JP2751526B2 - 溶融炭酸塩型燃料電池発電装置 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池発電装置Info
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- JP2751526B2 JP2751526B2 JP2038497A JP3849790A JP2751526B2 JP 2751526 B2 JP2751526 B2 JP 2751526B2 JP 2038497 A JP2038497 A JP 2038497A JP 3849790 A JP3849790 A JP 3849790A JP 2751526 B2 JP2751526 B2 JP 2751526B2
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- cathode
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/06—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
- H01M8/0606—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
- H01M8/0612—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material
- H01M8/0625—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material in a modular combined reactor/fuel cell structure
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネ
ルギーに変換させるエネルギー部門で用いる燃料電池の
うち、特に溶融炭酸塩型燃料電池の発電装置に関するも
のである。
ルギーに変換させるエネルギー部門で用いる燃料電池の
うち、特に溶融炭酸塩型燃料電池の発電装置に関するも
のである。
[従来の技術] 燃料電池のうち、溶融炭酸塩型燃料電池は、電解質と
して溶融炭酸塩を多孔質物質にしみ込ませてなる電解質
板を、カソード(酸素極)とアノード(燃料極)とで両
面から挟み、カソード側に酸化ガスを供給すると共にア
ノード側に燃料ガスを供給することにより反応を行わせ
てカソードとアノードとの間で発生する電位差により発
電を行わせるようにしたものを1セルとし、各セルをセ
パレータを介し多層に積層してスタックとするようにし
てある。
して溶融炭酸塩を多孔質物質にしみ込ませてなる電解質
板を、カソード(酸素極)とアノード(燃料極)とで両
面から挟み、カソード側に酸化ガスを供給すると共にア
ノード側に燃料ガスを供給することにより反応を行わせ
てカソードとアノードとの間で発生する電位差により発
電を行わせるようにしたものを1セルとし、各セルをセ
パレータを介し多層に積層してスタックとするようにし
てある。
かかる溶融炭酸塩型燃料電池のアノードに供給する燃
料ガスは、燃料として天然ガスが用いられる場合は天然
ガス改質の必要があるため、燃料電池スタックの外部に
設けた改質器の改質室に天然ガスを水蒸気と混合させて
送り込み、燃焼熱を吸熱して改質されたガスを用いるよ
うにする外部改質型のものが採用されているが、この型
式に代えて、改質用触媒を充填して天然ガスの如き改質
原料ガスを通すようにしてある改質室を、燃料電池スタ
ックの数セルごとに挿入して配置し、該改質室で製造さ
れたガスを各セルのアノードに供給させるようにした、
いわゆる、間接内部改質型のもの、あるいは、カソード
から排出されたカソード出口ガス又はアノードから排出
されたアノード出口ガスの顕熱を利用して改質を行わせ
るようにした、センシブルヒート改質型のもの、等も提
案されている。
料ガスは、燃料として天然ガスが用いられる場合は天然
ガス改質の必要があるため、燃料電池スタックの外部に
設けた改質器の改質室に天然ガスを水蒸気と混合させて
送り込み、燃焼熱を吸熱して改質されたガスを用いるよ
うにする外部改質型のものが採用されているが、この型
式に代えて、改質用触媒を充填して天然ガスの如き改質
原料ガスを通すようにしてある改質室を、燃料電池スタ
ックの数セルごとに挿入して配置し、該改質室で製造さ
れたガスを各セルのアノードに供給させるようにした、
いわゆる、間接内部改質型のもの、あるいは、カソード
から排出されたカソード出口ガス又はアノードから排出
されたアノード出口ガスの顕熱を利用して改質を行わせ
るようにした、センシブルヒート改質型のもの、等も提
案されている。
前者の間接内部改質型の溶融炭酸塩型燃料電池発電シ
ステムは、第2図に示す如く、電解質板1をカソード2
