JP5270902B2 - 電動ファン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のラジエータなどの冷却に用いるのに好適な電動ファン装置に関する。
近年、自動車のラジエータの冷却に用いられる電動ファン装置の大電流化が図られており、それに伴って、電動ファン装置のモータ部分の発熱量が増加するため、その対策が求められている。
そこで、このように電動ファン装置のモータを冷却する技術として、例えば、下記の特許文献1に記載されたものが知られている。
この特許文献1には、モータの回動軸に取り付けられたファンのハブと、モータの外周面との間に通気用隙間が形成され、さらに、ハブの前面に、通気用隙間に連通された通気穴が開口され、この通気穴に、ハブの回転に伴って通気用隙間への送風を形成する羽根が切り起こされた電動ファン装置について記載されている。
したがって、モータ駆動時には、回転軸、ハブ、ファンが一体回転すると、ファンによる送風と並列に、通気用穴から通気用隙間へ向けて送風され、この通気用隙間の送風で、モータのハウジングが冷却される。
特開2004−40934号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術では、ハブの前面に羽根が切り起こされているため、電動ファン装置とその前方のラジエータとの間に、羽根が回転できるだけの寸法を有した車両前後方向の隙間を設ける必要があり、車載レイアウト上不利であった。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、モータ冷却風を形成する羽根板を、車両前後方向の寸法を要することなく設置可能として車載性を向上させることができる電動ファン装置を提供することを目的とするものである。
上述の目的達成のため本発明は、回転軸に駆動力を与えるモータと、このモータのハウジングの一端である前面から突出された前記回転軸に設けられ、前記回転軸から外径方向に延びる複数のメイン羽根板を備え、前記回転軸の回転に伴って前記モータの後方へ向かう送風を形成するファンと、このファンと前記回転軸との間に介在され、前記ハウジングの前面を覆う前面板部、および、この前面板部の外周から前記回転軸と略平行に延在されて前記ハウジングの径方向外周を覆うとともに、前記メイン羽根板を支持する筒状部を備えたハブと、前記ハブとハウジングとの間に形成された通気用隙間と、前記ハブの前面板部に開口されて、前記通気用隙間と前記送風上流方向とを連通させる通気用穴と、前記ハブの筒状部の内周から前記ハウジングとの間に形成された前記通気用隙間へ内径方向に突出され、前記ハブが回転するのに伴って、前記通気用隙間内に前記ファンの送風方向と同方向のモータ冷却風を形成するインナ羽根板と、を備え、前記通気用穴は、前記インナ羽根を前記ハブの軸方向に沿う方向に投影させた形状に形成されていることを特徴とする電動ファン装置とした。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動ファン装置において、前記インナ羽根板が、前記メイン羽根板を内径方向に延在させた形状に形成されていることを特徴とする電動ファン装置とした。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電動ファン装置において、前記通気用穴は、前記通気用隙間において、前記ハウジング外周と筒状部との間を、前記ハブの前面板部と前記ハウジングの前面との間よりも低圧に形成可能に、前記ハウジングの外周と軸方向に重なる位置に開口され、前記ハウジングには、前記通気用穴よりも内径方向の位置に、ハウジング内部と連通されたハウジング前面開口部が形成されていることを特徴とする電動ファン装置とした。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電動ファン装置において、前記ハウジングとハブとの間には、前記通気用隙間から前記ハウジング前面開口部への水の浸入を規制するラビリンス構造部が形成されていることを特徴とする電動ファン装置とした。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の電動ファン装置において、前記ハウジングには、前記通気用隙間において前記インナ羽根板よりも送風の下流に配置され、前記ハウジングの内外を連通した流入用開口部が形成され、前記モータは、前記回転軸と一体的に回転し、内部に磁石を備えたロータと、前記磁石の外周に対向して前記ハウジングに固定されたステータと、を備え、前記ロータに、軸方向に貫通された貫通孔が貫通して形成されていることを特徴とする電動ファン装置とした。
