JP5271003B2 - Frp製クライオスタット - Google Patents

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Description

本発明は、液体窒素、液体ヘリウム等の低温冷却媒体をその容器部に収容して超電導コイル等の超電導部材を冷却するために、その容器壁部に金属製継手等が貫通状態で固着されているFRP製クライオスタットに関するものである。
超電導(超伝導といわれることもある)コイル等の超電導部材を冷却するのに用いるクライオスタットは、クライオスタットの容器部内に超電導部材である被冷却物を収納するため、一体成形で成形することはできない。また、超電導モータを構成する超電導コイルのような電機子又は磁界を発生する超電導部材の冷却に使用するクライオスタットの成形材料にステンレス等の導電性金属材料を使用すると、該金属材料は磁場の変動に伴い、その内部にうず電流が発生してジュール熱損として熱負荷を増加させるために、通常、このようなクライオスタットには非金属材料から形成される繊維強化プラスチック(FRP)製クライオスタットが使用される(例えば、特許文献1参照)。
また、クライオスタットは通常、超電導部材を納入する内槽と、外槽からなる2重構造として該内槽と外槽の壁間を真空断熱構造として使用される。
このFRP製クライオスタット内槽は、型枠内筒、型枠側板を組み立てて内槽枠体を作製し、この内槽枠体の表面全体にFRPプリプレグを積層し、このプリプレグを硬化させて作製することができる(例えば、特許文献2参照)。FRPプリプレグの積層により内槽を形成することによって、従来製法における接合部がなくなり、信頼性を有する内槽を得ることができる。これらのプリプレグ部材は、ガラス繊維などの補強繊維のクロスあるいはマットに、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸し、硬化させて得られた筒状もしくは板状の成型物である。FRPプリプレグからなる一体構造の内槽とすることによって、高い内圧や熱応力が加わっても、液漏れ、ガス漏れを防止することが可能になる。
更に、一端が開口した有底円筒体からなるFRP製容器半体を2個製作し、それぞれ接合部近傍外面にテーパー面を設けて、両FRP製部材の端面を内外方向に重合させる重合片を形成し、各FRP製部材の重合片を重合し、これらのFRP製部材同士を接合し、接合した両FRP製部材のテーパー面にプリプレグを貼り付けて積層し、積層したプリプレグを脱気して硬化させてFRP製クライオスタットを製造することができる(例えば、特許文献3参照)。さらに、気体不透過性フィルムを間挿したものでは、クライオスタットとしたときに内槽から真空断熱層への気体の移行が抑えられ、真空断熱槽の断熱性能の低下が防止できる。
ところで、超電導コイル等の超電導部材の冷却にFRP製クライオスタットを用いる場合には、その壁部に冷却媒体用配管、電流導入端子等(以下、「金属製部材」ということがある。)を貫通させて固定する必要がある。従来、金属製部材の挿入孔を有する雄ねじ部材に金属製部材を挿入して、ろう付け等して密封状態で固着し、その後FRP製クライオスタットの壁部に接着配設されていた。例えば、FRP製クライオスタットの壁面に、冷却媒体用配管や電流導入端子用等の金属製部材を貫通状態で固定する際にFRP製部材に配設した雌ねじ孔に雄ねじ部材の雄ねじ部を接着剤を介して螺着することが行われていた(例えば、特許文献3、4参照)。
しかし、内槽は、低温の冷却媒体で冷却されるので、冷却と昇温が繰り返し行われる際の熱応力等により、該螺着部は真空断熱層の真空漏れが生じ易い箇所となっていた。
例えば、特許文献4には、FRP製クライオスタットの壁面を貫通して取付られる金属製部材を固着することができ、更に各種応力による真空リークの発生を防止できるFRP製クライオスタットとして、金属製部材を鍔付き雄ねじ部材の継手挿入孔に挿入して固着し、金属製部材を固着した鍔付き雄ねじ部材をFRP製容器壁面に形成した雌ネジ孔に接着剤を介して螺着し、雌ネジ孔から突出した鍔付き雄ねじ部材の雄ねじ部に鍔付き雌ねじ部材を螺着し、両部材の鍔部で容器壁を挟着した状態とし、次いで、鍔部と容器壁面とを覆うようにプリプレグを貼り付けて積層した後、プリプレグを脱気して硬化させて製造されるFRP製クライオスタットが開示されている。
特開昭61−210603号公報 特開2007−035835号公報 特開2007−210325号公報 特開2007−214546号公報
