JP5272142B2 - キノコ成分抽出方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明はキノコ栽培廃菌床からキノコ成分を抽出する際に用いられるキノコ成分抽出方法及びその装置に関するものである。
従来、この種のキノコ成分抽出方法及びその装置として、キノコ栽培廃菌床に加圧熱水を接触させることによりキノコ成分を抽出する方法及びその装置が知られている。このキノコ栽培廃菌床とは、例えば、シイタケ、マイタケ、ブナシメジ等のキノコの栽培においては、木粉に栄養分を入れて作ったキッドに菌糸を植えてキノコを栽培する方法が近年盛んであるが、キノコを採取した後に菌糸で固められた塊状物が残り、これをキノコ栽培廃菌床と呼んでいる。このキノコ栽培廃菌床にはバイオエネルギーになる木粉の他に有用な菌糸塊が含まれているにも拘わらず、廃棄処理されていることが多く、したがって、このキノコ栽培廃菌床に含まれている有用な主に多糖であるキノコ成分を抽出して再利用しようとするものである。
特開2006−176765
しかしながら、これらキノコ栽培廃菌床には塊状菌糸体を含むと共に粒子状であるからきわめて吸水性が大きく、抽出時において、キノコ栽培廃菌床の5倍から10倍の大量の水を必要とすることになり、抽出作業性が著しく低下し、しかも、抽出効率を高める観点からキノコ栽培廃菌床を撹拌する必要があり、キノコ栽培廃菌床は種類によっても異なるが、例えばエリンギは廃菌床を多量の菌塊が覆い、キノコ成分の割合が多く、菌糸塊泥状になり易く、一方、マイタケは木粉が多く、木粉が多量の水を吸い込み、おから状になり、加えて、木粉の分解成分も出て、多成分が溶液中に出たような外観となり、このような多成分のものを機械的に撹拌することは不向きであるという不都合も有している。
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の方法の発明は、キノコ栽培廃菌床及び水を圧力釜体内に封止して該圧力釜体を加熱し、該圧力釜体内のキノコ栽培廃菌床に加圧熱水を接触させることによりキノコ成分を抽出し、該キノコ成分を抽出した抽出液を取り出すに際し、上記圧力釜体内に上記キノコ栽培廃菌床を封入可能な分離カラムを配置すると共に上記圧力釜体内の温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水が圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻る加圧熱水の循環により圧力釜体内の加圧熱水を水流撹拌させてキノコ栽培廃菌床からキノコ成分としてのβグルカンを抽出することを特徴とするキノコ成分抽出方法にある。
又、請求項2記載の装置の発明にあっては、キノコ栽培廃菌床及び水を圧力釜体内に封止して該圧力釜体を加熱し、該圧力釜体内のキノコ栽培廃菌床に加圧熱水を接触させることによりキノコ成分としてのβグルカンを抽出し、該キノコ成分を抽出した抽出液を取り出す装置において、上記圧力釜体内に上記キノコ栽培廃菌床を封入可能な分離カラムを配置し、上記圧力釜体内の温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水が圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻る加圧熱水の循環流により圧力釜体内の加圧熱水を水流撹拌させる循環管路を設けてなることを特徴とするキノコ成分抽出装置にある。
又、請求項3記載の装置の発明は、上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の加圧熱水を圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻すための循環ポンプを設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の装置の発明は、上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の抽出液を取出可能な取出管路を設けてなることを特徴とするものである。
又、請求項5記載の装置の発明は、上記分離カラムは、上記キノコ栽培廃菌床が封入され、上記加圧熱水及び抽出液の通過が可能な袋状分離体からなることを特徴とするものであり、又、請求項6記載の装置の発明は、上記袋状分離体は、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス鋼からなる繊維などの金属繊維等の耐熱性繊維又はこれらの複合繊維により製作される網状体からなることを特徴とするものであり、又、請求項7記載の装置の発明は、上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成されていることを特徴とするものであり、又、請求項8記載の発明は、上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成され、該外袋状分離体と内袋状分離体との間の空間に濾過材を配置してなることを特徴とするものであり、又、請求項9記載の装置の発明は、上記圧力釜体内に上記袋状分離体を収納可能な枠状体を配置してなることを特徴とするものである。
