JP5212926B2 - 基板ケース - Google Patents
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Description
このような構成により、ケース本体と蓋部材との固定が容易に解除されないようにしている。
このような構成により、ケース本体と蓋部材とを固定するケース側筒部および蓋側筒部に不正行為が行われないようにしている。
また、特許文献2に記載の技術のように、ケース本体と蓋部材とを固定しているケース側筒部および蓋側筒部をかしめ部カバーにより被覆したとしても、不正行為によりそのかしめ部カバーが切断されたり、基板ケースから取り外されたりすると、そのかしめ部カバー内のケース側筒部および蓋側筒部に不正行為が行われ、ケース本体と蓋部材との固定が不正に解除される場合がある。
なお、以下の説明において、図1における矢印Xの指す方向を基板ケース1の右方向として左右方向を規定する。また、図1における矢印Yの指す方向を基板ケース1の前方向として前後方向を規定する。さらに、図1における矢印Zの指す方向を基板ケース1の上方向として上下方向を規定する。
以下の説明においては、左側の組の構成についてのみ説明する。右側の組の構成は、左側の組と略同一の構成であって、基板ケース1の左右中央を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて左側の組の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
なお、本実施形態においては、ケース本体2と蓋部材3とを固定する場合、3つのかしめ部10のうち、隣り合う第一かしめ部100および第二かしめ部200の2つ(2種類)のかしめ部を用いる。第三かしめ部300は、第一かしめ部100および第二かしめ部200の予備のかしめ部とする。
なお、第三かしめ部300の構成は、第一かしめ部100と略同様の構成であって、第二かしめ部200を中心として左右対称な構成であるので、各構成部材に図面にて第一かしめ部100の説明で用いた符号と同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
第一蓋側収容部132は、複数(本実施形態においては3つ)の蓋側連結片135を介して蓋部材3の天板に連結される。各蓋側連結片135は、ニッパー等の工具により切断可能な部材である。
本実施形態においては、図6および図9(a)に示すように、第一蓋側収容部132の底板の前部(前方から視認しやすい位置)に2つの蓋側連結片135が左右方向に適宜な間隔をあけて配置されるとともに、底板の後部に1つの蓋側連結片135が配置される。そして、第一蓋側収容部132が3つの蓋側連結片135を介して蓋部材3の天板に連結された状態で、これら全ての蓋側連結片135が切断されると、第一蓋側収容部132が蓋部材3の天板と分離して蓋部材3から外れるようになっている。
ここで、第一蓋側収容部132は、第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の内周形状に合わせた略四角筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側収容部132の外径は、第一本体側枠体123の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側収容部122の内径よりも大きく設定される。こうして、第一蓋側収容部132は、その後側部分を第一本体側枠体123内に嵌め込むことができるように構成される。
また、第一蓋側収容部132の左右の側板には、それぞれその後端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部136が形成される。
第一蓋側筒部131は、第一蓋側収容部132の内径よりも小径に形成され、第一蓋側収容部132と連通される。第一蓋側筒部131は、その前端部を第一蓋側収容部132の後端部内に嵌入することにより、この第一蓋側収容部132を介して基板ケース1(さらに詳細には、蓋部材3)の天板に連結される。
ここで、第一蓋側筒部131は、第一本体側かしめ部120の第一本体側収容部122の内周形状に合わせた略円筒状に形成される。その上で、図10および図11に示すように、第一蓋側筒部131の外径は、第一本体側収容部122の内径よりも若干小さく、かつ第一本体側筒部121の内径よりも大きく設定される。また、第一蓋側筒部131の内径は、第一本体側筒部121の内径と同程度に設定される。こうして、第一蓋側筒部131は、そのすべての部分を、第一本体側収容部122内に嵌め込むことができるように構成される。
第二本体側収容部222は、複数(本実施形態においては、2つ)の本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結される。また、第二本体側収容部222は、後述する第二本体側枠体223とも1つの本体側連結片225を介して連結される。各本体側連結片225は、ニッパー等の工具により切断可能な部材である。
