前記重合性モノマーの凝固点より高いことを特徴とする。
上記特徴構成によれば、冷却手段によって質量流量管理部を設定温度になるよう冷却でき、ひいては、質量流量管理部内を流通する重合性モノマー液の温度を、重合反応を起こす温度より低く抑えることができる。これによって、重合性モノマー液が質量流量管理部の検知路内で重合するのを防止できる。また、重合性モノマー液を冷却し過ぎて凝固するのを回避できる。これによって、熱式の質量流量検知部の検知路が重合性モノマー液の重合又は凝固によって閉塞するのを防止できる。この結果、重合性モノマーを安定的に流量管理でき、重合性モノマー供給装置の信頼性を高めることができる。
前記冷却手段が、前記質量流量管理部のうち少なくとも前記熱式質量流量検知部及び該熱式質量流量検知部の周辺部に面していることが好ましい。これによって、熱式質量流量検知部だけを局所的に冷却するのではなく、その周辺部(熱式質量流量検知部の近くの構成部材及び雰囲気ガス等)をも冷却でき、熱式質量流量検知部及びその周辺部を一様な温度(例えば室温程度)に維持することができる。したがって、前記検知路内で重合性モノマー液が重合するのを確実に防止でき、前記検知路の閉塞を確実に防止できる。また、前記検知路内では冷却後の温度をベースにして、重合性モノマー液を熱式質量流量検知部にて加熱できるから、重合性モノマーの質量流量に応じた温度分布を確実に形成できる。よって、冷却手段の冷却作用が質量流量の熱式検知の障害になることはない。
前記重合性モノマーがアクリル酸である場合、前記冷却手段の設定温度は、好ましくは15℃〜30℃であり、より好ましくは20℃〜25℃(室温付近)である。これによって、アクリル酸が熱式質量流量検知部の検知路内で重合又は凝固するのを確実に防止でき、前記検知路の閉塞を確実に回避できる。
前記質量流量管理部と前記利用部との間に重合性モノマーを気化させる気化器が介在され、かつ前記質量流量管理部と前記気化器とが1の筺体内に収容されていることが好ましい。
そうすることによって、質量流量管理部と気化器を近接して配置でき、供給ラインのうち、これら質量流量管理部と気化器とを結ぶ流路部分の路長を短くできる。これによって、重合性モノマーの設定流量を変更した際等における気化器の応答性を高めることができる。
質量流量管理部の近くに気化器が在り、気化のための熱が質量流量管理部に届く状況であっても、この熱を冷却素子によって質量流量管理部から速やかに取り除くことができる。したがって、質量流量管理部内の重合性モノマーの温度が上昇するのを防止でき、重合性モノマーが質量流量管理部内において重合反応を起こすのを確実に防止できる。これによって、重合性モノマーを一層安定的に流量管理でき、重合性モノマー供給装置の信頼性を一層高めることができる。
前記冷却手段が、ペルチェ素子であることが好ましい。これによって、温調媒体(冷媒)用の配管等を設ける必要がなく、装置をコンパクトにでき、メンテナンスを容易に行なうことができる。
前記供給装置が、温調媒体の温度を調節する媒体温調部と、第1熱交換部とを含む温調手段を、更に備えていてもよい。前記第1熱交換部が、前記媒体温調部からの温調媒体を前記質量流量管理部と熱交換するように流す熱交換路を有していてもよい。これによって、質量流量管理部を確実に温度調節(冷却)できる。前記第1熱交換部が、前記冷却手段として機能し得る。
前記温調手段が、前記供給ラインにおける前記質量流量管理部より上流側の部分と前記温調媒体とを熱交換させる第2熱交換部を、更に含むことことが好ましい。
これによって、例えば、環境温度が高温であるために前記重合性モノマー液も高温になっていたときは、前記重合性モノマー液を前記温調媒体との熱交換によって冷却できる。また、環境温度が低温であるために前記重合性モノマー液も低温になっていたときは、前記重合性モノマー液を前記温調媒体との熱交換によって加温できる。よって、環境温度に拘わらず、前記重合性モノマー液の温度を温調媒体の設定温度とほぼ同じにすることができる。更に、前記温調媒体と前記質量流量管理部との熱交換によって、前記質量流量管理部の温度を温調媒体の設定温度とほぼ同じにすることができる。したがって、前記重合性モノマー液と前記質量流量管理部とを互いにほぼ同じ温度にすることができる。この結果、前記質量流量管理部による質量流量の検知時に、質量流量管理部と重合性モノマー液との温度差による検知誤差が生じるのを防止でき、重合性モノマーの質量流量を精度よく検知できる。