これまでのFRP製クライオスタットの壁部に排気ポート等の配管や電極等の金属製部材を貫通状態で固定する際には、前述したようにFRP製部材に形成した雌ネジ孔に金属製部材の雄ねじ部に接着材を介して螺着する取着部を設けることが一般に行われていた。一方、従来のクライオスタットは床に備え付けるなど安定した状態で使用されることが多く、取付るパイプや電極等に機械的衝撃や振動(機械的応力)が生じ、更に繰り返しの低温冷却(熱的応力)が生ずる場合を想定した真空漏れの防止対策が十分に考慮されていなかった。そのため取着部に機械的な衝撃や熱的な衝撃が繰り返し加えられると、取着部が剥離したり、クラックが発生したりするおそれがあった。このような剥離やクラックが発生すると、真空リークを起こし真空断熱層へ大気や保存した冷却媒体が漏れ出すため、クライオスタットとしての機能が失われる。
本発明は、FRP製クライオスタットの壁面に貫通して取付られる金属製部材が壁面に確実に固着でき、更に各種応力による真空リークの発生を防止できるFRP製クライオスタットを提供することを目的とする。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、FRP製容器の壁部に雄ねじ部材を介して金属製部材が貫通した状態で固定されているFRP製クライオスタットにおいて、前記雄ねじ部材に設けられた雄ねじ部を該クライオスタットの壁部に螺合すると共に、雄ねじ部材の軸線方向の端部を除く胴部に立設するように接合された鍔部をFRP製容器の壁部内に埋め込まれた状態とすることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)ないし(9)に記載する発明を要旨とする。
(1)低温冷却媒体を収容するFRP製容器壁部(W)に外表面が円筒形状の金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)を介して貫通された状態で固着されているFRP製クライオスタットであって、
鍔付雄ねじ部材(B)には、胴部外周面の軸線方向の端部を除く位置に鍔部(C)が立設するように接合され、鍔部(C)の一方の側(R側)の胴部外周面に雄ねじ部(D)を有し、かつ軸線方向に金属製部材(A)の外径より大きな内径を有する大径部(E1)と、軸線方向の雄ねじ部(D)が設けられている側と相対する側(L側)の大径部(E1)の一端に小径部(E2)とからなる金属製部材挿入孔(E)が設けられており、
雄ねじ部(D)の少なくとも一部がFRP製容器壁部(W)の対応する位置に設けられた雌ねじ孔(F)に螺合され、かつ鍔部(C)がFRP製容器壁部(W)内に埋め込まれた状態で、鍔付雄ねじ部材(B)がFRP製容器壁部(W)に固着されていて、
更に、金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)の金属製部材挿入孔(E)に挿入されて、金属製部材(A)の外周面と小径部(E2)の一端面とが密封状態で固着されている、
ことを特徴とするFRP製クライオスタット(以下、第1の態様ということがある)。
(2)前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁部と面一に配置された状態で、FRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、前記(1)に記載のFRP製クライオスタット(以下、第2の態様ということがある)。
(3)前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁面よりは軸線方向の壁部内に配置された状態で、FRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、前記(1)に記載のFRP製クライオスタット(以下、第3の態様ということがある)。
(4)前記雄ねじ部(D)がFRP製容器壁部(W)の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)が螺着されて、該雌ねじ部材(G)部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着した状態でFRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、前記(1)ないし(3)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第4の態様ということがある)。
(5)前記鍔部(C)が鍔付雄ねじ部材(B)の端部を除く位置の胴部表面から外側に凸設して、鍔付雄ねじ部材(B)と一体的形状として設けられた輪型形状部(H)を介して立設するように接合されていることを特徴とする、前記(1)ないし(4)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第5の態様ということがある)。
(6)前記鍔部(C)がドーナツ形状であり、該ドーナツ形状部の外径と内径との差の2分の1(R)が5mm以上であることを特徴とする、前記(1)ないし(5)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第6の態様ということがある)。
