JP5272453B2 - 電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体に関する。
ICカードは、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード;鉄道、バス、ETC等の交通機関;デジタル放送、第三世代携帯電話等の加入者カード:図書館の窓口サービス、学生証、社員証、住民基本台帳カードなどの幅広い業界に導入され、利用者の身近な生活からビジネスまで様々な分野で利用が始まっているが、現在の経済社会活動の高度化に伴い、廃棄物の発生量は増大している。
そこで、従来の大量生産、大量消費、大量廃棄等の経済社会やライフスタイルを見直し、物資の効率的な利用やリサイクルを進めることにより、資源の消費を抑え、環境への負荷が少ない循環型社会を形成することが急務になっている。
例えば、電子情報記録素子(以下、「ICチップモジュール」、「ICチップ」と称することもある)を組み込んだ可逆性感熱記録媒体は、ICチップの内部情報を書き換えると共に、記録されている情報を可視画像として可逆性感熱記録媒体に表示できるため、廃棄物の発生量を減らすことが可能である。
このようなICチップモジュールを組み込んだ可逆性感熱記録媒体は、製造業分野における作業書、部品管理票、工程管理票等の指示書として用いられてきている。具体的には、指示書を丸棒状部品に巻き付けたり、カードケースに入れて使用した後、指示書に付着した汚れを洗浄し、プリンターで指示書を書き換えることが繰り返し行われている。
前記指示書に画像を形成する場合、及び指示書に形成された画像を消去する場合には、該指示書をプリンターのサーマルヘッド、消去バー、消去ローラ、消去板等の加熱装置に押し当てる。このため、指示書を書き換える際に、ICチップモジュールが破損しないようにすると共に、ICチップモジュールと可逆性感熱記録媒体の接着部から接着剤が流出しないようにする必要がある。また、プリンターのサーマルヘッドや消去バーの熱で可逆性感熱記録媒体がカールしないようにすると共に、静電気によりICチップモジュールが破損しないようにする必要がある。また、指示書を洗浄する際には、ICチップモジュールが可逆性感熱記録媒体から剥がれたり腐食したりしないようにする必要がある。更に、指示書は、可とう性を有すると共に、画像の品質が良好であることが望まれている。
特許文献1には、繰り返し使用の際等に折れしわ等が生じにくく印字の支障が起きない表示体に係る発明が開示されている。しかし、この発明で用いられているポリエステルエラストマ−は耐熱性がないため、リライタブルプリンタによる消去印字の際の、イレーズバーヘッドの消去温度(160〜180℃)や、サーマルヘッドの印加温度(200℃以上)においてカールが発生し、更に繰り返しリライトすることによりカールの程度が大きくなり、最終的にリライタブルプリンタ内の搬送系で詰まってしまって排出されないという問題が発生する。具体的には、このようなICチップモジュールを組み込んだ可逆性感熱記録媒体は、製造業分野における作業書、部品管理票、工程管理票等の指示書として用いられ、例えば自動車分野における組立工程においては、受注生産方式で製品を組み立てているため、カールによって指示書がプリンタ内に詰まってしまうと、製造ラインがストップしてしまい、1日の生産計画が遅れるだけでなく、顧客納期遅れに繋がるという重大な問題が発生していた。
また、特許文献2には、電気的接続部を介して送受信アンテナ基板の表面に無線通信用ICチップが搭載されたインレット、及び、該インレットの表面及び/又は裏面に固定された織布又は紙からなる基材を有するICタグに係る発明が開示されており、前記送受信アンテナ基板の無線通信用ICチップが搭載された面に樹脂層を更に有してもよく、該樹脂層材料として列記された多数の材料の一つとしてシリコーンゴムが例示されている。
また、特許文献3には、ICチップとアンテナからなるRFIDタグに係る発明が開示されており、その表面及び裏面をシリコンゴムで覆うことも記載されている。
しかし、上記特許文献2、3に係る発明は、何れもタグの耐久性、信頼性、低価格化などを課題とするものであって、可逆性感熱記録媒体に関する記載はなく、本発明の課題である可逆性感熱記録媒体のカール防止について示唆を与えるような記載は見当たらない。
特開2004−226488号公報 特開2007−18487号公報 特開2007−42087号公報
本発明は、サーマルプリンタの加熱に起因する媒体のカール、及びアンテナ回路の腐食が生じにくい高品質の電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体の提供を目的とする。
上記課題は次の1)〜6)の発明(以下、本発明1〜6という)によって解決される。
1) 基材の一方の面に可逆性感熱記録層を有し、前記基材の他方の面には、裏面保護層、及び、電気的接続部を介してアンテナ回路と接続された電子情報記録素子を備えた電子情報記録部材を有し、該電子情報記録部材が、前記裏面保護層中に埋め込まれ裏面保護層材料により全体を包まれた状態で設置されており、前記裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面であり、かつ、低分子シロキサンの含有率が0.1重量%以下のシリコーン系材料からなることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
