JP2007204739A - 透明高分子組成物とこれを用いた光学部材 - Google Patents

透明高分子組成物とこれを用いた光学部材 Download PDF

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Abstract

【課題】透明高分子と共に分散させることで、優れた光学特性、特に、優れた透明性と高い屈折率、波長分散性を有する透明高分子組成物を得ることが可能な、分散性に優れた無機微粒子、およびこれを含む透明高分子組成物とこれを用いた光学部材を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、分子量1000未満である修飾分子(A1)および重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)により表面が修飾された、有機溶媒に分散すると透明コロイドを与えることができる表面修飾無機微粒子(B)と、透明高分子(C)と、を含むことを特徴とする透明高分子組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた光学特性を有する透明高分子組成物とこれを用いた光学部材に関する。
透明高分子の高屈折率化は、従来、硫黄やハロゲン原子またはベンゼン環などの芳香族化合物を高分子中に導入することによって行われてきた。しかし、この手法により透明高分子の屈折率を向上させるには限界があり、また、吸湿率、屈折率温度依存性、複屈折率などの光学特性が低下する場合があった。そこで種々の光学特性を付与しながら、より高屈折率化が可能な手法として、微粒子を透明高分子と共に分散させる試みが近年盛んに行われている。
微粒子と透明高分子を含む透明高分子組成物の透明性を実現させるには、微粒子と透明高分子の屈折率がそれぞれ近いものを混合することが最も容易であり、この場合、微粒子の大きさや分散性はあまり問題にならない。しかし、高い屈折率の微粒子をそれより屈折率の低い透明高分子と混合し、組成物の高屈折率化を行う場合には、微粒子の粒径や分散性に十分配慮する必要がある。一般に、光の波長より十分に小さい微粒子が完全に独立して分散された場合のみ、優れた透明性が実現することが予想されている。
しかし、実際には、粒径が光の波長より十分に小さい微粒子、特に粒径が100nm以下の微粒子を透明高分子組成物中に分散させると、微粒子が容易に凝集を起こして当該組成物の透明性が低下してしまう。特に、高屈折率化と高波長分散が期待される、チタンなどを含む金属酸化物の微粒子に関しては、その凝集力が大きいことから、光学用途の条件を満たすような透明性を維持しながら、これを高充填分散する技術は未だ開発されていない。
透明高分子と共に分散させる微粒子としては、例えば、微粒子合成の際に微粒子表面に官能基を導入し、当該官能基を、これと反応する官能基を有する高分子と複合化させたものが特許文献1や非特許文献1に開示されている。しかし、この複合化のためには、微粒子表面と結合する官能基および高分子に結合するための官能基の少なくとも2種類の官能基を有する分子が必要となるなど制限が多い。
これとは別に、無機微粒子を有機溶剤に分散させるため、高分子カップリング剤を用いて微粒子表面を修飾する方法が特許文献2に挙げられている。しかし、高分子のみで微粒子表面を修飾した場合、組成物中での微粒子そのものの重量が相対的に減少してしまうこととなり、組成物の高屈折率化を達成することが困難となる。つまり、透明高分子組成物の高屈折率化のためには、微粒子の充填量を透明高分子に対して十分に増やすことが必要である。例えば、上記非特許文献1では、屈折率が1.645のポリウレタンメタクリレートマクロマーに対して、屈折率が2.36の硫化亜鉛を重量部で80%以上加えることで、組成物の屈折率を1.75以上としている。
このように透明高分子組成物の透明性を確保しつつ、その高屈折率化を図るためには、単に微粒子を透明高分子と共に分散させるだけでなく、高充填することも必要不可欠であり、それゆえ、高充填しても凝集しない、極めて分散性に優れた微粒子の開発が期待されている。
特許第3683076号公報 特許第3235864号公報 チャンリー・リュー(Changli.Lu)ら著、「ジャーナル オブ マテリアルズ ケミストリー(J.Mater.Chem)」(米国)、13巻、2003年、P.2189−2195
上記を鑑みて、本発明は、透明高分子と共に分散させることで、優れた光学特性、特に、優れた透明性と高い屈折率、波長分散性を有する透明高分子組成物を得ることが可能な、分散性に優れた無機微粒子、およびこれを含む透明高分子組成物とこれを用いた光学部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、分子量の大きくない修飾分子と高分子量の修飾高分子の両方で表面が修飾された無機微粒子が、透明高分子組成物中において、高充填しても凝集することなく、優れた分散性を示し、高い透明性と屈折率を有する透明高分子組成物を与えることができるということを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(15)に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)少なくとも、分子量1000未満である修飾分子(A1)および重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)により表面が修飾された、有機溶媒に分散すると透明コロイドを与えることができる表面修飾無機微粒子(B)と、透明高分子(C)と、を含むことを特徴とする透明高分子組成物。
(2)前記表面修飾無機微粒子(B)は、チタン、ジルコニウム、亜鉛およびアルミニウムからなる群から選択される金属を1種類以上含有する酸化物または硫化物の表面が修飾された微粒子であることを特徴とする上記(1)に記載の透明高分子組成物。
(3)前記表面修飾無機微粒子(B)の平均粒径が、1〜50nmであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の透明高分子組成物。
(4)前記修飾分子(A1)が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(5)前記修飾高分子(A2)が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(6)前記修飾分子(a)または前記修飾高分子(c)が有する前記官能基が、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナート、グリシジル基、クロロシラン基またはアルコキシシラン基であることを特徴とする上記(4)または(5)に記載の透明高分子組成物。