(7)前記鍔部(C)の厚みが0.1〜2.0mmであることを特徴とする、前記(1)ないし(6)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第7の態様ということがある)。
(8)前記鍔部(C)がステンレス、銅、真鍮、アルミニウム、又はアルミニウム合金から形成されていることを特徴とする、前記(1)ないし(7)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第8の態様ということがある)。
(9)前記金属製部材(A)が低温冷却媒体用配管及び/又は電流導入端子線用の継手であることを特徴とする、前記(1)ないし(8)のいずれか一に記載のFRP製クライオスタット(以下、第9の態様ということがある)。
上記第1の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、鍔付雄ねじ部材(B)の胴部に立設するように接合されている鍔部(C)がFRP製容器の壁部内に埋め込まれていると、真空漏れの原因になるガス漏れ経路が該鍔の両側の面に形成されなければ発生しないので、真空漏れをより有効に防止できる。また、真空漏れ防止機能は、少なくともFRP製容器の壁部と鍔部(C)間との界面で発揮される構造であり、従来のように主として鍔付雄ねじ部材と鍔付雌ねじ部材を使用して両部材の鍔部(C)で容器壁を狭着した状態にして該鍔部(C)と容器壁面を覆うようにしてプリプレグを貼りつけて積層した部分で真空漏れを防止する構造と対比してより有効に真空漏れを防止することが可能である。更に、金属製部材(A)と鍔付雄ねじ部材(B)とが低温収縮率の異なる異種金属の場合であっても、金属製部材(A)の外周面と鍔付雄ねじ部材(B)の小径部(E2)の一端面とが密封状態で固着されているので、異種金属間における低温収縮率の違いによる固着部への応力集中を緩和することができる。
上記第2の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁部と面一に配置されており、該鍔付雄ねじ部材(B)の端面が外側に突出していないので、FRP製クライオスタットを形成する際にプリプレグの積層が容易であり、かつ前記面一にプリプレグを積層することにより真空漏れをより効果的に防止することが可能である。
上記第3の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁面よりは軸線方向の壁部内に配置された状態である場合には、該鍔付雄ねじ部材(B)の端面に積層されたプリプレグがFRP製容器の壁部より突出することなくほぼ平坦とすることができるので、FRP製容器の壁部の断熱施工をより容易にかつ十分に行うことができる。
上記第4の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、前記雄ねじ部(D)がFRP製容器壁部(W)の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)が螺着されて、該雌ねじ部材(G)部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着した状態でFRP製容器壁部(W)に固着されているので、鍔付雄ねじ部材(B)がより確実にFRP製容器壁部(W)に固着されることになり、機械的衝撃や振動(機械的応力)を受けても真空漏れをより有効に防止することが可能になる。
上記第5の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、鍔部(C)が鍔付雄ねじ部材(B)の端部を除く位置の胴部表面から外側に凸設して、鍔付雄ねじ部材(B)と一体的形状として設けられた輪型形状部(H)を介して接合されているので、鍔部(C)が軸方向に衝撃等の機械的応力を受けても、輪型形状部(H)でその機械的応力の吸収がある程度可能であり、また鍔部(C)と輪型形状部(H)との接合部面積が増加されているので、鍔部(C)の破損を抑制でき、鍔部(C)とFRP製容器壁部(W)との剥離を効果的に防止することができる。
上記第6の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、鍔部(C)部分の形状がドーナツ形状であり、該ドーナツ形状部の外径と内径との差の2分の1(R)が5mm以上であるので、真空漏れを生ずる経路の距離がより長くなり、真空漏れを効果的に防止することができる。
