JP5267820B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素燃料ガスの水蒸気改質を行う改質器と、電解質層を空気極および燃料極で挟み込んで形成される発電用のセルを積層してなり、例えば、電気自動車の駆動源として用いられる固体電解質型燃料電池に関するものである。
上記した固体電解質型燃料電池において、その発電反応(2H+O→HO)は発熱反応であり、とくに高温となる固体酸化物型燃料電池の場合には、セル自身やセルの周辺部材を傷めてしまう恐れがある。
そこで、改質器とセルとの積層体(スタック)内に冷却板を挿入したり、セルの近傍に冷却用のガス流路を設けたりして(特許文献1参照。)、セルやスタックを冷却するようになすと、部品点数の増加および発電システム全体としての効率の低下を招いてしまうという問題があり、この際、改質器における炭化水素の水蒸気改質反応(メタンガスの場合:CH+2HO→4H+CO)が吸熱反応であることを利用して、改質器をセルの近傍に配置してセルの発熱反応とバランスさせようとしても(特許文献2参照。)、セルおよび改質器の双方に導入するガスの消費による濃度差により、セルの発電反応のし易さと改質器の水蒸気改質反応のし易さに差が生じて発熱量および吸熱量の各分布がずれてしまい、セル全体として十分な冷却がなされないという問題があり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
特開平10−21940号公報 特開2001−43881号公報
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、セル全体を過不足なくほぼ均一に冷却することができ、その結果、セルの信頼性および耐久性の向上を実現することが可能であると共に、高出力化および高効率化をも実現可能であり、加えて、セルの冷却部材を必要としない分だけ、自動車搭載時に要求をされる小型化に対応することが可能である固体電解質型燃料電池を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に係わる発明は、改質触媒に炭化水素燃料ガスを通して水蒸気改質を行う改質器と、この改質器で水蒸気改質がなされた改質ガスを空気極とともに電解質層を挟み込む燃料極に沿って流して発電を行うセルを交互に積層してなる固体電解質型燃料電池において、改質器の改質触媒が充填した触媒充填流路を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向と、セルの燃料極に沿って、且つ該触媒充填流路に沿う燃料極側流路を流れる改質ガスの流れ方向とを、該触媒充填流路内とセル積層方向で対応する該燃料極側流路内とでセルの燃料極の燃料極側流路の全体にわたって、略一致させることで、改質器の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セルの発電反応による発熱量分布とを略一致させた構成としており、この固体電解質型燃料電池の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の請求項2に係わる固体電解質型燃料電池において、改質器は、改質触媒を充填した触媒充填流路と、この触媒充填流路に沿って配置されてセルの燃料極とともに燃料極側流路を形成する燃料極側流路形成部を備え、触媒充填流路の炭化水素燃料ガス流入口および燃料極側流路の改質ガス流入口を隣接させると共に、触媒充填流路の改質ガス流出口と燃料極側流路の改質ガス流入口とをリターン流路を介して連通させた構成としている。
本発明の請求項3に係わる固体電解質型燃料電池において、改質器は、改質触媒を充填しかつ炭化水素燃料ガス流入口および改質ガス流出口をそれぞれ略同一方向に向けて開口させた触媒充填流路を備え、セルの燃料極を流路内に露出させて形成した燃料極側流路を触媒充填流路に沿って設置すると共に、互いに近傍に位置する触媒充填流路の改質ガス流出口と燃料極側流路の改質ガス流入口とをリターン流路を介して連通させた構成としている。