本発明は上述の如く、請求項1又は2記載の発明にあっては、キノコ栽培廃菌床及び水を圧力釜体内に封止し、加熱機構により圧力釜体を加熱し、この加熱により圧力釜体内は昇圧すると共に水は加熱されて温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水となり、この加圧熱水は圧力釜体内のキノコ栽培廃菌床に接触し、加圧熱水の接触によりキノコ栽培廃菌床は溶解してキノコ成分が抽出し、このキノコ成分が抽出された抽出液を取り出すことになり、この際、上記圧力釜体内の加圧熱水は循環管路により圧力釜体の出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻る循環が繰り返され、この循環流により圧力釜体内の加圧熱水の水流現象が生じ、この水流現象によりキノコ栽培廃菌床は水流撹拌され、この水流撹拌によりキノコ栽培廃菌床からのキノコ成分としてのβグルカンの抽出効率を向上することができ、かつ、上記圧力釜体内に上記キノコ栽培廃菌床を封入可能な分離カラムを配置しているので、分離カラムによりキノコ栽培廃菌床の残渣とキノコ成分が抽出された抽出液とが分離され、循環管路内の抽出液の循環が良好になされ、それだけ、水流撹拌が良好になされ、抽出効率を向上することができると共にキノコ栽培廃菌床の残渣による循環管路内の詰まり現象や汚れ現象を抑制することができる。
又、請求項3記載の発明にあっては、上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の加圧熱水を圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻すための循環ポンプを設けているから、加圧熱水の循環による水流撹拌構造を簡素化することができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の抽出液を取出可能な取出管路を設けてなるから、抽出液の取出構造を簡素化することができる。
又、請求項5記載の発明にあっては、上記分離カラムは、上記キノコ栽培廃菌床が封入され、上記加圧熱水及び抽出液の通過が可能な袋状分離体からなるので、加圧熱水接触によるキノコ栽培廃菌床の膨潤による絞り出し効果を得ることができ、キノコ成分の抽出効率を向上することができ、又、請求項6記載の発明にあっては、上記袋状分離体は、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス鋼からなる繊維などの金属繊維等の耐熱性繊維により製作される網状体からなるので、耐久的に使用することができ、又、請求項7記載の発明にあっては、上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成されているので、キノコ栽培廃菌床の残渣による循環管路内の詰まり現象や汚れ現象を確実に抑制することができ、又、請求項8記載の発明にあっては、上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成され、かつ、外袋状分離体と内袋状分離体との間の空間に濾過材が配置されているので、濾過材により循環する抽出液は濾過され、キノコ栽培廃菌床の残渣による循環管路内の詰まり現象や汚れ現象を確実に抑制することができ、又、請求項9記載の発明にあっては、上記圧力釜体内に上記袋状分離体を収納可能な枠状体を配置してなるから、袋状分離体の圧力釜体に対する出し入れを良好に行うことができる。
図1乃至図8は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図6は第一形態例、図7は第二形態例、図8は第三形態例である。
図1乃至図6の第一形態例において、1は圧力釜体であって、ステンレス製等の耐熱容器が用いられ、上部開口部は蓋体1aにより密閉状態に閉止可能に設けられ、これにより圧力釜体1内は封止可能に設けられている。
2は加熱手段であって、上記圧力釜体1の側周面及底面に密閉状の加熱空間Rを存して一体に形成された隔壁体2aと、蒸気Gを所定圧力及び所定温度に制御して作製可能な蒸気ボイラー2bと、この蒸気ボイラー2bで発生した蒸気Gを蒸気口部2gより加熱空間R内に送入可能な送入管路2cと、圧力釜体1の底部に設けられ、加熱空間R内のドレン水Dを開閉弁2eを介して排出可能なドレン排出部2dからなり、この加熱空間R内に蒸気Gを送入して圧力釜体1の外壁部が加熱され、この加熱により蓋体2により封止された圧力釜体1の内部の温度が上昇して加圧雰囲気下に作製され、圧力釜体1内に収容された水は加圧下における熱水、即ち、加圧熱水となってキノコ栽培廃菌床Wに接触し、この加圧熱水Nの接触によりキノコ栽培廃菌床Wは溶解し、キノコ成分としてのβグルカンが抽出されることになる。
