JP5272840B2 - 流体遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流路の開閉を行う流体制御装置、特に、ガスの事故を未然に防ぐためガスメータなどに内蔵されるガス遮断装置の遮断機構として使用される遮断弁装置に関するものである。
ガス事故を未然に防ぐため、従来より種々の安全装置が利用されており、中でもガスメータに内蔵され流量センサによりガスの流量を検出しマイクロコンピュータによりガスの使用状態を異常使用と判断した場合や、地震センサ、ガス圧力センサ、ガス警報器、一酸化炭素センサなどのセンサの状況を監視し危険状態と判断した場合に、内蔵された遮断弁によりガスを遮断するガス遮断装置がある。このようなマイクロコンピュータ搭載ガス遮断装置内蔵ガスメータは、マイコンメータと呼ばれ、電池を電源としており、安全性、ガス配管の容易性、経済的価格等の優位性のため普及が促進され、ほぼ全世帯普及が実施されるに至っており、ガス事故の飛躍的低減に貢献している。
このマイコンメータは、停電などの影響を受けないよう電池電源で駆動され、また全戸普及のため経済的な容量の電池が搭載されているため、遮断弁は開弁、閉弁状態の保持に電力を必要としない自己保持型電磁ソレノイドやPM型ステッピングモータで駆動されていて、マイコンメータシステムの異常時に必ず安全側、すなわちガス遮断側に状態移動するフェールセーフ構造ではない。
このため、フェールセーフ構成でないことを補い、マイコンメータの安全性を高めるため様々なシステムバックアップ手段が考案、搭載されている。
以下に従来の流体遮断装置(マイコンメータ)について説明する(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1記載の流体遮断装置(燃料制御遮断装置)は、図9に示したように、ガスメータ1に内蔵されガス流路2を遮断可能な自己保持型の遮断弁3と、ガスの流量を検知する流量センサ等による流量検出部4と、この流量検出部4の流量信号5が所定の流量以上の場合、遮断弁3を駆動する遮断駆動部6に遮断信号7を出力する流量判定部8と、遮断信号7が出力されたことを記憶する遮断記憶部9と、この遮断記憶部9の状態が遮断中であり、かつ流量検出部4が流量信号5を出力した流量ありの状態の場合、遮断駆動部6に遮断信号10を出力するアンドゲート等による遮断中流量あり判定部11と、これらの制御部4〜11および遮断弁3に電力を供給する電池等による電源部13より構成されている。流量判定部8、遮断記憶部9、遮断中流量あり判定部11はマイクロコンピュータ14に記録されたソフトウェア手段などで実現されている。
以上のように構成された流体遮断装置の動作について説明する。
ガス使用において危険性のない通常状態においては、遮断弁3は復帰(開弁)状態であり、ガスメータ1の下流のガス機具(図示せず)などにガスを供給可能である。このときガスの流量を検出した場合、流量検出部4は流量信号5を出力している。
流量信号5が異常に大きな流量であったり、流量信号5の継続が図示していないタイマー手段によって異常に長時間である場合など、ガス消費パターンが異常であると流量判定部8が判定した場合、遮断駆動部6に遮断信号7が出力され遮断弁3でガス流路2を遮断
駆動すると同時に、遮断記憶部9に遮断駆動したことを記憶する。
この後、流量検出部4が流量を検出した場合、流量信号5が遮断中流量あり判定部11に出力され、遮断記憶部9の記憶が遮断中である場合、遮断中流量あり判定部11は遮断駆動部6に遮断信号10を出力し、遮断駆動部6は遮断弁3を再度遮断駆動する。
このように図9に示す流体遮断装置は、遮断中に流量がある場合に再度遮断動作を行うことによって、遮断弁3がフェールセーフ構造でないことを補いマイコンメータの安全性を高めている。
特開昭59−69618号公報
この種の流体遮断装置において、遮断中に流量があるということは、遮断弁の損失が増えるなど機構部が特性劣化しているか、電池電源部の電圧が低下するなど駆動部が特性劣化しているなどの原因により、遮断弁の動作が完了していないか動くことができないためであることが多い。
しかしながら、図9に示した従来の流体遮断装置は、遮断中に流量がある場合通常と同じ遮断動作を繰り返すだけであるため、機構部や駆動部が特性劣化している場合遮断弁3がガス流路2を遮断できる確率は高くならない。すなわち、遮断中に流量がある場合でもガス流路を遮断できない可能性が高いという課題を有していた。
