JP5272586B2 - 出入枠の仕口構造と接合方法 - Google Patents

出入枠の仕口構造と接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、家屋内の出入口等に設置される出入枠について、その出入枠を構成する縦枠材と横枠材との仕口構造と接合方法に関する。
家屋内に出入口その他の壁開口部を設ける場合、壁開口部の内周を囲むようにして、出入枠(開口枠、建具枠、三方枠とも称される。)が取り付けられる。出入枠は、左右一対の縦枠材と、その上端同士を連結する横枠材(鴨居)とによって矩形状に形成される。縦枠材と横枠材との仕口は、横枠材に対して縦枠材が勝つ(横枠材の端面を縦枠材の側面に突き当てる)形態か、あるいは、縦枠材及び横枠材の端部を45度にカットして留め合わせる形態のいずれかで接合されることが多い。いずれの形態で接合する場合でも、予めビスやインサートナット、ダボその他の固定具を用いて仕口を確実に接合しておき、そのようにして門形に組んだ出入枠を壁開口部の内周に建て込んで、壁下地材等に対し下地側から縦枠材及び横枠材をビス固定するのが一般的である。
かかる出入枠の施工に際し、縦枠材と横枠材との仕口を美麗に、かつ精度良く納めるための技術としては、特許文献1−3等に開示された仕口構造が公知である。
実開平6−8674号公報 特開平8−326435号公報
壁開口部が天井の高さ一杯まで設けられる場合は、出入枠を門形に先組みしてから壁開口部に建て込む工法を実施するのに支障を来す。高さ方向にスペースの余裕がなく、出入枠を建て起こす際に、その角部等が天井面等にぶつかってしまうからである。
この場合は、出入枠を先組みせず、縦枠材と横枠材とを別々にして壁下地材に取り付ける後組み工法を採用することになる。しかし、この後組み工法では、別々に取り付ける縦枠材と横枠材との突合せ部分にズレや隙間が生じやすい。したがって、後組み工法でも、縦枠材と横枠材の材端同士を引き寄せて確実に接合する必要がある。しかし、その接合作業は、枠内側から行わなければならないので、ビスその他の固定具等が枠内側の仕上面に露出するのを防ぐのが難しい。また、天井高さ一杯の高所作業になるので、複雑な作業はやり難い。
かかる事情から、縦枠材と横枠材とを後組みする工法において、両枠材を簡単に、かつ精度良く接合することができ、しかも意匠的に美麗な仕上げが得られる仕口構造が求められる。しかるに、上記特許文献1に開示された仕口構造は、縦枠材と横枠材との施工誤差を吸収しうるようにしたものではあるが、両枠材を強固に接合し得るものではない。また、上記特許文献2に開示されたコーナー部材は、仕上面に露出して意匠性を損なう点が問題である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、縦枠材と横枠材とを後組みする工法においても好適に実施することができるとともに、縦枠材と横枠材との仕口を強固に、かつ美麗に接合することのできる出入枠の仕口構造と、その仕口構造を利用した出入枠の接合方法を提案するものである。
上記した目的を達成するため、本発明の出入枠の仕口構造は、出入枠(4)を構成する左右一対の縦枠材(41)と、上記縦枠材(41)の上端部間を連結する横枠材(42)との仕口が、上記横枠材(42)に対して上記縦枠材(41)が勝つ形態に接合される仕口構造において、断面蟻形の凸部(22)と凹溝(33)とが一方向に摺動しつつ互いに嵌合し得るように形成された、雄部材(2)と雌部材(3)との対からなる接合部材のうち、そのいずれか一方が、上記縦枠材(41)の上端部内側面に突出して取り付けられるとともに、いずれか他方が、上記横枠材(42)の端面と上面とに開口するように形成された堀込部(43)内に取り付けられて、立設状態にある上記縦枠材(41)の内側面に上記横枠材(42)の端面を当接させ、上記横枠材(42)を定位置の下方から上向きに摺動させることにより上記接合部材同士が互いに嵌合して上記縦枠材(41)と上記横枠材(42)とが接合される出入枠の仕口構造であって、上記雄部材(2)は、嵌合時に先端になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(21)と、上記背板部(21)の前面略中央に突出する断面蟻形の凸部(22)と、上記凸部(22)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(23)と、上記背板部(21)を貫通するようにして上記窪み部(23)に形成されたビス孔(26)とを有する一方、上記雌部材(3)は、嵌合時に奥になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(31)と、上記背板部(31)の前面両側部から突出して蟻形の凹溝(33)を形成する一対の雌係合片(32)と、上記凹溝(33)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(34)と、上記背板部(31)を貫通するようにして上記窪み部(34)に形成されたビス孔(36)とを有してなり、上記雄部材(2)の上記凸部(22)と上記雌部材(3)の上記凹溝(33)には、互いの摺動方向に沿うテーパが形成されたことを特徴とする。