3は循環管路であって、この場合、上記圧力釜体1の側部に出口部3aを形成し、出口部3aの内側に圧力釜体1内の底部に至る排出管3bを接続し、圧力釜体1の上部側部に入口部3cを設け、この出口部3aと入口部3cとの間に循環管路3を設け、循環管路3の途中に循環ポンプ3dを設けてなり、この循環ポンプ3dにより、圧力釜体1内の加圧熱水Nは出口部3aから循環管路3を経て再び入口部3cを介して圧力釜体1内に戻る循環を繰り返すことになり、この循環流により圧力釜体1内の加圧熱水の水流現象が生じ、この水流現象によりキノコ栽培廃菌床Wは水流撹拌されることになる。
この加圧熱水として、例えば、亜臨界水が用いられ、亜臨界水とは、水がその臨界点より温度、圧力が低い所定の範囲にある場合をいい、有機物を高速で水に溶ける低分子に分解することができるという特徴を有し、効率よくキノコの有効成分を抽出するために、加圧熱水(亜臨界水)の温度は、110℃から250℃の範囲とすることが好ましく、圧力については、0.1MPaから5MPaの範囲とすることが好ましい。また、加圧熱水(亜臨界水)となる原水は、通常の水道水でも使用できるが、イオン交換水や蒸留水、フィルター濾過した濾過水(たとえば、限外濾過水)等のように十分に精製した水を用いることが好ましい。
4は分離カラムであって、この場合、キノコ栽培廃菌床Wが封入され、蒸気加圧熱水N及び抽出液Tの通過が可能な袋状分離体4a及び上記圧力釜体1内に配置され袋状分離体4aを収納可能な枠状体4bからなり、この袋状分離体4aはアラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス鋼からなる繊維などの金属繊維等の耐熱性繊維を適宜大きさのメッシュの網目をもつ織成、網成等により製作される網状体からなり、内部にキノコ栽培廃菌床Wを詰入した後、紐体Fにより縛着可能に設けられている。
5は取出管路であって、上記循環管路3の途中を分岐して接続され、循環管路3に開閉弁3eを設けると共に取出管路5に開閉弁5aを設け、取出管路5の開放端部に抽出液受容器6を配置して構成している。
7は冷却管路であって、上記隔壁体2aの下部に送水口部7aを形成すると共に上部に排水口部7bを形成し、送水口部7aに冷却水Hを送水可能な図外の送水部を開閉弁7cを介して接続すると共に排水口部7bを図外の排水部に開閉弁7dを介して接続し、冷却水Hを上記加熱空間R内に送水することにより圧力釜体1を冷却したり、又は、圧力釜体1の加熱温度を制御することができるように構成している。
8は補助加熱管路であって、上記圧力釜体1の上部に圧送口部8aを形成し、この圧送口部8aと送入管路2cの途中との間を補助加熱管路8で接続し、送入管路2cに開閉弁2fを設けると共に補助加熱管路8の途中に開閉弁8bを設けて構成している。
この実施の第一形態例は上記構成であるから、キノコ栽培廃菌床W及び水を圧力釜体1内に封止し、加熱機構2の蒸気ボイラー2bを加熱空間R内に送入して圧力釜体1を加熱し、この加熱により圧力釜体1内は昇圧すると共に水は加熱されて水は温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水となり、この加圧熱水は圧力釜体1内のキノコ栽培廃菌床Wに接触し、加圧熱水の接触によりキノコ栽培廃菌床Wは溶解してキノコ成分が抽出し、このキノコ成分が抽出された抽出液Tを取り出すことになり、この際、上記圧力釜体1内の加圧熱水Nは循環管路3により圧力釜体1の出口部3aから再び入口部3cを介して圧力釜体1内に戻る循環が繰り返され、この循環流により圧力釜体1内の加圧熱水Nの水流現象が生じ、この水流現象によりキノコ栽培廃菌床Wは水流撹拌され、この水流撹拌によりキノコ栽培廃菌床Wからのキノコ成分としてのβグルカンの抽出効率を向上することができ、かつ、上記圧力釜体1内に上記キノコ栽培廃菌床Wを封入可能な分離カラム4を配置しているので、分離カラム4によりキノコ栽培廃菌床Wの残渣とキノコ成分が抽出された抽出液とが分離され、循環管路3内の抽出液Tの循環が良好になされ、それだけ、水流撹拌が良好になされ、抽出効率を向上することができると共にキノコ栽培廃菌床Wの残渣による循環管路3内の詰まり現象や汚れ現象を抑制することができる。
そして、この加圧熱水による抽出を所定時間行った後、開閉弁3eを閉じると共に開閉弁5aを開けて循環ポンプ3dにより圧力釜体1内の抽出液Tを取出管路5を介して抽出液受容器6に送って取り出すことになる。
この場合、上記循環管路3の途中に上記圧力釜体1内の加圧熱水Nを圧力釜体1に設けた出口部3aから再び入口部3cを介して圧力釜体1内に戻すための循環ポンプ3dを設けているから、加圧熱水Nの循環による水流撹拌構造を簡素化することができ、又、この場合、上記循環管路3の途中に上記圧力釜体1内の抽出液Tを取出可能な取出管路5を設けてなるから、抽出液Tの取出構造を簡素化することができる。
