JPH06128303A - 重合装置 - Google Patents

重合装置

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JPH06128303A
JPH06128303A JP20660192A JP20660192A JPH06128303A JP H06128303 A JPH06128303 A JP H06128303A JP 20660192 A JP20660192 A JP 20660192A JP 20660192 A JP20660192 A JP 20660192A JP H06128303 A JPH06128303 A JP H06128303A
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JP
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polymerization
monomer
polymerization tank
catalyst
supply
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JP20660192A
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English (en)
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Hitomi Takeuchi
仁美 竹内
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】重合反応を自動的に、しかも、人的誤差がはい
ることなく再現性の高い重合反応を行う。 【構成】重合槽、モノマー定量供給装置、触媒投入装
置、重合槽温調装置、記憶装置および演算処理装置を有
し、記憶装置は予め設定しておいた複数の重合手順を記
憶しており、演算処理装置は複数の重合手順のうち選択
されたひとつの手順を演算処理してその手順にしたがっ
て信号をモノマー定量供給装置、触媒投入装置および重
合槽温調装置に出力し、モノマー定量供給装置、触媒投
入装置および重合槽温調装置は、演算処理装置からの信
号を受けてそれぞれモノマーの重合槽への定量供給、触
媒の重合槽への投入、重合槽の温調を行位、一連の重合
操作を自動的に行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多段重合、多元共重合
等の任意の重合を自動的に行うための、特に実験室規模
の重合装置として好適に使用できる重合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の実験室的規模の重合装置は、特定
のモノマーを用い、また重合形式が一定の場合には、特
定のモノマーの供給、重合槽の温度制御、重合データの
取り込みなどについては個別には自動化されている。し
たがって、同じモノマーを使用して同じ重合形式の重合
を繰り返す場合には、比較的再現性よく重合を行うこと
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合を
一段や二段で行ったり、さらに二元共重合や三元共重合
を行うなど、重合形式を変えたり、モノマーの種類や気
体、液体等の状態の異なるモノマーを使用した場合に
は、各種のモノマーの定量供給や各段における重合量や
重合時間の制御等を殆ど手動で操作しなければならない
という問題があった。重合操作を手動で行う場合、複雑
な重合条件のときは、反応条件を理解し、理想と思われ
る条件設定をしたうえで重合を行う必要があり、さらに
は実験者の技術に頼るところが大きかった。このため、
個人差による誤差等が発生し、再現性のある重合を行う
ことが困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために、本発明者らは検討を重ね、その結果、予め設
定しておいた重合手順の中からこれから行おうとする重
合手順を選択し、その手順にしたがって演算処理装置を
使用して自動的に重合を行うことにより上記の目的を達
成できることを見いだし、本発明を提案するに到った。
【0005】即ち、本発明は、重合槽、モノマー定量供