本発明では、回転軸が回転すると、ファンに軸方向の送風が形成される。さらに、ハブの筒状部内周のインナ羽根板がハブと一体で回転することで、通気用隙間に、ハブの前面板部の通気用穴からモータのハウジングの外周に沿って軸方向に流れるモータ冷却風が形成される。
したがって、モータは、モータ冷却風により冷却される。
そして、本発明では、モータ冷却風を形成するインナ羽根板を、ハブの筒状部内周に設けたため、このインナ羽根板がハブの前面板部に設けられているものと比較して、電動ファン装置とその前方のラジエータなどとの間隔を狭くすることができ、車載レイアウト性を向上できる。
さらに、請求項2に記載の発明では、ファンのメイン羽根板を内径方向に延在させてインナ羽根板を形成したため、ファンの風量としては、同じ外形寸法のファンと同等の風量が得られ、ラジエータなどの冷却対象に対する冷却性能を悪化させることがない。
すなわち、ハブの筒状部の内周に羽根板を設けることで、仮にハブの筒状部の外径寸法が大きくなったとすると、ファンが同じ外径寸法であれば、ハブの筒状部の外径拡大分だけ風量が低下することになる。しかし、請求項2に記載の発明では、インナ羽根板がハブの筒状部外径拡大分に相当する風量を確保できるため、全体風量が低下しないようにできる。
よって、全体風量を低下させること無く、上述のモータ冷却性能を得ることができるとともに、車載レイアウト性を向上できる。
請求項3に記載の発明では、インナ羽根板により通気用隙間にモータ冷却風が形成された際に、ハウジング外周と筒状部との間が、ハブの前面板部と前記ハウジングの前面との間よりも低圧となる。よって、モータのハウジング内の空気が、ハウジングの前面開口からモータ冷却風に引き込まれ、ハウジングの内部に送風が形成される。
したがって、モータのハウジング内に生じた熱が、このハウジング内部の送風によりハウジング外部に放出され、より高いモータ冷却性能が得られる。
また、請求項4に記載の発明では、ハブに形成した通気用穴からハウジング側に浸入した水が、ハウジング前面開口部からハウジング内部へ浸入するのは、ラビリンス構造部により規制される。
よって、ハブの前面板部に通気用穴を形成しても、モータのハウジング内部への水の浸入は防止される。
請求項5に記載の発明では、モータ冷却風が形成されたときには、モータのハウジングでは、インナ羽根板下流の流入用開口とハウジング前面開口部とでは、前者のほうが相対的に高圧となる。
したがって、ハウジング内部にあっては、流入用開口から、ロータの貫通孔を通って、ハウジング前面開口部に抜ける送風が形成される。
よって、モータ冷却風が形成された際には、モータのハウジング内部に送風が円滑に形成され、かつ、その風量は、ロータに貫通孔を形成しないものよりも多くなり、いっそう高いモータ冷却効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態の電動ファン装置は、回転軸(12)に駆動力を与えるモータ(1)と、このモータ(1)のハウジング(11)の一端である前面から突出された前記回転軸(12)に設けられ、前記回転軸(12)から外径方向に延びる複数のメイン羽根板(22)を備え、前記回転軸(12)の回転に伴って前記モータ(1)の後方へ向かう送風を形成するファン(2)と、このファン(2)と前記回転軸(12)との間に介在され、前記ハウジング(11)の前面を覆う前面板部(211)、および、この前面板部(211)の外周から前記回転軸(12)と略平行に延在されて前記ハウジング(11)の径方向外周を覆うとともに、前記メイン羽根板(22)を支持する筒状部(212)を備えたハブ(21)と、前記ハブ(21)とハウジング(11)との間に形成された通気用隙間(25)と、前記ハブ(21)の前面板部(211)に開口されて、前記通気用隙間(25)と前記送風上流方向とを連通させる通気用穴(213)と、前記ハブ(21)の筒状部(212)の内周に設けられ、前記ハブ(21)が回転するのに伴って、前記通気用隙間(25)内に前記ファン(2)の送風方向と同方向のモータ冷却風(MW)を形成するインナ羽根板(26)と、を備えていることを特徴とする電動ファン装置である。
