JP5272759B2 - 厚鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厚鋼板製造方法に関し、詳しくは、靱性および経済性に優れた厚鋼板製造方法、特に、板厚方向(以下、「Z方向」という。)の靱性に優れた厚鋼板製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、造船用など各種の素材として好適に用いることができる靱性に優れた厚鋼板製造方法に関する。
なお、本発明に係る厚鋼板は板厚50mm以上のものが対象であり、強度クラスとしては引張強さが490MPa級、すなわち、490〜650MPaのものが対象となる。
大型構造物に用いられる厚鋼板は、スラブをオーステナイト温度域、すなわち、Ac3点以上に加熱後、所定の厚みまで圧延を行い、冷却処理することにより製造される。
厚鋼板の特性は、鋼組成、加熱温度条件、圧延条件、冷却条件などにより決定し、これらの条件を適宜調整することにより、付加価値の高い高性能厚鋼板を製造することが可能になる。
厚鋼板の製造における加熱温度は、通常、1150℃程度とオーステナイト温度域でも比較的高い温度で行われてきた。これは、高温加熱によるスラブの軟化作用により、次工程である圧延工程において、圧下の負荷を小さくするためである。
なお、鋼板、なかでも、厚鋼板の製造では常にエネルギー原単位の減少が求められるが、近年のエネルギー資源の価格の高騰から、より一層のエネルギー原単位の減少が要求されるようになってきた。また、近年の環境への配慮から二酸化炭素などの温室効果ガスをなるべく出さずに鋼板を製造する技術が求められている。
厚鋼板の製造では、加熱工程として、スラブを加熱し、該スラブの中央部まで温度を均一化することが好ましい。このため、加熱工程では大量のエネルギーを必要とする。よって、加熱温度を低くして、例えば、加熱温度を1000℃以下として、厚鋼板を製造することができれば、上述の要求を満足することができる。
厚鋼板の製造方法が、例えば、特許文献1〜3に開示されている。
すなわち、特許文献1には、加熱温度をAc3点以上と規定し、1000℃以下の温度で加熱した実施例を含む発明が開示されている。
また、特許文献2には、加熱温度をAc3変態点以上、1200℃以下と規定し、950℃および1000℃で加熱した実施例を含む発明が開示されている。
さらに、特許文献3には、加熱温度を950℃以上と規定し、975℃、1000℃で加熱した実施例を含む発明が開示されている。
しかし、これらの特許文献1〜3に開示された技術は、その実施例に1000℃を超える加熱温度の記載が多数あることからも明らかなように、積極的に1000℃以下の低い加熱温度で厚鋼板を製造する技術ではない。
一方、特に、造船用等の素材として有用な鋼材あるいは厚鋼板が、例えば、特許文献4〜7に開示されている。
すなわち、特許文献4および特許文献5には、平均粒径3μm以下のフェライトを含有する鋼材の発明(特許文献4)あるいは厚鋼板の発明(特許文献5)が開示されている。
また、特許文献6には、フェライトと硬質第二相とからなる組織を有し、平均フェライト粒径などを規定した厚鋼板の発明が開示されている。
さらに、特許文献7には、フェライト相が70%以上であり、X線回折法における回折線強度の比が特定の範囲にある鋼板の発明が開示されている。
上記の特許文献4〜7において、その発明例として記載されたものの一部は、スラブを1000℃以下で加熱したものである。
しかしながら、特許文献1〜3に開示された技術と同様に、これらの特許文献4〜7に開示された技術もまた、その実施例に1000℃を超える加熱温度の記載が多数あることからも明らかなように、積極的に1000℃以下の低い加熱温度で厚鋼板を製造する技術ではない。
特開平6−299237号公報 特開平8−60239号公報 特開2004−2934号公報 特開平10−168542号公報 特開平10−121132号公報 特開2003−3229号公報 特開2000−17379号公報
本発明の目的は、Z方向の靱性が良好であり、高騰するエネルギーコストを抑えて安価に製造できる経済性に優れた厚鋼板製造方法を提供することにある。本発明の別の面からの目的は、エネルギー消費量が小さいために二酸化炭素など温室効果ガスの放出を抑制することが可能な、地球環境に配慮した厚鋼板製造方法を提供することにある。