給装置、触媒投入装置、重合槽温調装置、記憶装置およ
び演算処理装置を有し、記憶装置は予め設定しておいた
複数の重合手順を記憶しており、演算処理装置は複数の
重合手順のうち選択されたひとつの手順を演算処理して
その手順にしたがって信号をモノマー定量供給装置、触
媒投入装置および重合槽温調装置に出力し、モノマー定
量供給装置、触媒投入装置および重合槽温調装置は、演
算処理装置からの信号を受けてそれぞれモノマーの重合
槽への定量供給、触媒の重合槽への投入、重合槽の温調
を行い、一連の重合操作を自動的に行うものであること
を特徴とする重合装置である。
【0006】以下に、本発明を図1にしたがって詳細に
説明する。
【0007】本発明の重合装置は、重合槽1、モノマー
定量供給装置2、触媒投入装置3、重合槽温調装置4、
記憶装置5および演算処理装置6を有している。
【0008】本発明において使用される重合槽1は、モ
ノマー投入口7、触媒投入口8および除圧口9を有する
ものであれば、公知の耐圧オートクレーブを何等制限な
く使用することができる。重合槽1は、バッチ式および
流動式のいずれであってもよい。また、使用する重合槽
の容量は、0.1〜20Lが好ましく、さらには、任意
の重合を自動的に効率よく行うには、0.1〜2L程度
が好ましい。
【0009】モノマー定量供給装置2は、基本的にはモ
ノマー計量器とモノマー流量調節器からなり、モノマー
計量器で計量したモノマー量が予め設定されたモノマー
量に達したとき、または所定の供給時間に達したとき、
演算処理装置からの信号をモノマー流量調節器に発し、
それによりモノマーの供給を遮断する装置である。
【0010】モノマー計量器は、モノマーが気体である
かまたは液体であるかによって最適な計量器があるため
に、モノマーの状態に応じて選択して使用すればよい。
例えば、モノマーが液化ガスモノマーである場合には、
液化ガスモノマーのボンベの重量を計測する電子天秤を
使用し、液化ガスモノマーが重合槽に供給されたときに
減少するボンベの重量の減少量を計測する方法が好適に
採用される。また、モノマーが気体あるいは常温常圧で
液体である場合には、モノマー計量器として質量流量計
が好ましく使用される。
【0011】上記したモノマー流量調節器は、モノマー
の重合槽への供給量を調節する機能を有する。モノマー
流量調節器としてはバルブの開度によって流量を調節す
るコントロールバルブを好適に使用することができる。
【0012】本発明においては、モノマーが気体、液体
等のいずれの状態であっても使用可能なように、モノマ
ーの状態に応じて3系列のモノマー定量供給装置が用意
されていることが好ましい。例えば、液化ガスモノマー
と気体モノマーの供給系列を一部兼用して、モノマーの
状態によってバルブ制御により必要な系列にモノマーが
供給されるようにし、一方、常温常圧で液体のモノマー
の供給系列を別にひとつ設け、合わせて3系列とする方
法が好適である。
【0013】液化ガスモノマーと気体モノマーの供給系
列を一部兼用する具体的な方法としては、例えば、モノ
マー供給ライン10を途中で2系列に分岐させ、一方の
系列にコントロールバルブ11、質量流量計12および
コントロールバルブ13をこの順に接続して気体モノマ
ー供給ライン14とし、他方の系列にコントロールバル
ブ15を接続して液化ガスモノマー供給ライン16と
し、これら2系列のモノマー供給ラインを再び一つにし
て重合槽1に接続する方法をあげることができる。
【0014】このようなモノマー供給ラインを使用して
液化ガスモノマーを重合槽に供給するときは、モノマー
供給ライン10の先端に液化ガスモノマーのボンベ17
を接続し、気体モノマー供給ライン14上に設置された
コントロールバルブ11と13を閉にし、液化ガスモノ
マー供給ライン16上のコントロールバルブ15を開に
し、液化ガスモノマーを重合槽1に供給する。そして、
電子天秤18により液化ガスモノマーのボンベの重量の
減少量を計測し、予め設定されたモノマー量に達したと
きに液化ガスモノマー供給ライン16のコントロールバ
ルブ15を閉にする。
【0015】また、気体モノマーを使用するときは、上
記した液化ガスモノマーと同様にして、モノマー供給ラ
イン10の先端に気体モノマーのボンベ17を接続し、
液化ガスモノマー供給ライン16上のコントロールバル
ブ15を閉にし、気体モノマー供給ライン14上のコン
