JP5272420B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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特に、光書込装置であるレーザ光走査装置では、レーザ光走査装置のハウジング内部に実装されている光学レンズ等の光学部材の耐熱性が低いため、ハウジング内の温度上昇に伴い光学レンズの熱膨張による結像性能の低下などの不具合が発生する。また、近年の画像形成装置の高速化対応による、ポリゴンモータの回転数上昇に伴うポリゴンモータの温度上昇も原因の一つである。
このような、ポリゴンモータの温度上昇を抑制するために、ポリゴンモータを冷却する空気を送風する冷却ファンと、ポリゴンモータを収容して当該冷却ファンからの送風を前記駆動モータに吹き付けて排出するダクトとを配設し、ダクト内に冷却ファンによって冷却風を送風し、ポリゴンモータに冷却風を吹きつけることによってポリゴンモータの温度上昇を抑制することが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
このような問題を解決するため、ダクトの長さを短縮してダクトの排気口を画像形成装置内に配設することが考えられるが、このようなダクトの長さを短縮して、排気口を定着装置の近傍に配設すると次のような問題が発生する。
近年の複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、小型化以外に静音化設計も求められており、特に画像形成装置の動作が停止された場合、待機モードへ移行し全ての冷却ファンが停止して、静音化対応を行なっている。そのため、ポリゴンモータ冷却用ファンが停止すると、大きな発熱源である定着装置の余熱が画像形成装置内に流れ込み、待機モード時には光書込み装置の許容温度範囲を超えてしまう場合も発生してしまう。特に、ダクトの長さを短縮して排気口を定着装置の近傍に配設した場合には、定着装置の余熱がダクトを煙突代わりとして、どんどんダクト内を逆流してしまい、逆に光書込み装置の温度上昇を招くと言う問題が発生する。
図6に示すように、従来の画像形成装置においては、ドラム状感光体1上に静電潜像を形成する光書込み装置2には、レーザ等の光線を発光する光源3からの光線を走査するポリゴンミラー4、fθレンズ5、反射ミラー6等が備えられており、ポリゴンミラー4は、ポリゴンモータ7によって回転駆動されている。ポリゴンモータ7は、回転駆動時に大きな発熱を生じるので、この発熱によって、ポリゴンミラー4やfθレンズや反射ミラー6等の光学部材の膨張等によって光書込み特性が変動する。これを防止するために、ポリゴンモータ7を冷却する空気を送風する冷却ファン8を取り付け、ポリゴンモータ7を収容するダクト9内に矢印B方向に冷却ファン8から送風してポリゴンモータ7を冷却し、空気を排気口9aから排出するようにしている。
本発明は上記実情を考慮してなされたものであり、待機モード時の冷却ファンを停止するために起こる定着装置からの余熱による光書込み装置内の温度上昇を抑制することの可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項2の発明は、感光体と、帯電された当該感光体の表面に光源から画像信号に対応した光を駆動モータによって回転されるポリゴンミラーによって走査させて静電潜像を形成する光書込み装置と、前記静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上に転写された前記トナー像を定着する定着装置と、を備えた画像形成装置において、前記駆動モータを冷却する空気を送風する冷却ファンと、前記駆動モータを収納して当該冷却ファンによる送風を前記駆動モータに吹き付けて排出するダクトと、を配設し、前記定着装置と連通する当該ダクトの排気口に、当該排気口を閉塞することで前記定着装置から余熱の侵入を抑制する蓋部材を開閉自在に取り付けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記蓋部材は、前記冷却ファンによる前記ダクト内の送風時には、前記排気口を開放し、前記冷却ファンによる送風を停止したときに前記排気口を閉塞するように取り付けられている画像形成装置を特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置において、前記蓋部材は、前記排気口の端部に回動自在に取り付けられ、前記蓋部材の端部に連結されたスイングソレノイドによって排気口の開閉動作を行わせたことを特徴とする。
図1は、本発明による一実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。図2は、本発明による一実施形態の蓋部材の取り付け状態を示す断面図、図3は、図1に示す画像形成装置の待機モード状態における蓋部材の排気口の閉塞状態を示す断面図である。
本実施形態に係る画像形成装置は、矢印A方向に回転するドラム状感光体1の周囲に、感光体1の表面を一様に帯電する帯電装置11、感光体1上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像化する現像装置12及び感光体1上に残存するトナーを除去するクリーニング装置13を備えている。そして、感光体1上には、所望の画像情報に基づいて変調された光線Lを感光体1上に照射して感光体1の表面上に静電潜像を形成する光書込み装置2が備えられている。
一方、転写材P上にトナー像を転写した感光体1は、クリーニング装置13によって感光体1の表面に残存するトナーが除去される。その後、図示しない除電装置によって、感光体1の表面に残存する電荷が除電され一連の画像形成工程が終了する。そして、感光体1の回転と共に次の画像形成動作として、帯電装置11の感光体1の表面の帯電処理が再び開始され、上記の画像形成工程が繰り返される。