以下に、図1および図2に基づいて、この発明の最良の実施の形態の実施例1の電動ファン装置Aについて説明する。
この実施例1の電動ファン装置Aは、モータ1とファン2とを備え、モータ1に通電すると、ファン2が回転して、矢印RRに示す、車両後方向きの送風を形成する。
なお、本実施例1電動ファン装置Aは、図示を省略した自動車の前部に配置され、その車両前方(矢印FR方向)に配置された図示を省略したラジエータやコンデンサなどを冷却する。
モータ1は、ハウジング11と回転軸12とロータ13とステータ14とを備えている。
ハウジング11は、アルミなどの熱伝導性に優れた金属製のもので、モータ1の駆動部である回転軸12、ロータ13、ステータ14を収容する収容室15を形成しており、有底円筒状のフロントハウジング111と、このフロントハウジング111の車両後方を向いた開口を塞ぎ、フロントハウジング111よりも大径に形成されたリアハウジング112と、を備えている。
また、リアハウジング112は、モータ1を駆動させる基板118が収容されている。
なお、フロントハウジング111とリアハウジング112との合わせ部分には、収容室15と外部とを連通する流入用開口16が周方向に複数形成され、また、フロントハウジング111の前面には、ハウジング前面開口部113が周方向に複数並設されている。
また、リアハウジング112には、リア軸受部114への水の浸入を防止するラビリンス構造部115と、放熱用の放熱フィン116と、が形成されている。
回転軸12は、フロントハウジング111のフロント軸受部117と、リアハウジング112のリア軸受部114とに、車両前後方向の軸を中心に回転可能に支持されている。
ロータ13は、回転軸12の外周に一体的に設けられ、内部に複数の永久磁石(図示省略)を備えている。一方、ステータ14は、ロータ13の外周に配置され、複数の電磁石14aが周状に配置されて、フロントハウジング111の内周に固定されている。これら電磁石14aにあらかじめ設定された位相の交流通電を行うことで、ロータ13および回転軸12が回転される。
なお、ロータ13には、ロータ13を回転軸12と平行に貫通した複数の貫通孔13aが形成されている。
ファン2は、樹脂製のもので、回転軸12の車両前方(矢印FR方向)の先端に取り付けられ、ハブ21とメイン羽根板22と外周リング23とを備えている。
ハブ21は、樹脂製で、円板状の前面板部211と、円筒状の筒状部212と、により断面略凹状に形成されている。
メイン羽根板22は、ハブ21の筒状部212から外径方向に延在され、その先端が、円環状の外周リング23に連結されている。
ここで、ハブ21と回転軸12との結合構造について説明する。
回転軸12の車両前方の先端部には、外径方向に延びる3枚の取付片12aが一体に設けられ、その先端部にウエルドナット12bが設けられている。
一方、ハブ21の前面板部211において、取付片12aのウエルドナット12bと車両前後方向に重なる位置に車両後方へ凹んだ凹部211aが形成され、各凹部211aに取付穴211bが貫通されている。
そして、取付穴211bからボルト24を挿通し、ウエルドナット12bに締結することで、ハブ21が回転軸12に結合されている。
次に、ハブ21とフロントハウジング111との間に形成された通気用隙間25について説明する。
すなわち、ハブ21の前面板部211とフロントハウジング111の前面との間と、ハブ21の筒状部212とフロントハウジング111の外周との間とに、断面L字状の通気用隙間25が形成されている。
この通気用隙間25は、ハブ21の内側に、フロントハウジング111の外周に沿って通過するモータ冷却風MWを形成するもので、ハブ21の前面板部211においてフロントハウジング111の外周部分の車両前方位置に、複数の通気用穴213が同一円周上に並んで配置されている。
そして、本実施例1では、メイン羽根板22を内径方向に延長させて筒状部212の内周から通気用隙間25にインナ羽根板26が突出されている。このインナ羽根板26の内径方向への突出代は、通気用隙間25の径方向寸法の2/3程度の寸法であって、例えば5mm程度の寸法に形成されている。
また、フロントハウジング111の前面とハブ21の前面板部211との間には、外周ラビリンス構造部4と、内周ラビリンス構造部5と、が設けられている。