本発明はかかる従来の課題に鑑み、遮断弁の損失が増えるなど機構部が特性劣化しているか、電池電源部の電圧が低下するなど駆動部が特性劣化しているなどの場合でも、遮断弁がガス流路を遮断できる確率を高くし、マイコンメータの安全性をより高くできる流体遮断装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流体遮断装置は、流路を遮断するためのモータを駆動源とする遮断弁と、流量を検出する流量検出手段と、前記遮断手段を遮断駆動したことを記録する記憶手段と、前記流量検出手段の検出流量より前記遮断手段による遮断状態を検出する遮断状態検出手段と、前記遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させて充電する昇圧手段とを有し、前記記憶手段が遮断中であり、前記遮断状態検出手段で遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増幅し充電をしてそのエネルギーにて再度前記遮断手段を遮断駆動させる遮断力増大手段を備えたものである。
上記のように、流路遮断動作後に遮断手段の流路遮断動作が不完全であることを検出した場合、遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させて再度遮断手段を遮断駆動するため、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
本発明の流体遮断装置は、流路を遮断する遮断手段と、流路遮断動作後に前記遮断手段の流路遮断動作が不完全であることを検出した場合、遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させて再度遮断手段を遮断駆動するため、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断で
きる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断する流体遮断装置を提供できる。
第1の発明は、流路を遮断するためのモータを駆動源とする遮断弁と、流量を検出する流量検出手段と、前記遮断手段を遮断駆動したことを記録する記憶手段と、前記流量検出手段の検出流量より前記遮断手段による遮断状態を検出する遮断状態検出手段と、前記遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させて充電する昇圧手段とを有し、前記記憶手段が遮断中であり、前記遮断状態検出手段で遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増幅し充電をしてそのエネルギーにて再度前記遮断手段を遮断駆動させる遮断力増大手段を備えたものである。
そして、流路遮断動作後に遮断手段の流路遮断動作が不完全であることを検出した場合、遮断手段への供給電圧を高めて遮断力を高めるよう再度遮断手段を遮断駆動するため、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
第2の発明は、流体を遮断する遮断手段と、流量を検出する流量検出手段と、前記遮断手段を遮断駆動したことを記録する記憶手段と、前記遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させる昇圧手段とを有し、前記記憶手段が遮断中であり、前記流量検出手段の検出流量より遮断状態を検出し、遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増大して遮断力を高めて再度前記遮断手段を遮断駆動する駆動手段を有するものである。
そして、記憶手段が遮断中であり、流量検出手段が所定量以上の流量を検出した場合、遮断手段への供給電圧を高めて遮断力を高めるよう再度遮断手段を遮断駆動するため、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