(7)前記修飾分子(b)または前記修飾高分子(d)が有する前記官能基が、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩、ホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、アミド基、ホスフィン基、アミノ基またはピリジン基であることを特徴とする上記(4)〜(6)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(8)前記修飾高分子(A2)が、前記透明高分子(C)と相溶する高分子であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(9)前記無機微粒子(B)の表面を修飾している、前記分子量1000未満である修飾分子(A1)と前記重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)の割合がモル比で(A1):(A2)=10000:1〜1:1000であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(10)前記表面修飾無機微粒子(B)が、該無機微粒子前駆体として、少なくとも、金属アルコキシドおよび金属ハライドからなる群から選択される金属化合物を1種類以上用い、水を使用しない非加水分解型反応を利用して製造されることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(11)前記修飾分子(b)が、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリンからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする上記(4)〜(10)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(12)前記表面修飾無機微粒子(B)の含有率が10〜95重量%であることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(13)膜厚100〜1000nmの薄膜としたときのヘイズが、濁度計による測定で1.0%以下であることを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(14)膜厚100〜1000nmの薄膜としたときの、波長400〜800nmにおける屈折率が1.60〜2.80であり、アッベ数が45以下であることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の透明高分子組成物。
(15)上記(1)〜(14)のいずれかに記載の透明高分子組成物を用いたことを特徴とする光学部材。
なお、本発明において、「透明」という用語は、光学用途に使用できる程度に光が透過することを意味し、望ましくは、波長400〜800nmにおける光の透過率が90%以上であり、かつヘイズが1%以下であるものを指す。
本発明によれば、透明高分子と共に溶媒に分散させることで、優れた光学特性、特に、優れた透明性と高い屈折率、波長分散性を有する透明高分子組成物を得ることが可能な、分散性に優れた無機微粒子、およびこれを含む透明高分子組成物を提供することが可能となる。
また、上記のような特性を有する本発明の透明高分子組成物は、例えば、カメラや眼鏡用のレンズ、光記録・再生用機器のピックアップレンズ、フィルムレンズのハードコート材、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、CRTディスプレイの反射防止層やELディスプレイの輝度向上層等の光学部材(光学用材料)として好適に使用することができる。また、本発明の透明高分子組成物は、波長分散が大きくすることが可能であるため、従来の光学用透明高分子では対応できなかった用途にも好適である。
本発明の透明高分子組成物は、透明高分子(C)に加え、分子量が1000未満の修飾分子(A1)と重量平均分子量が1000以上の修飾高分子(A2)とで表面が修飾された表面修飾無機微粒子(B)を少なくとも含むものである。
以下、本発明についてより詳しく説明する。
本発明における表面修飾無機微粒子(B)は、媒体中に分散させた場合に、その組成物が光学用途として有用な高い透明性を示すことが望まれるため、これを有機溶剤に分散したときに透明コロイドを与えるものであることが望ましい。表面修飾無機微粒子(B)を媒体中に分散させた組成物が高い透明性を示すということは、当該表面修飾無機微粒子(B)が光の波長に比べ十分小さな粒子として媒体中で挙動していること、波長400nm〜800nmの可視領域において吸収すなわち着色がなく、光学用途として適当であることを示している。
本発明における表面修飾無機微粒子(B)としては、特に限定されないが、一般的な光学用透明高分子が有する屈折率よりも高屈折率のものであることが好ましく、具体的には、チタン、ジルコニウム、亜鉛、アルミニウムの中から選択される金属を1種類以上含有する酸化物又は硫化物の表面が修飾された微粒子であることが好ましく、その形状は特に問わない。
また、上記表面修飾無機微粒子(B)を構成する無機微粒子の構造は、特に限定されないが、例えば、上記金属1種類以上による結晶構造を形成するもの、または1種類の無機微粒子に他の無機物を1種類以上の被覆したコア−シェル構造などが挙げられる。
上記表面修飾無機微粒子(B)の粒径は、平均粒径として1nm以上50nm以下であることが好ましい。特に、透明高分子組成物中の光路長が長くなる場合には、より高い透明性を実現するために、その平均粒径が1nm以上20nm以下であることが望ましい。なお、上記平均粒径は、球状、棒状、不定形などの形状が含まれる上記無機微粒子(B)の中から無作為に選ばれた少なくとも百個以上の粒子について、透過型電子顕微鏡(TEM)によりそれぞれの粒子像の面積を測定し、これと同面積の円の直径をもって粒径とし、公知の統計処理により平均粒径を算出する。
また、表面修飾無機微粒子(B)を含む組成物の、光散乱による透明性の低下を防ぐためには、50nm以上の粒径をもつ粒子が観察されないことが好ましい。特に、より高い透明性を実現するためには20nm以上の粒径をもつ粒子が観察されないことが望ましい。