2) 基材の一方の面に可逆性感熱記録層を有し、前記基材の他方の面上には、アンテナ回路及び該アンテナ回路と電気的接続部を介して接続された電子情報記録素子が、裏面保護層により被覆された状態で設置され、該裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面であり、かつ、低分子シロキサンの含有率が0.1重量%以下のシリコーン系材料からなることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
3) 前記シリコーン系材料がシリコーン樹脂であることを特徴とする1)又は2)記載の可逆性感熱記録媒体。
4) 前記シリコーン系材料がシリコーン接着剤又はシリコーン粘着剤であることを特徴とする1)又は2)記載の可逆性感熱記録媒体。
5) 前記シリコーン系材料が湿気硬化型であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の可逆性感熱記録媒体。
6) 前記シリコーン系材料が熱硬化型であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の可逆性感熱記録媒体。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明は、基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を有し、本発明1のように、前記基材の他方の面(裏面)に、電気的接続部を介してアンテナ回路と接続された電子情報記録素子を備えた電子情報記録部材が、裏面保護層中に埋め込まれ裏面保護層材料により全体を包まれた状態で設置されており、前記裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面である構成(図1の例参照)、又は、本発明2のように、前記基材の他方の面(裏面)上に、アンテナ回路及び該アンテナ回路と電気的接続部を介して接続された電子情報記録素子が、裏面保護層で被覆された状態で設置されており、前記裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面である構成を有し、前記裏面保護層がシリコーン系材料からなることを特徴とする。本発明2におけるアンテナ回路と電子情報記録素子は、両者が予め一体化された電子情報記録部材として設置しても、アンテナ回路と電子情報記録素子を基材の裏面上に順に設けてもよい。図2として後者の例を示した。
そして、このような構成とすることにより、前記課題を解決した高品質の電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体を得ることができる。
<裏面保護層>
裏面保護層にはシリコーン系材料を用いる。シリコーン系材料としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、シリコーンゴム、変性シリコーゴムなどがあり、これらをベースとした湿気硬化型シリコーン接着剤、熱硬化型シリコーン接着剤、湿気硬化型シリコーン粘着剤、熱硬化型シリコーン粘着剤などの中から適宜選択して用いることができる。
中でもシリコーン樹脂が好ましく、その具体例としては、東レダウコーニング社製の湿気硬化型シリコーン接着剤SE9188RTV、熱硬化型シリコーン接着剤SE1720、熱硬化型シリコーン粘着剤SD4560、熱硬化型シリコーン粘着剤SH4280、熱硬化型シリコーン接着剤SE9186、熱硬化型シリコーン接着剤SE1701などが挙げられるが、これらに限られる訳ではない。
シリコーン系材料中の低分子シロキサンは、アンテナ回路と電子情報記録素子を結ぶ電気的接続部の動作不良の原因となるので少ない方が好ましく、その含有率は0.1重量%以下程度とする。更に好ましくは0.05重量%以下である。
裏面保護層の膜厚は、100〜600μm程度が好ましく、200〜500μm程度が更に好ましい。
また、基材と裏面保護層の間に、密着性、接着性を高めるために易接着層を設けてもよく、該易接着層に、電気特性、耐薬品性、難燃性、熱伝導性、電気伝導性を付与するために添加剤を添加してもよい。
また、裏面保護層の上に補強用の樹脂シートを積層してもよい。このような樹脂シートの材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、紙、合成紙などが挙げられる。
<電子情報記録部材>
電子情報記録部材(「インレット」と称することもある)は、電子情報記録素子、アンテナ回路、及び導通部材(電気的接続部)を有し、更にアンテナ回路基板や、必要に応じてその他の部材を有する。アンテナ回路の材料としては、通常、導電性のよい銅、アルミニウムなどが挙げられる。
図3に、本発明で用いられる電子情報記録部材10の一例を示す。
