JP5276331B2 - 黒色顔料分散ガラスペースト - Google Patents

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Description

本発明はプラズマディスプレイパネル(PDP),液晶ディスプレイ(LCD),電界放出ディスプレイ(FED),表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)等の各種のフラットディスプレイパネルのブラックマトリクス形成に用いることができる,黒色顔料分散ガラスペーストおよび該黒色顔料分散ガラスペーストを用いて形成されたブラックマトリクス,並びにそのようなブラックマトリクスの製造法に関する。
ブラックマトリクスは,フラットディスプレイパネルに設けられる赤(R),緑(G)及び青(B)のフィルター又は蛍光体の各々を取囲んで格子状に形成された黒色層であるが,これは,個々のカラーフィルター又は蛍光体の間を黒色領域で隔てることで,隣り合ったカラーフィルター同士又は蛍光体同士の境界付近での混色を防止し,それによりディスプレイ画像のコントラストを保つという機能を有する。従って,鮮明な画像を得るには,ブラックマトリクスの「黒色度」が良好であることが必要である。
含有させる黒色顔料として遮光性の高いものを用いればブラックマトリクスの「黒色度」を向上させることができる,という観点から,カーボンブラックを配合した黒色顔料分散ガラスペーストの利用が報告されている(例えば,特許文献1参照)。しかしながら,カーボンブラックは焼成工程においてで分解され易く,耐熱性の点で利用が難しいという問題がある。更には,カーボンブラックは光学濃度が低いため,ブラックマトリクスに求められる黒色度を達成するには厚膜のブラックマトリクスを形成することが必要となり,それによりブラックマトリクス表面に凸凹が生じ易くなるという問題もある。
これに対し,金属酸化物を含有成分とする黒色無機顔料を用いてブラックマトリクスを形成する技術も一般に知られており,例えば,黒色無機顔料を用いてガラスの軟化温度と焼成温度との関係を調整してブラックマトリクスを含んだカラーフィルターを作成する方法が報告されている(例えば,特許文献2参照)。しかしながら,この方法の場合,製造に用いる顔料分散ガラスペースト中の樹脂・感光性モノマーなどの有機成分との関係如何では,得られるブラックマトリクスの黒色度が顕著に低下するという問題がある。
このように,これまでブラックマトリクスの黒色度を高めるための工夫がなされているが,結果は不十分なものであり,より優れた黒色度を一層確実に達成するための方法が求められている。
特開昭62−9301号公報 特開平10−74449号公報
上記背景のもとで,本発明の第一の目的は,薄い膜厚でも優れた黒色度を与えるブラックマトリクスを形成することのできる黒色顔料分散ガラスペーストを提供することである。
本発明の第二の目的は,そのような黒色顔料分散ガラスペーストを用いた,優れた黒色度を有するブラックマトリクスを提供することである。
ブラックマトリクスは,ガラスフリットと黒色顔料及び感光性モノマーよりなるペーストの基材への塗布,フォトマスクを通した感光によるパターン形成,及び結合剤として機能する樹脂との混合物よりなるペーストの基材への塗布,フォトリソグラフィー及びそれに続く処理による格子状パターン形成,及びその焼成により形成される。本発明者は,ブラックマトリクスの作成における焼成工程で,予想外にも,樹脂の分解温度とガラスフリットの溶融温度との相関関係が,「黒色度」に優れたブラックマトリクスを形成する上で極めて重要な因子であることを見出した。本発明は当該知見に基づき検討を加えて完成させたものである。
すなわち,本発明は以下を提供する。
1.分解温度が390〜430℃である感光性樹脂組成物(I)と,該分解温度より溶融温度が50〜100℃高いガラスフリット(II)と,黒色無機顔料(III)とを含んでなる,黒色顔料分散ガラスペースト。
2.該感光性樹脂組成物(I)がアルカリ可溶性ポリマー,感光性モノマー及び光重合開始剤を含有するものである,上記1の黒色顔料分散ガラスペースト。
3.該感光性樹脂組成物(I)が,酸価45〜65mgKOH/g,かつ水酸基価5〜15mgKOH/gのものである,上記1又は2の黒色顔料分散ガラスペースト。
4.該ガラスフリット(II)の溶融温度が440〜530℃のものである,上記1ないし3の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
5.該アルカリ可溶性ポリマー100重量部に対して,感光性モノマー10〜120重量部,該光重合開始剤5〜80重量部,該ガラスフリット(II)10〜200重量部,該黒色無機顔料(III)40〜250重量部を,それぞれ含んでなるものである,上記1ないし4の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
6.該ガラスフリット(II)が,Bi23を主成分とするか又はP25及びB23を主成分とするガラスフリットである,上記1ないし5の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
7.該ガラスフリット(II)が,酸化物換算で,
Bi23・・・60〜80重量%
ZnO ・・・・5〜15重量%
23 ・・・・0〜10重量%
SiO2 ・・・・0〜10重量%
Al23・・・・0〜10重量%
他成分 ・・・・0〜35重量%
なる組成のものであるか,又は,
25 ・・・25〜35重量%
Al23・・・10〜20重量%
Na2O ・・・・5〜10重量%
23 ・・・25〜35重量%
ZnO ・・・・0〜5重量%
MgO ・・・・0〜5重量%
BaO ・・・・5〜10重量%
2 ・・・・・0〜5重量%
その他成分・・・0〜30重量%
なる組成のものである,上記ないし6の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
