JP5280253B2 - 燃料電池 - Google Patents
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Description
バイパス用ダイオードは発熱するので、これを冷却する必要があり、例えばヒートシンク等を設け、これらヒートシンクとバイパス用ダイオードとをユニット化(以下、「ダイオードユニット」という場合がある)することが考えられる。この場合、ユニット化した分、設置スペースが大きくなると共に、重量が増大し、セパレータにダイオードユニットを直接取り付けることが困難になると共に、燃料電池のスペース効率が悪化するという課題がある。
このように構成することで、コネクタ部と比較して重量が重いユニット本体をブラケットを介して燃料電池スタックに取り付ける一方、比較的軽量なコネクタ部のみセパレータに取り付けることになるので、セパレータにかかる重量負荷を低減できる。
また、コネクタ部とユニット本体とをケーブルを介して接続することで、例えば、各セルが膨潤するなどしてセルの積層ズレが生じ、各コネクタ部が変位した場合であってもケーブルをコネクタ部に追随させることができる。
このように構成することで、複数のダイオードをユニット化する分、ダイオードユニットの燃料電池スタックへの取り付け作業性を向上させることができる。
また、コネクタ部とダイオードユニットとを互いに近接配置できるので、ケーブル長さを短く設定することが可能になる。
このように構成することで、ダイオードユニットを取り付けるための部品点数の増加を抑制することができる。
また、コネクタ部とユニット本体とをケーブルを介して接続することで、例えば、各セルが膨潤するなどしてセルの積層ズレが生じ、各コネクタ部が変位した場合であってもケーブルをコネクタ部に追随させることができる。このため、セルの積層ズレを許容でき、ダイオードユニットの損傷を防止することができる。
また、コネクタ部とダイオードユニットとを互いに近接配置できるので、ケーブル長さを短く設定することが可能になる。このため、ケーブル長さを短く設定する分、ケーブルの発熱を抑制することができると共に、電気的ノイズの影響を受け難くすることができる。これに加え、ケーブルの材料コストを低減することが可能になる。
次に、この発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
(燃料電池)
図1〜図3に示すように、燃料電池1は、例えば、燃料電池車両(不図示)のセンターコンソール2内に収納されており、燃料電池スタック3を有している。
センターコンソール2は、車両の左右に配置されているフロントシート(不図示)間に車両の前後方向に沿って延出し、さらに上方に向かって膨出形成されたものである。すなわち、センターコンソール2は、上壁2aと、この上壁2aの左右幅方向から下方に向かって延出する一対の側壁2b,2bとを有している。一対の側壁2b,2bは、下方に向かうに従って徐々に末広がりとなるように傾斜している。
このようなセル4を、隣り合う金属セパレータ9a,9b同士における凸部61a,61b同士を突き合わせ、凹部62a,62b同士を対向させるようにして複数積層し、燃料電池スタック3が構成される。
また、カソードガス通路11は、燃料電池スタック3に形成されたカソードガスマニホールド14に連通している。カソードガスマニホールド14は、カソードガス通路11にカソードガスを導入するためのものである。さらに、冷却液通路12は、燃料電池スタック3に形成された冷却液導入マニホールド15に連通している。冷却液導入マニホールド15は、冷却液通路12に冷却液を導入するためのものである。
この発電に伴う発熱により燃料電池1が所定温度を越えないように、冷却液通路12を流れる冷却液で熱を奪い冷却するようになっている。
この他に、燃料電池スタック3には、アノード6から発電に使用されなかったアノードオフガスを排出するためのアノードオフガスマニホールド16、カソード7から発電に使用されなかったカソードオフガスを排出するためのカソードオフガスマニホールド17、および冷却液を排出する冷却液排出マニホールド18がそれぞれ形成されている。
図1、図2、図6、図7に示すように、ダイオードユニット用端子19には、複数のダイオードユニット24が接続されている。なお、本実施形態では3つのダイオードユニット24を図示する。
ダイオードユニット24は、セル4のダイオードユニット用端子19に接続される複数の接続コネクタ25と、ユニット本体26と、各接続コネクタ25とに跨るように配線され両者25,26を接続するケーブル27とで構成されている。
各ダイオードユニット24は、燃料電池スタック3の長手方向に沿って並設されており、隣接するユニット本体26同士がハーネス37を介して接続されている。