そして、記憶手段が遮断中であり、流量検出手段が所定量以上の流量を検出した場合、または開閉検出手段の出力が閉止でない場合、昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増大して、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
の発明は、第1の発明の流体遮断装置において、遮断手段がモータを駆動源とする遮断弁であり、昇圧手段は予備電源を有し、記憶手段が遮断中であり、遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記予備電源にて電圧を増幅しそのエネルギーにて再度前記遮断手段を駆動することを特徴とするものである。
そして、記憶手段が遮断中であり、流量検出手段が所定量以上の流量を検出した場合、または開閉検出手段の出力が閉止でない場合、昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増大して、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の流体遮断装置のブロック図である。
図1において、ガスメータ21に内蔵されガス流路22を遮断可能なPM型ステッピングモータや自己保持型電磁ソレノイド等によって駆動される自己保持型の遮断弁23と、ガスの流量を検知する磁気センサ、圧力センサ、超音波センサ、熱線流量センサ、流体素子センサ、質量流量センサ、フロートセンサ等による流量検出部24と、この流量検出部24の流量信号25が異常流量などの場合遮断弁23を駆動する遮断駆動部26に遮断信号27を出力する流量判定部28と、遮断信号27が出力されたことを記憶する遮断記憶部29と、この遮断記憶部29の状態が遮断中でありかつ流量検出部24の流量信号25が所定の流量Q0以上で流量ありと判定される場合、遮断駆動部26に遮断信号30を出力するアンドゲート等による遮断中流量あり判定部31と、これらの各部および遮断弁23に電力を供給する電池等による電源部33より構成され、遮断駆動部26は遮断信号27を受けて遮断弁23を通常の供給電圧で駆動し、遮断信号30を受けた場合、すなわち遮断記憶部29の状態が遮断中でありかつ所定量以上の流量を検出した遮断中流量ありの状態の場合は供給電圧を増幅して遮断駆動する。
流量判定部28、遮断記憶部29、遮断中流量あり判定部31、遮断駆動部26はマイクロコンピュータ34に記録されたソフトウェア手段や論理ICなどで実現されている。
図2は本発明の実施の形態1の流体遮断装置の遮断駆動部および遮断弁のブロック図である。
図2において、遮断弁23はA相、B相の2相バイポーラ励磁方式のステッピングモータ41で駆動されていて、遮断駆動部26は駆動電圧を通常電圧43と昇圧電圧44とに切り替え昇圧電圧44を生成する昇圧部45を備えた駆動電圧切替手段46と、駆動周波数を発生し2相バイポーラ駆動波形を出力する励磁回路47とで構成されている。
異常流量などによる通常駆動時においては駆動電圧切替手段46は例えば2Vの通常電圧43を励磁回路47に出力し、遮断中流量ありの状態の場合においては駆動電圧切替手段46は昇圧部45にて通常電圧を例えば4Vに増大し昇圧電圧44を出力するために切り替えて励磁回路47に出力する。
なお、昇圧部45に充電部を設けることによりさらに高い昇圧電圧44を励磁回路47に出力することができる。
図3は本発明の実施の形態1の流体遮断装置の遮断弁の断面図である。
図3において、A相、B相に接続された電磁コイル51、52と、磁力を伝達するヨーク53、54、55、56とでステータ57が構成され、永久磁石58と、流路59に突
出したリード部60を有するリードシャフト61とで構成されたロータ62がステータ57と同軸に配され、流路59に形成された弁座63と当接することによってガス等の流体を遮断可能でリードナット部64を有する弁体65がリード部60に螺合して配され、弁体65自身の回転は爪状の回動規制手段66によって規制されているためロータ62の回転によって弁体65は軸方向に前後動する。
ステータ57とロータ62は2相励磁型のPM(永久磁石)型のステッピングモータを形成しており、電磁コイル51、52すなわちA相、B相に1/2・πの位相差を有する矩形波等の回転磁界を発生する電流を印加することによってロータ62が回転し、電流を印加しない場合は永久磁石58による静止トルクによってロータ62は回転を阻止されている。