トロールバルブ11および13を開にし、気体モノマー
を重合槽1に供給する。そして、質量流量計12により
気体モノマーの流量を計測し、予め設定されたモノマー
量に達したときに気体モノマーの供給ライン14上のコ
ントロールバルブ11を閉にする。
【0016】さらに、常温常圧で液体であるモノマーを
使用するときは、重合槽1の内圧を検知したうえで、不
活性ガスを使用して液体モノマー貯槽19に重合槽内圧
より高い圧力をかけ、液体モノマー供給ライン20上の
コントロールバルブ21および23の開閉または、開度
により供給量を調節しながら液体モノマーを重合槽1に
供給する。このとき、コントロールバルブ21と23の
間に設けられた質量流量計22により液体モノマーの流
量を計測し、予め設定されたモノマー量に達したときに
液体モノマー供給ライン20上のコントロールバルブ2
1および23を閉にする。
【0017】次に、本発明において使用される触媒投入
装置3は、重合槽1の内圧を検知したうえで不活性ガス
により重合槽内圧より高い圧力をかけて、コントロール
バルブ24の開閉により触媒を重合槽内に供給する装置
が好適に使用される。
【0018】用いられる触媒は、液体、溶液、スラリー
など種々の状態であってよく、また、これらの触媒を単
独で、または複数を組み合わせて用いることができる。
さらに、触媒の他に助触媒、あるいは第3成分などを使
用することもできる。これらの触媒等の触媒投入装置3
への供給は、演算処理装置からの信号により触媒槽(図
示せず)からコントロールバルブの開閉を行って所定量
を自動で供給することができる。
【0019】次に、本発明において使用される温度制御
装置4は、公知の温度制御装置を何等制限なく用いる事
が出来る。好ましくは、重合槽の温度を検出する温度検
出器および熱交換器よりなる。温度検出器は、少なくと
も重合槽内と熱交換器内の2箇所に設置することが、よ
り精密な温度制御が可能であるために好ましい。熱交換
器には設定温度に応じ、加熱のときには熱水や水蒸気等
の熱媒体が、冷却のときには冷水等の冷媒体が供給され
る。
【0020】温度制御は、後述する演算処理装置で行う
こともできるが、演算処理装置からの設定温度の信号の
みを受けて別の制御機器を使用してPID制御等の方法
で温度制御を行うこともできる。
【0021】具体的には、熱交換器には、加熱に使用す
る熱媒体供給ライン25と冷却に使用する冷媒体供給ラ
イン26とが混合比調節バルブ27を経由して熱交換器
に接続されている。この場合、混合比調節バルブ27は
三方弁を用いているが、冷媒体供給ラインと熱媒体供給
ラインを別系統で二方弁を用いて制御する事も有効であ
る。一方、温度検出器により検出された信号は演算処理
装置または別の制御装置に送られ、予め設定された温度
との間で比較演算処理され、その結果に応じた信号が混
合比調節バルブ27に送られ、混合比調節バルブ27に
よって媒体の混合比が調節される。熱交換器を通過した
媒体は、媒体排出ライン28を通って熱交換器から排出
される。
【0022】次に、記憶装置5には、複数の重合手順が
予め記憶されている。表1には、記憶装置に記憶されて
いる重合手順のうち代表的なものを示した。これらの重
合手順を具体的に説明すれば、表1の重合手順1は、プ
ロピレン等の液化ガスモノマー単独の一段重合であり、
重合手順2は、プロピレン等の液化ガスモノマーとエチ
レン等の気体モノマーの一段による二元共重合であり、
重合手順3は、プロピレンとブテン等の液化ガスモノマ
ー同士の一段による二元共重合であり、重合手順4は、
プロピレンおよびブテン等の二種の液化ガスモノマーと
エチレン等の気体モノマーとの一段による三元共重合で
あり、重合手順5は、プロピレン等の液化ガスモノマ
ー、1−ヘキセン、スチレン等の液体モノマーおよびエ
チレン等の気体モノマーの一段による三元共重合であ
り、重合手順6は、プロピレン等の液化ガスモノマーと
1−ヘキセン、スチレン等の液体モノマーの一段による
二元共重合であり、重合手順7は、1−ヘキセン、スチ
レン等の液体モノマーとエチレン等の気体モノマーの一
段による二元共重合、重合手順8はプロピレン等の液化
ガスモノマーの単独重合の一段目と、さらにプロピレン
等の液化ガスモノマーとエチレン等の気体モノマーとの
共重合を行う二段目よりなる二段による二元共重合であ