本発明に係わる固体電解質型燃料電池では、セル全体を過不足なく冷却することができるので、セルの信頼性を向上させることが可能であり、また、セルの温度分布を緩和することができるため、熱応力によるストレスを減らして長寿命化を実現することができ、さらに、セルの反応性をほぼ均一にして反応抵抗を減らすことができるので、高出力化および高効率化をも実現することが可能であり、さらにまた、セルの冷却部材を必要としない分だけ、自動車に搭載する際の小型化の要求を満たすことが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明に係わる固体電解質型燃料電池の一実施例を示す固体酸化物型燃料電池の分解斜視説明図(a)および改質器の底面説明図(b)である。 本発明に係わる固体電解質型燃料電池の他の実施例を示す固体酸化物型燃料電池の部分斜視説明図である。 図2に示した固体酸化物型燃料電池の分解斜視説明図(a)および改質器の底面説明図(b)である。 本発明に係わる固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示す固体酸化物型燃料電池の部分斜視説明図である。 図4に示した固体酸化物型燃料電池の改質器の平面説明図(a)および改質器の底面説明図(b)である。 図4に示した固体酸化物型燃料電池のセル支持体の平面説明図である。 本発明に係わる固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示す固体酸化物型燃料電池の分解斜視説明図である。 図7に示した固体酸化物型燃料電池の改質器の横断面説明図(a)および改質器の底面説明図(b)である。 本発明に係わる固体電解質型燃料電池の改質器およびセルの各熱量分布を並べて示す熱量分布説明である。
固体電解質型燃料電池において、とくに固体酸化物型燃料電池において、セルの発電反応(水の生成反応:2H+O→HO)のモルエネルギーΔHは、運転温度領域(500〜1000℃)において約500kJ/molであり、一方、改質器における炭化水素の水蒸気改質反応(メタンガスの場合:CH+2HO→4H+CO)のモルエネルギーΔHは、運転温度領域(500〜1000℃)において約200kJ/molである。固体酸化物型燃料電池の効率を考慮すると、セルにおける発電反応のモルエネルギーΔHのうち電流として取り出される割合は40〜60%であり、残り(250kJ/mol前後)が熱として放出される。
そして、図9に示すように、改質器には、炭化水素燃料ガスの流れ方向に吸熱量分布(ガスの流入部分近傍で最もよく反応して吸熱量が多くなる分布)があり、一方、セルにも、改質ガスの流れ方向に発熱量分布(ガスの流入部分近傍で最もよく反応して発熱量が多くなる分布)があることから、改質器の改質触媒を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向と、セルの燃料極に沿って流れる改質ガスの流れ方向とを略一致させる一実施形態を採用して、改質器の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セルの発電反応による発熱量分布とを略一致させれば、改質触媒の改質効率やセルの電流密度変動やガス流量の影響を受けるものの、熱力学的に十分に成立することになる。
本発明に係わる固体電解質型燃料電池では、上記した構成としているので、吸熱側の改質器および発熱側のセルの間で効率のよい熱の授受がなされることとなる。
つまり、改質器の加熱がなされるのに加えて、セル全体が過不足なく冷却されることとなって、すなわち、セルの温度が局所的に上昇することがなくなって、セルの信頼性および耐久性の向上が図られると共に高出力化および高効率化が図られるうえ、セルの冷却部材を必要としない分だけ小型化が図られ、自動車搭載時の要求に対応し得ることとなる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
図1は、本発明に係わる固体電解質型燃料電池の一実施例を示しており、この実施例では、本発明に係わる固体電解質型燃料電池が固体酸化物型燃料電池である場合を示す。
図1(a)に示すように、この固体酸化物型燃料電池1は、ニッケル系触媒などの改質触媒に炭化水素燃料ガスを通して水蒸気改質を行う改質器2と、電解質層3Bを燃料極3Aおよび空気極3Cで挟み込んでなるセル3を交互に積層してなっており、改質器2で水蒸気改質がなされた改質ガスをセル3の燃料極3Aに沿って流すと共に空気をセル3の空気極3Cに沿って流して発電を行うようになっている。
改質器2は薄型角筒形状をなしており、中空部分を改質触媒(図示省略)が充填される触媒充填流路4としている。改質器2の一方の面(図示上面)には、改質ガスを流す燃料極側流路5を燃料極3Aとともに形成する燃料極側流路形成溝(燃料極側流路形成部)6が触媒充填流路4に沿って設けてあり、一方、改質器2の他方の面(図示下面)には、図1(b)にも示すように、空気極3Cとともに空気極側流路7を形成する空気極側流路形成溝8が触媒充填流路4に沿って設けてある。