図3においては、弁体65側から見てCW(時計回り)方向にロータ62が回転した場合は弁体65が弁座63に近づく遮断動作を行い、CCW(反時計回り)に回転した場合は弁体65が弁座63から遠ざかる復帰動作を行う。
図4は図3の遮断弁の駆動部であるPM型ステッピングモータの駆動電圧と脱調トルクの関係を表すグラフの一例である。
図4のように、駆動電圧が高い方が高いトルクを発生させ、例えば駆動電圧2Vでは2.1mN・mであるのに対し、高電圧4Vでは5.2mN・mと強いトルクを発生させ、すなわち高電圧駆動時には遮断弁の駆動力が強くなることがわかる。
以上のように構成された流体遮断装置の動作について説明する。
流量検出部24の流量信号25を流量判定部28が判定し、ガスの使用状態に異常がない場合、遮断信号27は出力されず、遮断弁23はガス流路22を開放した復帰状態を保つ。
流量検出部24の流量信号25を流量判定部28が判定し、合計流量が異常に多い場合や、個別流量区分の使用時間が異常に長い場合などガスの使用状態に異常がある場合や、地震センサ、圧力センサ、ガス漏れセンサ等のその他センサ36や、遮断スイッチや通信回線等による外部遮断命令37を受けた場合、遮断信号27が遮断駆動部26に出力され、遮断駆動部26は遮断弁23を通常駆動によって遮断すると同時に、遮断記憶部29に遮断信号を出力したこと、すなわち遮断中であることを記憶させる。
図2、図3および図4によると、この通常駆動時の駆動電圧は例えば2Vであり、遮断弁23のステッピングモータ41は2.1mN・mのトルクで遮断動作を行う。
遮断動作後、遮断弁23は永久磁石58による静止トルクによって無通電でも遮断状態を保持する。
遮断弁23の損失が増えるなど機構部が特性劣化したり、電池による電源部33の電圧が低下するなど駆動部が特性劣化している場合、遮断弁23の遮断動作が完了していないことがある。
この遮断動作未完了状態においては遮断記憶部29は遮断中であることを記憶し、流量検出部24が流量を検出し流量判定部28が流量信号25を所定の流量Q0以上で流量ありと判定した場合流量ありの信号が発生し、遮断中でありかつ流量があるため遮断中流量あり判定部31は遮断駆動部26に遮断信号30を出力し、遮断駆動部26は昇圧駆動で
遮断弁23を再遮断する。
すなわち、図2において駆動電圧切替手段46は励磁回路47へ再遮断の駆動電圧を出力するため昇圧部45へ昇圧信号を送る。昇圧部45は例えば2Vの電源電圧を4Vまで昇圧し充電維持して励磁回路47へ出力し、図4に示したように遮断弁23の駆動部であるステッピングモータ41は5.2mN・mの強いトルクを発し遮断弁23は強い駆動力で再遮断を行う。
このため、機構部や駆動部が特性劣化している場合でも、遮断弁23はガスなどの流体通路を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全に流体を遮断することができる。
なお、ここで遮断記憶部の遮断中記録を複数とし、遮断中流量ありで再遮断した後再度流量がある場合、駆動周波数をより低くして駆動トルクを大きくして遮断弁を再再遮断してもよく、この場合はより確実または安全に流体を遮断することができる。
次に図示していない外部手段などから復帰信号があたえられた場合、図示していない復帰駆動部が遮断弁23の駆動部であるステッピングモータ41を例えばCCW方向に逆転駆動することによってガス流路22を開弁復帰すると同時に、遮断記憶部29の遮断中記録をリセットし、ガスを流すことができる通常状態に復帰する。
このように、本発明の実施の形態1の流体遮断装置は、遮断記憶部29が遮断中であり、流量判定部28が所定量以上の流量があると判定した場合、昇圧部45が昇圧電圧44を出力しステッピングモータ41など遮断弁23の駆動手段の駆動力を高めて駆動するため、遮断弁23がガス流路22を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全にガスを遮断することができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2の流体遮断装置の遮断駆動部および遮断弁のブロック図である。