8.該黒色無機顔料(III)が,金属酸化物を含んでなるものである,上記1ないし8の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
9.該金属酸化物が,酸化鉄,酸化コバルト,酸化クロム,酸化マンガン,酸化アルミニウムおよび酸化ニッケルからなる群より選ばれる一種以上のものである,上記1ないし8の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
10.基板上に塗布された上記1ないし9の何れかの黒色顔料分散ガラスペーストを焼成してなるものであり,且つ拡散反射率SCE値が0.40より小さいものであることを特徴とする,ブラックマトリクス。
11.上記1ないし9の何れかの黒色顔料分散ガラスペーストを基板に塗布するステップと,塗布された該ペーストを焼成するステップとを含んでなるディスプレイパネル用ブラックマトリクスの製造方法であって,焼成を,該黒色顔料分散ガラスペーストの成分である該感光性樹脂組成物(I)の分解温度より70〜120℃高い温度にて行うことを特徴とする,拡散反射率SCE値が0.40以下のブラックマトリクスの製造方法。
12.焼成を,該ガラスフリット(II)の溶融温度より10〜80℃高い温度にて行うことを特徴とする,上記11のブラックマトリクスの製造方法。
上記構成になる本発明は,優れた黒色度を有するブラックマトリクスを得ることを可能にする。
本発明において,ブラックマトリクスの「黒色度」の評価は,画像のコントラストの実際的良否に即した有用な基準として,ブラックマトリクスに当てた光の乱反射の指標である拡散反射率「SCE値」を用いる。SCE値が低い程「黒色度」は優れる。
本発明において,感光性樹脂組成物(I)は,アルカリ可溶性ポリマー,感光性モノマー,及び光重合開始剤を含んでなるものである。ここに,感光性樹脂組成物(I)の分解温度は,ブラックマトリクスの「黒色度」に大きな影響を及ぼすものである。すなわち,感光性樹脂組成物(I)は,ガラスフリット(II),黒色顔料粉末(III)及び基板の精密な接合のためのバインダー機能を果たすべきものであるが,その分解温度が390℃より低い場合には,当該機能を十分に果たさないという不具合が生じ易い。また感光性樹脂組成物(I)の分解温度が430℃より高い場合には,「黒色度」が十分達成できないという不具合が生じ易い。従って,感光性樹脂組成物(I)の分解温度は,390〜430℃であることが好ましく,400〜420℃であることがより好ましい。ここに,「感光性樹脂組成物(I)の分解温度」とは,示差熱・熱重量同時測定(TG/DTA測定)において,昇温速度10℃分において,感光性樹脂組成物(I)の重量が,測定前の重量に対して97%以上減少した時点の温度をいう。
ガラスフリット(II)の溶融温度は,感光性樹脂組成物(I)の分解温度よりも50〜100℃高いことが好ましく,50〜80℃高いことがより好ましい。これは,ガラスフリット(III)の溶融温度と感光性樹脂組成物(I)の分解温度との差が50℃より小さい場合には,作製されるブラックマトリックスの「黒色度」が不足し易くなり,逆に,温度差が100℃より大きい場合には,ガラスフリット,黒色顔料粉末,及び基板間の接合の密接度が損なわれる傾向が生じるからである。
上記において,ガラスフリット(II)の溶融温度は,好ましくは440〜530℃,より好ましくは450〜500℃の範囲である。
黒色顔料分散ガラスペーストの現像性,すなわちフォトマスクを通して当該ペーストを感光させた後,照射を受けなかった部分のみを選択的に溶解除去して目的どおりのパターンを基板上に残すという性能のためには,感光性樹脂組成物(I)の酸価および水酸基価が重要である。この観点から,感光性樹脂組成物(I)は,好ましくは酸価45〜65mgKOH/g,かつ,水酸基価5〜15mgKOH/gであり,更に好ましくは,酸価50〜60mgKOH/g,かつ,水酸基価7〜10mgKOH/gである。
焼成工程における樹脂成分の結合剤としての機能及びその分解挙動を良好に保ってブラックマトリクスの高い「黒色度」を安定して提供するためには,黒色顔料分散ガラスペースト中の感光性樹脂組成物(I)を構成するアルカリ可溶性ポリマーと感光性モノマーとの重量比率は,低すぎても高すぎても不利となる。当該非率は,アルカリ可溶性ポリマー100重量部に対して感光性モノマー量を15〜200重量部とするのが好ましく,15〜80重量部とするのがより好ましく,20〜50重量部とするのが特に好ましい。
更に,本発明の黒色顔料分散ガラスペーストは,アルカリ可溶性ポリマー100重量部に対して,感光性モノマーを,好ましくは10〜120重量部,より好ましくは10〜80重量部,更に好ましくは15〜50重量部,光重合開始剤を,好ましくは5〜80重量部,より好ましくは10〜60重量部,更に好ましくは15〜40重量部,ガラスフリット(II)を,好ましくは10〜200重量部,より好ましくは15〜150重量部,更に好ましくは15〜120重量部,黒色無機顔料(III)を,好ましくは40〜250重量部,より好ましくは60〜200重量部,更に好ましくは60〜150重量部,特に好ましくは60〜120重量部の組成比率で含むものとすることができる。これら以外の成分として,有機溶媒,分散剤などが含まれてもよい。
アルカリ可溶性ポリマーとしては,炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物を用いて製造されるポリマーなどが挙げられる。アルカリ可溶性を付与する構造部分を含んだそのようなポリマーであればよく,それ以外には特に限定されず,公知のポリマーから適宜選択してよい。アルカリ可溶性を付与する構造部分となるモノマーとしては,例えば,酸性置換基を有するモノマーが挙げられる。
