JP5273566B2 - 基板ケース - Google Patents

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Description

本発明は、ケース本体と蓋部材とを組み付けて形成される基板ケースの技術に関する。
従来、パチンコ機やスロットルマシン等の遊技機に対して、制御基板を収納する部材として、ケース本体と蓋部材とを組み付けて形成される基板ケースが用いられている。基板ケースに収納した制御基板への不正行為を防止するため、基板ケースに関する種々の技術が公知となっている。これらの技術の中には、基板ケースが不正に開封されることを防止することにより、その基板ケースに収納した制御基板に不正行為が行われることを防止するとともに、仮に基板ケースが不正に開封された場合には、その遊技機が設置された遊技場等の担当者が、基板ケースが不正に開封されたことを認識することができる技術がある。
例えば、特許文献1に記載の技術にて、ケース本体と蓋部材とを組み付けて形成される基板ケースは、制御基板を収納した状態で、ケース本体を遊技機側へ向けて遊技機に取り付けられる。基板ケースは、ケース本体に設けられたケース側筒部と、蓋部材に設けられた蓋側筒部とを備える。蓋側筒部は、視認可能な位置に配置された連結片を介して蓋部材に連結されている。基板ケースにおいて、ケース側筒部と蓋側筒部とは、それぞれの内部空間が基板ケースの取り付け方向へ向けて繋がっている。そして、スプリングピンが、蓋側筒部から遊技機側へ向けて蓋側筒部およびケース側筒部に挿入される。スプリングピンは、蓋側筒部とケース側筒部との内部空間を跨いだ位置まで挿入されると、蓋側筒部に嵌め込まれて固定され、ケース本体と蓋部材とが固定される。
このような構成において、ケース本体と蓋部材との固定を解除するには、蓋部材と蓋側筒部とを連結する連結片を切断すればよい。つまり連結片を切断すると、蓋部材と蓋側筒部とが分離して別体となり、ひいては蓋部材とケース本体との固定を解除することができる。また、連結片は基板ケースの反遊技機側で視認可能な位置に配置されるので、仮に不正に連結片が切断された場合には、その連結片の切断跡を前記担当者が視覚的に認識することができる。その結果、前記担当者は、蓋部材とケース本体との固定が不正に解除されたこと(つまり、基板ケースが不正に開封されたおそれがあること)を、視覚的に認識することができる。
特開2007−268062号公報
しかしながら、連結片は、基板ケースと比べてかなり小さい部材である。したがって、例えば連結片が不正に切断されたとしても、その切断跡が小さい場合、つまり切断されて二つに分離した一方の連結片と、他方の連結片との間隔が小さい場合には、前記担当者が基板ケースを視認しても、その連結片の切断跡を認識し難いという問題があった。つまり、前記担当者が、蓋部材とケース本体との固定が不正に解除されたこと(つまり、基板ケースが不正に開封されたおそれがあること)を、視覚的に認識するのが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされるものであり、その解決しようとする課題は、ケース本体と蓋部材とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、ケース本体と蓋部材との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に確認することができる基板ケースを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、遊技機に取り付けられた状態で検査者から見て手前側の第一部材検査者から見て奥側の第二部材とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、前記第一部材の一側面に設けられる第一筒状部材と、前記第二部材の一側面に設けられる第二筒状部材とが対向して配置されることにより構成される基板ケース筒状部材と、前記基板ケース筒状部材に、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材とを跨いだ状態に配置されることにより、前記第二部材と前記第一部材とを固定する固定部材と、を備え、前記第一筒状部材は、複数の連結片を介して前記第一部材に連結され、前記複数の連結片のうち、一部の連結片と他部の連結片とは、前記第一筒状部材と前記第一部材との間における、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材との対向方向の位置をずらして配置され、前記一部の連結片は、前記他部の連結片よりも、前記対向方向の前記第二部材側に配置され、前記他部の連結片は、少なくとも2つ以上設けられ、それぞれが前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記対向方向に対して直交する方向に所定の間隔をあけて配置され、前記一部の連結片は、前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記他部の連結片よりも、前記対向方向における前記第二部材側の位置であって、かつ前記対向方向に対して直交する方向における前記所定の間隔をあけて配置された前記他部の連結片の前記間隔内に配置されるものである。

本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
基板ケースにおいて、ケース本体と蓋部材との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に確認することができる。
本発明の一実施形態に係る基板ケースの全体的な構成を示した斜視図。 同じく、かしめ部カバーおよびシール貼付部カバーを取り外した状態の構成を示した斜視図。 同じく、かしめ部カバーおよびシール貼付部カバーを取り外した状態の構成を示した正面図。 同じく、蓋部材およびケース本体の構成を示した基板ケースの分解斜視図。 同じく、かしめ部の構成を示した斜視図。 (a)同じく、蓋側かしめ部の構成を示した斜視図。(b)同じく、かしめ部の構成を示した正面図。 (a)同じく、ケース側かしめ部の構成を示した斜視図。(b)同じく、かしめ部の構成を示した背面図。 (a)同じく、第一蓋側かしめ部および第二蓋側かしめ部の構成を示した平面図。(b)同じく、第一本体側かしめ部および第二本体側かしめ部の構成を示した平面図。 (a)同じく、第一蓋側かしめ部および第二蓋側かしめ部の構成を示した平面断面図。(b)同じく、第一本体側かしめ部および第二本体側かしめ部の構成を示した平面断面図。 同じく、第一かしめ部および第二かしめ部の構成を示した平面図。 同じく、第一かしめ部および第二かしめ部の構成を示した平面断面図。 同じく、嵌入部材の構成を示した正面図。 同じく、第一かしめ部および第二かしめ部に嵌入部材が嵌入された状態を示した平面断面図。 (a)同じく、蓋側連結片の構成を示した側面断面図。(b)同じく、蓋側連結片の構成を示した平面断面図。 (a)同じく、蓋側連結片の切断用工具の一例を示した平面図。(b)同じく、図15(a)における矢視A−A線断面図。 (a)同じく、切断前の切断用工具と蓋側連結片との関係を示した平面図。(b)同じく、切断中の切断用工具と蓋側連結片との関係を示した平面図。(c)同じく、切断後の切断用工具と蓋側連結片との関係を示した平面図。 (a)同じく、切断用工具の後部蓋側連結片切断位置を示した平面図。(b)同じく、切断用工具の後部蓋側連結片切断位置への移動が規制された状態を示した平面図。 (a)同じく、切断後の蓋側連結片の構成を示した平面図。(b)同じく、切断後の蓋側連結片の構成を示した側面図。 (a)従来の切断後の蓋側連結片の構成を示した平面図。(b)同じく、従来の切断後の蓋側連結片の構成を示した側面図。 本発明の別実施形態に係る基板ケースにおける蓋側連結片の構成を示した平面図。
本発明の一実施形態に係る基板ケース1について、図1から図4を用いて説明する。
なお、以下の説明において、図1における矢印Xの指す方向を基板ケース1の右方向として左右方向を規定する。また、図1における矢印Yの指す方向を基板ケース1の前方向として前後方向を規定する。さらに、図1における矢印Zの指す方向を基板ケース1の上方向として上下方向を規定する。
基板ケース1は、パチンコ機やスロットルマシン等の遊技機に対して、制御基板を収納する部材として用いられる。基板ケース1は、ポリカーボネート(Polycarbonate:PC)等の透明かつ硬質な合成樹脂材料等により構成され、その内部に制御基板(不図示)を収納する中空状の部材である。基板ケース1は、その内部に制御基板を収納した状態で、パチンコ機やスロットルマシン等の遊技機の裏側に配置されて、この遊技機の裏面に取り付けられる。
