JP5276250B2 - 内燃機関のカム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のカムに関し、例えば、吸気弁や排気弁である機関弁のバルブリフト量や作動角等を機関の駆動状態に応じて可変制御する可変動弁装置などに用いられる内燃機関のカムに関する。
従来の内燃機関のカムとしては、種々提供されており、その1つとして、例えば、以下の特許文献1に記載された、可変動弁装置に用いられたものが知られている。
前記可変動弁装置は、外周に駆動カムが設けられ、クランクシャフトの回転力が伝達される駆動軸と、前記駆動カムから伝達された回転力を揺動運動に変換する伝達機構と、該伝達機構のロッカアームによって揺動して各バルブリフターを介して一気筒当たり2つの吸気弁を開閉作動させる一対の揺動カムと、機関駆動状態に応じて前記吸気弁のバルブリフト量や作動角を可変にするリフト可変機構とを備えている。
このリフト可変機構は、駆動機構によって回転制御される制御軸の外周に各気筒毎にそれぞれ制御カムが設けられ、該各制御カムを回転制御することによって前記ロッカアームなどの伝達機構の姿勢を変化させることにより、前記各揺動カムを介して各吸気弁のバルブリフト特性を変化させるようになっている。
また、前記各揺動カムは、鋼材によってほぼ雨滴状に形成されて、円筒状の基端部側が前記駆動軸に回転自在に支持されていると共に、下面に前記バルブリフターの上面に摺動するカム面が形成されている。
このカム面は、前記基端部側に形成されたバルブスプリングの小さなばね荷重が作用するベースサークル面と、該ベースサークル面からカムノーズ部方向に形成されて、前記大きなばね荷重が作用するリフト面とによって形成されている。
また、この揺動カムは、例えば鋳造によって型成形された後に、加工の最終段階において表面加工が行われる際には、前記カム面を研磨部材によってその表面全体を研磨加工することによって面粗度を小さくしてバルブリフターとの摺動抵抗を低減させるようになっている。
特開2000−337114号公報
ところが、前記従来の揺動カムは、前述のように、加工の最終段階でカム面を研磨部材により研磨することによって、表面の面粗度を小さくするようになっているものの、このカム面の表面研磨によってカム面の側部と揺動カムの側面との間に位置する角部が鋭角に形成されてしまう。
このため、揺動カムが吸気弁の開閉作動中に僅かながらも傾くと、前記両角部がバルブリフターの上面を攻撃して損傷してしまうおそれがある。
この結果、前記バルブリフターの上面が摩耗し易くなって、耐久性が低下してしまう可能性がある。
本発明は、前記従来の内燃機関のカムに実状に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、支軸に揺動自在に支持され、揺動することによって機関弁を開弁リフトさせる摺動カム面と、該摺動カム面とカム側面との間にある角部と、を研磨加工した内燃機関の揺動カムであって、前記摺動カム面と前記角部の研磨量を、前記摺動カム面の機関弁に対する開弁リフト量に応じて変化させ、前記摺動カム面のベースサークル面の近傍からバルブスプリングのばね力が大きく作用するカム先端部に向かって連続的に増加させたことを特徴としている。
この発明によれば、摺動カム面とカム側面との間の角部を研磨加工することによって、該角部が鋭角にならずに例えば円弧状に形成されることから、該角部による摺動カム面が摺動する被摺動部材の対向摺動面の損傷が防止される。この結果、前記被摺動部材の耐久性の向上が図れる。
また、特に、摺動カム面のいずれの箇所も均一な研磨量で研磨するのではなく、開弁リフト量に応じて部分的に研磨量を増減させるようにしたため、無用な箇所の研磨加工を削減でき、加工コストの低減化が図れる。
以下、本発明に係る内燃機関のカムの実施形態を図面に基づいて詳述する。
この実施形態では、カムを可変動弁装置のV型6気筒内燃機関の吸気側に適用したものであって、本実施形態の図面では片側3気筒に適用した場合を示している。
すなわち、まず、可変動弁装置は、図4〜図8に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、バルブスプリング3,3によって閉方向に付勢された一気筒当たり2つの吸気弁2,2と、該各吸気弁2,2のバルブリフト量を可変制御する可変機構4と、該可変機構4の作動位置を制御する制御機構5と、該制御機構5を回転駆動するアクチュエータである駆動機構6とを備えている。