この場合、燃料極側流路5の改質ガス流入口5aを触媒充填流路4の炭化水素燃料ガス流入口4aに隣接して設けており、触媒充填流路4の改質ガス流出口4bは、リターン流路9を介して燃料極側流路5の改質ガス流入口5aに連通させてある。
そして、改質器2およびセル3は、燃料極側流路形成溝6が位置する改質器2の一方の面にセル3の燃料極3Aを接触させ、空気極側流路形成溝8が位置する改質器2の他方の面にセル3の空気極3Cを接触させるようにして、交互に積層してある。
セル3の電解質層3Bは、セル3の形状に加工したグリーンシート(テープキャスト法により作成した厚さ500μmのランタンガレート系材料からなるシート)を1500℃で焼成してなっており、この電解質層3Bの一方の面に、NiOとSmCeOとを重量比8:2で混合したものをスクリーン印刷法により塗布して1200℃で焼成することによって燃料極3Aを形成していると共に、電解質層3Bの他方の面に、SmSrCoOをスクリーン印刷法により塗布して1100℃で焼成することによって空気極3Cを形成している。
上記構成の固体酸化物型燃料電池1では、改質ガスを流す燃料極側流路5を炭化水素燃料ガスを流す触媒充填流路4に沿って設けているので、すなわち、改質器2の改質触媒を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向(白抜き矢印方向)と、セル3の燃料極3Aに沿って流れる改質ガスの流れ方向(矢印方向)とをほぼ一致させるようにしているので、改質器2の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セル3の発電反応による発熱量分布とがほぼ一致することとなって、吸熱側の改質器2および発熱側のセル3の間で効率のよい熱の授受がなされることとなる。
つまり、改質器2の加熱がなされるのに加えて、セル3全体が過不足なく冷却されて、セル3の温度が局所的に上昇することがなくなり、その結果、セル3の信頼性および耐久性の向上が図られると共に高出力化および高効率化が図られるうえ、セル3の冷却部材を必要としない分だけ小型化が図られ、自動車搭載時の要求に対応し得ることとなる。
[実施例2]
図2および図3は、本発明に係わる固体電解質型燃料電池の他の実施例を示しており、この実施例においても、本発明に係わる固体電解質型燃料電池が固体酸化物型燃料電池である場合を示す。
図2に示すように、この固体酸化物型燃料電池21は、薄型箱形状をなす改質器22と、薄型箱形状をなすセル支持体26に取付けた板状のセル23を交互に積層してなっており、セル23は先の実施例におけるセル3と同じ構成をなしている。
図3(a)に示すように、改質器22の中空部分はU字形に仕切ってあり、このU字形の中空部分を改質触媒(図示省略)が充填されかつ炭化水素燃料ガス流入口24aおよび改質ガス流出口24bをそれぞれ略同一方向に向けて開口させた触媒充填流路24としている。
一方、セル支持体26の中空部分もU字形に仕切ってあり、セル23は、その燃料極23Aがセル支持体26の中空部分に露出するようにして取付けてある。このセル23の燃料極23Aが露出するセル支持体26の中空部分は、触媒充填流路24に沿う燃料極側流路25としている。
この場合、セル支持体26の外部に位置するセル23の空気極23Cは、図3(b)にも示すように、改質器22の図示下面に設けた空気極側流路形成溝28とともに空気極側流路27を形成するようになっており、この空気極側流路27に対しては、改質器22およびセル23の隙間からに空気を導入するようになっている。
この固体酸化物型燃料電池21では、セル支持体26上のセル23の空気極23Cに改質器22の空気極側流路形成溝28が位置する面を接触させるようにして、改質器22およびセル23を積層した状態において、互いに近傍に位置する触媒充填流路24の改質ガス流出口24bと燃料極側流路25の改質ガス流入口25aとをリターン流路29を介して連通させてある。