本発明の要旨は、下記(1)〜(5)に示す厚鋼板製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.01〜0.12%、Si:0.50%以下、Mn:0.4〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.008%以下、Nb:0.003〜0.10%、Al:0.002〜0.05%およびN:0.010%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記の(1)式で示されるDIの値が25以下を満たすスラブを、下記の工程(a)〜(d)で順次処理することを特徴とする、板厚50mm以上の厚鋼板の製造方法。
工程(a):スラブをAc 3 点以上1050℃未満の温度に加熱する。
工程(b):Ar 3 点以上の温度域で累積圧下量30%以上の圧延を行う。
工程(c):Ar 3 点〜640℃で圧延を完了する。
工程(d):Ar 3 点以下630℃以上である温度から2℃/s以上の冷却速度で冷却する。
DI=(9.238×C0.5)×(1+0.64×Si)×(1+4.1×Mn)×(1+0.27×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+2.33×Cr)×(1+3.14×Mo)・・・(1)
ただし、上記(1)式中の、C、Si、Mn、Cu、Ni、CrおよびMoは、それぞれの元素の質量%での含有量を表す。
(2)質量%で、さらに、Cu:0.2%以下およびCr:0.3%以下の元素のうち1種または2種を含有するスラブを用いることを特徴とする上記(1)に記載の厚鋼板の製造方法
(3)質量%で、さらに、Ni:0.2%以下を含有するスラブを用いることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の厚鋼板の製造方法
(4)質量%で、さらに、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下およびB:0.005%以下の元素のうち1種または2種以上を含有するスラブを用いることを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の厚鋼板の製造方法
(5)質量%で、さらに、Ti:0.1%以下を含有するスラブを用いることを特徴とする上記(1)から(4)までのいずれかに記載の厚鋼板の製造方法
本発明で規定するミクロ組織は、厚鋼板の板厚中心部におけるものをいう。
本発明で規定するスラブの加熱温度は、スラブ表面における温度を指す。同様に、圧延を行う温度、圧延を完了する温度も被圧延材の表面における温度を指し、冷却を開始する温度もまた、圧延を完了した厚鋼板の表面における温度を指す。そして、本発明で規定する冷却速度とは、圧延を完了した厚鋼板の表面温度から求めた値を指す。
また、Ar3点以上の温度域での「累積圧下量」とは、
〔(圧延前のスラブの厚さ−Ar3点以上の温度域での圧延による被圧延材の最終の厚さ)/圧延前のスラブの厚さ〕×100
で表した値を指す。
さらに、Ar3点とは、C、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、CuおよびNbを、それぞれの元素の質量%での含有量として、
910−273×C+25×Si−74×Mn−56×Ni−16×Cr−9×Mo−5×Cu−1620×Nb
の式によって求めた値を指す。
本発明に係る厚鋼板は、高騰するエネルギーコストを抑えて工業的な規模で低コストに製造することが容易であり、Z方向の靱性にも優れている。このため、造船用など各種の素材として好適に用いることができる。さらに、この厚鋼板の製造時のエネルギー消費量は小さくてもよいので、二酸化炭素など温室効果ガスの放出を抑制することができるという効果も得られる
以下に、本発明の構成要件について詳しく説明する。なお、各成分元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)化学組成について:
C:0.01〜0.12%
Cは、強度確保に必要な元素である。0.01%以上を含有させなければ実用的な強度を有する厚鋼板を生産することはできない。一方、その含有量が0.12%を超えると、ベイナイト変態領域の靱性劣化が顕著化するとともに、溶接熱影響部の靱性も損ねる。したがって、Cの含有量は0.01〜0.12%とする。強度と靱性のバランスの点からのC含有量の好ましい範囲は、0.03〜0.10%である。
Si:0.50%以下
Siは、精錬段階での脱酸に必要な元素であるとともに強度上昇に寄与する元素である。しかしながら、Siの含有量が0.50%を超えると、溶接熱影響部における島状マルテンサイトの生成を助長して靱性に悪影響を及ぼす。したがって、Siの含有量は0.50%以下とする。好ましいSiの含有量は、0.30%以下である。