図5において、遮断弁23と流量検出部24と流量判定部28と遮断中流量あり判定部31と電源部33は図1と同様であり、遮断駆動部72は遮断信号27を受けて遮断弁23を通常の供給電圧で駆動し、遮断信号30を受けた場合、すなわち遮断記憶部29の状態が遮断中でありかつ所定量以上の流量を検出した遮断中流量ありの状態の場合は予備電源73に駆動電圧を切り替えて遮断駆動する。
図6は本発明の実施の形態2の流体遮断装置の遮断駆動部および遮断弁のブロック図である。
図6において、遮断弁23は図2、図3と同様であり、遮断駆動部74は駆動電圧を通常電圧75と予備電源電圧76とに切り替える駆動電源切替手段77と、駆動周波数を発生し2相バイポーラ駆動波形を出力する励磁回路78とで構成されている。
異常流量などによる通常駆動時においては駆動電源切替手段77は例えば2Vの通常電圧75を励磁回路78に出力し、遮断中流量ありの状態の場合においては駆動電源切替手段77は通常電圧より高い電圧の電池電源等の予備電源79に切り替えて例えば4Vの予備電源電圧76を励磁回路78に出力する。
その他の部分は、図1の流体遮断装置と同様であり説明を省略する。
このように、本発明の実施の形態2の流体遮断装置は、遮断記憶部29が遮断中であり、流量判定部28が所定量以上の流量があると判定した場合、駆動電源切替手段77が駆動電圧の高い電源に設定してステッピングモータ41など遮断弁23の駆動手段の駆動力を高めて駆動するため、遮断弁23がガス流路22を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全にガスを遮断することができる。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3の流体遮断装置のブロック図である。
図7において、ガスメータ80に内蔵されガス流路22を遮断可能なPM型ステッピングモータや自己保持型電磁ソレノイド等によって駆動される自己保持型の遮断弁23と、遮断弁23の開閉状態を検出するリミットスイッチ、磁気スイッチ、インダクタンス検出手段、サーチコイル、フォトセンサ、感圧素子などからなる開閉検出部81と、ガスの流量を検知する磁気センサ、圧力センサ、超音波センサ、熱線流量センサ、流体素子センサ、質量流量センサ、フロートセンサ等による流量検出部24と、この流量検出部24の流量信号25が異常流量などの場合遮断弁23を駆動する遮断駆動部26に遮断信号27を出力する流量判定部82と、遮断信号27が出力されたことを記憶する遮断記憶部29と、この遮断記憶部29の状態が遮断中でありかつ開閉検出部81の信号が未閉止の場合遮断駆動部26に遮断信号83を出力するアンドゲート等による遮断中閉止不完全判定部84と、これらの各部および遮断弁23に電力を供給する電池等による電源部33より構成され、遮断駆動部26は遮断信号27を受けて遮断弁23を通常の駆動力で駆動し、遮断信号83を受けた場合、すなわち遮断記憶部29の状態が遮断中でありかつ開閉検出部81の信号が未閉止の遮断中閉止不完全の場合は駆動力電圧を高出力側に切り替えて遮断駆動する。
流量判定部82、遮断記憶部29、遮断中閉止不完全判定部84、遮断駆動部26はマイクロコンピュータ85に記録されたソフトウェア手段や論理ICなどで実現されている。
遮断駆動部26は実施の形態1〜2と同様の手段が可能であるので説明を省略する。
図8は本発明の実施の形態5の流体遮断装置の遮断弁および開閉検出部の断面図である。
図8において、遮断弁23は図1、図2、図3と同様であり、開閉検出部81は、遮断弁23と同軸に配され一端は遮断弁23が閉弁時に当接し他端に永久磁石87が固定されたロッド88と、ロッド88を摺動可能に保持するハウジング86と、ロッド88を遮断弁23方向に付勢する遮断弁23の閉弁力より弱いスプリング89と、ガスメータ内のガス隔壁90を距てて配され永久磁石87が接近した時ONとなり離反した時OFFとなる磁気リードスイッチ91とで構成されている。
上記開閉検出部81の動作は、遮断弁23の弁体65の位置が開弁状態の場合は、ロッド88は弁体65に当接せずスプリング89に付勢されて図中右側にあるため、永久磁石87は磁気リードスイッチ91から離反し磁気リードスイッチはOFFの状態であり、遮断弁23の弁体65の位置が閉弁状態の場合は、ロッド88は弁体65に当接し遮断弁23の閉弁力に押されて図中左側に移動し、永久磁石87は磁気リードスイッチ91に接近し磁気リードスイッチがONの状態となることによって、遮断弁23の開閉状態を電気信号として検出することが可能である。
