JP5271044B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ポンプと油圧モータとを一対の変速用油路で接続した静油圧式無段変速装置を備える作業車に関する。
この種の静油圧式無段変速装置を備える作業車では、例えば下記の構造のものが従来より知られている。
[1] 油圧ポンプと油圧モータとを直列接続する閉回路で、一次側油路と二次側油路とを接続するバイパス路に開閉弁を設けて、バイパス路での圧油流動を連通、遮断可能に構成してある。そして、その開閉弁の走行機体上での配設位置は、油圧ポンプ及び油圧モータを内装する後車軸駆動装置のケースの下側であり、かつ、その開閉弁の操作部は後車軸駆動装置の上部に設けたもの(例えば、特許文献1参照)。
通常の走行状態では、開閉弁を閉操作しておく。例えば故障等によりエンジンが停止して作業車を移動させる必要が生じた場合、手押しや牽引等により作業車を移動させると、作業車の移動に伴い静油圧式無段変速装置の油圧モータが駆動され、油圧モータの圧油が油圧ポンプに供給されて、油圧ポンプが駆動されようとするので、油圧ポンプが作業車の移動抵抗となることがある。
このような場合に開閉弁を開操作すると、作業車の移動に伴って油圧モータの圧油が油圧ポンプに供給されようとしても、圧油がバイパス路を通過して油圧モータに戻る状態となるので、油圧ポンプが作業車の移動の抵抗になることはない。
特開2008−45723号公報(段落〔0010〕、〔0041〕、〔0046〕、図2,3)
この種の静油圧式無段変速装置を備える作業車では、静油圧式無段変速装置の一次側油路と二次側油路とを接続するバイパス路に設けた開閉弁を開閉操作するための操作部として、後車軸駆動装置の上部に設けることが示されているものの、一般に後車軸装置の上部には、リフトアーム駆動系の各種装置や操作弁、あるいは各種配線類が錯綜して配置されており、前記操作部の操作を簡便には行い難い状況にある。
また、前記開閉弁を配備してある後車軸駆動装置の下部から上部の操作部へ操作機構としてのリンク機構などを配設すると、その操作機構を設けることによる構造の複雑化を招く点でも問題がある。
さらには、前述の操作機構をなくして後車軸駆動装置の下部に位置する開閉弁自体に操作部を設けて、操作することも考えられなくはないが、この場合には、機体の下部に潜り込んで作業を行わなければならないという、作業性の面での問題がある。
本発明の目的は、静油圧式無段変速装置の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に設けた開閉弁の操作部を、エンジン停止時に走行機体を降りた状態で操作し易いように配設する点にある。
上記目的を達成するために本発明の作業車では次の技術手段を講じたものである。
〔解決手段1〕
油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車において、前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、前記エンジンの始動に伴って、油路開放状態にある前記開閉弁が、圧油補給用のチャージ回路からのチャージ圧で付勢されて、油路閉止状態に自動的に切り換えられるように構成され、前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されていることを特徴とする。
〔解決手段1にかかる作用及び効果〕
上記構成によれば、静油圧式無段変速装置の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路の開閉弁を操作するための操作部が、走行機体上の運転部で、かつ地面上から操作可能な位置に設けられている。したがって、何らかの原因によりエンジンが停止した際に、作業者が走行機体から降りた状態でも、地面に立つ作業者が前記バイパス路を油路開放状態に切換操作することが容易に行える。
その結果、車体下部の点検などのために車体から降りていた作業者が、再度運転部に乗り込んで開閉弁の操作を行う必要なく、地面上からの操作でバイパス路を油路開放状態にして、比較的車体重量が軽い小型の作業車であれば、手押しによる機体移動を可能な状態とすることが容易にでき、かつ、この状態で地面上からステアリングホィールを把持した状態での機体操縦が可能となる。
また、手押しによる機体移動が不能であるほど大型の作業車であったり、泥濘地などで路面条件が悪くて手押しが困難である場合にも、バイパス路を油路開放状態とすることにより牽引することが容易である。
また、上記のように、開閉弁の操作部が、運転座席近くで運転部ステップの上方側に突出していることにより、作業者が走行機体上で操縦座席に搭乗している状態でも近くに位置する操作部の操作が行い易く、また、地面に立つ作業者からでも、比較的手の届きやす
い低い位置である運転部ステップの操作部を簡便に操作し易い利点がある。