上記分子量1000未満の修飾分子(A1)による修飾は、主に、無機微粒子同士が直接接触して不可逆な凝集が生じること防ぐために行うものであるが、この修飾のみを施した無機微粒子を透明高分子組成物中に高充填で分散させると、透明高分子との相溶性に限界が生じ、結果として組成物中で凝集体を形成してしまい、組成物の透明性が低下してしまう場合がある。そこで、本発明では、分子量1000未満の修飾分子(A1)により、無機微粒子同士の凝集を防ぎ、その上でさらに重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)により、無機微粒子と透明高分子との相溶性を高め、透明高分子組成物における無機微粒子の高充填分散を実現した。
修飾分子(A1)および修飾高分子(A2)を無機微粒子の表面に修飾させる方法としては、特に限定されないが、例えば、無機微粒子の表面に存在する水酸基が様々な官能基と化学反応を起こして結合を作ることを利用する方法や無機微粒子の表面における電荷や水素結合などの弱い引力性相互作用を利用する方法などが挙げられ、この二つが有力な修飾方法であり、それぞれ単独又は双方同時に用いることができる。
このとき、修飾分子(A1)と修飾高分子(A2)には、無機微粒子の修飾が可能となるような官能基を有していることが必要である。つまり、前記分子量1000未満である修飾分子(A1)は、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)であるか、または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)であることが好ましく、同様に、重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)は、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)であることが好ましい。
ここで、弱い引力性相互作用を利用して結合する官能基を有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)に関しては、これら分子中における官能基の数や位置に制限はない。これは、当該官能基を有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)が無機微粒子表面から脱離することが可能であるためで、仮に、当該官能基を二つ有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)が異なる二つの無機微粒子表面を修飾しても、容易に少なくとも一方の無機微粒子表面から脱離してしまうからである。一方、無機微粒子の表面に存在する水酸基との化学反応を利用して結合する官能基を有する修飾分子(a)や修飾高分子(c)に関しては、当該官能基を末端の一方にのみ導入しなければならない。これは、複数の当該官能基がそれぞれ別の微粒子表面の水酸基と反応して結合を生成した場合、一旦できた結合を切断することが難しいため、微粒子が凝集体を形成し易く、その結果、透明高分子組成物への分散性が低下し易くなるためである。
また、無機微粒子表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基、および無機微粒子表面と引力性相互作用により結合する官能基の両方をもった分子や高分子は、修飾分子(a)や修飾高分子(c)として分類することができる。
上記修飾分子(b)や修飾高分子(d)が有する官能基は、無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合可能な官能基であれば特に制限はないが、具体的には、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩の塩類やホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、ホスフィン基、アミノ基、ピリジン基等が挙げられる。これらの官能基は、無機微粒子の表面と弱い引力性相互作用により結合しているため、当該微粒子を有機溶剤中に分散したり、加熱したりすると微粒子表面から解離することがあり、この場合には修飾分子(a)や修飾高分子(c)でこれを置き換えることも可能である。
上記修飾分子(b)は、より具体的には、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウム及びオレイン酸カリウム等が挙げられる。
上記修飾高分子(d)は、より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸カリウム等が挙げられる。
上記修飾分子(a)や修飾高分子(c)が有する官能基は、無機微粒子の表面の水酸基と反応して結合を形成するものであれば特に制限はないが、具体的には、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナ−ト、グリシジル基、クロロシラン基、アルコキシシラン基が挙げられる。これらの官能基は、無機微粒子の表面上で化学結合を形成するので、これを解離させることは困難である。
上記修飾分子(a)は、より具体的には、n−ブチルホスホン酸、n−ヘキシルホスホン酸、n−オクチルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸、n−ヘキサデシルホスホン酸、n−オクタドデシルホスホン酸、フェニルホスホン酸等のホスホン酸、プロピオン酸、酪酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、n−ウンデカン酸、n−ドデカン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン酸、n−オクタデカン酸、n−イコサン酸、n−ドコサン酸、n−テトラコサン酸、n−ヘキサコサン酸、n−オクタコサン酸、n−トリアコンタン酸、アクリル酸、プロピオル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガトレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸、イソ酪酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、セバシン酸等のカルボン酸およびその酸ハライドもしくはその酸無水物、または、