前記可変機構4は、シリンダヘッド1の上部に有する軸受14に回転自在に支持された中空状の駆動軸13と、該駆動軸13に固定用ピンを介して固設された一気筒当たり1つの駆動カム15と、駆動軸13の外周面に揺動自在に支持されて、各吸気弁2,2の上端部に配設された鋼製のバルブリフター16,16の上面に摺接して各吸気弁2,2を開作動させる2つの揺動カム17,17と、駆動カム15と各揺動カム17との間に連係されて、駆動カム15の回転力を各揺動カム17の揺動力として伝達する伝達手段とを備えている。
前記駆動軸13は、図5にも示すように、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた従動スプロケット7に巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図4中、矢印方向に設定されている。
前記軸受14は、図6Aに示すように、シリンダヘッド1の上端部に設けられて、後述する円筒部材20を回転自在に支持するメインブラケット14aと、該メインブラケット14aの上端部に設けられて後述する制御軸32を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a、14bが一対のボルト14c、14cによって上方から共締め固定されている。
前記駆動カム15は、ほぼリング状を呈し、円環状のカム本体と、該カム本体の外端面に一体に設けられた筒状部とからなり、内部軸方向に駆動軸挿通孔が貫通形成されていると共に、カム本体の軸心Yが駆動軸13の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。また、この駆動カム15は、駆動軸13に対し前記両バルブリフター16,16に干渉しない位置に駆動軸挿通孔を介して固定されていると共に、カム本体の外周面が偏心円のカムプロフィールに形成されている。
前記各揺動カム17は、図1及び図4、図6にも示すように、鋼材によってほぼ同一形状の雨滴状に型成形され、各基端部が前記駆動軸13の外周面に回転自在に嵌挿した鋼材の円筒部材20の両端部に一体的に固定されていると共に、該円筒部材20を介して駆動軸13に回転自在に支持されている。また、前記円筒部材20は、ほぼ中央位置に前記メインブラケット14aに回転自在に軸受されるジャーナル部20aが一体に形成されている。
また、各揺動カム17は、先端に延びるカムノーズ部21,21を有し、各下面には前記各バルブリフター16,16の上面に摺動するカム面22、22がそれぞれ形成されている。
前記各カムノーズ部21は、先端側がカム面22の摺動方向に沿って僅かに延長突出した延長部21aが一体に設けられている。
前記各カム面22は、円筒部材20側のベースサークル面22aと、該ベースサークル面22aからカムノーズ部21側に円弧状に延びるリフト面22bとを備え、このリフト面22bは、ベースサークル面22a側のランプ部と該ランプ部からカムノーズ部21の先端側に有する最大リフトの頂面に連なる揚程部とによって構成されている。
そして、この各揺動カム17は、図1〜図3に示すように、例えば鋳造によって型成形された後に、加工の最終段階において、面粗度を高めるために前記各カム面22が研磨加工されるようになっている。
すなわち、この各カム面22を研磨加工するには、図1及び図2に示すように、円筒部材20を介して各揺動カム17,17を、予め、図外の固定装置によってほぼ水平状態に固定配置しておき、その後、カム面22全域に研磨部材である帯状のラップ用フィルム29を前後の送り出しローラ30、30を介して巻回する。
次に、前記2つの各送り出しローラ30,30を回転させることによって一端部側が所定のドラムに巻回されたラップ用フィルム31を前記カム面22上を一方向へ連続的に摺動させることによって前記カム面22全体を研磨加工するようになっている。