このポリゴンモータ7は、高速回転と共に発熱し、前述のように、この発熱によってポリゴンミラー4やfθレンズが膨張変形する恐れがある。そのため、本実施形態の光書込み装置2においては、ポリゴンモータ7を収納し、冷却ファン8によって冷却する空気を案内送風するダクト9がハウジング2aの下方に取り付けられている。そして、冷却ファン8によって送風された空気は、矢印B方向に移送され、その間に取り付けられているポリゴンモータ7に吹き付けられてポリゴンモータ7を冷却する。さらに送風された空気は、排気口9aから排出される。この場合に、排気口9aは、図1に示すように、定着装置10の定着ローラ10aの近傍に配設されると、前述のように、画像形成装置が待機モードとなって冷却ファン8による送風動作が停止された際に、定着ローラ10aの予熱が排気口9aから入り込み、光書き込み装置2内を加熱して光書き込み装置2内の温度上昇を招く。
一方、冷却ファン8による送風動作が停止されると、図3に示すように、蓋部材20による自重によってG方向に回動して、排気口9aを閉塞する。その結果、定着ローラ10aによる予熱Cがダクト9内に入り込むことが抑制される。このように、定着ローラ10aによる予熱Cのダクト9内への侵入が抑制されるので、光書込み装置2の加熱が抑制され、光書込み装置2内の温度上昇を抑制することが可能となる。この場合、蓋部材20としては、熱伝導性の悪いプラスチック材で構成されるのが良く、定着ローラ10aからの予熱のダクト内への侵入を適切に抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、冷却ファン8をダクト9の右端に配設して、冷却風をダクト9内のポリゴンモータ7に送風を吹き付けるようにしているが、冷却ファン8をダクト9の左端に配設し、ダクト9の右端に吸気口を形成し、この吸気口から冷却ファン8で吸気し、この吸気による送風をポリゴンモータ7に吹き付けるようにしても良い。本発明における冷却ファンによる送風とは、上記のように、冷却ファンに呼気及び吸気のいずれかによって空気が流れる状態を指すものである。
この実施形態に係る蓋部材20の開閉は、ダクト9の排気口9aの下方端部と蓋部材20の下方端部とが図示しない蝶番等の連結部材で矢印H方向に回動軸(不図示)上で回動自在に取り付けられ、この蓋部材20の回動軸にスイングソレノイド23を取り付け、スイングソレノイド23を作動させて行うようになっている。即ち、例えば、スイングソレノイド23をOFF動作させると、図5に示すように、前記蓋部材20の回動軸を回転させてダクト9の排気口9aを開放し、スイングソレノイド23をON動作させると、図4に示すように、ダクト9の排気口9aを閉塞するようになっている。
この実施形態においては、蓋部材20の開閉動作を蓋部材20の回動軸に取り付けたスイングソレノイド23を使用したが、スイングソレノイド23でなく、通常のプランジャが平行移動するソレノイドを使用し、蓋部材20の回動軸にピニオンギアを取り付け、このピニオンギアと噛合するラックギアをソレノイドに取り付けて、ソレノイドを作動させてラックギアを左右動させて蓋部材20を開閉するものであってもよい。しかしながら、スイングソレノイド23を使用する場合には、蓋部材20の開閉機構の占有面を小さくすることが可能となるので有利である。
Claims (5)
- 感光体と、帯電された当該感光体の表面に光源から画像信号に対応した光を駆動モータによって回転されるポリゴンミラーによって走査させて静電潜像を形成する光書込み装置と、前記静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上に転写された前記トナー像を定着する定着装置と、を備えた画像形成装置において、
前記駆動モータを冷却する空気を送風する冷却ファンと、前記駆動モータを収納して当該冷却ファンによる送風を前記駆動モータに吹き付けて排出するダクトと、を配設し、
前記ダクトの排気口は、当該画像形成装置内であって前記定着装置の上方に連通するように配置され、
当該ダクトの排気口に当該排気口を閉塞する蓋部材を開閉自在に取り付けたことを特徴とする画像形成装置。 - 感光体と、帯電された当該感光体の表面に光源から画像信号に対応した光を駆動モータによって回転されるポリゴンミラーによって走査させて静電潜像を形成する光書込み装置と、前記静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上に転写された前記トナー像を定着する定着装置と、を備えた画像形成装置において、
前記駆動モータを冷却する空気を送風する冷却ファンと、前記駆動モータを収納して当該冷却ファンによる送風を前記駆動モータに吹き付けて排出するダクトと、を配設し、
前記定着装置と連通する当該ダクトの排気口に、当該排気口を閉塞することで前記定着装置から余熱の侵入を抑制する蓋部材を開閉自在に取り付けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記蓋部材は、前記冷却ファンによる前記ダクト内の送風時には、前記排気口を開放し、前記冷却ファンによる送風を停止したときに前記排気口を閉塞するように取り付けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記蓋部材は、前記排気口の端部に蝶番によって回動自在に取り付けられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置において、
前記蓋部材は、前記排気口の端部に回動自在に取り付けられ、前記蓋部材の端部に連結されたスイングソレノイドによって排気口の開閉動作を行わせたことを特徴とする画像形成装置。
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