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、p−スチリツトリメトキシシラン、p−スチリツトリエトキシシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシシラン、3−メタクロロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクロロキシプロピルトリエトキシシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシシラン、3−アクロロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクロロキシプロピルトリエトキシシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、クロロメチルジメチルメトキシシラン、クロロメチルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、ジメチルエトキシ−3−グリシドオキシプロピルシラン、ジメチルメトキシ−3−グリシドオキシプロピルシラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、ジエトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、3−モルホリノプロピルトリメトキシシラン、3−モルホリノプロピルトリエトキシシラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、ジエトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリエトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエトキシシラン、3−ジメトキシアミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−ジメトキシアミノプロピルジエトキシメチルシラン、2−(2−アミノエトキシチオエチル)トリメトキシシラン、2−(2−アミノエトキシチオエチル)トリエトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、3−(2−アミノエトキシアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエトキシアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシメチルオクタデシルシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン及びこれらのクロライド物等を挙げることができる。また、これらの化合物は最終的に金属−酸素−ケイ素結合を形成して表面を修飾することができるが、これと同じ修飾物を与えることが可能な化合物も上記修飾分子(a)に含めることができる。
上記修飾高分子(c)は、より具体的には、無機微粒子の表面の水酸基と反応して結合を形成する官能基により片末端が変性された片末端変性アクリル樹脂、片末端変性フェノキシ樹脂、片末端変性ポリスチレン、片末端変性ポリカーボナート、片末端変性ポリシクロオレフィン、片末端変性ポリイソプレン、片末端変性ポリ−1、2−ブタジエン、片末端変性ポリイソブテン、片末端変性ポリブテン、片末端変性ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、片末端変性ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジエン、片末端変性ポリ−1、3−ブタジエンなどの(ジ)エン類、片末端変性ポリオキシエチレン、片末端変性ポリオキシプロピレン、片末端変性ポリビニルエチルエーテル、片末端変性ポリビニルヘキシルエーテル、片末端変性ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、片末端変性ポリビニルアセテート、片末端変性ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、片末端変性ポリウレタン、片末端変性エチルセルロース、片末端変性ポリ塩化ビニル、片末端変性ポリアクリロニトリル、片末端変性ポリメタクリロニトリル、片末端変性ポリスルホン、片末端変性ポリスルフィド等が挙げられ、この他にも、片末端変性エチレン酢酸ビニル共重合体、片末端変性エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、片末端変性ポリエチレン、片末端変性エチレン−プロピレン共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸エステル共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸塩共重合体、片末端変性アクリル酸エステル系ゴム、片末端変性ポリイソブチレン、片末端変性アタクチックポリプロピレン、片末端変性ポリビニルブチラール、片末端変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、片末端変性スチレン−ブタジエンブロック共重合体、片末端変性スチレン−イソプレンブロック共重合体、片末端変性エチレンセルロース、片末端変性ポリアミド、片末端変性シリコーン系ゴム、片末端変性ポリクロロプレン等の合成ゴム類、片末端変性シリコーン、片末端変性ポリビニルエーテル等が挙げられる。
また、上記修飾高分子(A2)は、上記透明高分子(C)と相溶する高分子であることが好ましく、上記透明高分子(C)と同じ繰返し単位を有する高分子であることがより好ましい。また、上記透明高分子(C)がその場で反応性重合分子から高分子量化して形成される場合は、その反応性重合分子と相溶する修飾高分子(A2)が好ましい。なお、本発明において「相溶する」とは、両高分子を直接混合又は混錬する方法、一旦溶媒に溶解したのち混合して溶媒を留去する方法で得られる混合物が優れた透明性を有していることを意味する。
また、上記修飾高分子(A2)における高分子鎖は、直鎖型や分岐型などあるが、特に制限はない。高分子鎖の形成方法も同一のモノマーを重合したもの又は異なる2種類以上のモノマーを重合したもののどちらでもよい。ただし、表面修飾無機微粒子(B)を透明高分子(C)と共によく分散させるためには、上記修飾高分子(A2)の重量平均分子量が1000〜1000000であることが好ましい。さらに粒子の高充填化を図る場合には1000〜500000であることが好ましく、1000〜100000であることが特に好ましい。
