JP5268336B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンターおよびファクシミリ等の電子写真応用分野に広く用いることが可能な円筒状の電子写真感光体(円筒状感光体)の製造方法に関する。
現在、有機光導体の電子写真プロセスを用いた電子写真の分野においては、円筒状感光体の光導電材料として有機光導電材料が広く実用化されている。
従来において、この光導電材料からなる円筒状感光体の製造は、以下のような工程よりなっている。まず、塗工液を円筒状体に塗布する。塗布方法としては、スプレー法、ローラーまたはブラシ塗装、フローコーター、浸漬(ディッピング)等の種々の方法がある。なかでも、比較的均一な塗膜が得られることから、円筒状基体(以下、シリンダーとも呼ぶ)を塗工液中に浸漬して塗工液を円筒状基体表面に塗布して膜を形成し、塗膜を硬化させる方法、すなわち浸漬法が一般に採用されている。そして、塗工液が塗布された円筒状基体は、次工程において加熱乾燥機、例えば図8に示される熱風加熱乾燥機によって加熱され、塗膜は乾燥および硬化される。以後、シリンダー必要に応じて塗布、加熱乾燥の一連の工程繰り返され、必要な塗膜層が形成される。
しかしながら、図8で示される熱風加熱乾燥機の加熱乾燥炉には、熱風が均一に供給されづらいので、加熱乾燥炉内の空気温度が不均一になり易く、結果、塗工液が塗布された円筒状基体に加熱乾燥ムラが生じ、電子写真特性に悪影響をもたらすという問題があった。
上記問題を解決する方法として、特許文献1ではシリンダーの内面から熱風を吹き出して内部加熱を行う方法、特許文献2ではシリンダーの外側に螺旋状に巻きつけた電磁誘導コイルを用いた誘導加熱方法が提案されている。
さらに、特許文献3には、円筒状感光体の外側に、円筒状感光体の長手方向の軸に平行に対向しているループ状の電磁誘導コイルによって加熱する方法が開示されている。
特開平10−239868号公報 特開平9−114111号公報 特開2005−43807号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、シリンダー下部から噴射ノズルで熱風を噴射させてシリンダーを乾燥させるものであり、シリンダーが長い場合、上下での温度ムラが大きくなるという問題があった。特に、シリンダー径が大きい、またはシリンダー肉厚が厚い場合、シリンダーを温めるのに時間がかかり、温度ムラがさらに拡大するという問題があった。
また、特許文献2に記載の方法は、螺旋状の電磁誘導コイルを、シリンダーの長さ以上のストロークを持たせてコンベアーの定位置で精度良く上下させねばならず、自動機械が複雑化し、装置の高額化および信頼性低下をもたらすものであった。
また、特許文献3に記載の方法は、上記問題を解決するのに有効であるが、しかし特許文献3には使用するチャッキングに関しての詳細な説明が記載されてない。一般的に、円筒状基体をチャッキングする際には、その内径と同じ径の円筒状のチャッキング部材を用いる場合が多い。その場合、円筒状体を加熱する際に、円筒状体をチャッキングしているチャッキング部材が円筒状体からの伝熱により畜熱する場合があった。よって、加熱処理を連続的に繰り返し行った場合、畜熱したチャッキング部材に次に処理する円筒状体を載せた際、今度はチャッキング部材からの伝熱によって加熱処理前の円筒状基体の端部付近が温められ、加熱処理を行った際に温度ムラが生じてしまう。また、ステンレスなどの金属などを使ったチャッキング部材の場合、それは樹脂と比べると強度が高く、耐久性に優れているために連続的な使用には適しているものの、磁性材料であるために電磁誘導によってチャッキング部材まで加熱されてしまう。結果的に、連続して加熱処理を行った場合、温度ムラが発生してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電磁誘導加熱を連続的に行っても、円筒状感光体に特性ムラが生じることのない円筒状感光体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、円筒状基体に感光層用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該感光層用塗工液の塗膜が形成された円筒状基体を回転させながら電磁誘導加熱装置を用いて加熱して該塗膜を乾燥させる加熱乾燥工程と、
を少なくとも有する円筒状の電子写真感光体の製造方法であって、
該加熱乾燥工程において、該円筒状基体の端部が、ポリエーテルエーテルケトンよりなるチャッキング部材によってチャッキングされ、該円筒状基体と該チャッキング部材が重なり合う範囲において、該チャッキング部材の円筒状基体軸方向に平行な側面部分の表面積Scと、該円筒状基体と該チャッキング部材が接触する面積Sdとの比(Sd/Sc)が0.38以上0.73以下であり、かつ、円筒状基体の軸方向に該チャッキング部材が接触する
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
本発明によって、円筒状体からチャッキング部材への伝熱を抑制することができる。そうすることで、電磁誘導加熱を連続的に行った際に発生する円筒状体の温度ムラが生じず、よって特性ムラがない円筒状感光体を提供することが可能である。