前記重合性モノマーとしては、不飽和結合及び所定の官能基を有するモノマーが挙げられる。所定の官能基は、例えば水酸基、カルボキシル基、アセチル基、グリシジル基、エポキシ基、炭素数1〜10のエステル基、スルホン基、アルデヒド基から選択される。
不飽和結合及び水酸基を有するモノマーとしては、メタクリル酸エチレングリコール、アリルアルコール、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)等が挙げられる。
不飽和結合及びカルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マイレン酸、2−メタクリロイルプロピオン酸等が挙げられる。
不飽和結合及びアセチル基を有するモノマーとしては、酢酸ビニル等が挙げられる。
不飽和結合及びグリシジル基を有するモノマーとしては、メタクリル酸グリシジル等が挙げられる。
不飽和結合及びエステル基を有するモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチル等が挙げられる。
不飽和結合及びアルデヒド基を有するモノマーとしては、アクリルアルデヒド、クロトンアルデヒド等が挙げられる。
前記重合性モノマーが、不飽和結合を有する一方、官能基を有さないモノマーであってもよい。例えば前記重合性モノマーがオレフィン系モノマーであってもよい。オレフィン系モノマーは、二重結合を有しかつ極性官能基を持たない不飽和炭化水素であり、直鎖状でもよく環状でもよく、二重結合の数は1つでもよく2つ以上でもよい。直鎖状のオレフィン系モノマーとしては、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。環状のオレフィン系モノマーとしては、1−シクロペンテン、1−シクロヘキセン、1−シクロヘプテン、1−シクロオクテンの他、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)等の環状ジエンが挙げられる。
前記重合性モノマーが水溶性モノマーであってもよい。水溶性モノマーとして、アセトアルデヒド、ビニルアルコール、アクリル酸(AA)、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミド等が挙げられる。
例えば、前記利用部は、難接着性の光学樹脂フィルムの接着性向上のための表面処理を行なうフィルム表面処理部である。前記難接着性の光学樹脂フィルムの主成分としては、例えばトリアセテートセルロース(TAC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィン重合体(COP)、シクロオレフィン共重合体(COC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド(PI)等が挙げられる。
前記フィルム表面処理部は、大気圧近傍下でプラズマを生成するプラズマ生成部を含むことが好ましい。ここで、大気圧近傍とは、1.013×10〜50.663×10Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×10〜10.664×10Paが好ましく、9.331×10〜10.397×10Paがより好ましい。
前記重合性モノマーが、前記供給装置から前記フィルム表面処理装置に供給され、前記フィルム表面処理部において前記重合性モノマーが前記難接着性光学樹脂フィルムに付着され、更に大気圧近傍のプラズマに晒されることでプラズマ重合する。これによって、難接着性光学樹脂フィルムの表面に接着性促進層を形成でき、易接着性の光学樹脂フィルムとの接着性を高めることができる。前記易接着性の光学樹脂フィルムの主成分としては、例えばポリビニルアルコール(PVA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。
難接着性樹脂フィルムの接着性向上処理においては、前記重合性モノマーが、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を有するモノマーであることが好ましい。かかるモノマーとして、アクリル酸(CH=CHCOOH)、メタクリル酸(CH=C(CH)COOH)等が挙げられる。