上記したように、この実施例による固体酸化物型燃料電池21においても、改質ガスを流す燃料極側流路25を炭化水素燃料ガスを流す触媒充填流路24に沿って設けることで、改質器22の改質触媒を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向(矢印方向)と、セル23の燃料極23Aに沿って流れる改質ガスの流れ方向(矢印方向)とをほぼ一致させるようにしているので、改質器22の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セル23の発電反応による発熱量分布とがほぼ一致することとなってセル23全体が過不足なく冷却され、その結果、セル23の信頼性および耐久性の向上ならびに高出力・高効率化が図られ、加えて、自動車搭載時に必要な小型化が図られることとなる。
[実施例3]
図4〜図6は、本発明に係わる固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、この実施例においても、本発明に係わる固体電解質型燃料電池が固体酸化物型燃料電池である場合を示す。
図4に示すように、この固体酸化物型燃料電池31は、中空円盤形状をなす改質器32と、これと同じく中空円盤形状をなすセル支持体36に取付けた円板状のセル33を交互に積層してなっており、セル33は先の実施例におけるセル3と同じ構成をなしている。
図5(a)に示すように、改質器32の中空部分は隔壁39によってC字形に仕切ってあり、このC字形の中空部分を改質触媒(図示省略)が充填されかつ炭化水素燃料ガス流入口34aを外周面で開口させると共に改質ガス流出口34bを底面で開口させた触媒充填流路34としている。
一方、図6に示すように、セル支持体36の中空部分も隔壁39によってC字形に仕切ってあり、セル33は、その燃料極33Aがセル支持体36の中空部分に露出するようにして取付けてある。このセル33の燃料極33Aが露出するセル支持体36の中空部分は、触媒充填流路34に沿いかつ改質ガス流入口35aを上面で開口させると共に排気ガス流出口35bを外周面で開口させた燃料極側流路35としている。
この場合、セル支持体36の外部に位置するセル33の空気極33Cは、図5(b)に示すように、改質器32の下面に設けた空気極側流路形成溝38とともに空気極側流路37を形成するようになっており、この空気極側流路37に対しては、改質器32およびセル33の各々の中心孔32a,33aを通して空気を導入するようになっている。
この固体酸化物型燃料電池31では、セル支持体36上のセル33の空気極33Cに改質器32の空気極側流路形成溝38が位置する面を接触させるようにして、改質器32およびセル33を積層した状態において、触媒充填流路34の改質ガス流出口34bと燃料極側流路35の改質ガス流入口35aとの各円周方向位置をほぼ一致させて連通させてある。
上記した固体酸化物型燃料電池31においても、改質ガスを流す燃料極側流路35を炭化水素燃料ガスを流す触媒充填流路34に沿って設けることによって、改質器32の改質触媒を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向(図5(a)矢印方向)と、セル33の燃料極33Aに沿って流れる改質ガスの流れ方向(図6矢印方向)とをほぼ一致させるようにしていることから、セル33全体が過不足なく冷却され、その結果、セル33の信頼性および耐久性の向上ならびに高出力・高効率化が図られるうえ、自動車搭載時に必要な小型化が図られることとなる。
[実施例4]
図7および図8は、本発明に係わる固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、この実施例においても、本発明に係わる固体電解質型燃料電池が固体酸化物型燃料電池である場合を示す。
図7に示すように、この固体酸化物型燃料電池41は、中空半円形状をなす改質器42と、これと同じく中空半円形状をなすセル支持体46に取付けた半円板状のセル43とを一体化した構造体40を積層してなっており、セル43は先の実施例におけるセル3と同じ構成をなしている。
図8(a)に示すように、改質器42の略半環状をなす中空部分は、改質触媒(図示省略)を充填しかつ炭化水素燃料ガス流入口44aを外周面で開口させた触媒充填流路44としている。
一方、セル43は、その燃料極43Aがセル支持体46の略半環状をなす中空部分に露出するようにして取付けてあり、このセル43の燃料極43Aが露出するセル支持体46の中空部分は、触媒充填流路44に連続しかつ排気ガス流出口45bを外周面で開口させた燃料極側流路45としている。