なお、前記したSiの効果を確実に発現させるためには、Siを0.03%以上含有させるのが好ましい。このため、Siの含有量は0.03〜0.50%とすることがより好ましく、0.03〜0.30%とすればさらに一層好ましい。
Mn:0.4〜2.0%
Mnは、強度確保のための必要な元素である。しかしながら、その含有量が0.4%未満ではこれらの効果を得ることができない。一方、Mnの含有量が2.0%を超えると、溶接熱影響部の靱性が大幅に劣化する。したがって、Mnの含有量は0.4〜2.0%とする。Mn含有量の好ましい範囲は0.6〜1.6%である。
P:0.05%以下
Pは、不純物として鋼中に存在し、溶接熱影響部における粒界割れの原因となる。Pの含有量が多くなり、特に、0.05%を超えると、溶接熱影響部における粒界割れの発生が著しくなる。したがって、Pの含有量は0.05%以下とする。なお、その混入量はできるだけ低くするのが好ましく、Pの含有量は0.03%以下とすることが好ましい。
S:0.008%以下
Sは、不純物として鋼中に存在し、脆性破壊の起点となるMnSを形成する元素である。このため、Sの含有量は0.008%以下とする。なお、その混入量はできるだけ低くするのが好ましく、Sの含有量は0.003%未満とすることが好ましい。
Nb:0.003〜0.10%
Nbは、組織の微細化、靱性の向上、焼入性の向上および析出硬化による強度上昇に有効な元素であり、特に、未再結晶域の拡大効果が大きいことから、熱加工制御法(TMCP法)を適用する鋼材には必要な元素である。前記の効果はNbの含有量が0.003%以上で発揮される。しかしながら、Nbの含有量が0.10%を超えると、析出物の増加により却って靱性の劣化をもたらす。したがって、Nbの含有量を0.003〜0.10%とする。Nb含有量の好ましい範囲は0.003〜0.04%である。
Al:0.002〜0.05%
Alは、鋼の脱酸に必要な元素であり、本発明に係る鋼の場合には、0.002%以上の含有量が必要である。しかしながら、Alを0.05%を超えて含有させても、脱酸の効果が飽和する。さらに、溶接性の低下と溶接継手の靱性劣化も生じる。したがって、Alの含有量は0.002〜0.05%とする。好ましいAl含有量の範囲は0.002〜0.04%である。
N:0.010%以下
Nは、不純物として鋼中に存在し、析出物を形成することで靱性劣化をもたらす元素である。このため、低温靱性確保のためにNの含有量は低い方がよい。したがって、Nの含有量は0.010%以下とする。好ましいNの含有量は0.006%以下である。
本発明に係る厚鋼板の一つは、上記元素のほか、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有するスラブを用いて得られるものである。なお、不純物とは製造工程の種々の要因によって混入する元素である。
本発明に係る厚鋼板の他の一つは、上記の元素に加えてさらに、Cu、Cr、Ni、Mo、V、BおよびTiのうちから選んだ1種以上の元素を含有する化学組成を有するスラブを用いて得られるものである。以下、これらの元素の作用効果と、含有量の限定理由について説明する。
CuおよびCrは、強度を高める作用を有する。このため、より高い強度を確保したい場合には、これらの元素を含有させてもよい。以下、上記のCuおよびCrについて詳しく説明する。
Cu:0.2%以下
Cuを含有させると、靱性を劣化させずに強度を向上させることができる。しかしながら、その含有量が0.2%を超えると、溶接性が悪化し、さらに、熱間での加工の際、表面に微小な割れを発生させる。したがって、含有させる場合のCuの含有量は0.2%以下とする。含有させる場合のCu含有量の好ましい上限は0.17%である。なお、Cuによる強度向上の効果を確実に発現させるためには、Cuを0.03%以上含有させることが好ましい。
Cr:0.3%以下
Crを含有させると、強度を上昇させることができる。しかしながら、その含有量が0.3%を超えると、靱性の劣化をきたし、さらに、溶接熱影響部に硬化した組織を形成し靱性を劣化させるので、含有させる場合のCrの含有量は0.3%以下とする。含有させる場合のCr含有量の好ましい上限は0.2%である。なお、Crによる強度向上の効果を確実に発現させるためには、Crを0.05%以上含有させることが好ましい。
なお、上記のCuおよびCrは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種の複合で含有させることができる。
Ni:0.2%以下