また、上記修飾分子(A1)の分子量は、特に限定されないが、無機微粒子の高充填、高屈折率化のためには、1000未満であることが好ましく、50以上500以下がより好ましく、100以上400以下が特に好ましい。
また、表面修飾無機微粒子(B)の表面を修飾している、分子量1000未満である修飾分子(A1)と重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)の割合は、表面修飾無機微粒子(B)が透明高分子(C)と共に分散する限り特に制約はないが、具体的には、修飾分子(A1)と修飾高分子(A2)がモル比で10000:1〜1:1000であることが好ましい。さらに高屈折率化を図る場合には10000:1〜1:100が好ましく、10000:1〜1:10が特に好ましい。無機微粒子(B)を透明高分子組成物中に高充填分散させる場合には、修飾分子(A1)に対する修飾高分子(A2)の割合が少ないことが望ましい。
また、上記表面修飾無機微粒子(B)の製造法は、例えば、粉砕法などの固相法、気相反応法などの気相法、コロイド法、均一沈殿法、水熱合成法、マイクロエマルジョン法、ホットソープ法などの液相法などが挙げられ、特に制限されるものではないが、無機微粒子前駆体として、少なくとも、金属アルコキシドおよび金属ハライドからなる群から選択される金属化合物を1種類以上用い、水を使用しない非加水分解型反応を利用して製造する方法を適用することが好ましい。この好ましい方法によると、反応系に水を必要とせず、粒径をより小さくすることが可能となる。より具体的には、上記金属アルコキシドおよび金属ハライドからなる群から選択される金属化合物の1種類以上と、上記修飾分子(A1)とを混合し、加熱攪拌する(非加水分解型反応)ことで、修飾分子(A1)により修飾された無機微粒子を合成し、さらに、当該無機微粒子を修飾高分子(A2)と混合することで、修飾分子(A1)および修飾高分子(A2)により修飾された表面修飾無機微粒子(B)を製造することができる。この合成や修飾を行う際は、水を含まない液相中で行うことが好ましく、有機溶媒を媒体として用いることができる。この際、用いる溶媒に特に制限はないが、沸点が150℃以上の溶媒であることが望ましい。さらに、粒径の小さい微粒子を得るためには、沸点が170℃以上の溶媒であることが好ましい。
また、上記無機微粒子前駆体となる上記金属アルコキシドまたは金属ハライドは、上記水を使用しない非加水分解型反応を経て、金属−酸素−金属結合を形成し、その際にアルキルハライドやジアルキルエーテルが生じる。なお、当該反応は、水を加えて金属−水酸基結合を形成した後、水が脱離して金属−酸素−金属結合を形成する反応とは異なる。また当該製法を用いると高屈折率化を実現しうる結晶性のよい粒子が得られる。また、上記表面修飾無機微粒子(B)の製造後の状態は、粉末固体状でも溶媒分散状態でもよい。
上記金属アルコキシドまたは金属ハライドにおける金属は、具体的には、チタン、ジルコニム、亜鉛、アルミニウムの中から選択される金属であることが好ましい。また、金属アルコキシドのアルコキシドを構成するアルキル基は、特に制限はないが、炭素数が1〜18までの炭化水素であることが好ましい。金属ハライドを構成するハライドについては、特に制限はないが、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
本発明における透明高分子(C)は、光学用途として一般的に用いられ、その成形物が透明性を有するものであれば特に制限はない。具体的には、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、ポリカーボナート、ポリシクロオレフィン、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエン等の(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテル、ポリビニルブチルエーテル等のポリエーテル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスルフィド等が好ましく挙げられ、これらは単独又は2種以上併用して用いることもできる。
上記の他にも、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、エチレンセルロース、ポリアミド、シリコーン系ゴム、ポリクロロプレン等の合成ゴム類、シリコーン、ポリビニルエーテル等が適用可能であり、これらは単独又は2種以上併用して用いることもできる。
また、本発明の透明高分子組成物には、無機微粒子と反応せずに残った、もしくは表面修飾無機微粒子から脱離した上記修飾高分子が含まれうるが、これを上記透明高分子(C)として扱ってもよい。ただし、このような修飾高分子を透明高分子組成物から除く場合には、例えば、有機溶媒に分散して透明コロイドを得ることができない、粒径が大きい無機粒子を過剰に加えて、当該無機粒子表面と修飾高分子とを反応させ、これを沈殿として回収すればよい。
さらに、上記透明高分子(C)に官能基を導入しておいて、本発明の表面修飾無機微粒子と複合化させた後、官能基間の反応を起こして、透明高分子(C)のネットーワーク化を図ることができる。あるいは、上記表面修飾無機微粒子(B)と上記透明高分子(C)と共に、様々な反応重合性分子を単独あるいは2種以上併用して用いることができる。この場合、反応重合性分子は、当該分子同士で高分子量化もしくはネットワーク化することができる。
本発明の透明高分子組成物は、例えば、上記表面修飾無機微粒子(B)を任意の溶媒に分散させたものと透明高分子(C)を任意の溶媒に溶解したものを混合する方法や溶融混練法などにより作製することができる。また、透明高分子(C)が、透明樹脂である場合には、先に述べた二つの方法に加え、モノマー溶液中に上記表面修飾無機微粒子(B)を分散させた後、熱や光などでモノマーを重合させることで透明樹脂組成物の硬化物を製造するができる。なお、本発明の透明高分子組成物の形態は、液状(ワニス状)であっても固形状(硬化物)であってもよい。また、用途に応じて、薄膜状にすることもできる。
また、本発明の透明高分子組成物中における上記表面修飾無機微粒子の含有率は、特に制限はないが、高屈折率化のためには、10〜95重量%の範囲であることが好ましく、40〜95重量%の範囲であることがより好ましい。この含有量は、透明高分子組成物を窒素雰囲気下、900度まで昇温速度10〜50度/分で加熱し熱分解して得られる残渣より正確に測定できる。