最初に、本発明の円筒状感光体の製造方法の概要を説明する。
本発明の電子写真感光体の製造方法は、円筒状基体に感光層用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該感光層用塗工液が塗布された円筒状基体を電磁誘導加熱装置を用いて加熱して該塗膜を乾燥させる加熱乾燥工程と、を少なくとも有する。そして、前記円筒状基体の端部をチャッキング部材によってチャッキングし、電磁誘導コイルを用いることによって円筒状基体そのものを加熱することを特徴とする。そうすることによって、加熱された円筒状基体の熱によって塗膜全体を乾させることができる。
まず、本発明におけるチャッキング部材について説明する。
本発明のチャッキング部材は、熱伝導率が0.3kcal/m・h・℃以下である。というのも、熱伝導率が0.3kcal/m・h・℃を超えると、チャッキング部材が畜熱しやすくなり、前述したように連続的に加熱処理を行った際、温度ムラが大きくなってしまうからである。また、本発明のチャッキング部材は、電磁誘導により発熱をすることのない非磁性材料よりなる。これも前述したように、金属などの磁性材料を使用した場合、電磁誘導加熱によりチャッキング部材自体が発熱してしまい、その結果連続処理時に円筒状体に温度ムラが発生してしまうからである。
チャッキング部材の材料としては、熱伝導率が0.3kcal/m・h・℃以下であれば、樹脂を単体でも、複数を組み合わせて複合材料として用いてもよい。具体的には、次のような材料が挙げられる。ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)。アクリル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など。それらの中でも特に、耐久性および耐加熱性の観点から、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイドを用いることが好ましい。
次に、本発明におけるチャッキング部材の形状について説明する。
チャッキング部材によって円筒状体をチャッキングする際に、接触する面積が少ないほど、加熱によるチャッキング部材への伝熱が生じにくくなる。よって、円筒状体とチャッキング部材の重なり合う範囲において、チャッキング部材の半径方向横断面の表面積Scと、円筒状体とチャッキング部材が接触するチャッキング部材の半径方向横断面の面積Sdとの比(Sd/Sc)が1.0未満であることが好ましい。ここで、円筒状のチャッキング部材を使用した場合は、重なり合う範囲においてチャッキング部材の表面積Sと円筒状体とチャッキング部材が接触する面積Sが等しくなるため、Sd/Scは1.0となる。また、Sd/Scが0.1以下になると、チャッキング部材の強度が弱くなり、繰り返し使用をすると振動や擦れによって部材によっては接触部分が摩耗しやすくなる場合がある。よって、使用する材質の強度や熱伝導率によってチャッキング部材の形状を適宜選択することが求められる。図6に、チャッキング部材の形状の例1〜6を示す。しかし、形状はこれらに限られるわけではなく、それ以外の形状を利用することも可能である。なお、図中の数字は、Sd/Scの値であり、どの例においても前記範囲内に値が収まっている。また、一例として、図6における例2のチャッキング部材の立体概念図を、図7に示す。
次に、本発明における加熱乾燥工程について詳細に説明する。
本発明における加熱乾燥工程では電磁誘導加熱装置を用いるが、それは前記の従来技術で用いられていた加熱乾燥炉の加熱立ちあがり時間(加熱タクトタイム)に比べて、短時間で加熱設定温度に到達できるような加熱部材となっている。すなわち、電磁誘導コイルによる磁力線を円筒状基体であるアルミニウムシリンダーに作用させ、その結果発生する渦電流の作用で、支持体を直接加熱することで、極めて短時間に加熱設定温度まで到達できる高周波電磁誘導コイルを用いて加熱している。
また、従来技術においては、電磁誘導コイルをシリンダーの外側に螺旋状に巻きつけるために、シリンダーの長さ以上のストロークを持たせてコンベアーの定位置で精度良く上下させる必要があることは前述した。しかし、そうすることで自動機械が複雑化し、装置の高額化および信頼性低下が生じていた。それに対し、本発明では、この課題を解決するために、図1に示されるように、一本のコイルでシリンダーをその外周に沿って半円周状に囲むような配置にしてある。すなわち、一本のコイルを「一筆書き」のように、シリンダーの長手方向の軸に平行している部分と該長手方向の軸に直交する部分とでシリンダーの外周に沿うよう、ループ状に配置してある。以下、このコイルを便宜上、「ループ状コイル」と呼ぶ。ループ状コイルは、一本のコイルよりなるので軽量かつ精度良く製作することが容易である。
図2に示されているように、このループ状コイルにおいて、その半円周状形状はシリンダー外周の180度以下の範囲にあることが好ましい。こうすることで、シリンダー搬送コンベアーの加熱工程部で、加熱されるシリンダーまたはコイルをシリンダーの半径方向に摺動させることで、図4および図5に示される一本流しラインのように、シリンダーを連続して滞留することなく搬送することが可能となる。