基板ケース1は、図1から図4に示すように、ケース本体2と、蓋部材3とを備える。基板ケース1は、ケース本体2と蓋部材3とを、後前に対向させた状態で組み付け、中空状に構成される。基板ケース1においては、かしめ部10およびシール貼付部4がケース本体2と蓋部材3との間に跨って設けられて、かしめ部10がかしめ部カバー5により被覆され、シール貼付部4がシール貼付部カバー6により被覆される。
ケース本体2は、蓋部材3とともに基板ケース1の主たる構造体を成す部材である。ケース本体2は、蓋部材3との対向側である前側および下側が開口された略直方体の箱状に形成される。ケース本体2は、その長手方向を左右方向とし、その短手方向を上下方向として配置され、背面が遊技機の裏面と対向するように当該遊技機に支持される。ケース本体2の前後幅は、上下幅よりも短く設定される。また、ケース本体2は、本体側シール貼付部42と、本体側かしめ部20とを備える。
本体側シール貼付部42は、後述する蓋部材3の蓋側シール貼付部43とともにシール貼付部4を構成する。本体側シール貼付部42は、ケース本体2の右端部(右側板)から右外方へ向けて突設される。本体側シール貼付部42は、前側が開口された略直方体の箱状に形成される。本体側シール貼付部42の前後幅はケース本体2の前後幅の半分程度に設定され、本体側シール貼付部42の上下幅はケース本体2の上下幅よりも短く設定される。
本体側かしめ部20は、後述する蓋部材3の蓋側かしめ部30とともにかしめ部10を構成する。本体側かしめ部20は複数(本実施形態においては6つ)備えられる。複数の本体側かしめ部20は、ケース本体2の上端部(天板)に設けられ、ケース本体2の長手方向、即ち左右方向に適宜の間隔ごとに配置される。
蓋部材3は、ケース本体2とともに基板ケース1の主たる構造体を成す部材である。蓋部材3は、ケース本体2との対向側である後側が開口されたケース本体2と同程度の大きさの略直方体の箱状に形成される。蓋部材3は、その長手方向を左右方向とし、その短手方向を上下方向として配置される。蓋部材3の前後幅は、上下幅よりも短く設定される。また、蓋部材3は、蓋側シール貼付部43と、蓋側かしめ部30とを備える。
蓋側シール貼付部43は、ケース本体2の本体側シール貼付部42とともにシール貼付部4を構成する。蓋側シール貼付部43は、蓋部材3の右端部(右側板)から右外方へ向けて突設される。蓋側シール貼付部43は、ケース本体2の本体側シール貼付部42と同程度の上下幅および左右幅を有する略平板状に形成され、蓋部材3がケース本体2に組み付けられたときに正面視で本体側シール貼付部42と重なり合うように配置される。
蓋側かしめ部30は、ケース本体2の本体側かしめ部20とともにかしめ部10を構成する。蓋側かしめ部30は、本体側かしめ部20と同数(本実施形態においては6つ)備えられる。複数の蓋側かしめ部30はそれぞれ、蓋部材3の上端部(天板)に設けられ、蓋部材3がケース本体2に組み付けられたときに正面視で一つの本体側かしめ部20と重なり合うように配置される。
かしめ部10は、一つの本体側かしめ部20と一つの蓋側かしめ部30とから形成される。かしめ部10は、本体側かしめ部20(蓋側かしめ部30)と同数(本実施形態においては6つ)備えられる。複数のかしめ部10は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、蓋側かしめ部30を本体側かしめ部20に下方から嵌め込んだ状態で形成され、前後に連続する蓋部材3の天板の前側部分およびケース本体2の天板よりも上方に配置される。
シール貼付部4は、本体側シール貼付部42と蓋側シール貼付部43とから形成される。シール貼付部4は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、蓋側シール貼付部43により本体側シール貼付部42の開口側を閉塞して、略直方体の箱状に形成される。シール貼付部4には、本体側シール貼付部42と蓋側シール貼付部43とを跨ぐように、封印シールが貼付される。これにより、蓋部材3がケース本体2から外されたときには、封印シールが剥離した痕跡が残るため、基板ケース1が開封されたことが視覚的に認識可能となる。
かしめ部カバー5は、図1に示すように、複数のかしめ部10を被覆する透明の部材である。かしめ部カバー5は、基板ケース1の内部に収納した制御基板への不正行為を防止するために用いられる。かしめ部カバー5は、下側が開口された略直方体の箱状に形成される。かしめ部カバー5は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、前後に連続する蓋部材3の天板の前側部分、およびケース本体2の天板に取り付けられる。
シール貼付部カバー6は、図1に示すように、シール貼付部4を被覆する透明の部材である。シール貼付部カバー6は、基板ケース1の内部に収納した制御基板への不正行為を防止するために用いられる。シール貼付部カバー6は、左側が開口された略直方体の箱状に形成される。シール貼付部カバー6は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、蓋部材3の右側板およびケース本体2の右側板に取り付けられる。シール貼付部カバー6の前後左右および上下幅は、シール貼付部4を外側から被覆可能な長さに設定される。
このように構成される基板ケース1において、その組み立て時には、まず、図3に示すように、蓋部材3を開口側がケース本体2の前開口側と対向するようにケース本体2の前方に移動させて、ケース本体2と蓋部材3との左右方向の位置を合わせる。次に、蓋部材3をケース本体2よりも少し下方へ移動させながらケース本体2に近づけて、蓋部材3の天板および左右側板の後側部分がケース本体2内においてケース本体2の天板および左右側板にそれぞれ内側から当接するように蓋部材3の上部をケース本体2に嵌合させる。
その後、蓋部材3の上部をケース本体2に嵌合させたまま上方へスライド移動させて、蓋部材3の各蓋側かしめ部30をケース本体2の各本体側かしめ部20に下方から嵌め込んで、蓋部材3をケース本体2に組み付ける。この際、各蓋側かしめ部30が対応する各本体側かしめ部20と前後に並んで、各かしめ部10が形成されることになる。同時に、蓋側シール貼付部43が本体側シール貼付部42と前後に並んで、シール貼付部4が形成されることになる。そして、嵌入部材50を各かしめ部10(蓋側かしめ部30および本体側かしめ部20)に前方または後方から嵌入して、本体側かしめ部20と蓋側かしめ部30とをかしめ、ケース本体2と蓋部材3とを複数のかしめ部10にて固定する。
こうして、ケース本体2と蓋部材3とを組み付け、組み付けたケース本体2と蓋部材3との間に跨ってかしめ部10およびシール貼付部4を設けた後、かしめ部カバー5をケース本体2および蓋部材3の上部に取り付けて、複数のかしめ部10をかしめ部カバー5により外側から一括して覆う。また、シール貼付部カバー6をケース本体2および蓋部材3の右側部に取り付けて、シール貼付部4をシール貼付部カバー6により外側から覆う。これにより、基板ケース1の組み立てが終了して、基板ケース1が完成する。
次に、かしめ部10の構成について、図5から図11を用いてさらに詳細に説明する。
複数のかしめ部10は、複数組に分けられて、基板ケース1の上端部に組ごとに数個ずつまとめて配置される。本実施形態においては、図5に示すように、6つのかしめ部10が、二組に分けられて、基板ケース1の上端部における左右の2箇所に3つずつまとめて配置される。
以下の説明においては、左側の組の構成についてのみ説明する。右側の組の構成は、左側の組と略同一の構成であって、基板ケース1の左右中央を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて左側の組の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
3つのかしめ部10は、基板ケース1の上端部において、基板ケース1の左右中央よりも左側に配置され、隣り合うものと近接した状態で左右方向へ順次並べられる。本実施形態においては、図5に示すように、3つのかしめ部10である第一かしめ部100、第二かしめ部200および第三かしめ部300が、基板ケース1の上端部左側において、右側(基板ケース1の左右中央側)から左側(基板ケース1の左右外側)へ順次並べられる。
