JP2008240564A - ファンおよびこれを用いた冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレードのボスとリングとの間での剛性を上げることにより、共振による振幅を減少させ、共振音を低減する。
【解決手段】ファン10は、ブレード20の第1のリング21とボス19との間にボス19と同心状の第2のリング22を設けたので、ブレード20の第1のリング21とボス19との間での剛性を上げることができる。これにより、特に回転数が低くなった際に、共振による振幅を減少させ、共振音を低減することが可能となる。
【選択図】図2
【解決手段】ファン10は、ブレード20の第1のリング21とボス19との間にボス19と同心状の第2のリング22を設けたので、ブレード20の第1のリング21とボス19との間での剛性を上げることができる。これにより、特に回転数が低くなった際に、共振による振幅を減少させ、共振音を低減することが可能となる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載されるエンジン等の冷却対象物を冷却するファンおよびこれを用いた冷却システムに関する。
車両のエンジンルーム内には、エンジン等を冷却風により冷却するファンが設けられている。このファンは、電動モータ等の駆動源により駆動されて回転するボスと、このボスから径方向に延びる複数のブレードとにより構成される。図6は従来のファン30を示す斜視図である。図6に示すファン30のように、剛性を上げるためにブレード31の先端にボス32と同心状のリング33を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−218513号公報
ところで、ファンは、ボスやブレード単体に固有振動周波数があり、ファンが所定回転数に達すると共振する。一方、ファンの電動モータは、扁平かつ多極化してきているため、回転数が低い場合であっても大きなコギング振動が発生する。このため、ファンを止める際などのように回転数が低くなった場合に、コギング周波数と共振周波数とが一致して大きな共振音が発生することがあった。
特に、上述のファン30のように、ブレードの先端にリングを設けたファンでは、ファン外周の剛性は上がるが、ブレードのボスとリングとの間での剛性は弱く、回転数が低くなると、剛性が弱い部分で大きな共振音が発生することがあった。
本発明の目的は、ブレードのボスとリングとの間での剛性を上げることにより、共振音を低減することにある。
本発明のファンは、駆動源により回転駆動されて冷却対象物を冷却するファンであって、回転中心に形成されるボスと、前記ボスから径方向外側に延びる複数のブレードと、前記ブレードの径方向先端側に取り付けられる前記ボスと同心状の第1のリングと、前記ブレードの前記第1のリングと前記ボスとの間に取り付けられる前記ボスと同心状の第2のリングとからなることを特徴とする。
本発明のファンは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿わない部分の厚みは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿う部分の厚み以下であることを特徴とする。
本発明のファンは、前記ブレードは、前記ファンの回転方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のリングの前記ブレードと沿う部分は、前記ブレードの傾斜面に沿って厚く形成されることを特徴とする。
本発明の冷却システムは、ファンの下流側に冷却対象物が配置される冷却システムであって、前記ファンは、回転中心に形成されるボスと、前記ボスから径方向外側に延びる複数のブレードと、前記ブレードの径方向先端側に設けられる前記ボスと同心状の第1のリングと、前記ブレードの前記第1のリングと前記ボスとの間に設けられる前記ボスと同心状の第2のリングとからなることを特徴とする。
本発明の冷却システムは、前記ファンは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿わない部分の厚みは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿う部分の厚み以下であることを特徴とする。
本発明の冷却システムは、前記ブレードは、前記ファンの回転方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のリングの前記ブレードと沿う部分は、前記ブレードの傾斜面に沿って厚く形成されることを特徴とする。
本発明によれば、ブレードの第1のリングとボスとの間にボスと同心状の第2のリングを設けたので、ブレードの第1のリングとボスとの間での剛性を上げることができる。これにより、特に回転数が低くなった際に、共振による振幅を減少させ、共振音を低減することが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態であるファン10が搭載された車両11の一部を示す概略図である。図1に示すように、車両11の前方端には複数の通風口15が形成されたグリル16が装着されており、車両11の外部とエンジンルーム12内とを連通する通風口15を介して、ラジエータ13に冷却風cが案内される。車両11のエンジンルーム12内には、ラジエータ13と、ファン10と、エンジン14とが、前方端からこの順に設けられている。つまり、ファン10は、冷却対象物としてのラジエータ13を介して外部から冷却風cを吸い込むように駆動され、この冷却風cを冷却対象物としてのエンジン14に送風するようになっている。
ラジエータ13は、図示は省略するが、冷却水を案内するチューブと、これに取り付けられる放熱フィンとを備えている。この放熱フィンの間に冷却風cを流すことにより、冷却水からの熱を冷却風cに放出することができ、冷却水の温度を下げることができる。また、ラジエータ13の端面には、冷却風cを整流する底付き円筒状のシュラウド17が固定されており、シュラウド17には、モータユニット18(駆動源)を介してファン10が回転自在に取り付けられるとともに、図示しない複数の通風口が形成されている。