とアノード3とで両面から挟み、カソード2には酸化ガ
スを供給すると共にアノード3側に燃料ガスを供給する
ようにしてあるセルCを、セパレータ4を介し積層して
構成するスタックSの数セルCごとに、内部に改質用触
媒6を充填して一端側から流入した改質原料ガス(たと
えば、CH4)を改質用触媒と接触させて他端側から排出
させるようにしてある平板型の改質室5を挿入配置し、
上記改質室5の入口側には、天然ガスNGを熱交換器7を
通して予熱した後に供給するよう天然ガス供給ライン8
を接続し、又、改質室5の出口側には、改質されて排出
された燃料ガスFGを上記熱交換器7を通して各セルCの
アノード3に供給するよう燃料ガス供給ライン9を接続
し、一方、カソード2には、空気Aをブロア10で加圧し
た後、空気予熱器11で予熱して空気供給ライン12にて供
給するようにすると共に、カソード2から排出されたカ
ソード出口ガスの一部とアノード3から排出されたアノ
ード出口ガスは、触媒燃焼器13で燃焼させた後、上記空
気予熱器11、熱交換器14を順に経ながら低温にして気液
分離機15へ導き、ここで水と分離させたガスを上記空気
供給ライン12の新鮮な空気と混合してカソード2に供給
するようにしてあり、更に、カソード出口ガスの他の一
部は過熱器16、蒸発器17を通して大気中へ排出させるよ
うにして、水(H2O)を蒸発器17で蒸発させ且つ過熱器1
6で過熱させるようにし、発生した水蒸気を天然ガス改
質のために水蒸気ライン18にて改質室5の入口側に導く
ようにしてある。19はカソードリサイクルライン、20は
ブロワである。
ステムは、第2図に示す如く、電解質板1をカソード2
とアノード3とで両面から挟み、カソード2には酸化ガ
スを供給すると共にアノード3側に燃料ガスを供給する
ようにしてあるセルCを、セパレータ4を介し積層して
構成するスタックSの数セルCごとに、内部に改質用触
媒6を充填して一端側から流入した改質原料ガス(たと
えば、CH4)を改質用触媒と接触させて他端側から排出
させるようにしてある平板型の改質室5を挿入配置し、
上記改質室5の入口側には、天然ガスNGを熱交換器7を
通して予熱した後に供給するよう天然ガス供給ライン8
を接続し、又、改質室5の出口側には、改質されて排出
された燃料ガスFGを上記熱交換器7を通して各セルCの
アノード3に供給するよう燃料ガス供給ライン9を接続
し、一方、カソード2には、空気Aをブロア10で加圧し
た後、空気予熱器11で予熱して空気供給ライン12にて供
給するようにすると共に、カソード2から排出されたカ
ソード出口ガスの一部とアノード3から排出されたアノ
ード出口ガスは、触媒燃焼器13で燃焼させた後、上記空
気予熱器11、熱交換器14を順に経ながら低温にして気液
分離機15へ導き、ここで水と分離させたガスを上記空気
供給ライン12の新鮮な空気と混合してカソード2に供給
するようにしてあり、更に、カソード出口ガスの他の一
部は過熱器16、蒸発器17を通して大気中へ排出させるよ
うにして、水(H2O)を蒸発器17で蒸発させ且つ過熱器1
6で過熱させるようにし、発生した水蒸気を天然ガス改
質のために水蒸気ライン18にて改質室5の入口側に導く
ようにしてある。19はカソードリサイクルライン、20は
ブロワである。
上記間接内部改質型の燃料電池では、改質室5に天然
ガス(CH4)と水蒸気(H2O)が供給されると、燃料電池
の反応により生じた熱を吸熱して、 CH4+H2O→CO+3H2 の反応が行われ、外部改質型の如き燃焼室で燃料を燃焼
させる必要がないという利点がある。
ガス(CH4)と水蒸気(H2O)が供給されると、燃料電池
の反応により生じた熱を吸熱して、 CH4+H2O→CO+3H2 の反応が行われ、外部改質型の如き燃焼室で燃料を燃焼
させる必要がないという利点がある。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述したように第2図に示す如き間接内部
改質型の場合は、改質のための熱源を650℃前後の燃料
電池反応熱に依存しているものであるため、改質温度は
あくまでも燃料電池の運転温度以下に制限されてしま
う。このような低温のもとでは、通常の範囲であるS/C
(水蒸気、炭素比)=3程度では改質率は90%以下と低
い。低温でも改質率を高くする方策として、S/Cを高く
することが考えられるが、S/Cを高くすることは、アノ
ードの電圧低下を大きくすること、コジェネレータにお
ける熱回収効率を低下させること、熱交換器が大きくな
ること、等の問題がある。
改質型の場合は、改質のための熱源を650℃前後の燃料
電池反応熱に依存しているものであるため、改質温度は
あくまでも燃料電池の運転温度以下に制限されてしま
う。このような低温のもとでは、通常の範囲であるS/C
(水蒸気、炭素比)=3程度では改質率は90%以下と低