なお、本実施形態においては、ケース本体2と蓋部材3とを固定する場合、3つのかしめ部10のうち、隣り合う第一かしめ部100および第二かしめ部200の2つ(2種類)のかしめ部を用いる。第三かしめ部300は、第一かしめ部100および第二かしめ部200の予備のかしめ部とする。
次に、第一かしめ部100および第二かしめ部200の構成について説明する。
なお、第三かしめ部300の構成は、第一かしめ部100と略同様の構成であって、第二かしめ部200を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて第一かしめ部100の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
まず、第一かしめ部100の構成について、図5から図11を用いて説明する。
第一かしめ部100は、図5に示すように、第一本体側かしめ部120と、第一蓋側かしめ部130とを備える。第一かしめ部100は、その長手方向をケース本体2と蓋部材3との対向方向である前後方向として、3つのかしめ部10中で最も右側に配置される。
第一本体側かしめ部120は、図7から図11に示すように、第一かしめ部100の後側に配置される。第一本体側かしめ部120は、ケース本体2に設けられる。第一本体側かしめ部120は、第一本体側筒部121と、第一本体側収容部122と、第一本体側枠体123とを備える。
第一本体側筒部121は、前側が開口され、後側が閉塞部125により閉じられた有底の略円筒状に形成される。第一本体側筒部121は、その軸心方向を前後方向として、ケース本体2の天板(基板ケース1の天板)よりも上方に配置される。第一本体側筒部121は、ケース本体2の天板に固定リブ121aを介して固定される。
第一本体側収容部122は、図7に示すように、前後側および下側が開口された略筒状に形成される。第一本体側収容部122は、ケース本体2の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第一本体側筒部121のすぐ前に配置され、第一本体側筒部121と前後に連続するように設けられる。第一本体側収容部122は、上部の外周形状が上方へ凸となるように円弧状であって、第一本体側筒部121よりも大径に形成されて、第一本体側筒部121と連通される。第一本体側収容部122は、ケース本体2の天板に直接固定される。
第一本体側枠体123は、図7に示すように、前後側および下側が開口された略四角筒状に形成される。第一本体側枠体123は、ケース本体2の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第一本体側収容部122のすぐ前に配置されて、第一本体側収容部122と前後に連続するように設けられる。第一本体側枠体123は、第一本体側収容部122よりも大径に形成されて、第一本体側収容部122と連通される。第一本体側枠体123は、ケース本体2の天板に直接固定される。
こうして、第一本体側かしめ部120は、第一本体側筒部121と、第一本体側収容部122と、第一本体側枠体123とを後方から前方へ向けて順に連続させて構成され、図9(b)に示すように、全体として軸心方向を前後方向とする略筒状に形成される。ここで、第一本体側かしめ部120は、第一本体側筒部121、第一本体側収容部122および第一本体側枠体123の形状に応じて、後方から前方へ向けて段階的に拡径しながら、蓋部材3との対向側である前側を開口するとともに、蓋部材3との反対向側である後側を閉じ、さらには前部の下側を開口する形状となる。
第一蓋側かしめ部130は、図6、図8から図11に示すように、第一かしめ部100の前側に配置される。第一蓋側かしめ部130は、その後側部分を第一本体側かしめ部120内に嵌め込むことができるように構成されて、蓋部材3に設けられる。第一蓋側かしめ部130は、第一蓋側収容部132と、第一蓋側筒部131とを備える。
第一蓋側収容部132は、前後側が開口された略四角筒状に形成される。第一蓋側収容部132は、その軸心方向を前後方向として、蓋部材3の天板(基板ケース1の天板)よりも上方に配置される。
第一蓋側収容部132は、複数(本実施形態においては3つ)の蓋側連結片135を介して蓋部材3の天板に連結される。各蓋側連結片135は、ニッパ等の切断用工具により切断可能な部材である。
ここで、第一蓋側収容部132は、第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の内周形状に合わせた略四角筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側収容部132の外径は、第一本体側枠体123の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側収容部122の内径よりも大きく設定される。こうして、第一蓋側収容部132は、その後側部分を第一本体側枠体123内に嵌め込むことができるように構成される。
また、第一蓋側収容部132の左右の側板には、それぞれその後端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部136が形成される。
第一蓋側筒部131は、前後側ともに開口された略円筒状に形成される。第一蓋側筒部131は、蓋部材3の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第一蓋側収容部132のすぐ後に左右の開口部136を閉塞しないように配置されて、第一蓋側収容部132と前後に連続するように設けられる。
第一蓋側筒部131は、第一蓋側収容部132の内径よりも小径に形成され、第一蓋側収容部132と連通される。第一蓋側筒部131は、その前端部を第一蓋側収容部132の後端部内に嵌入することにより、この第一蓋側収容部132を介して基板ケース1(さらに詳細には、蓋部材3)の天板に連結される。
ここで、第一蓋側筒部131は、第一本体側かしめ部120の第一本体側収容部122の内周形状に合わせた略円筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側筒部131の外径は、第一本体側収容部122の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側筒部121の内径よりも大きく設定される。また、第一蓋側筒部131の内径は、第一本体側筒部121の内径と同程度に設定される。こうして、第一蓋側筒部131は、そのすべての部分を、第一本体側収容部122内に嵌め込むことができるように構成される。
こうして、第一蓋側かしめ部130は、第一蓋側収容部132および第一蓋側筒部131を前後に連続させて構成され、図9(a)に示すように、全体として軸心方向を前後方向とする略筒状に形成される。ここで、第一蓋側かしめ部130は、第一蓋側収容部132および第一蓋側筒部131に応じて、前方から後方へ向けて段階的に縮径しながら、ケース本体2との反対向側である前側を開口するとともに、ケース本体2との対向側である後側を開口する形状となる。
このような構成において、前述のように基板ケース1を組み立てる場合に、蓋部材3の上部をケース本体2に嵌合させたまま上方へスライド移動させるとき、蓋部材3の第一蓋側かしめ部130が、蓋部材3のスライド移動にともなって上方へ向けて移動し、ケース本体2の第一本体側かしめ部120に下方から嵌め込まれる。具体的には、第一蓋側収容部132の後端部が第一本体側枠体123内に嵌め込まれ、第一蓋側筒部131の全部が第一本体側収容部122内に嵌め込まれる。この際、第一蓋側収容部132は第一本体側収容部122内に嵌め込まれず、第一蓋側筒部131は第一本体側筒部121内に嵌め込まれない。こうして、第一かしめ部100は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたときに、第一蓋側かしめ部130の後部を第一本体側かしめ部120の前部内に下方から嵌め込んで、第一蓋側かしめ部130が第一本体側かしめ部120と前後に略一直線状に並ぶように形成される。
第一かしめ部100内においては、第一蓋側筒部131が第一本体側筒部121の前方で第一本体側筒部121と略同一軸心上に配置され、第一本体側筒部121と連通されることになる。つまり、第一かしめ部100は、最前部に位置する第一蓋側収容部132から最後部に位置する第一本体側筒部121までが連通され、全体として軸心方向を前後方向とする有底の略筒状に形成される。ここで、第一かしめ部100は、後側に閉塞部125を有し、前側を開口する形状となる。