エンジン14は、内部にウォータジャケットが形成されており、このウォータジャケットはラジエータ13を介して冷却水の循環流路を形成する。ウォータジャケット内でエンジン14からの熱を吸収した冷却水は、ラジエータ13内でその熱を外部に放出した後に再びウォータジャケットに送り込まれる。
図2は、図1のファン10を示す斜視図であり、図3は、図1のファン10を示す平面図である。図2および図3に示すように、ファン10は、回転中心に形成されるボス19と、ボス19の外周19aから径方向外側に延びる複数のブレード20と、ブレード20の径方向先端20aに設けられるボス19と同心状の第1のリング21と、ブレード20に貫通されて第1のリング21とボス19との間に設けられるボス19と同心状の第2のリング22とから構成されている。また、ボス19の中央には嵌合孔23が形成されており、この嵌合孔23にモータユニット18の図示しない駆動軸を嵌合することにより、ボス19がモータユニット18により回転駆動されるのに伴い、ファン10は回転する。
ブレード20は、第1のリングの周方向に沿って等間隔に7枚備えられている。第1のリング21は、ブレード20の径方向先端20aで、第2のリング22は、ブレード20のボス19と第1のリング21との間で、ブレード20をつなぐことにより、ブレード20とそれぞれ一体となるように設けられている。
また、ブレード20で共振しやすい部分は、ボス19および第1のリング21の双方から離れて剛性が弱くなりやすい部分である。具体的には、ブレード20の径方向中央付近、すなわち、ブレード20上のボス19の外周19aからの距離と径方向先端20aからの距離とが等しい位置付近である。したがって、第2のリング22を設ける位置も、外周19aからの距離と径方向先端20aからの距離とが等しい位置付近であることが好ましい。
図4は図3のI−I線の第2のリング22に沿う部分断面図である。図4に示すように、ブレード20はファン10の回転方向に対して傾斜して設けられる。一方、第2のリング22の厚みは、特に制限はないが、ブレード20の第1のリング21とボス19との間の剛性を上げつつ、冷却風cを拡散させて冷却効率を高める観点から、図4に示すように、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿わない部分aの厚みが、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿う部分bの厚み以下であることが好ましい。また、第2のリング22は、上述の冷却効率をより高める観点から、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿う部分を、ブレード20の傾斜面20b,20cに沿って厚く形成することが好ましい。ここで、本発明において第2のリング22の厚みとは、例えば図4に示す符号dのように、第2のリング22の側面からみて回転方向に直交する方向の厚みを意味する。
ファン10を止める際などのように回転数が低くなった場合に、モータユニット18のコギング周波数とブレード20の共振周波数とが一致すると、大きな共振音が発生することがある。この際に、ブレード20の径方向先端20aにリング21(第1のリング)がなければ、ボス19の剛性を上げることでブレード20の振幅レベルを小さく抑えることができるが、一方でファン10の剛性が低下することになる。また、リング21を設けた場合には、リング21とボス19との間での剛性が弱くなり、ボス19の剛性を上げても大きな共振音が発生してしまい、リング21を設けてファン10の剛性を上げつつ、ブレード20の振幅レベルを小さく抑えることが重要となっていた。
そこで、本発明の一実施の形態であるファン10では、以上のように、ブレード20の径方向先端20aに第1のリングを設けるのみならず、ブレード20の第1のリング21とボス19との間に第2のリング22を設けることにより、ブレード20の第1のリング21とボス19との間の剛性を上げることができるため、共振によるブレード20の振幅レベルを小さく抑えられ、モータユニット18のコギング周波数とブレード20の共振周波数とが一致しても、共振音を低減することが可能となる。
また、第2のリング22の厚みを、ブレード20を覆うように均一に厚く形成した場合には、ブレード20の剛性は上がるが、冷却風cが整流してしまい、ファン10の遠心流が阻害されることから冷却効率が低下することがある。また、第2のリング22を設けたことによる重量の増大化が懸念される。一方で、第2のリング22の厚みを単に薄く形成したのでは、ブレード20の剛性を上げることが困難である。これに対し、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿わない部分aの厚みが、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿う部分bの厚み以下、すなわち、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿わない部分aの厚みを、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿う部分bの厚みに比して相対的に薄く形成することにより、ブレード20の剛性を上げつつ、図1に示すように、ファン10の回転方向の遠心力により冷却風cを拡散させることができるので、エンジン14が障害となって冷却風cの流れが滞ることなく冷却効率を高めるとともに、第2のリング22の軽量化を図ることが可能となる。また、ファン10の回転方向に対してブレード20と沿う部分の厚みを、ファン10の回転方向に対してブレード20の対向する傾斜面20b,20cに沿って厚く形成する、すなわち、ブレード20の傾斜面20b,20cに沿って厚みを変化させることにより、冷却風cはより拡散しやすくなるので、冷却効率を一層高めることが可能となる。さらには、第2のリング22の一層の軽量化も図ることができる。