また、上記のように、油路開放状態にある開閉弁が圧油補給用のチャージ回路からのチャージ圧で油路閉止状態に切り換えられるように付勢されているので、開閉弁を人為操作で油路開放状態にして走行機体を移動させたのち、再びエンジンを始動した場合に、前記開閉弁を油路閉止状態に戻し忘れていても、前記チャージ圧の発生にともなって自動的に油路閉止状態に復元される。
したがって、エンジンを再始動した時点で、静油圧式無段変速装置のバイパス路が開放されたままで駆動できないというような事態の発生を確実に回避できる利点がある。
〔解決手段
油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車であって、
前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、
さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、
前記開閉弁は、油路開放状態にある前記開閉弁が圧油補給用のチャージ回路からのチャージ圧で油路閉止状態に切り換えられるように付勢され、
前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、
前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、
前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されていることを特徴とする。
〔解決手段
油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車であって、
前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、
さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、
前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、
前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、
前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されていることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
〔作業車の全体構成〕
図1及び2に、本発明に係る作業車の一例である乗用型の草刈り機が示されている。
この草刈り機は、左右一対の前輪11及び後輪12で支持される機体フレーム10の前部側に原動部3を備え、後部側に運転部4を備えて構成される走行機体1に対して、前記機体フレーム10の後端側に集草容器7が連設され、機体フレーム10の下方側で、前記前輪11と後輪12との間に、リアディスチャージ型式に構成されたモーア2が昇降操作可能に吊り下げ状態で装着されたものである。
前記原動部3では、前記機体フレーム10に搭載されたエンジン30がボンネット31に内装してあり、このエンジン30の前部出力軸32から取出された動力がベルト伝動装置33を介して機体前部の下方に配備した作業用動力取出し軸34に伝達されるように構成してある。この作業用動力取出し軸34の動力は、ユニバーサルジョイントを備えて上下揺動自在に構成されている中間伝動軸35を介して前記モーア2に軸伝達されている。
前記原動部3よりも後方側の運転部4では、前記原動部3の後方側に連設してある操縦搭に設けた操縦操作用のステアリングホィール41、及び、その後方側に位置する運転座席42、ならびに、運転部ステップ40を備えている。
前記運転部ステップ40は、前記ステアリングホィール41と運転座席42との間に位置する乗降用ステップ部分40a、及び運転座席42の下側で後述するミッションケース5部分を覆う座席支持部分40b、並びに後輪フェンダー部分40cを一体的に形成してある。
前記後輪12は、図2,3に示すように、機体フレーム10に固定されたミッションケース5の左右両側から、後方下方へ向けて延出された左右一対の後車軸ケース15の下端部に、左右の後輪12が各別に片持ち状態で軸支されており、左右の後車軸ケース15同士の間に形成される空間に刈草排出用の集草ダクト14が固定されている。
機体フレーム10の後端部には、平行四連式のリンク機構13を介して集草容器7が昇降自在に連結され、前記モーア2で刈り取られた刈芝を、走行機体1の腹下から左右後輪12の間(左右の後車軸ケース15同士の間)を通して、前記集草ダクト14から後方側の前記集草容器7に送り込む構造となっている。
前記集草容器7は、集草位置で走行機体1側に向き、集草ダクト14の後端に外嵌して接続される入口開口71とその反対側に向く出口開口72とを備えて全体が箱状に形成された容器本体70と、その容器本体70に形成された出口開口72を開閉自在な後部蓋73とから構成されている。
上記のようにリンク機構13に連結された集草容器7は、走行機体1に装備されているモーア2から風力搬送されてきた刈草を収容するように走行機体1側の刈草搬送用の集草ダクト14に接続される集草位置と、前記集草ダクト14から分離された排出位置とにわたって位置移動自在に構成してある。