次に、第二かしめ部200の構成について、図5から図11を用いて説明する。
第二かしめ部200は、図5に示すように、第二本体側かしめ部220と、第二蓋側かしめ部230とを備える。第二かしめ部200は、その長手方向をケース本体2と蓋部材3との対向方向である前後方向として、3つのかしめ部10の真中で、第一かしめ部100の左隣に配置される。
第二本体側かしめ部220は、図7から図11に示すように、第二かしめ部200の後側に配置される。第二本体側かしめ部220は、ケース本体2に設けられる。第二本体側かしめ部220は、第二本体側収容部222と、第二本体側筒部221と、第二本体側枠体223とを備える。
第二本体側収容部222は、前後側が開口された略四角筒状に形成される。第二本体側収容部222は、その軸心方向を前後方向として、ケース本体2の天板(基板ケース1の天板)よりも上方に配置される。
第二本体側収容部222は、複数(本実施形態においては、2つ)の本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結される。また、第二本体側収容部222は、後述する第二本体側枠体223とも1つの本体側連結片225を介して連結される。各本体側連結片225は、ニッパ等の工具により切断可能な部材である。
本実施形態において、図7(b)に示すように、第二本体側収容部222の底板の後部(後方から視認可能な位置)に2つの本体側連結片225が左右方向に適宜な間隔をあけて配置されるとともに、天板の前部に1つの本体側連結片225が配置される。そして、第二本体側収容部222が三つの本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結された状態で、これら全ての本体側連結片225が切断されると、第二本体側収容部222は、ケース本体2の天板および第二本体側枠体223から分離してケース本体2から外れるようになっている。
また、第二本体側収容部222の左右の側板には、それぞれその前端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部226が形成される。
第二本体側筒部221は、前後側ともに開口された略円筒状に形成される。第二本体側筒部221は、ケース本体2の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第二本体側収容部222のすぐ前に左右の開口部226を閉塞しないように配置されて、第二本体側収容部222と前後に連続するように設けられる。
第二本体側筒部221は、第二本体側収容部222の内径よりも小径の略円筒形状に形成され、第二本体側収容部222と連通される。第二本体側筒部221は、その後端部を第二本体側収容部222の前端部内に嵌入することにより、第二本体側収容部222を介してケース本体2の天板に連結される。
第二本体側枠体223は、前後側および下側が開口された略四角筒状に形成される。第二本体側枠体223は、ケース本体2の天板の上方において、第二本体側筒部221の外周部を上方から覆うように配置される。第二本体側枠体223は、ケース本体2の天板に直接固定され、ケース本体2内と連通される。
また、図10および図11に示すように、第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さよりも長く設定される。また、第二本体側枠体223の内径の左右および上下方向の長さは、第二本体側収容部222の外径の左右および上下方向の長さよりも長く設定される。そして、第二本体側枠体223は、その内部に第二本体側筒部221の全部と、第二本体側収容部222の前端部を収容可能に構成される。
また、第二本体側枠体223は、前述したように、本体側連結片225を介して第二本体側収容部222と連結される。本実施形態において、第二本体側枠体223の天板の後部に、(第二本体側収容部222の天板の前部と連結される)1つの本体側連結片225が配置される。
また、第二本体側枠体223の外径の前後および上下方向の長さは、第一かしめ部100における第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の外径の前後および上下方向の長さよりも長く設定される。したがって、平面視で第二本体側枠体223の前後端部は、第一本体側枠体123の前後端部よりも外方(前後方)に位置し、また正面視で第二本体側枠体223の天板は、第一本体側枠体123の天板よりも上方へ突出するように構成される。
こうして、第二本体側かしめ部220は、第二本体側収容部222と、第二本体側筒部221とを後方から前方へ向けて順に連続させるとともに、第二本体側枠体223を第二本体側収容部222および第二本体側筒部221の周囲に配置して構成され、図9(b)に示すように、全体として軸心方向を前後方向とする略二重筒状に形成される。ここで、第二本体側かしめ部220は、内側の筒状部では第二本体側収容部222および第二本体側筒部221の形状に応じて、後方から前方へ向けて段階的に縮径しながら、蓋部材3との対向側である前側を開口するとともに、蓋部材3との反対向側である後側を開口する形状となり、外側の筒状部では第二本体側枠体223の形状に応じて、蓋部材3との対向側である前側を開口するとともに、蓋部材3との反対向側である後側を開口し、さらに下側を開口する形状となる。
第二蓋側かしめ部230は、図6、図8から図11に示すように、第二かしめ部200の前側に配置される。第二蓋側かしめ部230は、蓋部材3に設けられる。第二蓋側かしめ部230は、第二蓋側枠体233と、第二蓋側収容部232と、第二蓋側筒部231とを備える。
第二蓋側筒部231は、図6に示すように、前側が閉塞部235により閉じられ、後側が開口された有蓋の略円筒状に形成される。第二蓋側筒部231は、その軸心方向を前後方向として、蓋部材3の天板(基板ケース1の天板)よりも上方に配置される。
第二蓋側収容部232は、前後側および上側が開口された略筒状に形成される。第二蓋側収容部232は、蓋部材3の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第二蓋側筒部231のすぐ後に配置され、第二蓋側筒部231と前後に連続するように設けられる。第二蓋側収容部232は、下部の外周形状が下方へ凸となるように第二蓋側筒部231よりも大径に形成され、第二蓋側筒部231と連通される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側収容部232の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さより若干長く設定される。また、第二蓋側収容部232の外径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さより短く設定される。そして、第二蓋側収容部232の全部が第二本体側枠体223内に収容可能に構成されるとともに、第二本体側筒部221の略全部が第二蓋側収容部232に嵌め込み可能に構成される。
第二蓋側枠体233は、前後側および上側が開口された略四角筒状に形成される。第二蓋側枠体233は、蓋部材3の天板の上方において、その軸心方向を前後方向として、第二蓋側収容部232のすぐ後に配置されて、第二蓋側収容部232と前後に連続するように設けられる。第二蓋側枠体233は、第二蓋側収容部232よりも大径に形成され、第二蓋側収容部232と連通される。第二蓋側枠体233は、蓋部材3の天板に直接固定される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側枠体233の外径の前後および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後および上下方向の長さより若干短く設定される。そして、第二蓋側枠体233が第二本体側枠体223内に嵌め込み可能に構成される。
こうして、第二蓋側かしめ部230は、第二蓋側筒部231と、第二蓋側収容部232と、第二蓋側枠体233とを前方から後方へ向けて順に連続させて構成され、全体として軸心方向を前後方向とする略筒状に形成される。ここで、第二蓋側かしめ部230は、第二蓋側筒部231、第二蓋側収容部232および第二蓋側枠体233の形状に応じて、前方から後方へ向けて段階的に拡径しながら、ケース本体2との反対向側である前側を閉じるとともに、ケース本体2との対向側である後側を開口する形状となる。