なお、図示する形態では、ファン10の下流側にある冷却対象物はエンジン14であるが、通常、エンジンルーム12内に設置されうる他の装置や部材を冷却対象物としてもよい。第1のリング21は、ブレード20の径方向先端20aに設けられているが、径方向先端20a側であれば他の位置に取り付けられてもよい。ブレード20は7枚であるが、この枚数は、目的に応じて適宜変更してもよい。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
図2および図3に示す第2のリング22を備えた本発明のファン10と図6に示す第2のリングのない従来のファン30とで、回転数700〜2000RPMにおける共振音(近接音)レベル(dB・A)を測定した。結果を図5のグラフに示す。
図5の結果から、従来のファン30では最も共振音が大きくなる回転数1200RPMにおいて、本発明のファン10では共振音レベルを15dB・A程度低減できることがわかった。
10 ファン
13 ラジエータ
14 エンジン
18 モータユニット(駆動源)
19 ボス
20 ブレード
20a 径方向先端
20b 傾斜面
20c 傾斜面
21 第1のリング
22 第2のリング
a ファンの回転方向に対してブレードと沿わない部分
b ファンの回転方向に対してブレードと沿う部分
c 冷却風
13 ラジエータ
14 エンジン
18 モータユニット(駆動源)
19 ボス
20 ブレード
20a 径方向先端
20b 傾斜面
20c 傾斜面
21 第1のリング
22 第2のリング
a ファンの回転方向に対してブレードと沿わない部分
b ファンの回転方向に対してブレードと沿う部分
c 冷却風
Claims (6)
- 駆動源により回転駆動されて冷却対象物を冷却するファンであって、
回転中心に形成されるボスと、
前記ボスから径方向外側に延びる複数のブレードと、
前記ブレードの径方向先端側に設けられる前記ボスと同心状の第1のリングと、
前記ブレードの前記第1のリングと前記ボスとの間に設けられる前記ボスと同心状の第2のリングとからなることを特徴とするファン。 - 請求項1記載のファンにおいて、
前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿わない部分の厚みは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿う部分の厚み以下であることを特徴とするファン。 - 請求項1または2記載のファンにおいて、
前記ブレードは、前記ファンの回転方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のリングの前記ブレードと沿う部分は、前記ブレードの傾斜面に沿って厚く形成されることを特徴とするファン。 - ファンの下流側に冷却対象物が配置される冷却システムであって、
前記ファンは、回転中心に形成されるボスと、
前記ボスから径方向外側に延びる複数のブレードと、
前記ブレードの径方向先端側に設けられる前記ボスと同心状の第1のリングと、
前記ブレードの前記第1のリングと前記ボスとの間に設けられる前記ボスと同心状の第2のリングとからなることを特徴とする冷却システム。 - 請求項4記載の冷却システムにおいて、
前記ファンは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿わない部分の厚みは、前記第2のリングの前記ファンの回転方向に対して前記ブレードと沿う部分の厚み以下であることを特徴とする冷却システム。 - 請求項4または5記載の冷却システムにおいて、
前記ブレードは、前記ファンの回転方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のリングの前記ブレードと沿う部分は、前記ブレードの傾斜面に沿って厚く形成されることを特徴とする冷却システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007079645A JP2008240564A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ファンおよびこれを用いた冷却システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007079645A JP2008240564A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ファンおよびこれを用いた冷却システム |
Publications (1)
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JP2008240564A true JP2008240564A (ja) | 2008-10-09 |
Family
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JP2007079645A Pending JP2008240564A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ファンおよびこれを用いた冷却システム |
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JP (1) | JP2008240564A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010096084A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | プロペラファン |
JP2011163325A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Nidec Servo Corp | インペラ及び送風ファン |
WO2017162119A1 (zh) * | 2016-03-21 | 2017-09-28 | 吴海 | 具有外包围保护的扇叶及使用该扇叶的风扇 |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007079645A patent/JP2008240564A/ja active Pending
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