この仕口構造によれば、雄部材(2)と雌部材(3)との対からなる接合部材を介して、縦枠材(41)と横枠材(42)の材端同士が引き寄せられ、断面蟻形をなす凸部(22)と凹溝(33)との勘合により両枠材の仕口が精度よく接合される。
雄部材(2)は、背板部(21)の前面略中央に突出する凸部(22)を有し、この凸部(22)の中央部分に窪み部(23)形成されて、該窪み部(23)内にビス孔(26)が形成されている。また、雌部材(3)は、背板部(31)の前面両側部から突出して蟻形の凹溝(33)を形成する一対の雌係合片(32、32)を有し、凹溝(33)の底部に窪み部(34)を形成して、該窪み部(34)内にビス孔(36)が形成されている。このような構成によれば、雄部材(2)及び雌部材(3)の各背板部(21、31)を、縦枠材(41)又は横枠材(42)の所定位置に対して容易にビス固定することができ、かつ、そのビスが断面蟻形の嵌合面に干渉するのも回避することができる。雄部材(2)及び雌部材(3)は、樹脂成形品とするのが実用的である。ビス孔(26、36)は、取り付け位置の微調整を可能にするために、長孔とされていてもよい。
さらに、上記接合部材における雄部材(2)の凸部(22)と雌部材(3)の凹溝(33)には、摺動方向に沿うテーパが形成されているので、雄部材(2)と雌部材(3)との嵌合操作が容易になる。
また、本発明の出入枠の接合方法は、出入枠(4)を構成する左右一対の縦枠材(41)と、上記縦枠材(41)の上端部間を連結する横枠材(42)との仕口を、上記横枠材(42)に対して上記縦枠材(41)が勝つ形態に接合する接合方法において、断面蟻形の凸部(22)と凹溝(33)とが一方向に摺動しつつ互いに嵌合し得るように形成された、雄部材(2)と雌部材(3)との対からなる接合部材であって、上記雄部材(2)は、嵌合時に先端になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(21)と、上記背板部(21)の前面略中央に突出する断面蟻形の凸部(22)と、上記凸部(22)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(23)と、上記背板部(21)を貫通するようにして上記窪み部(23)に形成されたビス孔(26)とを有する一方、上記雌部材(3)は、嵌合時に奥になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(31)と、上記背板部(31)の前面両側部から突出して蟻形の凹溝(33)を形成する一対の雌係合片(32、32)と、上記凹溝(33)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(34)と、上記背板部(31)を貫通するようにして上記窪み部(34)に形成されたビス孔(36)とを有し、上記雄部材(2)の上記凸部(22)と上記雌部材(3)の上記凹溝(33)には、互いの摺動方向に沿うテーパが形成されてなり、上記接合部材のうち、そのいずれか一方を、予め縦枠材(41)の上端部内側面に突出させて取り付け、上記接合部材の他方を、予め横枠材(42)の端面と上面とに開口するように形成された堀込部(43)内に取り付けておき、上記縦枠材(41)を壁開口部の両側縁に固定した後、上記横枠材(42)の端面を上記縦枠材(41)の内側面に当接させつつ、定位置の下方から上向きに持ち上げることにより、上記接合部材同士を互いに嵌合させて縦枠材(41)と横枠材(42)とを接合することを特徴とする。
この接合方法は、先に縦枠材(41)を壁開口部に固定しておき、その内側面に横枠材(42)の端面を当てがって上向きに持ち上げることにより、横枠材(42)を縦枠材(41)に接合するものであるから、接合作業が簡単で、天井高さ一杯の高所でも実施しやすい。また、ビスその他の固定具等が枠内側の仕上面に露出することなく、美麗な仕上がりが得られる。
上述のように構成される本発明の出入枠の仕口構造と接合方法によれば、雄部材と雌部材との対からなる接合部材を介して、縦枠材と横枠材の材端部同士が引き寄せられて隙間やズレなく接合され、固定具等の露出もない美麗で強固な仕口が得られる。
