JP5279306B2 - 有機無機複合組成物、成形体および光学部品 - Google Patents
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Description
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、無機微粒子が樹脂マトリックス中に均一に分散していて、透明性、耐衝撃性、離型性に優れた有機無機複合組成物、ならびに、これを用いたレンズ基材等の光学部品を提供することにある。
[2] 前記熱可塑性樹脂の波長589nmにおける屈折率が1.55以上であることを特徴とする[1]に記載の有機無機複合組成物。
[3] 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が10000〜200000であることを特徴とする[1]または[2]に記載の有機無機複合組成物。
[4] 前記一般式(1)で表される単位構造を前記熱可塑性樹脂中に1〜70質量%含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
[6] 前記熱可塑性樹脂が、前記官能基を有するビニルモノマーに由来する構造単位をポリマー鎖1本あたり平均0.1〜20個有していることを特徴とする[5]に記載の有機無機複合組成物。
[7] 前記熱可塑性樹脂が、芳香族基を有するビニルモノマーに由来する単位構造を20〜99質量%含むことを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
[8] 前記無機微粒子の波長589nmにおける屈折率が1.90〜3.00であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
[9] 前記無機微粒子が、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫および酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも一つを含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
[10] 有機無機複合組成物の波長589nmにおける屈折率が1.63以上であり、かつ、波長589nmにおける厚さ1mm換算の光線透過率が70%以上であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
[12] [1]〜[10]のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物を含んで構成される光学部品。
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、一般式(1)で表される単位構造を少なくとも一つ有している。また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、側鎖にカルボキシル基を有するランダム共重合体であることが好ましい。ポリマーの種類としては、ビニルモノマーの重合によって得られるビニルポリマー、ポリエーテル、開環メタセシス重合ポリマーおよび縮合ポリマー(ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンなど)など従来公知のポリマーのいずれからでも選択可能であるが、ビニルポリマー、開環メタセシス重合ポリマー、ポリカーボネート、ポリエステルが好ましく、製造適性の点からビニルポリマーがより好ましい。
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、下記一般式(1)で表される単位構造を少なくとも一つ有している。
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、重合することによって一般式(1)で表される単位構造を形成することができるモノマーとともに、他のモノマーを共重合させることにより製造することができる。そのような他のモノマーとして、Polymer Handbook 2nd ed.,J.Brandrup,Wiley lnterscience (1975) Chapter 2 Page 1〜483に記載のものなどを用いることができる。
アルキル基は、炭素数1〜30が好ましく、より好ましくは炭素数1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基を挙げることができる。置換アルキル基には、例えばアラルキル基が含まれる。アラルキル基は、炭素数7〜30が好ましく、より好ましくは炭素数7〜20であり、例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基を挙げることができる。アルケニル基は、炭素数2〜30が好ましく、より好ましくは炭素数2〜20であり、例えばビニル基、2−フェニルエテニル基を挙げることができる。アルキニル基は、炭素数2〜20が好ましく、より好ましくは炭素数2〜10であり、例えばエチニル基、2−フェニルエチニル基を挙げることができる。アリール基は、炭素数6〜30が好ましく、より好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、1−ナフチル基を挙げることができる。ここでいうアリール基の中には、ヘテロアリール基も含まれる。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基の置換基としては、これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基の他に、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基)を挙げることができる。R11、R12、R13、R14として特に好ましいのは水素原子またはアルキル基であり、さらに好ましいのは水素原子である。