このような構成において、前述のように基板ケース1を組み立てる場合に、蓋部材3の上部をケース本体2に嵌合させたまま上方へスライド移動させるとき、蓋部材3の第二蓋側かしめ部230が、蓋部材3のスライド移動にともなって上方へ向けて移動し、図10および図11に示すように、ケース本体2の第二本体側かしめ部220に下方から嵌め込まれる。具体的には、第二蓋側収容部232内に第二本体側筒部221の全部が嵌めこまれ、第二蓋側収容部232が第二本体側枠体223に収容される。そして、第二本体側収容部222の前端部が第二蓋側枠体233に嵌め込まれる。この際、第二本体側収容部222は第二蓋側収容部232内に嵌め込まれず、第二本体側筒部221は第二蓋側筒部231内に嵌め込まれない。こうして、第二かしめ部200は、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたときに、第二蓋側かしめ部230の後部を第二本体側かしめ部220の前部内に下方から嵌め込んで、第二蓋側かしめ部230が第二本体側かしめ部220と前後に略一直線状に並ぶように形成される。
また、第二かしめ部200内においては、第二蓋側筒部231が第二本体側筒部221の前方で第二本体側筒部221と略同一軸心上に配置され、第二本体側筒部221と連通されることになる。つまり、第二かしめ部200は、最後部に位置する第二本体側収容部222から最前部に位置する第二蓋側筒部231までが連通され、全体として軸心方向を前後方向とする有蓋の略筒状に形成される。ここで、第二かしめ部200は、前側に閉塞部235を有し、後側を開口する形状となる。
次に、第一かしめ部100および第二かしめ部200に嵌入される嵌入部材50の構成について、図12を用いて説明する。
嵌入部材50は、スプリングピン51と、組み付けピン52とを組み付けて形成される。嵌入部材50の軸心方向の幅は、第一本体側かしめ部120の前後幅よりも若干小さく設定される。
スプリングピン51は、鉄鋼やばね鋼などから構成される略円筒状の部材である。スプリングピン51の外周面の一部には、切り込み51aが軸心方向に蛇行しながら延びるように形成される。スプリングピン51の自然状態における外径は、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内径よりも若干大きく設定される。スプリングピン51は弾性を有しており、スプリングピン51の外周側から半径方向内側(切り込み51aの幅が小さくなる方向)に力がかかると、力がかかった方向へ弾性変形する。スプリングピン51は、半径方向内側へ弾性変形した状態では、半径方向外側(切り込み51aの幅が大きくなる方向)への復元力を有する。
組み付けピン52は、ABS等の合成樹脂材などから構成されて可撓性を有する。組み付けピン52は、略四角板状に形成された板状片53の中央部から挿入軸54を延出させて形成される。板状片53の直径は、スプリングピン51の外径よりも大きく、かつ第一蓋側収容部132および第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定される。そして、組み付けピン52は、挿入軸54をスプリングピン51の一側の開口部から挿入して、板状片53をスプリングピン51の一側端部に固定することにより、スプリングピン51と組み付けられる。
次に、ケース本体2と蓋部材3との固定について、図13を用いて説明する。
ケース本体2と蓋部材3との固定は、嵌入部材50が第一かしめ部100および第二かしめ部200にそれぞれ嵌入されて、第一かしめ部100の第一本体側かしめ部120と第一蓋側かしめ部130とがかしめられるとともに、第二かしめ部200の第二本体側かしめ部220と第二蓋側かしめ部230とがかしめられることによって行われる。
具体的には、基板ケース1が組み立てられる場合に、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、かしめ部10の左側の組においては、第一蓋側かしめ部130が、その後部を第一本体側かしめ部120の前部に嵌め込んだ状態で、第一本体側かしめ部120と連通しつつ前後に略一直線状に並ぶように組み付けられて、第一かしめ部100が全体として軸心方向を前後方向とする有底の略筒状に形成される。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を後側として、第一かしめ部100内にその前側の開口部、即ち第一蓋側収容部132の前側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第一蓋側収容部132の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第一蓋側収容部132の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が前方へ向けて反り返りながら)、第一かしめ部100内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の後部が第一蓋側筒部131内を通過して第一本体側筒部121内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の前方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第一蓋側収容部132の左右側壁の開口部136に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第一かしめ部100に対して抜け止めされる。
嵌入部材50の第一かしめ部100への嵌入時、第一本体側筒部121の内径および第一蓋側筒部131の内径は、スプリングピン51の自然状態における外径よりも若干小さく設定されていることから、第一本体側筒部121内および第一蓋側筒部131内に嵌入されたスプリングピン51は、径が縮小する方向(半径方向内側)へ弾性変形する。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内周面との間に摩擦力が発生する。
このような構成により、嵌入部材50が第一かしめ部100に第一本体側筒部121と第一蓋側筒部131との間に跨った状態で保持されて、第一本体側かしめ部120と第一蓋側かしめ部130とがかしめられ、ケース本体2と蓋部材3とが固定される。
また、嵌入部材50は、第一本体側筒部121と第一蓋側筒部131との間に跨った状態から前方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第一本体側かしめ部120と第一蓋側かしめ部130とがかしめられた後は、嵌入部材50を第一かしめ部100から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
また、基板ケース1が組み立てられる場合に、ケース本体2と蓋部材3とが組み付けられたとき、かしめ部10の左側の組においては、第二蓋側かしめ部230が、その後部を第二本体側かしめ部220の前部に嵌め込んだ状態で、第二本体側かしめ部220と連通しつつ前後に略一直線状に並ぶように組み付けられて、第一かしめ部100が全体として軸心方向を前後方向とする有蓋の略筒状に形成される。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を前側として、第一かしめ部100内にその後側の開口部、即ち第二本体側収容部222の後側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第二本体側収容部222の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が後方へ向けて反り返りながら)、第二かしめ部200内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の前部が第二本体側筒部221内を通過して第二蓋側筒部231内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の後方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第二本体側収容部222の左右側壁の開口部226に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第二かしめ部200に対して抜け止めされる。