本発明によれば、熱式のマスフローメータやマスフローコントローラにおける熱式の質量流量検知部の検知路が重合性モノマーの重合によって閉塞するのを防止できる。これによって、重合性モノマーの流量を安定的に管理(測定又は制御)でき、重合性モノマー供給装置の信頼性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る重合性モノマーの供給及び利用システムの解説図である。 本発明の第2実施形態に係る重合性モノマーの供給及び利用システムの解説図である。 本発明の第3実施形態に係る重合性モノマーの供給及び利用システムの解説図である。 上記第3実施形態における第1熱交換部の平面断面図である。 本発明の第3実施形態に係る重合性モノマーの供給及び利用システムの解説図である。 本発明の第3実施形態に係る重合性モノマーの供給及び利用システムの解説図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示したものである。第1実施形態は、本発明を液晶パネルディスプレイ用偏光板の保護フィルム9を表面処理するフィルム表面処理装置に適用したものである。保護フィルム9は、例えばトリアセテートセルロース(TAC)を主成分とするTACフィルムにて構成されている。なお、処理対象のフィルムは、TACに限られず、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィン重合体(COP)、シクロオレフィン共重合体(COC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド(PI)等の種々の樹脂フィルムにて構成されていてもよい。
保護フィルム9は、プラズマ表面処理部2(利用部)において表面処理される。プラズマ表面処理部2は、一対のロール電極3を含む。連続シート状の被処理フィルム9が、各ロール電極3の周面に半周程度掛け回されている。ロール電極3が回転することによって、被処理フィルム9が搬送される。一対の電極3の間に電界が印加され、電極間空間3aで大気圧近傍のプラズマが生成される。電極間空間3aにはノズル4が臨んでいる。窒素(N2)等の放電生成用のガスがノズル4から電極間空間3aに供給される。
上記のプラズマ生成と併行して、重合性モノマーが供給装置1から被処理フィルム9に供給される。この重合性モノマーが被処理フィルム9の表面に接触するとともに放電空間3a内においてプラズマ重合する。これによって、被処理フィルム9の表面に重合性モノマーの重合膜からなる接着性促進層を形成できる。
表面処理後のフィルム9をPVAフィルムからなる偏光フィルムと貼り合わせる。接着剤としては、PVA水溶液等の水系接着剤を用いる。フィルム9を予め表面処理しておくことで、良好な接着性を発現できる。
重合性モノマー供給装置1について説明する。
図1に示すように、重合性モノマー供給装置1は、供給ライン10と、筺体20と、熱式マスフローコントローラ30と、気化器40を備えている。供給ライン10は、重合性モノマー供給源11から延びる液供給ライン12と、該ライン12に続くガス供給ライン13とを有している。供給源11に重合性モノマーが液体の状態で蓄えられている。
重合性モノマーは、例えばアクリル酸(AA)であるが、これに限られず、メタクリル酸であってもよく、更には、イタコン酸、マイレン酸、2−メタクリロイルプロピオン酸、メタクリル酸エチレングリコール、アリルアルコール、メタクリル酸ヒドロキシエチル、酢酸ビニル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチル、アクリルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アセトアルデヒド、ビニルアルコール、スチレンスルホン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミド、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−シクロペンテン、1−シクロヘキセン、1−シクロヘプテン、1−シクロオクテン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)等であってもよい。
液供給ライン12の中途部にマスフローコントローラ30が設けられている。さらに、液供給ライン12の下流端が気化器40に連なっている。気化器40からガス供給ライン13がプラズマ表面処理部2へ延びている。気化器40は、供給ライン10におけるマスフローコントローラ30(質量流量管理部)とプラズマ表面処理部2(利用部)との間に介在されている。