また、本発明の透明高分子組成物は、膜厚100〜1000nmの薄膜としたときのヘイズが、濁度計による測定で1.0%以下であることが好ましく、また、膜厚100〜1000nmの薄膜としたときの、波長400〜800nmにおける屈折率が1.60〜2.80であることが好ましく、さらに、アッベ数が45以下であることがより好ましい。なお、これら物性の測定方法は以下の実施例で詳述する。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
(修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子の合成例1)
温度計、還流コンデンサーを備えた100ml三つ口フラスコに、トリオクチルホスフィンオキシド5.0g(アルドリッチ製、分子量=386.63)、四塩化チタン0.76g(和光純薬工業製)、ノルマルヘプタデカン30.0g(和光純薬工業製)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら280℃まで加熱した。280℃に到達後、この温度を維持しながらテトライソプロポキシチタン1.14g(和光純薬工業製)を加えた。そのまま5分間攪拌した後、放冷したところ、沈殿が析出した。傾斜して上澄み液を除き、沈殿を2−プロパノール、アセトンの順で洗浄して、分子量1000未満の修飾分子により修飾された酸化チタン微粒子(平均粒径14nm)0.33gを沈殿として得た。
(修飾高分子合成例1)
温度計、還流コンデンサーを備えた100ml三つ口フラスコに、4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)(和光純薬工業製)3.34g及び塩化チオニル(和光純薬工業製)10mlを加え、窒素雰囲気下で30分間還流させた。還流後、0℃に冷却したヘキサン80mlを加えたところ、沈殿が析出した。傾斜して上澄みを除き、再び0℃に冷却したヘキサン80mlを沈殿に加え激しく振り、沈殿を濾別し、減圧乾燥して2.71gの生成物(I)(下記化学式(I))を得た。ついで、100ml三つ口フラスコに、上記で得た生成物(I)0.18g、THF30ml及びメタクリル酸メチル(和光純薬工業製)6.0gを加え、アルゴンバブリングして溶存酸素を除いた。攪拌しながらアルゴン雰囲気下、70℃で5時間加熱した後、放冷して末端官能ポリメタクリル酸メチル(以下、PMMA)修飾高分子(下記一般式(II)、重量平均分子量36600)のテトラヒドロフラン溶液を得た。
Figure 2007204739
Figure 2007204739
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例1)
上記で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.20gをテトラヒドロフラン1.0mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例1で得た末端官能PMMA修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPMMA修飾高分子で修飾された酸化チタン微粒子(以下、表面修飾酸化チタン微粒子(I))の固体0.18gを得た。
(透明高分子組成物作製例1)
上記で得た表面修飾酸化チタン微粒子(I)0.07gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液(組成物No.3)、当該分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比33:67で混合してなる分散液(組成物No.1)、体積比67:33で混合してなる分散液(組成物No.2)、ならびに上記で得た表面修飾酸化チタン微粒子0.13gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液(組成物No.4)、をそれぞれスライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。以上で作製した4種類の分散液(透明高分子組成物)の配合をまとめて表1に示す。なお、上記各分散液は、微粒子製造時に微粒子表面に結合しなかったもしくは表面から脱離したPMMAを透明高分子として含む。
Figure 2007204739
<実施例2>
(修飾分子で修飾された酸化ジルコニウム微粒子の合成例)
温度計、還流コンデンサーを備えた100ml三つ口フラスコに、トリオクチルホスフィンオキシド20.0g(アルドリッチ製、分子量=386.63)、四塩化ジルコニウム1.16g(アルドリッチ製)、テトライソプロポキシジルコニウム1.56g(アルドリッチ製)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら340℃まで加熱した。340℃に到達後、そのまま2時間攪拌した後、放冷して室温とした。ついでアセトン50mlを加えたところ、沈殿が生成した。傾斜して上澄み液を除き、沈殿をアセトンで洗浄して、分子量1000未満の修飾分子により修飾された酸化ジルコニウム微粒子(平均粒径4nm)0.54gを沈殿として得た。
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例2)
上記で得た修飾分子で修飾された酸化ジルコニウム微粒子0.35gをテトラヒドロフラン5.0mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例1で得た末端能PMMA修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPMMA修飾高分子で修飾された酸化ジルコニム微粒子(以下、表面修飾酸化ジルコニウム微粒子(I))の固体0.21gを得た。
(透明高分子組成物作製例2)
上記得た表面修飾酸化ジルコニウム微粒子(I)0.10gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液(組成物No.7)、当該分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比35:65で混合してなる分散液(組成物No.5)、ならびに体積比61:39で混合してなる分散液(組成物No.6)、をそれぞれスライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。以上で作製した3種類の分散液(透明高分子組成物)の配合をまとめて表2に示す。なお、上記各分散液は、微粒子製造時に微粒子表面に結合しなかったもしくは表面から脱離したPMMAを透明高分子として含む。