前記ラップ用フィルム31は、外面がカム面22のカムノーズ部21までの前記リフト面22b全域で下方から押圧する押圧部材34によって押付けされるようになっている。つまり、前記リフト面22bは、ベースサークル面22aと比較して作動中におけるバルブスプリング3のばね力などが最も大きく作用することから、バルブリフター16の上面16aとの摺動摩擦抵抗を小さくするために、面粗度を小さくする必要がある。そこで、前記ラップ用フィルム31をリフト面22bに押圧部材34によって図1の矢印方向へ所定圧で押し付けることによって、このリフト面22b領域だけ強い研磨加工を行って面粗度を小さくするようになっている。
前記押圧部材34は、図1及び図2に示すように、長方体のブロック状に形成されて、幅長さWが前記カム面の幅長さW1よりも若干大きく形成されていると共に、その上面両側部34a、34aが湾曲状に形成されている。また、この押圧部材34は、図外の移動機構によって前記カム面22の領域を揺動カム17の揺動方向(図1矢印方向)へ移動されるようになっており、この移動範囲Sは、バルブスプリング3のばね力などの大きな荷重が掛かる前記リフト面22bの領域だけで、荷重の小さなベースサークル面22a側には移動しないようになっている。
また、前記ラップ用フィルム31は、図2に示すように、その幅長さW2が前記押圧部材34の幅長さWやカム面22の幅Wよりも大きく設定されて、前記押圧部材34に下方から押付けられた部位では、押圧部材34の前記湾曲状両側部34a、34aによって両側部31a、31aが揺動カム17のカム面22両側の両側面17a、17a、つまり、カム面22と揺動カム17の両側面17a、17aとの間に有する角部17b、17bを覆う形になっている。
また、このカム面22は、前記研磨加工後において、前記ベースサークル面22aからリフト面22b全体に高周波焼き入れが施されていると共に、揺動カム17の揺動位置に応じて各バルブリフター16の上面の所定位置に当接するようになっている。
前記伝達手段は、駆動軸13の上方に各気筒毎に1つずつ配置されたロッカアーム23と、該各ロッカアーム23の各一端部23aと前記各駆動カム15とを連係するリンクアーム24と、ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17とを連係するリンクロッド25とを備えている。
前記ロッカアーム23は、中央に有する筒状基部の内部に形成された支持孔23cを介して後述する制御カム33に回転自在に支持されている。また、筒状基部から一方向に突設された前記一端部23aには、ピン26が嵌入するピン孔が貫通形成されている一方、筒状基部の他方向に突設された前記他端部23bには、リンクロッド25の一端部と連結するピン27が嵌入するピン孔が形成されている。
前記リンクアーム24は、比較的大径な円環状の基部24aと、該基部24aの外周面所定位置に突設された突出端24bとを備え、基部24aの中央位置には、前記駆動カム15のカム本体が回転自在に嵌合する嵌合孔24cが形成されている一方、突出端24bには、前記ピン26が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。
前記リンクロッド25は、ロッカアーム23側が凹状のほぼく字形状に形成され、両端部25a,25bには前記ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17のカムノーズ部21の各ピン孔に挿入した各ピン27,28の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔が貫通形成されている。
なお、各ピン26,27,28の一端部には、リンクアーム24やリンクロッド25の軸方向の移動を規制するスナップリングがそれぞれが設けられている。
前記制御機構5は、前記駆動軸13の上方位置に同じ軸受14に回転自在に支持された制御軸32と、該制御軸32の外周面に一体に設けられ、ロッカアーム23の揺動支点となる制御カム33とを備えている。
前記制御軸32は、図5に示すように、駆動軸13と並行に機関前後方向に配設されていると共に、所定位置のジャーナル部が前記軸受14のメインブラケット14aとサブブラケット14bとの間に回転自在に軸受されている。
前記制御カム33は、各気筒毎、つまり前記各ロッカアーム23毎に設けられほぼ偏心円環状に形成されていると共に、軸心P2位置が前記制御軸32の軸心P1から所定分だけ偏倚している。