上記第7の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、鍔付雄ねじ部材(B)に接合している鍔部(C)の厚みが0.1〜2.0mmであるので、弾力性に富み、FRP製クライオスタット壁部になじみがよい。クライオスタットが比較的大きな温度変化を受けた場合に、熱の伝導速度はFRP製材料よりは金属材料の方が熱伝導速度は大きいので、鍔部(C)において熱応力を受ける際に、鍔部(C)の厚みが比較的薄いので周囲の熱容量の大きなFRP製容器材料との間で生ずる熱交換により、熱応力が減少して真空漏れの原因となるFRP製容器壁部(W)と鍔部(C)との間の剥離、鍔付雄ねじ部材(B)の胴部と鍔部(C)との間のクラック等の発生をより効果的に抑制できるという特徴を有する。
上記第8の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、鍔部(C)として、熱収縮率の低いステンレス、銅、又は真鍮から選択された材料を使用するので、熱応力の影響を少なくして剥離やクラックの発生を抑制できるので真空漏れを効果的に防止できる。
上記第9の態様に記載の「FRP製クライオスタット」は、超電導回転機器等に使用される場合に、超電導部材の低温冷却媒体と電流導入端子線用の金属製部材(A)がクライオスタットの壁部に配設される必要があるので、本発明のFRP製クライオスタットが有効に使用される。
本発明の「FRP製クライオスタット」は、低温冷却媒体を収容するFRP製容器壁部(W)に外表面が円筒形状の金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)を介して貫通された状態で固着されているFRP製クライオスタットであって、
鍔付雄ねじ部材(B)には、胴部外周面の軸線方向の端部を除く位置に鍔部(C)が立設するように接合され、鍔部(C)の一方の側(R側)の胴部外周面に雄ねじ部(D)を有し、かつ軸線方向に金属製部材(A)の外径より大きな内径を有する大径部(E1)と、軸線方向の雄ねじ部(D)が設けられている側と相対する側(L側)の大径部(E1)の一端に小径部(E2)とからなる金属製部材挿入孔(E)が設けられており、
雄ねじ部(D)の少なくとも一部がFRP製容器壁部(W)の対応する位置に設けられた雌ねじ孔(F)に螺合され、かつ鍔部(C)がFRP製容器壁部(W)内に埋め込まれた状態で、鍔付雄ねじ部材(B)がFRP製容器壁部(W)に固着されていて、
更に、金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)の金属製部材挿入孔(E)に挿入されて、金属製部材(A)の外周面と小径部(E2)の一端面とが密封状態で固着されている、ことを特徴とする。
以下、本発明について詳述する。
以下に図面を用いて本発明を説明するが、本発明は以下の例示に限定されるものではない。
図1は本発明の一例を示すFRP製クライオスタットの一部断面正面図であり、図2〜5は、同様に本発明のFRP製クライオスタットの要部の断面図の例を示す。
先ず、図1に示すFRP製クライオスタット11は、一対のFRP製容器半体12、13の開口部同士を接合して形成されるものであって、左右それぞれの容器半体12、13の平板状の壁面には、一対の金属製部材(A)(例えば、金属製配管、電流導入端子等)15が、鍔付雄ねじ部材(B)21に挿入され、ろう付け等により密封状態で固着された後、ねじ込み貫通された状態で容器壁部14に固着されている。
図2において、鍔付雄ねじ部材(B)21は、胴部外周面の軸線方向の端部を除く位置、例えば貫通する容器壁部14のほぼ中央となる位置に鍔部(C)22が設けられ、その鍔付雄ねじ部材(B)の一方の端部の面が容器壁面と面一に配置されている。該端部の面は、図3に示すように容器の壁部14内に設けられてもよく、また壁面から突出するように設けられていてもよい。
金属製部材(A)15の外周面と小径部(E2)32の一端面とがとろう付け等により密封状態で固着されているので、真空漏れを防止する構造となっている。鍔部(C)22の他方側には雄ねじ部(D)23が金属製部材(A)15の軸線方向に設けられていて容器壁部14に螺着されている。また、鍔付雄ねじ部材(B)21には、軸線方向に連続して設けられた大径部(E1)31と小径部(E2)32とからなる金属製部材挿入孔(E)33が設けられている。
大径部(E1)31は、金属製部材(A)15の外径よりも僅かに大きな内径を有し、大径部(E1)31の内周面と金属製部材(A)15の外周面とが低温収縮しても非接触状態が保たれるように形成されている。また、大径部(E1)31の一端に設けられた小径部(E2)32の内径は、金属製部材(A)15の外径と略同一で、小径部(E2)32に金属製部材(A)15を挿入ないし圧入可能寸法に設計されている。更に、小径部(E2)32の内周面端部には、金属製部材(A)15と鍔付雄ねじ部材(B)21とをろう付けするためのろう置き溝、あるいは、溶接を行う際の溶け込み代を形成する面取部43が形成されている。