アクリル酸(重合性モノマー)が、液体の状態で供給源11から送出され、マスフローコントローラ30の流量制御を経て気化器40に送られる。気化器40においてアクリル酸が気化される。気化器40には気化のためのヒータ41等が設けられている。気化したアクリル酸を窒素(N)等のキャリアガスと混合することにしてもよい。
ガス供給ライン12の下流端に吹出ノズル14が設けられている。吹出ノズル14がプラズマ表面処理部2内の被処理フィルム9に面している。気化器40で気化したアクリル酸蒸気が、ガス供給ライン12を経て吹出ノズル14から吹き出される。これによって、アクリル酸が凝縮して被処理フィルム9の表面に付着する。更に、放電空間3aにおいてアクリル酸がプラズマ化して重合し、上記接着性促進層が形成される。
熱式のマスフローコントローラ30(質量流量管理部)は、次のように構成されている。
マスフローコントローラ30は、熱式の質量流量検知部31と、制御部32と、流量制御弁33を備えている。液供給ライン12が、マスフローコントローラ30の内部を貫通している。マスフローコントローラ30の内部には検知路15が設けられている。検知路15の上流端は、マスフローコントローラ30内の液供給ライン12から分岐している。検知路15の下流端は、液供給ライン12の上記分岐部より下流側の部分に合流している。検知路15に熱式質量流量検知部31が設けられている。熱式質量流量検知部31は、コイル等の加熱部34を含む。加熱部34は、検知路15の上流部と下流部に一対設けられている。液供給ライン12を通るアクリル酸液の一部が検知路15に分流する。検知路15の上流部と下流部が加熱部34にて加熱される。これによって、検知路15の流れ方向に沿って、アクリル酸液の質量流量に応じた温度分布が形成される。この温度分布に応じた検知信号が熱式質量流量検知部31から制御部32に入力される。制御部32は、入出力インターフェース、マイクロコンピュータ、流量制御弁33の駆動回路等を含む。制御部32は、検知信号に基づいて流量制御弁33を操作し、液供給ライン12のアクリル酸液の質量流量が設定流量になるよう制御する。また、検知した質量流量等が、表示部35に表示される。
マスフローコントローラ30は、気化器40と共に筺体20内に収容されている。筺体20内でマスフローコントローラ30と気化器40が近接している。したがって、液供給ライン12のうちマスフローコントローラ30と気化器40を結ぶ部分の路長を短くできる。これによって、アクリル酸の設定流量をマスフローコントローラ30にて変更した際の気化器40の応答性を高めることができる。
マスフローコントローラ30にペルチェ素子50(冷却素子、冷却手段)が付設されている。ペルチェ素子50の吸熱面51がマスフローコントローラ30の内側に向けられ、放熱面52がマスフローコントローラ30の外側に向けられている。吸熱面51は、熱式質量流量検知部31の近くに配置され、かつマスフローコントローラ30のうち少なくとも熱式質量流量検知部31及び該検知部31の周辺部に面している。好ましくは、ペルチェ素子50は、マスフローコントローラ30の一側部(図1において底部)の面積より大きく、吸熱面51がマスフローコントローラ30の全域に面している。更には、ペルチエ素子50の外周部が全周にわたってマスフローコントローラ30の上記一側部よりも外方にはみ出している。ペルチェ素子50は、マスフローコントローラ30のボディ又はハウジングの外面にくっ付けてもよく、マスフローコントローラ30のボディ又はハウジングの内部に埋め込んでもよい。
ペルチェ素子50の設定温度は、重合性モノマーの凝固点より高く、重合性モノマーが重合反応を起こす温度より低い。重合性モノマーがアクリル酸の場合、ペルチェ素子50の設定温度は、好ましくは15℃程度〜30℃程度であり、より好ましくは20℃程度〜25℃程度(室温付近)である。ちなみに、アクリル酸の凝固点は14℃である。アクリル酸が重合反応を起こす温度は、35℃程度以上である(実施例1参照)。
