JP5273566B2 - 基板ケース - Google Patents
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Description
なお、以下の説明において、図1における矢印Xの指す方向を基板ケース1の右方向として左右方向を規定する。また、図1における矢印Yの指す方向を基板ケース1の前方向として前後方向を規定する。さらに、図1における矢印Zの指す方向を基板ケース1の上方向として上下方向を規定する。
以下の説明においては、左側の組の構成についてのみ説明する。右側の組の構成は、左側の組と略同一の構成であって、基板ケース1の左右中央を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて左側の組の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
なお、本実施形態においては、ケース本体2と蓋部材3とを固定する場合、3つのかしめ部10のうち、隣り合う第一かしめ部100および第二かしめ部200の2つ(2種類)のかしめ部を用いる。第三かしめ部300は、第一かしめ部100および第二かしめ部200の予備のかしめ部とする。
なお、第三かしめ部300の構成は、第一かしめ部100と略同様の構成であって、第二かしめ部200を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて第一かしめ部100の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
第一蓋側収容部132は、複数(本実施形態においては3つ)の蓋側連結片135を介して蓋部材3の天板に連結される。各蓋側連結片135は、ニッパ等の切断用工具により切断可能な部材である。
ここで、第一蓋側収容部132は、第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の内周形状に合わせた略四角筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側収容部132の外径は、第一本体側枠体123の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側収容部122の内径よりも大きく設定される。こうして、第一蓋側収容部132は、その後側部分を第一本体側枠体123内に嵌め込むことができるように構成される。
また、第一蓋側収容部132の左右の側板には、それぞれその後端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部136が形成される。
第一蓋側筒部131は、第一蓋側収容部132の内径よりも小径に形成され、第一蓋側収容部132と連通される。第一蓋側筒部131は、その前端部を第一蓋側収容部132の後端部内に嵌入することにより、この第一蓋側収容部132を介して基板ケース1(さらに詳細には、蓋部材3)の天板に連結される。
ここで、第一蓋側筒部131は、第一本体側かしめ部120の第一本体側収容部122の内周形状に合わせた略円筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側筒部131の外径は、第一本体側収容部122の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側筒部121の内径よりも大きく設定される。また、第一蓋側筒部131の内径は、第一本体側筒部121の内径と同程度に設定される。こうして、第一蓋側筒部131は、そのすべての部分を、第一本体側収容部122内に嵌め込むことができるように構成される。
第二本体側収容部222は、複数(本実施形態においては、2つ)の本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結される。また、第二本体側収容部222は、後述する第二本体側枠体223とも1つの本体側連結片225を介して連結される。各本体側連結片225は、ニッパ等の工具により切断可能な部材である。
本実施形態において、図7(b)に示すように、第二本体側収容部222の底板の後部(後方から視認可能な位置)に2つの本体側連結片225が左右方向に適宜な間隔をあけて配置されるとともに、天板の前部に1つの本体側連結片225が配置される。そして、第二本体側収容部222が三つの本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結された状態で、これら全ての本体側連結片225が切断されると、第二本体側収容部222は、ケース本体2の天板および第二本体側枠体223から分離してケース本体2から外れるようになっている。
また、第二本体側収容部222の左右の側板には、それぞれその前端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部226が形成される。
第二本体側筒部221は、第二本体側収容部222の内径よりも小径の略円筒形状に形成され、第二本体側収容部222と連通される。第二本体側筒部221は、その後端部を第二本体側収容部222の前端部内に嵌入することにより、第二本体側収容部222を介してケース本体2の天板に連結される。
また、図10および図11に示すように、第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さよりも長く設定される。また、第二本体側枠体223の内径の左右および上下方向の長さは、第二本体側収容部222の外径の左右および上下方向の長さよりも長く設定される。そして、第二本体側枠体223は、その内部に第二本体側筒部221の全部と、第二本体側収容部222の前端部を収容可能に構成される。
また、第二本体側枠体223は、前述したように、本体側連結片225を介して第二本体側収容部222と連結される。本実施形態において、第二本体側枠体223の天板の後部に、(第二本体側収容部222の天板の前部と連結される)1つの本体側連結片225が配置される。
また、第二本体側枠体223の外径の前後および上下方向の長さは、第一かしめ部100における第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の外径の前後および上下方向の長さよりも長く設定される。したがって、平面視で第二本体側枠体223の前後端部は、第一本体側枠体123の前後端部よりも外方(前後方)に位置し、また正面視で第二本体側枠体223の天板は、第一本体側枠体123の天板よりも上方へ突出するように構成される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側収容部232の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さより若干長く設定される。また、第二蓋側収容部232の外径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さより短く設定される。そして、第二蓋側収容部232の全部が第二本体側枠体223内に収容可能に構成されるとともに、第二本体側筒部221の略全部が第二蓋側収容部232に嵌め込み可能に構成される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側枠体233の外径の前後および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後および上下方向の長さより若干短く設定される。そして、第二蓋側枠体233が第二本体側枠体223内に嵌め込み可能に構成される。