嵌入部材50の第二かしめ部200への嵌入時、第二本体側筒部221の内径および第二蓋側筒部231の内径は、スプリングピン51の自然状態における外径よりも若干小さく設定されていることから、第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231に嵌入されたスプリングピン51は、径が縮小する方向(半径方向内側)へ弾性変形する。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231の内周面との間に摩擦力が発生する。
このような構成により、嵌入部材50が第二かしめ部200に第二本体側筒部221と第二蓋側筒部231との間に跨った状態で保持されて、第二本体側かしめ部220と第二蓋側かしめ部230とがかしめられ、ケース本体2と蓋部材3とが固定される。
また、嵌入部材50は、第二本体側筒部221と第二蓋側筒部231との間に跨った状態から後方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第二本体側かしめ部220と第二蓋側かしめ部230とがかしめられた後は、嵌入部材50を第二かしめ部200から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
次に、蓋部材3とケース本体2との固定の解除について説明する。
蓋部材3とケース本体2との固定の解除は、嵌入部材50を第一かしめ部100および第二かしめ部200から抜き取らずに、第一かしめ部100の第一蓋側かしめ部130を蓋部材3に連結させる蓋側連結片135と、第二かしめ部200の第二本体側かしめ部220をケース本体2に連結させる本体側連結片225とを切断することによって行われる。
具体的には、基板ケース1が組み立てられた後、第一かしめ部100側の蓋側連結片135がニッパ等の切断用工具により切断されると、第一かしめ部100においては、第一蓋側かしめ部130の第一蓋側収容部132が蓋部材3の天板と分離して蓋部材3から外れる。
このとき、第一蓋側かしめ部130の第一蓋側筒部131が第一本体側筒部121内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第一本体側筒部121内および第一蓋側筒部131内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第一蓋側収容部132の開口部136に嵌め込まれているため、第一蓋側かしめ部130がケース本体2に第一本体側かしめ部120を介して連結されている。しかし、第一蓋側収容部132が蓋部材3から外れているため、第一かしめ部100(第一本体側かしめ部120および第一蓋側かしめ部130)がケース本体2のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
また、基板ケース1が組み立てられた後、第二かしめ部200側の本体側連結片225がニッパ等の切断用工具により切断されると、第二かしめ部200においては、第二本体側かしめ部220の第二本体側収容部222が第二本体側枠体223およびケース本体2の天板と分離して蓋部材3から外れる。
この状態においては、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221が第二蓋側収容部232内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第二蓋側筒部231内および第二本体側筒部221内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第二本体側収容部222の開口部226に嵌め込まれているため、第二本体側かしめ部220が蓋部材3に第二蓋側かしめ部230を介して連結されている。しかし、第二本体側収容部222がケース本体2から外れているため、第二かしめ部200(第二本体側かしめ部220および第二蓋側かしめ部230)が蓋部材3のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
次に、蓋側連結片135の構成について、図14を用いて、さらに詳細に説明する。
蓋側連結片135は、第一かしめ部100における第一蓋側かしめ部130の第一蓋側収容部132を蓋部材3に連結させる部材である。蓋側連結片135は、第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に介設される。蓋側連結片135は、略平板状に形成されて、長手方向を前後方向とし、かつ短手方向を上下方向として蓋部材3の天板から上方へ向けて延出される。蓋側連結片135の下端部は、蓋部材3の天板に一体的に連結され、また、蓋側連結片135の上端部は、第一蓋側収容部132の底板に一体的に連結される。即ち、蓋部材3と第一蓋側収容部132とは、蓋側連結片135を介して一体的に連結される。そして、蓋部材3と第一蓋側収容部132とを連結する全ての蓋側連結片135が切断されると、第一蓋側収容部132が蓋部材3から分離して外れる(蓋部材3と別体となる)こととなる。
蓋側連結片135は、一つの第一蓋側収容部132に対して複数(本実施形態においては、3つ)備えられる。具体的には、第一蓋側収容部132の底板の前部に2つの蓋側連結片135(以下の説明において、「前部蓋側連結片135a」と称する。)が備えられ、第一蓋側収容部132の底板の後部に1つの蓋側連結片135(以下の説明において、「後部蓋側連結片135b」と称する。)が備えられる。
前記2つの前部蓋側連結片135aは、第一かしめ部100における、第一蓋側収容部132と蓋部材3との間で、ケース本体2と蓋部材3との対向方向(即ち、前後方向)に対して直交する方向(即ち、左右方向)に適宜な間隔をあけて配置される。具体的には、2つの前部蓋側連結片135aは、第一かしめ部100における第一蓋側収容部132の前端部から若干後方(前方から視認可能な位置)であって、その第一蓋側収容部132の左右中央を中心として左右対称となる位置に配置される。
なお、本実施形態において、前部蓋側連結片135aは、基板ケース1に2つ備えられているが、これに限定するものではなく、少なくとも2つ以上備えられていればよい。
前記1つの後部蓋側連結片135bは、第一かしめ部100における第一蓋側収容部132と、蓋部材3との間で、ケース本体2と蓋部材3との対向方向(即ち、前後方向)におけるケース本体2側であって、かつ前後方向に対して直交する方向(即ち、左右方向)における前部蓋側連結片135aが配置される範囲内に配置される。具体的には、1つの後部蓋側連結片135bは、第一蓋側収容部132において、2つの前部蓋側連結片135aの若干後方、つまり2つの前部蓋側連結片135aの後端部から1つの後部蓋側連結片135bの前端部まで若干の隙間をあけた状態で、その第一蓋側収容部132の左右中央に配置される。また、第一かしめ部100における後部蓋側連結片135bの後端部は、第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の前部内に収容され、側面視で後部蓋側連結片135bの後端部と第一本体側枠体123の前部とが重複するように配置される。
次に、ニッパ等の切断用工具によって行われる、前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bの切断について説明する。
ニッパ90は、図15(a)に示すように、蓋側連結片135を切断するための切断用工具の一例である。ニッパ90は、柄部91と切断用の刃部92とをそれぞれ備える2本のアームを、相対回転可能に連結して構成される。一対の刃部92は、互いに近接して当接したとき(一対の刃部92が閉じたとき)、一対の刃部92の内側部分である刃先が対向し、突き合わせ状となる。そして、一対の刃部92は、図15(b)に示すように、平面断面視で対向して当接した互いの刃先が鋭角となるように形成され、互いに離間する方向へ行くに従いそれぞれの刃部92の厚さ(幅)が拡径して、その刃部92の剛性が高められている。
このように構成されるニッパ90により前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bが切断される場合、前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bが、一対の刃部92が開いた状態でその刃先の間に挟入される。そして、その一対の刃先が前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135b内へ該前部蓋側連結片135aおよび該後部蓋側連結片135bを押し潰しながら侵入し、一対の刃部92が閉じた状態となったときに、該前部蓋側連結片135aおよび該後部蓋側連結片135bが切断されることとなる。