R17、R18の好ましい範囲は、R11、R12、R13、R14、R15、R16と同様である。nは、好ましくは3である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、上記の一般式(2)で表されるモノマーと、それと共重合しうるモノマーを含む混合物を重合させることにより合成することができる。このとき、無機微粒子と化学結合を形成しうる官能基を有するモノマーも含ませておくことにより、一度の反応で目的とする樹脂を得ることができる。重合反応を行う混合物の中には、成型性等の観点から特定のモノマー成分を適宜加えておくこともできる。
以下の表に、本発明で使用することができる熱可塑性樹脂の好ましい具体例を挙げる。表に記載される種類のモノマーを表に記載される質量割合で混合して共重合することにより、熱可塑性樹脂を製造することができる。ただし、本発明で用いることができる熱可塑性樹脂はこれらに限定されるものではない。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、耐熱性と成型性の観点から80℃〜400℃であることが好ましく、100〜380℃であることがより好ましく、100〜300℃であることがさらに好ましい。
本発明の有機無機複合材料に用いられる無機微粒子としては特に制限はなく、例えば特開2002−241612号公報、特開2005−298717号、特開2006−70069号各公報等に記載の微粒子を用いることができる。
ここで、上述の数平均粒子サイズとは例えば、X線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。
例えば、ハロゲン化金属やアルコキシ金属を原料に用い、水を含有する反応系において加水分解することにより、所望の酸化物微粒子を得ることができる。この方法の詳細は、例えば、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス第37巻4603〜4608頁(1998年)、あるいは、ラングミュア第16巻第1号241〜246頁(2000年)等に記載されている。
これらの方法に用いられる溶媒としては、アセトン、2−ブタノン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、アニソール等が例として挙げられる。これらは、1種類を単独で使用してもよく、また複数種を混合して使用してもよい。
本発明においては上記熱可塑性樹脂および無機微粒子以外に均一分散性、成形時の流動性、離型性、耐候性等観点から適宜各種添加剤を配合しても良い。例えば、表面処理剤、可塑化剤、帯電防止剤、分散剤、離型剤等を挙げることができる。また前記熱可塑性樹脂以外に前記官能基を有さない樹脂を添加しても良く、このような樹脂の種類に特に制限はないが、前記熱可塑性樹脂と同様の光学物性、熱物性、分子量を有するものが好ましい。
これら添加剤の配合割合は目的に応じて異なるが、前記無機微粒子および熱可塑性樹脂を足しあわせた量に対して、0〜50質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることがよりこのましく、0〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明では、後述するように水中またはアルコール溶媒中に分散された無機微粒子を熱可塑性樹脂と混合する際に、有機溶媒への抽出性または置換性を高める目的、熱可塑性樹脂への均一分散性を高める目的、微粒子の吸水性を下げる目的、あるいは耐候性を高める目的など種々目的に応じて、上記熱可塑性樹脂以外の微粒子表面修飾剤を添加しても良い。該表面処理剤の重量平均分子量は50〜50000であることが好ましく、より好ましくは100〜20000、さらに好ましくは100〜10000である。
一般式(2)
A−B
一方、前記Bの化学構造は、相溶性の観点から該樹脂マトリックスの主体である熱可塑性樹脂の化学構造と同一または類似であることが好ましい。本発明では特に高屈折率化の観点から前記熱可塑性樹脂とともにBの化学構造が芳香環を有していることが好ましい。
これらの表面処理剤は1種類を単独で用いてもよく、また複数種を併用しても良い。
これら表面処理剤の添加量の総量は無機微粒子に対して、質量換算で、0.01〜2倍であることが好ましく、0.03〜1倍であることがより好ましく、0.05〜0.5倍であることが特に好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂のガラス転移温度が高い場合、有機無機複合材料の成形が必ずしも容易ではないことがある。このため、本発明の有機無機複合材料の成形温度を下げるために可塑剤を使用してもよい。可塑化剤を添加する場合の添加量は、有機無機複合材料の総量の1〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましく、3〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明で使用できる可塑剤は樹脂との相溶性、耐候性、可塑化効果などトータルで考える必要があり、最適な可塑剤は他の材料に依存するため一概には言えないが、屈折率の観点からは芳香環を有するものが好ましく、代表的な例として下記一般式(3)で表される構造を有するものを挙げることができる。