い。低温でも改質率を高くする方策として、S/Cを高く
することが考えられるが、S/Cを高くすることは、アノ
ードの電圧低下を大きくすること、コジェネレータにお
ける熱回収効率を低下させること、熱交換器が大きくな
ること、等の問題がある。
そこで、本発明は、低温の状態でも改質率を高くする
ことができるようにしようとするものである。
ことができるようにしようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決するために、電解質板をカ
ソードとアノードで両面から挟み、カソード側に酸化ガ
スを、又、アノード側に燃料ガスをそれぞれ供給するよ
うにしてあるセルをセパレータを介し積層して構成する
スタックの数セルごとに、改質用触媒を充填して改質原
料ガスを流すようにしてある改質室を挿入配置し、上記
改質室に改質原料ガスを水蒸気と混合させて導入させる
ようにすると共に、改質室から排出された燃料ガスを各
セルのアノードに供給するようにし、更に、各セルのカ
ソードには酸化ガスとして空気とカソード出口ガスの一
部を供給するようにしてある溶融炭酸塩型燃料電池発電
装置において、上記改質原料ガスが不活性ガスを添加す
るよう不活性ガスラインを、改質原料ガスを改質室に供
給するラインに接続してなる構成とする。又、空気から
不活性ガスとしてのN2を分離した残りのO2リッチガスを
空気供給ラインを通してカソード入口へ供給させるよう
にする。更に、アノード出口ガスの一部を改質室に導入
してリサイクルさせるようにしてもよい。
ソードとアノードで両面から挟み、カソード側に酸化ガ
スを、又、アノード側に燃料ガスをそれぞれ供給するよ
うにしてあるセルをセパレータを介し積層して構成する
スタックの数セルごとに、改質用触媒を充填して改質原
料ガスを流すようにしてある改質室を挿入配置し、上記
改質室に改質原料ガスを水蒸気と混合させて導入させる
ようにすると共に、改質室から排出された燃料ガスを各
セルのアノードに供給するようにし、更に、各セルのカ
ソードには酸化ガスとして空気とカソード出口ガスの一
部を供給するようにしてある溶融炭酸塩型燃料電池発電
装置において、上記改質原料ガスが不活性ガスを添加す
るよう不活性ガスラインを、改質原料ガスを改質室に供
給するラインに接続してなる構成とする。又、空気から
不活性ガスとしてのN2を分離した残りのO2リッチガスを
空気供給ラインを通してカソード入口へ供給させるよう
にする。更に、アノード出口ガスの一部を改質室に導入
してリサイクルさせるようにしてもよい。
[作用] 改質原料ガスに不活性ガスが添加され、更にこれに水
蒸気が混合させられて改質室に供給されると、改質反応
に直接関与しない不活性ガスの添加によりトータルモル
数の増大により改質反応が促進されることになり、間接
内部改質型で改質反応温度が低くても改質率を高くする
ことができる。改質室で天然ガスにCO2を混合して改質
した場合は、アノード入口において炭素析出を起し易い
が、上記改質原料ガスに不活性ガスを添加してトータル
モル数を増加させることによって炭素析出を起こし難く
できる。又、アノードに供給された燃料ガスは、カソー
ドから電解質板中を泳動して来た炭酸イオン と反応して、 の如く水と炭酸ガスを生成するが、この場合にも不活性
ガスが添加されていることにより、上記反応物質の分圧
を下げると同時に反応生成物の分圧を下げるため全体と
してはアノードの電圧低下を小さくすることができる。
更に、カソード入口側へO2リッチガスを供給すると、カ
ソードにおけるO2分圧を高くできるので、カソードの電
圧低下を改善できる。
蒸気が混合させられて改質室に供給されると、改質反応
に直接関与しない不活性ガスの添加によりトータルモル
数の増大により改質反応が促進されることになり、間接
内部改質型で改質反応温度が低くても改質率を高くする
ことができる。改質室で天然ガスにCO2を混合して改質
した場合は、アノード入口において炭素析出を起し易い
が、上記改質原料ガスに不活性ガスを添加してトータル
モル数を増加させることによって炭素析出を起こし難く
できる。又、アノードに供給された燃料ガスは、カソー
ドから電解質板中を泳動して来た炭酸イオン と反応して、 の如く水と炭酸ガスを生成するが、この場合にも不活性
ガスが添加されていることにより、上記反応物質の分圧
を下げると同時に反応生成物の分圧を下げるため全体と
してはアノードの電圧低下を小さくすることができる。
更に、カソード入口側へO2リッチガスを供給すると、カ
ソードにおけるO2分圧を高くできるので、カソードの電
圧低下を改善できる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、第2図に示
した従来の間接内部改質型の溶融炭酸塩型燃料電池発電
装置と同じシステム系統としてある構成において、改質
室5での改質反応に直接関与しない第三物質として不活