前記駆動機構6は、シリンダヘッド1の後端部に固定された図外のハウジングと、該ハウジングの一端部に固定された電動モータ35と、ハウジングの内部に設けられて電動モータ35の回転駆動力を前記制御軸32に伝達するボール螺子伝達機構36とから構成されている。
前記電動モ−タ35は、比例型のDCモータによって構成され、ほぼ円筒状のモータケーシング37の矩形状先端部が前記ハウジングの一端開口部を封止する状態で固定されている。また、電動モータ35は、図1に示すように、機関の駆動状態を検出するコントロールユニット38からの制御信号によって駆動するようになっている。
このコントロールユニット38は、クランク角センサ39やエアーフローメータ40、水温センサ41や、前記制御軸32の回転位置を検出するポテンショメータ42等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ36に制御電流を出力するようになっている。
前記ボール螺子伝達機構37は、前記ハウジング内に電動モータ35の駆動シャフトと同軸上に配置されたボール螺子軸43と、該ボール螺子軸43の外周に螺合する移動ナットであるボールナット44と、前記制御軸32の一端部に直径方向に沿って連結された連係アーム45と、該連係アーム45と前記ボールナット44とを連係するリンク部材46とから主として構成されている。
そして、ボールナット44は、各ボールを介してボール螺子軸43の回転運動をボールナット46に直線運動に変換しつつ軸方向の移動力が付与されるようになっている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、例えば、機関のアイドリング運転時を含む低回転運転領域には、コントロールユニット38からの制御電流によって電動モータ35に伝達された回転トルクは、ボール螺子軸43に伝達されて回転すると、この回転に伴って各ボールがボール循環溝とガイド溝との間を転動しながらボールナット44を一方向へ直線状に移動させる。
これによって制御軸32は、図6に示すように、リンク部材46と連係アーム45とによって時計方向に回転駆動される。
これによって、制御カム33は、軸心P2が図6A、Bに示すように、制御軸32の軸心P1の回りを同一半径で回転して、肉厚部が駆動軸13から上方向に離間移動する。これにより、ロッカアーム23の他端部23bとリンクロッド25の枢支点は、駆動軸13に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム17は、リンクロッド25を介してカムノーズ部21側が強制的に引き上げられて全体が時計方向へ回動する。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は充分小さくなる。
したがって、かかる機関の低回転領域では、バルブリフト量が、図8のL1に示すように、最も小さくなることにより、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
また、機関高回転領域に移行した場合は、コントロールユニット38からの制御信号によって電動モータ36が逆回転し、この回転トルクがボール螺子軸43に伝達されて回転すると、この回転に伴ってボールナット44が各ボールを介して他方向へ直線移動する。
これによって、制御軸32は、制御カム33を図6に示す位置から時計方向へ回転させて、図7A、Bに示すように軸心P2を下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向寄りに移動して他端部23bが揺動カム17のカムノーズ部21をリンクロッド25を介して下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ反時計方向へ回動させる。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は大きくなる。
よって、かかる高回転領域では、各吸気弁2のバルブリフト量が、図8のL2に示すように、最大に大きくなり、該各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上して十分な出力が確保できる。