この電子情報記録部材10は、プラスチックフィルム等のアンテナ回路基板10a上に、コイル状のアンテナ回路10cを形成し、該コイルと容量素子とによりLC共振回路を形成して一定周波数の電波を受信すると共に、電子情報記録素子10bの情報を発信源に送信して返すことができる。交信周波数としては、一般的には125kHz、13.56MHz、2.45GHz、5.8GHz(マイクロ波)及びUHF帯などの周波数帯から適宜選択して使用される。10dは導通部材(電気的接続部)である。
アンテナ回路10cは、アンテナ回路基板10a上に積層された金属膜をエッチングすることにより形成可能であるが、これに限られるものではなく、例えば、被覆された電線(エナメル線など)を同一面上に巻きなおしてもよく、アンテナ回路基板10a上、あるいは表面に可逆性感熱記録層を有する基材の裏面側に、いわゆる導電性ペーストを印刷したり、アンテナ回路基板に埋め込んだりして、アンテナ回路10cを形成してもよい。
アンテナ回路基板10aに使用する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するとができ、例えば、コンポジット等のリジッドタイプ、ポリイミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、紙、合成紙等のフレキシブルタイプ及び両者の複合タイプを用いることができる。
アンテナ回路基板用基材の厚みは、15〜360μmが好ましく、強度、加工作業性、コスト等の点から、20〜100μmがより好ましい。
電子情報記録素子10bの厚さ(高さ)は、200μm以下が好ましく、25〜140μmがより好ましい。また、電子情報記録素子10bを保護するために、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、紙等の保護膜を接着させてもよい。保護膜の厚さは、10〜60μmが好ましい。
このような電子情報記録部材10としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばUPM社製、オムロン社製、エイリアンテクノロジー社製、ソニー株式会社製、富士通株式会社製、日立製作所製、テキサス・インスツルメンツ社製等のインレットを用いることができる。
<基材>
可逆性感熱記録層を設ける基材の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、形状としては、膜状、シート状などが挙げられ、また、その平面形状としては、四角形、円形などが挙げられ、構造としては、単層構造、積層構造などが挙げられ、大きさとしては、用途等に応じて適宜選択することができる。
また、基材の材料としては、樹脂、ゴム、合成紙、金属、ガラス又はこれらの複合体などを用いることができる。これらの中でも特に樹脂が好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
基材の厚みには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、20〜200μmが好ましく、50〜190μmがより好ましい。
<可逆性感熱記録層>
基材の一方の面には可逆性感熱記録層を設ける。更に必要に応じて中間層、保護層などを積層してもよい。通常はこの積層物をシート状に形成し、可逆性感熱記録シートとして用いる。図4に、その一例を示す。
可逆性感熱記録層は、色調が可逆的に変化する感熱記録層であり、温度変化によって色の状態が可逆的に変化する可逆性感熱記録材料を含有する。可逆性感熱記録材料は透過率、反射率、吸収波長、散乱度等の変化の組み合わせにより色の状態が変化する。
可逆性感熱記録材料としては、熱により透明度や色調が可逆的に変化する材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、常温より高い第一の温度で第一の色の状態となり、第一の温度よりも高い第二の温度で加熱し、その後、冷却することにより第二の色の状態となる材料が挙げられる。これらの中でも、第一の温度と第二の温度で色の状態が変化する材料が特に好ましい。
具体的には、第一の温度で透明状態となり、第二の温度で白濁状態となる材料(特開昭55−154198号公報参照)、第二の温度で発色し、第一の温度で消色する材料(特開平4−224996号公報、特開平4−247985号公報、特開平4−267190号公報参照)、第一の温度で白濁状態となり、第二の温度で透明状態となる材料(特開平3−169590号公報参照)、第一の温度で黒色、赤色、青色等に発色し、第二の温度で消色する材料(特開平2−188293号公報、特開平2−188294号公報参照)等が挙げられる。これらの中でも、樹脂母材中に高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した系や、ロイコ染料と顕色剤を用いた系が特に好ましい。