スプリングピン51は、鉄鋼やばね鋼などから構成される略円筒状の部材である。スプリングピン51の外周面の一部には、切り込み51aが軸心方向に蛇行しながら延びるように形成される。スプリングピン51の自然状態における外径は、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内径よりも若干大きく設定される。スプリングピン51は弾性を有しており、スプリングピン51の外周側から半径方向内側(切り込み51aの幅が小さくなる方向)に力がかかると、力がかかった方向へ弾性変形する。スプリングピン51は、半径方向内側へ弾性変形した状態では、半径方向外側(切り込み51aの幅が大きくなる方向)への復元力を有する。
組み付けピン52は、ABS等の合成樹脂材などから構成されて可撓性を有する。組み付けピン52は、略四角板状に形成された板状片53の中央部から挿入軸54を延出させて形成される。板状片53の直径は、スプリングピン51の外径よりも大きく、かつ第一蓋側収容部132および第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定される。そして、組み付けピン52は、挿入軸54をスプリングピン51の一側の開口部から挿入して、板状片53をスプリングピン51の一側端部に固定することにより、スプリングピン51と組み付けられる。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を後側として、第一かしめ部100内にその前側の開口部、即ち第一蓋側収容部132の前側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第一蓋側収容部132の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第一蓋側収容部132の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が前方へ向けて反り返りながら)、第一かしめ部100内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の後部が第一蓋側筒部131内を通過して第一本体側筒部121内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の前方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第一蓋側収容部132の左右側壁の開口部136に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第一かしめ部100に対して抜け止めされる。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内周面との間に摩擦力が発生する。
また、嵌入部材50は、第一本体側筒部121と第一蓋側筒部131との間に跨った状態から前方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第一本体側かしめ部120と第一蓋側かしめ部130とがかしめられた後は、嵌入部材50を第一かしめ部100から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を前側として、第一かしめ部100内にその後側の開口部、即ち第二本体側収容部222の後側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第二本体側収容部222の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が後方へ向けて反り返りながら)、第二かしめ部200内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の前部が第二本体側筒部221内を通過して第二蓋側筒部231内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の後方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第二本体側収容部222の左右側壁の開口部226に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第二かしめ部200に対して抜け止めされる。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231の内周面との間に摩擦力が発生する。
また、嵌入部材50は、第二本体側筒部221と第二蓋側筒部231との間に跨った状態から後方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第二本体側かしめ部220と第二蓋側かしめ部230とがかしめられた後は、嵌入部材50を第二かしめ部200から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
このとき、第一蓋側かしめ部130の第一蓋側筒部131が第一本体側筒部121内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第一本体側筒部121内および第一蓋側筒部131内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第一蓋側収容部132の開口部136に嵌め込まれているため、第一蓋側かしめ部130がケース本体2に第一本体側かしめ部120を介して連結されている。しかし、第一蓋側収容部132が蓋部材3から外れているため、第一かしめ部100(第一本体側かしめ部120および第一蓋側かしめ部130)がケース本体2のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
この状態においては、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221が第二蓋側収容部232内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第二蓋側筒部231内および第二本体側筒部221内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第二本体側収容部222の開口部226に嵌め込まれているため、第二本体側かしめ部220が蓋部材3に第二蓋側かしめ部230を介して連結されている。しかし、第二本体側収容部222がケース本体2から外れているため、第二かしめ部200(第二本体側かしめ部220および第二蓋側かしめ部230)が蓋部材3のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