図3において、金属製部材(A)15とろう付けされる鍔付雄ねじ部材(B)21の一方の端部の面は、容器壁部14の内部に埋め込まれた状態である。
図4において、鍔付雄ねじ部材(B)21の雄ねじ部23に雌ねじ部材(G)25が螺着されて、雌ねじ部材(G)の鍔部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着した状態でFRP製容器壁部(W)に固着されている。
図5において、鍔部(C)22は、鍔付雄ねじ部材(B)21の胴部表面から外側に凸設して、鍔付雄ねじ部材(B)と一体的形状として設けられた輪型形状部(H)24の外周面に接合されている。
〔1〕鍔付雄ねじ部材(B)について
(1)鍔付雄ねじ部材(B)(鍔部(C)を除く)の形状
鍔部(C)を除く鍔付雄ねじ部材(B)の外形的形状は、胴部外周面の軸線方向の端部を除く位置に鍔部(C)が立設するように接合され、鍔部(C)の一方の側(R側)の胴部外周面にはFRP製容器壁部(W)に設けられた雌ねじ部(D)に螺着するための雄ねじ部(D)を有し、かつ軸線方向に金属製部材(A)の外径より大きな内径を有する大径部(E1)と、軸線方向の雄ねじ部(D)が設けられている側と相対する側(L側)の大径部(E1)の一端に小径部(E2)とからなる金属製部材挿入孔(E)が設けられている。
従って、金属製部材(A)の材質が銅、鍔付雄ねじ部材(B)の材質がステンレス鋼を使用した場合であっても、金属製部材(A)の外周面と鍔付雄ねじ部材(B)の小径部(E2)の一端面とが密着状態で固着されていると、異種金属間における低温収縮率の違いによる固着部への応力集中を緩和することができる。
また、具体的態様として第4の態様に示すように(図4参照)、前記雄ねじ部(D)がFRP製容器壁部(W)の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)が螺着されていて、該雌ねじ部材(G)と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着する形状とすることができる。
このような形状とすることにより、鍔付雄ねじ部材(B)がより安定的にFRP製容器壁部(W)に固着されることになり、機械的衝撃や振動(機械的応力)を受けても真空漏れをより有効に防止することが可能になる。尚、該雌ねじ部材(G)を図4に示すように鍔付きとすることにより、雌ねじ部材(G)の鍔部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着するので、より強力にFRP製容器壁部(W)に固着することができる。
更に、具体的態様として第5の態様に示すように、鍔部(C)が鍔付雄ねじ部材(B)の端部を除く位置の胴部表面から外側に凸設した輪型形状部(H)を介して立設するように接合することができる。この場合、鍔部(C)が鍔付雄ねじ部材(B)の胴部表面から外側に1〜5mmの厚みで凸設して、鍔付雄ねじ部材(B)と一体的形状として設けられた輪型形状部(H)を介して接合されている形状とすることができる。
上記態様において、鍔部(C)が輪型形状部(H)を介して接合されているので、鍔部(C)が軸方向に衝撃等の機械的応力を受けても、輪型形状部(H)でその機械的応力の吸収が可能であり、また鍔部(C)と輪型形状部(H)との接合部面積が増加されているので、鍔部(C)の破損を抑制でき、鍔部(C)とFRP製容器壁部(W)との剥離を効果的に防止することができる。
(2)鍔部(C)の形状
鍔部(C)部分の形状は、本発明の効果を奏すれば特に制限されるものではないが、第6の態様である鍔部(C)部分の形状がドーナツ形状とすることが好ましい。
このようなドーナツ形状とすることにより、鍔付雄ねじ部材(B)の胴部外表面から鍔部(C)外縁部までの距離は方向によらず一定であるので、真空漏れを効果的に防止することができる。
また、ドーナツ形状部の外径と内径との差の2分の1(R)は、真空漏れ防止の効果を十分発揮させるため5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましい。一方、該差の2分の1(R)の上限は特に制限されるものではないが、鍔部(C)の外縁部近傍で熱変動の際に熱応力の影響が大きくなり剥離を生じやすくなる恐れがあるので、40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。尚、第5の態様における鍔部(C)が輪型形状部(H)の外表面から立設されるように形成されている場合においても鍔部(C)の形状は上記と同様である。
また、該ドーナツ形状における上記距離(R)を金属製部材(A)の胴部外径(R)を基準に考慮する場合には、距離(R)は、胴部外径(R)の0.25〜4.0倍程度が好ましいといえる。