前記ロイコ染料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報等に開示されているものなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤は、分子内に、ロイコ染料を発色させる顕色能を持つ構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等)と、分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)をそれぞれ1つ以上有する化合物である。これらの構造は、ヘテロ原子を有する2価以上の連結基を介して連結されていてもよい。また、長鎖炭化水素基は、同様の連結基及び/又は芳香族基を有していてもよい。
このような顕色剤としては、例えば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に開示されているものが挙げられる。これらの中でも、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物の少なくとも1種が好ましい。これらの顕色剤は、感度が非常に高いため、同じ画像濃度を出力する場合、従来の顕色剤と比べて、与える印加エネルギーを10%〜30%程度削減することができる。与える印加エネルギーが少なければ、顕色剤の熱分解が緩和されると共に、可逆性感熱記録媒体の表面及び媒体自身に与えるダメージも緩和され、これにより繰り返し耐久性の劣化も緩和されるので、画像の品質を向上させることができる。
Figure 0005272453
上記一般式(1)中、X及びYは、それぞれ独立にヘテロ原子を有する2価の有機基を表す。Rは、置換又は無置換の2価の炭化水素基を表す。Rは、置換又は無置換の1価の炭化水素基を表す。aは、1〜3の整数を表し、bは、1〜20の整数を表し、cは、0〜3の整数を表す。
Figure 0005272453
上記一般式(2)中、Zは、ヘテロ原子を有する2価の有機基を表す。Rは、置換又は無置換の2価の炭化水素基を表す。Rは、置換又は無置換の1価の炭化水素基を表す。dは、1〜3の整数を表す。
更に、前記一般式(1)及び(2)において、X、Y、Zは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有する2価の有機基を表し、特に窒素原子又は酸素原子を含む2価の有機基が好ましく、例えば、下記構造式〔化3〕で表される基を少なくとも1つ有する2価の有機基などが挙げられる。
Figure 0005272453
前記〔化3〕で表される2価の有機基の具体例としては、下記構造式〔化4〕で表される基が好適に挙げられる。
Figure 0005272453
これらの中でも、下記構造式〔化5〕で表される基が特に好適である。
Figure 0005272453
また、前記一般式(1)及び(2)において、R及びRは、置換又は無置換の炭素数1〜20の2価の炭化水素基が好ましい。中でも、下記構造式〔化6〕で表されるものが好適に挙げられる。
Figure 0005272453
また、前記一般式(1)及び(2)において、R及びRは、置換又は無置換の炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数8〜18のものがより好ましい。前記脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも分枝していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。中でも、下記構造式〔化7〕で表されるものが好適に挙げられる。
Figure 0005272453
また、R、R、R、Rの炭化水素基に結合している置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。なお、R及びR、R及びRの炭素数の和がそれぞれ7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、8以上が好ましく、11以上がより好ましい。
可逆性感熱記録層には、更に必要に応じて、塗布特性や発色消色特性を改善したり制御したりするための添加剤を添加することができる。添加剤としては、界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、発色安定化剤、消色促進剤等が挙げられる。
可逆性感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤及び添加剤をバインダー樹脂と共に含有することが好ましい。バインダー樹脂としては、基材上に、これらの材料を結着できさえすれば特に限定されないが、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線(UV)、電子線(EB)等を用いて硬化させた樹脂が好ましく、硬化剤を用いて熱硬化させた樹脂が特に好ましい。これにより、ゲル分率を向上させることができる。
熱硬化させることが可能な樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが挙げられる。