本実施形態において、図7(b)に示すように、第二本体側収容部222の底板の後部(後方から視認しやすい位置)に2つの本体側連結片225が左右方向に適宜な間隔をあけて配置されるとともに、天板の前部に1つの本体側連結片225が配置される。そして、第二本体側収容部222が三つの本体側連結片225を介してケース本体2の天板に連結された状態で、これら全ての本体側連結片225が切断されると、第二本体側収容部222は、ケース本体2の天板および第二本体側枠体223から分離してケース本体2から外れるようになっている。
また、第二本体側収容部222の左右の側板には、それぞれその前端部を切り欠くようにして、上下方向に細長い長方形状の開口部226が形成される。
第二本体側筒部221は、第二本体側収容部222の内径よりも小径の略円筒形状に形成され、第二本体側収容部222と連通される。第二本体側筒部221は、その後端部を第二本体側収容部222の前端部内に嵌入することにより、第二本体側収容部222を介してケース本体2の天板に連結される。
また、図10および図11に示すように、第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さよりも長く設定される。また、第二本体側枠体223の内径の左右および上下方向の長さは、第二本体側収容部222の外径の左右および上下方向の長さよりも長く設定される。そして、第二本体側枠体223は、その内部に第二本体側筒部221の全部と、第二本体側収容部222の前端部を収容可能に構成される。
また、第二本体側枠体223は、前述したように、本体側連結片225を介して第二本体側収容部222と連結される。本実施形態において、第二本体側枠体223の天板の後部に、(第二本体側収容部222の天板の前部と連結される)1つの本体側連結片225が配置される。
また、第二本体側枠体223の外径の前後および上下方向の長さは、第一かしめ部100における第一本体側かしめ部120の第一本体側枠体123の外径の前後および上下方向の長さよりも長く設定される。したがって、平面視で第二本体側枠体223の前後端部は、第一本体側枠体123の前後端部よりも外方(前後方)に位置し、また正面視で第二本体側枠体223の天板は、第一本体側枠体123の天板よりも上方へ突出するように構成される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側収容部232の内径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221の外径の前後、左右および上下方向の長さより若干長く設定される。また、第二蓋側収容部232の外径の前後、左右および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後、左右および上下方向の長さより短く設定される。そして、第二蓋側収容部232の全部が第二本体側枠体223内に収容可能に構成されるとともに、第二本体側筒部221の略全部が第二蓋側収容部232に嵌め込み可能に構成される。
また、図10および図11に示すように、第二蓋側枠体233の外径の前後および上下方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の内径の前後および上下方向の長さより若干短く設定される。そして、第二蓋側枠体233が第二本体側枠体223内に嵌め込み可能に構成される。
スプリングピン51は、鉄鋼やばね鋼などから構成される略円筒状の部材である。スプリングピン51の外周面の一部には、切り込み51aが軸心方向に蛇行しながら延びるように形成される。スプリングピン51の自然状態における外径は、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内径よりも若干大きく設定される。スプリングピン51は弾性を有しており、スプリングピン51の外周側から半径方向内側(切り込み51aの幅が小さくなる方向)に力がかかると、力がかかった方向へ弾性変形する。スプリングピン51は、半径方向内側へ弾性変形した状態では、半径方向外側(切り込み51aの幅が大きくなる方向)への復元力を有する。
組み付けピン52は、ABS等の合成樹脂材などから構成されて可撓性を有する。組み付けピン52は、略四角板状に形成された板状片53の中央部から挿入軸54を延出させて形成される。板状片53の直径は、スプリングピン51の外径よりも大きく、かつ第一蓋側収容部132および第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定される。そして、組み付けピン52は、挿入軸54をスプリングピン51の一側の開口部から挿入して、板状片53をスプリングピン51の一側端部に固定することにより、スプリングピン51と組み付けられる。