り、重合手順9は、プロピレン等の液化ガスモノマーの
単独重合の一段目と、プロピレン等の液化ガスモノマー
とエチレン等の気体モノマーの共重合を行う二段目と、
さらにエチレン等の気体モノマーの単独重合を行う三段
目よりなる三段による二元共重合である。
【0023】
【表1】
【0024】本発明で用いる記憶装置、演算処理装置は
下記の設定ができるものであれば公知の物が何等制限な
く用いられる。本発明においては、次の(1)〜(3)
の項目を後述する演算処理装置で選択することにより、
これらの選択項目に合致した重合手順が選択され、演算
処理装置に送られる。
【0025】(1)重合形式(一段重合、二段重合、三
段重合等、さらに単独重合、二元共重合、三元共重合
等) (2)モノマー種類・状態(モノマーの種類と気体ある
いは液体等の状態) (3)重合条件(モノマー仕込量、重合温度パターン、
撹拌回転数、触媒量等) 記憶装置に予め設定された重合手順とは異なる重合手順
で重合することもできるように、演算処理装置から任意
の重合手順を入力して設定できるようにすることが好ま
しい。
【0026】さらに、記憶装置5は、実際に行った重合
について各種の条件、例えば、モノマー仕込量、重合槽
内温、重合槽内圧、重合量等の経時的なデータを記憶す
る機能を有していることが好ましい。なお、重合量は予
め計算式を記憶させておき重合開始と同時に積算を行う
ことにより算出することができる。
【0027】演算処理装置6は、選択された重合手順に
したがって、モノマー投入装置、触媒投入装置、温度制
御装置等の各装置へ信号を出力する(各装置への信号の
伝送ラインは図示せず。)。また、選択された重合手順
の作動状況をディスプレイに表示し、オペレーターが作
動状況を監視できるようにしておくことが好ましい。
【0028】本発明の重合装置を用いた重合操作は次の
ように行えばよい。
【0029】まず、演算処理装置および記憶装置を有す
るコンピュータのキーボードから前記した(1)〜
(3)の項目を順に選択する。このとき、必要に応じて
モノマー仕込量、撹拌回転数、触媒量等をキーボードか
ら入力し、予め設定されていた数値を変更することがで
きる。この操作により記憶装置に予め記憶されていた複
数の重合手順のうち、選択された項目に合致する重合手
順が選び出される。
【0030】そして、選択された重合手順をディスプレ
イに表示させて確認した後、重合手順にしたがって動作
するプログラムを稼働させる。
【0031】プログラムが稼働すれば、演算処理装置
は、その重合手順にしたがって信号をモノマー定量供給
装置、触媒投入装置および重合槽温調装置に出力する。
モノマー定量供給装置、触媒投入装置および重合槽温調
装置は、演算処理装置からの信号を受けてそれぞれモノ
マーの重合槽への定量供給、触媒の重合槽への投入、重
合槽の温調を行う。重合手順のプログラムの稼働が開始
すると、ディスプレイ上に重合手順の進行状況が表示さ
れ、オペレーターはそれを監視していれば良い。
【0032】
【実施例】具体的な重合操作および本発明の重合装置の
作動状況について、液化ガスモノマー、気体モノマーお
よび液体モノマーの三元共重合を一段で行う場合を例に
とって説明すると次のとおりである。
【0033】まず、演算処理装置と記憶装置を有するコ
ンピュータを使用して、重合手順設定プログラムを起動
する。そして、重合手順設定プログラムで重合形式とし
て一段重合と三元共重合を選択する。引続きモノマーの
種類と状態を選択する。これから行おうとする重合で
は、液化プロピレン、気体エチレンおよび液体モノマー
の組み合わせを選択する。これにより、予め記憶装置に
登録されていた表1に示す複数の重合手順のうち、選択
された重合形式等に合致した手順5が選ばれ、演算処理
装置に呼び出される。
【0034】次に重合条件を設定する。具体的には、モ
ノマーおよび水素の仕込み量、仕込み速度、撹拌器の回
転速度、触媒量等の数値を入力する。これらの数値はプ
リセットされており、プリセットされた数値に変更がな
ければ、そのまま次の条件設定に移り、変更があれば変
更した数値を入力すればよい。さらに、予め記憶装置に
登録しておいた複数の重合温度の昇温および降温パター
ンの中から、これから行おうとする重合の温度パターン
を選択する。また、重合中におけるモノマー組成比を分
析してその結果をモノマー供給装置にフィードバックす