〔モーアの構成〕
図1及び2に示すように、モーア2は、モーアハウジング20内に2枚の回転ブレード21を左右に並列した構造のものであり、左側のブレード21が時計回りに駆動されるに対して、右側のブレード21が反時計回りに駆動されるように、各ブレード21,21の駆動軸22が互いに逆回転駆動されるように構成してある。そして、前記左側のブレード21が時計回りに駆動され、右側のブレード21が反時計回りに駆動されることで、刈草が両ブレード21,21の回転によって発生した搬送風に乗ってモーアハウジング20の後部中央近くに形成した出口20Aから後方へ排出されるリアディスチャージ式のモーアに形成されている。前記出口20Aから排出される刈草は、その出口20Aに連結される前記集草ダクト14に送り込まれ、前記集草容器7に導かれるようになっている。
このモーア2は、上端側を機体フレーム10側に枢着した前後一対の揺動リンク23の下端側に昇降自在に吊り下げ連結されており、刈取作業状態では、モーアハウジング20の下端部に配備されたゲージ輪24を接地させた状態で刈取走行を行うように構成されている。
前記揺動リンク23同士は、その上端側が連結杆26で連動連結されており、かつ、前記揺動リンク23のうち、前方の揺動リンク23の一部が、機体フレーム10との間に介装された昇降用の油圧シリンダー27に連結され、前記油圧シリンダー27の伸縮作動に伴ってモーア2を上げ下げ操作可能に構成されている。
〔走行伝動系の構成〕
図2乃至図4に示すように、前記エンジン30からの出力は、走行伝動軸36を介してミッションケース5に入力され、ミッションケース5内の静油圧式無段変速装置50、及び静油圧式無段変速装置50からの出力を左右に分配する動力分配機構(図外)を介して左右の後車軸ケース15内の伝動機構(図外)に伝えられる。
各後車軸ケース15の下端部に片持ち状態で軸支された左右の各後輪12には、後車軸ケース15内の伝動機構を介して前記静油圧式無段変速装置50で変速された動力が伝達されるように構成されている。
ミッションケース5内の静油圧式無段変速装置50は、図3乃至図6に示すように構成されている。
すなわち、図6の回路図で示すように、エンジン30の動力で駆動される可変容量型の油圧ポンプ51と、定容量型の油圧モータ52とが閉回路53で接続され、かつ、その閉回路53の一次側油路53aと二次側油路53bとに対して、チャージポンプ(図外)からの補給油が供給されるチャージ回路54と、前記一次側油路53aと二次側油路53bとを短絡接続するバイパス路55とが設けられている。
前記バイパス路55には、このバイパス路55での圧油流動を許して、一次側油路53aと二次側油路53bとの間における圧油流動を自由に許す油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、切換操作自在な開閉弁6を設けてある。
図6では、前記開閉弁6が油路閉止状態に操作されている状態を示しており、このように開閉弁6が油路閉止状態に操作されていると、一次側油路53aと二次側油路53bとの間における短絡的な圧油流動が阻止されるので、何らかの要因でエンジン30が停止したような場合に、停止したエンジン30が負荷となる油圧ポンプ51の駆動抵抗に抗して走行機体1を牽引することは不可能な状態に維持される。
逆に、図6に示されている開閉弁6を前記油路閉止状態とは逆方向に操作して、開閉弁6が油路開放状態となるように切り換えられると、一次側油路53aと二次側油路53bとの間における圧油流動が許容された状態となるので、何らかの要因でエンジン30が停止したような場合でも、油圧ポンプ51に作用している駆動抵抗に関係なく走行機体1を牽引することが可能な状態となる。
図6に示すように、前記チャージ回路54の一部は、チャージポンプが駆動されている状態では、開閉弁6を油路閉止状態に切り換える側への付勢力が作用するように、開閉弁6の一端側にチャージ圧が作用するように構成されている。つまり、この開閉弁6を、エンジン30の停止時に走行機体1の牽引を可能にするように油路開放状態に切り換えたまま、油路閉止状態に戻すことを忘れていても、前記開閉弁6の前記一端側にチャージ圧が作用することによって、開閉弁6が自動的に油路閉止側へ戻されるように構成されている。
ミッションケース5内の静油圧式無段変速装置50に対してエンジン30の動力を伝え
るポンプ入力軸51aは、図1に示すように、運転部ステップ40の乗降用ステップ部分40aの下側を通る走行伝動軸36とほぼ同じ高さ位置にあり、油圧モータ52からの出力を取り出すモータ出力軸52aは、前記ポンプ入力軸51aよりも高い位置から後方の動力分配機構側へ出力するように配設されている。
したがって、図3に示すように、ミッションケース5の下面側は、機体前方側よりも後方側が高くなる傾斜姿勢となり、同図に仮想線で示すように、後方側ほど高くなる傾斜姿勢で配設される集草ダクト14との干渉を避けるために役立っている。
〔開閉弁の構成〕
前記バイパス路55を連通状態と遮断状態とに切り換えるための開閉弁6は次のように構成されている。