鍔部(C)の厚み(t)は、0.1〜2.0mmが好ましく、0.2〜1.0mmがより好ましく、0.3〜0.8mmが更に好ましい。機械的強度を維持するために厚み(t)は0.1mm以上が好ましく、真空漏れの防止と熱応力を少なくしてFRP製クライオスタットの壁部と鍔部(C)との間での剥離を防止するためには2.0mm以下が好ましい。該剥離を抑制する点から、鍔部(C)は金属箔を使用するのが望ましい。
尚、FRP製クライオスタットの容器内(外槽部と内槽部からなる場合には内槽部内)には低温の冷却媒体が供給されると内槽の壁部と共に金属製部材(A)も冷却されることになるが、金属の熱伝導率は、一般にFRPより高いので、鍔部(C)の厚み(t)は少ない方が熱変動を受ける際に、FRPとの熱交換をより受け易くなり熱応力を減少させることが可能になる。
(3)鍔付雄ねじ部材(B)材質
鍔付雄ねじ部材(B)に使用される金属は特に制限はないが、適度な機械的強度を有し、且つ熱膨張率、及び熱伝導率の低い金属を使用することが望ましい。尚、クライオスタットの容器壁部を構成するFRPは一般に金属よりは、熱膨張率と熱伝導率が低いので、熱応力により鍔付雄ねじ部材(B)と容器壁部間の剥離、又は容器壁部にクラック等が発生するのを防止する点からも、鍔付雄ねじ部材(B)に使用する金属として、熱膨張率、及び熱伝導率の低い金属を使用することが望ましい。
鍔付雄ねじ部材(B)(鍔部(C)を除く)に使用する好ましい金属としては、例えば、熱膨張率の低いステンレス鋼(SUS410、SUS304等)、真鍮、銅、黄銅、アルミニウム、アルミニウム合金等が例示できる。尚、上記ステンレス鋼(SUS410、SUS304)は、熱膨張率がそれぞれ10.4(×10−6/K)、17.3(×10−6/K)であり、軟鋼の約1.5倍に相当するが、一方熱伝導率が15(W/m−3・K)で軟鋼の約3分の1であるという特徴を有する。真鍮は熱膨張率が16(×10−6/K)で低く熱伝導率が27℃で106(W/m−3・K)であり、比較的低い。銅は熱膨張率が17(×10−6/K)で比較的低く、熱伝導率が403(W/m−3・K)で相当に高い。アルミニウムは熱膨張率が23(×10−6/K)で比較的高く、熱伝導率が236(W/m−3・K)でやや高いが、機械加工の容易性から、熱膨張率と熱伝導率の影響を少なくできるように鍔部(C)の形状を工夫することによりアルミニウム、アルミニウム合金も実用上使用可能である。
また、鍔部(C)は、鍔付雄ねじ部材(B)に後述する方法で接合されるので、鍔部(C)としては鍔付雄ねじ部材(B)への接合が容易に行える金属種を選択することが好ましい、鍔付雄ねじ部材(B)にステンレス鋼が使用される場合には鍔部(C)もステンレス鋼の使用が望ましい。
(4)鍔部(C)の鍔付雄ねじ部材(B)胴部外表面への接合
鍔部(C)は、ろう付、はんだ付け、溶接等により鍔付雄ねじ部材(B)に接合することができるが、これらの中でもろう付による接合が好ましい。
上記したように、鍔部(C)は直接、鍔付雄ねじ部材(B)に接合することが可能であるが、鍔部(C)の厚みが薄い場合、又は鍔付雄ねじ部材(B)に軸方向に機械的な力が加わる場合には、該接合部の破損又は内槽の壁部と鍔部(C)間の剥離を防止するために、鍔部(C)を輪型形状部(H)を介して鍔付雄ねじ部材(B)の胴部表面に接合することが望ましい。
輪型形状部(H)の一体形状物は、独立形状物をろう付け、はんだ付け、溶接等により鍔付雄ねじ部材(B)に接合して形成することができるが、削りだし等の金属加工により鍔付雄ねじ部材(B)と輪型形状部(H)を一体形状物として形成してもよい。
〔2〕金属製部材(A)の鍔付雄ねじ部材(B)への取付
金属製部材(A)の挿入孔を有する鍔付雄ねじ部材(B)に、金属製配管や電流導入端子等の金属製部材(A)を挿入して、ろう付け、溶接等により密封状態で取付ける。尚、該取付け方法はろう付けの採用が好ましい。
〔3〕FRP製クライオスタットの成形と鍔付雄ねじ部材(B)のFRP製容器壁部への配設
超電導コイル等の超電導体を収納するクライオスタットは通常、外槽と内槽からなり、該内槽には超電導体が収納されると共に、その内部に循環される冷却媒体が収容され、更に該外槽と内槽間が真空断熱層とされる二重構造からなるが、本発明のFRP製クライオスタットは、一重構造のクライオスタットにも適用することができる。
本発明においては、鍔付雄ねじ部材(B)に接合されている鍔部(C)がFRP製容器壁部(W)に埋め込まれるので、FRP製クライオスタットを成形する際に該鍔部(C)を該容器壁部内に埋め込むことも同時に考慮する必要がある。尚、金属製部材(A)を予め取付けた鍔付雄ねじ部材(B)を配設する該容器壁部は平板状であることが好ましい。
以下に、FRP製クライオスタットの成形とFRP製容器壁部(W)への鍔付雄ねじ部材(B)の配設について例示するが、本発明は該例示に限定されるものではない。