上記構成の重合性モノマー供給装置1によれば、ペルチェ素子50によってマスフローコントローラ30を全体的に冷却する。特に、熱式質量流量検知部31の周辺部分を冷却する。これによって、マスフローコントローラ30内を流通するアクリル酸の温度を、好ましくは15℃程度〜30℃程度、より好ましくは20℃程度〜25℃程度(室温付近)に維持できる。上限温度を好ましくは30℃程度、より好ましくは25℃程度とすることによって、アクリル酸がマスフローコントローラ30内において重合反応を起こすのを防止できる。特に、検知路15内でアクリル酸が重合反応を起こすのを防止できる。更にペルチェ素子50による冷却の下限温度を好ましくは15℃程度、より好ましくは20℃程度とすることによって、アクリル酸が冷却され過ぎてマスフローコントローラ30内において凝固するのを防止できる。特に、検知路15内でアクリル酸が凝固するのを防止できる。これによって、マスフローコントローラ30内の液供給ライン12がアクリル酸の重合又は凝固によって閉塞するのを防止できる。特に検知路15がアクリル酸の重合又は凝固によって閉塞するのを確実に防止できる。この結果、アクリル酸流量を安定的に制御(管理)でき、重合性モノマー供給装置1の信頼性を高めることができる。
ペルチェ素子50がマスフローコントローラ30のうち少なくとも熱式質量流量検知部31及びその周辺部に面することで、熱式質量流量検知部31だけを局所的に冷却するのではなく、熱式質量流量検知部31の周辺部(熱式質量流量検知部31の近くの構成部材及び雰囲気ガス等)をも冷却できる。好ましくは、ペルチェ素子50がマスフローコントローラ30の全域に面し、更にはペルチエ素子50の外周部がマスフローコントローラ30よりも外方にはみ出すことで、マスフローコントローラ30の全体(内部空間を含む)及びマスフローコントローラ30の周辺の雰囲気ガスを一様に冷却できる。しかも、冷却の設定温度が室温程度であるから、検知路15内では冷却後の温度(室温程度)をベースにして、アクリル酸液が加熱部34にて加熱される。したがって、アクリル酸の質量流量に応じた温度分布を確実に形成でき、アクリル酸の質量流量を確実に検知できる。よって、ペルチェ素子50の冷却作用が質量流量の熱式検知の障害になることはない。
マスフローコントローラ30と気化器40が1つの筺体20内に収容されており、マスフローコントローラ30の近くに気化器40が在る。このため、ヒータ41の熱がマスフローコントローラ30に届く環境にあっても、この熱をペルチェ素子50によってマスフローコントローラ30から速やかに取り除くことができる。したがって、マスフローコントローラ30内のアクリル酸の温度が上昇するのを防止でき、アクリル酸がマスフローコントローラ30内において重合反応を起こすのを確実に防止できる。これによって、マスフローコントローラ30内の液供給ライン12が閉塞するのを確実に防止でき、特に検知路15が閉塞するのを確実に防止できる。よって、アクリル酸流量を一層安定的に制御(管理)でき、重合性モノマー供給装置1の信頼性を一層高めることができる。
冷却素子としてペルチェ素子50を用いることによって、温調媒体(冷媒)用の配管等を設ける必要がなく、装置をコンパクトにでき、メンテナンスが容易である、
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、質量流量管理部としてマスフローコントローラ30に代えて熱式のマスフローメータ30Mが設けられている。マスフローメータ30Mは、検知路15及び熱式質量流量検知部31を有する一方、制御部32及び流量制御弁33を有さない。熱式質量流量検知部31にてアクリル酸の質量流量を測定し、その測定結果が表示部35に表示される。或いは、測定結果が、システム全体の動作を管理する管理部へ出力される。ペルチェ素子50(冷却素子)によってマスフローメータ30Mを全体的に室温程度に維持されるよう冷却する点、特に熱式質量流量検知部31の周辺部分を室温程度に維持されるよう冷却する点は、第1実施形態と同様である。
図3は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態は、冷却手段の他の態様に係る。
詳述すると、第3実施形態の重合性モノマー供給装置1は、温調手段6を備えている。温調手段6は、媒体温調部60と、第1熱交換部61とを含む。媒体温調部60は、チラー、ヒートポンプ、冷凍機、電熱機等にて構成され、温調媒体の温度を所定になるように調節する。温調媒体の設定温度は、好ましくは15℃程度〜30℃程度であり、より好ましくは20℃程度〜25℃程度(室温付近)である。温調媒体としては、水が用いられている。
なお、温調媒体は、水に限られず、他の液体を用いてもよく、空気又は窒素等のガスを用いてもよい。