本発明の有機無機複合材料の帯電圧を調節するために、帯電防止剤を添加することができる。本発明の有機無機複合材料では、光学特性改良の目的で添加した無機微粒子自体が別の効果である帯電防止効果にも寄与する場合がある。帯電防止剤を添加する場合には、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯防止剤、ノ二オン性帯電防止剤、両性イオン性帯電防止剤、高分子帯電防止剤、あるいは帯電性微粒子などが挙げられ、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの例としては、特開2007−4131号公報、特開2003−201396号公報に記載された化合物を挙げることができる。
帯電防止剤の添加量はまちまちであるが、全固形分の0.001〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜30質量%であり、特に好ましくは0.1〜10質量%である。
上記成分以外に、成形性を改良する目的で変性シリコーンオイル等の公知の離型剤を添加したり、耐光性や熱劣化を改良する目的で、ヒンダードフェノール系、アミン系、リン系、チオエーテル系等の公知の劣化防止剤を適宜添加しても良く、これらを配合する場合には有機無機複合材料の全固形分に対して0.1〜5質量%程度が好ましい。
本発明の有機無機複合材料は、熱可塑性樹脂と無機微粒子等の成分を混合することにより製造することができる。
本発明に用いられる無機微粒子は粒子サイズが比較的小さく、表面エネルギーが高いため、固体で単離すると再分散させることが難しい。よって、無機微粒子は溶液中に分散された状態で上記熱可塑性樹脂と混合し安定分散物とすることが好ましい。複合材料の好ましい製造方法としては、(1)無機粒子を上記表面処理剤の存在下にて表面処理し、表面処理された無機微粒子を有機溶媒中に抽出し、抽出した該無機微粒子を前記熱可塑性樹脂と均一混合して無機微粒子と熱可塑性樹脂の複合材料を製造する方法、(2)無機微粒子と熱可塑性樹脂の両者を均一に分散あるいは溶解できる溶媒を用いて両者を均一混合して無機微粒子と熱可塑性樹脂の複合材料を製造する方法、が挙げられる。
有機溶媒中に抽出された無機微粒子と熱可塑性樹脂を混合する際に、可塑化剤、離型剤、あるいは別種のポリマー等の添加剤を必要に応じて添加しても良い。
上述の本発明の有機無機複合材料を成形することにより、本発明の光学部品を製造することができる。本発明の光学部品は、有機無機複合材料の説明で前記した屈折率や光学特性を示すものが有用である。
また本発明の光学部品としては、最大0.1mm以上の厚みを有する高屈折率の光学部品が特に有用である。好ましくは0.1〜5mmの厚みを有する光学部品への適用であり、特に好ましくは1〜3mmの厚みを有する透明物品への適用である。
これらの厚い成形体は溶液キャスト法での製造では、溶剤が抜けにくく通常容易ではないが、本発明の有機無機複合材料を用いることにより、成形が容易で非球面などの複雑な形状も容易に付与することができ、微粒子の高い屈折率特性を利用しながら良好な透明性を有する光学部品とすることができる。
本発明における「レンズ基材」とは、レンズ機能を発揮することができる単一部材を意味する。レンズ基材の表面や周囲には、レンズの使用環境や用途に応じて膜や部材を設けることができる。例えば、レンズ基材の表面には、保護膜、反射防止膜、ハードコート膜等を形成することができる。また、レンズ基材の周囲を基材保持枠などに嵌入して固定することもできる。ただし、これらの膜や枠などは、本発明でいうレンズ基材に付加される部材であり、本発明でいうレンズ基材そのものとは区別される。
(1)透過型電子顕微鏡(TEM)観察
日立製作所(株)社製H−9000UHR型透過型電子顕微鏡(加速電圧200kV、観察時の真空度約7.6×10-9Pa)にて行った。
(2)光線透過率測定
測定する樹脂を成形して厚さ1.0mmの基板を作成し、紫外可視吸収スペクトル測定用装置UV−3100(島津製作所製)で波長589nmの光について測定した。
(3)屈折率測定
アッベ屈折計(アタゴ社製DR−M4)にて、波長589nmの光について行った。
(4)耐衝撃性試験
外径8mm、厚さ1mmの円盤状の成形体を作製し、重さ300gのアルミ製治具の座ぐり部にワッシャーで固定し、高さ1.5mからコンクリート板に24回自由落下させた。試験後に破損したレンズの数を十個中いくつあるかに応じて、評価した。破損した成形体の数が0個であれば◎、1個であれば○、2〜3個であれば△、4個以上であれば×とした。
(5)離型性評価
レンズ形状への加熱成形において、金型からの取り出し時に、光学部品がカケや割れのために破損したものを×、光学面への影響は無いが、一部カケや割れが発生したものを△、光学面への影響は無く、ごく一部カケや割れが発生したものを○、カケや割れが全く発生しないものを◎とした。
(1)チタニア微粒子の合成
0.1モル/Lの硫酸チタニル水溶液を攪拌しながら、同容量の1.5モル/Lの炭酸ナトリウム水溶液を室温で10分かけて滴下した。こうして得た白色の超微粒子の懸濁液を、3500rpmで遠心分離し、上澄み液のデカンテーションによる除去および水洗の工程を繰り返すことにより精製した。こうして得た白色沈殿を0.3モル/Lの希塩酸中に攪拌分散しながら50℃で約1時間加熱して、透明感のある酸性ヒドロゾルを得た。この酸性ヒドロゾルを氷冷し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩の水溶液を加えたところ白色沈殿を生じたので、次いでトルエンで抽出し、乾燥後濃縮した。この濃縮残渣のXRDとTEMより、アナタース型チタニア微粒子(数平均粒子径は約5nm)の生成を確認した。