性ガス(たとえば、N2)を空気から分離させる分離機21
を設置し、該分離機21で空気Aから分離した不活性ガス
としてのN2を改質原料ガスとしての天然ガスNGに添加し
て改質室5に供給するために、不活性ガスライン22を天
然ガス供給ライン8の途中に接続し、又、上記分離機21
でN2を分離させた残りのO2リッチガスをカソード2の入
口側に酸化ガスとして供給するために、O2リッチガスラ
イン23をブロワ10下流側位置で空気供給ライン12に接続
した構成とする。24は空気Aを圧送するためのブロワで
ある。
した従来の間接内部改質型の溶融炭酸塩型燃料電池発電
装置と同じシステム系統としてある構成において、改質
室5での改質反応に直接関与しない第三物質として不活
性ガス(たとえば、N2)を空気から分離させる分離機21
を設置し、該分離機21で空気Aから分離した不活性ガス
としてのN2を改質原料ガスとしての天然ガスNGに添加し
て改質室5に供給するために、不活性ガスライン22を天
然ガス供給ライン8の途中に接続し、又、上記分離機21
でN2を分離させた残りのO2リッチガスをカソード2の入
口側に酸化ガスとして供給するために、O2リッチガスラ
イン23をブロワ10下流側位置で空気供給ライン12に接続
した構成とする。24は空気Aを圧送するためのブロワで
ある。
なお、上記分離機21、不活性ガスライン22、O2リッチ
ガスライン23等の新設のものを除く他の部分は第2図の
ものと同じであり、同一のものには同一の符号が付して
ある。
ガスライン23等の新設のものを除く他の部分は第2図の
ものと同じであり、同一のものには同一の符号が付して
ある。
今、改質原料ガスとしての天然ガスNGを天然ガス供給
ライン8より改質室5に供給するとき、水蒸気ライン18
より導入される水蒸気を天然ガスに混合させて改質室5
に供給すると、改質室5ではカソード2及びアノード3
での反応により得られた熱を吸熱して改質反応が行われ
る。一例として天然ガスとしてCH4を用いると、 CH4+H2O→CO+3H2 の反応が行われ、生成されたCO+3H2が燃料ガスFGとし
て燃料ガス供給ライン9より、燃料電池スタックSを構
成する各セルCのアノード3入口側へ供給され、カソー
ド2側での反応、すなわち、 の反応で生成された炭酸イオン が電解質板1を通してアノード3に達することにより、
アノード3側では、 の反応が行われることになる。
ライン8より改質室5に供給するとき、水蒸気ライン18
より導入される水蒸気を天然ガスに混合させて改質室5
に供給すると、改質室5ではカソード2及びアノード3
での反応により得られた熱を吸熱して改質反応が行われ
る。一例として天然ガスとしてCH4を用いると、 CH4+H2O→CO+3H2 の反応が行われ、生成されたCO+3H2が燃料ガスFGとし
て燃料ガス供給ライン9より、燃料電池スタックSを構
成する各セルCのアノード3入口側へ供給され、カソー
ド2側での反応、すなわち、 の反応で生成された炭酸イオン が電解質板1を通してアノード3に達することにより、
アノード3側では、 の反応が行われることになる。
上記の改質反応(CH4+H2O→CO+3H2)において、本
発明では、改質反応に直接関与しない第三物質としてN2
を改質原料ガスに添加して改質室5に導入させるように
してあるので、トータルモル数を増加させて上記改質反
応を促進させることができて、改質率を向上させること
ができる。すなわち、上記改質反応は、次式によって支
配される。
発明では、改質反応に直接関与しない第三物質としてN2
を改質原料ガスに添加して改質室5に導入させるように
してあるので、トータルモル数を増加させて上記改質反
応を促進させることができて、改質率を向上させること
ができる。すなわち、上記改質反応は、次式によって支
配される。
但し、Kρ:平衡定数 CO :COのモル数 H2 :H2のモル数 CH4 :CH4のモル数 H2O :H2Oのモル数 M :トータルモル数 P :圧力(atm) したがって、改質率を向上させるためには、H2O(S/
C)を増大させなくても、改質反応に直接関与しないN2
を添加することにより、トータルモル数を増加すること
ができるため、前記改質反応におけるフォーミング反応
を促進できて改質率を高くすることができる。
C)を増大させなくても、改質反応に直接関与しないN2
を添加することにより、トータルモル数を増加すること
ができるため、前記改質反応におけるフォーミング反応
を促進できて改質率を高くすることができる。
又、上記したアノード3での電池反応は、 によって支配されるため、不活性ガス(N2)が添加され
て改質室5からアノード3に導入されると、トータルモ
ル数が増加して反応物質としてのH2の分圧を下げると同
時に反応生成物としてのCO2+H2Oの分圧を下げるため、
CO2とH2Oの積である分子の分圧低下が分母より大きく効