また、実施形態では、揺動カム17は、駆動軸13に組み付けられる前に、予め表面加工されるが、この表面加工は、前述した図1及び図2に示すように、固定状態に保持された揺動カム17,17に対して送り出し用ローラ30,30によってラップ用フィルム31を連続して送り出しながらカム面22上を摺動すると共に、前記押圧部材34が移動範囲S内(リフト面22aの範囲)においてラップ用フィルム31を押圧しながら前後方向へ移動することによってカム面22の表面が研磨される。これによって、カム面22の面粗度を十分に小さくすることができる。
また、この表面研磨と同時に、両角部17b、17bも前記押圧部材34の湾曲状両側部34a、34a及びラップ用フィルム31の両側部31a、31aによって研磨加工される。このため、該角部17b、17bは、押圧部材34の円弧状両側部34a、34aに倣って円弧状に形成される。
このため、揺動カム17は、図3に示すように、通常の作動中はバルブリフター16の上面16aに対してカム面22のみが摺動するのに対して両角部17b、17bは上面16aから離間した形になり、また作動中において各揺動カム17が傾いたとしても、各角部17b、17bがリフト面22bから連続した円弧状になっているので、片当たりなどが防止されて角部17b、17bによるバルブリフター上面16aの損傷を確実に防止することができる。この結果、前記各バルブリフター16の耐久性の向上が図れる。
また、前記カム面22と両角部17b、17bとをラップ用フィルム31によって同時に研磨加工したため、それぞれ別々にラップ加工する場合よりも加工コストの低減化が図れる。
さらに、この実施形態では、カム面22のいずれの箇所も均一な研磨量で研磨するのではなく、バルブスプリング3のばね力などの荷重が大きく掛かるリフト面22bを押圧部材34によってその研磨量を増加させ、荷重の小さなベースサークル面22a側では減少させるようにしたため、無用な箇所の研磨加工を削減できるので、加工コストの低減化が図れる。
また、前記各揺動カム17、17は回転ぜずに単に揺動するだけであるから、回転カムに比べてカム面22の面積が小さくなり、研磨加工範囲を最小限にすることができる。この点でも、加工コストの低減化が図れる。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1)前記カムの摺動カム面が摺動する被摺動部材を、有底円筒状のバルブリフターとしたことを特徴とする内燃機関のカム。
請求項(2)前記摺動カム面の研磨量を、該摺動カム面の機関弁に対する開弁リフト量に応じて増減させたことを特徴とする請求項1〜(1)に記載の内燃機関のカム。
この発明によれば、摺動カム面のいずれの箇所も均一な研磨量で研磨するのではなく、開弁リフト量に応じて部分的に研磨量を増加したり減少させるようにしたため、無用な箇所の研磨加工を削減できるので、加工コストの低減化が図れる。
請求項(3)前記カムを揺動することによって前記機関弁を開閉作動させる揺動カムによって構成したことを特徴とする請求項1〜(2)のいずれかに記載の内燃機関のカム。
この発明によれば、揺動カムは回転ずに単に揺動するだけであるから、回転カムに比べて摺動カム面の面積が小さくなり、研磨範囲を最小限にすることができる。
請求項(4)前記カムは、機関駆動状態に応じて機関弁のバルブリフト量を可変にする可変動弁装置によって駆動させることを特徴とする請求項1〜(3)のいずれかに記載の内燃機関のカム。
前記カムを可変動弁装置によって機関弁のバルブリフト量を大きくする方向へ作動させた場合に、カムに大きな荷重が作用するため、被摺動部材との摺動カム面の硬度を高くしなければならない。したがって、該摺動カム面に高周波焼き入れ処理を施す必要がある。
請求項(5)前記可変動弁装置は、
クランクシャフトから回転が伝達される駆動軸と、
前記駆動軸の回転運動を揺動運動に変換する運動変換機構と、
該運動変更機構から伝達された揺動運動によって前記機関弁を開閉作動させる前記カムと、
前記運動変換機構の姿勢を変更させることによって、前記機関弁のバルブリフト量を機関駆動状態に応じて可変にする可変機構と、
を備えたことを特徴とする請求項(4)に記載の内燃機関のカム。
請求項(6)前記可変動弁装置は、
機関のクランク軸に同期して回転し、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、 支軸に揺動自在に支持されて、カム面がバルブリフター上面を摺接して機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