上記モノマーの好ましい例としては,限定されるものではないが,(メタ)アクリル酸,パラヒドロキシスチレン,スチレンスルホン酸が挙げられ,これらのうちでは,現像性の点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。また,アルカリ可溶性を付与する構造部分となる別のモノマーとしては,エポキシ環又はオキセタン環を備え炭素−炭素二重結合を有する重合性化合物が挙げられる。そのようなモノマーの好ましい例としては,限定されるものではないが,グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ環含有(メタ)アクリレート,オキセタン環含有化合物としては,例えば,メタクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル等のオキセタン環含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルカリ可溶性ポリマーの製造には,上記のアルカリ可溶性を付与するモノマーに加えて,例えば,(メタ)アクリ酸エステル系のモノマーを使用することができる。その具体例としては,限定されるものではないが,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ステアリル(メタ)アクリレート,シクロヘキシル(メタ)アクリレート,イソボニル(メタ)アクリレート,フェノキシエチル(メタ)アクリレート,アリル(メタ)アクリレート,グリシジル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート,トリフルオロエチル(メタ)アクリレート,ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また,(メタ)アクリル酸エステル系以外のモノマーとしては,炭素−炭素二重結合を有する重合性の化合物を適宜使用できる。例えば,スチレン,ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン系モノマー,その他に(メタ)アクリルアミド,1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられるが,これらに限定されない。
アルカリ可溶性ポリマーは,焼成工程における樹脂残分の削減や現像性などの観点から,重量平均分子量が2,000〜500,000であることが好ましく,5,000〜50,000であることがより好ましい。
アルカリ可溶性ポリマーは,現像性や樹脂硬化性の観点から,ポリマー固形分の二重結合当量が50〜3000であることが好ましく,300〜1200であることがより好ましい。
アルカリ可溶性ポリマーは,好ましくは酸価50〜150mgKOH/g,より好ましくは酸価60〜120mgKOH/gのものである。
感光性モノマーとしては,二官能モノマー以上の多官能モノマーが挙げられ,感光性モノマーである限りそれ以外には特に限定されない。
感光性二官能モノマーとしては,限定されるものではないが,グリセロールジ(メタ)アクリレート,ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリグリセロールジ(メタ)アクリレート,1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
感光性の三官能以上の多官能モノマーとしては,限定されるものではないが,ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート,ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレートの混合物(商品名:アロニックスM-402,東亜合成社製)が挙げられる。
これらの感光性モノマーは,何れかを単独で用いてもよく,2種以上を併用してもよい。また,これらの感光性モノマーのうちでは,現像性や樹脂硬化性が良好であるという観点から,三官能以上の多官能モノマーが好ましく,例えば,ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレートの混合物がより好ましい。
光重合開始剤としては,特に限定はされないが,例えば,以下のものが挙げられる。すなわち,アゾビスイソブチロニトリル,ジエトキシアセトフェノン,ベンゾフェノン,o−ベンゾイル安息香酸メチル,4−フェニルベンゾフェノン,2−イソプロピルチオキサントン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−ビシクロヘプチル−1−オンオキシム−O−アセタート,1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(0−ベンゾイルオキシム)](イルガキュアOXE−01:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)や,エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)(イルガキュアOXE−02:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製),2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製),2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(イルガキュア369:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)が挙げられる。
更に,2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド,2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール,フェニルグリオキシル酸メチルなどの重合開始化合物,4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホネート,ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類などの酸発生剤等を用いることができる。