図4に示すように、第1熱交換部61は、熱伝導性に優れた材質からなる板にて構成されている。上記材質として、アルミニウム、ステンレス、鉄等の金属が挙げられる。ここでは、第1熱交換部61は、アルミニウムの板にて構成されている。第1熱交換部61は、マスフローコントローラ30のボディ又はハウジングの外面にくっ付けてもよく、マスフローコントローラ30のボディ又はハウジングの内部に設けてもよい。第1熱交換部61は、マスフローコントローラ30の少なくとも熱式質量流量検知部31及び該検知部31の周辺部に面している。好ましくは、第1熱交換部61は、マスフローコントローラ30の一側部(図3において底部)の面積より大きく、マスフローコントローラ30の全域に面している。更には、第1熱交換部61の外周部が全周にわたってマスフローコントローラ30の上記一側部よりも外方にはみ出している。
第1熱交換部61の内部に3つの熱交換路61aが形成されている。各熱交換路61aが第1熱交換部61内を一方向(長手方向)に貫通している。3つの熱交換路61aが、互いの延び方向と直交する方向に並んでいる。これによって、熱交換路61aが第1熱交換部61の広い範囲に分布している。
なお、熱交換路61aの数は、3つに限られず、1つでもよく、2つ又は4つ以上でもよい。第1熱交換部61が例えば蛇行状の管を含み、この管の内部が熱交換路61aとなっていてもよい。
図3に示すように、媒体温調部60の出口ポートから媒体往路63が延びている。媒体往路63が3つに分岐して、各熱交換路61aの一端部に連なっている。また、各熱交換路61aの他端部が1つに合流して媒体復路64に連なっている。媒体復路64が、媒体温調部60の入口ポートに接続されている。
なお、図4では、媒体往路63の分岐部及び媒体復路64の合流部がそれぞれ第1熱交換部61の外部に設けられているが、上記分岐部及び合流部が第1熱交換部61の内部に形成されていてもよい。
3つの熱交換路61aの合計の流路断面積は、往路63の流路断面積より大きく、かつ復路64の流路断面積より大きい。ここでは、上記合計の流路断面積は、往路63の流路断面積の約3倍であり、かつ復路64の流路断面積の約3倍である。
第3実施形態においては、媒体温調部60にて温調した水(以下「温調水」と称す。)を、媒体往路63を経て各熱交換路61aに流す。各熱交換路61a内の温調水の流速は、往復路63,64での温調水の流速より小さい。この温調水が、第1熱交換部61の本体部を介してマスフローコントローラ30と熱交換する。これによって、マスフローコントローラ30を冷却して、該マスフローコントローラ30の温度をほぼ設定温度(好ましくは20℃〜25℃程度)にすることができる。第1熱交換部61は、マスフローコントローラ30(質量流量管理部)の冷却手段を構成する。第1熱交換部61がマスフローコントローラ30のうち少なくとも熱式質量流量検知部31及びその周辺部に面することで、熱式質量流量検知部31だけを局所的に温調(冷却又は加温)するのではなく、熱式質量流量検知部31の周辺部(熱式質量流量検知部31の近くの構成部材及び雰囲気ガス等)をも温調できる。好ましくは、第1熱交換部61がマスフローコントローラ30の全域に面し、更には第1熱交換部61の外周部がマスフローコントローラ30よりも外方にはみ出すことで、マスフローコントローラ30の全体(内部空間を含む)及びマスフローコントローラ30の周辺の雰囲気ガスを一様に温調できる。これによって、アクリル酸がマスフローコントローラ30内で重合又は凝固するのを防止でき、重合性モノマー供給装置1の信頼性を高めることができる。
その後、温調水は、媒体復路64を経て、媒体温調路60に戻され、媒体温調部60にて再び温度調節される。温調水は、媒体温調部60、媒体往路63、熱交換路61a、媒体復路64の順に循環する。
図5は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態の重合性モノマー供給装置1は、第3実施形態(図3)の温調手段6が第2熱交換部62を更に含む。第2熱交換部62は、2つの熱交換路62a,62bを有する熱交換器にて構成されている。一方の熱交換路62aは、マスフローコントローラ30より上流側の供給ライン10に介在されている。詳細には、熱交換路62aは、液供給ライン12における供給源11からマスフローコントローラ30までの路部分12aに介在されている。供給源11から出たアクリル酸(重合性モノマー)の液が、液供給ライン12を流通する途中で熱交換路62aに通される。他方の熱交換路62bは、媒体往路63に介在されている。媒体温調部60から出た温調水が、媒体往路63を流通する途中で熱交換路62bに通される。
なお、熱交換路62bが、媒体復路64に介在されていてもよい。温調水が、媒体復路64の流通途中で熱交換路62bに通されるようになっていてもよい。また、図5では、2つの熱交換路62aの流れ方向が一致しているが、2つの熱交換路62aの流れ方向が互いに逆向きであってもよい。