る場合には、サンプリング間隔を入力する。これらの条
件を入力したのち、必要に応じて条件をディスプレイに
表示させ、確認を行うことができる。
【0035】以上の設定が終了すると、装置の全バルブ
が閉になっていることを確認した後、設定した重合手順
にしたがって重合が開始される。まず、10〜50g程
度のプロピレンを重合槽1に導入した後、重合槽1の除
圧口9を開放することによりプロピレンを気化放出す
る。その気化熱により重合槽1が冷却される。重合槽内
温が所定の温度に冷却されるまでこの操作を数回繰り返
し、その後プロピレンを完全に放出する。
【0036】その後、モノマーの仕込操作が開始され
る。まず、コンピュータから発せられる信号により、液
化ガスモノマー供給ライン16のコントロールバルブ1
5が開にされ、モノマー供給ライン10の先端に接続さ
れた液化プロピレンボンベ17からの液化プロピレンが
液化ガスモノマー供給ライン16を通じて重合槽1に供
給される。液化プロピレンボンベの重量は電子天秤18
により計測され、液化プロピレンの減少量が、予め設定
されたモノマー量に達したときに演算処理装置から信号
が発せられ、液化ガスモノマー供給ライン16のコント
ロールバルブ15が閉にされる。
【0037】次に、窒素ガスで液体モノマー貯槽19に
重合槽内圧より高い3Kg/cm2の圧力をかけ、液体
モノマー供給ライン20上のコントロールバルブ21お
よび23を開にして、23の開度により供給量を調節し
ながら液体モノマーが重合槽1に供給される。そして、
コントロールバルブ21と23の間に設けられた質量流
量計22により液体モノマーの流量を計測し、予め設定
されたモノマー量に達したときに液体モノマー供給ライ
ン20上のコントロールバルブ21および23が閉にな
る。
【0038】次に、温度パターンに従って熱媒体として
の温水が、熱媒体供給ライン25から混合比調節バルブ
27を通じて熱交換器に導入され、重合槽が昇温され
る。演算処理装置において、予め温度パターンにより設
定した重合開始温度と実測した温度との差を求め、その
差に応じて混合比調節バルブ27により熱媒体と冷媒体
の混合比が調節され、温度制御が行われる。
【0039】次に、予め設定した量の触媒、助触媒、お
よび第3成分の仕込が行われる。これらの触媒等は、重
合槽1の内圧を検知したうえで不活性ガスにより重合槽
内圧より高い圧力、通常、重合槽の内圧よりも3〜15
Kg/cm2高い圧力がかけられて、予め設定された量
に応じて演算処理装置から発せられた信号によって、コ
ントロールバルブ24の開閉により重合槽内に供給され
る。
【0040】触媒の投入により重合が開始すると同時
に、重合槽に気体エチレンが導入される。気体エチレン
の導入は、予め設定されたモノマーの種類と状態に応じ
て演算処理装置からモノマー供給装置に信号が発せら
れ、液化プロピレンの供給ラインと同様な構成のモノマ
ー供給ライン10′によって行われる。即ち、気体モノ
マー供給ライン14′上のコントロールバルブ11′お
よび13′が開にされ、モノマー供給ライン10′の先
端に接続された気体エチレンボンベ17′から重合槽1
に供給される。そして、質量流量計12′により気体エ
チレンの流量を計測し、予め設定されたモノマー量に達
したときまたは所定の供給時間に達したときに気体モノ
マー供給ライン14′上のコントロールバルブ11′が
閉にされる。
【0041】この状態で温度パターンに設定された時間
だけ重合が継続される。必要に応じて、所定の時間ごと
にガス層のサンプリングが行われ、ガス層のモノマー組
成比が分析される。この分析値を演算処理装置に送り、
演算処理装置ではその結果と設定値とが対応するかどう
かを判断して、コントロールバルブへ信号を送り、ガス
モノマーの仕込量を予め設定されたモノマー量に応じて
自動的に微調整することもできる。
【0042】温度パターンにしたがった重合時間が経過
すると、演算処理装置より重合槽の除圧口9のコントロ
ールバルブへ信号が出力され、バルブが開き、未反応モ
ノマーの除去が行われる。不活性ガスで重合槽内を置換
した後、重合体を取り出すことができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、あらかじめ設定してあ
る複数の重合手順の中から、行おうとする手順を選択