縦枠材・横枠材に接合部材を取り付ける作業は、予め工場の加工工程にて行うことができるので、加工品質を確保しやすく、事前の仮組みチェックも可能である。
また、本発明の出入枠の仕口構造と接合方法は、建て込んだ縦枠材の内側面に横枠材の端面を当てがって上向きに持ち上げることにより、横枠材を縦枠材に接合するものであるから、高所での作業も容易である。
また、本発明の出入枠の仕口構造と接合方法は、出入枠を枠内側から壁下地材に対して固定するのに都合がよい。したがって、出入枠を壁下地材に固定してから内壁ボードを仕上げる『先付け工法』だけでなく、内壁ボードやクロスを仕上げてから出入枠を取り付ける『後付け工法』にも適用し易くなる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の出入枠の仕口構造及び接合方法に使用される接合部材の詳細な構成について、図1〜4を参照しつつ説明する。
接合部材は、図1、2に示す雄部材2と、図3、4に示す雌部材3との対により構成される。雄部材2及び雌部材3はいずれも、適度な剛性と潤滑性を有する合成樹脂材料により成形される。
雄部材2は、略平板状の背板部21と、背板部21の前面から突出した凸部22とを有する。背板部21の大きさは縦横各25±5mm程度、厚さは3±1mm程度である。
凸部22は、この雄部材2を雌部材3に嵌合させる際の摺動方向となる対称中心軸20に沿って、背板部21の一辺(上辺)から対辺(下辺)まで略等幅で突出する。ただし、厳密には、雌部材3との嵌合時に先端になる側(図示の形態にあっては下側)が、後端になる側(同、上側)よりもやや細くなるよう、凸部22の正面形状に若干のテーパが付与されている。対称中心軸20との直交方向における凸部22の断面は、基端側よりも前端側が拡幅した、いわゆる蟻形をなしている。背板部21の前面からの突出寸法は5〜6mm程度である。
凸部22の中央部分には、対称中心軸20に沿って、断面略溝形の窪み部23が形成されている。この窪み部23によって凸部22が2ヶ所に分割されるので、窪み部23を挟んで対向する両側各部分を雄係合片24と称する。つまり、凸部22は一対の雄係合片24、24によって構成されている。
窪み部23には、この雄部材2を出入枠4等に固定するためのビス孔26が、背板部21を貫通して形成されている。例示形態にあっては、ビス孔26は対称中心軸20に沿う2ヶ所に形成され、うち一ヶ所は、対称中心軸20との直交方向に延びた長孔になっている。
なお、例示形態の雄部材2は、雌部材3との嵌合時に先端になる側(下側)の両角部が丸みを帯びた形状に加工されている。
雌部材3は、略平板状の背板部31と、背板部31の前面両側部から突出する一対の雌係合片32、32とを有する。背板部31の大きさは雄部材2と略同一で縦横各25±5mm程度、厚さは雄部材2よりもやや厚い7±1mm程度である。
一対の雌係合片32、32は、この雌部材3に雄部材2を嵌合させる際の摺動方向となる対称中心軸30を挟んで対向している。そして、両雌係合片32、32間に形成される凹溝33内に、上記雄部材2の凸部22(雄係合片24、24)が嵌合される。したがって、凹溝33の深さ(雌係合片32の背板部31からの突出寸法)は、上記雄部材2の凸部22の突出寸法に略合致する。また、凹溝33の幅(両雌係合片32の対向間隔)は、雄部材2の凸部22に付与した上記テーパに合わせて、雄部材2との嵌合時に入口になる側(図示の形態にあっては上側)が、奥になる側(同、下側)よりもやや広くなっている。対称中心軸30との直交方向における凹溝33の断面は、上記雄部材2の凸部22の断面形状に合わせて、溝底側よりも前端側が縮幅した蟻形をなしている。
凹溝33の中央部分には、対称中心軸30に沿って、断面略溝形の窪み部34が形成されている。窪み部34は、凹溝33の溝幅よりもやや狭い幅で背板部31を堀り込んで形成されているので、その箇所にあっては、背板部31の厚さが3±1mm程度になっている。
窪み部34には、この雌部材3を出入枠4等に固定するためのビス孔36が、背板部31を貫通して形成されている。例示形態にあっては、ビス孔36は中心部1ヶ所に形成されているが、雄部材2と同様に複数個形成されていてもよいし、ビス孔36が長孔となされていてもよい。
なお、例示形態の雌部材3は、雄部材2との嵌合時に奥になる側(下側)の両角部が丸みを帯びた形状に加工されている。