第4実施形態によれば、第2熱交換部62において熱交換路62aのアクリル酸液と熱交換路62bの温調水とを熱交換させる。これによって、例えば、装置1の環境温度が上記設定温度より高温であるために供給ライン12のアクリル酸液も上記設定温度より高温であったときは、第2熱交換部62での熱交換によってアクリル酸液を冷却できる。また、装置1の環境温度が上記設定温度より低温であるために供給ライン12のアクリル酸液も低温であったときは、第2熱交換部62での熱交換によってアクリル酸液を加温できる。よって、環境温度に拘わらず、アクリル酸液の温度をほぼ上記設定温度(好ましくは20℃〜25℃程度)にすることができる。そのうえで、アクリル酸液をマスフローコントローラ30に導入できる。更に、温調水を第1熱交換部61に送ってマスフローコントローラ30を温調(冷却)することで、マスフローコントローラ30の内部及び周辺の温度をほぼ上記設定温度にする。したがって、マスフローコントローラ30に導入されるアクリル酸液と、マスフローコントローラ30との間の温度差がほぼゼロになる。この結果、マスフローコントローラ30による質量流量の検知時に、マスフローコントローラ30とアクリル酸液との温度差による検知誤差が生じるのを防止でき、液体アクリル酸の質量流量を精度よく検知できる。
図6は、本発明の第5実施形態を示したものである。第5実施形態では、第2熱交換部65が、供給ライン10の上流端の供給源11に設けられている。第2熱交換部65は、外タンクにて構成されている。外タンク65の内部に供給源11を構成する内タンクが収容されている。
媒体温調部60の出口ポートと外タンク65とが媒体往路63aによって接続されている。媒体温調部60にて温度調節された温調水が、媒体往路63aを経て、外タンク65と内タンク11との間に充填されている。この温調水が、内タンク11の周壁を介して内タンク11の内部の液体アクリル酸と熱交換する。これによって、例えば、装置1の環境温度が上記温調水の設定温度(好ましくは20℃〜25℃程度)より高温であるためにタンク11内のアクリル酸液も上記設定温度より高温であったときは、アクリル酸液を冷却できる。装置1の環境温度が上記設定温度より低温であるためにタンク11内のアクリル酸液も上記設定温度より低温であったときは、アクリル酸液を加温できる。これによって、タンク11内のアクリル酸液の温度をほぼ上記設定温度にすることができる。上記設定温度を好ましくは20℃〜25℃とすることによって、アクリル酸液がタンク11内で重合反応を起こすのを確実に防止できる。
外タンク65と内タンク11との間には、媒体往路63bを構成する管の上流端(図6において下端部)が差し入れられている。媒体往路63bが第1熱交換部61の熱交換路61aに連なっている。外タンク65と内タンク11との間の温調水が、媒体往路63bを経て熱交換路61aに送られる。これによって、第5実施形態においても、アクリル酸液の温度と、マスフローコントローラ30の内部及び周辺の温度との間の温度差をほぼゼロにでき、質量流量の検知時に上記温度差による検知誤差が生じるのを防止できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変態様を採用できる。
例えば、冷却手段50,61の設定温度は、重合性モノマーの成分に応じて、該重合性モノマーが重合反応を起こす温度より低く、該重合性モノマーの凝固点より高くなるよう、適宜調節する。
利用部2は、樹脂フィルム9の表面に重合性モノマーのプラズマ重合膜を被膜するものに限られず、基板や布等に重合性モノマーを塗布するものであってもよい。更に、利用部は、重合性モノマーの被膜又は塗布に限られず、重合性モノマーを利用するものであればよく、混合、調合、成形、充填、貯蔵等の種々の処理ないしは操作を行う装置、場所、プラント、システム等を含む。
冷却手段は、ペルチェ素子以外の、ヒートパイプ等の冷却素子であってもよい。冷却手段が、ファンやフィン等の空冷部又は放熱部を有していてもよい。
冷却手段が、質量流量管理部30,30Mの一部(好ましくは質量流量検知部31)だけを冷却する大きさであってもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第3〜第5実施形態(図3〜図6)の熱式マスフローコントローラ30を、第2実施形態(図2)の熱式マスフローメータMに置換してもよい。