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を後側として、第一かしめ部100内にその前側の開口部、即ち第一蓋側収容部132の前側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第一蓋側収容部132の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第一蓋側収容部132の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が前方へ向けて反り返りながら)、第一かしめ部100内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の後部が第一蓋側筒部131内を通過して第一本体側筒部121内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の前方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第一蓋側収容部132の左右側壁の開口部136に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第一かしめ部100に対して抜け止めされる。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第一本体側筒部121および第一蓋側筒部131の内周面との間に摩擦力が発生する。
また、嵌入部材50は、第一本体側筒部121と第一蓋側筒部131との間に跨った状態から前方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第一本体側かしめ部120と第一蓋側かしめ部130とがかしめられた後は、嵌入部材50を第一かしめ部100から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
そして、嵌入部材50が、スプリングピン51を前側として、第一かしめ部100内にその後側の開口部、即ち第二本体側収容部222の後側の開口部から嵌入される。
この際、嵌入部材50は、板状片53の直径が第二本体側収容部222の内径よりも若干大きく設定されることから、板状片53の左右の外周部を曲げて第二本体側収容部222の内周面に当接させながら(板状片53の左右側端部が後方へ向けて反り返りながら)、第二かしめ部200内に嵌入される。
そして、嵌入部材50のスプリングピン51の前部が第二本体側筒部221内を通過して第二蓋側筒部231内に至ると、板状片53が左右の外周部の曲げを戻して(つまり、板状片53の左右側端部の後方へ向けての反り返りがなくなり、板状片53の形状が復元する)、第二本体側収容部222の左右側壁の開口部226に嵌め込まれる。こうして、嵌入部材50が第二かしめ部200に対して抜け止めされる。
この状態においては、嵌入部材50のスプリングピン51の復元力、つまりスプリングピン51の半径方向外側へ向けられた力と、第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231のそれぞれの反力とによって、スプリングピン51の外周面と第二本体側筒部221および第二蓋側筒部231の内周面との間に摩擦力が発生する。
また、嵌入部材50は、第二本体側筒部221と第二蓋側筒部231との間に跨った状態から後方へ向けて簡単には移動しなくなる。そのため、一旦第二本体側かしめ部220と第二蓋側かしめ部230とがかしめられた後は、嵌入部材50を第二かしめ部200から抜き取って、ケース本体2と蓋部材3との固定を容易に解除することはできないようになっている。
このとき、第一蓋側かしめ部130の第一蓋側筒部131が第一本体側筒部121内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第一本体側筒部121内および第一蓋側筒部131内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第一蓋側収容部132の開口部136に嵌め込まれているため、第一蓋側かしめ部130がケース本体2に第一本体側かしめ部120を介して連結されている。しかし、第一蓋側収容部132が蓋部材3から外れているため、第一かしめ部100(第一本体側かしめ部120および第一蓋側かしめ部130)がケース本体2のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
この状態においては、第二本体側かしめ部220の第二本体側筒部221が第二蓋側収容部232内に嵌め込まれた状態で、嵌入部材50のスプリングピン51が第二蓋側筒部231内および第二本体側筒部221内に嵌入されるとともに、嵌入部材50の板状片53が第二本体側収容部222の開口部226に嵌め込まれているため、第二本体側かしめ部220が蓋部材3に第二蓋側かしめ部230を介して連結されている。しかし、第二本体側収容部222がケース本体2から外れているため、第二かしめ部200(第二本体側かしめ部220および第二蓋側かしめ部230)が蓋部材3のみに設けられた状態となって、ケース本体2と蓋部材3との固定が解除される。