(1)FRP製容器壁部の予備成形体の成形
先ず、以下に示すように一端が開口した有底筒状体からなるFRP製クライオスタットの容器半体の予備成形体を2個成形する。FRP製クライオスタット壁部厚みの約2分の1の厚み(乾燥後の厚み)になるように型枠にプリプレグを積層した後、該積層したプリプレグ表面全体を機密性シートで覆う。その後、型枠と機密性シート間に存在するプリプレグ層を真空に脱気してプリプレグ中の気体を極力除去し、プリプレグを機密性シートで包装した状態で加熱してプリプレグを硬化させて、鍔部(C)より雌ねじ孔(F)を設ける側の壁部の厚みがFRP製容器壁部(W)の約2分の1の厚み(完成時の約半分の厚み)となるFRP製容器半体の予備成形体を2個成形する。
次に、成形したFRP製容器半体の予備成形体壁部において、鍔付雄ねじ部材(B)の雄ねじ部(D)を螺着させるための雌ねじ孔(F)をタップ加工等により形成すると共に、ドーナツ形状の鍔部(C)が面一で埋め込める凹部を切削加工により形成する。
尚、鍔付雄ねじ部材(B)がFRP製容器壁部(W)に固着される位置は、図1に示すFRP製容器半体12、13の平板状底部に限定されるものではなく、平板状に成形又は加工された胴部の位置でもよい。
(2)鍔付雄ねじ部材(B)のFRP製容器の予備成形体壁部への取付
FRP製容器の予備成形体の壁部に設けられた雌ねじ孔(F)に鍔付雄ねじ部材(B)の雄ねじ部(D)をねじ込みにより螺着した後、又は雄ねじ部(D)及び/又は雌ねじ部に接着材を塗布して鍔付雄ねじ部材(B)の雄ねじ部(D)をねじ込みにより螺着する。尚、図4に示すように、雄ねじ部(D)が予備成形体の壁部の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)を螺着して、雌ねじ部材(G)部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とが予備成形体の壁部を挟着した状態で固着することもできる。更に必要により、雌ねじ部材(G)の鍔部など真空漏れが生じうる部分にプリプレグを積層した後、プリプレグ、又はプリプレグと接着剤とを硬化させて鍔付雄ねじ部材(B)を該壁部に固定する。
FRP製容器の予備成形体壁部に鍔付雄ねじ部材(B)を配設する際に、予め金属製部材(A)を取付けた鍔付雄ねじ部材(B)を予備成形体壁部に取付ける方法に限定されるものではなく、鍔付雄ねじ部材(B)を予備成形体壁部に取付けた後、鍔付雄ねじ部材(B)に金属製部材(A)を挿入して密封状態となるように取付けてもよい。
(3)FRP製クライオスタット容器半体の成形
雄ねじ部(D)が設けられている側と相対する側(L)のFRP製容器の予備成形体壁部に、乾燥後の容器の厚みが所定の厚み(完成時の厚み)になるまでプリプレグを積層し、該積層したプリプレグ表面全体を機密性シートで覆う。その後、予備成形体壁部と機密性シート間に存在するプリプレグ層を真空に脱気してプリプレグ中の気体を極力除去し、プリプレグを機密性シートで包装した状態で加熱してプリプレグを硬化させて、FRP製クライオスタットの容器半体を成形する。
また、本発明において、「鍔付雄ねじ部材(B)に接合された鍔部(C)がFRP製容器壁部(W)内に埋め込まれた状態」とは、FRP製容器壁部(W)への鍔部(C)の埋め込み位置が、鍔部(C)が例えば有底筒状の平板部の容器壁部内に完全に埋め込まれる位置であればよいことを意味し、鍔部(C)が容器壁部の外側に突出したり、容器壁面と面一で固定されるような位置は除外する意味である。
尚、該2つの容器半体は、その開口同士を突き合わせて、重合片の重合面部を内外方向に重合させながら接合して(特許文献3参照)、図1に示すようなFRP製クライオスタット容器に成形することができる。
上記成形方法等により成形されたFRP製クライオスタットに、上記金属製部材(A)が配設されたクライオスタットは、容器の平板状の壁部に空気等の気体の巻き込みが殆どなく、機械的な取付強度が維持でき、更に金属製部材(A)部分からの真空漏れを確実に抑えることができる。特に、繰り返し低温に冷却しても、鍔付雄ねじ部材(B)と鍔部(C)との接合部にクラックが生じることを抑制でき、また、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とFRP製容器壁部(W)との間の剥離も抑制できる。
従って、本発明のFRP製クライオスタットを使用することにより、FRP製容器壁部(W)に金属製部材(A)を確実に固着でき、更に各種の応力による真空リークの発生を防止できるので、長期間の使用にも耐えることができる。