し、必要によりキーボードより仕込量等の設定値を入力
するだけで任意の反応条件での重合反応を自動的に行う
事ができる。モノマーの供給や重合における各種条件の
制御は、すべて演算処理装置からの信号により行われる
ために、人的誤差がはいることはなく、したがって、再
現性の高い重合反応を行うことができる。
【0044】また、重合反応中にサンプリングを行い、
重合性単量体比を分析し、そのデータを演算処理装置に
出力することによって、設定した所定のモノマー比を保
つために、仕込量のコントロールをする事も可能であ
る。さらに、反応中の諸条件のデータを所定時間毎に記
憶させておくことにより、再度同条件下での実験を行う
場合には、そのデータに合わせて最適条件下での反応を
完了させる事が可能であり、また、スケールアップした
ときに記憶させておいたデータを採用して同じ条件の重
合反応を再現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
1 重合槽 2 モノマー定量供給装置 3 触媒投入装置 4 重合槽温調装置 5 記憶装置 6 演算処理装置 7 モノマー供給口 8 触媒投入口 9 除圧口 10 モノマー供給ライン 11、13、15、21、23および24 コントロー
ルバルブ 12および22 質量流量計 14 気体モノマー供給ライン 16 液化ガスモノマー供給ライン 17 モノマーボンベ 18 電子天秤 19 液体モノマー貯槽 20 液体モノマー供給ライン 25 熱媒体供給ライン 26 冷媒体供給ライン 27 混合比調節バルブ 28 媒体排出ライン
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の重合装置の代表的な態様を
示す概略図である。
【符号の説明】 1 重合槽 2 モノマー定量供給装置 3 触媒投入装置 4 重合槽温調装置 5 記憶装置 6 演算処理装置 7 モノマー供給口 8 触媒投入口 9 除圧口 10 モノマー供給ライン 11、13、15、21、23および24 コントロー
ルバルブ 12および22 質量流量計 14 気体モノマー供給ライン 16 液化ガスモノマー供給ライン 17 モノマーボンベ 18 電子天秤 19 液体モノマー貯槽 20 液体モノマー供給ライン 25 熱媒体供給ライン 26 冷媒体供給ライン 27 混合比調節バルブ 28 媒体排出ライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合槽、モノマー定量供給装置、触媒投入
    装置、重合槽温調装置、記憶装置および演算処理装置を
    有し、記憶装置は予め設定しておいた複数の重合手順を
    記憶しており、演算処理装置は複数の重合手順のうち選
    択されたひとつの手順を演算処理してその手順にしたが
    って信号をモノマー定量供給装置、触媒投入装置および
    重合槽温調装置に出力し、モノマー定量供給装置、触媒
    投入装置および重合槽温調装置は、演算処理装置からの
    信号を受けてそれぞれモノマーの重合槽への定量供給、
    触媒の重合槽への投入、重合槽の温調を行い、一連の重
    合操作を自動的に行うものであることを特徴とする重合
    装置。
JP20660192A 1992-08-03 1992-08-03 重合装置 Pending JPH06128303A (ja)

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JP20660192A JPH06128303A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 重合装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012043382A1 (ja) * 2010-09-28 2012-04-05 積水化学工業株式会社 重合性モノマーの供給装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012043382A1 (ja) * 2010-09-28 2012-04-05 積水化学工業株式会社 重合性モノマーの供給装置

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