本実施形態において、第一かしめ部100における蓋部材3とケース本体2との固定を解除するため、つまり、2つの前部蓋側連結片135aおよび1つの後部蓋側連結片135bを切断するためには、先に2つの前部蓋側連結片135aを切断し、次に1つの後部蓋側連結片135bを切断する必要がある。即ち、第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に介設される後部蓋側連結片135bを切断するためには、前後または左右方向のいずれかの方向から、ニッパ90の一対の刃部92を第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に挿入し、一対の刃部92が開いた状態でその刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入する必要がある。しかしながら、後部蓋側連結片135bの後方には、第一本体側かしめ部120が配置されるので、後方からニッパ90の一対の刃部92を第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に挿入することはできない。また、後部蓋側連結片135bの後端部は、第一本体側枠体123の前部と側面視で重複しているので、左右側方からニッパ90の一対の刃部92を第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に挿入することはできない。したがって、後部蓋側連結片135bを切断するためには、後部蓋側連結片135bよりも前方に配置される前部蓋側連結片135aを先に切断し、その前部蓋側連結片135aの切断跡を介してニッパ90の一対の刃部92を、前方から第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に挿入し、一対の刃部92が開いた状態でその刃先の間に該後部蓋側連結片135bを挟入して切断する必要がある。
先ず、前部蓋側連結片135aをニッパ90により切断する場合、即ち、図16(a)および(b)に示すように、ニッパ90の一対の刃部92を前方から第一蓋側収容部132と蓋部材3との間に挿入し、一対の刃部92の刃先の間に前部蓋側連結片135aを挟入して切断した場合には、切断された前部蓋側連結片135aの切断幅、つまり切断されて2つに分離した一側(上側)の前部蓋側連結片135aと、他側(下側)の前部蓋側連結片135aとの間の幅は、その切断時に前部蓋側連結片135a内に侵入した一対の刃部92の刃先部分における最大幅の厚み(上下方向の幅)と略同一幅となる。
本実施形態において、前部蓋側連結片135aを切断したとき(刃先の間に前部蓋側連結片135aを挟入してから、一対の刃部92が閉じたとき)、前部蓋側連結片135a内に侵入したニッパ90の一対の刃部92の刃先部分における最大幅の厚み(上下方向の幅)は、図16(b)に示すように、幅L1である。したがって、図16(c)に示すように、切断された前部蓋側連結片135aの切断幅のうち、最大の幅(上下方向の幅)は、幅L1と略同一となる。
2つの前部蓋側連結片135aを切断した後は、後部蓋側連結片135bを切断する。かかる場合、ニッパ90の一対の刃部92を第一蓋側収容部132と蓋部材3との間のさらに後方へ向けて移動し、一対の刃部92の刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入して切断できる位置に配置する(以下の説明において、この位置を「後部蓋側連結片切断位置」と称する(図17(a)参照)。)。この後部蓋側連結片切断位置に配置されたニッパ90は、図17(a)に示すように、平面視で2つの前部蓋側連結片135aと、ニッパ90の一対の刃部92とが重複している。即ち、この後部蓋側連結片切断位置に配置されたニッパ90においては、一対の刃部92が、2つの前部蓋側連結片135aの切断跡、つまり切断されて2つに分離した一側(上側)の前部蓋側連結片135aと、他側(下側)の前部蓋側連結片135aとの間に挿入された状態となっている。したがって、かかる場合には、2つの前部蓋側連結片135aの切断幅が、この切断跡に挿入されているニッパ90の一対の刃部92の厚み(上下方向の幅)よりも大きい必要がある。
しかしながら、本実施形態において、ニッパ90の一対の刃部92は、前述したように、互いに離間する方向へ行くに従いそれぞれの刃部92の厚さ(幅)が拡径されるものである。したがって、2つの前部蓋側連結片135aを切断時に前部蓋側連結片135a内に侵入した一対の刃部92の刃先部分における最大幅の厚み(上下方向の幅)である幅L1と比べて、前記刃先部分に対して前記離間する方向に位置される、後部蓋側連結片切断位置に配置されたニッパ90において2つの前部蓋側連結片135aの切断跡に挿入される一対の刃部92の厚み(上下方向の幅、以下の説明において、「幅L2」と称する。)は大きいこととなる。よって、2つの前部蓋側連結片135aの切断幅が幅L1では、つまり、2つの前部蓋側連結片135aを一箇所切断しただけでは、ニッパ90の一対の刃部92を第一蓋側収容部132と蓋部材3との間のさらに後方へ向けて移動させても、図17(b)に示すように、その一対の刃部92が2つの前部蓋側連結片135aと接触し、その後方への移動が規制されることとなり、ニッパ90の一対の刃部92を後部蓋側連結片切断位置に配置することができない。
つまり、ニッパ90の一対の刃部92を後部蓋側連結片切断位置に配置して該後部蓋側連結片135bを切断するためには、2つの前部蓋側連結片135aの切断幅を幅L1ではなく、少なくとも幅L1よりも大きい幅である幅L2とする必要がある(図16(b)参照)。したがって、前部蓋側連結片135aを一箇所切断するのではなく、例えば該前部蓋側連結片135aを上下に幅L2以上の間隔をあけて二箇所切断するなどして、その上下の切断跡に挟まれて分離した部分を取り除くことにより、前部蓋側連結片135aの切断幅を、幅L2以上とするものである。これによって、ニッパ90の一対の刃部92は、第一蓋側収容部132と蓋部材3との間のさらに後方へ向けて移動して、後部蓋側連結片切断位置に配置することができる。つまり、一対の刃部92の刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入して切断することができる。
以上のように、本発明の一実施形態に係る基板ケース1は、
ケース本体2と蓋部材3とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、
前記ケース本体2の天板(一側面)に設けられる第一本体側かしめ部(本体側筒状部材)120と、蓋部材3の天板(一側面)に設けられる第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130とが対向して配置されることにより構成される第一かしめ部(基板ケース筒状部材)100と、
第一かしめ部(基板ケース筒状部材)100に、第一本体側かしめ部(本体側筒状部材)120と第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130とを跨いだ状態に嵌入されることにより、ケース本体2と蓋部材3とを固定する嵌入部材50と、
を備え、
第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130は、複数の蓋側連結片135を介して蓋部材3に連結され、
前記複数の蓋側連結片135のうち、後部蓋側連結片(一部の連結片)135bと前部蓋側連結片(他部の連結片)135aとは、第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130と蓋部材3との間における、前記対向方向である前後方向の位置をずらして配置され、
後部蓋側連結片(一部の連結片)135bは、前部蓋側連結片(他部の連結片)135aよりも、前記前後方向のケース本体2側に配置されるものである。
また、基板ケース1は、前部蓋側連結片(他部の連結片)135aは、少なくとも2つ以上設けられ、それぞれが第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130と蓋部材3との間で、前後方向に対して直交する方向である左右方向に所定の間隔をあけて配置され、