一端部が前記駆動カムに機械的に連係し、他端部がリンクロッドを介して揺動カムに連係したロッカアームとを備え、
機関駆動状態に応じて前記ロッカアームの揺動支点を変化させることにより、揺動カムのカム面のバルブリフター上面に対する当接位置を変化させて機関弁のバルブリフトを可変にするように構成したことを特徴とする請求項(4)に記載の内燃機関のカム。
請求項(7)機関弁を開閉作動させる内燃機関のカムの研磨方法であって、
前記カムを固定状態に保持すると共に、
該カムの少なくとも前記機関弁を開弁リフトさせる摺動カム面と、該摺動カム面とこの側面との間の角部に研磨部材を当接摺動させ、
かつ押圧部材によって前記研磨部材を摺動カム面に外側から押し付けながら前記研磨部材を摺動させて研磨加工する内燃機関のカムの研磨方法。
この発明によれば、角部の研磨加工によって鋭角部がなくなることから、カムが摺動する被摺動部材の損傷が防止されることは勿論のこと、摺動カム面と角部を同時に研磨加工できるので、該研磨加工作業が容易になり、加工コストの低減化が図れる。
請求項(8)前記摺動カム面のうち前記機関弁のバルブリフト量を大きくさせる部位に、前記研磨部材を押圧部材によって強く押圧することを特徴とする請求項(7)に記載の内燃機関のカムの研磨方法。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、研磨部材としてラップ用フィルム31以外のものを用いても良く、また、押圧部材34の移動範囲をさらにベースサークル面22aまで長く設定することも可能である。
また、前記両角部17b、17を研磨することによって該角部17b、17bを円弧状ではなく、テーパ状に形成することも可能である。さらに、前記実施形態では押圧部材34を介してリフト面22bの両側の角部17bのみを研磨加工したが、ベースサークル面22aの両側部の角部も研磨加工することも可能である。
さらに、カムとしては前記揺動カム以外に、カムシャフトによって回転する一般的な回転カムに適用することも可能である。
また、この発明を前記吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することも可能であり、さらに可変機構としては、必ずしも前記実施形態のものに限定されるものではない。また、内燃機関の気筒数についても4気筒、直列6気筒などの多気筒のものに適用できることは勿論である。
本発明の実施形態に供される揺動カムの研磨加工状態を示す要部側面図である。 同揺動カムの研磨加工状態を示す要部正面図である。 同揺動カムがバルブリフターの上面に摺動している状態を示す要部断面図である。 本実施形態の揺動カムが適用された可変動弁装置を示す要部斜視図である。 同可変動弁装置の要部を示す平面図である。 Aは可変動弁装置における最小リフト制御時の閉弁作用を示す図4のA矢視図、Bは同最小リフト制御時の開弁作用を示す図4のA矢視図である。 Aは可変動弁装置における最大リフト制御時の閉弁作用を示す図4のA矢視図、Bは同最大リフト制御時の開弁作用を示す図4のA矢視図である。 本実施形態に供された可変動弁装置による吸気弁のバルブリフト特性図である。
符号の説明
2…吸気弁(機関弁)
4…可変機構
5…制御機構
6…駆動機構
13…駆動軸
15…駆動カム
17…揺動カム(カム)
17a…側面
17b…角部
21…カムノーズ部
22…カム面
22a…ベースサークル面
22b…リフト面
23…ロッカアーム
31…ラップ用フィルム(研磨部材)
32…押圧部材

Claims (1)

  1. 支軸に揺動自在に支持され、揺動することによって機関弁を開弁リフトさせる摺動カム面と、該摺動カム面とカム側面との間にある角部と、を研磨加工した内燃機関のカムであって、
    前記摺動カム面と前記角部の研磨量を、前記摺動カム面の機関弁に対する開弁リフト量に応じて変化させ、前記摺動カム面のベースサークル面の近傍からバルブスプリングのばね力が大きく作用するカム先端部に向かって連続的に増加させたことを特徴とする内燃機関のカム。
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