外周ラビリンス構造部4は、フロントハウジング111のハウジング前面開口部113への水の浸入を規制するもので、径方向に重なる外周立壁41と内周立壁42とを備えている。
外周立壁41は、フロントハウジング111と一体に形成され、フロントハウジング111の前面から車両前方へ立ち上げられて、同一円周上に配置されている。
内周立壁42は、ハブ21の前面板部211の後面から車両後方へ立ち上げられ、外周立壁41の内径方向に微小隙間を介して対向して同一円周上に配置されている。
一方、内周ラビリンス構造部5は、フロント軸受部117への水の浸入を防止するもので、第1ハウジング側立壁51、第2ハウジング側立壁52、ハブ側立壁53を備えている。
第1ハウジング側立壁51と第2ハウジング側立壁52は、フロントハウジング111の前面に一体に形成され、フロントハウジング111の前面から車両前方に立ち上げられ、内外二重にそれぞれ同一円周上に延在されている。
また、ハブ側立壁53は、前面板部211と一体に形成され、両ハウジング側立壁51,52と径方向に微小隙間を介して、両ハウジング側立壁51,52の間に差し込まれて、同一円周上に延在されている。
次に、実施例の作用を説明する。
モータ1を駆動させたときには、回転軸12と共にファン2が回転されて、矢印RR方向の送風が形成される。
これと同時に、ハブ21では、その内周のインナ羽根板26が回転することで、ハブ21の通気用穴213から通気用隙間25を通って、モータ1のフロントハウジング111の外周に沿って軸方向に流れる矢印で示すモータ冷却風MWが形成される。
したがって、モータ1は、このモータ冷却風により冷却される。
そして、このインナ羽根板26は、メイン羽根板22を内径方向に延長させた形状であるため、ファン2の風量としては、同じ外形寸法のファンと同等の風量が得られ、ラジエータなどの冷却対象に対する冷却性能を悪化させることがない。
すなわち、ハブ21の内周に、通気用隙間25ならびにインナ羽根板26を設けることで、両者25,26を設けない場合よりも、仮にハブ21の筒状部212の外径寸法が大きくなったとすると、ファン2が同じ外径寸法であれば、筒状部212の外径拡大分だけメイン羽根板22が短くなって、風量が低下することになる。しかし、本実施例1では、インナ羽根板26が筒状部212の外径拡大分の風量を確保できるため、ファン2の全体風量が低下しないようにできる。
また、上述のように通気用隙間25においてモータ冷却風MWが形成されると、この通気用隙間25が低圧になることで、ベンチュリ管現象により、フロントハウジング111の前面の空気が、モータ冷却風MWに吸い上げられる。
このため、モータ1のハウジング11にあっては、図2に拡大して示すように、外部に連通される流入用開口16からハウジング前面開口部113へ向かうハウジング内部送風HWが形成される。
したがって、モータ1のハウジング11の内部に生じた熱を、このハウジング内部送風HWによりハウジング11の外部に逃がすことができ、これによってもモータ1が冷却される。
しかも、リアハウジング112をフロントハウジング111よりも大径に形成して、流入用開口16の付近では、モータ冷却風MWがリアハウジング111の外周部に突き当たってこの部分が高圧になり易くしたため、流入用開口16とハウジング前面開口部113との差圧が大きく生じ易い。よって、流入用開口部16を、このようなモータ冷却風MWが突き当たって高圧になり易い部分に形成しない場合と比較して、ハウジング内部送風HWの流量を大きくして、冷却性能を向上できる。
さらに、このとき、ハウジング内部送風HWは、ロータ13とステータ14との間に形成される微小な隙間に加え、ロータ13に形成された貫通孔13aを通るため、ハウジング内部送風HWの風量を確保して、冷却をより促進できるとともに、ロータ13の発熱を放熱できる。
次に、水の浸入について説明する。
本実施例1では、ハブ21に通気用穴213を形成しているため、車両前方からの水がハブ21の内側に浸入する。
この場合、ハブ21の内側に浸入した水は、基本的には、ハブ21の回転による遠心力で外径方向に飛ばされる。
また、ハブ21の回転停止時には、外周ラビリンス構造部4の外周立壁41および内周立壁42を伝って、ハブ21の筒状部212の内側に落下し、さらに、ハブ21の外方へ輩出される。