なお、本実施形態において、前部蓋側連結片135aは、基板ケース1に2つ備えられているが、これに限定するものではなく、少なくとも2つ以上備えられていればよい。
このように構成されるニッパ90により前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bが切断される場合、前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bが、一対の刃部92が開いた状態でその刃先の間に挟入される。そして、その一対の刃先が前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135b内へ該前部蓋側連結片135aおよび該後部蓋側連結片135bを押し潰しながら侵入し、一対の刃部92が閉じた状態となったときに、該前部蓋側連結片135aおよび該後部蓋側連結片135bが切断されることとなる。
本実施形態において、前部蓋側連結片135aを切断したとき(刃先の間に前部蓋側連結片135aを挟入してから、一対の刃部92が閉じたとき)、前部蓋側連結片135a内に侵入したニッパ90の一対の刃部92の刃先部分における最大幅の厚み(上下方向の幅)は、図16(b)に示すように、幅L1である。したがって、図16(c)に示すように、切断された前部蓋側連結片135aの切断幅のうち、最大の幅(上下方向の幅)は、幅L1と略同一となる。
ケース本体2と蓋部材3とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、
前記ケース本体2の天板(一側面)に設けられる第一本体側かしめ部(本体側筒状部材)120と、蓋部材3の天板(一側面)に設けられる第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130とが対向して配置されることにより構成される第一かしめ部(基板ケース筒状部材)100と、
第一かしめ部(基板ケース筒状部材)100に、第一本体側かしめ部(本体側筒状部材)120と第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130とを跨いだ状態に嵌入されることにより、ケース本体2と蓋部材3とを固定する嵌入部材50と、
を備え、
第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130は、複数の蓋側連結片135を介して蓋部材3に連結され、
前記複数の蓋側連結片135のうち、後部蓋側連結片(一部の連結片)135bと前部蓋側連結片(他部の連結片)135aとは、第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130と蓋部材3との間における、前記対向方向である前後方向の位置をずらして配置され、
後部蓋側連結片(一部の連結片)135bは、前部蓋側連結片(他部の連結片)135aよりも、前記前後方向のケース本体2側に配置されるものである。
後部蓋側連結片(一部の連結片)135bは、第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130と蓋部材3との間で、前部蓋側連結片(他部の連結片)135aよりも、前後方向におけるケース本体2側の位置であって、かつ前後方向に対して直交する左右方向における前記所定の間隔をあけて配置された前部蓋側連結片(他部の連結片)135aの前記間隔内に配置されるものである。
例えば、図20に示すように、長手方向を左右方向とした前部蓋側連結片135aを左右に配置し、その左右の蓋側連結片135の間に長手方向を前後方向として後部蓋側連結片135bを配置する構成であってもよい。かかる場合、2つの前部蓋側連結片135aが長手方向を左右方向としているため、先ず、左右側方からニッパ90の一対の刃部92を挿入し、その刃先の間にこの前部蓋側連結片135aを挟入して切断する。次に前方からニッパ90の一対の刃部92を挿入し、その刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入することとなる。しかし、後部蓋側連結片135bの左右には前部蓋側連結片135aが配置されているので、これらの前部蓋側連結片135aの切断幅を大きくしなければ、ニッパ90の一対の刃部92の刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入して切断することができない。したがって、前部蓋側連結片135aの切断幅は大きくされ、前記担当者はその切断跡を視認し易く、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に認識することができる。
Claims (1)
- 遊技機に取り付けられた状態で検査者から見て手前側の第一部材と検査者から見て奥側の第二部材とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、
前記第一部材の一側面に設けられる第一筒状部材と、前記第二部材の一側面に設けられる第二筒状部材とが対向して配置されることにより構成される基板ケース筒状部材と、
前記基板ケース筒状部材に、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材とを跨いだ状態に配置されることにより、前記第二部材と前記第一部材とを固定する固定部材と、
を備え、
前記第一筒状部材は、複数の連結片を介して前記第一部材に連結され、
前記複数の連結片のうち、一部の連結片と他部の連結片とは、前記第一筒状部材と前記第一部材との間における、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材との対向方向の位置をずらして配置され、
前記一部の連結片は、前記他部の連結片よりも、前記対向方向の前記第二部材側に配置され、
前記他部の連結片は、少なくとも2つ以上設けられ、それぞれが前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記対向方向に対して直交する方向に所定の間隔をあけて配置され、
前記一部の連結片は、前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記他部の連結片よりも、前記対向方向における前記第二部材側の位置であって、かつ前記対向方向に対して直交する方向における前記所定の間隔をあけて配置された前記他部の連結片の前記間隔内に配置される、
ことを特徴とする基板ケース。
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