図4、図6、及び図7に示すように、開閉弁6は、静油圧式無段変速装置50の油路構成用ブロック材56に形成された弁ケーシング部60と、その弁ケーシング部60に対して挿嵌されたスプール61と、そのスプール61の弁ケーシング部60からの抜け出しを阻止するように前記油路構成用ブロック材56に対して取り付けられたプラグ62とで構成されている。
前記スプール61には、弁ケーシング部60に形成されたバイパス路55を遮断するための第1大径部63と、前記バイパス路55を遮断しない状態で横切る位置に操作可能な小径部64と、弁ケーシング部60内の余剰油をタンク(図外)側へ排出するためのドレン油路58を開閉する第2大径部65と、スプール61を摘んで押し下げ操作するための操作部66とが設けられている。
上記のように構成されたスプール61は、図4乃至図6に示すバイパス路55の遮断位置では、第1大径部63が前記バイパス路55を横切る位置に操作されていて、一次側油路53aと二次側油路53bとの間におけるバイパス路55での圧油流動を遮断する油路閉止状態となる。
この状態から、エンジン30の停止時などに、図7(a),(b)に示すようにスプール61の操作部66を押し下げると、バイパス路55を遮断していた第1大径部63が下方側へ外れ、バイパス路55には前記小径部64が存在して連通位置に切り換えられた状態となる。この状態では、小径部64の小径軸部の周部を通ってバイパス路55が連通する状態となるものであるから、一次側油路53aと二次側油路53bとの間における圧油流動が可能な油路開放状態となる。
上記のように、スプール61を遮断位置から連通位置へ切換操作した後、再び遮断位置に戻すには、前記操作部66を摘んでスプール61を図4,5に示す状態に引っ張り上げることにより戻すことができる。また、このスプール61を引き上げる操作を行わない場合でもあって、エンジン30が始動してチャージポンプ(図外)が駆動されると、そのチャージポンプから供給される圧油のチャージ圧がスプール61の下端側の受圧面61aに作用するようにチャージ油路54を構成してあるので、エンジン30の始動に伴って自動的にスプール61が前記バイパス路55を遮断する油路閉止状態に戻し操作される。
つまり、前記チャージ油路54は、チャージポンプ(図外)から供給される圧油を、静油圧式無段変速装置50の閉回路53に補給するための油路であるが、これとともに、上記スプール61の下端側の受圧面61aに作用してスプール61を油路閉止状態に復元させるための作用圧力を得るためのものであり、次のように構成されている。
図4に示すように、油路構成用ブロック材56の下端側に形成したチャージ油路接続口56aから供給された圧油が、油圧ポンプ51のポンプ入力軸51aと前記油路構成用ブロック材56の前記ポンプ入力軸51aを挿通させた箇所との間に形成される通油用空隙s1、及び油圧モータ52のモータ出力軸52aと前記油路構成用ブロック材56の前記
モータ出力軸52aを挿通させた箇所との間に形成される通油用空隙s2を通って前記受圧面61aに供給されるように構成してある。
前記開閉弁6の弁ケーシング部60には、前記ドレン油路58よりも上方側位置において、スプール61の第2大径部65との間に、通油用の微小間隙s3を設けてある。この微小間隙s3は、エアー抜きを兼ねるドレン油路58とスプール61が装備される弁ケーシング部60の内部空間、特に第2大径部64周りとの間における圧油の流動を可能にして、スプール61の押し下げ、及び引き上げを可能にするものである。
前記スプール61の上端部に設けられる操作部66は、油路構成用ブロック材56の上面よりも上方へ露出するように突出させてあり、また、図1、図3乃至図5、及び図7に示すように、運転部ステップ40からも上方へ突出した状態に設けてある。したがって、運転部ステップ40の上側からこの操作部66を摘んで引き上げ、押し下げ操作を行うことが可能であり、バイパス路55の油路閉止状態と油路開放状態との切換操作を簡単に行うことができる。
上記スプール61の前記遮断位置と連通位置との操作位置は、前記遮断位置では、スプール61の第2大径部65がプラグ62の下端部に接当し、かつ、その状態でプラグ62の内周面とスプール61の外周面との間に装着したシール材67がプラグ62の内周面と接触し、そのシール材67とプラグ62の内周面の接触摩擦によって位置保持されている。
また、前記連通位置では、押し下げられたスプール61が弁ケーシング部60の底面に接触し、この状態で前記シール材67がプラグ62の内周面と接触摩擦することによって位置保持されている。
図5及び図6に示す高圧リリーフ弁57a,57bは、一次側油路53aと二次側油路53bとの間において高圧になった側の油路53a(または53b)の圧油を、他方側の油路53b(または53a)へ短絡させるようにリリーフ供給するためのものである。このうち、図6に示されるように、二次側油路53aに近い側の高圧リリーフ弁57bでは、絞り57cを介して常時チャージ油路54と二次側油路53aとを連通接続させてある。
〔別実施形態〕
次に、本発明の別の実施形態を列記する。
