JP5277031B2 - 車椅子 - Google Patents
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Description
これに対し、使用者の身長に応じて着座スペースの奥行き寸法を調整する手段としては、背もたれ部の背布長を調整することが知られている。例えば、車椅子Aにあって、使用者が平均的な身長である場合は、図10aに示すように背もたれ部を標準の背布長とする。一方、使用者の身長が高い場合は、図10bに示すように背布長を長めに変更する。すなわち、図10aに示す背もたれ部α1に対して図10bに示す背もたれ部α2は、背布を後方へ撓ませて使用者の背中を可及的に後方位置で支持するものであり、フットレストと背もたれ部との距離が長くなって奥行き寸法が拡大し、高身長の使用者でも窮屈な着座姿勢をとる必要がない。
そこで本発明は、上記の問題を解決することができる車椅子を提供することを目的とする。
図1,2に示すように、車椅子1は、後部に左右一対の主車輪3Aが取り付けられ、前部に左右一対のキャスター3Bが取り付けられている。また、該車椅子1は、図3,4に示すように、前記主車輪3Aが取り付けられた主フレーム2Aと、前記キャスター3Bが取り付けられた副フレーム2Bとで構成されている。なお、主フレーム2Aと副フレーム2Bとは、各々金属製パイプが複数組み付けられて構成されている。
X枠16は、前後一対で構成され、それぞれ中央の中心Cで相互回動可能に結合された回動杆16Aを具備している。そして、該一対のX枠16の上端において左右一対の座部支持杆17Aが差し渡されている。そして、該座部支持杆17Aに座布が架け渡されて着座部17が構成されている。一方、該X枠16の下端において左右一対のベースパイプ42が差し渡されている。さらに、副サイドフレーム2Dにおける下側の摺動杆20Bには、上記X枠16のベースパイプ42の長さ分だけ離間して配される前後一対の軸受けブラケット46が取り付けられている。なお、該軸受けブラケット46には軸孔46Aが設け
られている。さらに、上下の摺動杆20A,20B間には、リンクアーム取付支持柱21が架設されており、該リンクアーム取付支持柱21と回動杆16Aの上部との間でリンクアーム41が架け渡されている。
図6等に示すように、パイプ形状の摺動杆20A,20Bは、その内径が前記ガイド杆10A,10Bの外径より径大とされている。そして、前方に差し出されているガイド杆10A,10Bに、後方に差し出されている摺動杆20A,20Bが外挿され、該摺動杆20A,20Bがガイド杆10A,10Bに沿って摺動可能としている。かかる構成により、主サイドフレーム2Cと副サイドフレーム2Dとが連結し、副フレーム2Bが主フレーム2Aに対して前後方向へスライド可能に装着されることとなる。
かかる構成にあって、該副フレーム2B(摺動杆20A,20B)が該主フレーム2A(ガイド杆10A,10B)に対して前後に摺動するのに伴い、前記ガイドピン51が前記ガイド長孔50内を摺動する。そして、該ガイド長孔50の一端(左端)あるいは他端(右端)に前記ガイドピン51が当接すると、その位置で副フレーム2Bの摺動が規制される。要は、該ガイド長孔50の両端距離を適宜設計することにより、副フレーム2Bの摺動可能範囲を設定することができる。
低身長の使用者が使用する場合は、図9aに示すように、副フレーム2Bを摺動させて、該副フレーム2Bを主フレーム2Aに対して後方寄りに位置させる。そして、該副フレーム2Bを固定する。そうすると、背もたれ部5Aに対して、着座部17及びフットレスト15が後方寄りに位置することとなり、奥行き寸法(背もたれ部5Aとフットレスト15の離間距離L1)が短縮され、低身長の使用者でも楽な姿勢で足をフットレスト15に載せることができる。
一方、高身長の使用者が使用する場合は、図9bに示すように、副フレーム2Bを主フレーム2Aに対して前方寄りに摺動させて所要位置で固定する。そうすると、背もたれ部5Aに対して、着座部17およびフットレスト15が前方に位置することとなり、奥行き寸法(背もたれ部5Aとフットレスト15の離間距離L2)が充分に大きくなって、該使用者が窮屈にならずに着座することができる。
要は、使用者の体型に応じて副フレーム2Bの摺動位置を変更することにより、主車輪3Aに対する背もたれ部5Aの位置を変えることなく、着座スペースの奥行き寸法を変更することができる。したがって、上述のように高身長の使用者が着座する場合でも車椅子全体の重心が後方寄りとなることがなく、安定した走行が可能となる。さらには、使用者の身長が高い場合には、主車輪3Aとキャスター3Bとの離間距離が長くなるため、走行時の安定性がさらに増す。また、着座部17が適正な位置に設定されるため、使用者の大腿部が適正に支持され、使用者は脚部の疲労を感じにくい。なお、背もたれ部5Aとアームレスト8との位置関係、背もたれ部5Aとブレーキ部9との位置関係は身長の高低に関わらず変わらないため、いかなる体型の使用者にとってもアームレスト8の使用感やブレーキ部9の操作性は悪化しない。
また、使用者が片足で自走することを前提とした場合は、着座部17の上面をフラットにして、いわゆる足駆動しやすいものとするのが望ましい。また、上記のX枠16を採用することにより、車椅子1を幅方向に折り畳むこともできる。
2A 主フレーム
2B 副フレーム
3A 主車輪
3B キャスター
5A 背もたれ部
8 アームレスト
9 主車輪用ブレーキ部
10A,10B ガイド杆
11A ガイド部材
15 フットレスト
17 着座部
20A,20B 摺動杆
50 ガイド長孔
51 ガイドピン
Claims (3)
- 左右に主車輪が取り付けられ、後部に背もたれ部を備えた主フレームと、
前部に左右一対のキャスターが取り付けられ、上部に着座部を備えた副フレームと、
からなり、
前記副フレームは、前記主フレームに対して、前後方向へ摺動可能に装着されている車椅子であって、
前記主フレームは、前方に向けて差し出されたガイド杆を備え、
前記副フレームは、後方に向けて差し出された摺動杆を備え、
前記摺動杆が、前記ガイド杆に沿って摺動可能となるように該ガイド杆に組み付けられており、
該摺動杆が該ガイド杆に沿って摺動すると、該副フレームが該主フレームに対して前後に摺動することを特徴とする車椅子。 - 前記主フレームは、アームレストと、前記主車輪を回転不能にする主車輪用ブレーキ部とを備えると共に、
前記副フレームの前部には、フットレストが取り付けられている請求項1記載の車椅子。 - 前記主フレームおよび前記副フレームのうち、一方にガイドピンが差し出されており、
他方に前記ガイドピンが摺動可能に挿通されているガイド長孔を備えたガイド部材が設けられており、
該副フレームが該主フレームに対して前後に摺動するに伴い、前記ガイドピンが前記ガイド長孔によって案内されながら該ガイド長孔内を摺動する請求項1又は請求項2記載の車椅子。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009067523A JP5277031B2 (ja) | 2008-12-26 | 2009-03-19 | 車椅子 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2008333085 | 2008-12-26 | ||
JP2008333085 | 2008-12-26 | ||
JP2009067523A JP5277031B2 (ja) | 2008-12-26 | 2009-03-19 | 車椅子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010167249A JP2010167249A (ja) | 2010-08-05 |
JP5277031B2 true JP5277031B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=42699909
Family Applications (1)
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JP2009067523A Active JP5277031B2 (ja) | 2008-12-26 | 2009-03-19 | 車椅子 |
Country Status (1)
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2009
- 2009-03-19 JP JP2009067523A patent/JP5277031B2/ja active Active
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