第4、第5実施形態(図4、図5)において、媒体温調部60と質量流量管理部30,30Mとの間を循環する第1の温調媒体の流路と、媒体温調部60と第2熱交換器62,65との間を循環する第2の温調媒体の流路とが、分離されていてもよい。この場合、第1の温調媒体の設定温度と第2の温調媒体の設定温度とが異なっていてもよい。装置1の環境温度を計測し、その計測温度がある設定値より高温であるか否かを判断し、その判断結果に応じて、第2熱交換器62,65において重合性モノマーを冷却又は加温する制御を行なってもよい。
重合性モノマーとしてアクリル酸について温度に対する重合の進行後を以下のようにして検証した、
アクリル酸の液をステンレスの容器に封入し、20℃〜40℃の恒温状態で1ヶ月静置した。その後、容器内のアクリル酸の重合の有無を調べたところ、アクリル酸温度が20℃及び25℃,30℃のときは、重合物は存在しなかった。一方、アクリル酸温度が35℃及び40℃のときは、重合物が形成されていた。
以上の結果から、温度を管理することによって、重合性モノマー液の重合進行を抑制できることが確かめられた。アクリル酸の場合、好ましくは30℃程度以下、より好ましくは25℃程度以下に維持すれば、重合進行を確実に抑制又は防止できることが確かめられた。
本発明は、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)の偏光板の製造に適用可能である。
1 重合性モノマー供給装置
2 プラズマ表面処理部(利用部)
3 ロール電極
3a 放電空間
4 放電生成ガスノズル
9 被処理フィルム
10 供給ライン
11 供給源
12 液供給ライン
13 ガス供給ライン
14 吹出ノズル
15 検知路
20 筺体
30 熱式マスフローコントローラ(質量流量管理部)
30M 熱式マスフローメータ(質量流量管理部)
31 熱式質量流量検知部
32 制御部
33 流量制御弁
34 加熱部
35 表示部
40 気化器
41 ヒータ
50 ペルチェ素子(冷却手段)
51 吸熱面
52 放熱面
6 温調手段
60 媒体温調部
61 第1熱交換部(冷却手段)
61a 熱交換路
62 第2熱交換部
63 媒体往路
63a,63b 媒体往路
64 媒体復路
65 第2熱交換部

Claims (7)

  1. 重合性モノマーを、該重合性モノマーを利用する利用部へ供給する供給装置であって、
    前記重合性モノマーを液の状態で流す供給ライン上に設けられ、熱式の質量流量検知部を有するマスフローコントローラ又はマスフローメータからなる質量流量管理部と、前記質量流量管理部を冷却する冷却手段と、を備え、
    前記冷却手段の設定温度が、前記重合性モノマーが重合反応を起こす温度より低く前記重合性モノマーの凝固点より高いことを特徴とする重合性モノマーの供給装置。
  2. 前記冷却手段が、前記質量流量管理部のうち少なくとも前記熱式質量流量検知部及び該熱式質量流量検知部の周辺部に面していることを特徴とする請求項1に記載の供給装置。
  3. 前記重合性モノマーがアクリル酸であり、前記冷却素子の設定温度が、15℃〜30℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の供給装置。
  4. 前記質量流量管理部と前記利用部との間に重合性モノマーを気化させる気化器が介在され、かつ前記質量流量管理部と前記気化器とが1の筺体内に収容されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の供給装置。
  5. 前記冷却手段が、ペルチェ素子であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の供給装置。
  6. 温調媒体の温度を調節する媒体温調部と、前記冷却手段を構成する第1熱交換部とを含む温調手段を、更に備え、
    前記第1熱交換部が、前記媒体温調部からの温調媒体を前記質量流量管理部と熱交換するように流す熱交換路を有していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の供給装置。
  7. 前記温調手段が、前記供給ラインにおける前記質量流量管理部より上流側の部分と前記温調媒体とを熱交換させる第2熱交換部を、更に含むことを特徴とする請求項6に記載の供給装置。
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