くので、電池での電圧低下を小さくできることになる。
て改質室5からアノード3に導入されると、トータルモ
ル数が増加して反応物質としてのH2の分圧を下げると同
時に反応生成物としてのCO2+H2Oの分圧を下げるため、
CO2とH2Oの積である分子の分圧低下が分母より大きく効
くので、電池での電圧低下を小さくできることになる。
一方、カソード2側では、分離機21でN2を分離して残
ったO2リッチガスを空気供給ライン12を通してカソード
2の入口側に供給して酸化ガスの一部にすると、カソー
ド2入口におけるO2濃度が高められるのに対し利用され
るO2の量は変らないので、O2の分圧が高くなり、カソー
ド2での電圧低下を改善することができる。
ったO2リッチガスを空気供給ライン12を通してカソード
2の入口側に供給して酸化ガスの一部にすると、カソー
ド2入口におけるO2濃度が高められるのに対し利用され
るO2の量は変らないので、O2の分圧が高くなり、カソー
ド2での電圧低下を改善することができる。
なお、本発明は上記した実施例のみに限定されるもの
ではなく、たとえば、空気を分離機21に圧入し、ここで
N2を分離して残りのガスをカソード2へ導くようにした
場合を示したが、かかる系統構成例に代えて、単に不活
性ガス(たとえば、N2)を改質室5の入口側に導入する
よう不活性ガスライン22のみを新設した構成としてもよ
い。又、各セルCのアノード3から排出されたアノード
出口ガスはカソード出口ガスの一部とともに触媒燃焼器
13で燃焼させた後、気液分離させる場合を示したが、ア
ノード出口ガスの一部を取り出して改質室5に導入させ
て、改質反応にアノード出口ガス(CO2+H2O)の一部を
利用させるようにする、いわゆるアノードリサイクル方
式としてもよい。この場合、改質室5では、 CH4+CO2→2CO+2H2 の反応も行われて、アノード3へ供給されるため、上記
反応生成物の2COが、2CO→CO2+Cの反応によりアノー
ド入口において炭素析出が起き易くなる。この炭素析出
は、 によって支配されるので、不活性ガスを不活性ガスライ
ン22より改質原料ガスに添加して改質させてトータルモ
ル数を増加させることにより、アノード入口における炭
素析出を低減することが可能となる。
ではなく、たとえば、空気を分離機21に圧入し、ここで
N2を分離して残りのガスをカソード2へ導くようにした
場合を示したが、かかる系統構成例に代えて、単に不活
性ガス(たとえば、N2)を改質室5の入口側に導入する
よう不活性ガスライン22のみを新設した構成としてもよ
い。又、各セルCのアノード3から排出されたアノード
出口ガスはカソード出口ガスの一部とともに触媒燃焼器
13で燃焼させた後、気液分離させる場合を示したが、ア
ノード出口ガスの一部を取り出して改質室5に導入させ
て、改質反応にアノード出口ガス(CO2+H2O)の一部を
利用させるようにする、いわゆるアノードリサイクル方
式としてもよい。この場合、改質室5では、 CH4+CO2→2CO+2H2 の反応も行われて、アノード3へ供給されるため、上記
反応生成物の2COが、2CO→CO2+Cの反応によりアノー
ド入口において炭素析出が起き易くなる。この炭素析出
は、 によって支配されるので、不活性ガスを不活性ガスライ
ン22より改質原料ガスに添加して改質させてトータルモ
ル数を増加させることにより、アノード入口における炭
素析出を低減することが可能となる。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明の溶融炭素塩型燃料電池発電
装置によれば、燃料電池スタックの数セルごとに改質室
を組み入れて電池反応により生じた熱を吸熱して改質原
料ガスを改質するようにした間接内部改質型の溶融炭酸
塩型燃料電池発電装置において、不活性ガスを改質原料
ガスに混入して改質室に送るようにするので、改質室で
の改質反応においてトータルモル数を増加することがで
きて改質反応を促進し改質率を向上させることができる
と共に、アノードでの反応においても不活性ガスの添加
によって反応物質の分圧を下げると同時に反応生成物の
分圧を下げることができてアノードでの電圧低下を小さ
くでき、又、空気から不活性ガスを分離した残りのO2リ
ッチガスをカソードに供給することによりカソードにお
けるO2分圧を高くできて、カソードでの電圧低下を改善
できる、等の優れた効果を奏し得る。
装置によれば、燃料電池スタックの数セルごとに改質室
を組み入れて電池反応により生じた熱を吸熱して改質原
料ガスを改質するようにした間接内部改質型の溶融炭酸
塩型燃料電池発電装置において、不活性ガスを改質原料
ガスに混入して改質室に送るようにするので、改質室で
の改質反応においてトータルモル数を増加することがで
きて改質反応を促進し改質率を向上させることができる
と共に、アノードでの反応においても不活性ガスの添加