これらの光重合開始剤は,二種以上を併用して用いることができる。特に,1−[4−(フェニルチオ)−2−(0−ベンゾイルオキシム)](イルガキュアOXE−01:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)や,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)(イルガキュアOXE−02:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)を単独又は他の光重合開始剤と併用した場合には,深層部まで硬化可能であるという点から良好である。
ガラスフリット(II)としては,Bi23を主成分(すなわち,他の何れの成分よりも高い比率で含有される成分)とし更にZnOも必須成分として含むものであるビスマス系ガラスフリットや,P25を及びB23を主成分とし更にAl23及びNa2Oも必須成分として含むものであるリン酸系ガラスフリット,PbOを主成分とし更にB23及びSiO2も必須成分として含むものである酸化鉛系ガラスフリット等が挙げられるが,これらに限定されない。
好ましい成分比率として,酸化物換算で,例えば:
Bi23・・・60〜80重量%
ZnO ・・・・5〜15重量%
23 ・・・・0〜10重量%
SiO2 ・・・・0〜10重量%
Al23・・・・0〜10重量%
他成分 ・・・・0〜35重量%
なる組成のビスマス系ガラスフリットが挙げられる。
また:
25 ・・・25〜35重量%
Al23・・・10〜20重量%
Na2O ・・・・5〜10重量%
23 ・・・25〜35重量%
ZnO ・・・・0〜5重量%
MgO ・・・・0〜5重量%
BaO ・・・・5〜10重量%
2 ・・・・・0〜5重量%
その他成分・・・0〜30重量%
なる組成のリン酸系ガラスフリットも挙げられる。
ガラスフリット(II)は,平均粒径が,1.0〜10.0μmのものが好ましく,2.0〜5.0μmのものがより好ましい。これは,ガラスフリット(II)の平均粒径が10.0μmより大きい場合には,良好な「黒色度」を得難くなる可能性があり,1.0μmより小さい場合には,粒子の分散安定性が低下する可能性があるためである。
黒色無機顔料(III)としては,耐熱性が優れ,焼成工程において変色が少ないものが望ましい。例えば,カーボンブラックは汎用の黒色顔料であるが,一般に耐熱性が悪く,分解し易いため,金属酸化物を含んでなる黒色無機顔料を用いることが好ましい。そのような黒色無機顔料としては種々のものが知られており,それらを適宜使用してよい。本発明に特に適した黒色無機顔料(III)としては,酸化鉄,酸化コバルト,酸化クロム,酸化マンガン,酸化アルミニウムおよび酸化ニッケルからなる群より選ばれる一種以上の黒色無機顔料よりなるものが挙げられる。より具体的には,例えば,酸化鉄・酸化クロム・酸化アルミニウムの混合物,酸化鉄・酸化クロム・酸化ニッケル・酸化コバルトの混合物,酸化鉄・酸化クロム・酸化コバルト・酸化アルミニウムの混合物,酸化鉄・酸化マンガンの混合物および,前記各混合物を主成分として含有する黒色無機顔料が挙げられる。
上記のうち,酸化鉄,酸化マンガンの混合物やその混合物を主成分として含有する黒色無機顔料が,特に好ましく用いられる。また,これらの黒色無機顔料は,何れかを単独で用いてもよく,二種類以上を併せて用いてもよい。
黒色無機顔料(III)は,平均粒子径が0.1〜2.0μmのものが好ましく,0.2〜1.5μmのものがより好ましい。これは,平均粒子径が0.1μmより小さい場合には,分散不良が起こる可能性があり,2.0μmより大きい場合には,良好な「黒色度」を得難くなる可能性があるためである。
また,本発明の黒色顔料分散ガラスペースト組成物には,有機溶媒が含まれていてもよい。有機溶媒としては,例えば,メチルアルコール,n−ブチルアルコール,N−メチルピロリドン,ε−カプロラクタム,エチレングリコール,エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,プロピレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコールモノエチルエーテル,ジプロピレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル,テトラヒドロピラン,ジオキサン,1,2,6−ヘキサントリオール,1,2−プロパンジオール,N,N−ジメチルエタノールアミン,N,N−ジエチルエタノールアミン,N−エチルモルホリン,テルピネオール,乳酸エチルが挙げられる。これらのうち,特に,ジプロピレングリコールモノメチルエーテル,テルピネオールが,組成物との相溶性がよく,また焼成工程における拡散が穏やかになり,ブラックマトリクスのパターン形成を良好にするのに有利であるという観点から好ましい。
本発明のブラックマトリクスは,本発明の黒色顔料分散ガラスペーストを基板上に塗布し,これに対してフォトリソグラフィーを行って所定のパターン形成をした後,焼成することにより製造することができる。本発明により,SCE値」が0.4以下の,「黒色度」の非常に優れたブラックマトリクスを得ることができ,これは従来の実用的な黒色度のSCE値約0.6に比して2/3以下という低い値である。こうして得られる,「黒色度」の優れたブラックマトリクスは,ディスプレイパネルの高コントラスト化に寄与する。
本発明のブラックマトリクスは,以下の方法で製造することが可能である。
〔黒色顔料分散ガラスペースト組成物塗布工程〕