前記硬化剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、イソシアネートが好ましい。イソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI);これらのイソシアネートのトリメチロールプロパン等によるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ、ブロック化イソシネート等が挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート、そのアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプが好ましい。但し、硬化剤は、全量が硬化反応しなくてもよい。即ち、可逆性感熱記録層に未反応の硬化剤が存在していてもよい。このとき、硬化反応を促進させるために硬化触媒を用いてもよい。
可逆性感熱記録層は、ゲル分率が30%以上であることが好ましく、50%以上が更に好ましく、70%以上が特に好ましい。ゲル分率が30%未満では、繰り返し耐久性が低下することがある。なお、ゲル分率は、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことにより測定することができる。具体的には、基材から可逆性感熱記録層を剥離して、可逆性感熱記録層の初期重量を測定する。次に、可逆性感熱記録層を400メッシュの金網に挾んで、未硬化のバインダー樹脂が可溶な溶剤中に24時間浸した後、真空乾燥して、乾燥後の重量を測定する。これにより、次の式から求めることができる。
ゲル分率(%)=〔(乾燥後の重量)/(初期重量)〕×100
このとき、可逆性感熱記録層中のバインダー樹脂以外の成分(有機低分子物質粒子等)の重量を除いて計算を行う。なお、予め有機低分子物質粒子の重量が分からないときは、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の断面観察により、単位面積当たりに占める面積比と、バインダー樹脂と有機低分子物質粒子の比重から重量比を求めて、有機低分子物質粒子の重量を算出すればよい。
可逆性感熱記録層は、発色成分に対するバインダー樹脂の重量比が0.1〜10であることが好ましい。重量比が0.1より小さいと、可逆性感熱記録層11aの熱強度が不足することがあり、10より大きいと、発色濃度が低下することがある。
可逆性感熱記録層の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜20μmが好ましく、3〜15μmがより好ましい。厚さが1μm未満の場合、発色濃度が低下して画像のコントラストが低下することがあり、20μmを超えると、可逆性感熱記録層の熱分布が大きくなって、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、目的とする発色濃度が得られなくなることがある。
可逆性感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、添加剤、バインダー樹脂及び溶媒を均一に分散させた塗布液を用いて形成することができる。
前記溶媒としては、例えばアルコール類、ケトン類、エーテル類、グリコールエーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
塗布液は、例えばペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等の分散装置を用いて調製することができる。このとき、分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散させてもよいし、各材料を分散させたものを混合してもよい。更に、各材料を加熱溶解させて急冷又は徐冷することによって析出させてもよい。
塗布方法としては、ブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、スプレー塗工法、エアナイフ塗工法、ビード塗工法、カーテン塗工法、グラビア塗工法、キス塗工法、リバースロール塗工法、ディップ塗工法、ダイ塗工法等が挙げられる。
前記可逆性感熱記録層の保護層は、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させた樹脂を含有することができ、これらの中でも、紫外線又は電子線を用いて硬化させた樹脂が特に好ましい。
紫外線(電子線)を用いて硬化させることが可能な樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系等のオリゴマー;各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。なお、紫外線を用いて架橋させる際には、光重合開始剤、光重合促進剤を用いることが好ましい。また、熱硬化させることが可能な樹脂としては、前記可逆性感熱記録層の場合と同様の樹脂を用いることができ、同様にして硬化させることができる。
前記可逆性感熱記録層の保護層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましい。