後部蓋側連結片(一部の連結片)135bは、第一蓋側かしめ部(蓋側筒状部材)130と蓋部材3との間で、前部蓋側連結片(他部の連結片)135aよりも、前後方向におけるケース本体2側の位置であって、かつ前後方向に対して直交する左右方向における前記所定の間隔をあけて配置された前部蓋側連結片(他部の連結片)135aの前記間隔内に配置されるものである。
このように構成により、後部蓋側連結片135bは、第一蓋側収容部132と蓋部材3との間において、前部蓋側連結片135aよりもケース本体2側、つまり後方側に配置されるので、ニッパ90の一対の刃部92を挿入して切断することが比較的困難であり、不正行為を容易に行うことができない。
また、このような構成により、遊技機が配置された遊技場等の担当者が、基板ケース1を蓋部材3側、つまり前方から見て、第一かしめ部100の蓋側連結片135の状態を確認し、その状態に応じてケース本体2と蓋部材3との固定が解除されたか否か視覚的に容易に確認することができる。
即ち、従来の基板ケースの技術において、第一蓋側収容部132と蓋部材3とを連結している蓋側連結片135を切断してケース本体2と蓋部材3との固定を解除する場合、前部蓋側連結片135aをニッパ90を用いて(一箇所)切断すれば、ケース本体2と蓋部材3との固定を解除することができる。つまり、前部蓋側連結片135aは切断されて2つに分離すればよく、その切断幅の大きさは問題とならい。したがって、例えば、図19に示すように、幅L1であってもよい。よって、前記担当者がこの基板ケースを見ても、幅L1は比較的幅が小さいのでケース本体2と蓋部材3との固定が解除されたことを見落とすおそれがあった。
他方、本実施形態において、第一蓋側収容部132と蓋部材3とを連結している前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bを切断してケース本体2と蓋部材3との固定を解除する場合、前述したように、前部蓋側連結片135aをニッパ90を用いて上下に二箇所切断するなどして、切断幅を大きくし、その後に後部蓋側連結片135bを切断して、ケース本体2と蓋部材3との固定を解除するものである。つまり、この場合における前部蓋側連結片135aの切断幅は、図18に示すように、幅L1よりも大きい幅L2となっている。即ち、前記担当者が基板ケース1を前方から見て、前部蓋側連結片135aの状態を確認した場合、従来の技術における前部蓋側連結片135aの切断幅である幅L1と比べて本実施形態における前部蓋側連結片135aの切断幅である幅L2は、より大きく視認し易くなっている。その結果、例えば、基板ケース1において、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除された場合であっても、前記担当者は、基板ケース1の前方から前部蓋側連結片135aを視認すれば、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に認識することができる。
なお、本実施形態における、ニッパ90は前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bを切断するための工具の一例であり、本発明により奏する効果は、このニッパ90を用いて蓋側連結片135および後部蓋側連結片135bを切断した場合に限定するものではない。即ち、刃部を有する切断用工具であって、かつその刃先から被切断物から離間する方向(つまり、該工具により切断する際に被切断物に接触する反対方向)へ行くに従いその刃部の厚さ(幅)が拡径している工具を用いて前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bが切断された場合であれば、本発明による効果が奏する。
また、前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bの配置は、本実施形態における配置に限定するものではない。即ち、前部蓋側連結片135aおよび後部蓋側連結片135bを切断するために、該前部蓋側連結片135aおよび該後部蓋側連結片135bの配置や、該蓋側連結片135および該後部蓋側連結片135b以外の部材に配置により、先ず前部蓋側連結片135aを切断し、次に後部蓋側連結片135bを切断する構成であって、且つ後部蓋側連結片135bを切断するためには、前部蓋側連結片135aが切断されて2つに分離されるだけではなく、その切断幅の大きさが必要とされる構成、つまりその切断跡が視認し易い構成であればよい。
例えば、図20に示すように、長手方向を左右方向とした前部蓋側連結片135aを左右に配置し、その左右の蓋側連結片135の間に長手方向を前後方向として後部蓋側連結片135bを配置する構成であってもよい。かかる場合、2つの前部蓋側連結片135aが長手方向を左右方向としているため、先ず、左右側方からニッパ90の一対の刃部92を挿入し、その刃先の間にこの前部蓋側連結片135aを挟入して切断する。次に前方からニッパ90の一対の刃部92を挿入し、その刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入することとなる。しかし、後部蓋側連結片135bの左右には前部蓋側連結片135aが配置されているので、これらの前部蓋側連結片135aの切断幅を大きくしなければ、ニッパ90の一対の刃部92の刃先の間に後部蓋側連結片135bを挟入して切断することができない。したがって、前部蓋側連結片135aの切断幅は大きくされ、前記担当者はその切断跡を視認し易く、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に認識することができる。
また、本実施形態においては、第二かしめ部200における第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223とケース本体2とを連結する本体側連結片225は、蓋側連結片135とは別構成としている。しかしながら、本体側連結片225を蓋側連結片135と同一の構成とすることで(図示せぬ前部本体側連結片および後部本体側連結片を備える構成とすることで)、基板ケース1において、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除された場合であっても、前記担当者は、基板ケース1の後方から本体側連結片225を視認したとしても、ケース本体2と蓋部材3との固定が不正に解除されたことを視覚的に容易に認識することができる構成とすることができる。
1:基板ケース,2:ケース本体,3:蓋部材,50:嵌入部材,100:第一かしめ部,120:第一本体側かしめ部,130:第一蓋側かしめ部,135:蓋側連結片,135a:前部蓋側連結片,135b:後部蓋側連結片

Claims (1)

  1. 遊技機に取り付けられた状態で検査者から見て手前側の第一部材検査者から見て奥側の第二部材とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、
    前記第一部材の一側面に設けられる第一筒状部材と、前記第二部材の一側面に設けられる第二筒状部材とが対向して配置されることにより構成される基板ケース筒状部材と、
    前記基板ケース筒状部材に、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材とを跨いだ状態に配置されることにより、前記第二部材と前記第一部材とを固定する固定部材と、
    を備え、
    前記第一筒状部材は、複数の連結片を介して前記第一部材に連結され、
    前記複数の連結片のうち、一部の連結片と他部の連結片とは、前記第一筒状部材と前記第一部材との間における、前記第一筒状部材と前記第二筒状部材との対向方向の位置をずらして配置され、
    前記一部の連結片は、前記他部の連結片よりも、前記対向方向の前記第二部材側に配置され
    前記他部の連結片は、少なくとも2つ以上設けられ、それぞれが前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記対向方向に対して直交する方向に所定の間隔をあけて配置され、
    前記一部の連結片は、前記第一筒状部材と前記第一部材との間で、前記他部の連結片よりも、前記対向方向における前記第二部材側の位置であって、かつ前記対向方向に対して直交する方向における前記所定の間隔をあけて配置された前記他部の連結片の前記間隔内に配置される、
    ことを特徴とする基板ケース。
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