また、このハブ21の回転停止時に、仮に、外周ラビリンス構造部4を超えて、フロントハウジング111の前面に浸入した水は、内周ラビリンス構造部5において、フロント軸受部117へ進むのが妨げられ、内周ラビリンス構造部5の各壁51,52,53およびフロントハウジング111を伝って落下する。
以上説明したように、実施例1の電動ファン装置Aでは、モータ冷却風MWを形成するインナ羽根板26を、ハブ21の筒状部212の内周に設けたため、羽根板をハブ21の前面に設けたものと比較して、電動ファン装置Aとその前方のラジエータなどとの間隔を狭くすることができ、車載レイアウト性を向上できる。
しかも、ハブ21を回転軸12に結合させるのにあたり、前面板部211に凹部211aを形成し、この結合を行うボルト24が、前面板部211の表面に突出しないようにしたため、この点でも車載レイアウト性を向上できる。
加えて、ハブ21と回転軸12との結合において、回転軸12に一体に複数の取付片12aを設け、複数個所で結合させるようにしたため、例えば、回転軸12と同軸の1箇所の結合と比較して、高い結合強度を得ることができる。
さらに、実施例1では、インナ羽根板26はファン2のメイン羽根板22を延長させた形状としているため、ファン2の風量としては、同じ外形寸法のファンと同等の風量が得られ、ラジエータなどの冷却対象に対する冷却性能を悪化させることなく、上記のモータ冷却効果を得ることができるとともに、車載レイアウト性を向上できる。
また、実施例1では、通気用穴213をフロントハウジング111の外周近傍と同径の位置に配置して、通気用隙間25にモータ冷却風MWが形成された際に、ベンチュリ管現象による吸出し現象が得られるようにして、ハウジング11の内部に、流入用開口16からハウジング前面開口部113を経てモータ冷却風MWに合流するハウジング内部送風HWを形成し、モータ1の内部を冷却するようにした、このため、モータ冷却風MWのみによる冷却よりも高いモータ冷却性能が得られる。
加えて、リアハウジング112をフロントハウジング111よりも大径に形成し、モータ冷却風MWがリアハウジング112の外周部に当たるようにしたため、両ハウジング111,112を略同径に形成した場合よりも、このリアハウジング112の外周の近傍に設けられた流入用開口16を高圧にでき、流入用開口16とハウジング前面開口部113との差圧が大きくなって、上述のハウジング内部送風HWの流れをよりスムーズにできる。
したがって、さらに、モータ1の冷却効果が高まる。
しかも、実施例1では、ハウジング前面開口部113の外周に外周ラビリンス構造部4を設けたため、ハブ21の前面板部211に通気用穴213を形成しても、フロントハウジング111の内部に水が浸入するのを防止できる。
加えて、フロント軸受部117の外周に内周ラビリンス構造部5を設けたため、フロント軸受部117に水が浸入して、回転軸12の回転性を悪化させる不具合が発生するのを防止できる。
次に、図3に基づいてこの発明の実施の形態の実施例2の電動ファン装置Bについて説明する。なお、この実施例2は、実施例1の変形例であるため、その相違点についてのみ説明し、実施例1と同様の構成および作用効果については説明を省略する。
この実施例2の電動ファン装置Bは、ハブ200の前面板部201に形成した通気用穴202の形状が実施例1のものとは異なっている。
すなわち、ファン2は、樹脂成形品である。そこで、インナ羽根板26をハブ200と一体に形成する際の成形性向上を図るために、通気用穴202が、インナ羽根板26を成形する図外の成形型の型抜き用の穴を兼ねるように形成した。
したがって、通気用穴202は、インナ羽根板26を矢印FR方向に投影させた形状に形成されている。
よって、実施例2では、インナ羽根板26としてハブ200の筒状部212と別体のものを接着などにより結合させたり、あるいは、一体成形の場合に、中子などを有した複雑な成形型を用いたりすること無くインナ羽根板26をハブ200と一体に形成でき、成形性に優れる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1,2を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、電動ファン装置として、自動車のラジエータなどの冷却用に用いたものを示したが、本発明の電動ファン装置の適用範囲は、自動車に限定されるものではなく、電車などの他の車両や、車両以外の産業機器などに用いることも可能である。