50g/Lの濃度のオキシ塩化ジルコニウム溶液を48%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水和ジルコニウム懸濁液を得た。この懸濁液をろ過した後、イオン交換水で洗浄し、水和ジルコニウムケーキを得た。このケーキを、イオン交換水で溶媒としてジルコニア換算で濃度15質量%に調整して、オートクレーブに入れ、圧力150気圧、150℃で24時間水熱処理してジルコニア微粒子懸濁液を得た。TEMより数平均粒子径が5nmのジルコニア微粒子の生成を確認した。
前記(2)で合成したジルコニア微粒子懸濁液と東京化成製のp−プロピル安息香酸を溶解させたトルエン溶液を混合し、50℃で8時間攪拌した後、トルエン溶液を抽出し、ジルコニア微粒子トルエン分散液を作製した。
他の分散剤を用いる場合にも、同様の方法により調製できる。
還流冷却器、ガス導入コックを付した500ml三口フラスコに、アクリロニトリル(A−1)20.0g、スチレン(B−1)79.0g、2−カルボキシエチルアクリレート(C−3)1.0g、酢酸エチル85.7gを添加し、2回窒素置換した後、開始剤として和光純薬工業株式会社製V−601(商品名)1.0gを添加し、さらに2回窒素置換した後、窒素気流下80℃で3時間加熱した。室温に戻した後、酢酸エチル100mlを添加後、10分間攪拌し、メタノール5Lに投入し、再沈殿した。沈殿を濾取した後、大量のメタノールで洗浄し、60℃で3時間真空乾燥することによりP−1を得た(収率35%、数平均分子量34,000、重量平均分子量60,000)。
他の例示したポリマーについても、同様の方法で調製できる。
(3)で合成したジルコニア微粒子のトルエン分散液(ジルコニア:p−プロピル安息香酸=10:1)を樹脂P−1およびテトラフェニルエーテル(商品名:S−3103、(株)松村石油研究所製)を溶解させたトルエン溶液に5分かけて滴下し、これを1時間攪拌した後、溶媒を除去することにより、有機無機複合材料を粉体として得た。
他の有機無機複合材料についても、同様の方法で調製した。
実施例1〜14と比較例1〜5の各レンズを下記の手順で製造した。使用した無機微粒子の種類と無機成分としての使用量は表2に示す通りとした。但し、p−プロピル安息香酸を8.3質量%およびS−3103を4.2質量%含み、残りを樹脂が占めるものである。比較例1では、樹脂としてポリメチルメタクリレート(アルドリッチ社製、製品番号44,574−6、分子量350000)を用い、比較例2では樹脂としてQ−1(構成モノマーはB−1を95質量%、C−2を5質量%であり、数平均分子量は34000)を用い、比較例3では樹脂としてQ−2(構成モノマーはB−1を95質量%、C−1を5質量%であり、数平均分子量は31000)を用い、比較例4では樹脂としてQ−3(構成モノマーはB−1を99質量%、C−3を1質量%であり、数平均分子量は32000)を用い、比較例5ではポリスチレン(アルドリッチ社製、製品番号18,242−7、分子量280000)を用いた。
製造した各有機無機複合材料を180℃で加熱成形し、厚さ1mmのレンズ用成形体を作成した。このとき金型からの離型性を評価した。成形体を切削し、断面をTEMで観察して、無機微粒子が熱可塑性樹脂中に均一に分散しているか否かを確認した。さらに光線透過率測定と屈折率測定を行った。これらの結果は以下の表2に記載した。その後、レンズ用成形体をレンズの形状に成形して、光学部品であるレンズを得た。
Claims (11)
- 下記一般式(1)で表される単位構造を少なくとも一つ有しており且つ下記群(A)から選ばれる1以上の官能基を有する熱可塑性樹脂中に数平均粒子径が1〜15nmの無機微粒子を含有していることを特徴とする有機無機複合組成物。
- 前記熱可塑性樹脂の波長589nmにおける屈折率が1.55以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機無機複合組成物。
- 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が10000〜200000であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機無機複合組成物。
- 前記一般式(1)で表される単位構造を前記熱可塑性樹脂中に1〜70質量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 前記熱可塑性樹脂が、前記官能基を有するビニルモノマーに由来する構造単位をポリマー鎖1本あたり平均0.1〜20個有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 前記熱可塑性樹脂が、芳香族基を有するビニルモノマーに由来する単位構造を20〜99質量%含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子の波長589nmにおける屈折率が1.90〜3.00であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子が、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫および酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 有機無機複合組成物の波長589nmにおける屈折率が1.63以上であり、かつ、波長589nmにおける厚さ1mm換算の光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物を成形した成形体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機無機複合組成物を含んで構成される光学部品。
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