図5は、上記接合部材を用いた出入枠の仕口構造及び接合方法を示すための説明図であって、左上の(a)が出入枠の仕口位置を示した案内図、(b)が該仕口の接合方法を示す拡大斜視図である。また、図6は該仕口構造の上面図、図7は該仕口構造の縦断面図である。出入枠4は、左右一対の縦枠材41、41と、その上端同士を連結する横枠材42とによって構成される。
例示形態にあっては、縦枠材41の上端部における内側面に、2個の雄部材2、2が、横方向に適宜間隔を設けて取り付けられる。雄部材2は、いずれも雌部材3との嵌合に際して先端になる側を下向きにし、天面を縦枠材41の上端面に揃えて、縦枠材41の内側面にビス固定される。したがって、出入枠4の枠外から見ると、縦枠材41の内側面に雄部材2が突出した形態になる。
一方、横枠材42の両端部には、上記縦枠材41に取り付けられる雄部材2の位置に合わせて2ヶ所の堀込部43、43が形成され、各堀込部43内に雌部材3が取り付けられる。各堀込部43は、横枠材42の端面と上面とにわたって開口しており、横枠材42の端側から見た堀込部43の奥行きは、雄部材2と雌部材3とを嵌合させた状態の接合部材の厚さに合致している。また、堀込部43の高さ及び幅は、接合部材の高さ及び幅に合致している。2個の雌部材3は、いずれも雄部材2との嵌合に際して入口になる側を上向きにし、天面を横枠材42の上面に揃えて堀込部43内にそれぞれ配置され、堀込部43の奥側面にビス固定される。なお、雄部材2及び雌部材3の角部に丸みを形成したのは、それらを納めるための堀込部43をルータで切削する場合に、その隅部が丸く加工されることに配慮したものである。
これらの接合部材は、予め木材加工工場等において、縦枠材41及び横枠材42の所定位置に固定しておくのが望ましい。ただし、縦枠材41については、施工現場で所定長さにカットして、接合部材を取り付けるのも容易である。
現場での出入枠4の施工は、まず、壁開口部の両側縁に縦枠材41、41を建て込む。壁下地材5に対する縦枠材41の固定手段は特に限定しないが、内壁ボードやクロスを仕上げてから出入枠4を取り付ける『後付け工法』では、下地側からの施工ができないので、縦枠材41を枠内側から壁下地材5に対し、釘、ビス、専用金具等を用いて固定する。縦枠材41を建て込むことにより、接合部材の一方をなす雄部材2が壁開口部の上隅に配置される。
次いで、向かい合っている縦枠材41の間に横枠材42を入れる。横枠材42の端面には堀込部43、43が形成されて、その中に雌部材3、3が取り付けられているが、雌部材3は横枠材42の端面には突出していないので、両縦枠材41、41の間に横枠材42をちょうど挿し挟むことができる。
そして、横枠材42の端面を縦枠材41の内側面に当接させた状態で、横枠材42を壁開口部の上辺まで持ち上げる。すると、横枠材42の両端部に取り付けられた雌部材3が、その凹溝33内に雄部材2の凸部22(一対の雄係合片24、24)を受け入れるようにして、雄部材2と嵌合する。雌部材3と一体に嵌合した雄部材2は、堀込部43内に納まる。こうして、横枠材42と縦枠材41との突合せ部分が隙間なく引き寄せられるので、この状態で横枠材42を壁下地材5(あるいは天井下地材)に対し釘打ち固定する。
縦枠材41及び横枠材42が所定の位置に固定されたならば、両枠材41、42の内側に戸当り(図示せず)等を取り付ける。両枠材41、42を壁下地材5に対して固定する釘は、戸当りに隠れる。
このような作業手順により、横枠材42に対して縦枠材41が勝つ接合形態の出入枠4を、精度よく施工することができる。この作業は、天井高さ一杯の出入枠4であっても、枠内側から負担の小さい姿勢で実施することができる。また、接合部材が枠内側の仕上面に露出しないので、仕上がりの美観にも優れる。
なお、本発明の他の実施の形態として、接合部材を構成する雄部材2と雌部材3の位置関係を入れ替えることもできる。この場合、横枠材42の端部に形成する堀込部43の形状は上記実施形態と同じでよいが、縦枠材41に取り付けられる雌部材3は、雄部材2との嵌合に際して入口になる側を下向きにし、横枠材42に取り付けられる雄部材2は、雌部材3との嵌合に際して先端になる側を上向きにする。
また、雄部材2及び雌部材3の詳細な形状についても、本発明の要旨を逸脱しない範囲で多少、改変可能である。
本発明に使用する接合部材のうち雄部材の構成を示す斜視図である。 上記雄部材の正面図(a)及び上面図(b)である。 本発明に使用する接合部材のうち雌部材の構成を示す斜視図である。 上記雌部材の正面図(a)及び上面図(b)である。 上記接合部材を用いた出入枠の仕口構造及び接合方法を示す説明図であって、(a)が出入枠の仕口位置を示した案内図、(b)が該仕口の接合方法を示す拡大斜視図である。 上記仕口構造の横断面図である。 上記仕口構造の縦断面図である。
符号の説明