また、実施例1では、インナ羽根板26がメイン羽根板22を、そのまま内径方向に延長させて形成したものを示したが、これに限定されるものではなく、インナ羽根板の幅や厚みを、メイン羽根板と異なる形状に形成してもよい。例えば、モータ冷却風MWの風量を確保するために、メイン羽根板よりもインナ羽根板の幅を広く形成してもよいし、また、成形性などを理由に、インナ羽根板の幅をメイン羽根板よりも狭く形成してもよい。
また、実施例1では、モータ1として、ステータ14の内側にロータ13を設けたものを示したが、これとは逆に、固定子の外側にロータを設けたものを用いてもよい。
本発明の最良の実施の形態の実施例1の電動ファン装置Aを示す断面斜視図である。 図1の一部を拡大表示した断面斜視図である。 実施例2の電動ファン装置Bを示す断面斜視図である。
符号の説明
1 モータ
2 ファン
4 外周ラビリンス構造部
5 内周ラビリンス構造部
11 ハウジング
12 回転軸
13 ロータ
13a 貫通孔
14 ステータ
15 収容室
16 流入用開口
21 ハブ
22 メイン羽根板
25 通気用隙間
26 インナ羽根板
113 ハウジング前面開口部
114 リア軸受部
115 ラビリンス構造部
200 ハブ
201 前面板部
202 通気用穴
211 前面板部
213 通気用穴
A 電動ファン装置
B 電動ファン装置
HW ハウジング内部送風
MW モータ冷却風

Claims (5)

  1. 回転軸に駆動力を与えるモータと、
    このモータのハウジングの一端である前面から突出された前記回転軸に設けられ、前記回転軸から外径方向に延びる複数のメイン羽根板を備え、前記回転軸の回転に伴って前記モータの後方へ向かう送風を形成するファンと、
    このファンと前記回転軸との間に介在され、前記ハウジングの前面を覆う前面板部、および、この前面板部の外周から前記回転軸と略平行に延在されて前記ハウジングの径方向外周を覆うとともに、前記メイン羽根板を支持する筒状部を備えたハブと、
    前記ハブとハウジングとの間に形成された通気用隙間と、
    前記ハブの前面板部に開口されて、前記通気用隙間と前記送風上流方向とを連通させる通気用穴と、
    前記ハブの筒状部の内周から前記ハウジングとの間に形成された前記通気用隙間へ内径方向に突出され、前記ハブが回転するのに伴って、前記通気用隙間内に前記ファンの送風方向と同方向のモータ冷却風を形成するインナ羽根板と、
    を備え、
    前記通気用穴は、前記インナ羽根を前記ハブの軸方向に沿う方向に投影させた形状に形成されていることを特徴とする電動ファン装置。
  2. 前記インナ羽根板が、前記メイン羽根板を内径方向に延在させた形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動ファン装置。
  3. 前記通気用穴は、前記通気用隙間において、前記ハウジング外周と筒状部との間を、前記ハブの前面板部と前記ハウジングの前面との間よりも低圧に形成可能に、前記ハウジングの外周と軸方向に重なる位置に開口され、
    前記ハウジングには、前記通気用穴よりも内径方向の位置に、ハウジング内部と連通されたハウジング前面開口部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ファン装置。
  4. 前記ハウジングとハブとの間には、前記通気用隙間から前記ハウジング前面開口部への水の浸入を規制するラビリンス構造部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電動ファン装置。
  5. 前記ハウジングには、前記通気用隙間において前記インナ羽根板よりも送風の下流に配置され、前記ハウジングの内外を連通した流入用開口部が形成され、
    前記モータは、前記回転軸と一体的に回転し、内部に磁石を備えたロータと、前記磁石の外周に対向して前記ハウジングに固定されたステータと、を備え、
    前記ロータに、軸方向に貫通された貫通孔が貫通して形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電動ファン装置。
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