Niを含有させると、靱性を向上させることができる。したがって、この効果を得るためにNiを含有させてもよい。しかしながら、Niの含有はコストアップ要因となる。このため、含有させる場合のNiの含有量を0.2%以下とする。含有させる場合のNiの好ましい含有量は0.1%以下である。なお、Niによる靱性向上効果を確実に発現させるためには、Niを0.03%以上含有させることが好ましい。
Mo、VおよびBは、焼入性の向上および強度を高める作用を有するので、これらの効果を得るために上記の元素を含有させてもよい。以下、上記のMo、VおよびBについて詳しく説明する。
Mo:0.2%以下
Moを含有させると、焼入性を高め、強度を向上させることができる。しかしながら、Moの含有はコストアップ要因となり、また、その含有量が0.2%を超えると、溶接熱影響部の靱性を劣化させるので、含有させる場合のMoの含有量は0.2%以下とする。含有させる場合のMo含有量の好ましい上限は0.1%である。なお、Moによる焼入性と強度の向上効果を確実に発現させるためには、Moを0.02%以上含有させることが好ましい。
V:0.1%以下
Vを含有させると、焼入性の向上および析出硬化による強度の向上に有効となる。しかしながら、Vの含有量が0.1%を超えると、靱性の著しい劣化をもたらすので、含有させる場合のVの含有量は0.1%以下とする。含有させる場合のV含有量の好ましい上限は0.06%である。なお、Vによる焼入性と強度の向上効果を確実に発現させるためには、Vを0.003%以上含有させることが好ましい。
B:0.005%以下
Bを含有させると、オーステナイト粒界からのフェライト変態を抑制して焼入性を向上させ、強度を高めることができる。しかしながら、Bの含有量が0.005%を超えると靱性が劣化するので、含有させる場合のBの含有量は0.005%以下とする。含有させる場合のB含有量の好ましい上限は0.0015%である。なお、Bによる焼入性および強度の向上効果を確実に発現させるためには、Bを0.0003%以上含有させることが好ましい。
なお、上記のMo、VおよびBは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有させることができる。
Ti:0.1%以下
Tiを含有させると、酸化物粒子の構成元素となるため組織が微細化され、また、高温延性を高めて連続鋳造で製造される鋼塊のひび割れを防止するのに有効となる。したがって、この効果を得るためにTiを含有させてもよい。しかしながら、Tiの含有量が0.1%を超えると、TiCを生成し、靱性を劣化させるので、含有させる場合のTi含有量は0.1%以下とする。含有させる場合のTi含有量の好ましい上限は0.04%である。なお、Tiによる上述の効果を確実に発現させるためには、Tiを0.003%以上含有させることが好ましい。
DIの値:25以下
前記の(1)式、つまり、
DI=(9.238×C0.5)×(1+0.64×Si)×(1+4.1×Mn)×(1+0.27×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+2.33×Cr)×(1+3.14×Mo)・・・(1)
で表されるDIの値が25を超えると、ミクロ組織に占めるフェライトの割合が80%を下回ってしまうので、本発明の厚鋼板に490MPa級の引張強さを確保させた場合には、靱性が低下してしまう。したがって、前記(1)式で示されるDIの値は25以下を満たす必要がある。なお、上記DIの値は24以下とすることが好ましい。また、490MPa級の引張強さを安定して得るために、DIの値は14以上とすることが好ましい。
(B)ミクロ組織について:
本発明に係る厚鋼板に、490MPa級の引張強さを確保させたうえで、良好な靱性も具備させるためには、ミクロ組織に占めるフェライトの割合を80%以上とする必要がある。上記ミクロ組織に占めるフェライトの割合は、より好ましくは90%以上であり、100%、すなわち、フェライトの単相組織であってもよい。
ミクロ組織に占めるフェライト以外の相は、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト等どのような相であっても構わない。ただし、ベイナイトの割合が15%を超えると衝撃特性が悪くなる。このため、ミクロ組織に占めるベイナイトの割合は15%未満とすることが好ましい。
なお、ミクロ組織に占める特定の相の割合は、通常のミクロ組織の観察手段によって面積割合を測定すればよい。これは、実際にミクロ組織における相の体積割合は面積割合に等しいことが知られているためである。
なお、ミクロ組織に占める特定の相の割合の具体的な測定方法の一例を、後述の実施例に示した。
(B−1)フェライトの平均結晶粒径について:
ミクロ組織に占めるフェライトの割合が80%以上であっても、フェライトの平均結晶粒径が20μmを超えると、本発明に係る厚鋼板に490MPa級の引張強さを確保させた場合には、靱性が低下してしまう。一方、フェライトの平均結晶粒径が3μm以下となるような組織を得ようとした場合、特殊な製造工程が必要となり、生産性が悪化するほか、そのようにして得られた厚鋼板は集合組織の発達が著しく、圧延面の靱性が低下する。したがって、フェライトの平均結晶粒径を3μmを超えて20μm以下とする。フェライトの平均結晶粒径の下限は5μmであることが好ましく、また、上限は17μmであることが好ましい。
なお、フェライトの結晶粒径は、通常のミクロ組織の観察手段によって得られた像を画像解析して求めることができ、個々のフェライトの結晶粒径からフェライトの平均結晶粒径を導出することができる。具体的なフェライト平均結晶粒径の導出方法の一例を、後述の実施例に示した。
(B−2)フェライトのアスペクト比について:
ミクロ組織に占めるフェライトの割合が80%以上で、しかも、フェライトの平均結晶粒径が3μmを超えて20μm以下であっても、フェライトの平均アスペクト比が4を超えると、本発明に係る厚鋼板に490MPa級の引張強さを確保させた場合には、Z方向の靱性が低下してしまう。したがって、フェライトの平均アスペクト比を4以下とする。フェライトの平均アスペクト比は、好ましくは、3以下である。
なお、「アスペクト比」とは、結晶粒の長径を短径で除した値を指す。
上述したフェライトの平均結晶粒径の導出の場合と同様に、通常のミクロ組織の観察手段による像を画像解析して得たフェライト結晶粒の長径と短径から個々のフェライトのアスペクト比を求め、この個々のフェライトのアスペクト比からフェライトの平均アスペクト比を導出することができる。具体的なフェライトの平均アスペクト比の導出方法の一例を、後述の実施例に示した。
アスペクト比は1に近いほど、異方性が小さくなり、圧延面の靱性が向上する。このため、理想的なアスペクト比は1であり、したがって、理想的な平均アスペクト比も1である。
本発明の製造方法を採用することによって、前記(A)項に記載の化学組成を有する厚鋼板のミクロ組織を上述したもの、つまり、平均結晶粒径が3μmを超えて20μm以下および平均アスペクト比が4以下であるフェライトのミクロ組織に占める割合が80%以上であるものとすることができる。
(C)製造条件について:
以下に詳述する本発明の製造条件は、工業的な規模で本発明の厚鋼板を経済的に要領よく実現するための方法の一つである。
本発明に係る厚鋼板は、前述の化学組成を有するスラブに対し以下の工程(a)〜(d)で順次処理することにより製造する
なお、工程(a)〜(d)で順次処理する場合のスラブの製造については、特にその鋳造条件を特定する必要はない。これは、工程(a)〜(d)で順次処理することにより、組織などが制御できるからである。
ただし、平均アスペクト比および平均結晶粒径は、圧下量と圧延温度に依存する傾向にある。このため、本発明に係る厚鋼板を製造する製造指針として、出発材料、つまり、圧延素材としてのスラブを予め一定の大きさとしておくことが好ましい。これは、圧延工程において圧下量が大きいと、最終製品である厚鋼板の平均アスペクト比が大きくなって4を超えることがあるためである。したがって、圧延素材としてのスラブは薄手のものであることが好ましい。具体的には、厚さが300mm以下のスラブを本発明の厚鋼板製造のための圧延素材とすることが好ましい。一方、結晶粒の細粒化を図るためには特定量以上の圧下が必要となる。このため、厚さが220mm以上のスラブを圧延素材とすることが好ましい。なお、このような薄手のスラブを製造するために、厚手のスラブを予め薄く加工し、このスラブを本発明に係る厚鋼板製造の圧延素材としてもよい。
(c−1)加熱工程:
加熱工程としての工程(a)では、本発明の厚鋼板製造のための圧延素材としてのスラブをAc3点以上1050℃未満の温度に加熱する。
スラブをAc3点以上に加熱するのは、オーステナイト変態させて、均一な組織とするためである。一方、スラブ加熱温度を1050℃未満とするのは、結晶粒の粗大化を防止し、最終製品である厚鋼板のフェライトの平均結晶粒径を20μm以下に抑えるためである。一方、別の観点からは、エネルギー消費の減少および地球環境への配慮から1050℃未満とする。スラブ加熱温度の上限は、好ましくは1000℃未満、より好ましくは975℃未満である。なお、スラブの中央部まで温度を均一化するために、上記温度域でのスラブの加熱時間は、4時間以上とすることが好ましい。ただし、本発明の目的から加熱時間の上限は12時間程度とすることが好ましい。
(c−2)圧延工程:
工程(a)で加熱したスラブを、Ar3点以上の温度域で累積圧下量30%以上の圧延(工程(b))を行い、Ar3点〜640℃で圧延を完了する(工程(c))。
こうした圧延を行うのは、先ず、Ar3点以上の温度域で累積圧下量30%以上の圧延を行うことによって、アスペクト比の増大を抑えることができるためである。Ar3点以上の累積圧下量は50%以上とすることが好ましい。工程(b)における上記の累積圧下量の上限は、圧延方向の靱性を確保するため、70%とすることが好ましい。
なお、全ての圧延はAr3点〜640℃で完了させる。これは、640℃を下回る低温域で圧下を行った場合、フェライトの平均アスペクト比が4を超えて極めて大きくなり、Z方向の靱性が低下してしまうためである。一方、工程(c)の圧延完了温度をAr3点以下とすることによって、次の冷却工程おけるマルテンサイトやベイナイトの生成を抑止することができる。
(c−3)冷却工程:
圧延工程としての工程(b)および(c)の後は、Ar3点以下630℃以上である温度から2℃/s以上の冷却速度で冷却する(工程(d))。
冷却速度が2℃/sを下回る場合には、結晶粒の成長が生じるためフェライトの平均結晶粒径を20μm以下に抑えることが難しい。
なお、工程(b)および(c)の後、上記温度から冷却して2℃/s以上の冷却速度を得るための方法としては、例えば、水冷が挙げられるので、以下、「冷却」に「水冷」を用いて説明する。
先ず、圧延完了から水冷開始までの間にAr3点を超える温度に復熱した場合、その温度から水冷するとマルテンサイトやベイナイトが生成する。したがって、マルテンサイトやベイナイトの生成を抑えるために、Ar3点以下の温度から水冷を行う。
次に、圧延完了から水冷開始までの結晶粒の成長を抑えるためには、630℃以上である温度から水冷する必要がある。なお、Ar3点以下630℃以上であればどの温度から水冷しても構わないが650℃以上の温度から水冷することが好ましい。
なお、上記の水冷は、室温まで行う必要はなく、少なくとも400℃まで水冷を行い、その後は、大気中で放冷すれば十分である。これは、水冷を停止した場合の厚鋼板には復熱が生じるが、少なくとも400℃まで水冷した場合には、復熱が起こっても結晶粒の成長を促すような温度まで上昇するようなことはないためである。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する鋼1〜21およびx1〜x6を通常の方法で溶製、連続鋳造して厚さが250〜300mmのスラブにした。なお、表1には、Ar3点の値を併記した。
表1中の鋼1〜21は、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼x1〜x6は、化学組成が本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
これらの各種の鋼のスラブを用い、表2に示す製造条件に基づいて種々の厚鋼板を製造した。なお、圧延完了後の冷却は水冷によって行い、表2に記載の「冷却停止温度」で水冷を停止した。
Figure 0005272759
Figure 0005272759
上記のようにして得た各厚鋼板について、先ず、ミクロ組織を調査した。
すなわち、圧延面に平行な面であるいわゆる「L断面」が被検面になるように、各鋼板の板厚中心部から試験片を採取し、次いで、その試験片を樹脂に埋め込んで鏡面研磨した後ナイタールによって腐食して、板厚中心部におけるミクロ組織を調査した。
具体的には、ナイタールによって腐食した面を光学顕微鏡を用いて倍率を500倍として100視野観察し、各視野に存在する相を調査するとともに、観察によって得られた像を画像解析し、各視野の全面積に占めるフェライトの割合を算出し、さらに、全100視野についてのフェライトの面積割合を算術平均することによって、ミクロ組織に占めるフェライトの割合を求めた。また、同様にして、各視野の全面積に占めるベイナイトの割合を算出し、さらに、全100視野についてのベイナイトの面積割合を算術平均することによって、ミクロ組織に占めるベイナイトの割合を求めた。
さらに、上記の観察によって得られた像を画像解析し、個々のフェライトについて、短径と長径を測定してそれらを算術平均して各フェライトの結晶粒径を求め、また、長径を短径で除して各フェライトのアスペクト比を求めた。次いで、上記のような調査を100視野における個々のフェライトについて行い、その結晶粒径を算術平均して、フェライトの平均結晶粒径を求め、同様に、アスペクト比を算術平均して、フェライトの平均アスペクト比を求めた。
表3に、ミクロ組織の調査結果を示す。なお、試験番号1〜31の全てにおいて、ベイナイトの割合は14%以下であった。