ガラス基板,または電極が形成されたガラス基板に本発明の黒色顔料分散ガラスペーストを塗布する。ガラス基板表面とペーストとの密着性を向上させるために,ガラス基板表面にシランカップリング剤を予め塗布しておいてもよい。本発明の黒色顔料分散ガラスペーストの塗布は,ロールコーターやバーコーター等で行うことができる。塗布後,室温にて数日間放置するか,または温風ヒーターにて数分から数時間乾燥させる。光硬化性及び良好な「黒色度」を得るためには,乾燥膜厚の厚みは,通常,1.0〜5.0μmとするのが好ましく,2.0〜3.0μmとするのがより好ましい。
〔露光工程〕
上記に従って本発明の黒色顔料分散ガラスペーストを塗布し乾燥した基板を,パターンマスクを介して露光させる。露光には紫外線,エキシマーレーザー光などを用いることができる。照射光量は,通常,20〜3000mJ/cm2の範囲である。
〔現像工程〕
前記の露光処理した基板を現像液に浸漬するか,又はこれを基板にスプレーすることにより現像を行う。現像液としては,アルカリ性の水溶液,例えば,水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物,アルカリ金属炭酸塩の水溶液,又はジエタノールアミンなどの有機アミンの水溶液を用いることができる。
〔焼成工程〕
前記の現像処理した基板を焼成する。焼成は,黒色顔料分散ガラスペーストから無機物以外を分解・揮散させて除去すると共に,フリットガラスを溶融させ,黒色顔料と均質一体化するために行われる。焼成温度は,製造工程におけるエネルギー効率を考慮して,通常,好ましくは400〜600℃,より好ましくは,450〜550℃であるが,これに限定されない。
特に良好な「黒色度」のブラックマトリクスを得るために,焼成は,感光性樹脂組成物(I)の分解温度の上方70〜120℃の範囲内の温度で行うことが好ましく,分解温度の上方80〜110℃の範囲内の温度で行うことがより好ましい。逆に,焼成温度が予め決められている場合には,感光性樹脂組成物(I)は,その分解温度が,焼成温度の下方70〜120℃の範囲内の温度となるように調製することが好ましく,焼成温度の下方80〜110℃の範囲内の温度となるように調製することがより好ましい。
また特に良好な「黒色度」のブラックマトリクスを得るためには,焼成は,ガラスフリット(II)の溶融温度の上方10〜80℃の範囲内の温度で行うことが好ましく,溶融温度の上方20〜70℃の範囲内で行うことがより好ましく,溶融温度の上方20〜40であることが特に好ましい。逆に,焼成温度が予め決められている場合には,ガラスフリット(II)は,その溶融温度が,焼成温度の下方10〜80℃の範囲内の温度となるように調製するのが好ましく,焼成温度の下方20〜70℃の範囲内の温度となるように調製することがより好ましく,焼成温度の下方20〜40℃の範囲内の温度となるように調製することが特に好ましい。
以下,実施例および比較例により本発明について具体的に記載するが,本発明はこれらの例により限定されるものではない。
〔実施例1〕
<ガラスフリットの作成>
ビスマス系ガラスフリット(A):
ガラス組成(重量%):Bi23:60〜80%,ZnO:5〜15%,B23:0〜10%,SiO2:0〜10%,Al23:0〜10%
溶融温度:470℃
のガラスをジェットミルで粉砕して,平均粒径0.5〜4μmのビスマス系ガラスフリット(A)を得た。
<ガラスフリットの溶融温度の測定>
ガラスフリットの溶融温度は,TG/DTAを用いて常法により測定し、測定温度20〜600℃(昇温速度:10℃/分)、溶融温度は測定チャートのDTA曲線の変曲点として得ることができる。
<アルカリ可溶性ポリマー(i)の作成>
温度計,攪拌機,滴下ロート,及び還流冷却器を備えたフラスコに,メタクリル酸26g,メタクリル酸メチル70g,ジエチレングリコールモノブチルエーテル150gを加え,80℃まで加熱し,開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル5gを加え,窒素雰囲気下,8時間重合させた。次いでこれにグリシジルメタクリレート15g,トリフェニルホスフィン0.1gを加え,80℃で24時間反応させた。冷却後,アルカリ可溶性ポリマー(i)の溶液250g(アルカリ可溶性ポリマー100gを含有)を得た。このアルカリ可溶性ポリマー(i)は,酸価100mgKOH/g,重量平均分子量15,000で(GPCにて測定),二重結合当量1,000であった。
<黒色顔料・ガラス・ポリマー混合物の作成>
酸化鉄及び酸化マンガンを主成分として含有する黒色無機顔料(平均粒子径:500nm)93g,上記で製造したアルカリ可溶性ポリマー(i)溶液250g(アルカリ可溶性ポリマー100gを含有する)及びジエチレングリコールモノブチルエーテル50gをディスパーにて混合し,さらに上記ビスマス系ガラスフリット(A)23gを加えて混合することにより前処理液を得た。この前処理液を3本ロールロールミルにて4時間分散させ,グラインドゲージにて4μm以上の粒がないことを確認し,黒色顔料・ガラス・ポリマー混合物516gを得た。
<黒色顔料分散ガラスペーストの作成>
上記黒色顔料・ガラス・ポリマー混合物516gに,アロニックスM-402〔ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレートの混合物,東亜合成社製〕33g,及び光重合開始剤としてイルガキュアOXE−02の21gを加え,ディスパーで24時間撹拌し,黒色顔料分散ガラスペースト570gを得た。その組成比は次のとおりである。
アルカリ可溶性ポリマー(i) ・・・・・・・・・・100重量部
アロニックスM−402 ・・・・・・・・・・・・・・33重量部
イルガキュアOXE−02 ・・・・・・・・・・・・・21重量部
ビスマス系ガラスフリット(A) ・・・・・・・・・・・23重量部
酸化鉄,酸化マンガンを主成分とする黒色無機顔料 ・・93重量部
<感光性樹脂組成物(I)の分解温度の測定>
感光性樹脂組成物(I)の分解温度(TGチャートの感光性樹脂組成物(I)の重量が,測定前の重量に対して97%以上減少した時点の温度)はTG/DTAを用いて測定した。すなわち次の組成よりなる混合物,