[ 1] スプール61の上端部に設けられる操作部66の突出量は、必ずしも、上記最良の実施形態で示したように、開閉弁6の油路閉止状態と油路開放状態との何れの状態でも摘み操作可能な程度に運転部ステップ40の上側に突出している必要はなく、開閉弁6の油路閉止状態では運転部ステップ40の上側から突出して摘み操作可能であるが、押し下げて油路開放状態に切り換えると、運転部ステップ40と面一もしくは下側へ押し込まれてしまうとか、運転部ステップ40の上側から突出してはいるが摘み操作できるほどの突出量ではないものであってもよく。この場合には、前述のようにエンジン30の始動とともに油路閉止状態に復帰するように構成しておく必要がある。
[ 2] エンジン30の始動とともにスプール61を油路閉止状態に復帰させる手段としては、上記最良の実施形態で示したように、チャージ圧を供給する構造のものである他に、静油圧式無段変速装置50の閉回路53の圧の一部をスプール61に供給して油路閉止状態に復帰させるとか、別途、油圧系統の起動に伴って前記スプール61にパイロット圧を供給して油路閉止状態に復帰させるための専用の操作弁を設けるなど、任意の手段を採用することができる。
[ 3] 本発明を適用可能な作業車としては、前述の草刈り機に限らず、田植機、農用トラクタ、運搬車、建機など各種の作業車に適用することができる。
草刈り機の全体側面図 草刈り機の全体平面図 走行伝動系を示す側面図 ミッションケースの前後方向での縦断面図 図4におけるV−V線断面図 静油圧式無段変速装置を示す油圧回路図 静油圧式無段変速装置の油路ブロック部分を示し、(a)が前後方向での縦断面図、(b)が左右方向での縦断面図
1 走行機体
2 モーア
3 刈刃駆動ケース
4 運転部
5 ミッションケース
6 開閉弁
40 運転部ステップ
50 静油圧式無段変速装置
51 油圧ポンプ
52 油圧モータ
53a 一次側油路
53b 二次側油路
54 チャージ回路
55 バイパス路
60 弁ケーシング部
61 スプール
66 操作部

Claims (3)

  1. 油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車であって、
    前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、
    さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、
    前記エンジンの始動に伴って、油路開放状態にある前記開閉弁が、圧油補給用のチャージ回路からのチャージ圧で付勢されて、油路閉止状態に自動的に切り換えられるように構成され、
    前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、
    前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、
    前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されている作業車。
  2. 油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車であって、
    前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、
    さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、
    前記開閉弁は、油路開放状態にある前記開閉弁が圧油補給用のチャージ回路からのチャージ圧で油路閉止状態に切り換えられるように付勢され、
    前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、
    前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、
    前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されている作業車。
  3. 油圧ポンプと油圧モータとを閉回路で接続して構成される静油圧式無段変速装置を備えた作業車であって、
    前記閉回路の一次側油路と二次側油路とを短絡接続するバイパス路に開閉弁を装備して、前記バイパス路での圧油流動を許してエンジン停止時における走行機体の牽引を可能にする油路開放状態と、前記バイパス路での圧油流動を阻止する油路閉止状態とに、前記開閉弁を切換可能に構成し、
    さらに、前記開閉弁を切換操作するための操作部を、走行機体上の運転部の運転座席近くで、かつ地面上から操作可能な位置に、運転部ステップの上方側に突出して設け、
    前記バイパス路を構成するブロック材が前記運転座席の前方に位置され、
    前記開閉弁のスプールが前記バイパス路に設けられ、
    前記操作部が前記スプールの上端部に設けられると共に前記ブロック材の上面から上方側に突出されている作業車。
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