接続コネクタ25は、ダイオードユニット用端子19に着脱可能な筐体28と、筐体28内に配置されている基板29とを有している。基板29には、ダイオードユニット用端子19とケーブル27の一端が接続されており、これらダイオードユニット用端子19とケーブル27とを電気的に接続するパターン(不図示)が形成されている。
このように構成された各接続コネクタ25は、それぞれ所定間隔をあけて存在するダイオードユニット用端子19に接続されている。
筐体30は、燃料電池スタック3の一側面3aであってダイオードユニット用端子19よりもやや下方(図1、図2における下側)に配置されている。燃料電池スタック3の筐体30に対応する箇所には、ブラケット38がボルトによって締結固定されており、このブラケット38に筐体30が固定されている。すなわち、ユニット本体26は、接続コネクタ25に近接配置された状態になっている。
筐体30には、燃料電池スタック3との合わせ面とは反対側の面に、ヒートシンク33が設けられている。ヒートシンク33の長手方向に複数並設されているフィン34は、この長手方向が上下方向に沿うように形成されている。
このような構成のもと、接続コネクタ25が接続されているダイオードユニット用端子19間を複数のセル4で構成された1つのセル群42とし、各々セル群42は、ヒューズ36とダイオード35とが直列接続された閉回路を形成した状態になっている(図7参照)。
なお、ケーブル27の長さは、接続コネクタ25の変位に追随可能、かつ組み立て公差を許容可能な範囲で出来る限り短く設定することが望ましい。このように構成することで、ケーブル27の製造コストを低減することができると共に、電気的ノイズの影響を受け難くすることができる。
このような構成のもと、燃料電池1の起動時など、アノードガスの欠乏時に、電池反転が生じるセル4がある。ここで、ダイオードユニット24が接続されている各セル群42は、ヒューズ36とダイオード35とが直列接続された閉回路を形成している。このため、電池反転が生じたセル4が存在するセル群42は、ダイオードユニット24によってバイパスされる。すなわち、ダイオードユニット24のヒューズ36とダイオード35の直列回路は、各セル群42での電池反転を防止する反転抑制回路51として機能している。よって、燃料電池1は、電池反転が生じたセル群42を省いただけの出力を確保することができる。
なお、電池反転が生じたセル4をバイパスしない場合にあっては、この電池反転が生じたセル4の影響が燃料電池1全体に及び、燃料電池1の出力性能が著しく低下してしまう虞がある。
また、比較的重量の重いユニット本体26をダイオードユニット用端子19よりもやや下方に配置している。つまり、燃料電池スタック3の下部にユニット本体26を配置しているので、燃料電池スタック3全体として重心が低くなる。このため、燃料電池スタック3のバランス安定性を向上させることができる。
次に、この発明の第二実施形態を図8に基づいて説明する。なお、第一実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する。
この第二実施形態において、燃料電池100は、燃料電池スタック3を有している点、燃料電池スタック3は、セル4を多数積層して電気的に直列接続されたものである点、燃料電池スタック3の両側には、不図示のインシュレータを介して一対のエンドプレート61a,61bが配置され、多数のセル4は、その積層方向の両端部においてインシュレータ(不図示)を間に挟んでエンドプレート61a,61bにより挟持されている点、燃料電池スタック3の一側面3aにダイオードユニット24が取り付けられている点等の基本的構成は、前記第一実施形態と同様である。
Claims (3)
- 電解質の両側面に、電極を設けた電解質電極構造体とセパレータとを積層してセルを形成し、
該セルを複数積層して燃料電池スタックを形成し、
前記セパレータに、電気的にダイオードユニットを接続した燃料電池であって、
前記ダイオードユニットを前記セパレータに接続される複数のコネクタ部と、少なくとも1つのダイオードを有するユニット本体とに分割構成し、
前記燃料電池スタックに、ブラケットを介して前記ユニット本体を設け、
前記コネクタ部と前記ユニット本体とを互いにケーブルを介して接続したことを特徴とする燃料電池。 - 前記ユニット本体は、複数の前記ダイオードを有し、
前記ユニット本体と前記複数のコネクタ部は、互いに前記ダイオードユニットの同一面上であって、かつ前記コネクタ部の配列方向に前記ダイオードの配列方向が沿うように各々配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。 - 前記ブラケットは、前記燃料電池スタックに設けられ複数の前記セルの積層状態を保持するための締結バーであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池。
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