そして、異常流量などによる通常駆動時においては遮断駆動部26は通常の駆動力また
は遮断ストローク遮断弁23を駆動し、遮断記憶部29の状態が遮断中であり、かつ開閉検出部81の信号が未閉止の場合、すなわち磁気リードスイッチがOFFの遮断中閉止不完全の場合は、駆動力を高出力側に切り替えて遮断駆動する。
このように、本発明の実施の形態5の流体遮断装置は、遮断記憶部29が遮断中であり、開閉検出部81の信号が未閉止の遮断中閉止不完全の場合は、遮断駆動部26を高出力側に切り替えて遮断駆動するため、遮断弁23がガス流路22を遮断できる確率が高くなり、より確実または安全にガスを遮断することができる。
なお、上記実施の形態において遮断弁23は2相バイポーラ励磁PM型ステッピングモータ41が駆動手段である例を説明したが、3相以上でもモノポーラ励磁でもよく、その他同機モータでもよく、実施の形態2に示した遮断駆動部が駆動電源を切り替える例においてはDCブラシレスモータ等の直流モータも選択可能である。
また、遮断弁23はロータ62の回転が直接弁体65の前後動に変換されるよう説明したが、減速機構を介してもよく、磁気カップリングなど気密隔壁を介した動力伝達でもよい。
また、この流体遮断装置はガスメータ21に内蔵され、電源部33によって駆動されるよう説明したが、孤立型流体遮断装置でもよく燃焼機器等に内蔵されてもよく、商用電源、自己発電電源などで駆動されてもよく、コンデンサ等のバックアップ電源で駆動されてもよい。
以上のように、本発明にかかる流体遮断装置は、遮断手段の流路遮断動作が不完全であることを検出した場合、遮断手段の駆動力を高めて再度遮断手段を遮断駆動するため、遮断手段がガスなどの流体通路を遮断できる確率を高くすることが出来るので、モータ駆動などで確実な動作が必要な装置に応用できる。
本発明の実施の形態1の流体遮断装置のブロック図 本発明の実施の形態1の流体遮断装置の遮断駆動部および遮断弁のブロック図 本発明の実施の形態1の流体遮断装置の遮断弁の断面図 図3の遮断弁の駆動部であるPM型ステッピングモータの駆動電圧と脱調トルクの関係を表すグラフ 本発明の実施の形態2の流体遮断装置のブロック図 本発明の実施の形態2の流体遮断装置の遮断駆動部および遮断弁のブロック図 本発明の実施の形態3の流体遮断装置のブロック図 本発明の実施の形態3の流体遮断装置の遮断弁および開閉検出部の断面図 従来の流体遮断装置のブロック図
22 ガス流路(流路)
23 遮断弁(遮断手段)
24 流量検出部(流量検出手段、遮断状態検出手段)
26、72 遮断駆動部(駆動手段)
29 遮断記憶部(記憶手段)
31 遮断中流量あり判定部
41 ステッピングモータ(モータ)
44 駆動電圧切替手段(遮断力増大手段)
45 昇圧部(昇圧手段)
73 予備電源
76 電流切替手段
77 駆動電源切替手段 (遮断力増大手段)
81 開閉検出部(開閉検出手段、遮断状態検出手段)
84 遮断中閉止不完全判定部(制御手段)

Claims (2)

  1. 流路を遮断するためのモータを駆動源とする遮断弁と、
    流量を検出する流量検出手段と、
    前記遮断手段を遮断駆動したことを記録する記憶手段と、
    前記流量検出手段の検出流量より前記遮断手段による遮断状態を検出する遮断状態検出手段と、
    前記遮断手段への供給電圧を通常電圧より増大させて充電する昇圧手段とを有し、
    前記記憶手段が遮断中であり、前記遮断状態検出手段で遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記昇圧手段にて電圧を所定の高さまで増幅し充電をしてそのエネルギーにて再度前記遮断手段を遮断駆動させる遮断力増大手段を備えた流体遮断装置。
  2. 前記昇圧手段は予備電源を有し、前記記憶手段が遮断中であり、遮断状態が不完全であることを検出した場合、前記予備電源にて電圧を増幅しそのエネルギーにて再度前記遮断手段を駆動することを特徴とする請求項1記載の流体遮断装置。
JP2009073307A 2009-03-25 2009-03-25 流体遮断装置 Expired - Fee Related JP5272840B2 (ja)

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