図20に示すように、天板61の溝部61aの内径の前後方向の長さは、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の外径の前後方向の長さより若干長く設定される。そして、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、天板61の溝部61a内に、第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の上部が嵌め込まれる(嵌合される)。そして、天板61の溝部61aの内周面と第二本体側かしめ部220の第二本体側枠体223の外周面(上面、前側面および後側面)の上部とが当接、又は近接するように設定される。
なお、前板62は、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、該前板62の内面側に、第一かしめ部100および第三かしめ部300の各第一蓋側収容部132の前端面と、第二かしめ部200の第二蓋側筒部231の前端面(第二蓋側筒部231の閉塞部235の前面)が当接、又は近接するように設定される。また、前板62の下端部は、基板ケース1の前板の前上端部と当接するように設定され、前板62と基板ケース1の前板とが、板面を前後方向に向けた状態で上下方向に連続した略一平面となるように形成される。
なお、背板63は、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、該背板63の内面側に、第一かしめ部100および第三かしめ部300の各第一本体側筒部121の後端面(第一かしめ部100においては、第一本体側筒部121の閉塞部125の後面)と、第二かしめ部200の第二本体側収容部222の後端面が当接、又は近接するように設定される。また、背板63の下端部は、基板ケース1の背板の後上端部と当接するように設定され、背板63と基板ケース1の背板とが、板面を前後方向に向けた状態で上下方向に連続した略一平面となるように形成される。
なお、左側板64は、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、該左側板64の内面側に、基板ケース1の上端部の左右に配置された複数のかしめ部10のうち最も左側に配置されたかしめ部10、つまり左側の第三かしめ部300の第一本体側枠体123の左側面が当接、又は近接するように設定される。
なお、右側板65は、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、該右側板65の内面側に、基板ケース1の上端部の左右に配置された複数のかしめ部10のうち最も右側に配置されたかしめ部10、つまり右側の第三かしめ部300の第一本体側枠体123の右側面が当接、又は近接するように設定される。
ケース本体2と蓋部材3とを組み付けて形成される基板ケース1において、
前記ケース本体2の天板(一側面)に設けられる本体側筒状部材である本体側かしめ部20と、前記蓋部材3の天板(一側面)に設けられる蓋側筒状部材である蓋側かしめ部30とを組み付けて形成され、本体側かしめ部20と蓋側かしめ部30とを跨いだ状態に嵌入部材50が嵌入されるかしめ部(基板ケース筒状部材)10と、
下側(一面)が開口した略箱状に形成され、前記開口した面をケース本体2および蓋部材3の天板(一側面)に向けた姿勢、かつその内部にかしめ部10を収容した状態で、ケース本体2および蓋部材3に係止されるかしめ部カバー5と、
を備え、
かしめ部カバー5内における、ケース本体2および蓋部材3の一側面と対向する天板(対向面)61には、該天板61の長手方向に沿って凹陥する溝部61aが形成され、
天板61の前後方向(短手方向)における、かしめ部10の途中部には、かしめ部カバー5がケース本体2および蓋部材3に係止された状態で、かしめ部カバー5の溝部61aに嵌合する第二かしめ部200の第二本体側枠体(嵌合部)223が形成されるものである。
したがって、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて強い力で押圧されたとしても、その前板62および背板63の上端部を連結させる部材である天板61、さらに詳細には天板61の溝部61aおよび第二本体側枠体223を介して第二かしめ部200により、その前後方向へ向けて押圧された力を受け止めることができる。よって、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて弾性変形(湾曲)し難くなり、かしめ部カバー5の前板62および背板63(の下端部)と基板ケース1との間に隙間が生じ難くなる。つまり、かしめ部カバー5内に何らかの工具が挿入されることがなく、前述したような不正行為を防止することができる。
したがって、前述したような不正行為(かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて強い力で押圧される行為)があっても、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて弾性変形(湾曲)し難くなり、かしめ部カバー5の前板62および背板63(の下端部)と基板ケース1との間に隙間が生じ難くなる。つまり、かしめ部カバー5内に何らかの工具が挿入されることがなく、前述したような不正行為をより確実に防止することができる。