2 雄部材
21 背板部
22 凸部
23 窪み部
24 雄係合片
26 ビス孔
3 雌部材
31 背板部
32 雌係合片
33 凹溝
34 窪み部
36 ビス孔
4 出入枠
41 縦枠材
42 横枠材
43 堀込部

Claims (2)

  1. 出入枠(4)を構成する左右一対の縦枠材(41)と、上記縦枠材(41)の上端部間を連結する横枠材(42)との仕口が、上記横枠材(42)に対して上記縦枠材(41)が勝つ形態に接合される仕口構造において
    断面蟻形の凸部(22)と凹溝(33)とが一方向に摺動しつつ互いに嵌合し得るように形成された、雄部材(2)と雌部材(3)との対からなる接合部材のうち、そのいずれか一方が、上記縦枠材(41)の上端部内側面に突出して取り付けられるとともに、いずれか他方が、上記横枠材(42)の端面と上面とに開口するように形成された堀込部(43)内に取り付けられて、
    立設状態にある上記縦枠材(41)の内側面に上記横枠材(42)の端面を当接させ、上記横枠材(42)を定位置の下方から上向きに摺動させることにより上記接合部材同士が互いに嵌合して上記縦枠材(41)と上記横枠材(42)とが接合される出入枠の仕口構造であって、
    上記雄部材(2)は、嵌合時に先端になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(21)と、上記背板部(21)の前面略中央に突出する断面蟻形の凸部(22)と、上記凸部(22)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(23)と、上記背板部(21)を貫通するようにして上記窪み部(23)に形成されたビス孔(26)とを有する一方、
    上記雌部材(3)は、嵌合時に奥になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(31)と、上記背板部(31)の前面両側部から突出して蟻形の凹溝(33)を形成する一対の雌係合片(32)と、上記凹溝(33)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(34)と、上記背板部(31)を貫通するようにして上記窪み部(34)に形成されたビス孔(36)とを有してなり、
    上記雄部材(2)の上記凸部(22)と上記雌部材(3)の上記凹溝(33)には、互いの摺動方向に沿うテーパが形成されたことを特徴とする出入枠の仕口構造。
  2. 出入枠(4)を構成する左右一対の縦枠材(41)と、上記縦枠材(41)の上端部間を連結する横枠材(42)との仕口を、上記横枠材(42)に対して上記縦枠材(41)が勝つ形態に接合する接合方法において
    断面蟻形の凸部(22)と凹溝(33)とが一方向に摺動しつつ互いに嵌合し得るように形成された、雄部材(2)と雌部材(3)との対からなる接合部材であって、上記雄部材(2)は、嵌合時に先端になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(21)と、上記背板部(21)の前面略中央に突出する断面蟻形の凸部(22)と、上記凸部(22)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(23)と、上記背板部(21)を貫通するようにして上記窪み部(23)に形成されたビス孔(26)とを有する一方、上記雌部材(3)は、嵌合時に奥になる側の両角部が丸みを帯びた形状を有する背板部(31)と、上記背板部(31)の前面両側部から突出して蟻形の凹溝(33)を形成する一対の雌係合片(32、32)と、上記凹溝(33)の中央部分に形成された断面略溝形の窪み部(34)と、上記背板部(31)を貫通するようにして上記窪み部(34)に形成されたビス孔(36)とを有し、上記雄部材(2)の上記凸部(22)と上記雌部材(3)の上記凹溝(33)には、互いの摺動方向に沿うテーパが形成されてなり、
    上記接合部材のうち、そのいずれか一方を、予め縦枠材(41)の上端部内側面に突出させて取り付け、上記接合部材の他方を、予め横枠材(42)の端面と上面とに開口するように形成された堀込部(43)内に取り付けておき、
    上記縦枠材(41)を壁開口部の両側縁に固定した後、上記横枠材(42)の端面を上記縦枠材(41)の内側面に当接させつつ、定位置の下方から上向きに持ち上げることにより、上記接合部材同士を互いに嵌合させて縦枠材(41)と横枠材(42)とを接合することを特徴とする出入枠の接合方法。
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