又、この場合、上記分離カラム4は、上記キノコ栽培廃菌床Wが封入され、上記加圧熱水N及び抽出液Tの通過が可能な布袋状の袋状分離体4aからなるので、加圧熱水N接触によるキノコ栽培廃菌床Wの膨潤による絞り出し効果を得ることができ、キノコ成分の抽出効率を向上することができ、又、この場合、上記袋状分離体4aは、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス鋼からなる繊維などの金属繊維等の耐熱性繊維により製作される網状体からなるので、耐久的に使用することができ、又、この場合、上記圧力釜体1内に上記袋状分離体4aを収納可能な枠状体4bを配置してなるから、袋状分離体4aの圧力釜体1に対する出し入れを良好に行うことができる。
又、上記冷却管路7は抽出作業完了後等において、加熱空間R内に冷却水Hを供給し、圧力釜体1を冷却したり、又は、圧力容器内の圧力及び温度の制御に用いられ、又、補助加熱管路8は、必要に応じて、直接、圧力釜体1内に蒸気Gを直接送入する場合に用いられるものである。
図7の第二形態例は上記袋状分離体4aの別例構造を示し、この場合、上記キノコ栽培廃菌床Wが封入される内袋状分離体4c及び内袋状分離体4cを覆う外袋状分離体4dからなる二重袋状に形成されている。この場合、内袋状分離体4cは粗いメッシュ、一方、外袋状分離体4dは濾過用としての細かいメッシュのものを用いている。
この実施の第二形態例は上記構成であるから、上記第一形態例の作用効果に加えて、上記キノコ栽培廃菌床Wが封入される内袋状分離体4c及び内袋状分離体4cを覆う外袋状分離体4dからなる二重袋状に形成されているので、キノコ栽培廃菌床の残渣による循環管路内の詰まり現象や汚れ現象を確実に抑制することができる。
図8の第三形態例は上記袋状分離体4aの別例構造を示し、この場合、上記キノコ栽培廃菌床Wが封入される内袋状分離体4c及び内袋状分離体4cを覆う外袋状分離体4dからなる二重袋状に形成され、かつ、外袋状分離体4dと内袋状分離体4cとの間の空間にシリカ、炭などの濾過材4eを配置して構成している。そして、内袋状分離体4cは粗いメッシュ、一方、外袋状分離体4dは細かいメッシュのものを用いている。
この実施の第三形態例は上記構成であるから、上記第一形態例の作用効果に加えて、上記キノコ栽培廃菌床Wが封入される内袋状分離体4c及び内袋状分離体4cを覆う外袋状分離体4dからなる二重袋状に形成されているので、キノコ栽培廃菌床の残渣による循環管路内の詰まり現象や汚れ現象を確実に抑制することができ、かつ、外袋状分離体4dと内袋状分離体4cとの間の空間に例えば、シリカ、炭などの濾過材4eが配置されているので、この濾過材4eにより循環する抽出液は濾過され、キノコ栽培廃菌床Wの残渣による循環管路3内の詰まり現象や汚れ現象を確実に抑制することができる。
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、圧力釜体1、加熱機構2、循環管路3の配置位置、構造や形態等は適宜設計して変更される。
[実施例1]
乾燥したキノコ栽培廃菌床たるエリンギ廃菌床2kgを、分離カラム5たるアラミドの5メッシュのニット性筒状袋に封入した。次いで、これを水に1日浸せきした。浸せきによってエリンギ廃菌床は吸水して袋の中で膨潤した。全体が膨らんだ状態でさらに75メッシュの平織りのアラミドの袋で包んだ。この状態で上記の加圧熱水抽出処理を行った。処理は5℃/分で昇温し、140℃の飽和蒸気圧で1時間処理した。処理後空冷して室温に戻した。空冷した菌床を、中側の袋はそのままで、75メッシュのアラミドの袋から取り出し、そのまま流水をかけ水洗いを行い、この流水中にキノコ成分が抽出された抽出液(1)を得た。一方中側の袋を新たに、75メッシュのアラミド製の袋に入れ、再び加圧熱水装置にセットした。セット後同じ昇温速度で160℃まで加温し、160℃で10分間処理し100℃まで冷却した。100℃で1時間抽出処理し、室温に下げた。ここで処理を抽出液を取り出し抽出液(2)を得た。次に160℃の処理と同様なことを、180℃で繰り返し抽出液(3)を得た。抽出液(2)と(3)は濃縮し、βグルカンを主成分とする多糖を得た。多糖はあわせて100gであった。この抽出液(1)からもきのこに由来する物質を得た。
[実施例2]