かしめ部カバー5がケース本体2および蓋部材3に係止された状態で、かしめ部カバー5内に収容された前記2つ以上のかしめ部10のうち、天板61の左右方向における両最外側に配置される左右の第三かしめ部300は、天板61の前後方向に沿って形成されるかしめ部カバー5の左側板64と右側板65とに、それぞれ当接するものである。
したがって、前述したような不正行為が行われても、2つの第二かしめ部200の第二本体側枠体223により、その前後方向へ向けて押圧された力を受け止めることができる。よって、第二本体側枠体223が1つの場合と比べて、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて弾性変形(湾曲)し難くなり、かしめ部カバー5の前板62および背板63(の下端部)と基板ケース1との間に隙間が生じ難くなる。つまり、かしめ部カバー5内に何らかの工具が挿入されることがなく、前述したような不正行為をより確実に防止することができる。
したがって、前述したような不正行為が行われても、二組の第一かしめ部100、第二かしめ部200および第三かしめ部300(換言すれば、合計6つのかしめ部10)により、その前後方向へ向けて押圧された力を受け止めることができる。よって、第一かしめ部100、第二かしめ部200および第三かしめ部300が一組の場合と比べて、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて弾性変形(湾曲)し難くなり、かしめ部カバー5の前板62および背板63(の下端部)と基板ケース1との間に隙間が生じ難くなる。つまり、かしめ部カバー5内に何らかの工具が挿入されることがなく、前述したような不正行為をより確実に防止することができる。
したがって、かしめ部カバー5が基板ケース1に取り付けられた状態で、かしめ部カバー5は、天板61と左側板64と右側板65と前板62と背板63とが、第一かしめ部100、第二かしめ部200、および第三かしめ部300と当接、又は近接するものである。換言すれば、下側が開口された略直方体の箱状に形成されるかしめ部カバー5の下側を除く、全ての面が第一かしめ部100、第二かしめ部200、または第三かしめ部300のいずれかのかしめ部により当接、又は近接するものである。よって、第一かしめ部100、第二かしめ部200、または第三かしめ部300のいずれかのかしめ部とかしめ部カバー5の1面が当接、又は近接する場合と比べて、かしめ部カバー5の前板62および背板63が前後方向へ向けて弾性変形(湾曲)し難くなり、かしめ部カバー5の前板62および背板63(の下端部)と基板ケース1との間に隙間が生じ難くなる。つまり、かしめ部カバー5内に何らかの工具が挿入されることがなく、前述したような不正行為をより確実に防止することができる。
Claims (3)
- ケース本体と蓋部材とを組み付けて形成される基板ケースにおいて、
前記ケース本体の一側面に設けられる本体側筒状部材と、前記蓋部材の一側面に設けられる蓋側筒状部材とを組み付けて形成され、前記本体側筒状部材と前記蓋側筒状部材とを跨いだ状態に嵌入部材が嵌入される基板ケース筒状部材と、
一面が開口した略箱状に形成され、前記開口した面を前記ケース本体および蓋部材の一側面に向けた姿勢、かつその内部に前記基板ケース筒状部材を収容した状態で、前記ケース本体および前記蓋部材に係止される基板ケース筒状部材カバーと、
を備え、
前記基板ケース筒状部材カバー内における、前記ケース本体および蓋部材の一側面と対向する対向面には、該対向面の長手方向に沿って凹陥する溝部が形成され、
前記対向面の短手方向における、前記基板ケース筒状部材の途中部には、前記基板ケース筒状部材カバーが前記ケース本体および前記蓋部材に係止された状態で、前記基板ケース筒状部材カバーの前記溝部に嵌合する嵌合部が形成される、
ことを特徴とする基板ケース。 - 前記基板ケース筒状部材カバーの前記対向面の短手方向における、前記基板ケース筒状部材の両端面は、前記基板ケース筒状部材カバーが前記ケース本体および前記蓋部材に係止された状態で、前記対向面の長手方向に沿って形成される基板ケース筒状部材カバーの両側面に、それぞれ当接する、
ことを特徴とする請求項1に記載の基板ケース。 - 前記基板ケース筒状部材は、2つ以上設けられ、
前記基板ケース筒状部材カバーが前記ケース本体および前記蓋部材に係止された状態で、前記基板ケース筒状部材カバー内に収容された前記2つ以上の基板ケース筒状部材のうち、前記対向面の長手方向における両最外側に配置される基板ケース筒状部材は、前記対向面の短手方向に沿って形成される基板ケース筒状部材カバーの両側面に、それぞれ当接する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板ケース。
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