Figure 2007204739
<実施例3>
(修飾高分子合成例2)
100ml三つ口フラスコに、上記修飾高分子合成例1で得た生成物(I)0.18g、THF30ml及びスチレンモノマー(和光純薬製)6.0gを加えアルゴンバブリングして溶存酸素を除いた。攪拌しながらアルゴン雰囲気下、70℃で5時間加熱した後、放冷して末端官能ポリスチレン(以下、PS)修飾高分子(下記一般式(III)、重量平均分子量40600)のテトラヒドロフラン溶液を得た。
Figure 2007204739
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例3)
上記で得た修飾分子で修飾された酸化ジルコニウム微粒子0.34gをテトラヒドロフラン5.0mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例2で得た末端官能PS修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPS修飾高分子で修飾された酸化ジルコニム微粒子(以下、表面修飾酸化ジルコニウム微粒子(II))の固体0.20gを得た。
(透明高分子組成物作製例3)
上記で得た表面修飾酸化ジルコニウム微粒子(II)0.18gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PS(アルファアエザー製、重量平均分子量100000、屈折率1.58)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPSトルエン溶液とを、体積比25:75で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<実施例4>
(修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子の合成例2)
温度計を備えた200ml三つ口フラスコに、蒸留水72ml、5M塩酸10ml、テトライソプロポキシチタン1.50ml及び2−プロパノールを加えた。次に、これらを超音波洗浄装置に浸して超音波を照射し、不溶物を溶解させた。さらに攪拌しながら1分間に1℃の昇温速度で加熱し、60℃になったところでそのままそのまま2時間攪拌した後、0.05Mドデシルベンゼンスルホン酸のトルエン溶液を50ml加え、激しく攪拌した。
その後、しばらく放置したところ、トルエン上層と水溶液下層に分離した。トルエン上層を取り出して分液漏斗に移し、蒸留水を加え激しく振った後、放置して水溶液下層を除いた。さらにもう一度、蒸留水を加え激しく振った後、放置して水溶液下層を除いた。トルエン層をなす型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、分子量1000未満の修飾分子により修飾された酸化チタン微粒子(平均粒径20nm)0.08gを粉末として得た。
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例4)
上記合成例2で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.12gをテトラヒドロフラン5mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例1で得た末端官能PMMA修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlとを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPMMA修飾高分子で修飾された酸化チタン微粒子(以下、表面修飾酸化チタン微粒子(II))の固体0.08gを得た。
(透明高分子組成物作製例4)
上記で得た表面修飾酸化チタン微粒子(II)0.10gに対してトルエン1mlの割合で分散させた分散液と、ポリメタクル酸メチル(PMMA、三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.10gをトルエン5mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<比較例1>
(透明高分子組成物作製例5)
上記合成例1で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.20gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<比較例2>
(透明高分子組成物作製例6)
上記で得た修飾分子で修飾された酸化ジルコニウム微粒子0.20gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<比較例3>
(透明高分子組成物作製例7)
上記で得た修飾分子で修飾された酸化ジルコニウム微粒子0.20gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PS(アルファアエザー製、重量平均分子量100000、屈折率1.58)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPSトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<比較例4>
上記合成例2で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.20gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<評価>
(1)ヘイズ
実施例1〜4及び比較例1〜4で作製した各透明高分子組成物薄膜について、日本電色工業製ヘイズメーターNDH2000を用いてそれぞれのヘイズを測定し、下記評価基準により評価した。結果を表1に示す。なお、実施例1と実施例2の評価は、組成物No.1〜7の全てについて行った結果である。
(評価基準)
○:ヘイズ1%以下
×:ヘイズ1%以上
(2)光透過率