また、ループ状コイルは軽量かつ精度良く製作することが容易であることから、シリンダー外表面近傍まで、極限では1mm近辺まで摺動させ近づけることが可能である。この際、コイルとシリンダーとの距離が10mmを超えて離間すると、電磁誘導による磁力線から発生する渦電流が著しく減少するので、図2に示されているように、コイルとシリンダーとの距離は10mm以下が好ましい。
コイルの内側両サイドに銅板を貼り合わせると、加熱効率を上げることが可能となり好ましい。さらに、コイルに冷却水を通水したパイプ等を接続すれば、温度の精密な調整が可能になると共に、熱暴走による過昇温を防止することが可能となり好ましい。
これより、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の例に限定されはしない。
(実施例1)
本発明の製造方法にしたがって円筒状感光体を製造した。
本実施例で用いた製造装置について説明する。電磁誘導コイルとして日本サーモニクス株式会社製IHコイルを使用し、100℃で維持するようPID制御(中心値75ボルト30アンペア)を実施した。高周波電源を用い、周波数は15〜30KHの間で調整した。コイルは、図1に示されるような「縦型外部加熱」とした。コイルによりシリンダーは180度囲まれており、コイルには加熱効率を上げるためコイル内側両サイドに銅板を貼り合わせてあり、銅板とシリンダー距離は1〜10mmの範囲で調整可能とし、本実施例では2mmで実施した。コイル内は冷却水を通水できる構造とし、熱暴走による過昇温を防止した。シリンダーは50〜200rpmの範囲で回転させた。また、図3に示すように、電磁誘導コイルの下部に次のようなフェライト製のコアを配置して磁束密度を増加させたコア幅60mm、コア厚み4mm、コア−銅板距離=13mm。
使用したチャッキング部材の形状は、図6中の例2であり、チャッキング部材の材質はポリエーテルエーテルケトン(商品名:PEEK(Victrex社製))を使用した。
なお、製造した円筒状感光体は、以下の構成である。
円筒状基体としてφ84mm、長さ370mm、肉厚3mmのアルミニウムシリンダーを用意した。これに、以下に示すような構成の層を順次積層塗布し、感光層を形成した。
(1)導電性被覆層:酸化スズおよび酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする層で、膜厚が18μmである。
(2)下引層:変性ナイロンおよび共重合ナイロンを主体とする層で、膜厚が1.0μmである。
(3)電荷発生層:可視域に吸収を持つジスアゾ顔料をアクリル樹脂に分散したものを主体とする層で、膜厚が0.2μmである。
(4)電荷輸送層:ホール搬送性を有するヒドラゾン化合物をポリカーボネート樹脂に溶解したものを主体とする層で、膜厚が25μmである。
電荷発生層を塗布した後に、300秒間の加熱乾燥を上記の電磁誘導加熱装置を用いて行う際に温度測定を行った。まず、1本目の加熱乾燥終了時点での上端から20mm位置の温度測定を行った(T1℃)。そして、1本目の加熱終了後、円筒状基体を取り除き、続けて同一のチャッキング部材を使用して別の円筒状基体の加熱をった。この工程を繰り返し行い、10本目の加熱終了時にも1本目と同様に温度測定を行った(T10℃)。
得られた測定温度(T1℃、T10℃)および、1本目と10本目の温度差(T10−T1℃)を、下記の表1に示す。なお、中心温度は、上述したPID制御により、加熱時には常時100±3℃となっていた。
なお、測定は熱電対とアンリツ製データコレクターAM−7002を用いて行った。
また、製造した電子写真感光体は、光量および帯電設定を変えられる様に改造したキヤノン(株)社製複写機IR−C6800に設置して画像評価を行った。画像評価は、ハーフトーン画像を出力し、画像ムラを確認することで行った。
画像ムラは、全く画像ムラが発生していなければ◎、軽微な画像ムラが出ているが使用上問題がない場合は○、軽微な画像ムラであれば△、はっきりと画像ムラが発生している場合は×とした。評価結果を下記の表2に示す。
(実施例2)
使用したチャッキング部材の材質を、ポリエーテルエーテルケトンではなく、ポリテトラフルオロエチレンにしたこと以外は、実施例1と同様に測定と評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例3)
使用したチャッキング部材の材質を、ポリエーテルエーテルケトンではなく、ポリアセタール(商品名:デルリン(デュポン社製))にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例4)
使用したチャッキング部材の材質を、ポリエーテルエーテルケトンでなく、ポリフェニレンサルファイドにしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を表1および表2に示す。
(実施例5)
使用したチャッキング部材の形状を、表7中の例1にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例6)