アルカリ可溶性ポリマー(i) ・・・100重量部
アロニックスM−402 ・・・・・・・33重量部
イルガキュアOXE−02 ・・・・・・21重量部
について,示差走査熱量測定を行った。
装置として「DSC6200」,「TG/DTA6200」(セイコーインスツルメンツ社製)を用い,測定温度20〜600℃(昇温速度:10℃/分),N2雰囲気の測定環境で,常法により操作した。その結果,分解温度は410℃であった。
<感光性樹脂組成物(I)の酸化及び水酸基価>
感光性樹脂組成物(I)の酸化及び水酸基価を常法により測定した。その結果,酸化55mgKOH/g,水酸基価7mgKOH/gであった。
<黒色度の評価>
黒色顔料分散ガラスペースト組成物を,10cm×10cmのナトリウムガラス基板上に,乾燥膜厚2〜3μmとなるようにスクリーンにて印刷により塗布し,温風機にて80℃,30分乾燥させた。露光機(オーク製作所製 HMW−661−F)を用いて,紫外光を全面に600mJ/m2照射した。照射後の基板を電熱炉中500℃にて焼成した。膜厚は2.5μmであった。基板上に形成された膜の拡散反射率(SCE値)を,下記の方法に従って測定したところ,SCE値0.25であった。
<拡散反射率の測定>
焼成して形成した基板上の膜を裏側にして,ガラス面側から、分光測色計(コニカミノルタ製:CM-2600d)により、SCE値を測定した。
<パターン形成評価>
黒色顔料分散ガラスペースト組成物をガラス基板上に乾燥膜厚2〜3μmとなるように塗布し,温風機にて50℃,120分乾燥させた。パターンマスクを介し露光機を用いて,紫外光を700mJ/m2照射した。照射後,現像液(0.5重量%の炭酸ナトリウム水溶液)に浸漬してパターンを形成した。処理後の基板を,電熱炉中500℃にて焼成したところ,退色,剥がれ,削れ部位等の不良を伴わない露光部分と,樹脂残渣が観測されない未露光部分とからなる,良好なブラックマトリクスパターンが得られた。
<現像幅の評価>
現像幅の評価については、下記の基準に基づいて評価を行った。
黒色顔料分散ガラスペースト組成物をガラス基板上に乾燥膜厚2〜3μmとなるように塗布し,温風機にて50℃,120分乾燥させた。パターンマスクを介し露光機を用いて,紫外光を700mJ/m2照射した。照射後,現像液(0.5重量%の炭酸ナトリウム水溶液)に浸漬してパターンを形成した。未露光領域に残査が全く確認されなくなってから、露光領域に削れ部位が発生するまでの時間(現像幅)を測定した。
○:削れ部位が発生するまでの時間が30秒より長い
△:削れ部位が発生するまでの時間が5〜30秒
×:削れ部位が発生するまでの時間が5秒より短い
<焼成前密着性の評価>
黒色顔料分散ガラスペースト組成物をガラス基板上に乾燥膜厚2〜3μmとなるように塗布し,温風機にて50℃,120分乾燥させた。パターンマスクを介し露光機を用いて,紫外光を700mJ/m2照射した。照射後,現像液(0.5重量%の炭酸ナトリウム水溶液)に浸漬してパターンを形成した。処理後の基板を乾燥させた後、剥がれの有無を目視で観察し記録した。以下の基準に従って評価した結果を表に示す。
△:剥がれ部位が有る
○:剥がれ部位が無い
<焼成後密着性の評価>
黒色顔料分散ガラスペースト組成物を,10cm×10cmのナトリウムガラス基板上に,乾燥膜厚2〜3μmとなるようにスクリーンにて印刷により塗布し,温風機にて80℃,30分乾燥させた。露光機(オーク製作所製 HMW−661−F)を用いて,紫外光を全面に600mJ/m2照射した。照射後の基板を電熱炉中500℃にて焼成した。膜厚は2.5μmであった。
焼成後の基板の表面を爪で一定の力をかけて擦り、傷発生の有無を目視で観察し記録した。以下の基準に従って評価した結果を表に示す。
△:大きな傷が有る
○:性能上無視できるが小さな傷が有る
◎:全く傷無し
〔実施例2〕
ガラスフリットとして,下記のリン酸系ガラスフリット(B) を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。
リン酸系ガラスフリット(B):
ガラス組成:P25:25〜35%,B23:25〜35%,Al23:10〜20%,ZnO:0〜5%,MgO:0〜5%,BaO:5〜10%,Na2O:5〜10%,F2:0〜5%
溶融温度:472℃
平均粒径:0.5〜4μm(ジェットミル粉砕)
これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の拡散反射率はSCE値0.20であった。
〔実施例3〕
アルカリ可溶性ポリマーとして,次のアルカリ可溶性ポリマー(ii)を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。
アルカリ可溶性ポリマー(ii)の製造:
メタクリル酸35g,メタクリル酸メチル71g,プロピレングリコールモノメチルエーテル120g,α−テルピネオール30g,アゾビスイソブチロニトリル5g,グリシジルメタクリレート14g,トリフェニルホスフィン0.1gを用いて,実施例1と同様の操作を経てアルカリ可溶性ポリマー(ii)の溶液240gを得た。このアルカリ可溶性ポリマー(ii)は,酸価120mgKOH/g,重量平均分子量20,000(GPCにて測定),二重結合当量400であった。
これを用いて調製した感光性樹脂組成物(I)の酸価は70mgKOH/g,水酸基価は7mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率はSCE値0.25であった。
〔実施例4〕
アルカリ可溶性ポリマーとして,アルカリ可溶性ポリマー(iii)を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。
メタクリル酸21g,メタクリル酸メチル82g,プロピレングリコールモノメチルエーテル120g,アゾビスイソブチロニトリル5g,グリシジルメタクリレート17g,トリフェニルホスフィン0.1gを用いて,実施例1と同様の操作を経てアルカリ可溶性ポリマー(iii)の溶液240gを得た。このアルカリ可溶性ポリマーは,酸価60mgKOH/g,重量平均分子量20,000(GPCにて測定),二重結合当量400であった。