前記中間層は、可逆性感熱記録層に対する保護層の接着性向上、保護層塗布液の塗布による可逆性感熱記録層の変質防止、保護層中の添加剤の可逆性感熱記録層への移行防止のために設ける。これにより、画像の保存性を改善することができる。
中間層は、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させた樹脂、熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられる。また、熱、紫外線、電子線等を用いて硬化させることが可能な樹脂としては、前記可逆性感熱記録層の場合と同様のものを用いることができ、同様にして硬化させることができる。なお、中間層の形成方法は、可逆性感熱記録層の場合と同様である。
中間層は、必要に応じて、フィラー、紫外線吸収剤等を含有してもよい。中間層中のフィラーの含有量は、1〜95体積%が好ましく、5〜75体積%が更に好ましい。また、中間層中の紫外線吸収剤の含有量は、樹脂に対して、0.5〜10重量%であることが好ましい。
中間層の厚さは0.1〜20μmが好ましく、0.3〜3μmが更に好ましい。
また、可逆性感熱記録層上に積層される中間層及び/又は保護層は、酸素透過性の低い樹脂を含有することが好ましい。これにより、可逆性感熱記録層中のロイコ染料及び顕色剤の酸化を抑制することが可能になる。
なお、可逆性感熱記録層と基材の間にアンダー層を設けてもよい。これにより、可逆性感熱記録層の発色感度及び可逆性感熱記録層と基材の接着性を向上させることができる。
また、レーザー光を用いて、可逆性感熱記録層を発色させるために、レーザー光を吸収して光を熱に変換する光熱変換層を設けてもよい。更に、放熱を防止するために、空気層等の断熱層を設けてもよい。
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて画像を形成するには、一旦発色温度以上に加熱した後、急冷すればよい。具体的には、サーマルヘッドやレーザー光で短時間加熱すると、可逆性感熱記録層が局部的に昇温するため、直ちに熱が拡散し、急激な冷却が起こり発色状態となる。一方、画像を消去するためには、熱源を用いて長時間加熱して冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると、可逆性感熱記録層の広い範囲で昇温するため、その後の冷却が遅くなり、消色状態となる。この場合、熱源としては、熱ローラ、熱スタンプ、熱風等を用いてもよい。また、サーマルヘッドへの印加電圧やパルス幅を調節することによって、印加エネルギーを画像形成時よりやや低下させてもよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで画像の形成及び消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。
図5に、本発明の可逆性感熱記録媒体に画像の形成及び消去を行うプリンターの一例を示す。このプリンターでは、可逆性感熱記録媒体50が矢印の向きに搬送され、セラミックバー51、搬送ローラ52、サーマルヘッド53、及びプラテンロール54を通って系外に排出される。この場合、セラミックバー51により画像の消去が行われ、サーマルヘッド53とプラテンロール54により画像の形成が行われる。
また、図6に、本発明の可逆性感熱記録媒体に画像の形成及び消去を行うプリンターの他の一例を示す。このプリンターでは、可逆性感熱記録媒体60が矢印の向きに搬送され、熱ロール61、サーマルヘッド62、プラテンロール63、及び搬送ローラ64を通って系外に排出される。この場合、熱ロール61により画像の消去が行われ、サーマルヘッド62とプラテンロール63により画像の形成が行われる。
可逆性感熱記録媒体の搬送速度には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明においては、3IPS以上の高速で画像消去及び記録を行っても、電子情報記録部材周囲領域、電子情報記録素子領域、アンテナ回路領域、及び導通部材領域における白抜け及びカスレの生じない記録、並びに消し残りのない消去が可能である。
また、加熱処理により画像の形成及び消去が正確に行われるように、可逆性感熱記録媒体及びプリンターが構成されている。また、プリンターが小型である場合には、画像の形成及び消去が連続して行われるため、加熱処理時の加熱エネルギーを調整することにより、画像の形成及び消去が正確に行われるように構成されている。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、可逆性感熱記録層と電子情報記録素子(ICチップ)の両方を有するため、ICチップに書き込まれた情報を可逆性感熱記録層に表示することにより情報を容易に確認することができ、利便性が向上する。
本発明の電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体は、入出チケット、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器等のステッカー、物流管理用途、製造工程管理、文書管理用途等の一般文書サイズに加工されたシートとして広く用いることができる。