使用したチャッキング部材の形状を、表7中の例3にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例7)
使用したチャッキング部材の形状を、表7中の例4にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例8)
使用したチャッキング部材の形状を、表7中の例5にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(実施例9)
使用したチャッキング部材の形状を、表7中の例6にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(比較例1)
使用したチャッキング部材の材質を、ポリエーテルエーテルケトンでなく、SUS303にしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(比較例2)
使用したチャッキング部材の材質を、ポリエーテルエーテルケトンでなく、アミルナ75%含有セラミックにしたこと以外は、実施例1と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
(比較例3)
使用したチャッキング部材の形状を、円筒状基体の内径と同一径の円筒状のものにしたこと以外は、実施例4と同様に測定および評価を行った。結果を下記の表1および表2に示す。
この結果で明らかなように、同じチャッキング部材を使用して連続的に加熱処理を行う場合、チャッキング部材の形状と部材を適切に選択することによって、円筒状体の加熱温度ムラを5℃以下に抑えることできた。一方、従来の形状のまま、もしくは熱伝導率の高い部材や磁性材料を使ったチャッキング部材を使った場合は、連続的に加熱処理を行うと、次のような問題が生じた。すなわち、連続処理時に徐々に畜熱したと考えられるチャッキング部材からの伝熱の影響により、1本目と比べて10本目では、円筒状体の上端から20mmの位置において、10度以上も温度が高くなった。この結果、温度ムラが画像特性に影響を及ぼし、ハーフトーン画像で画像ムラが発生することが確認された。
以上のように、本発明は、熱風乾燥に比べてはるかに早く、かつ連続処理をしても温度ムラを発生することなく昇温をすることができる。また、加熱乾燥工程が前工程の塗工工程と同期できるようになることで、バッチ処理が必要でない。さらに、ループ状コイルの形状をシリンダー外周半円周状で180度以下としている。これによって、シリンダー搬送コンベアーの加熱工程部で、シリンダーまたはコイルをシリンダーの半径方向に摺動させるだけで、シリンダーを連続してよどみなく搬送することが可能になった。したがって、電子写真特性が安定した円筒状感光体を量産することが可能となった。
本発明に用いられる円筒状体を加熱する装置の概念図である。 電磁誘導コイルとシリンダーとの関係を示す断面図である。 フェライトコアを配置して磁束密度が増加した電磁誘導コイルの概念図である。 一本流しラインの概念図である。 上部から見た一本流しラインの概念図である。 チャッキング部材の例1〜6を示す上面図である。 図6における例2のチャッキング部材の立体概念図である。 従来技術熱風加熱乾燥機の概念図である。

Claims (3)

  1. 円筒状基体に感光層用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、
    該感光層用塗工液の塗膜が形成された円筒状基体を回転させながら電磁誘導加熱装置を用いて加熱して該塗膜を乾燥させる加熱乾燥工程と、
    を少なくとも有する円筒状の電子写真感光体の製造方法であって、
    該加熱乾燥工程において、該円筒状基体の端部が、ポリエーテルエーテルケトンよりなるチャッキング部材によってチャッキングされ、該円筒状基体と該チャッキング部材が重なり合う範囲において、該チャッキング部材の円筒状基体軸方向に平行な側面部分の表面積Scと、該円筒状基体と該チャッキング部材が接触する面積Sdとの比(Sd/Sc)が0.38以上0.73以下であり、かつ、円筒状基体の軸方向に該チャッキング部材が接触する
    ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 前記加熱乾燥工程において、前記感光層用塗工液が塗布された円筒状基体の外周を半円周状に囲むように、前記円筒状基体の長手方向の軸に平行な部分と該長手方向の軸と直交する部分を有するループ状の電磁誘導コイルを配置し、該電磁誘導コイルによって前記円筒状基体を加熱する請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記感光層用塗工液が塗布された円筒状基体の外周を半円周状に180度以下の範囲で囲むように前記電磁誘導コイルを配置する請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
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