これを用いて調製した感光性樹脂組成物(I)の酸価は35mgKOH/g,水酸基価は7mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率はSCE値0.35であった。
〔実施例5〕
架橋剤として,DPHA〔ジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレート〕を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。感光性樹脂組成物(I)の酸価は55mgKOH/g,水酸基価は10mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率はSCE値0.25であった。
〔実施例6〕
架橋剤として,TriPEA〔トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート〕を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。感光性樹脂組成物(I)の酸価は55mgKOH/g,水酸基価は5mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率はSCE値0.35であった。
〔実施例7〕
ガラスフリット及び黒色顔料の含量比率を下記のとおりに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。
アルカリ可溶性ポリマー(i) ・・・・・・・・・・・100重量部
アロニックスM−402 ・・・・・・・・・・・・・・・33重量部
イルガキュアOXE−02 ・・・・・・・・・・・・・・21重量部
ビスマス系ガラスフリット(A) ・・・・・・・・・・・・45重量部
酸化鉄及び酸化マンガンを主成分とする黒色無機顔料 ・・72重量部
これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率は,SCE値0.40であった。
〔実施例8〕
ガラスフリット及び黒色顔料の含量比率を下記のとおりに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。
アルカリ可溶性ポリマー(i) ・・・・・・・・・・・・・100重量部
アロニックスM−402 ・・・・・・・・・・・・・・・・33重量部
イルガキュアOXE−02 ・・・・・・・・・・・・・・・21重量部
ビスマス系ガラスフリット(A) ・・・・・・・・・・・・・90重量部
酸化鉄及び酸化マンガンを主成分とする黒色無機顔料 ・・124重量部
これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に形成された膜の反射率を測定したところ,SCE値0.30であった。
〔実施例9〕
アルカリ可溶性ポリマーとして,アルカリ可溶性ポリマー(iv)を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。
アルカリ可溶性ポリマー(iv)の製造:
メタクリル酸45g, メタクリル酸ジシクロペンタニル[FA−513M]30g,プロピレングリコールモノメチルエーテル120g,アゾビスイソブチロニトリル5g,グリシジルメタクリレート45g,トリフェニルホスフィン0.1gを用いてアルカリ可溶性ポリマーの溶液240gを得た。このアルカリ可溶性ポリマーは,酸価100mgKOH/g,重量平均分子量20,000(GPCにて測定),二重結合当量400であった。
これを用いて調製した感光性樹脂組成物(I)の酸価は55mgKOH/g,水酸基価は7mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に形成された膜の反射率は,SCE値0.30であった。
〔実施例10〕
ガラスフリットの溶融温度を460℃のものに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に形成された膜の反射率は,SCE値0.28であった。
〔実施例11〕
黒色顔料分散ガラスペースト組成物のガラスフリットの溶融温度を450℃のものに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。ガラス基板上に焼成により形成された膜の反射率は,SCE値0.30であった。
〔比較例1〕
ガラスフリットとして,下記のビスマス系ガラスフリット(X)を使用した以外は,実施例1と同様に実施した。ガラス基板上に焼成して形成された膜の反射率は,SCE値1.05であった。
ビスマス系ガラスフリット(X):
ガラス組成(重量%):Bi23:70〜90%,ZnO:10〜20%,B23:0〜10%,SiO2:0〜10%
溶融温度:370℃
のガラスをジェットミルで粉砕して,平均粒径0.5〜4μmのビスマス系ガラスフリット(X)とした。
〔比較例2〕
ガラスフリットとして,下記のとおり溶融温度が異なるビスマス系ガラスフリットを使用した点以外は比較例1と同様に実施した。ガラス基板上に焼成により形成された膜の反射率は,SCE値0.95であった。
溶融温度:390℃
平均粒径:0.5〜4μm(ジェットミル粉砕)
〔比較例3〕
黒色無機顔料として平均粒子径1000nmのものを使用した以外は,実施例1と同様の条件で実施した。ガラス基板上に焼成により形成された膜の反射率は,SCE値0.90であった。
〔比較例4〕
黒色顔料分散ガラスペーストの各成分の含有比率を下記のとおりに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。
アルカリ可溶性ポリマー(i) ・・・・・・・・・・・・100部