本発明によると、サーマルプリンタの加熱に起因する媒体のカール、及びアンテナ回路の腐食が生じにくい高品質の電子情報記録素子付き可逆性感熱記録媒体を提供できる。
更に、静電気による電子情報記録素子の破壊、洗浄液による媒体・電子情報記録素子の破壊、折れ・曲がりによる媒体・電子情報記録素子の破壊等も防止できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)にシリコーン系材料を厚さ10μm塗工し、その上に電子情報記録部材を貼り合わせ、次いで、裏面側全体を覆うようにシリコーン系材料を厚さ240μm塗工した後、20℃55%RH・24時間の条件下で硬化させて、電子情報記録部材が裏面保護層中に埋め込まれ裏面保護層材料で全体を包まれた状態で設置された可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シートには、リコー社製RECO−View CRフィルム 630BDを用い、電子情報記録部材には、UPM Rafsec社製HFインレイSC3000835を用い、シリコーン系材料には、東レダウコーニング社製湿気硬化型シリコーン接着剤SE9188RTV(低分子シロキサン成分含有率0.06重量%)を用いた。
<実施例2>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)上に電子情報記録部材を置き、次いで、裏面側全体を覆うようにシリコーン系材料を厚さ500μm塗工した後、150℃・1時間の条件下で硬化させて、電子情報記録部材が裏面保護層材料で被覆された状態で設置された可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シート及び電子情報記録部材には実施例1と同じものを用い、シリコーン系材料には、東レダウコーニング社製熱硬化型シリコーン接着剤SE1720(低分子シロキサン成分含有率0.01重量%)を用い、東レダウコーニング社製硬化剤SRX212を、前記接着剤100重量部に対して1重量部添加した。
<実施例3>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)にシリコーン系材料を厚さ50μm塗工し、その上に電子情報記録部材を貼り合わせ、次いで、裏面側全体を覆うようにシリコーン系材料を厚さ300μm塗工し、更に補強用裏面シートを設けた後、120℃・20分の条件下で硬化させて、電子情報記録部材が裏面保護層中に埋め込まれ裏面保護層材料で全体を包まれた状態で設置された可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シート及び電子情報記録部材には実施例1と同じものを用い、シリコーン系材料には、東レダウコーニング社製熱硬化型シリコーン粘着剤SD4560を用い、東レダウコーニング社製硬化剤SRX212を、前記粘着剤100重量部に対して1重量部添加した。補強用裏面シートには帝人社製:白色PET E28G(厚さ100μm)を用いた。
<実施例4>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)上に電子情報記録部材を置き、次いで、裏面側全体を覆うように、シリコーン系材料を厚さ300μm塗工し、更に補強用裏面シートを設けた後、150℃・15分の条件下で硬化させて、電子情報記録部材が裏面保護層材料で被覆された状態で設置された可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シート及び電子情報記録部材には実施例1と同じものを用い、シリコーン系材料には、東レダウコーニング社製熱硬化型シリコーン粘着剤SH4280を用い、硬化剤の過酸化ベンゾイルを、前記粘着剤100重量部に対して1重量部添加した。補強用裏面シートには、帝人社製:白色PET E28G(厚さ100μm)を用いた。
<実施例5>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)に、銅ペーストを用いてスクリーン印刷でアンテナ回路パターンを形成した後、乾燥炉で加熱して印刷された銅ペーストを硬化させた。アンテナ回路に対する電子情報記録素子(ICチップ)の搭載はフリップチップ搭載装置により行った。即ち、可逆性感熱記録シートをその下に配置されたホットプレートにより加熱し、ICチップを搭載用コレットに内蔵されたヒーターにより90℃で加熱することにより、銅ペーストに含まれる飽和共重合ポリエステル樹脂を軟化させた。次いで、飽和共重合ポリエステル樹脂が軟化した状態で、バンプ電極(電気的接続部)を介してアンテナ回路と接続されるようにICチップを搭載した。その後、可逆性感熱記録シート及びICチップに対する加熱を中止し、軟化していた飽和共重合ポリエステル樹脂の温度を低下させ、再び硬化させた。このプロセスにより、バンプ電極をアンテナ回路に対して接着固定した。次いでバンプ電極とアンテナと回路が接着固定されている部位の周辺にペースト状のエポキシ樹脂を供給することにより、可逆性感熱記録シートの基材の裏面上に、アンテナ回路、バンプ電極、及びICチップを備えた電子情報記録部材を作製した。