によって反応物質の分圧を下げると同時に反応生成物の
分圧を下げることができてアノードでの電圧低下を小さ
くでき、又、空気から不活性ガスを分離した残りのO2リ
ッチガスをカソードに供給することによりカソードにお
けるO2分圧を高くできて、カソードでの電圧低下を改善
できる、等の優れた効果を奏し得る。
第1図は本発明の一実施例を示す系統構成図、第2図は
従来の間接内部改質型の溶融炭酸塩型燃料電池発電装置
の系統構成図である。 1……電解質板、2……カソード、3……アノード、4
……セパレータ、5……改質室、6……改質用触媒、7
……熱交換器、8……天然ガス供給ライン(改質原料ガ
ス供給ライン)、9……燃料ガス供給ライン、12……空
気供給ライン、18……水蒸気ライン、21……分離機、22
……不活性ガスライン、23……O2リッチガスライン、C
……セル、S……スタック、A……空気。
従来の間接内部改質型の溶融炭酸塩型燃料電池発電装置
の系統構成図である。 1……電解質板、2……カソード、3……アノード、4
……セパレータ、5……改質室、6……改質用触媒、7
……熱交換器、8……天然ガス供給ライン(改質原料ガ
ス供給ライン)、9……燃料ガス供給ライン、12……空
気供給ライン、18……水蒸気ライン、21……分離機、22
……不活性ガスライン、23……O2リッチガスライン、C
……セル、S……スタック、A……空気。
Claims (2)
- 【請求項1】電解質板をカソードとアノードで両面から
挟み、カソード側に酸化ガスを供給すると共にアノード
側に燃料ガスを供給するようにしてあるセルをセパレー
タを介し積層して構成するスタックの数セルごとに、改
質用触媒を充填して改質原料ガスを流すようにしてある
改質室を挿入配置し、上記改質室から排出された燃料ガ
スを各セルのアノードに供給するようにした構成を有す
る溶融炭酸塩型燃料電池発電装置において、上記改質室
に供給される改質原料ガスに不活性ガスを添加する不活
性ガスラインを、上記改質室への改質原料ガス供給ライ
ンに接続してなることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電
池発電装置。 - 【請求項2】空気から不活性ガスを分離する分離機を設
け、分離した不活性ガスを改質原料ガスに添加すると共
に、不活性ガスを分離して残ったガスを各セルのカソー
ドに供給するようにしてなる請求項(1)記載の溶融炭
酸塩型燃料電池発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2038497A JP2751526B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 溶融炭酸塩型燃料電池発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2038497A JP2751526B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 溶融炭酸塩型燃料電池発電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03245470A JPH03245470A (ja) | 1991-11-01 |
JP2751526B2 true JP2751526B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=12526901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2038497A Expired - Lifetime JP2751526B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 溶融炭酸塩型燃料電池発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2751526B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4706191B2 (ja) * | 2004-05-13 | 2011-06-22 | 三菱マテリアル株式会社 | 固体酸化物形燃料電池 |
JP5267820B2 (ja) * | 2010-03-08 | 2013-08-21 | 日産自動車株式会社 | 固体電解質型燃料電池 |
-
1990
- 1990-02-21 JP JP2038497A patent/JP2751526B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH03245470A (ja) | 1991-11-01 |
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