Figure 0005272759
次に、得られた各厚鋼板について機械的特性としての引張特性および靱性の調査を行った。
引張特性は、JIS Z 2201(1998)に準じた引張試験片を、板厚1/4位置を中心として圧延方向と直角な方向である「C方向」に採取し、JIS Z 2241(1998)に記載の方法で室温での引張試験を行って調査し、降伏強度(以下、「YS」という。)と引張強度(以下、「TS」という。)を測定した。
なお、上記のYSは、引張試験速度を10N/(mm・s)とした場合の下降伏点から求め、明確な降伏点が現れない場合には、0.2%耐力をYSとした。引張特性の目標は、490MPa以上のTSを有することとした。
靱性は、JIS Z 2242(2005)に記載の幅10mmのシャルピーVノッチ試験片を、板厚1/4位置を中心として圧延方向に平行ないわゆる「L方向」から採取した場合および板厚1/2位置を中心として「Z方向」から採取した場合について、シャルピー衝撃特性を行って、吸収エネルギーで評価した。なお、仕上げ板厚が50mmの厚鋼板の場合には、試験片採取位置の板表裏面にSMAW(サブマージアーク溶接)で肉盛を行ない、板厚55mm以上とし、長さが55mmであるシャルピー衝撃試験片の形状に仕上げてから、衝撃試験に供した。
L方向から採取した試験片は−40℃でシャルピー衝撃試験を行い、また、Z方向から採取した試験片は0℃でのシャルピー衝撃試験を実施し、それぞれの温度での吸収エネルギーを測定した。
シャルピー衝撃特性の目標は、上記L方向の試験片については、−40℃での吸収エネルギー(以下、「VE−40」という。)が200J以上であること、さらに、Z方向の試験片については、0℃での吸収エネルギー(以下、「VE0」という。)が100J以上であることとした。
表3に、上記のようにして求めた引張特性およびシャルピー衝撃特性の調査結果を併せて示す。なお、鋼板の強度を考えると、試験番号1〜31におけるベイナイトは全て「上部ベイナイト」であると推測される。
表3から、本発明で規定する条件から外れた比較例の試験番号の厚鋼板の場合には、引張強度と靱性の目標を同時には達成することができないことが明らかである。
すなわち、試験番号22の厚鋼板は、Cの含有量が0.14%でDIの値が26.8の本発明で規定する条件から外れた鋼x1のスラブを圧延素材とするものであり、しかも、ミクロ組織に占めるフェライトの割合が78%で本発明で規定する下限値を下回るため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
同様に、試験番号23の厚鋼板も、Siの含有量が0.56%、Mnの含有量が2.11%で、DIの値が35.5の本発明で規定する条件から外れた鋼x2のスラブを圧延素材とするものであり、しかも、ミクロ組織に占めるフェライトの割合が71%で本発明で規定する下限値を下回るため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
試験番号24の厚鋼板は、Bの含有量が0.0089%の本発明で規定する条件から外れた鋼x3のスラブを圧延素材とするものであるため、L方向の吸収エネルギーvE−40およびZ方向の吸収エネルギーvE0の双方ともが目標に達しておらず、L方向とZ方向双方の靱性に劣っている。
試験番号25の厚鋼板は、Nbの含有量が0.102%の本発明で規定する条件から外れた鋼x4のスラブを圧延素材とするものであるため、L方向の吸収エネルギーvE−40およびZ方向の吸収エネルギーvE0の双方ともが目標に達しておらず、L方向とZ方向双方の靱性に劣っている。
試験番号26の厚鋼板は、Vの含有量が0.210%の本発明で規定する条件から外れた鋼x5のスラブを圧延素材とするものであるため、L方向の吸収エネルギーvE−40およびZ方向の吸収エネルギーvE0の双方ともが目標に達しておらず、L方向とZ方向双方の靱性に劣っている。
試験番号27の厚鋼板は、Nの含有量が0.0112%の本発明で規定する条件から外れた鋼x6のスラブを圧延素材とするものであるため、L方向の吸収エネルギーvE−40およびZ方向の吸収エネルギーvE0の双方ともが目標に達しておらず、L方向とZ方向双方の靱性に劣っている。
試験番号28の厚鋼板は、鋼の化学組成が本発明で規定する条件を満たす鋼1のスラブを圧延素材とするものであるにも拘わらず、フェライトの平均アスペクト比が4.2で本発明で規定する上限値を超えているため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