本発明のFRP製クライオスタットの一例を示す一部断面正面図である。 本発明のFRP製クライオスタットの一例である、鍔付雄ねじ部材(B)の一端面がFRP製容器の壁部と面一に配置されている要部の断面図である。 本発明のFRP製クライオスタットの一例である、鍔付雄ねじ部材(B)の一端面がFRP製容器の壁面よりは軸線方向の壁部内に配置された要部の断面図である。 本発明のFRP製クライオスタットの一例である、FRP製容器壁部(W)の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)が螺着されている要部の断面図である。 本発明のFRP製クライオスタットの一例である、鍔部(C)が輪型形状部(H)を介して鍔付雄ねじ部材(B)に接合されている要部の断面図である。
符号の説明
11 FRP製クライオスタット
12 容器半体
13 容器半体
14 FRP製容器壁部(W)
15 金属製部材(A)
21 鍔付雄ねじ部材(B)
22 鍔部(C)
23 雄ねじ部(D)
24 輪型形状部(H)
25 雌ねじ部材(G)
31 大径部(E1)
32 小径部(E2)
33 金属製部材挿入孔(E)
41 ろう
42 ろう
43 面取部

Claims (9)

  1. 低温冷却媒体を収容するFRP製容器壁部(W)に外表面が円筒形状の金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)を介して貫通された状態で固着されているFRP製クライオスタットであって、
    鍔付雄ねじ部材(B)には、胴部外周面の軸線方向の端部を除く位置に鍔部(C)が立設するように接合され、鍔部(C)の一方の側(R側)の胴部外周面に雄ねじ部(D)を有し、かつ軸線方向に金属製部材(A)の外径より大きな内径を有する大径部(E1)と、軸線方向の雄ねじ部(D)が設けられている側と相対する側(L側)の大径部(E1)の一端に小径部(E2)とからなる金属製部材挿入孔(E)が設けられており、
    雄ねじ部(D)の少なくとも一部がFRP製容器壁部(W)の対応する位置に設けられた雌ねじ孔(F)に螺合され、かつ鍔部(C)がFRP製容器壁部(W)内に埋め込まれた状態で、鍔付雄ねじ部材(B)がFRP製容器壁部(W)に固着されていて、
    更に、金属製部材(A)が鍔付雄ねじ部材(B)の金属製部材挿入孔(E)に挿入されて、金属製部材(A)の外周面と小径部(E2)の一端面とが密封状態で固着されている、
    ことを特徴とするFRP製クライオスタット。
  2. 前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁面と面一に配置された状態で、FRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、請求項1に記載のFRP製クライオスタット。
  3. 前記小径部(E2)が設けられた側(L側)の鍔付雄ねじ部材(B)の端面がFRP製容器の壁面よりは軸線方向の壁部内に配置された状態で、FRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、請求項1に記載のFRP製クライオスタット。
  4. 前記雄ねじ部(D)がFRP製容器壁部(W)の雌ねじ孔(F)から突出した部分に雌ねじ部材(G)が螺着されて、該雌ねじ部材(G)部と、鍔付雄ねじ部材(B)の鍔部(C)とがFRP製容器壁部(W)の一部を挟着した状態でFRP製容器壁部(W)に固着されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
  5. 前記鍔部(C)が鍔付雄ねじ部材(B)の端部を除く位置の胴部表面から外側に凸設して、鍔付雄ねじ部材(B)と一体的形状として設けられた輪型形状部(H)を介して立設するように接合されていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
  6. 前記鍔部(C)がドーナツ形状であり、該ドーナツ形状部の外径と内径との差の2分の1(R)が5mm以上であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
  7. 前記鍔部(C)の厚みが0.1〜2.0mmであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
  8. 前記鍔部(C)がステンレス、銅、真鍮、アルミニウム、又はアルミニウム合金から形成されていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
  9. 前記金属製部材(A)が低温冷却媒体用配管及び/又は電流導入端子線用の継手であることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のFRP製クライオスタット。
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