乾燥したマイタケ廃菌床5kgを、アラミドの10メッシュのニット製筒状袋に封入した。これを水に1日浸せきした。浸せきによって吸水させた後、袋ごとさらに75メッシュ平織りのアラミドの袋で包んだ。この状態で上記の加圧熱水処理を行った。処理は5℃/分で昇温し、140℃の飽和蒸気圧で1時間処理した。処理後空冷して室温に戻した。空冷した菌床を、中側の袋はそのままで75メッシュのアラミド製の袋から取り出し、そのまま流水をかけ水洗いを行った。中側の袋を新たに、75メッシュのアラミド製の袋に入れ、再び加圧熱水処理を行い、同じ昇温速度で160℃まで加温し、160℃で10分間処理し100℃まで冷却した。100℃で1時間抽出処理し、室温に下げた。この処理後の抽出液を取り出し抽出液(1)を得た。次に160℃の処理を行い、さらに、同様なことを、180℃、200℃で繰り返し抽出液(2)、(3)を得た。抽出液(1)と(2)は濃縮、乾燥し、マイタケ成分に由来する(βグルカンを主成分)する多糖を得た。多糖はあわせて100gであった。一方抽出液成分(2)を濃縮、乾燥し、菌床に由来する多糖0.5kg(主としてキリロールオリゴマー)を得た。
以上、所期の目的を充分達成することができる。
本発明の実施の第一形態例の全体系統説明図である。 本発明の実施の第一形態例の部分断面図である。 本発明の実施の第一形態例の部分斜視図である。 本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。 本発明の実施の第一形態例の部分斜視図である。 本発明の実施の第一形態例の部分側断面図である。 本発明の実施の第二形態例の部分側断面図である。 本発明の実施の第三形態例の部分側断面図である。
R 加熱空間
W キノコ栽培廃菌床
N 加圧熱水
T 抽出液
1 圧力釜体
3 循環管路
3a 出口部
3c 入口部
4 分離カラム
4a 袋状分離体
4b 枠状体
4c 内袋状分離体
4d 外袋状分離体
4e 濾過材

Claims (9)

  1. キノコ栽培廃菌床及び水を圧力釜体内に封止して該圧力釜体を加熱し、該圧力釜体内のキノコ栽培廃菌床に加圧熱水を接触させることによりキノコ成分を抽出し、該キノコ成分を抽出した抽出液を取り出すに際し、上記圧力釜体内に上記キノコ栽培廃菌床を封入可能な分離カラムを配置すると共に上記圧力釜体内の温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水が圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻る加圧熱水の循環により圧力釜体内の加圧熱水を水流撹拌させてキノコ栽培廃菌床からキノコ成分としてのβグルカンを抽出することを特徴とするキノコ成分抽出方法。
  2. キノコ栽培廃菌床及び水を圧力釜体内に封止して該圧力釜体を加熱し、該圧力釜体内のキノコ栽培廃菌床に加圧熱水を接触させることによりキノコ成分としてのβグルカンを抽出し、該キノコ成分を抽出した抽出液を取り出す装置において、上記圧力釜体内に上記キノコ栽培廃菌床を封入可能な分離カラムを配置し、上記圧力釜体内の温度110℃〜250℃で、圧力0.1MPa〜5MPaの加圧熱水が圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻る加圧熱水の循環流により圧力釜体内の加圧熱水を水流撹拌させる循環管路を設けてなることを特徴とするキノコ成分抽出装置。
  3. 上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の加圧熱水を圧力釜体に設けた出口部から再び入口部を介して圧力釜体内に戻すための循環ポンプを設けてなることを特徴とする請求項2記載のキノコ成分抽出装置。
  4. 上記循環管路の途中に上記圧力釜体内の抽出液を取出可能な取出管路を設けてなることを特徴とする請求項2又は3記載のキノコ成分抽出装置。
  5. 上記分離カラムは、上記キノコ栽培廃菌床が封入され、上記加圧熱水及び抽出液の通過が可能な袋状分離体からなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のキノコ成分抽出装置。
  6. 上記袋状分離体は、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ステンレス鋼からなる繊維などの金属繊維等の耐熱性繊維又はこれらの複合繊維により製作される網状体からなることを特徴とする請求項5記載のキノコ成分抽出装置。
  7. 上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成されていることを特徴とする請求項5記載のキノコ成分抽出装置。
  8. 上記袋状分離体は、上記キノコ栽培廃菌床が封入される内袋状分離体及び内袋状分離体を覆う外袋状分離体からなる二重袋状に形成され、該外袋状分離体と内袋状分離体との間の空間に濾過材を配置してなることを特徴とする請求項5記載のキノコ成分抽出装置。
  9. 上記圧力釜体内に上記袋状分離体を収納可能な枠状体を配置してなることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のキノコ成分抽出装置。
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