同様に、試験番号29の厚鋼板は、鋼の化学組成が本発明で規定する条件を満たす鋼1のスラブを圧延素材とするものであるにも拘わらず、フェライトの平均アスペクト比が4.8で本発明で規定する上限値を超えているため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
試験番号30の厚鋼板は、鋼の化学組成が本発明で規定する条件を満たす鋼1のスラブを圧延素材とするものであるにも拘わらず、フェライトの平均結晶粒径が21.2μmで本発明で規定する上限値を超えているため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
同様に、試験番号31の厚鋼板は、鋼の化学組成が本発明で規定する条件を満たす鋼1のスラブを圧延素材とするものであるにも拘わらず、フェライトの平均結晶粒径が22.3μmで本発明で規定する上限値を超えているため、Z方向の吸収エネルギーvE0が目標に達しておらず、Z方向の靱性に劣っている。
これに対して、本発明で規定する条件を満たす本発明例の試験番号1〜21の厚鋼板は、いずれも、490MPa以上というTSを確保したままで、200J以上というL方向の吸収エネルギーvE−40の目標だけではなく、100J以上というZ方向の吸収エネルギーvE0の目標も達成しており、L方向の靱性だけではなく、Z方向の靱性にも優れている。
なお、本発明例である試験番号1と比較例である試験番号28〜31との比較から、本発明の製造方法を採用することによって、本発明の厚鋼板が容易に得られることが明らかである。
以上のとおり、本発明に係る厚鋼板は、高騰するエネルギーコストを抑えて工業的な規模で低コストに製造することが容易であり、Z方向の靱性にも優れている。このため、造船用など各種の素材として好適に用いることができる。さらに、この厚鋼板の製造時のエネルギー消費量は小さくてもよいので、二酸化炭素など温室効果ガスの放出を抑制することができるという効果も得られる

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.12%、Si:0.50%以下、Mn:0.4〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.008%以下、Nb:0.003〜0.10%、Al:0.002〜0.05%およびN:0.010%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、下記の(1)式で示されるDIの値が25以下を満たすスラブを、下記の工程(a)〜(d)で順次処理することを特徴とする、板厚50mm以上の厚鋼板の製造方法。
    工程(a):スラブをAc 3 点以上1050℃未満の温度に加熱する。
    工程(b):Ar 3 点以上の温度域で累積圧下量30%以上の圧延を行う。
    工程(c):Ar 3 点〜640℃で圧延を完了する。
    工程(d):Ar 3 点以下630℃以上である温度から2℃/s以上の冷却速度で冷却する。
    DI=(9.238×C0.5)×(1+0.64×Si)×(1+4.1×Mn)×(1+0.27×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+2.33×Cr)×(1+3.14×Mo)・・・(1)
    ただし、上記(1)式中の、C、Si、Mn、Cu、Ni、CrおよびMoは、それぞれの元素の質量%での含有量を表す。
  2. 質量%で、さらに、Cu:0.2%以下およびCr:0.3%以下の元素のうち1種または2種を含有するスラブを用いることを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板の製造方法
  3. 質量%で、さらに、Ni:0.2%以下を含有するスラブを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の厚鋼板の製造方法
  4. 質量%で、さらに、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下およびB:0.005%以下の元素のうち1種または2種以上を含有するスラブを用いることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の厚鋼板の製造方法
  5. 質量%で、さらに、Ti:0.1%以下を含有するスラブを用いることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の厚鋼板の製造方法
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