次いで、裏面側全体を覆うように、シリコーン系材料を厚さ400μm塗工し、20℃55%RH・24時間の条件下で硬化させて、電子情報記録部材が裏面保護層材料で被覆された状態で設置された可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シートには実施例1と同じものを用い、ICチップには、PHILIPS社製チップ:I・CODE SLIを用い、シリコーン系材料には東レダウコーニング社製熱硬化型シリコーン接着剤SE9186(低分子シロキサン成分含有率0.01重量%)を用いた。
<比較例1>
基材の一方の面(表面)に可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録シートを用意し、該基材の他方の面(裏面)に、接着剤層となるセメダイン社製セメダインEP−001(弾性エポキシ接着剤)を塗工し、その上に電子情報記録部材を貼り合わせ、次いで、裏面側全体を覆うように、セメダインEP−001を塗工し、裏面保護層として厚さ300μmの東レ社製ハイトレル4057(ポリエステルエラストマー)を貼り合せて、可逆性感熱記録媒体を作製した。
可逆性感熱記録シート及び電子情報記録部材には実施例1と同じものを用いた。
上記実施例1〜5及び比較例1の可逆性感熱記録媒体について、以下のようにして評価した。結果を表1に示す。
<カールの評価>
神鋼電機社製のRP−K8520HF−5A1プリンター(搬送速度3IPS)を用いて、マクベスRD−914による画像濃度値が1.2になる全ベタ画像の印字及び180℃での消去を200回繰り返し、可逆性感熱記録媒体のカール特性を測定した。カールの程度は、試験サンプルを平らな台の上に置き、4つのコーナー部の台からの距離をJIS1級スケールで測定した。表1に4つのコーナー部の平均値を示す。
<アンテナ回路腐食特性>
神鋼電機社製のRP−K8520HF−5A1プリンター(搬送速度3IPS)を用いて、マクベスRD−914による画像濃度値が1.2になる全ベタ画像の印字及び180℃での消去の600回の繰り返しを3ヶ月間かけて行った。
評価基準は次のとおりである。
○:RFIDリーダライタで通信性を確認したときに、初期の状態と同じ距離・指向で通信することが出来た。
×:RFIDリーダライタで通信性を確認したときに、通信することが出来なかった。(内部を分解して確認したところ、電気的接続部であるバンプ電極において導通不良が発生していた。)
Figure 0005272453
本発明1の可逆性感熱記録媒体の構成例を示す図である。 本発明2の可逆性感熱記録媒体の構成例を示す図である。 本発明で用いられる電子情報記録部材の一例を示す図である。 本発明で用いられる可逆性感熱記録シートの一例を示す図である。 本発明で用いられるプリンタの一例を示す図である。 本発明で用いられるプリンタの他の例を示す図である。
符号の説明
50 可逆性感熱記録媒体
51 セラミックバー
52 搬送ローラ
53 サーマルヘッド
54 プラテンロール
60 可逆性感熱記録媒体
61 熱ロール
62 サーマルヘッド
63 プラテンロール
64 搬送ローラ

Claims (6)

  1. 基材の一方の面に可逆性感熱記録層を有し、前記基材の他方の面には、裏面保護層、及び、電気的接続部を介してアンテナ回路と接続された電子情報記録素子を備えた電子情報記録部材を有し、該電子情報記録部材が、前記裏面保護層中に埋め込まれ裏面保護層材料により全体を包まれた状態で設置されており、前記裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面であり、かつ、低分子シロキサンの含有率が0.1重量%以下のシリコーン系材料からなることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 基材の一方の面に可逆性感熱記録層を有し、前記基材の他方の面上には、アンテナ回路及び該アンテナ回路と電気的接続部を介して接続された電子情報記録素子が、裏面保護層により被覆された状態で設置され、該裏面保護層が基材の裏面全体に設けられ、その表面は平面であり、かつ、低分子シロキサンの含有率が0.1重量%以下のシリコーン系材料からなることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  3. 前記シリコーン系材料がシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 前記シリコーン系材料がシリコーン接着剤又はシリコーン粘着剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 前記シリコーン系材料が湿気硬化型であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. 前記シリコーン系材料が熱硬化型であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の可逆性感熱記録媒体。
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