アロニックスM−402 ・・・・・・・・・・・・・・233部
イルガキュアOXE−02 ・・・・・・・・・・・・・・53部
ビスマス系ガラスフリット(A) ・・・・・・・・・・・114部
酸化鉄,酸化マンガンを主成分とする黒色無機顔料 ・・182部
これを用いて調製した感光性樹脂組成物(I)の酸価は23mgKOH/g,水酸基価は22mgKOH/gであった。また,これを用いて調製した黒色顔料分散ガラスペーストをガラス基板上に形成された膜の反射率は,SCE値1.25であった。
〔比較例5〕
ガラスフリットを溶融温度430℃のものに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。基板上に形成された膜の反射率を測定したところ,SCE値0.60であった。
〔比較例6〕
黒色顔料分散ガラスペースト組成物のガラスフリットを溶融温度を410℃のものに変更した以外は,実施例1と同様に実施した。基板上に形成された膜の反射率を測定したところ,SCE値1.00であった。
上記実施例及び比較例について,使用したガラスフリットの組成(表1),他の材料及びそれらの特性,並びに黒色顔料分散ガラスペースト評価結果(表2〜4)を表にまとめて示す。
Figure 0005276331

Figure 0005276331

Figure 0005276331

Figure 0005276331

本発明は,非常に優れた黒色度を有するブラックマトリクスを与えるため,フラットディスプレイパネルの製造において有用である。

Claims (10)

  1. 分解温度が390〜430℃である感光性樹脂組成物(I)と,該分解温度より溶融温度が50〜100℃高いガラスフリット(II)と,黒色無機顔料(III)とを含んでなる,黒色顔料分散ガラスペーストであって,該感光性樹脂組成物(I)がアルカリ可溶性ポリマー,感光性モノマー及び光重合開始剤を含有するものであり,該黒色無機顔料の平均粒子径が0.1μm以上1μm未満であり,該アルカリ可溶性ポリマー100重量部に対して,感光性モノマー10〜120重量部,該光重合開始剤5〜80重量部,該ガラスフリット(II)10〜200重量部,該黒色無機顔料(III)40〜250重量部を,それぞれ含んでなり,該感光性モノマーが,次のもの:グリセロールジ(メタ)アクリレート,ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリグリセロールジ(メタ)アクリレート,1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサ (メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート,ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート,及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートから選ばれるものである,黒色顔料分散ガラスペースト
  2. 該感光性樹脂組成物(I)が,酸価45〜65mgKOH/g,かつ水酸基価5〜15mgKOH/gのものである,請求項1の黒色顔料分散ガラスペースト。
  3. 該ガラスフリット(II)の溶融温度が440〜530℃のものである,請求項1又は2の黒色顔料分散ガラスペースト。
  4. 該ガラスフリット(II)が,Biを主成分とするか又はP及びBを主成分とするガラスフリットである,請求項1ないしの何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
  5. 該ガラスフリット(II)が,酸化物換算で,
    Bi・・・60〜80重量%
    ZnO ・・・・5〜15重量%
    ・・・・0〜10重量%
    SiO ・・・・0〜10重量%
    Al・・・・0〜10重量%
    他成分 ・・・・0〜35重量%
    なる組成のものであるか,又は,
    ・・・25〜35重量%
    Al・・・10〜20重量%
    NaO ・・・・5〜10重量%
    ・・・25〜35重量%
    ZnO ・・・・0〜5重量%
    MgO ・・・・0〜5重量%
    BaO ・・・・5〜10重量%
    ・・・・・0〜5重量%
    その他成分・・・0〜30重量%
    なる組成のものである,請求項ないし4の何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
  6. 該黒色無機顔料(III)が,金属酸化物を含んでなるものである,請求項1ないしの何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
  7. 該金属酸化物が,酸化鉄,酸化コバルト,酸化クロム,酸化マンガン,酸化アルミニウムおよび酸化ニッケルからなる群より選ばれる一種以上のものである,請求項1ないしの何れかの黒色顔料分散ガラスペースト。
  8. 基板上に塗布された請求項1ないしの何れかの黒色顔料分散ガラスペーストを焼成してなるものであり,且つ拡散反射率SCE値が0.40より小さいものであることを特徴とする,ブラックマトリクス。
  9. 請求項1ないしの何れかの黒色顔料分散ガラスペーストを基板に塗布するステップと,塗布された該ペーストを焼成するステップとを含んでなるディスプレイパネル用ブラックマトリクスの製造方法であって,焼成を,該黒色顔料分散ガラスペーストの成分である該感光性樹脂組成物(I)の分解温度より70〜120℃高い温度にて行うことを特徴とする,拡散反射率SCE値が0.40以下のブラックマトリクスの製造方法。
  10. 焼成を,該ガラスフリット(II)の溶融温度より10〜80℃高い温度にて行うことを特徴とする,請求項のブラックマトリクスの製造方法。
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