この場合、セル支持体46の外部に位置するセル43の空気極43Cは、図8(b)に示すように、改質器42の下面に設けた空気極側流路形成溝48とともに空気極側流路47を形成するようになっており、この空気極側流路47に対しては、構造体40の中心孔40aを通して空気を導入するようになっている。
この固体酸化物型燃料電池41では、半円形状の改質器42と半円板状のセル43とを一体化してなる構造体40をほぼ180°ずつずらしながら順次積層する、すなわち、下側の構造体40に対して上側の構造体40の半環状触媒充填流路44および半環状燃料極側流路45が常に円周方向にほぼ180°ずれるようにして順次積層するようにしている。なお、図7および図8における符号49は、炭化水素燃料ガスと改質ガスとが混合するのを阻止する隔壁である。
上記した固体酸化物型燃料電池41では、重なり合う構造体40,40の各触媒充填流路44および燃料極側流路45の円周方向位置がほぼ180°ずれるようにすることによって、改質器42の改質触媒を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向(図7白抜き矢印方向)と、セル43の燃料極43Aに沿って流れる改質ガスの流れ方向(図7矢印方向)とをほぼ一致させるようにしていることから、セル43全体が過不足なく冷却され、その結果、セル43の信頼性および耐久性の向上ならびに高出力・高効率化が図られるうえ、この実施例では、半円形状の改質器42と半円板状のセル43とを一体化してなる構造体40を積層するようにしているので、より一層のコンパクト化が図られることとなる。
上記した実施例では、いずれも本発明に係わる固体電解質型燃料電池が固体酸化物型燃料電池である場合を示したが、本発明を低温型の固体電解質型燃料電池に適用することも可能である。
本発明に係わる固体電解質型燃料電池の詳細な構成は、上記した実施例に限定されるものではない。
1,21,31,41 固体酸化物型燃料電池(固体電解質型燃料電池)
2,22,32,42 改質器
3,23,33,43 セル
3A,23A,33A,43A 燃料極
3B 電解質層
3C,23C,33C,43C 空気極
4,24,34,44 触媒充填流路
4a,24a,34a,44a 炭化水素燃料ガス流入口
4b,24b,34b 改質ガス流出口
5,25,35,45 燃料極側流路
5a,25a,35a 改質ガス流入口
6 燃料極側流路形成溝(燃料極側流路形成部)
9,29 リターン流路
40 構造体

Claims (3)

  1. 改質触媒に炭化水素燃料ガスを通して水蒸気改質を行う改質器と、この改質器で水蒸気改質がなされた改質ガスを空気極とともに電解質層を挟み込む燃料極に沿って流して発電を行うセルを交互に積層してなる固体電解質型燃料電池において、
    改質器の改質触媒が充填された触媒充填流路を通過する炭化水素燃料ガスの流れ方向と、セルの燃料極に沿って、且つ該触媒充填流路に沿う燃料極側流路を流れる改質ガスの流れ方向とを、該触媒充填流路内とセル積層方向で対応する該燃料極側流路内とでセルの燃料極の燃料極側流路の全体にわたって、略一致させることで、
    改質器の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セルの発電反応による発熱量分布とを略一致させたことを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 改質器は、改質触媒を充填した触媒充填流路と、この触媒充填流路に沿って配置されてセルの燃料極とともに燃料極側流路を形成する燃料極側流路形成部を備え、触媒充填流路の炭化水素燃料ガス流入口および燃料極側流路の改質ガス流入口を隣接させると共に、触媒充填流路の改質ガス流出口と燃料極側流路の改質ガス流入口とをリターン流路を介して連通させた請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
  3. 改質器は、改質触媒を充填しかつ炭化水素燃料ガス流入口および改質ガス流出口をそれぞれ略同一方向に向けて開口させた触媒充填流路を備え、セルの燃料極を流路内に露出させて形成した燃料極側流路を触媒充填流路に沿って設置すると共に、互いに近傍に位置する触媒充填流路の改質ガス流出口と燃料極側流路の改質ガス流入口とをリターン流路を介して連通させた請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
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