実施例1〜4及び比較例1〜4で作製した各透明高分子組成物薄膜について、日本分光製の紫外可視近赤外分光計を用いて波長400nm〜800nmにおける光透過率を測定し、下記評価基準により評価した。結果を表3に示す。なお、スライドガラスの透過率は91%である。また、実施例1と実施例2の評価は、組成物No.1〜4および5〜7の全てについて行った結果である。
(評価基準)
○:透過率が90%以上
×:透過率が90%未満
Figure 2007204739
(3)屈折率と無機物重量比の関係
実施例1及び2で作製した計7種類の分散液(透明高分子組成物)をそれぞれスピンコートして、シリコンウェハ上に厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。ついで当該各薄膜について、溝尻光学工業所製自動エリプソメーターDVA−36LAにより波長633nmにおける光の屈折率と膜厚を測定した。なお、スライドガラス上薄膜についても日本分光製紫外可視近赤外分光計による400nm〜800nmにおける光の透過率を用いた光干渉法により、屈折率と膜厚を測定することができ、この結果は前記エリプソメーターの結果と一致した。さらに、エスエスアイ・ナノテクノロジー製TG/DTA6300により各透明高分子組成物中の無機物の重量比を測定した。結果を図1に示す。なお、各薄膜の正確な膜厚は、表4のとおりである。
Figure 2007204739
(4)屈折率と波長の関係(波長分散)
実施例1の組成物No.3及び実施例2の組成物No.6の各透明高分子組成物薄膜について、ジェイ・エー・ウーラム社ジャパン製エリプソメーターにより波長400nm〜800nmにおける光の屈折率を測定した。結果を図2に示す。
(5)アッベ数
上記評価(4)で得た測定結果と下記式を用いて、実施例1の組成物No.3及び実施例2の組成物No.6の薄膜のアッベ数を求めたところ、それぞれ21及び40であった。
Figure 2007204739
(式中、nCは波長656nmにおける屈折率、nDは波長589nmにおける屈折率、nFは波長486nmにおける屈折率である)
実施例1及び2で作製した各透明高分子組成物薄膜の屈折率と無機物重量比との関係を示すグラフである。 実施例1及び2で作製した各透明高分子組成物薄膜の屈折率と波長との関係を示すグラフである。

Claims (15)

  1. 少なくとも、分子量1000未満である修飾分子(A1)および重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)により表面が修飾された、有機溶媒に分散すると透明コロイドを与えることができる表面修飾無機微粒子(B)と、透明高分子(C)と、を含むことを特徴とする透明高分子組成物。
  2. 前記表面修飾無機微粒子(B)が、チタン、ジルコニウム、亜鉛およびアルミニウムからなる群から選択される金属を1種類以上含有する酸化物または硫化物の表面が修飾された微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の透明高分子組成物。
  3. 前記表面修飾無機微粒子(B)の平均粒径が、1〜50nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明高分子組成物。
  4. 前記修飾分子(A1)が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  5. 前記修飾高分子(A2)が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  6. 前記修飾分子(a)または前記修飾高分子(c)が有する前記官能基が、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナート、グリシジル基、クロロシラン基またはアルコキシシラン基であることを特徴とする請求項4または5に記載の透明高分子組成物。
  7. 前記修飾分子(b)または前記修飾高分子(d)が有する前記官能基が、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩、ホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、アミド基、ホスフィン基、アミノ基またはピリジン基であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  8. 前記修飾高分子(A2)が、前記透明高分子(C)と相溶する高分子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  9. 前記無機微粒子(B)の表面を修飾している、前記分子量1000未満である修飾分子(A1)と前記重量平均分子量1000以上である修飾高分子(A2)の割合がモル比で(A1):(A2)=10000:1〜1:1000であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  10. 前記表面修飾無機微粒子(B)が、該無機微粒子前駆体として、少なくとも、金属アルコキシドおよび金属ハライドからなる群から選択される金属化合物を1種類以上用い、水を使用しない非加水分解型反応を利用して製造されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  11. 前記修飾分子(b)が、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリンからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  12. 前記表面修飾無機微粒子(B)の含有率が10〜95重量%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  13. 膜厚100〜1000nmの薄膜としたときのヘイズが、濁度計による測定で1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  14. 膜厚100〜1000nmの薄膜としたときの、波長400〜800nmにおける屈折率が1.60〜2.80であり、アッベ数が45以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の透明高分子組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の透明高分子組成物を用いたことを特徴とする光学部材。
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